川を訪ねる旅
− 川上ダム予定地 −
青山町中心部から南の山へ分け入り、木津川上流部の最大支流・前深瀬川流域へ。
前深瀬川沿いに進み、川上口からまず川上川へ。老川口で川上川に流れ込む老川川は上部で工事でもしているのか、泥濁りが入っていた。
川上川を遡ってゆくと、意外なほどたくさん集落がある。腰山・霧生（きりゅう）などはけっこう大きな村落だった。
霧生の和木川・川上川合流点下で川を撮っていると、青い光が飛び去る。この水系のカワセミの多さ、感動ものである。
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| 川上川 青山町老川口 | 川上川 青山町霧生 |
来た道を種生（たなお）まで戻り、種生川沿いに前深瀬川上流部へ通じる山道をゆく。種生川沿いの県道691号名張青山線では川を掘り起こして何やら工事中。
やがてピークを過ぎ前深瀬川上流域・小河内の里へ。美しい渓流に映える紅葉の見事なこと。ここから前深瀬川を下り川上ダム予定地へ。
わかってはいたが、悲惨な光景に息をのむ。
そこここに売り出し前の墓地のような石段がある。よく見るとそれは撤去された家屋の跡なのだった。
人のいなくなった里にはスズメの気配が絶えていた。
ダム予定地とはこんなものなのだ。廃村を見たのは初めてではないが、枯れた気配ではなく生傷から血が滴っているような鬼気迫る気配がする。
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| 家屋もなくなり木々も伐られた里の紅葉が空しく寒々しい | |
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| 前深瀬川上流 青山町川上 | |
この上流まで湛水域が来るかどうかわからないが、環境が激変することだけは間違いない。
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| 前深瀬川・川上川合流点 ダム予定地 |
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