時代劇拝見日記
2002年11月

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2002/11/30

■ 長七郎江戸日記2SP-2 「天下を取れ!仕掛けられた反乱」1988.9.5NTV/東映

 幕政に不満持つ浪士・別木軍兵衛は大老を殺し将軍家一統をを爆殺するクーデタを計画する。しかしこれは裏で柳生宗冬が手を引いて政敵・酒井忠勝を消そうとする企みに利用されてのもの、察知した長七郎が割って入り宗冬の陰謀はいつもの通り潰える。
 ロケ地、意気投合し飲み明かした長さんと別木が別れる水辺、大覚寺護摩堂前。宅兵衛と長さんが別木の動向について話す、上賀茂神社ならの小川神事橋上。宝円寺に別木を呼び出し諌める長さん、神護寺鐘楼前。別木が宅兵衛の尾行をまく、護摩堂前に茶店セット、舟で逃げる、大沢池上。
2002/11/29

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第34話「黄金の伝説 大黒様と白兎」1982ANB/東映

 舞台は因幡・鳥取。お坊ちゃんの城代家老をよいことに次席家老と悪徳商人・因州屋が組んで私腹を肥やし領民を苦しめる。また、民のためを思う侠気の強い大黒屋を密殺し身代を狙うという凶悪ぶり、その遺児とこれに絡んで藩を追われた侍を助け、お控様が叩っ斬る。
 ロケ地、因州屋の駕籠に斬りかかるも短筒で返り討ちにあう森岡倫之助、大覚寺有栖川畔の道〜五社明神(夜)。負傷した森岡を匿い治療する寺、西明寺山門(夜)。鉄心たちが寺へ食糧を運ぶ際袋からもれた米粒で岡っ引にあとをつけられてしまう、広沢池東岸堤道。気多の浜でお控様が大黒屋の残した手がかりについて話す、琵琶湖西岸(だいぶ北のほうみたい)。旅立つお控様一行、安曇川河口?
*今回ラス立ちでお控様は因州屋の短筒で負傷、因州屋はグルの家老をぶすっと殺るなど凶悪な面を見せ、侍の世の中も長くないと嘯く。新味の肉付けなのか終焉に向けての伏線なのか。

■ 御家人斬九郎3 第八話「切腹志願」1997.12.10CX

 斬九郎が関わった共に切腹するという父子、背後には雷おこしが追っている汚職事件が絡んでいた。
 ロケ地、仙之助の女房の幼い弟が花井求馬に無礼討ちされる神社、北野天満宮拝殿裏紅殻塀前。斬九の仕込みで回向院裏に呼び出される求馬、待つは仙之助、仁和寺九所明神前。留坊の回向にゆくという麻佐女のお供の斬九、広沢池東岸堤道。
洗い髪の蔦吉姐さん*求馬をハメる工作を蔦吉に依頼に来る斬九、姐さんは朝湯帰りの洗い髪、耳もとに囁く「朝湯で磨くといい女」。そのなりのまま求馬に会う蔦吉、危ないこと頼むなー。
なんか言った?*早くかたてわざに行けと急かす麻佐女さまに「強つくばばあ」留坊の回向を終生行うという麻佐女さまに「このまま坊主に、いやいきなり墓の中」
動物*本所割下水の裏長屋をとっとっとゆく白犬
(大)、赤い前掛けが印象的だがただ行き過ぎるだけ、しかし雰囲気出てる。

■ 必殺商売人 第23話「他人の不幸で荒稼ぎ」1978.7.28テレ朝

 冒頭、おせいのもとへ持ち込まれる下絵師・利助からの依頼、調べの最中にもターゲットは悪事を重ね利助の孫の恋人で見習い同心の数馬が殺害されてしまう。己の言動が数馬を死に追いやる一因となった主水の殺しは凄絶「どぶ鼠、死ね」。
 ロケ地、怪しの占い師・心源坊に架空の相談持ちかけ引っ掛ける正八が帰途襲撃される、金戒光明寺三門。正ちゃん三下を下駄で殴り倒す。秋田屋の長男が死体で見つかる、金戒光明寺東参道石段。邪魔な長男を殺してあげましたよ、と秋田屋の女将が大黒屋に脅されるのを正八が見ている、参道東側の塀上。石段から降りようとして父がいるのに気付き踵返す数馬、金戒光明寺本堂前石段最上部。
2002/11/28

