時代劇拝見日記
2002年10月

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2002/10/31

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第13話「葵咲かせた白頭巾」1982ANB/東映

 舞台が京都なので金閣銀閣清水寺…とスーヴェニール映像が随所に挿入される。
 しばらく京都に滞在を決めるお控様、安い貸家を探させる。弥々姫も京入り、侍女と鴨川べりを逍遥のシーンでは桂川嵐山公園中州を使い川中に床机をセットし「床」を表現。実際江戸期の京都の「床」は現在のみそそぎ川上に出したものと違い鴨川自身に出していたというからこれでいいのか。お控様は夜な夜な京の町に「白頭巾」(ビジュアルはほぼ鞍馬天狗)となって現れ役人を懲らしめたりする。
 奉行所門前で賭博と喧嘩の罪で鞭刑を受ける河内八尾村出身の男・喜三郎、青蓮院長屋門。これがお控様が借りた長屋の住人、帰ってきた喜三郎は米の高騰に怒る。前年の豊作にも関わらずの高騰は奉行と米問屋が結託して私腹を肥やしているものだった。これをお夕らから茶屋で報告されるお控様、圓徳院の三面大黒天(現在は大河ドラマの影響で「ねねの道」としてキレイに整備され面影無し・八坂の塔付近に移転した文の助茶屋がイメージ近し)
 喜三郎の兄・喜助が上洛し米の高騰について米問屋・山城屋を面罵、大塩平八郎の例ひいて啖呵を切るがその後密殺されてしまう。喜三郎は兄の仇をとるため恋女房を置いて出陣、しかし勇ましい出で立ちの割には河内音頭を歌いながらとどこか締まらないのも火野正平の持ち味。
山城屋に接待受ける奉行の座敷に乱入の喜三郎、背負った早桶からはお控様がばばーんと登場、大暴れのラス立ち突入。
 事後、京を発ち伏見をゆくお控様一行、松本酒造前東高瀬川堤

■ 暴れん坊将軍III 第34話「秘めた駆け落ち、涙のかんざし」1988-1990テレ朝

 駿府で材木を盗伐して巨利を貪る黒木屋と結託している林奉行・水嶋が悪の限りを尽くす。黒木屋は駿府の料亭の女将に無体を言い、水嶋は浪人を嬲り殺しにして仇持ちだったりもする。
これに駆け落ちした娘を追って江戸入りのめ組の知人の料亭の女将が関わり大騒動、娘の駆け落ち相手の板前は水嶋を仇と狙う武士だったり。
 ロケ地、黒木屋に借金のことで直談判しようという新さんに黒木屋を恐れ抵抗する料亭の女将、大覚寺勅使門橋。駆け落ちの回想、連れて行ってくれなければ死ぬと詰め寄る娘、中ノ島橋。ラス立ちの武州鶴瀬村の狩り場(水嶋の領地)酵素、川の中で大立ち回り。
*黒木屋の手下のゴロツキに福本先生、役名は渡世人(二)、市中で女将をさらおうとして新さんに殴られ回転してコケる。再度女将を拉致もする。ラス立ちでは酵素の竹林の中に姿が見えるがいつ斬られたかは判らない。

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第11話「大殺陣!地獄谷の襲撃」1986TX/東映

 水戸へ向かう根来衆、尾張の御土居下衆も水戸へ。水戸の城で繰り広げられる尾水の密書巡る攻防が描かれる。遂に密書得て江戸へ向かう途中、助八は登幾に殺られてしまうが、登幾は自分の相手が助八と知り嘆く。今わの際に助八は密書を登幾に思慕の情を告げ託す。これは助八を待つ根来衆に渡される、仁和寺九所明神前。
 江戸城、将軍の病いよいよ篤く次期を巡り議論が交わされる。天英院の主導で尾張が大勢を占めるが密書が届き、また将軍逝去が吉宗によって告げられ事態は急転、吉宗が次期と決定。
 急ぎ国元へ帰る吉宗、尾張領通貨を避け中山道をゆく。美濃の地獄谷に差し掛かったところでここを決所と御土居下衆が襲撃、ロケ地西檜尾川源流部の砕石場に酷似するも決定的なシーン確認できず。
 将軍宣下の席に新六郎が現れ己が掌を切り血を見せ、これまでに吉宗のために流された血を忘れたら斬るからねと宣し去る。

■ 殿さま風来坊隠れ旅 第四話「日本一の殿様宣言」1994ANB/東映

 舞台は美作・勝山。参勤交代で殿の不在に城代家老が側室に手を出すは蔵元の上がりを一手に収めようとするはの壟断ぶり。ここへ紀州公を追ってきた妹の鶴姫から三つ葉葵の印籠掏った猫目の伊平次が紀州治貞として乗り込みどたばた喜劇を演じる。治さんと宗さんは悪乗りして家来に志願し関わるが、最後は城代に消されてしまう伊平次、二公の怒り爆発。鷹が飛び「破邪顕正・鷹参上」の鏑矢が家老屋敷に突き刺さる。現れた治さんと宗さんはいつもの通りトンデモ変身の末ワルをぶった斬る。皆殺しのあと二公は鶴姫と安藤の声を聞き逃げ去る。
 今回の源内先生、ほぼ三匹が斬るの陣内かと見紛う如く大道の物売りと化し強精薬を売る。城代の手下に福本先生、ラス立ちにご出演、尾張公の槍に貫かれる。
 ロケ地、勝山の酒蔵のビジュアルは伏見。神社に詣でる治さんと蔵元、梅宮大社楼門〜舞殿。
2002/10/30

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第12話「黒潮、むぎ酒虎目付」1982ANB/東映

 紀州入りのお控様、お忍びの旅ゆえ斎藤道場で同門だった紀州藩目付・西脇左内が使わされる。南紀で悪徳商人と結託し民を苦しめる勘定奉行の悪行を見、また左内の岳父の庄屋が殺害されるに及びお控様が立ち上がる。三段壁の絶壁で奉行の手先の怪しの山伏との死闘も。
その後酒の勢いで和歌山入りの左内は勘定奉行屋敷に乗り込み大暴れ、あとからお控様も現れワルをぶった斬る。奉行の繰り出すラス立ち要員に福本先生、お控様に斬られくるっと回って「のわぁ」。
 ロケ地、白良浜三段壁千畳敷

■ 暴れん坊将軍III 第33話「男無用のつっぱり十手!」1988-1990テレ朝

 子供をさらい身代金を貸し付け身代を奪る悪徳商人が横行、北町の筆頭与力と同心がグル。この件を追っていて殺された岡っ引の娘が女だてらに許されぬ木の十手握り父の仇をとろうと走り回る。新さんのことは最後まで「居候」呼ばわり…。
 ロケ地、誘拐された丹波屋の娘の死体発見現場と誘拐未遂現場(子供に手噛まれ失敗)、酒屋の娘誘拐現場は下鴨神社糺の森池跡・参道。誘拐された子供の家に金を貸し付ける高見屋が女目明しを始末する話をするのを疾風が聞きつける、下鴨神社楼門付近(疾風はならの小川石橋上)。左源太のツナギ、大沢池北岸に茶屋セット。北町同心が身代金持って船の頭巾侍に金を渡す、広沢池東岸。失踪した女目明しのことをツナぐ、天神島に茶屋セット。左源太と疾風が身代金授受の船を発見したことをツナぐ、広沢池東岸(撮りは池中或いは対岸から?)

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第十話「吉宗決起!尾水の牙城」1986TX/東映

 公儀御用の長持に潜み江戸城大奥に運び込まれる生島新五郎、彦根城大手。長持は絵島のもとに運び入れられ密会現場を天英院付きの宮路に露にされ、二人は罪に落ちる。
新五郎を返せと藤堂不折に迫る歌川雪之丞、容れられず斬られる。これを床下で聞いていた辰巳屋儀兵衛は知らせに走ろうとして藤堂の手裏剣を受け絶命。
月光院もあおりを受け謹慎の身となり、幼少の将軍は天英院の恣意のままに翻弄され病を得る。これを話し合う忠相と吉宗、屋形船が停泊するのは広沢池東岸。尾張と天英院の壟断に怒った吉宗は自ら将軍職を襲う決意を示す。紀伊と尾張の激突を前に伊賀介は静観の構え、新六郎は将軍にはならないほうがいいと吐き捨てる。
美濃に隠棲の新六郎、天一と名乗る少年を見る、酵素河川敷。
 根来衆は尾水の密約の誓紙を意地でも奪うと旅立つ。

■ 殿さま風来坊隠れ旅 第三話「仇討ち大好き!殿、ご乱心」1994ANB/東映

 道中の治さんと宗さん、高遠城下から届く源内の大目付に歓待されて極楽三昧という手紙につられ高遠へ。しかし藩境で待ち構えていた高遠藩士に侍姿の治さんだけ連れてゆかれ仇討ちの助っ人を依頼される。高遠の殿様は仇討ち狂いで、三年前の件を蒸し返す始末。しかしこの狂態は芝居で、藩の実権握る大目付一派に対抗する手であった。
一行はこの騒動に巻き込まれてゆくが、宗さんは豪商・尾張屋にされていたり源内は妙な仕掛けを持ち出すしでいつもの通りのどたばたが展開し、遂に始末されかかる殿と家老の危機を救いに変身大納言が現れる。鉄砲隊が出てきてのピンチは源内が銃に細工していて切り抜ける。
 二人の正体を知った高遠藩主があたふたと礼を言上に来るが上座には豪華な大名衣装が二揃い脱ぎ捨てられている。
 ロケ地、治さんが腕を試される、鳥居本八幡宮。高遠藩主と家老が襲撃される、二尊院紅葉の馬場。

■ 必殺商売人 第19話「親にないしょの片道切符」1978.6.30テレ朝

 牢から逃げた男、水の中をばしゃばしゃ逃げるが役割終わったと始末され堰下に放られる、桂川大堰。ナレーションは時代をペリー来航の少し前と告げる。
 異国への憧れを憚り無く広言する加賀屋の若旦那がオロシヤへ密航させてやると騙され、捕えられたうえその親を騙し金を搾り取るワル。加賀屋は身代を潰し、挙句若旦那は用済みとばかりに殺されてしまう。正八が拾い上げてきた骸と対面した加賀屋からアイコンタクトで仕事を受ける主水。
 ロケ地、加賀屋の若旦那が主水に異国への憧れを語る、広沢池東岸。正八と秀英尼がいちゃついている向こうで加賀屋の女将がお百度を踏む、大覚寺五社明神(正八たちは宮の中)
2002/10/29

★ロケ地確認
 銭形平次 第394話「ぬれぎぬ」1973CX/東映
 弥助を呼び止める平次、今宮神社東門内側石橋上、擬宝珠つきの橋が横手に。
 長七郎天下御免!「浮かれて泣いた大漁節」1979-1982
 釣りの長さんが内藤の奥方を助け薬を与える、大覚寺放生池堤(片側に竹垣セット)。内藤隼人正が昼間から芸者と舟遊び、嵐峡左岸川岸の船着。長さんと内藤の奥方が話しながら降りてくる、金戒光明寺本堂下石段。房州への道、谷山林道
 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第11話「波切、潮鳴り悪を斬る!」1982ANB/東映
 桑名の浜、広沢池東岸に船着きセット。伊勢と京の分岐道・追分の木橋、江川の橋?藤堂領(津)はずれに設けられる臨時の関所、酵素。伊勢神宮宇治橋は本物。他、海浜は伊勢?

■ 暴れん坊将軍III 第32話「消えた目安箱」1988-1990テレ朝

 江戸の火事をなくしたいと民家瓦葺化を訴える職人が、材木商と結託した奉行らに狙われるという話。…火事が少なくなったら普請が減って儲けがなくなるからって…なんか風が吹いて桶屋がどうたらいう三段論法じみた理屈。で、北町奉行が取り上げないのでその男は目安箱に訴状を入れるからといって目安箱が盗まれる…ちょっと今回ホン荒いかも。
その職人の行方不明の子が目安箱盗んだ奇術師の養子で辰五郎をちゃんと呼んだのは火消しに憧れていたから…やっぱ辻褄は最後には合うものの筋立てに無理アリ。
 ロケ地、瓦職人が襲われているのを船上で見て助けに上陸する新さん、嵐山公園中州舳先。

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第九話「大奥の罠!悲恋夢芝居」1986TX/東映

 家宣の容態急変、逝去。世子が幼少のため揉めるが鍋松君が七代・家継に。将軍生母となった月光院と前将軍正室・天英院の確執は次第に深まる。
 大奥に将軍を襲った忍が失敗し尾張お土居下衆の頭・藤堂不折が始末、仁和寺塀際疎林。
 呉服屋に身をやつしている根来忍・儀兵衛は尾張屋敷へ入り込み探索、これが福本先生。床下に忍び井戸に潜みしてその都度得た情報を塀外に投げるという大活躍。しかしその情報は生かされず月光院付き年寄・絵島は陰謀に落ちてゆく。

■ 怪談百物語 「狼男」2002.10.29CX

 幼馴染を凶盗に殺され、好きな女には雇主の娘ゆえ気軽に口も聞けぬ若者は力を欲する。それは天啓による怪力となって顕現するが、獣に変身するという奇妙な発現であった。
若者の爪は盗っ人を引き裂くが捕われた恋人を助けえず、しかし変形した奇態な姿を娘は撫で「正ちゃんは正ちゃんよ」と言い遺す。ナレーションは盗賊の頭が吐き捨てた言葉と同じく彼が結局全てを失ったことを告げる。
 ロケ地、蘆屋道三に女難の相がとかなんとか言われ占いを強要される縁日、仁和寺御室桜林観音堂前。若者の前に降臨する腕釧、鳥居本八幡宮。若者が常々世話になっている伊勢屋に腕釧による超常力のことを相談する、大覚寺放生池堤
2002/10/28

■ 銭形平次 第394話「上州無宿鉄次郎」1973CX/東映

 二見屋の船頭・鉄次郎が佇む水辺、中ノ島橋上手湛水域に船着き場セット。
弁天一家に手下の仇と絡まれる、日吉大社西本宮拝殿前。その弁天一家の仙蔵の死体が上がる、中ノ島橋下。平次が見分に歩くのは分水路の石堤上。
仙蔵のことで呼び出しうける鉄次郎、日吉大社東本宮楼門前。
 ラスト、鉄次郎が八丈送りになる浜、琵琶湖岸。

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第10話「つっぱり囃子の子守唄」1982ANB/東映

 藩主の乳母として終身御用をつとめる身となった女の、家に残した子への思いを描く。
 ロケ地、尾張名古屋城下に入るお控様、藩主差し回しの庭番をまいたあと木曽屋と菱丸屋の若い衆が喧嘩しているのに出くわす、相国寺法堂裏手の廊下付近。喧嘩は放生池石橋上に移動し遂には梅宮大社神苑入口付近汀に移動する。木曽屋の男勝りの娘・お里が母のいないことを嘆く幼時の回想の渡り廊下のある神社が不明。菱丸屋と次席家老・来島左近の密談、錦水亭。乳母にと望まれ、娘と別れる辛さに身を投げようとする玉枝(浦路の方)、上賀茂神社ならの小川神事橋上。お里が祭り装束の若いのに絡まれる、ならの小川畔。
 ラス立ちで名古屋城のドブネズミなんて言われてお控様にグーで殴られる来島の手下に福本先生、殴られっぷりも良し。最後はお控様の配下の忍・お夕を後ろから斬ろうとして後ろ手で刺され「のわぁ」。

■ 暴れん坊将軍III 第31話「幽霊も泣きます!おんな坂」1988-1990テレ朝

 両国の破れ寺・陵雲寺に女の幽霊との噂たち、見に行った男達の中に高熱に倒れる者、行き方知れずになる者続出。しまいにめ組にも被害者。これがワルの旗本と悪徳商人がつるんで以前に隠した金を掘り出そうとして図ったもので、行方不明者は人夫にこき使われている。ここへその悪党に家族をワヤにされた娘が復讐のため入り込み大騒ぎ。
ラス立ちの際普請奉行の手下に福本先生、最初のほうで上様にぶった斬られる。本作では別にゴロツキの役も。
 ロケ地、幽霊の出る陵雲寺の外観、大覚寺聖天堂に似る…が確信無し。破れ寺へ踏み込んだ新さんが女の影を追い走り出たところで映る鐘楼は相国寺。ワルの旗本に騙され気触れとなったお里の姉が新さんにしなだれかかる越中島付近の汀、広沢池東岸。その姉を伴い父の墓参に来るお里、黒谷墓地

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第八話「謀略の嵐!藩主暗殺」1986TX/東映

 病臥した家宣に要請され出府の頼方、次期将軍を巡る陰謀渦巻く江戸。尾張と水戸が手を握るという展開、伊賀介の手で紀州公が横死、自藩の附家老・帯刀を制そうとするが遅く根来衆の手で尾張公が暗殺されてしまう。この後を継いだ兄も病死(その前に暗殺されたのと別に兄が死に父も死)、紀州入りとなる頼方。
 ロケ地、水戸・尾張連合成立を伊賀介に報告の登幾が登る石段、常寂光寺。根来衆が尾張公の駕籠を襲う、下鴨神社糺の森馬場。紀州へ向かう頼方のゆく街道筋、琵琶湖岸…舞子浜かな?でも山の形が…近江八幡の手前の浜かも。

■ 剣客商売2 第六話「三冬の縁談」2001.2.19CX

 小兵衛隠宅を訪問の田沼、おはるが娘でなく妻と聞き酢をのんだような顔がおかしい。用事は三冬の縁談に際しての「試合」の審判を小兵衛に依頼。
一方、道場でその話を三冬自身から聞き、相手が悪いと苦衷の大治郎。立ち尽くす汀、罧原堤下?水面は酵素の有栖川にスイッチ。苦悩の末小兵衛に三冬と話のある大久保平蔵について語る大治郎。
 三年前、京都(イメージに渡月橋下の流れ・清水寺外観)。無外流の三浦道場で無礼な態度を示す大久保の籠手を手ひどく打つ大治郎。この一件で京都にいられなくなる大久保。これを聞いた小兵衛はおもとの手引きで現在の大久保の様子を遊里に見、人柄を見極める。
 つれない大治郎の態度と大久保との試合への不安に家を出て三冬が佇む川辺、上賀茂神社ならの小川神事橋下右岸水場。大治郎が現れ、無外流の型を真剣で教えると申し出る。
 大久保と接触の道がついたと弥七のツナギ、妙心寺桂春院前路地。賭場に郡山藩祐筆・佐藤要を見出しこれを使い大久保を誘き出す。
佐藤が喧伝する剣客・森喜十郎の麻布の道場(この塀、どこよ)訪ねる大久保、出て来たのは小兵衛で言われるまま立会い大久保の膝の腱を断つ。これにより沙汰止みとなる縁談、剣オタクの三冬と大治郎は剣の稽古を続ける。

■ 水戸黄門31 第三話「清水湊の大勝負!」2002.10.28TBS/東映太秦/C.A.L

 清水湊の気風のいい回船問屋の女将の与り知らぬところで行われている抜け荷の陰謀を暴き病巣を除く水戸の老公。初回より見え隠れする幼女と大男の素性が明らかになる。
 ロケ地、清水へ差し掛かる黄門一行、琵琶湖畔。清水湊の船着場、八幡掘新町浜。抜け荷の浜、近江舞子
 ラス立ち、町奉行所与力・佐藤の背後に福本先生。しかし黄門だから殺陣半ばで印籠のストップ入り先生のエビ反りは見られず。

■ 子連れ狼 第三話「ぶりぶりを仕掛ける女!泣くな大五郎」2002.10.28ANB/東映

 依頼で世捨て人・岡本平蔵を斬る一刀、酵素河川敷。民家セットも映り込む。その帰途殺気を漂わせる墓参の美女と擦れ違う。
 潮来への船上、女衒に連れられた女の流す笹舟に撫子の花を添える大五郎、広沢池。船着きは東岸。このあと旅籠で助けることになるのはこのときに出会った女で、己の殺した平蔵の娘と知った一刀は彼女を解放すべく身代わりに廓の折檻「ぶりぶり」を自らが受ける。廓の女元締・酉蔵に池上季美子、一気に作品の格が上がったというか締まったというか。
*こんな佳作になんてタイトルつけるんだよぅ。
2002/10/27

■ 炎上 市川崑監督作品 1958大映京都

 ロケ地を見るという不純な動機での視聴。しかし美術が西岡善信、カメラが宮川一夫であることに今更ながら感動。雷蔵の演技も凄い。
 冒頭、溝口が入ってゆく「驟閣寺」の庫裏は天龍寺。焼かれる金閣は大覚寺天神島にセット。周囲に護摩堂石仏放生池堤大覚寺東塀が映りこんでいる。「金閣」は大沢池上に張り出して建てられている。金閣炎上シーンは実際に火をかけて撮られた模様であるが、よく火の粉とか飛ばなかったもんだ。映画人は怖い。
 心経宝塔が映ってないなと思ったが建築はこの映画より新しいんだった。

■ 鬼平犯科帳1 「一本眉」通算10話1989.9.20CX

 「一本眉」と「墨斗の孫八」をミックスして作ってある一作。
 かつての手下が働いた急ぎ働きの凶行を許せず、老いて出来た子のための盗めを諦め制裁に赴く「一本眉」こと清洲の甚五郎、果たせず佐喜蔵のアジトの目前で恐れていた業病のため命を落とす。その遺志を継ぐかのように佐喜蔵を斬り捨てる平蔵。
 事後、甚五郎の手下・与吉に佐渡送りを申し渡し、その上で岡部の宿の遺児に金を託す平蔵、その後与吉が密偵となったことがナレーションで語られる、情感溢れる作。 
2002/10/26

■ 木枯し紋次郎 第17話「無縁仏に明日を見た」1972.5.20CX/C.A.L

 旅寝の紋次郎が見る斬り殺される夢、行く手を暗示するかのような悪夢。
 立ち寄った賭場で草津へ金を届けるようよう頼まれ、途中の鳥居峠では親子連れを助け、着いた先では届ける相手不在。親子連れの亭主は殺されこれが女房とねんごろの土地の代貸の仕込み、あおり食って息子に仇と刺される紋次郎、からくも逃れ快復を待って潜んでいると刺したガキが逃げ込んでくるという散々な目に。傷ついた体で襲撃者を返り討ちに。結局金を届ける相手も代貸に殺されていた。その金を刺された子供に与え去る紋次郎。あんな憎さげなガキに。「漢」だなー。
 ロケ地、鳥居峠、谷山林道。傷を負い隠れる沢の岩場、保津峡落合桟道付近。

■ 暴れん坊将軍III 第30話「泣くな男だ!がまん坂」1988-1990テレ朝

 実子でないことを知った大店の長男が次男に店を譲るためわざと勘当され家を出るが、実家の危機に奔走しワルの陰謀から身を呈して守る美談。
 ロケ地、無礼討ちになった中屋市兵衛が紀州にいた頃幼い吉宗と海老を獲る紀州の浜、舞子浜…どうでもいいけど砂浜で伊勢海老が獲れるのか?父の弔いに来てくれなかったと言う弟を叩きだしたあと物思う竜吉、大沢池北岸。竜吉を陥れようとした男が弟の後見の叔父と一緒にいるのを見る、日吉大社西本宮。竜吉の出生の秘密を探り当て報告の疾風、仁和寺塔前。紀州の明神様で捨て子を拾う中屋夫婦、日吉大社白山宮拝殿
 ラス立ち前のやりとりは「この顔見忘れたか」「出会え曲者ぞ」で大暴れ。事後、新さんに「もしやあなた様は…」と竜吉。このシリーズでは微妙にバレるのがパターンの模様。

■ 長七郎江戸日記SP-4「怨霊見参!長七郎 弟と対決」1985.4.2日テレ/東映

 夜な夜な現れ要人を暗殺する白い獅子毛に能装束の賊、「忠長見参」とビラ撒いてゆく。世間では忠長卿の怨霊と噂する。
辰三郎と五郎太が夜に出掛けてゆき目撃の能装束、老中を斬ってきたばかりの獅子毛男が走るのは大覚寺大門外の参道。辰らは怖気て橋のたもとに隠れるが「見たな」と詰め寄られる、参道石橋上。そこへ「平九郎」と声かける旅姿の母娘に慌てて立ち去る獅子毛。
 この母娘は忠長卿の側用人柘植の妻子で、獅子毛は忠長卿の九番目の遺児・平九郎であることが判明する。出生を隠し育ててきたがある日現れた堀尾主膳なる男がそれを暴露、自棄になった平九郎は妹に無体を働く、広沢池西岸。それきり家へは帰らず。
 事情を聞いた長さんは柳生宗冬邸へ赴き事を告げ柳生の名を借りたいと申し出、「忠長卿の怨霊」に向けて高札を出す。約定の御領院河原で対峙する長七郎と平九郎。説得敵わず抜きつれ、苦悩の末弟を斬る長七郎。このロケ地、ひょっとして西檜尾川上流の放置された砕石場か。
 この隙にと気勢上げる堀尾のもとに現れる能装束の赤獅子毛、もちろん長七郎ぎみ。今日のお召は白に薄墨。双剣抜き放ちワルを成敗のラス立ち。
 平九郎の遺骨を抱き旅立つ母娘を見送る長さんと辰、酵素?
2002/10/25

★ロケ地確認 銭形平次 第393話「はみだし長兵衛」1973CX/東映
 おきぬと父親が話す水辺、上賀茂神社ならの小川

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第九話「ちゃんが命のざんげ金」1982ANB/東映

 舞台は岡崎、矢作川に架かる橋の補修工事が行われている、流れ橋。ビケを仕立ててある。この工事を巡り汚職の陰謀、これに巻き込まれ命を落とす羽目になる男は又八が世話になった兄貴分・島蔵だった。
 ロケ地、又八の回想、八年前の上州安中宿で簀巻きにされ始末されかかるところをガキのした事と庇い身を張って救ってくれた島蔵、上賀茂神社ならの小川又八を簀巻きにして運ぶゴロツキの一人に福本先生、セリフもあり。キャストに名前あり、役名は「やくざ者」。でもすぐ横には「ならず者」としてキャスティングされている人も。違いは組織系/独立系?島蔵が汚れ仕事で掴んだ金を娘・お君に渡すが拒否される神社、上御霊神社本殿まわり。島蔵が鳴海屋の手先に刺殺される汀、梅宮大社神苑入口付近。上御霊さんと梅宮大社は一続きのように場面がつながれている。

■ 暴れん坊将軍III 第29話「阿呆と呼ばれた名将軍」1988-1990テレ朝

 髪結いの亭主・伊之助は女房・お駒の世間話を聞き落首に仕立て張り出すのが密かな楽しみ。ある夜、子を託した女の様子に不審抱いたお駒は後を追い女が頭巾の侍たちに斬られるのを目撃、侍はお駒の大声に逃げ散り、女・お種は書付を目安箱にと言い残し死ぬ、五社明神設定も五社明神だが神明あたりにそんなのあったかなー。その直後女の家は侍たちに焼かれてしまう。幼い子を伴い帰宅するお駒の話を聞き目安箱と公方様を茶化す落首を日本橋の高札に張り出す伊之助だが、め組の連中に怪しまれ問いただされる。
 一方、料亭政治の横行に頭を痛める上様、おおもとは知れているが確証無いと悩む。
 一日、日本橋を通りかかるお駒は高札の前で最近落首が張り出されないあれが楽しみなのにと嘆く浪人(同心の変装)に軽口を叩き捕まりかけるところへ新さん、同心を捻り逃げる。これを見ていたお種殺しの侍が後を尾け斬りかかって来る、相国寺鐘楼付近。
新さんに全てを打ち明けるお駒、書付の場所と言い残した「淡島様」の謎が解けお種の家の焼け跡を調べるが既に持ち去られていた。
 お種が勤めていた料亭・花菱で饗応受け悦に入る老中・有馬左京太夫の座敷に書付の件と乗り込む辰五郎と伊之助、隠れて見ていたお駒と供に囲まれ密殺されかかる。お駒はこんな配下を持って将軍様は阿呆の頓痴気のと雑言吐く。
その通り、と出て来る新さん、己の不明を恥じねばならんと上様モード入り、平伏する一同。老中に切腹を命ずるが「かくなる上は一思いにお命頂戴仕るまで」でラス立ち、大暴れの末老中は自刃。この後お駒夫婦は新さんが上様だったことに仰天、阿呆と言ったことに恐懼し夜逃げを図るが、門口には今回の件にかけた落首に「新」の文字、辰五郎があの人はただの新さんと念押しに来る。

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第七話「忍者暗闘!尾張の旋風」1986TX/東映

 家宣の世となるが将軍は病がち、嫡子も幼く病弱なため次期を狙っての御三家の暗躍が始まる。三家の附家老も腹を探りあい、各家の忍群も動く。生きていた伊賀介も活動を始める。
 尾張藩主の暗殺未遂が根来衆の仕業とされるのに尾張附家老・成瀬隼人正(丹哲)のもとに乗り込み潔白を主張する頼方。自分を襲撃してきた甲賀衆を捕え引き出すが成瀬は頼方自身を胡乱な者として始末しようとする。これに論陣を張り恫喝する頼方。
 ロケ地、忍が入ってゆく江戸城、彦根城大手。尾張藩主を狙った忍が逃げる、下鴨神社糺の森池跡。丹生に頼方の動向探りに来て助八に追われる登幾、鳥居本八幡宮
 ☆証拠として突き出される甲賀衆に福本先生、口に轡され縛られ血だらけ、涎垂らしているという熱演。でも丹哲がつめたーく始末せいと命じ即殺される。逃げようと身をよじる仕草が将に先生。
2002/10/24

★ロケ地確認
 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第八話「いのち白浪恋の舞」1982ANB/東映
 浜松手前の東海道、荷を奪う賊が出る、酵素ダート・河川敷。赤松多く有栖川の水量もかなりある。浜松藩目付・国松伊三郎と瀬川八重次が話し合う、広沢池西岸湿地帯。これも今と様相が異なる。国家老たちが奪った荷を運び出す浜、大沢池船着周辺。ラス立ちもここ。
付記 OP 出水平野、ナベヅルの乱舞ををバックにお控様の殺陣〜開聞岳と桜島望む錦江湾の汀 ED 街道をゆくお控様、嵐山自転車道〜OPと同じ海浜
 銭形平次 第392話「泥に咲いたまごころ」1973CX/東映
 正太を説得する平次、上賀茂神社・ならの小川
 紫頭巾 京洛の大粛清 1982CX/東映
 京・嵐山に着く旅人、臨川寺地区桂川左岸から渡月橋(そのまんま)。友禅流しの桂川、松尾橋上手汀。嵐峡で遊ぶ公家たち、大堰上。島原界隈、入水する男女(まさか堀川?)中ノ島橋下。片割れの死体が上がる、桂川松尾橋上手汀。ワルの駕籠が通る、大覚寺五社明神。旅立つ武井竜太郎、広沢池(船)

■ 暴れん坊将軍III 第28話「狙われた玉の輿!」1988-1990テレ朝

 幼馴染のお考が宿下がりと聞き迎えにゆくめ組一行、お屋敷街の塀、相国寺キャプチャ…相国寺と妙心寺は今度「全部」撮って来ないと…。赤子・寅千代を抱いているが子の父については黙すお考。その晩、屋根裏の散歩者よろしく天井から糸垂らし寅千代に毒が迫るが疾風が阻む。新さんと左源太のツナギの茶店、大沢池畔。お考が仕えていた赤井御門守は正室に子できず正室ゆかりの家から養子迎えていたが、若年寄の家柄に遠慮がある模様。
 半次郎はお考と寅千代を誘い幼時遊んだ木のもとへ、大覚寺天神島大楠。半次郎はお考にプロポーズするが断り立ち去るお考、町なかで材木が風も無いのに倒れ掛かってくる。
 これを見ていた用人は母子の危機を殿に告げ、お考母子は再び赤井邸に迎えられる。しかし迎えに来た駕籠は偽物、始末されかかる、下鴨神社糺の森河合社前。新さんが駆けつけちょっと暴れる。そこへ用人と本物の迎えの駕籠が来るが半次郎は鬼の住む邸には帰さないと立腹。
殿の仰せで御前に上がる半次郎、お考と寅千代、新さんも伴う(通用門は相国寺大光明寺)。御前に罷り出た半次郎は落語そのままの振る舞い、殿と和むが家老・島崎(正室について来た家老)がねちねち、しまいにお考を下賎の女と発言するに激昂する半次郎、島崎は寅千代は半次郎の子かもなどと言い出し、正室の実家の名持ち出し将軍家を愚弄するに等しいとブチ上げるが、襖の陰に隠れていた新さんが立ち上がり「いつからお上の威光を着るようになった」と上様モードに入るや左源太が半次郎を次の間に引っ張り込み誤魔化す。
 上様と気付き一同平伏、しかし断罪され切腹申し付けられた島崎は「こやつは乱心者」でラス立ち、上様大暴れ、島崎は成敗。

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第六話「大爆破!決闘の断崖」1986TX/東映

 赤穂浪士に酒を振る舞った一件で窮地に陥った甲府綱豊を舌先三寸で救う頼方。
 未だ柳沢の子・吉里に未練の綱吉、柳沢の策が功を奏しご落胤の朱印が下げ渡されようとするとき、諫止する頼方、手詰まりとなった柳沢に伊賀介は吉里誘拐を仕立てて頼方を陥れようとするが失敗、遂に柳沢を見捨てて去る。その直後柳沢邸の能舞台で綱吉頓死。
 ロケ地、未だ傷癒えぬ新六郎がリハビリの素振り、大覚寺護摩堂前。吉里を連れて逃げる登幾、新六郎に阻まれ川に落下、保津峡落合崖上落下岩。吉里は途中に引っ掛かるのを新六郎が救出。参勤交代でお国入りの頼方を襲う伊賀介、爆薬を使い殲滅図るが駕籠の中はダミーの善左衛門、崖上で新六郎と斬りあい転落。ここねー、砕石場なのは判ってるんだけど京都と大阪の境にはいっぱいあって判別しかねる。柳谷って通称がどこまで及ぶのかも判らないし。楊谷寺周辺、檜尾川の上、安威川の上、数箇所見てきたものの結局判らず。

■ 殿さま風来坊隠れ旅 第二話「命も売ります?大名行列あと始末」1994ANB/東映

 次期将軍と目される紀州公と尾張公が繰り広げるロード時代劇にして印籠もの。チームにはオカマも怪しげなエレキテル学者もいる。
 今回は参勤交代の後始末をして歩くお跡小払い役の苦衷をテーマに展開。治之進こと徳川治貞(紀州公)は出石藩お跡小払い役の早瀬に、宗さんこと徳川宗睦(尾張公)は親しくなった料理屋の女将に関わりワルの藤沢代官をやっつける。密偵?に村垣市蔵、走り役に平賀源内がいて悪事の証拠を固める。ラス立ちでは両公とも仮の身の浪人姿と町人姿を解き正体を現しワルをぶった斬るのだが、衣装の不自然な変わり方を問うのも疲れる一瞬で髷も変わるトンデモ変身を遂げる…毎回コレかよ。変身ものにカテゴライズか。
 源内先生は生え際の怪しくなった頭をポニーテールにし風力エレキテル自動餅つき機(すぐに発火する)や茶運びのからくり人形を披露する。密偵の村垣は激しくカッコつけて出て来る。
 ロケ地、将軍職の押し付け合いで幕、の街道筋は木津堤か罧原堤か。
2002/10/23