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第33話「やがて愛でたき宮津節」1982ANB/東映

 舞台は宮津。城代家老を監禁し実権を握る次席家老が、殿の老中就任の運動資金と称し領民から冥加金を取り立て私腹を肥やす。これに対抗しようとした若侍の首魁・逸見と次席家老のイヌの横目付がドラマを展開する。横目付・錣弁十郎に五郎蔵さん…じゃなくて綿引勝彦氏。この人がこの立場で出てるなら、ぶっきらぼうで正義感と使命感強く屈折した心理の持ち主で…と思ったらまんまその通り。
 ロケ地、宮津入りのお控様一行、大覚寺放生池堤。逸見が横目付に追い詰められ落下する崖、保津峡落合。冥加金の重さに耐え切れず逃散した農民の子らが養われている寺、西明寺鐘楼。石谷が訪ねる城代邸、大覚寺大門、閉門の竹矢来が施されている。町方に追われる逸見とおこんの囮となって走るお控様、保津峡落合崖上〜河口。おこんが逸見を匿う小屋、酵素。町方に捕まったおこんが引き立てられてゆく、上賀茂神社ならの小川神事橋〜河畔。旅立つお控様一行、ならの小川畔。
*名札代わりの小柄を見てすぐに「この紋はお控様」と気付く次席家老は物知り…まさか小柄に「あざぶざいもくちょう まつだいらげんくろう」とか書いてないよな。*晦日の夜、次席家老が庭に引き出した城代を切腹させようとする際介錯の刀に清めの水を掛ける侍に福本先生。

■ 暴れん坊将軍III 第56話「白狐が泣いた夫婦唄!」1988-1990ANB/東映

 西国代官が任地で樟脳作りで大儲け、その陰に楠(船材)を切る権利を奪われた挙句始末された舟大工。両親の仇を討つべく江戸で代官と悪徳商人を狙う娘夫婦、白狐の面かぶり稗搗節をBGMに暴れまわる。
 西国代官・大滝豊後守が西国屋と船上で密談、大沢池。新お庭番才蔵、日向富高村へ潜入、関所は谷山林道切り通し、間道は落合、樟脳小屋は谷山林道酵素ミックス。代官の手下が逃げる、酵素ダート。おけいの回想の父が斬られた富高稲荷、広沢池東岸に祠セット。富高の出張陣屋、例の土塀…どこなんだよぅ。

■ 御家人斬九郎3 第七話「犬も歩けば」1997.12.3CX

 斬九郎が用心棒を依頼された元辰巳芸者の近江屋の妾・おきぬは運命に翻弄され江戸を去り故郷へ帰る。
 ロケ地、麻佐女さまが薙刀を指南の市ヶ谷下久世家、相国寺大光明寺。おきぬの護衛について歩く斬九、大覚寺放生池堤〜錦水亭。このあと何遍も放生池堤で犬の桃ちゃんと戯れる斬九が出て来る。舟久の付馬が殺される、相国寺鐘楼脇の溝。事後、故郷へ帰ると言い桃ちゃんを斬九に託すおきぬ、大覚寺心経宝塔(塔基壇部の石垣を映し遠景に護摩堂と大沢池の水面が映りこむ)。船橋へ旅立つおきぬ、大沢池(船上)
蔦吉姐さんのジェラシー*おきぬを色っぽいと言う斬九の足をぎゅーっと踏み、可愛らしく「痛かったですかぁ?」。
むくむくの桃ちゃん*おきぬの愛犬桃ちゃんは結局斬九に押し付けられ松平家へ。しかし麻佐女さまの大事な本に粗相を仕出かし縁先に放られる。…斬九、懐に桃ちゃん入れて歩くのが決まってる。


■ 殿さま風来坊隠れ旅 第12話「二人の夫を持つ女」1994ANB/東映

 村垣市蔵目立ちまくりの回。初めて?治さんにお庭番と身分を明かす。舞台は阿波で、先年父を探しに潜入したままの村垣の許婚者の庭番・千恵は藍玉奉行の妻として過去を忘れ暮らしていた。その夫の藍玉奉行は家老の苛政を江戸表の殿様に告発しようとするが妻の出自が露見し窮地に陥る。まだ捕われたままの千恵の父の庭番なんかもいたりして。
 ロケ地、庭番・梶野を葬る村垣、琵琶湖西岸松原。浪江(千恵)が参る社、鳥居本八幡宮。浪江の父の庭番が引き出されてくる、谷山林道。事後、ダブル大納言がふざけながらゆく千鳥ケ浜、琵琶湖西岸。EDの撮影協力に京北町丹波マンガン記念館とあるのは洞窟牢のシーンか。
*源内先生、故郷の四国でエレキテル用いた自動藍玉製造機を作るが、前に火吹いた餅つき機とおんなじヤツ。しかしこれを増産して職人を解雇という阿波屋の言を聞き機械を叩き壊す先生、かっこいいぞ。
2002/11/27

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第32話「神のお告げの夢おんな」1982ANB/東映

 舞台は松江。山陰筋を荒らし回る盗賊・竜巻組と藩大目付が結託、これに宮尾の知人の鍵職人が巻き込まれ仲間に引きずり込まれるが、お控様の配慮で見逃され惚れた女を伴い江戸に帰る。
 ロケ地、弥々姫たちが江戸から弟を探しに来た大工の松五郎と出会う宍道湖畔、琵琶湖東岸(汀にヨシ繁茂、陸続きに見える山なみは近江八幡、遠景に沖ノ島)。川べりをゆくお控様、女が浪人たちに襲われているのを助ける、日吉大社大宮川畔〜走井橋上。そのおはるに事情を聞く、大宮橋上。お控様が辰吉を捕まえ事情を聞く不安定っぽい灯籠が林立する庭、暴将でも使ってたとこ…どこだろ。ここで先におはるを襲った浪人たちが再度襲撃、中の一人に福本先生、お控様に軽くひねられて失神…でもなんか首に味方の吹き矢刺さってるんだけど。どアップでの登場。このあとラス立ちにも大目付の手下として登場。

■ 暴れん坊将軍III 第55話「左源太 愛に死す」1988-1990ANB/東映

 奥州の飢饉を救うため御救米が幕府および親藩から供出されることに。しかし紀州藩勘定奉行は江戸家老不在をよいことにこの米を屑米とすり替え巨利を貪ろうとする。これに加担する下僚・吟味役の篠田小十郎は妻を亡き者にし勘定奉行の縁につながろうとするが、その妻女はかつて左源太の恋人であった。庭番としての使命と恋人への純情を貫いた左源太は凶弾に斃れる。怒りの上様、ラス立ちでは篠田にのみ刃返しマジ斬り。
 ロケ地、篠田の妻・綾が左源太を訪ねるのに行き会わせる新さん、妙心寺塔頭道。その頃木更津への道をひた走る左源太、嵐山自転車道。木更津からの帰り、汀を歩きながら紀州時代を述懐の左源太、琵琶湖西岸(松原と桟橋、遠景にエリ)。回想の紀ノ川も同所。捕われた綾を救出も囲まれる林、下鴨神社糺の森池跡救出時倒される見張り役に福本先生。