★ロケ地確認
 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第七話「大井川兄弟仁義」1982ANB/東映
 お控様一行がゆく島田宿への道(東海道)谷山林道。島田代官(ワル)所、大覚寺明智門。大井川の渡し、沢ノ池の汀と広沢池東岸から西岸を遠望の画を複合で用いた模様。
 銭形平次 第391話「うどんげの花」1973CX/東映
 若旦那が佇む桂川川岸・臨川寺地区の左岸(堰堤付近)。兄妹の参る墓、黒谷墓地大覚寺護摩堂。ラス立ち、相国寺鐘楼

■ 暴れん坊将軍III 第27話「偽りの拝領妻」1988-1990テレ朝

 江戸に出て来たばかりの小高藩士・竹中勘助が殿と周辺の陰謀を耳にしてしまい、口封じのため殿の側室が下げ渡される。人の良い勘助は悪事に耐え切れず諫言するも容れられず危機一髪のところへ新さんが現れ小高藩主を断罪、ワルの捨て台詞「ほざくな若僧吉宗、天下人を倒すは今ぞ」は笑える。暴言が祟ったか藩は改易。
 ロケ地、小高藩の手勢に強請られていて老中に伝えようとした某藩留守居役が始末される、下鴨神社糺の森河合社前。これも強請られた末自刃した旗本・内藤の息子が仇討ちと小高藩士に斬りかかる、相国寺法堂前疎林。勘助が思い悩んでとぼとぼ歩く水辺、上賀茂神社ならの小川畔。勘助が重役たちと一戦交える大鳥神社、鳥居本八幡宮

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第五話「京に散る哀花」1986TX/東映

 綱吉に気に入られ野駆けなどする頼方を柳沢と山内伊賀介が見ている、糺の森馬場
 お国入り途中の山道でもきっちり襲ってくる柳沢の手先、谷山林道?
 途中でおしま(高尾太夫)に佐和の消息聞き山科へすっ飛んで行く頼方、しかし頼方が家を出た直後佐和は伊賀介の手先に殺され、子はいずくかへと連れ去られる。
 お国入りした頼方の寝所に忍び暗殺を企てる伊賀介の手先・登幾、根来衆に捕まり木に吊るされてしまう、大覚寺天神島の大楠。柳生新六郎が何故か綱を切ってやり助ける。
 美濃の天心の寺へさらった赤子を預けに来る伊賀介、西明寺鐘楼。子は天一と名づけられる。伊賀介が寺を出て来る、山門
 その頃江戸では浅野の刃傷事件が起こり、子のできぬ綱吉は悶々とし柳沢は相変わらず権勢をふるう。義士討ち入りの当夜、阻もうとする柳沢の手下の前に立ちはだかる新六郎だが狙撃され負傷。これを手当てしたのは登幾だった。

■ 必殺商売人 第18話「殺られた主水は夢ん中」1978.6.23テレ朝

 シリーズ300回記念のサービス映像が冒頭に挟まれる。運転手の正ちゃんがラブリー。
 料亭・梅川の主人の葬式が行われる宗源寺、黒谷墓地。チームの各人も参列、正八は亀の形の墓の上に乗っかっている(こらこら)
 残された寡婦のおようは昔新次の女だった経緯あり、おせいは正八を使って新次の動向を見張らせ、新次に焼け木杭に火がついたら二人とも生かしておかないと言う…怖い。根津の料亭・梅川は錦水亭
 墓堀人夫と棺桶屋に死んだ梅川の旦那の早桶が盗まれ、脅迫状が梅川に届く。最初は取り合わないおようだが、死体の痕跡から毒殺であることが知れ更に値段吊り上げて脅される。
 正八が報告したおようの一件を新次と話す主水、舟の上、広沢池。新次がおようを呼び出し話を聞く、柊野堰堤下。
 死体入りの早桶持って金を受け取りに来る墓堀人夫と棺桶屋、今宮神社楼門に登って正八が見ている。仕事師を雇って金を取るが雇った連中はおよう達とつるんでいて逆に殺されてしまう、高倉下〜高倉脇の坂。坂の植え込みからひょいっと顔を出す正八、目に殺された脅迫者が落とした小判を挟んでいる。これが仕事料となる。
2002/10/22

■ 子連れ狼 第二話「父と子の約束 女スリを泣かせた大五郎」2002.10.21ANB/東映

 第一作を見逃してけちょーんだったが気を取り直して視聴。
 ロケ地、依頼のしるし・牛頭馬頭の護符が貼られるのは鳥居本八幡宮。以降境内各所を用いる。大五郎が祭囃子と走っていく村の子等を見る、酵素?一刀が依頼者と会う滝、丹波町の琴滝。松井田領の祭りは神護寺石段下にセット。周辺の堂宇も映る。ラスト、大八車を押してゆく一刀、嵐山自転車道(撮りは堤の両側から)

★ロケ地確認
 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第六話「駿府茶どころ父子みち」1982ANB/東映
 お控様一行がゆく茶畑越し木津川堤、駿府付近東海道。元淀藩士が襲われる駿府猿渡村の森、下鴨神社糺の森。村の神社に日吉大社白山宮(三つの祠も映る)。役人と組んでいたワル三匹が始末される川、大宮川(大宮橋上手)
 銭形平次 第390話「十手一代」1973CX/東映
 僧形のワルがゆく、大沢池堤(画面の端っこに僅かに水面)五社明神舞殿に扉をセットしワルのアジトに。夜、目明しがワルに刃物を突きつけられる、相国寺鐘楼脇宗旦稲荷。僧形のワルが俄の病のふりして倒れる、相国寺鐘楼(昼間)

■ 暴れん坊将軍III 第26話「罠にかかった女」1988-1990テレ朝

 夜、土手道をゆく上総屋一行、賊に御用金一万両を強奪される。辛うじて生き残った手代・松吉も虫の息。これを上様に上申する勘定奉行、ニューカマー・法則。
 旦那と喧嘩して一杯やっていたおしまが帰宅すると亭主で大工の富吉は簪で胸を突かれ死んでいる。入ってきた長屋の老爺が人殺しと騒ぎたて、思わず逃げてしまうおしま。アリバイを証言して貰おうと行った呑み屋でも親父が殺されている。呑み屋の帰りに会った同僚の板前を訪ねるとこれも殺されている。窮したおしまは入水しようとして新さんに止められる、中ノ島橋。女がおしまと気付き事情を聞く新さん、嵐山公園中州北岸に茶屋セット。背後に桂川の堰堤
ここで富吉が最近出所不明の大金持っていたり御用金強奪の話に激しく怒ったりしていたのを聞く。おしまを探す目明しに気付き船で逃れる、中ノ島橋上手の湛水域
 庭番の探索で上総屋と勘定奉行が結託して悪事を企んでいることが知れ、餌を仕掛ける新さん、町人髷に結いおしまと供に新内流し。ツナギに来た左源太が「恐れながら良くお似合いで」には笑える。サンバ侍の面影がちらり。
上総屋の番頭が勘定奉行の配下を接待している座敷に招ばれる二人、ひとしきり芸を披露し、新さんが仇名草を吟じる脇で舞うおしまが富吉殺しの凶器となった簪をこれ見よがしに強調、引っ掛かってくる奴らを叩きのめし番頭を捕える。勘定奉行邸で悪企みし高笑いの土井摂津守と上総屋の座敷に障子を突き破り放り込まれる番頭、新さん登場。浪人の分際で、者ども出合えと繰り出される人数にお庭番が「おん前におられる方が判らぬか」とやり一同平伏。切腹申し付けると言われ恐れ入る土井だがすぐさま立ち上がり「この狼藉者を斬れぃ」でラス立ち。土井は成敗。

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第四話「血煙り水戸街道」1986TX/東映

 冒頭、新之丞が襲撃される、南禅寺三門。襲撃犯に福本先生。割って入る柳生新六郎。
 新之丞が調達した紀文からの三万両が輸送途中山内伊賀介に奪われる。船で運び汀に上がって船頭を切り捨てる山内、ここへ新六郎現れ対峙、広沢池東岸。隙を見て根来衆が船を奪い返す。
 新之丞の将軍御目見えに水戸の老公巻き込む忠相、渋る柳沢吉保を制し将軍に拝謁を得る新之丞、越前丹生郡に三万石と松平左近少将頼方の名を賜る。
 姉小路三位卿が滞在の寛永寺訪ねる新之丞、高尾と行き会う、金戒光明寺三門前。山内伊賀介に留守と阻まれる、金戒光明寺石段。ここで山内が身の上を語る、バックに経蔵
 老公が水戸に帰る途上に駆けつける新之丞、酵素?沢ノ池?広いススキ原。老公に思想の後継者として後事を託される。柳沢の手先が襲ってくるが新六郎が阻む。福本先生は新六郎に斬られ棒になったまま仰向けに倒れる。

■ 怪談百物語 「耳なし芳一」2002.10.22CX

 祈祷に行った先でヘマをやらかした上、帰途雷雨に遭う蘆屋道三。雨宿りの堂、大覚寺護摩堂。仏の裏に寝ていた老爺に「こわい話」を聞く。以降、ストーリィは周知の例の奴。
 村に現れるぼろぼろの琵琶法師、上賀茂神社ならの小川。村人に平家物語を語る、北神饌所裏手。領主に招かれ語る、橋殿
やがて現れる平家の亡霊、姫に語って聞かせよと六夜の約。弱る芳一に不審抱いた村娘が尾けた先では墓地で語る芳一の姿。問い詰めると芳一の前身は平家の侍。壇ノ浦合戦の直前平教経にかや姫を託され血を残せと命じられた芳一だが、追っ手かかり姫と二人きりになってしまう、保津峡落合河口、崖道、落下岩、桟道。ここで出した食事を放り投げられ詰られるのにキレた芳一は姫を斬殺、源氏のもとに首を届けるが対した武将(本田博太郎が出ていてびっくり・声だけで判る)に人間性を問われ詰られた末目を斬られてしまう。
 生き延びようと思うことがなぜいけないのかと責める娘、寺で全身に経文を書いて貰いこの一夜をやり過ごすことになる。寺の門、粟生光明寺薬井門
果たして現れる亡霊、経文のせいで芳一の姿は見えず、しかし必死で塞いだ耳の経が汗で落ち露見、耳をもぎ取られ未来永劫平家の話を語れと呪いがかけられる。そして道三に怪談を語ったこの老爺こそが芳一その人であった。芳一は雨が上がったあと天神島のほうへ去る。
 怪談の中の驚愕の顔や亡霊の顔と道三の怖がる顔をモーフィングしてあるのは面白い。
 しかしCX、これは秋風が立ちだしてからやるものかぁ?
2002/10/21

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第五話「誰がために鍔は鳴る」1982ANB/東映

 舞台は沼津。知り合った退職間近の小役人が罪人を江尻に護送中お控様を付け狙う沼津藩目付の手先に殺されてしまう。また、罪人の一人はその目付に陥れられ佐渡送りとなった男だった。ラス立ちでは物陰で見ている藩主(鬼姫にべた惚れ)に配慮し目付のみ成敗。
 ロケ地、鬼姫が駕籠かきに絡まれる沼津城下はずれの橋、日吉大社走井橋。お控様一行が小役人の手助けをする柏橋(沼津-吉原間)流れ橋。沼津藩目付の手勢がお控様を襲う沼津藩領、大覚寺五社明神

■ 銭形平次 第389話「秋立つ夜に」1973CX/東映

 殺された両替商・福島屋の座敷に居合わせるが頑として下手人の事を話さない女。仕官の口かかる恋人の支度のため福島屋の妾になる約をしていたことを知られたくないためだった。平次の粘り強い捜査で真相は明らかとなり大団円。
 ロケ地、平次が女に事情聞く(とてもしつこい)のは順に大覚寺五社明神舞殿前、護摩堂前。町で平次に材木を倒し襲撃の富蔵(福島屋殺しの一味)が投げ銭を食らい池に飛び込んで逃げる、大沢池。70年代初頭の大沢池まわりは草ぼうぼうで水蓮も密生。あれでは草取りに草魚放り込みたくもなるかな。侍が恋人のおよしを「よしべえ」と呼ぶのは…時代か。

■ 八丁堀の七人II 「偽りの恋文!女が犯した秘密の罪」2001ANB/東映

 仏田が読み書きを教え親しくしていた料理屋の女将・おすみが受け取っていた修行中の亭主からの度重なる文は自作自演だった。花火爆発のアクシデントで掘れた土から出て来たのはアツアツの筈の亭主・貞次郎の白骨死体。許せなかったのは心変わりそのものではなく投げかけられた「おまえといると息が詰まる」の一言だった。
 ロケ地、磯貝が名騙った相手の女の情夫が青山を襲撃する、八幡堀船橋上。手すりの鉄の質感ばっちり。おすみと話しながら歩く仏田、八幡掘白雲橋-明治橋間の左岸・下段の歩道

■ 暴れん坊将軍III 第25話「将軍に裏切られた男」1988-1990テレ朝

 吉宗の紀州時代の友人を巻き込み尾張が陰謀を仕掛けるというストーリィ。その友人・川野貞之介は父の危機に際し吉宗に送った危急を訴える書状が無視されたことを恨んでいる。
尾張の手先と接触するうち妹のおみつが人質に取られ吉宗との会見を強要され、その席で誤解が解けるが貞之介は尾張の手先に撃たれ死亡。亡骸を抱き嘆く上様、珍しい号泣シーン。
 このあと無論のこと尾張藩邸に赴きワルを始末する上様だが、一旦平伏し恐れ入る尾張藩江戸家老が甲賀者に絶好の機会と唆され吐く「上様御手向かい仕ります」は笑える。しかも上様の「俺の命は天下の命、三つ葉葵の風が吹くってなァ」…。
甲賀者をぶっ叩いて弱らせおみつに兄の仇をとらせ、尾張の家老は成敗。
 ロケ地、紀州時代の回想の頼方と貞之介とおみつ、大沢池船着で釣り・大沢池北岸で駆けっこ。おみつと寛永寺で会う上様、仁和寺?甲賀者に竹光の代わりの刀を渡される貞之介、大覚寺護摩堂前。貞之介は刀を受け取ったあと大沢池に竹光を捨てる(こらっ)。これを見ている左源太、石仏の間。おみつを拉致のあと貞之介に吉宗との面会を強要する甲賀者、大沢池北岸

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第三話「大勝負 花の吉原三万両!」1986TX/東映

 どうしても三万両調達しないと切腹の新之丞、豪商・紀文に目をつけ吉原へ。紀文がぞっこんの高尾太夫の父・横田善右衛門が病身の妻のため獲った鴨の件で捕縛される(生類憐れみの令)のを機転で救い高尾に紀文の身請け約させ三万両ゲット。しかし紀文は高尾を娶らず商売の全てから撤退し隠居を決意。
 ロケ地、普請奉行となっている大岡忠相邸、相国寺大光明寺。落籍せた高尾を里に帰し新之丞に文を託した紀文が船でゆく、広沢池東岸(西岸を遠望)柳沢吉保別邸に赴き引退を告げる紀文、中山邸無畏庵

■ 剣客商売2 「勘ちがい」2000.2.2CX

 父・田沼に千両の大金をいきなり押し付けられ当惑の三冬、大治郎に相談するも埒あかず小兵衛のもとへ持ち込まれる。漬物樽に仕込んで運んでくる二人…。
小兵衛が預かることになり帰る二人の後から出て来る小男、鯰を売りに来たという。それを購い夕餉の材とする小兵衛、湯引きした一件を割り下で煮て鍋に。その夜更け隠宅の様子を窺いに来る小男。
 千駄ヶ谷の松平肥前守下屋敷の中間部屋で開かれている賭場に弥七の配下・船徳の姿。船徳が張ると逆の目を張り込み目を合わせるのは小兵衛宅へ来た鯰売りの小男・実は盗っ人の土崎の八郎吾。見詰め合う田中さまと正八。賭場を出た八郎吾を尾ける傘徳、大覚寺心経宝塔前。前をゆく八郎吾が浪人の一行に呼び止められる、原作設定では飯倉付近、大覚寺五社明神石鳥居脇。二年前獄門台に送られた仲間の供養だと斬りかかるのを素早く逃げ、尾けていた傘徳と祠裏で鉢合わせ。八郎吾は傘徳を誘い自らのアジト・六道の辻の菜飯屋へ連れ込み差し向かい。いたく傘徳を気に入った模様の八郎吾は同業と思い込み盗めの話をする。そのターゲットは小兵衛の隠宅であった。
 翌朝、これを弥七に報告する傘徳、弥七と小兵衛が大笑いしながら聞くが小兵衛は最初から八郎吾が盗賊だと看破していた。弥七が捕える算段を巡らすが乗り気でない傘徳、懐っこい八郎吾にシンパシーを感じてしまっている。
 そのまま八郎吾につきあい小兵衛隠宅へ下見に赴く二人、途中大川端で休む、西の湖畔。小兵衛隠宅を窺う、酵素竹林。隠宅に詰める弥七に二人が来ていることを告げる小兵衛。
その晩、前祝だと席を設け手土産にと傘徳に5両包む八郎吾。
 一方、浪人たちが八郎吾のアジトの菜飯屋を突きとめるが、これは八郎吾が凶悪ぶりに辟易して町方に刺して獄門となった浪人・大久保の仲間で意趣返しの他に八郎吾の盗み金を狙っている者ども。
 小兵衛隠宅を目指し船を大川に出す八郎吾、後を追う浪人たち。八郎吾は隠宅に侵入るが傘徳がけつまづいた千両入りの樽を開け思いもかけぬ大金に接しへたり込む八郎吾。ここへ小兵衛に「土崎の八郎吾」と呼ばわられ真ん丸の目を見開いて驚愕の表情、この画が欲しいためのキャスティングかと思われるほどハマっている火野正平。この後付け狙っていた浪人は小兵衛と大治郎に始末されるが八郎吾は弥七から傘徳に渡した5両を手渡され見逃され、八郎吾が語った「運の悪い金」はおもとを通じて田沼に返される。
 原作通りなら死んでいる八郎吾、大元の金の出所が金貸しの残した遺産と田沼の「勘ちがい」では天地の開きあるものの近年流行りのソフト路線には堕していない点は評価に値する。