■ 御家人斬九郎3 第六話「美人局」1997.11.26CX

 美人局を働く二人組と縁を持つ斬九、片棒担いだりもして次第に親交を深めるが片方は抜け荷を探る長崎会所の密偵だった。薩摩藩と組んだ商人が取引の現場に潜入した美人局二人組、松吉が撃たれたあとに踏み込む斬九、狂気じみたチェスト侍を血祭りにあげるが相棒の腕の中で松吉は息絶える。
 ロケ地、冒頭川中で大暴れのチェスト侍、上賀茂神社ならの小川。西尾の追う事件を佐次に問う斬九、上御霊神社高倉前。ここで美人局の話を聞き話しながらくぐる、楼門。美人局を捕まえた経験はと佐次に問う斬九、白川。夜の橋上、美人局の被害に遭った男が褌を落としながらあたふたと行く、中ノ島橋。沖合に停泊中の船を探った美人局二人組が帰途襲撃される、中ノ島橋下左岸河川敷。薩摩藩上屋敷、青蓮院長屋門。国分屋との夜陰の取引、広沢池東岸に屋形船。事後、蔦吉と二人橋上で語る斬九、渡月橋(西高瀬川畔より/橋上から下流)
蔦吉姐さんが可愛い*妹芸者が玉の輿、自身は馴染客に色気が無いと馬鹿にされ荒れる蔦吉、ばんぼんもの投げて泣くし柏餅食うし…挙句階段落ちで足を痛める。*幾松(芸者に化けた松吉)に嫉妬し飲み潰れ眠り込んだ寝言は「大っ嫌い」。
松井誠はでかい*松吉役の松井氏、化ける化ける。馬の脚での渡辺謙の女装も相当だが松井誠は似合う似合わない以前にでかくて凄い…舞台の人なんだなー。商家を脅して小金をせびったあと寺の賽銭箱の前で寝そべり斬九郎に脛毛毟られたあとトンボ切って鐘つき棒に飛び乗り呵呵と笑う姿は…婀娜っぽいのか何なのか。
麻佐女さま点景*須美のお重を食らう姿もなかなか、玉子焼きが実に旨そう。*斬九の土産の高麗人参を「これ煮て食べるの焼いて食べるの」は傑作。


■ 殿さま風来坊隠れ旅 第11話「渡る世間は泥棒ばかり」1994ANB/東映

 久留米城下に出る義賊、しかしこれを裏で操っていたのは悪徳商人と結託した大目付。違う面から関わったダブル大納言の断罪がワルどもに下される。
 ロケ地、河豚にあたった治さんが助けられた久留米藩士の恩義に感じ入る馬関の浜、琵琶湖西岸。風神一党のアジト、神護寺鐘楼。岡部に託された盗賊を伴い久留米城下近くに差し掛かる治さん一行、嵐山自転車道。ラストEDのダブル大納言、清滝川
*冒頭、浜でお京と染吉の作った魚鍋を突付く治さん、痺れてから気付く捨てられている魚の頭は河豚。源内先生は盗賊に入ってるし。宗さんはボッタクリにかかるし。お笑い路線を突っ走る。
2002/11/26

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第31話「すっぽん夫婦ながれ唄」1982ANB/東映

 舞台は池田藩の隣の小藩・庭瀬藩城下。清新な新奉行・寺元の廓を廃すなどの政策が気に食わない若年寄と黒滝屋が結託し、たまたま入手した奉行の隠し子をネタに失脚させようとする。しかし隠し子は江戸から子を連れてきた船宿の夫婦の、恐妻家の夫の隠し子だったというオチ。この情けない亭主に粂八さん、なんでこんなにこういう役柄にハマる。
 ロケ地、池田の城を出た弥々姫らがさらわれる浜、琵琶湖西岸姫をさらう浪人の一人に福本先生、じきに大滝屋の短筒に散る。娘のことをどうやって奉行に告げるか相談するおかねと半助夫婦、大覚寺天神島の祠。おかねが奉行を呼び出す茶店、大沢池畔にセット。奉行が呼び出されるラス立ちの浜、琵琶湖西岸(汀にヨシ茂り対岸に沖ノ島と近江八幡の山なみ、松原もあり)