■ 水戸黄門31 第二話「御老公、最初の難所は箱根山」2002.10.21TBS/東映太秦/C.A.L

 舞台は箱根、湯本でどんちゃん騒ぎの関所役人に里見黄門様のお説教パワー全開、腐敗役人だけでなくお供は元より駕籠かきから、果ては助けた若いカップルにも及ぶ。そのうち「助さん格さん下がっていなさい」かなんか言って大小二本の杖を振り回し…まさかね。
駕籠かきの「助平爺」「老いぼれ」の暴言に返す台詞回しが独特。
 ロケ地、箱根山中の表現はほぼ谷山林道。関所のとこが不明。
2002/10/20

■ 紫頭巾 黄金の秘密 1982CX/東映

 高橋英樹が三役を見せる痛快娯楽作。
 時は田沼時代、庶民の難渋に紫頭巾(明るいめの笑わせるビジュアル)が度々現れ、悪徳商人に米を吐き出させたり浪人狩りを阻止したりと正義の味方として喝采を浴びる。
一方謎の画家・秀麿が大ウケ、田沼の息子なんかメロメロのファンになり邸に滞在させ絵を描かせるという始末、このビジュアルが傴僂の怪異な容貌の喋り方もぎこちない老爺なのだがこれも紫頭巾と同様浪人・武井竜太郎のもうひとつの顔。
 最後は老中・秋元に手を貸し田沼の小判改鋳での不正を暴き息子・意知を真っ向斬り、田沼時代を終わらせるというもので、御三家を招いての田沼の宴席で秀麿が席画を披露し田沼の真の姿だといって夜叉の絵を見せ、紫頭巾に早変わりという見せ場を作る。
 ロケ地、秋元が襲撃される汀、広沢池東岸と思われるが真っ暗でちょっと自信なし。
 田沼の手下に福本先生がいて大活躍。神谷道場で意知が目をつけた娘の肩を掴んで武井竜太郎に「誰だ貴様は」と誰何したり、商家に放火したり、娘をさらいかけて紫頭巾に斬られた同僚を残して逃げたり、ラス立ちで画面の端々を駆け回る。

■ 八丁堀の七人II 「連続誘拐の謎?帰ってきた人情同心」2001.1.18ANB/東映

 冒頭、仏田八兵衛の夢、逃げるお妙の川落ち、中ノ島橋セットだった…。押しかけの間借り人の女医に起される。
 両替商・後藤屋の息子・春吉がさらわれる、梅宮大社本殿前。これは翌日無事帰されてくるが幼児誘拐は連続していて、共通点は八歳の男児。皆貰い子で同じ寺から出されたもの。
 北町与力・青山の人使いの荒さにブチブチ言いながら同心たちがゆく堀、八幡掘。ここで遠山藩所有の船からさらわれた子の守り袋が発見され、同心たちは二八蕎麦の屋台を据え遠山藩下屋敷を見張る、大覚寺大門。ここへ与力・白石が入ってゆくのが目撃される。
藩邸に乗り込み事情聴く青山、遠山藩は世継なく藩主が病臥中で改易の危機にあり八年前正室の勘気恐れ捨てた男児を探していて、白石に協力を求めたもの。
白石を問いただす青山、八幡掘・明治橋上手左岸汀。しかし白石は大目付の密名を受け世継を消すつもりで動いていたのだった。
 遠山藩の世継・千代松ぎみは乱暴な博打好きの三次の息子・彦太であることが判明し仏田の説得で家に帰すことに。しかしこれを狙う白石と手勢が迎えの駕籠を襲撃、阻む青山、駕籠の中は青山の息子がダミーとして乗せられていた。これに同心たちも加勢し白石から念書とり落着。
 跡目と認められお国入りの千代松ぎみの駕籠がゆく、嵐山自転車道。駕籠を追いかけ最後の別れの言葉を投げかける三次、嵐山公園臨川寺地区側の汀

■ 鬼平犯科帳1 「凶賊」通算九話1989.9.13CX

 年老い、死ぬまでに故郷を見ておきたいと一人働きの盗っ人・鷺原の九平が帰途の倶利伽羅峠で耳にする二人連れの「鬼平の血を見なくちゃおさまらない」のひとことから話が始まる。峠、谷山林道
 夜回りに出る平蔵、柳原土手の呑み屋に入りかねてから評判を聞いていた芋酒を所望、親父は九平。他に芋膾を食し土産も包ませる。それに過分な金を置き、入ってきた夜鷹に酒を奢った挙句包んだ金を置いてやる心遣いに感服の九平。
店を出た平蔵は浪人の襲撃を受け(大沢池畔)抜き胴で仕留めるが、騒ぎを聞き先の[好きな浪人さん]ではと案じ出て来た九平が見たものは町方に指示し死体を火盗改役宅に運べと命じている姿。役宅へ帰る平蔵を尾ける九平、くぐり戸を入ろうとして振り返る平蔵が発する「親父、ご苦労」の一言にくたくたと崩れ落ちる。
 直後九平は逐電、元盗賊で自分が説得し足を洗わせたおしづの店に転がり込む。ここで九平が見るのは倶利伽羅峠で鬼平の話をしていた男の一人。衝動に駆られこれを探索する九平、盗っ人宿と思われる青山の百姓屋を張り込む。
ここから出た男が入ってゆく向島の料亭・大村、中山邸参道通用門。また、火盗改役宅へここから出た侍姿の男が入ってゆくのを見て混乱する九平、首を捻りながら市中を歩くうちおまさに見つかってしまう。急な病装うおまさを介抱しようとして胸を触った助平爺と言われ番屋に連行される九平、そこで己の手配書を見せられくたくた。。引き出された火盗改の縁先で平蔵が用事で大村に赴いたことを聞き合点がいった九平は平蔵が危地に陥っていることを告げる。
 大村に入った平蔵は刀を女中に預け「用事」の主・最上監物の待つ座敷に案内されるが気配に気付き緊張。果たしてそこに待っていたのは先頃より江戸を騒がす凶盗・網掛の甚五郎だった。辛くも斬り結ぶうち役宅から来た応援、しかし甚五郎は取り逃がす。
 半月後の倶利伽羅峠、甚五郎と手下の二人連れが通りかかり地蔵堂で一休み、今度は江戸を火の海にしてと語るところへ堂裏から現れる鬼平、甚五郎を真っ向に斬り捨てる。
事後峠をゆく平蔵が伴ってきた九平を労いまた芋酒を呑みにゆくと告げる、谷山林道
2002/10/19

■ 木枯し紋次郎 第16話「月夜に吼えた遠州路」1972.5.13CX/C.A.L

 遠近江をゆく紋次郎、大井川金谷の渡し、桂川山室付近?浪人者に絡まれている渡世人を助ける羽目に。これが見付宿の天竜一家の三代目で、殺された二代目の仇討ちに出ているのだが、二代目を殺ったのは紋次郎ということになっている。
天竜一家は跡目のことで大揉めに揉めているのだが先代の意向や利権漁る子分で大騒ぎ。結局幹部連中は全て紋次郎に手に掛かり落命、所詮ヤクザはこんなものとの二代目の娘で三代目の妻の述懐で幕。
 大井川として描かれる川、おそらく桂川と思われるが端々に映るエレメンツ古すぎて不明。

■ 暴れん坊将軍III 第24話「悲恋花は二度散る」1988-1990テレ朝

 百両の借金が五百両の小間物問屋が首括りとなって発見される、広沢池畔の林。目安箱には「近頃江戸で流行るもの、紅絵戯れ歌首括り」と落首。これを釣りの忠相と話す上様、大沢池畔。また、庭番とツナギの上様、最近の首括りが悉く深川の水茶屋・花乃屋へ出入りと報告を受ける、今宮神社東門外・かざりやの店先。
 め組の小頭・半次郎に誘われ花乃屋に上楼る新さん、その帰途暴漢に襲われ傷ついた男を助け小石川養生所へ運び込む。男の懐には花乃屋の売れっ娘・お夕の紅絵が。男は目覚め礼を述べるが事情は話さず名乗るも偽名。新さんは疾風にお夕の探索を命じる、今宮神社楼門
お夕は五年前まで深川の女郎、若い恋人に身請けされたが今は口入屋・上総屋の囲い者。新さんはお夕に助けた若い男の話をし探り入れるが何も聞きだせず、大覚寺護摩堂(撮りは裏手と正面から)。お夕は上総屋の指図により水茶屋でついた贔屓筋を手引きし賭場へ誘い込む餌に使われていた。賭場は道中奉行・保科邸で開かれていて莫大な上がりを得ているのだった。
 城内のお庭で馬を走らせる上様、仁和寺御室桜林。馬の口をとる忠相、上総屋の五年前の火事の一件を報告。全焼し店主以下全員死亡し、この後を襲ったのが今の主・弥兵衛で裏には保科がいる模様、放火犯は伊佐吉、新さんの助けた男。
 伊佐吉は養生所を抜け出し傷をおしてお夕のもとへ。しかしそこには上総屋の人数が伏せらせれていた。新さんが駆けつけて暴れ助けるも斬られ虫の息の伊佐吉、盗っ人であった前身を告白、頭の源造は道中奉行とつるんでいて上総屋として収まっているという。その後伊佐吉は江戸を売るが源造の手下に襲われ崖から落とされ、一命を取り留めたものの五年の逃亡生活を送っていたのだった。襲われ落ちる崖は保津峡落合の落下岩。全てを話しお夕の手を握ったまま落命する伊佐吉。
 その夜、保科邸に乗り込む新さん、今日はワルのほうがいち早く上様と気付くが別に恐れ入るわけでもなくラス立ちに。保科の手勢に福本先生、幾度か画面の端を掠めてのち上様にぶっ叩かれくるっと回って「ぬおぉ」。保科は自刃。
 伊佐吉の卒塔婆が立てられている寂しい原っぱ、酵素の木の裏手。佇むお夕に声掛けず立ち去る新さんとお葉。

■ 長七郎江戸日記SP3 「柳生の陰謀」1984.12.25日テレ/東映太秦

 大鳥神社の縁日、大熊手持って石段を降りてくる長さんたち、神護寺金堂下石段。その雑踏で浪人が射殺され長さんはスナイパーを追う、鐘楼付近。スナイパーは逃げる途中立ちはだかった思い切り強そうな浪人にバッサリ、名前あり台詞もちょっとあり話の鍵となる役なのに開始五分もせずに斬られてしまう狙撃手に福本先生。町方が駆けつけるまで長さんたちが詮索している間中倒れてる先生がラブリー。撃たれたのは元風間藩指南役で、狙撃に使われた銃は高性能の連発式で雑賀衆のマーク入り。
 滅んだと思われた雑賀衆は風間藩の一角に居住を許され生き永らえていた。これに難癖をつけて改易の腹の幕閣、長さんは風間藩へ向かう。道中渡る橋、中ノ島橋、おれんと辰三郎が橋下に潜んでいてあとを追いかける。山道をゆく長さん一行、柳生が死出の旅路と嘯き見ている、谷山林道
風間藩主を松平長七郎の名で呼び出す長さん、大覚寺護摩堂前。風間藩の雑賀一族居住は駿河大納言の依頼であったことを知る。また、雑賀衆は葵の御紋に騙されて銃を製造したのだが、調べにやって来た大目付はお上の知らぬことと言う。翌日、村は爆破され村人は忍者に虐殺されてしまう、砕石場での撮影と思われるが特定できず。柳谷周辺には砕石場がわんさかあってどこも怪しいのだが。
窮した風間藩主は切腹、しかし去らぬ改易の危機に尾張にまで出張の長さん、葵の御紋見せて鉄砲作らせた尾張藩の侍を突き止めるが柳生の手先の福本先生を殺った剣客に証人を消されてしまう。また、自身も柳生の手先の襲撃を受け川に身を躍らせる、中ノ島橋
遂に葵の裃着け尾張城に現れずいずいと罷り通る長七郎ぎみ、宗冬と押し問答に。これを物陰で聞いていた尾張公は自藩の危機感じ上様の裁可をと申し出、風間藩改易はチャラに。
ラス立ちは尾張城代家老と大目付が高笑いの座敷で。十重二十重の手勢に双剣が唸る。
残った柳生の剣客との立会いは大覚寺天神島で。
2002/10/18

■ 暴れん坊将軍III 第23話「思わぬ遺産の目安箱」1988-1990テレ朝

 足を洗った老盗・彦八の娘は玉の輿に乗り富商・土佐屋の女将におさまっているが凶盗の蝮の弥平に夫婦とも惨殺されてしまう。老骨に鞭打ち単身探索の末、火盗改・内藤外記とつるんでいる蝮の弥平の内懐に入り込みお上にさすが見破られ殺られてしまう。これをみとった新さんは内藤と蝮が次の算段で高笑いの座敷に乱入、成敗。
 ロケ地、縁日で娘夫婦に隠居所に来てくれと勧められる彦八、神護寺石段下。隠居所の外観、広沢池北東畔の民家。事後、田之倉と遠乗りの上様、一部酵素河川敷。
 ラス立ちで出て来る内藤の手勢に福本先生、新さんにぶっ叩かれる。顔半分しか映ってない…。
 タイトルの遺産は彦八が届けるめ組小頭への叔父の遺産五百両。彦八は実は叔父その人というオチ。

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第二話「五月晴れ親子の初名乗り」1986TX/東映

 紀州公の子と名乗りを上げ認められる過程が描かれる。
 仁平を荼毘に付す根来衆、木津河原柳生の里家老屋敷十兵衛杉は本物(役者出ず)。九度山の母の墓に詣でる新之丞の帰途山内伊賀介と対峙の石段、神護寺金堂下石段。これに水差す浪人・柳生新六郎を誰何する山内、神護寺山門下石段。新之丞と遠乗りの大岡忠相、木津河原。登畿が根来衆に追われる塀際、不明・キャプチャ。王政復古狙う鳥羽大納言の別邸、法然院山門(内側から)。正木坂の恨みと新之丞が襲われる石段・不明、キャプチャ。
 参勤交代の紀州公の渡る橋、不明・キャプチャ。伊賀介らもゆく東海道、船上のシーンは広沢池(東岸から)。新之丞が一人ゆく街道、木津堤

■ 銭形平次 第388話「人情大利根往来」1973CX/東映

 拾い子を育てる夫婦の人情話。
 利根川べりを中心に話が展開、描かれる下総との境付近の利根河原、水害防備林の竹林や河原の砂礫から桂川であることは判るが山室か亀岡か不明。
 子らが勝ったら平次、負けたら万七の遊びをしているのは大覚寺天神島
2002/10/17

■ 暴れん坊将軍III 第22話「愛を棄てた女」1988-1990テレ朝

 江戸を荒らし回る浪人の押込み。浪人同士の争いで斬られた村上が「近江屋」と言い残す。
その近江屋から出た浪人・松崎、旗本・那須源一郎の屋敷(よく出てくるとこだけど判らない…キャプチャ)へ。松崎は後金持って来いと門前払い、悄然と去る。このあと堀端(二条城か?キャプチャ)で腹を切ろうとするのを止める新さん。このあと那須のもとへ赴き仕官の斡旋頼み支度金の借金もしてみる新さん、証文の住所に「め組」って書いてる…。
 那須が入ってゆく近江屋の寮、中山邸参道〜通用門。そこで鯖江藩留守居役・戸田正兼と密談、浪人を使い騒動起し御政道への不満と見せかけようというもの。那須は田之倉に行跡を咎められお役御免になったのを恨み、戸田は懇意にしていた間部詮房の吉宗への恨みを我が物としていた。
 め組の小頭・半次郎が世話になった浪人・岡村の娘お篠は今深川の茶屋女となっているが、元許婚者の浪人・松崎圭之進のために仕官を祈願してお百度を踏む、今宮神社合祀摂社。そこへ当の松崎が来て侍を捨てると口走るのに平手打ちかまし怒るお篠。
お篠は年季奉公で三十両作り松崎の仕官の資金とするが、斡旋した那須は窮した浪人から金を毟り取るのが目的のワルだった。松崎はお篠の事を苦にして借金返済のため近江屋に関わって汚い仕事に使われている。圭之進と松崎浪人が夜の闇に紛れゆく、大沢池木戸〜五社明神、覆面つけた一団と合流、両替商に押込み強盗に入る。新さんが阻み町方の手回り幾人かは捕まり、逃げた圭之進は中ノ島橋上で囲まれ川にドボン。
 お篠に事情聞きながらゆく新さん、今宮神社拝殿〜高倉脇坂道。圭之進がお篠の借金を工面するため悪事に手を染めたことを語り現れたら自首するように勧めてくれと言う。また、新さんには押込みを邪魔したかどで刺客が差し向けられる。
案の定圭之進はお篠の店に現れ一緒に逃げようと迫る。町方に追われ窮した圭之進が腹を切ると言うのに死ぬのは一緒・殺してくれと言うお篠に刀が振り下ろされようとする時、新さんの扇が飛んでくる、上御霊神社拝殿裏の透垣
 徳田は今頃斬られてあの世、と笑うワルの座敷に新さん乱入、那須に「俺の顔よっく見よ」攻撃、戸田がただの素浪人・乱心者と叫びラス立ち開始、殺陣の途中で戸田は自刃、那須は成敗。
 江戸払いで赦される圭之進、お篠を伴い紀州への旅立ち、嵐山自転車道

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第一話「紀州の虎見参!」1986TX/東映

 五代将軍の御世、紀州の山道。根来衆と紀州藩附家老・安藤帯刀の密談、松阪代官・加納五郎左の息・荒くれの源六を殺せと命下る。根来衆の訓練のビジュアルの前に挟まれる根来寺の山門は本物…ここには捨て猫がいっぱいできったないのよね…。
 伊勢・阿漕浦で海を見ている青年・加納源六、立入厳禁の浜。漁師相手の小博打はぶつは禁域の浜で密漁はさせるはの破天荒。付け狙う根来衆と一緒に山田奉行の手勢にとっ捕まり入牢、そこで山田奉行・大岡忠相に出生の秘密を聞かされる。加納五郎左が拾った捨て子は紀州公の隠し子であった。牢を出され松原代官所へ帰ると父母は平伏して待つ。ここへ甲賀衆が襲来、仕方なく防ぐ根来衆。乗り越える塀は仁和寺瓦練りこみ塀。
 大岡の家にいる縁続きの娘・佐和と遠乗りの源六、木津河原。船でやってきた忠相に節会の際城に上り名乗りをあげると言う源六。
甲賀衆に佐和がさらわれ誘き出される源六だが根来衆が助力。
2002/10/16

■ 暴れん坊将軍III 第21話「二人の新之助」1988-1990テレ朝

 雷鳴の夜、身分ありげな女が怪しの僧に斬殺され、め組が通りかかり瀕死の女から目安箱へと訴状を託される。文には蛇の目峠の百合一輪無事に咲かせ給えと流麗な水茎のあと。
この女は須坂藩の百合姫お付の老女・藤尾、横死を表沙汰にできず忍びで無縁仏として葬られた墓に参る百合姫、駕籠が帰って行くのは二尊院紅葉の馬場。塀越しに新さんが見ている。左源太が尾ける、妙心寺塔頭道。
 「新之助」を探しめ組に来る娘・おゆき、「徳田」新之助を見て人違いと知れるがその後おゆきを連れ出した新さんは襲撃される、塀と松は妙心寺だと思ったんだけど渡り廊下が不明・キャプチャ。襲撃犯が帰ってゆく、大覚寺望雲亭。疾風が主の名を聞き込むと須坂藩別邸で今は藩主の弟・須坂出雲が起居。縁先で報告を聞く出雲、九十九勘十郎が失敗を告げる向こうに大沢池。出雲は須坂藩乗っ取りを企んでいて百合姫と縁談のあった「内藤」新之助=信州雁音藩の冷や飯食いを消そうとしていた。
 新さんがおゆきに事情聞く茶店、大沢池北西畔にセット。「内藤」新之助は乳母の娘・おゆきと一緒になるため武士を捨てると家を出たのだという。おゆきは新之助とは別れねぱと嘆き五社明神石鳥居にもたれ嘆く。
 神楽舞う神社、偶然行き合わせるおゆきと若様・新之助、上御霊神社。おゆきはわざとすげなく新之助を袖にする、拝殿北塀(透塀)。すごすご帰ってゆく若様だが新さんの説得で戻るとまだいるおゆき、ラブラブ状態で家へ帰ると母親(若様の乳母)が誘拐され脅迫状が壁に。
 藩邸に赴く若様・新之助が始末されかかるところへ新さん登場、乱入かと思いきや既に座敷に立っている…「曲者じゃ出会え」って言われても仕方なしのまんま曲者だよこれじゃ。若様と乳母を逃がし出雲に「余の顔見忘れたか」攻撃、懐手で断罪され出雲「そこまで露見しては最早これまで。構わんお命を頂けぃ」でラス立ち、手勢の中には福本先生・左源太に斬られ「おわぁ」、出雲と勘十郎は成敗。

■ 続続・三匹が斬る!第18話(終)「さらば三匹、消えた七番目の隠密」1990.6.28テレ朝/東映

 舞台は長崎、薩摩の抜け荷と見せかけて大儲けの長崎奉行に公儀隠密・間宮林蔵がからみ、娘の目の治療に来た母子に出島のカピタンまで出てきて大騒動。最初に出てくる間宮林蔵は殿様の二役。ワルの奉行をぶった斬ったあと臨検使の前に間宮林蔵を騙り出てゆく殿様、そこで知らされたのは公儀隠密・間宮林蔵は複数の隠密の総称、中の一人になんと千石(次々名乗り上げる中に福本先生も・符牒の禄高は一万石)。その口ぞえでお構いなしとなり解放されるがぷんぷん怒って出てくる殿様とたこ、旅立つ山道に追いついた千石は葵の紋入りのお役御免の書状を見せ、また三匹の旅が始まる。
 ロケ地、奉行の手先のオカマに捕まる千石、日吉大社白山宮。身投げした母子を助ける殿様、流れ橋。旅立つ三匹、谷山林道

■ 必殺商売人 第17話「仕掛けの罠に仕掛けする」1978.6.16テレ朝

 新次が助けた旅装の女・さちは食わせ物の盗賊・猫目の銀次の情婦、これを追う怪しの殺し屋と見えたは実父の元仕事人、おせいや新次の上方での旧知・矢造。
さちに欺かれるまま矢造を殴り倒して正体に気付きびっくりの新次はおせい宅に運び込む。事情を話しさちの始末依頼する矢造、始動するチーム。盗めに出てゆくところを仕掛ける。仲間の浪人二人は主水が豪快な殺陣でばっさり、驚き慌てる二人を新次とおせいが始末。
 ロケ地、さちを連れ江戸を案内する正八、今宮神社楼門(内側)合祀摂社前。仕事を依頼したあと入水する矢造、広沢池
 正八が連れまわす江戸の町、立ち寄った小間物屋の店先に張り紙「毛はえ薬」…そういえばいつもより頭ぐしゃってやられてる率が高い正八、よく見るとロン毛の割にはソリ部分の後退が激しい…まさかそれをからかっての演出?20年後の今見ると笑えないというかブラックというか商売人らしいというか。
2002/10/15

■ 暴れん坊将軍III 第20話「さらわれたお葉」1988-1990テレ朝

 勝山藩家老一行に斬りこむ浪人、短筒で撃たれ東橋から大川にどぼん。このあと療養所前からお葉が奴に脅され拉致、弾を摘出してくれと頼まれる大川下流・西王寺裏の神輿小屋、鳥居本八幡宮。仕方なく手術を行うお葉。
 目安箱に判じ物のお葉失踪を知らせる文、新さんが駆けつける。新さんにツナギの忠相、撃たれた浪人は勝山藩脱藩の府川一之進、兄が藩金横領の罪で切腹ののち累及ぶを恐れ逐電したと勝山藩の申し立てを報告、大沢池船着の上。これを受け左源太が勝山藩探索の命を受ける、大沢池木戸前。安房・勝山へ馬を走らせる左源太、嵐山自転車道堤。撮りは堤の左右から二種のアングルで。
 お葉は一旦帰されるが再び薬や食料を購め一之進のもとに戻り看病。
 左源太の報告、大覚寺勅使門前太鼓橋上。一之進の兄の死は切腹ではなく藩金横領を諫止し勘定奉行と口論の末斬殺されたもので、府川兄弟は清廉の士と領民の専らの噂。疾風からも報告あり、一之進が隠れている大川端の小屋が判明、しかし同刻勝山藩の手が一之進にのびていた。奴の権太は宮の境内で斬り殺され病床の一之進の危機に新さん乱入、ちょっと暴れ、舞殿前。め組に運び込まれた一之進は家老の藩金横領の証拠の二重帳簿を見せる。勝山藩の手勢がめ組を囲むが家の前に出した床机にどっかと座った辰五郎と押し問答、忠相が駆けつけ収める。
 その後、市中でお葉が勝山藩の手の者に拐かされる、有栖川畔。一之進の病床に矢文。藩邸に赴く一之進、お葉の身と引き替えに証拠の帳簿渡すがここまでするワルがそのまま帰す筈もなく撃たれてしまう。お葉も狙われるところへ新さんと兄の半次郎が乱入、大暴れ。手勢には福本先生の姿も(疾風のうしろ)。上様にぶっ叩かれてくるくる回ってたのがそうかな…。
庭番の頭が高いに併せ上様の俺の顔見忘れたかダブル攻撃、しかし「上様の名騙る曲者」で再びラス立ち開始、最後は瀕死の一之進に仇をとらせて終わる。
 事後、ふさぐお葉と話しながら半次郎がゆく、放生池堤。木戸のほうからやってきた新さんに縋り泣くお葉。

■ 続続・三匹が斬る!第17話「無理心中、娘十八怨み節」1990.6.21テレ朝/東映

 お蝶が雨宿りの小屋へ足抜け女郎・おふみ。病篤い乳飲み子の様子を見に行きたいのに暇をくれない楼主のもとから抜け出してきた妓だった。殿様とお蝶の前で追っ手に連行されるおふみだが足抜けゆえ手を出せず。逃亡を責められへろへろのおふみは白装束着せられ既に死んでいる別所藩家老・庄司と心中したかに偽装され殺されてしまう。この死に不審抱いたお蝶は自ら女郎として妓楼・大黒屋に乗り込み調査する。殿様は心中したとされる家老のことを聞きこむうち妓楼の主人の手先の襲撃を受ける、わらびの里?
 一方、千石は野良で働く前老中・伊集院の作る菊を誉め(ついでに握り飯を頬張り)屋敷に招かれる。これが花を愛でる人格者かと思えば花フリークなだけの冷酷な性格のワルで、老中職を退いたのも賄賂がばれそうになったため。これを知った千石がクサり歩く、日吉大社走井橋たもと。ここで殿様と会い事の次第を聞かされ腹に一物で伊集院のもとに戻る。
 伊集院は藩要人に金をばら撒き家老復職を図るが藩主は別の人物を指名、窮した伊集院は千石にその人物の暗殺を依頼、楼主はお蝶をおふみの時と同様殺して心中に仕立てようとするが殿様が乱入し企みは潰える。暮坂峠で暗殺のターゲット待ち構える千石、見分の伊集院、谷山林道。そこへターゲットではなくたこが現れ襲撃を教え別の道を城下へ向かったと告げる。千石は貰った金を放り投げ、三匹大暴れ。
2002/10/14

■ 暴れん坊将軍III 第19話「からくり盗っ人街道」1988-1990テレ朝

 江戸城に賊、神君より伝わる宝刀・長者丸を盗み出す。手配中の木鼠の三次の仕業、きつい探索かかるが逃れ日光を目指す。一味が頼母子講のなりでゆく日光道中、日吉大社西本宮参道山王鳥居前。これを追って上様と忠相も日光へ。途中、新さんは病に苦しむ女・お玉を助け薬を与え背負ってやる、日吉大社走井橋たもと。忠相とツナギは白山宮へ通じる参道。このほか、役人に見咎められ逃げた木鼠の衣装が脱ぎ捨てられている神輿の格納庫や日光例幣使を見てほくそえむ木鼠一味のシーンなど日吉大社使いまくり。杉の大木が多い宮だから日光を表現するのに多用されるようだ。
 忠相は日光奉行・大久和出羽守を訪ね木鼠の探索への助力を依頼、しかし大久和はこの後例幣使を惨殺し入れ替わった木鼠とつるみ、あまつさえ一味をも謀殺ししまいに新さんに刺客を差し向ける、保津峡落合落下岩。新さんは連れていたお玉を逃がす、清滝川へ降りる道。落合河口付近で忠相と合流、関所へ差し掛かる、酵素。そこでは開き直った大久和が鉄砲隊を用意して吉宗公のお命頂戴とやるが、忠相の機転で上様をグーで殴り倒し昏倒させ誤魔化す。これにまんまと騙された大久和が引き上げたのち忠相は腹を切ろうとするが勿論上様がお前は悪くない・命を救ってくれたのだととどめ「爽やかに」血だらけの口で笑う……。
 木鼠から奪った長者丸を抜き悦に入る大久和の座敷に新さん、おのれやはり上様だったかと呻く大久和に「主の顔も見分けられぬうつけ者、成敗してくれる」でラス立ち。長者丸をかざし家康公が斬れるかと喚き悪あがきの大久和くんに上様「許せん」とマジ斬り、ばさー。

■ 続続・三匹が斬る!第16話「花嫁の首恋しや妖怪鬼八」1990.5.31テレ朝/東映

 舞台は日向・高千穂村。大昔退治られた妖怪・鬼八が甦り祟りをなすと大騒ぎの村、怪しげな行者・幽海にアジられ恐怖のどん底の村人達は言われるがままに人柱を差し出すことに決め、籤引きでその贄となる娘を決める。籤が引かれる村の鎮守、鳥居本八幡宮。殿様が山道で助けた娘・おとせが人柱となる羽目に。殿様は庄屋や松影藩目付に掛け合うが容れられず。おとせは人柱として村はずれに作った祭祀場に括られて置き去りにされる。これを襲う怪しの影、殿様が飛び出て阻むがこれが千石。蛇が出て腰を抜かしたところを助けられた幽海上人に操られて正気をなくしている。祭祀場、大覚寺五社明神
 鬼八の棲みか・鬼首山に赴く殿様、鬼の滝の行場で千石ともう一人の大男に暗示かけている幽海上人を見る、菩提の滝
 人柱・おとせが逃げたことで更なる祟りがと村人を煽り次の贄を今度は名指しで指定する幽海、その娘は藩主に見初められ近々輿入れ予定の甚蔵の娘・八重であった。これは藩主の弟が目付と共謀し企んだもので、八重に心底惚れている兄が出家するか後を追うかするのを狙っての仕込み。人柱にされ祭祀場に引き出される八重を襲う千石と大男、殿様が鏡をかざすと途端に正気に戻る千石「幽海おまえ俺に何かしやがったなワケ判んねーけど叩っ斬ってやる」と大暴れ。
 旅立つ三匹、谷山林道
 ロケ地補遺:甚蔵の屋敷、例の未だ不明な門の中に萱葺きの奴。名乗り出るも始末されるおとせのもとに駆けつける殿様、大覚寺放生池堤

■ 剣客商売2 第四話「婚礼の夜」2000.1.26CX

 親友・浅岡鉄之助の危機に際し体を張って事件を解決する、大治郎主体のストーリィ。弥七に探索を頼む「心づけ」を工面するのに三冬に借金(大治郎が三両頼むところを三百両と思い込む三冬のシーンが笑える)申し込む大治郎のエピソードや、罪人扱いされ頭に来て自ら賭場に赴いたり鳥追いの格好で探索する「おまさ」と見間違えるようなおもとのエピソードが挟まれ話に肉をつける。大治郎が食い詰め浪人を装い浅岡を逆恨みしている平山平蔵のアジトに転がり込むくだりは原作とニュアンスを異にするが見せ場として興味深い。
 ロケ地、大坂の縁日で女にふられてクサる浅岡を慰める大治郎、北野天満宮参道の牛。大治郎の道場を訪ねた浅岡の話をする浪人(橋場の先のオンボロ道場と話すのを弥七が聞く)がゆく玉川上水べりの順正寺横手の細道、大覚寺放生池堤。おもとが鳥追いの格好でゆく神楽坂、北野天満宮参道鳥居脇。平山が大坂・野田村の井路川中州で通りすがりの女を襲い無体を働く、大覚寺放生池堤〜天神島

■ 水戸黄門31 第一話 2002.10.14TBS/東映太秦/C.A.L.