■ 暴れん坊将軍III 第54話「草笛に秘めた過去」1988-1990ANB/東映

 凄腕の忍・加東次を使い各藩を脅しまいないを要求する大目付・五味豊後守。今回狙われたのは秋田藩で、城改築の図面を加東次に盗まれ勝手普請と決め付けられ危機に陥る。しかし加東次がかつて秋田で仕事の際使い捨てた妻子が秋田藩家老に救われ江戸に暮らしていて事に巻き込まれる。実の娘がさらわれ脅しの材料に使われた挙句始末されようとする時、加東次は忍の仮面を脱ぎ父として娘を守り凶刃に斃れる。
 ロケ地、加東次と秋田藩が雇い入れた忍群との対決、大覚寺五社明神舞殿で大立ち回り。大目付邸に潜入し図面を奪い返した加東次の妻・お浜が追われるのを騎馬で救い上げる新さん、相国寺塔頭道。下馬する、相国寺法堂前疎林、秋田藩家老が駆け寄る。さらわれたお浜の娘・お糸と図面の交換の場・月光院、神護寺。お浜と新さんが出て来る、和気公廟所前〜金堂前石段。ラス立ち、五大堂付近。
*事後、災いの元とか言って図面を破り捨てる上様、人んちのものを勝手に…いいのかなー。

■ 御家人斬九郎3 第五話「馬の脚」1997.11.19CX

 斬九のバイト先の旅の一座はまるごと凶盗・赤不動の又八一味であった。蔦吉の下にいる見習い芸者・おなみが一座の花形・市丸と駆け落ちしてしまい事態が動き出す。町方の手回り寸でのところで雲隠れの一座、裏切り者の市丸を始末に現れた子安村で斬九郎に全員斬って捨てられる。
 ロケ地、川崎宿の先・子安村へおなみを訪ねる蔦吉、間人海岸。おなみの回想、故郷の母のことを聞かされ泣き崩れる市丸、中ノ島橋
麻佐女さまとバトル*初鰹が食べたいと駄々をこねる麻佐女が口にする山口素堂の句に斬九が返す「銭あらば山ほど食ったら死んじまえ」に薙刀。このあとも母を揶揄する句を口にする斬九、甲高い声で怪鳥の如く嘲笑うが、しんみりの母にほだされ息子の負け。また、馬の脚のバイトをからかわれる、夜食中の斬九に「飼葉のお時間?」「ヒヒーン」も強烈。
蔦吉姐さんとしっぽり*おなみを訪ね子安村へ行くという蔦吉にバイトのため同行できないことを詫びる斬九ににこっと微笑み「お気持ちだけ頂いときます」。おなみと市丸を守り赤不動一味に立ち向かう蔦吉、啖呵切る「馬の脚が追いついて来たよ」には斬九への全幅の信頼が込められている。
動物は「ウマ」*一座に雇われる斬九、まず女装してみるが体が大きすぎて不気味、立会いは相手をぶっ叩いて倒してしまいバツ、結局馬の脚役に落ち着くが千秋楽では逃走する一味に一人舞台に取り残される後足が哀れ。また事後荒れた一座の小屋でおなみの心をほぐすのに佐次と舞う馬の脚、斬九の優しさ。


■ 怪談百物語 「怪談 源氏物語」2002.11.26CX

 江戸で能を見ていた道三がタイムスリップ、源氏物語の世界へ紛れ込むというワンダーストーリィ。光の君の夜離れに心を痛める六条御息所の生霊が源氏の正妻・葵ノ上を悩ます現場に道三が引き出される。陰陽師として悪霊を祓うことを強要される道三だがほぼ役立たず、怨霊は葵ノ上の腹の子の「説得」に応じ去るが同時に道三は現実世界に引き戻され、草紙・葵ノ上の御息所の絵姿に染みた墨跡を見ておののき逃げ去る。
 ロケ地、江戸の神社で催される能、亀岡の出雲大神宮?タイムスリップ直後の道三が光源氏と出会う一条戻橋、木津川流れ橋。歌会に出席の六条御息所、大覚寺観月台大沢池に龍頭鷁首の船浮かぶ。遠景に五重塔は合成、山は遍照寺山。左大臣邸、仁和寺勅使門仁和寺金堂階。葵ノ上と御息所が「道争い」の御所階に大覚寺宸殿階。六条御息所邸、大覚寺勅使門
*源氏物語の筋立てを知らない視聴者はどう見たのか気になるところ。「出る」動機などは充分語られていると思うが、葵ノ上の腹の子が鬼の「説得」をし了せた後段は全く語られず、では葵ノ上が出産直後再び生きすだまに襲われ落命する物語を知ると知らないでは解釈に差が出るように思われるが…ま、いっか「怖い」んだから。…考証にも敢えてツッコミはしないほうがいいか。
2002/11/25

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第30話「命を捨てに来た男」1982ANB/東映

 舞台は高松。藩御用の坂出屋の後釜に座ろうとする淡路屋の背後には勘定奉行。実子でないため坂出屋を出た兄が店を守る妹を命を張って助ける人情話が絡む。お控様の名札代わりは通常通りの小柄に戻っている。
 ロケ地、高松城の向こうの「海」はたぶん合成の琵琶湖、対岸に近江八幡の山。坂出屋の兄妹それぞれと話すお控様のシーンの浜辺も琵琶湖西岸と思われるが、岩がちの汀がどこか特定し難し。

*ロケ地確認 銭形平次 第413話「女心に背を向けて」1974CX
 源二郎に呼び出される井筒屋、相国寺鐘楼脇宗丹稲荷

■ 暴れん坊将軍III 第53話「菊乱れる 非情の剣」1988-1990ANB/東映

 上様のお声掛かりで介錯人となった山田朝右衛門は家庭不和に悩む。父に反抗する娘の放埓なふるまい、後継にと思った愛弟子の横死に「首斬り朝」は介錯人を辞め、和解した娘と旅立つ。
*えらく目を剥いた栗塚旭みたいな役者ー、と思ってたらED見ると本人。
 ロケ地、菊に声掛ける音次郎、妙心寺黄鐘調鐘楼脇。音次郎は法堂と仏殿の間に消える。三州屋に押し込む手筈の霞の十兵衛一味が集まる堂、大覚寺聖天堂。旅立つ首斬り朝父子、嵐山自転車道

■ 御家人斬九郎3 第四話「三十六人斬り」1997.11.12CX

 キレてる本田博太郎全開の一作。もう、冒頭から痛い表現が続出。とんでもない凶悪さ乱暴さに町方もたじたじ、佐次と西尾は散々にやられその様を瓦版に書かれる始末。つのる赤札久五郎の暴虐、恐れて誰も触らぬ中苦衷の末打って出る西尾はたちまち危地に陥るが、幼馴染の難渋を放って置く筈もない斬九郎の剣がワルどもを切り裂く。手柄を雷おこしに譲る斬九、しかし最強の剣士が怯えるのは母の旅先からの文。
 ロケ地、お力が斬九郎に西尾の窮地を放置すれば後悔するという、金戒光明寺三門
本田博太郎の迫力に他のもの全部霞む*「煮え湯」を本当に飲ませる、事あるごとに「喚く」、最後に斬九郎に斬り下げられる際の仕草も凄い。
*事後、西尾の妻が設ける八百善の料理が振る舞われる席、目と目で会話の斬九と蔦吉、婀娜っぽいムードも麻佐女さまの文でワヤ。一度も出てこないのに名前だけで凄い存在感の麻佐女さま…。


■ 子連れ狼 第七話「なみだ糸 母の愛を知った大五郎」2002.11.25ANB

 殺しの現場・上田藩領に立ち戻る一刀におののく依頼者、また暗殺者に斃れた息子の死をくどくどと思い悩む老母あり、大五郎が懐くその母は一刀を仇と狙う。一刀の仕業でなく大目付の陰謀であったことを知る老母の怨みの浄化の過程が描かれる。
 一刀が入ってゆく門、大覚寺明智門。ラスト、旅立つ父子、罧原堤下川岸、バックに自転車道の木立。