 旅の起こりは西山荘に駆け込んできた恋人を救って欲しいと訴える娘から。貨幣改鋳に際しうるさ方の金座年寄を黙らせようとする幕閣の陰謀は最も介入して欲しくない水戸の老公を江戸に上らせる仕儀となる。
 ロケ地、野良仕事の老公と水戸の家老が会う冒頭のシーン、山室堤内地の農地(亀岡のどこかかも)。
お娟が山道で襲われるお初を助ける、鳥居本八幡宮。江戸への道中の山道で老公一行が丸太を落とされ危機一髪、谷山林道。大坂へ旅立つことを話す助格、二条城東大手門。見送るお初と佐助、山室堤道(これも亀岡の可能性あり)
 里見黄門第一弾、やはり説教臭い黄門様。声の端々に長七郎ぎみの面影ありと感じるは「いま」長七郎江戸日記なんか見ているせいか。お娟…西山荘でのキャピキャピは誰がやっても違和感なんだけどさー、……いや何も言うまい。
2002/10/13

■ 鬼平犯科帳1 「さむらい松五郎」通算8話1989.9.6CX

 目黒・感得寺に両親の墓参の火盗改同心・山口平吉は帰途近くの目黒不動にも詣で、門前の桐屋で平蔵の妻・久栄に土産の黒飴を求める。袋を提げて境内の縁日をゆくうち「さむらい松五郎」さんではと声をかけられる、仁和寺中門(仁王門見下のアングル〜門見越しの金堂)。墓地は不明、ここだけ黒谷かも。声をかけたのは須坂の峰蔵という盗っ人で、山口をさむらい松五郎と思い込んでのこと、二人は見間違えても仕方ないほど似通った風貌をしていた。山口がうまく話をあわせるうち、峰蔵は再度会って欲しいと申し出る。今のかしらの血腥い急ぎばたらきが嫌で仕方ない峰蔵は山口と楽しそうに昔話や世間話をする、罧原堤川岸
 この後山口を信じきった峰蔵は松五郎の配下に加えてくれと申し出、今のおかしら・轆轤首の藤七の名も予定の押し込み先も明かす。帰る峰蔵を尾けるおまさと伊佐次、仁和寺瓦練りこみ塀〜松竹オープンセット橋。突き止めた藤七のアジトには見張りがつく。
固めの盃を交わした帰途、峰蔵は目黒川畔でほんもののさむらい松五郎に声をかけられ混乱、怖気て逃げ去る(ロケ地、いずこかの池と思われるも不明)。松五郎は尾行していた火盗改に捕縛される。このことを同心たちやおまさとツナぐ平蔵、仁和寺九所明神。混乱のうちに江戸を売ろうと夜陰錠前はずしの七つ道具持ち出すため藤七のアジトに忍び込む峰蔵に平蔵が声をかける「これ盗っ人」。フリーズする峰蔵の前で藤七のアジトに討ち込む命を下す平蔵、乱闘のうえ制圧。
 峰蔵と再度会う「山口」松五郎の座敷に出される鮎飯、設定は多摩川の鮎。
2002/10/12

■ 木枯し紋次郎 第15話「背を陽に向けた房州路」1972.5.6CX/C.A.L

 居酒屋でゴロツキに絡まれている老爺と孫娘を助ける紋次郎、二年前房州の酌婦に受けた恩を返しに辿る道すがら。この篤実そうな大場村の百姓がとんだ食わせ物で、哀れな様子で紋次郎に助力頼むが村総出で芝居を打っていたというトンデモ。
村人が難儀しているならず者は以前前にいたならず者を追い散らすのに金で雇った用心棒が不払いに怒って居着いているもので、彼らが根城にしている荒れ寺には村の隠し米がぎっしり。そのうえ娘を差し出せとの要求には隣村から娘をさらってきて済まそうとするしたたかぶり。紋次郎はならず者を残らず殲滅するがアジトにいた酌婦(これも金で連れてこられたが金を貰えていない)に二年前自分が房州の酌婦に貰ったと同額の二両を渡し去る。
 何もかもバレたあと村の組頭がこのことは黙っていてくれと縋るのを振り払い「あっしには関わりのねぇこって」とイヤーな顔して去る紋次郎。
 ロケ地、谷山林道等あるとは思ったがやはり古すぎて特定できず。

■ 暴れん坊将軍III 第18話「知らぬが仏の紙風船」1988-1990テレ朝

 夜、船をやる盗賊・暗闇の矢平次一味、大覚寺放生池堤に上がる。土蔵を破り書画骨董等を盗み去る。
 馬場で馬を駆る上様、飛んできた紙風船に付けられた文を見る「しらぬがほとけ」、下鴨神社河合社前。目安箱代わりにしたものと動く。
盗賊は町年寄・枡屋藤左衛門が船宿の女将通じ飼っているもので、バックに骨董趣味の寺社奉行。ここに盗品と知らず暗闇一味から簪買った大工の若者など関わり大騒動。その大工が盗賊に消されかかる、仁和寺九所明神前。割って入った新さんまで連れて行き仲間に引き入れようとする。今度は江戸城の金蔵破ろうとしている一味を案内すると誘導し、途中で暴れ出しワヤにする新さん、町年寄邸に乗り込み断罪、寺社奉行は自刃。
 事後忠相と事件のことを述懐する上様、仁和寺金堂前。田之倉が走ってくる、御室桜林。ここへ降って来る大量の「文」付きの紙風船、事は子らのいたずらだったというオチ。

■ 長七郎江戸日記 SP-2「長七郎立つ!江戸城の対決」1984.10.2日テレ/東映太秦

 将軍家の御落胤騒動、バックに由比正雪がいるという派手な設定。二重三重に話を作りホントっぽくプロデュースする正雪だが、子の身案じた長さんの動きに阻まれる。いつもどおり柳生は竹千代君以外の勢力を削ごうと動くが長七郎の勝ちに終わる。
 ロケ地、御落胤・弁之助が滞在する松月院、西明寺。山門回りの乱闘のほか境内や山門下付近の清滝川も使われる。弁之助が村の子供に殴られるのは大沢池堤。塀を乗り越えてくる弁之助を助ける長さん、山科随心院築地塀。弁之助の姉・千草に事情聞く水辺、桂川松尾橋上手の桂川左岸(現在と川相異なる)
2002/10/11

■ 暴れん坊将軍III 第17話「御生母が叱った仇討姉弟」1988-1990テレ朝

 今日も子供で賑やかなほとんど児童福祉施設の吉宗生母宅・清流庵、中山邸通用門。訪問の帰途浪人達に襲われる姉弟を助ける新さん、広沢池東岸。襲撃犯は勘定奉行・島田の手先で、姉弟は島田の元の赴任先・出羽から来た島田を父・諏訪野彦四郎の仇と狙う養女の娘・楓と幼い遺児・太一郎だった。新さんは生母・由利の方に姉弟を預けるが、町に出た楓は尾行していた庭番・左源太の奮戦空しく拉致されてしまう、仁和寺九所明神前。落としていった木彫りから左源太の伊賀での古馴染と知れる。
 島田は抜け荷の品の蔵を屋敷に設け相州屋と組み大儲け、禁制の贅沢品のビジュアルに中華街でよく売っている安物の景徳鎮が…。他作品でもよく見るが手っ取り早い異国情緒なのかな。
 その夜、清流庵にまで押し込んでくる島田の手先、由利の方は姉の失踪でめそめそしている太一郎を励まし剣を向けさせる。子らが物を投げて追い払う。
 左源太は傷をおし楓の捕われている高輪の荒れ寺へ潜入、楓を逃がし島田の弟たちと斬り結ぶ。逃げ出した楓が駆けつけた新さんと疾風に見つけられる、南禅寺法堂前。左源太が追い立てられ危地に陥るところへ新さん、島田の弟を始末、南禅寺参道脇の林
 白装束に身を包んだ姉弟を送り出す由利の方。弟が諏訪野姉弟の始末を報告に戻るのを苛々と待つ島野の前に新さん現れ、弟の死を告げ余の顔見忘れたか攻撃。上様の名を騙る素浪人、でラス立ち。島田一人になったところで諏訪野姉弟に仇を討たせる。

■ 続続・三匹が斬る!第15話「お茶壺が女を泣かす鬼道中」1990.5.24テレ朝/東映

 将軍家茶道指南役が九州の大名家を回りはた迷惑なご乱行を繰り広げるお茶壺道中もの。その上茶頭は女好きで目に付いた農家の娘に無体を働くなどとんでもない奴。
 殿様がお蝶と一緒に座り込んで握り飯を食う水辺、大沢池堤。そこへ通りかかる茶頭・神谷石州一行、駕籠をとめ野の花を手折らせちぎり捨てるというイヤーな印象。
 石州の通りかかる山道、侍が天誅かけてくるのを阻む千石、用心棒に雇われる、谷山林道
 たこ、霊界の本売ってるとこへ新内流しのひよどり姉妹が現れ客をとられる。その後つきまとい旅を共にすることに。
 殿様と落ち合った千石は石州の悪評を聞かされるがあまり気にかけず、その折石州の供に加わりたいと申し出るワケあり気味の若者・初太郎に安請け合い。石州のゆく谷筋の道、下の渓谷で休んでいるひよどり姉妹にヤラしい視線を投げる石州、清滝川か。初太郎は隙を見て茶壺に手をかけようとするが見つかってしまう。その際大雑把な態度でとりなす千石、茶壺持ってぶんぶん振り回す…壺の底に葵の御紋描いてあるのが笑える。
 たことひよどり姉妹が茶店で休んでいると蟹江藩の用人が家老のお召といって声をかける、大沢池北西畔。これを危惧する殿様、五社明神にセットの縁日。蟹江藩は城の女に手をつけられるのが嫌さに芸人を贄にしようとしたのだった。しかし姉妹を道中で見ていた石州はからくりを看破、女を殺し生首を持って蟹江の城に乗り込み卑しい女をあてがったと難癖つけて巨額の金を脅し取る。
 その夜、本陣に乗り込み茶壺を手に取る初太郎、石州に父を殺され妹を汚された身の上であった。殿様の助けもあり壺は叩き割られる。ここへ乗り込んできた残り二匹、ラス立ちに突入。
 山道で別れゆく初太郎たちと三匹、谷山林道。今日は大層なセット置いてある。

■ 特別編 必殺仕事人 恐怖の大仕事 水戸・尾張・紀伊 1981.1.2テレ朝

 大坂の米商人の依頼で米相場を守るため御三家の大老を暗殺するという命がけの大仕事が入り主水は拉致されるは秀はヒビって逃げ腰になるは左門はとっ捕まってワヤになるはの大騒ぎが冒頭から始まる。依頼者の使いの手代に後に仕事人・勇次となる中条きよし、大坂の仕事人に消されるが針金で吊るされるのが笑える。娘手踊り一座を率いる後の仕舞人・板東京山がさらっと出てくるのも興味深い。
 冒頭、江戸期の米についてのナレーションに使われる堂島の米市場のビジュアルの一部に松本酒造。主水が拉致される沖の小島、琵琶湖?合成か。チームが御三家の家老の顔を確認にゆく江戸城、姫路城。紀州へ連行される左門を救出する遠江・天竜川、琵琶湖か。大坂の室田屋利兵衛屋敷、中山邸通用門とその付近。主水が幻の仕事人・矢島に仕事を依頼する、下鴨神社糺の森池跡。水戸か尾張の家老の駕籠が出てくる大坂屋敷、大覚寺大門。紀州を表す水辺のビジュアル、琵琶湖。関所近くで怪しまれ囲まれるチーム、左門が助けに駆けつけ板東京山と引き合わされる野原、酵素。秀の出陣、有栖川。京山との別れ、流れ橋下。 
2002/10/10

■ 暴れん坊将軍III 第16話「ちゃんにとどけ!江戸ばやし」1988-1990テレ朝

 江戸に出稼ぎの季節労働者・通称「椋鳥」の何人かが行方不明に。口入屋・萬屋と越後の中越藩(なんていい加減なネーミングだ)が結託しての抜け荷に関わってのこと。
中越藩御用の荷を運ばされる椋鳥たち、谷山林道。池端で行方不明の父を思って泣く幼児、大沢池水門脇の堤。その幼児を連れてめ組の女達が祈願に赴く、大覚寺五社明神
 中越藩の蔵から出した荷を小田原藩下屋敷に運び入れる、ロケ地不明・キャプチャ。仕事が終わったあと始末されかかる椋鳥たちを助ける新さん、椋鳥の兄を殺され頭にきた妹が捕われている中越藩邸に乗り込むが正体ばれたらヤバいので娘に当身食らわせてからラス立ち。わらわらと出てくる中越藩の手勢のひとりに福本先生、今日はアップも。メインテーマ鳴り終わったあたりで出てくる。藩主らワルは成敗。
 故郷に帰ってゆく椋鳥たち、罧原堤自転車道

■ 続続・三匹が斬る!第14話「五木の里、つむじ風吹く女人屋敷」1990.5.17テレ朝/東映

 殿様と婚礼の夢を見るお蝶、金戒光明寺三門脇。たこに夢の話してからかわれる、三門框。
 これより五木村、の茶店で休む千石、襲われる娘を助けるがこれは庄屋・松左衛門が人吉藩家老・印南に娘を差し出すのが嫌さに仕組まれた芝居で逆に邪魔したと怒られる。その後千石が襲撃犯演じるが今度は殿様が助けに入りまたワヤに、中山邸門。怒って行ってしまった千石の代わりに殿様が庄屋の娘と偽りお蝶を連れて印南邸へ赴くが酒色に溺れた馬鹿殿ぶりで、先に奉公にあがった松左衛門の上の娘・おふじもなんかヘンな感じ。
 賭け勝負で儲ける千石とたこ、腕を見込んだ大目付・俵藤が城に千石を招じ入れ立ち会う、大覚寺宸殿前白州。若君を厳しく躾ける猛母・お万の方を見るがこれもなんかヘンな感じ。千石は俵藤のもとで用心棒をつとめることになる。
 龍徳寺に参詣の若君と正室・お万の方が駕籠でゆく門、神護寺山門(内側から)石段を登る、神護寺金堂前。ここで尼僧に化けた忍に若君がさらわれる。若君を探して歩く千石、殿様と行き合う、日吉大社。殿様は日吉大社大宮橋上、千石は走井橋上。若君は印南のもとにいたおふじに抱かれもう城へ帰るのは嫌だと泣く。印南こそ忠義の臣でおふじが若君の実母、正室と俵藤は薩摩に通じた奸賊であることが次第に明らかに。途中で事情知った千石はあっさり寝返る。城下はずれの県神社に集結する印南一派、日吉大社白山宮。しまいにお万の方は若君ごとやってしまえと下命、自身は薩摩へ帰り軍勢を繰り出す腹、それを阻む三匹が立ちはだかる薩摩への山道、谷山林道。大暴れして皆殺しのあと千石は女は斬らんとお万の方の髪を切り追い散らす。
 冒頭助けた(?)娘の嫁入り行列が出るおふじの実家、中山邸の門。見送る三匹、参道。旅立ちのシーンは谷山林道
2002/10/9

■ 暴れん坊将軍III 第15話「三つ葉葵は地獄の紋章?」1988-1990テレ朝

 金貸し宅に凶盗、放火して去りかけるところへ南町同心・猪股隼三郎が介入、十手ひとつで取り押さえた褒美に将軍から三つ葉葵の紋入りの陣笠が下賜される。隼三郎は幼子を事故で亡くしたあと妻と齟齬を生じ碌に家に寄り付かない日々を送っている。
囚人を護送中襲撃に遭う隼三郎、仁和寺観音堂脇、囚人は銃撃で死。御室桜の林(冬枯れ)の中を追うが返りうちの危機に新さん、賊は逃げ散る。
 深更、御船奉行・黒磯邸へ荷持って入る両替商、大覚寺観月台下有栖川に架かる橋。改鋳された良銭を買い取り船奉行を隠れ蓑に異国へ売るという悪事を働いている。その席で嗅ぎ回っている同心・隼三郎の話題出て拝領の陣笠を奪う計画を立てるワル一味。
 銭の闇売買についての庭番からの報告を受ける上様、金戒光明寺三門下。
 隼三郎の母が拉致される、金戒光明寺鐘楼脇の石段、同行していた妻女・おときは成す術も無く拝領の陣笠を持って浦賀村の五社明神へ来いと脅される。
その頃、船奉行の息子の取調べを上申し容れられなかった隼三郎は荒れてめ組で大酒を食らい、おさいに日頃の妻への態度責められ悄然と去る帰途新さんと出会い愚痴を言う、大覚寺天神島鳥居前の汀。
 陣笠を持ち出そうとするおとき、帰ってきた隼三郎に制止され息子に加えて母までもと責められる。残されたおときを労わる新さん、葵の紋が憎いと掻き口説かれる、その真相は息子・正太郎が亡くなった事故の相手が被っていた陣笠のことであった。 隼三郎の息子が事故死した一件は侍の馬に引っ掛けられたのが原因なのだが、侍の被っていた陣笠に葵の御紋あったことにより口を噤んでいたおとき、事故現場は下鴨神社二の鳥居前〜馬場〜河合社前。これを新さんに話すが隼三郎が聞いている。妻に詫び母を救出に赴く隼三郎、大覚寺五社明神前。陣笠を差し出し母は解放されるが斬りあいに。そこへ駆けつける新さん、かさかさと退く黒磯一味。
 屋敷で悪徳商人と銭を運ぶ算段を話し高笑いのもとへ新さん現れ「欲に目が眩んで主の顔も見忘れたか」攻撃、うしろでひっくり返る隼三郎。斯様な場所に上様が来られる筈は無い乱心者じゃ、でラス立ち。手下の一人に福本先生、馬鹿息子は隼三郎が打ち据え黒磯は自刃。
 隼三郎に五郎蔵さん、やっと名前覚えたぞの綿引勝彦氏。台詞のひとつひとつに特有の「理屈」を感じる。

■ 続続・三匹が斬る!第13話「悪虐の僧と添い寝の花一輪」1990.5.10テレ朝/東映

 殿様、延岡への道中で野良仕事中産気づいた農婦の出産に立ち働き、行き合わせた博多から昔の恋人を探しに来た元女郎のお加代と知り合う。加代と川岸で握り飯食べる、摩気橋下手の園部川左岸
 延岡では怪僧・日経が藩の若君を抱きこんで跋扈、逆らう者には手下をけしかけ火付け等やりたい放題。千石・たこ・お蝶もそれぞれ別々に関わってゆく。また、加代は市中で日経の駕籠から顔を垣間見てその正体が探している男と知る。加代が物思う水辺、大沢池船着にでっかい灯籠をセット。遂にアジトの寺・経雲寺(ロケ地不明・ずっと探してる長屋門と塀…)を訪ね、連れて行かれた水辺の小屋で刺されてしまう、広沢池東岸に小屋セット(水無)。殿様が桜並木を駆けつけるが遅し。
 潮時と延岡を出る相談している日経と用心棒の忍、気配に障子開けると並んで立ってる怒りの三匹、口々に罪状並べ立てラス立ちに突入、大暴れの皆殺し。旅立つ三匹、谷山林道

■ 必殺商売人 第16話「殺して怯えた三人の女」1978.6.9テレ朝

 呉服問屋・越後屋の番頭・喜三郎は色悪で女将に娘、女中にまで手をつけ脅すという悪逆非道をかまし窮地に陥った女達は喜三郎を消すことを決意。夜、喜三郎を水辺に誘い出し無我夢中で始末、船で沖へ出て重石括りつけどぼん。この際、殺しの行われている現場へのこのこと湯の町エレジー歌いながら小便しに出てくる正八、手を洗ったあと微笑み返し(歌詞が違う・お引越しのお祝い返しはお金で欲しいなんて馬鹿な文言をキャンディーズは歌わないと思う)を歌いながらもちろん殺しには気づかず去る、広沢池東岸
 このあと、越後屋に喜三郎の煙草入れが置かれたり犯行時落とした簪が置かれたり、挙句廊下に濡れた足跡がつくなど怪異続発、恐怖に怯え正気を失った娘は義母(女将、後添え)を刺し殺してしまう。これが女中と喜三郎の仕組んだ芝居で、越後屋乗っ取りが目的。
 おせいは越後屋の女将から喜三郎の供養料として預かった金を仕事料として置く。
 ロケ地補遺、正八に喜三郎の幽霊がと相談に来る女中、梅宮大社神苑
2002/10/8

■ 暴れん坊将軍III 第14話「妻を斬った男」1988-1990テレ朝

 妖しの辻斬りに次々斬られる下野・高垣藩士たち。目安箱にもその剣妖気を発すと投書あり。
一方、下野から乱心した夫に殺害されたという姉の死の真相知るべく出てくる娘、襲撃(ゴロツキの一人に福本先生)されるのを新さんが阻むが疑心暗鬼の娘はいずこかへ姿を消してしまう。
高垣藩では藩主の病臥をよいことに嫡男が毒殺され、乱暴者の側室の息子を次期藩主にとの陰謀が進行中、黒幕に側室の父で呉服商の大津屋、銀相場高騰にも暗躍のワル。辻斬りは元この側室の息子に仕えた藩士で、乱心装いお家を壟断する奸賊をひそかに始末しようとしていたのだった。高垣藩の菩提寺・祥蓮寺(ロケ地不明・キャプチャ)で行われる法要に詣でる側室一派に斬り込む「辻斬り」だが押し包まれ膾に。側室の馬鹿息子がとどめを刺そうとするのに小柄投げ阻止する新さん、誰何されるに大岡が進み出て「このお方は」とやるが上様とて構わん、でラス立ち(高垣藩士の一人に福本先生)
 ロケ地、上様と庭番のツナギ、南禅寺三門南禅寺僧堂坂大覚寺天神島。大岡が辻斬り探索のため変装した手勢を市中に放つ、大覚寺式台玄関、門は明智門。大津屋が両替商と密談の屋形船が浮く、大沢池

■ 続続・三匹が斬る!第12話「尼寺騒動、今日も怒りの桜島」1990.5.3テレ朝/東映

 もうじき薩摩、の海浜をゆく殿様と千石、舞子浜。千石は気が進まぬと途中で踵返す。直後、久慈慎之介の妻と名乗る女・八重が騎馬で通りかかり薩摩藩士の襲撃を受け、見かねた殿様が追い散らす。
 千石、出水の宿で同姓同名の江戸詰めの薩摩藩士と会い意気投合、飲み明かす。翌朝夫の「久慈慎之介」を訪ねてくる八重、出て来た千石にびっくり。二人はかつて恋仲で身分違いのため裂かれた経緯を持っていた。千石は漁師の倅で八重は城代家老の娘、その婿取りの夜故郷を捨てたのであった。娘時分と変わらず武張った八重は千石の腕っ節に助力を申し出る。八重の父は抜け荷で巨利貪る次席家老と目付の悪事を暴くべく上京の途次(谷山林道)暗殺され、これに密着し騒動を大きくしようとする公儀隠密の「草」の暗躍を阻もうとするかつての恋人・八重に思いっきり入れ込む千石は夫と偽りワルの巣巣窟に踏み込む。「草」とそれに操られる目付との全面対決には殿様とたこも乱入、大暴れの末「久慈家」は千石に加増というオチ。漢・久慈慎之介カッコいいぞ。
2002/10/7

■ 暴れん坊将軍III 第13話「春の宴に舞う女」1988-1990テレ朝

 夜の街を走る盗賊、闇の賞金稼ぎの女に殺られる。その女、新さんが半次郎の恋の相談を受けている料亭に現れ凶盗・血祭りの銀二を殺し去る。追う新さん、以前市中で見かけた桜が好きと語った女と知る。庭番の情報からその女・お蘭を尾行する新さん、気付かれ刃を向けられる、広沢池東岸(水無)
 お蘭の背後にはワルに賞金かけ「仕置」させる口入屋・東海屋。飼っている殺し屋のスキンヘッド二人に千両の殺しを依頼。
 寛永寺へ綱吉の追善供養の将軍の行列がゆく。三回ほど場面変わりひとつは仁和寺仁王門。寛永寺の風景に大覚寺勅使門宸殿。銀二の身内に襲われるお蘭と千両の賞金首(ターゲットは上様)狙うスキンヘッドのシークエンスが交錯。
お蘭が襲撃を受けるのは大沢池北岸心経宝塔覗く林間。その後有栖川の掘割の中で乱闘、木戸から上がり幔幕張られた木戸から「寛永寺」寺域へ。大覚寺秩父御殿前の庭に逃げ込むお蘭。
一方上様を狙うスキンヘッド、庭からお蘭に目撃される。寛永寺の高僧と二人で茶室にいる上様に襲いかかるスキンヘッドにお蘭が斬りかかる。刺客は逃げ出し天神島で庭番と警護の侍に囲まれ、互いに刺し合い自死。
 この失敗を受け東海屋はお蘭の母さらい引き替えに吉宗を暗殺せよと因果含める。文で呼び出された新さんが赴く鳥越明神、北野天満宮本殿裏。お蘭は桜の樹下で父との思い出語り新さんと桜花のもとで舞いたかったと吐露、しかし容赦なく襲い来る東海屋の人数に加え寺社奉行の鉄砲隊。これを前にして手を握り合い見詰め合う新さんとお蘭。新さんを鉄砲から庇い蜂の巣のお蘭、勝ち誇る寺社奉行と東海屋、そこへ大岡が手勢率いて駆けつけるが自ら白刃をふるいワルをぶった斬る上様、今日はマジ斬り、皆殺し。桜の根方に横たわるお蘭の骸を見て爛漫の桜花のもと舞う二人の幻想…あんまり似合わないねぇ。

■ 続続・三匹が斬る!第11話「謎の幽霊船、鬼も泣いたか島原哀歌」1990.4.26テレ朝/東映

 口之津の浜をゆく殿様とお蝶、長崎目付の馬が走り座礁した船の荷を調べている島原藩家老・松山に事の次第を糺す。荷は洋式銃一千丁。殿様は家老がこそっと隠した守り袋を見咎める。ロケ地舞子浜。その後山道で島原へ行くという僧が斬られるのに遭遇、南海屋に渡す観音像だという荷を託されるが殿様が僧を斬って奪ったことにされ人相書きが高札に張り出される。
 千石、無銭飲食のゴロツキをとっちめた腕を買われとある村の用心棒に雇われるが出された食事は芋のふかしたの一個で、観音像奪った殿様を斬れと言われ斬りあう、鳥居本八幡宮。鍔競り合いを演じながら情報交換。
 南海屋を訪ねる殿様、火事で焼け出された者に炊き出しをしている場に赴く、大覚寺五社明神舞殿前。観音像届けたことを感謝され南海屋に泊る殿様、深更漏れるおらしょの声に気付く。床下では通辞・橋本がパードレとして懺悔を聞いている。橋本は南海屋の娘・お栄の婚約者で切支丹の間で天草四郎の再来とされ尊崇されている。届けた観音像はマリア観音でぱかっと二つに割れ中には聖母子像が収められていた。
 急に厳しくなった切支丹取締り、千石が雇われた村へ奉行所の手入り橋本が聖母子像を披露しているところへ踏み込み逮捕、洋式銃の抜け荷も切支丹の反逆の一環とされてしまう。殿様は藩重役が関わって抜け荷偽装のため仕組んだことと看破。たことお蝶の働きで証拠もゲット。しかし橋本の処刑が告知され切支丹は動揺、千石は助力依頼されるが切支丹であること黙っていたと怒り去ろうとする(芋しかやってないから…)が村長のお涙頂戴演説にほだされる。村のロケ地、広沢池西岸の農地
 橋本が磔刑にされる広場、酵素。切支丹の襲撃に備えた鉄砲隊の銃はたこの細工により不発、三匹大暴れ。橋本の磔台は例のふたもとの木の前、あー草みんな刈っちゃってる。

■ 剣客商売2 第三話「剣の誓約」2000.1.16CX

 浅草今戸の本性寺にある秋山小兵衛の亡妻・貞の墓に詣でる嶋岡礼蔵、西教寺墓地。この日は貞の命日で、直後秋山夫妻が墓参り、誰が香華をと訝る小兵衛、帰りに不二楼に寄り鰆の松茸挟みなる珍味を食す。
 嶋岡は大治郎の道場訪ねるが小兵衛への連絡は不要と言う。江戸へは約定の果し合いに出て来たのだと語る。その相手、柿本源七郎との筑波山中での二度目の決闘の回想、保津峡落合河口
 麻布・西光寺下の柿本宅へ使者に立つ大治郎、途次の汀(大川端か)桂川松尾橋下左岸。屋敷に着き弓の稽古していた門人らしい線の細い若者に師の文を託す、中山邸無畏庵。その頃道場を訪ねた小兵衛は嶋岡と再会を果たし隠宅へ誘う。生き方が天地ほど違ってしまったかつての剣友が隠宅庭先でしみじみ語り合う、心象を有栖川に流れる一葉の病葉が表す。夜更けて船で真崎稲荷下まで送って行く小兵衛、広沢池観音島祠(思川?大川端?)。大治郎に今度の嶋岡の立ち合いを確と見届け後学とせよと語るその時、柿本の色子・伊藤三弥の矢が道場の井戸端の嶋岡の胸を射抜く。瀕死の嶋岡はそれでも襲いかかる刺客二人を斬って捨て息絶える。賊を追いかけ鮮やかに腕を斬りおとす大治郎、広沢池西岸の養魚場のある湿地帯
 あくる日、果し合いの約定の広場で待つ秋山父子の前に息を切らして辿りつく柿本、嶋岡を射た三弥の矢突きつけられ嶋岡の死を告げられ愕然。小兵衛は嶋岡の名代として病身の老剣客に引導を渡す。ススキ原の広尾ケ原に擬された山中の野、ロケ地不明。
 貞の墓の傍らに嶋岡を葬る秋山父子、小兵衛は貞を取り合った昔話を息子に語りおはるを待たせてある不二楼へと去る(墓地を登ってゆく)。しかしうまいこと撮ってること、ちょっと油断したら湖岸の観覧車や鐘化の工場が映り込んでしまうショットを人物をうまく配し琵琶湖の水面も映しこむという絶妙のアングル。
 大治郎は戻った道場で三冬に初めて得た門人に逃げられてしまった事を責められ、不二楼を出た小兵衛はよろけて前の堀に落ちる。旧友は謀殺されるは気色のわるいモーホのカップルは出てくるはの陰惨なストーリイがたつきを楽しむ秋山父子の日常に縁取られて終わる。
 嶋岡が大原の里を出て暮らしていたと語られる大和・磯城の芝村っていう設定は時折池波作品でお目にかかるが三輪山の裾野の大和川支流・巻向川ほとりの里には何か氏の思いいれでもあったのだろうか。
2002/10/6

■ 陰陽師 2001東宝

 早良皇太子の怨霊を軸に話が進む。八百比丘尼や生成り姫などの原作エピソードをつまみ食いしつつビジュアルは岡野玲子の漫画を意識したかのような派手なCG使いまくりの展開。NHKのテレビドラマ段階では評価アウトだったが映画版はだいぶマシ。しかし陰影が好かんな、やっぱり。だいいちラストへんの熱血晴明はちょっとね。「ニュートラル」な立場の陰陽師が描けてないよ。クロサワ風に一個のエピソード膨らませて仕上げたほうがよかったんじゃないかな。あ、でも菅公出してないから次も作るつもりなのかな。
 ロケ地、江刺のは全然知らないから判別不能。博雅が望月の君(祐姫)に笛を吹く門は南禅寺三門。呪の話をしながら京の大路をゆく朱雀門は奈良・平城宮址の復元された朱雀門。兼家宅に出た妖かしの正体の女の骸が流れ着くのは木津川流れ橋。青音の回想・早良皇太子との思い出はセピアカラーの平安神宮橋殿

■ 鬼平犯科帳1 「明神の次郎吉」通算7話1989.8.30CX

 行き倒れを放っておけず埋葬したうえ遺品を届けてやる情深い盗っ人、そのお頭も本格の盗めをする大盗だがふとしたことから平蔵の網にかかる。次郎吉を過剰にもてなす左馬之助や平蔵に情報を上げるのをためらう密偵たちなど、その機微を描く細かい設定が秀逸。鬼平の剣友・岸井左馬之助が出る回にはこうしたものが多い。
 ロケ地、次郎吉が宗円の遺品の銘刀を届けに来る左馬之助の寄宿先・押上村の春慶寺は西明寺山門。盗めの当夜、新宿・宗清寺境内を動き回る櫛山の武兵衛一味、今宮神社。信州・小田井へ宗円の供養のため旅立つ左馬之助、谷山林道
2002/10/5

■ 木枯し紋次郎 第14話「水神祭に死を呼んだ」1972.4.29CX/C.A.L

 三州街道の天竜沿いの水場で茂左衛門に高貴薬運ぶ道中の力添え頼まれる紋次郎、保津峡落合落下岩付近。関わりの無いことと行き過ぎるがやはり「関わって」しまう紋ちゃん。高貴薬より先に薬種問屋の令嬢が祭りの神輿と共に消える。噂の人斬り伝蔵が宮田の代貸のもとにいるとの情報も飛び交う。そのうち令嬢は祭りの麦藁船と行き会った際行方知れずになる。
麦藁船が沈む祭りの果ての河原、山室?川の中で宮田の代貸との闘争、その中で茂左衛門が実は人斬り伝蔵であることも知れる。チンピラにやられ虫の息の「伝蔵」は紋次郎に渡世人は因果なもの、畳の上では死ねない・あんたも名が売れてるそうだがと言い残し死す。伝説の人斬りの証の胸の傷に紋次郎が楊枝で落とす桜花一枝。
 保津峡ばんばん出てくるけど水尾へ通じる道舗装してないみたい。

■ 暴れん坊将軍III 第12話「絵草紙からくり心中」1988-1990テレ朝

 結婚の約を交わしていた勘定方の役人と小料理屋の女中が心中死体となって発見される巽橋、上賀茂神社ならの小川神事橋下
これが勘定奉行が口入屋と仕組んだもので、汚職の告発恐れてのこと。女の勤めていた料理屋の女将は訝しみ心中などではないと主張するが消されてしまう。また、心中死体発見現場にこれ見よがしに置いてある「心中天の網島」、んーと思ってると近松門左衛門まで登場、巽橋心中を書くというが、それを勧める版元は口入屋の手先。徳田新之助との接触で真実を知り、当てつけの「巽橋からくり心中」と題した戯作のゲラをワル一同に会す座敷に届けに行くが消されかかる。その危機一髪に新さん登場、今日は庭番がずずいと進み出て「頭が高い」とやるが結局手荒い殺陣は始まる。勘定奉行の配下に福本先生、上様の峰打ちを受け「おわぁ」と叫んでくるくる回る。
 事後、目覚めた近松は枕頭の新さんを見て「もしやあなた様は」、シリーズIIIのおきまり。

■ 長七郎江戸日記SP-1「海を渡る五十万両」1984.4.3日テレ/東映太秦

 雷鳴轟く夜、怪しの猿面つけた賊に襲われる旅装の男女を助ける長さん、男は明の鄭成功。父が日本のどこかに隠した軍用金五十万両を探しに来たという。長さんたちは思い切り関わりまくり尾張公の邸に秘密を解く燈籠を見に乗り込んだりする。
 金の隠し場所が肥前松浦と知れ江戸を発つ一行がゆく東海道、谷山林道。名古屋城下の茶店、下鴨神社鳥居前。ここで辰三郎が女に引っ掛かり金の秘密べらべら喋り、挙句の果て猿面の手先に隠し場所の絵図面渡そうとする。夜の神社(今宮神社?)で大騒動、鄭成功が殺されてしまうがこれは影武者であった。残された影武者の妹・愛蘭とともに唐津を目指す一行は大阪から船に乗るが途中猿面の親玉・清の王泰順とつるんだ海賊・海坊主に襲われる。これを立ち回りの末懐柔し供に加える長さん、日本昔話かよー。
 唐津に着き早速黄金探しの一行、砂岩がちの変な谷をゆく、どこじゃこれは(キャプチャ)。目印の羅漢を辿り遂に金を見つけた途端お約束の襲撃、おれんと愛蘭がさらわれてしまう。二人の危機一髪に「着替えて」現れる長さん、今日のお召は青に白。右平次が名乗りを上げて異人相手でもいつものパターン。ラス立ち始まり、長さんの派手な横っ飛びなど見せたあと王泰順との一騎打ち、鞭を斬られた泰順は遂に青龍刀を抜いてかかってくる。
 事後、愛蘭と別れの海浜、舞子浜近江八幡付近か島影からは判断し難い。瀬戸内をゆく船もなんか怪しかった。ひょっとしてプールかも知れない。
2002/10/4

■ 必殺仕事人 第65話「散り技花火炸裂乱れ斬り」1980.9.5テレ朝

 鍵屋の花火職人・伝八が鉄砲方の侍に斬られる隅田川畔、広沢池東岸。玉屋の清吉が目撃するも主家の失火のせいで江戸所払いの身、主水にも訴えるがどうにもできず。
事は将軍家の花火を作ってきた鉄砲方と花火師の献上花火巡る確執、先に玉屋は潰され今また鍵屋も職人失い危地に。清吉は伝八の残した設計図もとに鍵屋の花火を作ることになるが半ばにして鉄砲方に密殺されてしまう。見張っていた秀と左門が虫の息の清吉に木更津への依頼託され、チーム始動。出陣の主水が渡る橋、流れ橋(下からのショット)。仕置は橋下。

■ 暴れん坊将軍III 第11話「河原の黄金を盗んだ奴!」1988-1990テレ朝

 先年の台風で決壊した大川の堤防の復旧作業、発破かけて山削り土砂を運ぶのは柳谷。堤防工事の藤原堤は流れ橋。これがとんでもない手抜き工事の汚職はびこる代物で、普請奉行に諫言の役人・三浦は始末されてしまう、中ノ島橋(殴り倒され川に投げ込まれる)。翌朝三浦の死体は流れ橋の橋脚に引っ掛かって発見されるが上司は酒に酔ってのことと処理、家名断絶。
 これを目撃したケチ兵衛と異名をとる金貸し・吉兵衛がワルの手下・口入屋の佃の栄五郎から金を強請ろうとするが、ここから新さんに怪しまれ事が明らかになる。疾風とツナギの新さん、仁和寺観音堂
 普請奉行邸へ賄賂持ってくる佃屋、手抜きした堤が再び壊れればまた大儲けと哄笑の座敷に鬼面かぶった新さん。上様と気付き驚愕の普請奉行だが「かくなる上は上様にも三途の川を」でラス立ち。福本先生は二回現れて二回とも上様にぶっ叩かれる。
 公共工事絡みの汚職ばなし、笑えないのが悲しいなー。

■ 続続・三匹が斬る!第10話「女難金難、死体になって長崎非常線!」1990.4.19テレ朝/東映

 長崎に着いた殿様、空腹でフラフラのところを富籤当てたたこに料亭に招じ入れられるが、たこは金を持ち逃げされ殿様が下働きで返す羽目に。ここで行われる長崎奉行と町年寄の集会、オランダのカピタンの妾にと迫られている芸者・お千を庇う殿様。町年寄の一人・薬種問屋の市兵衛は殿様の言に感心し賓客として迎える。
 また富籤を求め神頼みのたこ、常寂光寺仁王門
 上司に諫言するも容れられぬ奉行所与力・星は千石と酒場で意気投合、その帰途千石は芸者・お千が襲われ川に落とされるのを見る、中ノ島橋
 市兵衛は長崎の行く末案じ老中に直訴を思い立ち江戸へ赴くが途中の道で襲撃される。これを助ける三匹と星、たこを身代わりに仕立てて「死んだこと」にしようと謀るが市兵衛は引き込みとして入り込んでいた番頭に殺されてしまう。また星も意図露見し奉行所で斬られる。
 怒った三匹、市兵衛の娘が運ぶ早桶に入り奉行所へ見参、大暴れ。
 父の残した訴状持ち江戸へ発つ娘と別れゆく、谷山林道
2002/10/3

■ 必殺仕事人 第64話「崩し技真偽友禅染め落し」1980.8.29テレ朝

 上司にゴマすり南町門前でお掃除主水に加代のツナギ、対岸の木に文挟んでゆく。加賀友禅を守れと元締から曖昧な指令、渋る三人。断るんですねと行きかけた加代の袖から零れる大金見て「俺たちが何とかしないと加賀友禅は滅びてしまう」…。
 加賀で話が展開される「旅物」。フェイクの友禅売ってる悪徳商人と本物を守ろうとして職を擲ち尽くす元家老の間に起こる軋轢と悪企み、これが依頼の中味で正直者が蹂躙されつくしたあとにチーム発動のいつものパターン。旅物ゆえ尺些か足らず粗い作り。ロケ協力に和倉温泉。日本海の奇岩景勝がふんだんに使われている。
 その他定番ロケ地、南町に明智門。元家老の娘が職人連れに行った帰途襲撃される山道、酵素。この逃走を助ける秀、保津峡落合落下岩のそのまた上の崖から目潰しの砂撒く。一行を逃がすため逆方向に走る、落合橋に続くトンネル。

■ 暴れん坊将軍III 第十話「逆転!必死の王手飛車取り」1988-1990テレ朝

 篤実な蘭方医の息子がトンデモで悪徳商人と組んで阿片の密売、小石川薬園奉行も噛んでいるというストーリイ。このどら息子を庇うため冤罪を自ら被る元大工とその家族が巻き込まれてゆく。あっちこっちへ出向いて問題を解決の上様、でも第三シリーズの設定で「将軍様」はいっつも愚痴の対象、その都度頭掻いて照れる新さん。加えて「もしやあなた様は」事例も多い。
 ロケ地、喜之助の女房は何か隠していると庭番にツナぐ新さん、今宮神社東門外・かざりや。大工の息子・佐吉の人質交換の早戸明神、鳥居本八幡宮
 ☆悪徳商人の手先のゴロツキ(誘拐・脅迫等実行犯)の一人に福本先生、最後は疾風に斬られて死ぬ。

■ 続続・三匹が斬る!第9話「怪盗ムツゴロウ、祭囃を聞いて死ね!」1990.3.15テレ朝/東映

 長崎、南蛮賭博に賊、灰神楽のムツゴロウと名乗る。
 池でムツゴロウ釣ろうとしている殿様、通りかかった旅姿の仙吉(ムツゴロウ)にそこでは釣れないと言われる、大沢池
 南井藩の城、彦根城(天守、大手門ほか)。藩主・長門守は評判の馬鹿殿。今回千石は城代家老に雇われこの藩主の相手をつとめる。退屈する藩主を野駆けに連れ出す千石、下鴨神社糺の森・馬場。長門守が落馬する、池跡。このあと町娘に助けられ(河合社前)下々は良いものだと発言。藩主を探す途中殿様と行き会い皮肉を言われる千石、広沢池東岸(水無)
 というのも馬鹿殿を頂くこの藩では城代家老が悪徳商人と結託し好き放題、年に一度の祭りも商人の恣意で中止となる始末。祭りを楽しみに死んだ亡妻のため、また娘の願いにより祭り中止の表の理由・灰神楽のムツゴロウとして藩出張陣屋に名乗り出て再会を嘆願する仙吉だがその場で斬られてしまう。その一方恩人の仙吉の娘が父の亡骸に縋り祭りのこと口走るのを聞きつけた長門守は独断で祭りに許可を出す。しかし城代はこれを鎮圧にかかり、力の無い藩主はショボン。しかし千石の手荒い励ましで三匹とともに斬りこむという展開に。
 夜神楽が行われる屋形、大覚寺五社明神舞殿。お蝶から逃げる殿様、谷山林道

■ 必殺商売人 第15話「証人に迫る脅しの証言無用」1978.6.2テレ朝

 事件師・向島のご隠居の息子・東吉の殺しを見てしまう倉田屋、一旦東吉の仕業と証言するも脅され翻す。娘を拐かされてのことだが東吉釈放後も娘は解放されず、ばかりか自身もご隠居宅の氷室に押し込められ殺されてしまう。
 倉田屋の娘が監禁されるのは正八の高灯台で、正八も丸裸に剥かれ共に監禁下に置かれる。三階建ての灯台を舞台に話が進行する…このセットはシリーズ通して使われているがこの話のための構造だったんだなー。いかにも必殺らしい陰影がなかなか。
 ロケ地、向島のご隠居に呼び出され因果を含められる倉田屋、大沢池北西畔。倉田屋の娘が白昼誘拐される、放生池堤。南町から釈放されるご隠居の息子を尾行する新次、大覚寺明智門前の御殿川の中。
2002/10/2

■ 鬼平犯科帳2 「雨引の文五郎」通算34話1990.11.21CX

 盗賊同士の諍いから雨引の文五郎の情報が齎され、鬼平自身が虚無僧姿で出張る。尾行する鬼平の前に文五郎を尾ける怪しい男たちがいる本所・小名木川沿いの旗本屋敷前、妙心寺塔頭道(焼杉の板塀はセットされたものか)?文五郎は逃げおおせ尾けていた落針の彦蔵が捕縛される。彦蔵を首実検の老密偵・五丁の勘兵衛は本格の盗めを固持する文五郎を売るのをためらう(原作では舟形の宗平)。勘兵衛と謀り彦蔵を出牢させ泳がせ、大滝の五郎蔵が見張る、鳥居本八幡宮の井戸端。
 彦蔵が文五郎のアジトに押し入り争うところに火盗改の手入り、観念した文五郎は自首。しかし不敵な文五郎は難なく牢を破り勘兵衛の枕頭に香を上げたり牢の外に千社札貼ったりする。この行為を面白そうに笑う平蔵で幕。
 命数を使い果たした老密偵の死が情感たっぷりに描かれるのはよいが、文五郎の洒脱なエピソードと些か乖離しているような印象を受けた。

■ 暴れん坊将軍III 第九話「炎に消えた女囚!」1988-1990テレ朝

 火事が迫り小伝馬町の牢屋敷から囚人が解き放ちになる。帰らぬ四人あり、火盗改が捕えた夜鴉一味の三人と忠相が扱ったお京。お京は酔った旗本にぶつかった幼い息子が成敗されかかるのを止めに入り、揉みあい堤を転げ落ちた際旗本の抜き身が刺さって殺害したことになってしまい罪に落ちた気の毒な女で、忠相が気にかけていたもの。その見上げるような高い、二段になった堤、木津川(久御山町)
 お京が戻らなかったのは夜鴉一味が赤子を拐かすのを見てしまったからで、これが火盗改長官の一子。夜鴉一味は戻らぬうえ凶悪な犯行を重ねてゆく。挙句、赤子の命を盾に火盗改の動きを封じ身代金まで要求。背後には失脚した元勘定奉行。
 身代金の受け渡し場所、仁和寺中門付近。お京がこの使いに出される。金を受け取ったお京は経蔵の前を通り水場下の坂を降り観音堂の西を通り(ここで引っ掛けの男とぶつかる)中ノ島橋上から包みを下をゆく船に放り投げる。再び仁和寺塔脇の疎林〜家のある木津川堤へ。ここで新さんに自首を勧められるが赤子が心配とアジトに戻ってしまう。
 庭番が突き止めたアジトに乗り込む新さん、元勘定奉行小泉出雲守に「余の顔見忘れたか」攻撃、菅貫は「殺せそいつをぶっ殺せ」と一味違った反応を見せ、成敗される。

■ 続続・三匹が斬る!第8話「消えた花嫁、悪女が走る風の中!」1990.3.8テレ朝/東映

 中津で舟長をしていた亭主を盗賊・月の輪一味に殺された女房・おもんが放浪の末探し当て時間をかけて近づき嫁入りまでして殺し、奪った金で亭主が苦労して入手した船を買い戻そうとするが家ごと爆殺されてしまうという悲惨な話。女に深く関わった千石が爆死した女の衣の切れ端を握り締め怒りの籠った殺陣を見せる。
 ロケ地、山国川の渡し、木津川。殿様とお蝶が雨宿りの山国宿のお堂、大覚寺五社明神。殿様がおもんを捕え役人が引き立ててゆく、大沢池北岸。おもんと千石が行く山国から中津へ至る山道、谷山林道。爆破されるおもんの家、柳谷?

■ 剣客商売2 第二話「暗殺」1999.12.15CX

 謹厳実直をもって鳴る大身旗本が祐筆に家宝の鍔と趣味の春画を盗まれ金を強請られるというこう書いてみると単純な話だが、原作を大幅に改変し祐筆の「女」を主軸に話が進み不思議に透明な哀話に仕上げられている。ここへ旗本の用人役に起用された本田博太郎が「キレた」ほうのキャラクターで怪演、妙味を添える。
 祐筆・笹野小文吾の「女」は酒肆・きみ家のお秋だが互いに碌に相手の事を知らぬ間柄で、命を賭けた金をどうのこうのに一見そぐわない。しかし笹野は労咳持ち、お秋は世話になった店主の借金を義理も無いのに身を売って成そうとするという運命を諦めきった男女の間の機微が紙風船をモチーフにしたイメージ映像で語られる。
 ロケ地、杉浦丹後守邸、大覚寺大門御殿川の流れからカメラがパン、石の手すり越しに門を望むという凝ったアングル。用人を尾行して屋敷を突き止める弥七のシーンでは御殿川を走る姿も撮られる。笹野の葬られた土饅頭は沢ノ池東岸。小兵衛が用人をばっさり、の石橋は大覚寺参道石橋
 これに味を添える杉浦家の用人・鈴木市兵衛を演じる本田博太郎の演技は凄いの一言。冒頭、笹野と対峙する金の受け渡しのシーンの袱紗を引っ張る手つき。弥七の尾行に気付き網笠からきっと顔を上げる目つき。主人の杉浦丹後守と新着の春画を眺める表情と感嘆の台詞の訛り具合。笹野を看取った大治郎の事を報告する際の会話の妙なフォルテ。小兵衛に成敗される際の瞠目した死に顔。やっぱり本田博太郎は凄いわ、こないだちらっと見た現代劇でも鬼気迫る「北帰行」歌ってたけど、インターより印象深かったもんなー。この人を脇に持ってくると話が変質してしまうきらいもあるけどねー。
2002/10/1

■ 鬼平犯科帳2 「五年目の客」通算33話1990.11.14CX

 品川宿の娼家、やつれた妓を呼び陽気に酒を呑む客、50両の大金を無造作に女に預ける。そこへ捕り方が現れ男が盗賊なのが知れる。魔がさした女はそのまま金を持って足抜け、信州上田の故郷へ裸足で走る道、大覚寺大沢池東堤(遠景に遍照寺山)
それから五年、女は東神田の旅籠屋・丹波屋の女将・お吉となって見違えるような溌剌さで立ち働いている。ここへ五年前の盗賊・江口の音吉が偶然投宿、顔を見て驚愕のお吉。音吉のほうは丹波屋を狙っての投宿でお吉の事は気付いていないどころか事件さえ忘れているのだが、音吉の行動ひとつひとつにお吉は苛まれてゆく。思い余って50両を音吉に渡しこれで二度と現れないでくれあの時は悪かったと詫びを入れるお吉だが、そこでお吉があの時の敵娼と知った音吉はけたけたと笑うばかりか馴染みだとのしかかってくる。これを思わず簪で刺し殺すお吉。
 鬼平は事が露見せぬよう計らい、白州で真実を述べるお吉に情をかけるが久栄の直感通りそのまま元には復せずお吉は入水、広沢池(水面ばかりで判断付きかねるところだがちらっと脇に映る桜と水面に影を落とす山の形から)
 今回は左馬之助と女性談義しきりの平蔵、これを強調せんが為の原作に無いラストの入水かと思われるが、それにしても救いの無い後味の悪さが残る。

■ 暴れん坊将軍III 第八話「晴れて夫婦の目安箱」1988-1990テレ朝

 目安箱に辰五郎のメッセージ入っていていそいそ出掛ける上様、左源太に船を用意させ汚穢船で城を抜け出し中ノ島橋上の岸に上陸(橋の欄干越しのショット)。その夜夜釣りに誘われめ組の面々と船上で一杯やっていると心中者がどぼーん、これを助けて話が動き出す。
 片割れの女は七年前札差・河内屋殺しで処刑された番頭・喜三郎の娘で、父の罪ゆえ結婚を反対されていた。その娘・お涼は今も父の無実信じ当時の裁きを不当と思っている、その回想シーンで再審議願い出た北町奉行所に門前払いくらう、大覚寺明智門(塗り壁が映らないようにしてあるが門内に供侍明智陣屋)
これを再吟味する大岡、調べてみるとボロボロおかしな点が浮上、当時の北町奉行(現若年寄)まで噛んだ大疑獄に。物証を固め白州に真犯人の河内屋の現当主で前の主人の甥を引き出し若年寄はとうに責負い切腹と告げ裁く大岡、若年寄は切腹したことにして落着とは大岡もと高笑いの座敷に上様乗り込み「腹を切れ」でラス立ち。テーマ音楽が鳴り出すと同時に福本先生が斬られるがすぐに復活しもう一遍向かってくる。ワルは成敗。

■ 続続・三匹が斬る!第7話「二刀流、子孫は今じゃ二枚舌!」1990.3.1テレ朝/東映

 お蝶と熊本への山道をゆく殿様、谷山林道(分岐道)。熊本城外観、本物。殿様はこのあと行き合わせた京の古美術商に用心棒依頼される。彼は人吉藩へ探幽の軸届ける道中。
 千石は熊本城下で雪之丞探し、薪売りの三吉に騙され起居している尼寺へ乗り込むが庵主に諭される、施療院の妙泉院…あーここの山門、ここの石段、いったいどこなんだよ使用例いーっぱい溜まってるぞ考えすぎで毛が抜けそうじゃ…取り敢えずキャプチャ
 殿様の護衛する古美術商は宿が放火された際軸を盗られ殺されるが「西海屋」と言い残す。
 クサって歩く千石、橋の上から石蹴っ飛ばし下にいるたこに当てる、流れ橋。盗まれた探幽の軸の話になり千石を宮本武蔵の子孫と偽りフェイクを売りつける計画立て二天一流の稽古つける、木津河原
 熊本城下の古美術商・西海屋が画策し探幽の軸をゲット、しかしこれでは足らず武蔵が彫ったといわれる観音像をも狙うがこれが妙泉院の宝物。三吉を嵌め店の壺割ったふうに作り庵主に弁償を迫り、観音像の引渡しを強要。そんな折武蔵の子孫に扮した千石を連れ西海屋に赴きフェイク売ろうとするたこ、千石が二刀流使う際「チェスト!」と叫びバレバレ、逆に脅され尼寺から仏像とって来いと命ぜられる。千石は庵主を騙すに忍びず真実を告白、居残る。そんななか金を作るため三吉の姉が自ら身売りしてしまう。これを追う千石、木津堤〜河原
 西海屋と熊本藩勘定奉行が軸を献上にゆく宗像春斎邸に三匹乱入、大暴れのラス立ち。春斎は上様ご寵愛の側室の父で三つ葉葵の印籠(笑)をかざし「頭が高い」と叫ぶも千石がなんじゃそれはと印籠ごと真っ二つ。見送られ旅立つ三匹、谷山林道
 西海屋の用心棒でたこを責め問いしていた一人に福本先生。
2002/92002/11

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