■ 水戸黄門31 第七話「格も迷惑 意地っ張り母娘」2002.11/25TBS

 舞台は宮宿、熱田神宮門前町。ならず者から助けた格さんに岡惚れのライバル娘たちの背後にはきつい対立を続ける同業者の女将、格さん取り合いのスラップスティックが繰り広げられたあと奉行と組んで悪事を働く両替商に老公の断罪が下る。
 ロケ地、娘達を熱田神宮で助ける格さん、上賀茂神社神事橋上。ライバル店の娘達が語り合う、上賀茂神社北神饌所裏。旅立つ一行、七里の渡しは桂川右岸臨川寺地区の岸辺。

■ 剣客商売2 第十話「雨の鈴鹿川」2000.3.8CX

 仇と狙われる男を助ける大治郎の兄弟子、うまく大治郎の力を利用し切り抜けようとするが年若い後輩に諭されるというしまらない結果に。人の良いお調子者で図々しい兄弟子・井上に粂八さん、この手の役をやらせたら一級品。
結局仇討ちに巻き込まれる大治郎だが、鮮やかに返り討ち、川の中・雨のもとでの派手な大立ち回り。
 ロケ地、桑名宿の浜で大治郎を待ち受ける井上、琵琶湖西岸。大仙寺の千代のもとへ事情を聞きに行く大治郎、高所から島の点在する海が見えるのは瀬戸内か。撮影協力に「境ケ浜」の宿泊施設が見える。また、桑名宿の灯台も同所か。鈴鹿川沿いの伊賀の間道をゆく大治郎一行、保津峡落合・崖上〜河口。ラス立ちもこの付近。事後、体を休める一行、伊織の顔を見に来る千代、大覚寺五社明神舞殿
2002/11/24

■ 必殺商売人 第22話「殺した奴をまた殺す」1978.7.21テレ朝

 無法河岸に巣食う鍼師・京極は主水らと同業の殺し屋。一度死んだ者を蘇生させる妙技を駆使し悪事を働く。これが奉行就任を狙う筆頭与力・榊原と組んで主水らを脅し奉行を密殺させようとするが返り討ちにあう。
 ロケ地、無法河岸のヌシ・蔵間が娘ともども京極に殺される天神稲荷、鳥居本八幡宮。榊原邸、中山邸(門)
*「走り役」正八、文字通り画面を縦横無尽に駆け回る「走るの商売だもん」。*京極の鍼技の「絵」がちゃちいレントゲン仕立てで笑える。

■ 鬼平犯科帳1 「泥鰌の和助始末」1989.11.1CX

 商家の蔵に盗み細工が見つかり大騒ぎ、大工の帳面から和助の名が浮上。頭の死後足を洗った和助だが、貰い子に出した息子が勤務先で濡れ衣を着せられ首を括ったのにその商家・小津屋を狙う。盗み金を搬出するところに盗賊改の手が回るが、一人逃れた和助は船上から堀に金と証文を投げ捨てるのであった。これが元で小津屋は傾き、潰れる。何年も前に仕掛けておいた盗み細工を手際よく外し蔵を破るシーンは圧巻。
 ロケ地、磯太郎に店での悩みを相談される和助、大覚寺天神島大楠の根方。小津屋の蔵、大覚寺明智門入ってすぐの蔵。金を運び出す日本橋川の汀、広沢池東岸
*原作の平蔵の古馴染みで「恩人」の剣客のエピソードがすっぱり省かれている分、和助の人情話が前面に出る。シンプルでいいかも。
2002/11/23

■ 長七郎江戸日記2 SP-1「千姫有情 母ありき」1988.1.5NTV/東映

 逼迫する幕府の財政のてこ入れと将軍の地位を脅かす者の抹殺を酒井忠勝に吹き込む柳生宗冬、財政は池田家取り潰し・これに長七郎を巻き込んで始末しようというもの。乱行の噂立てられ窮地に陥る池田の正室・勝姫は天樹院の娘、天樹院は千姫の落飾した姿。長さんもいいだけ追い込まれるが、天樹院が乱行の主は自分だとする書付を出し、さすがに家康の孫を貶めるわけにはいかず宗冬の陰謀は潰える。
*ラス立ちのお召はシルバーグレイのラメ地に墨色。むささび衆が周りを高速回転するという妙な新技を披露、そんなにぐるぐる回ったらバターになるよ、というギャグの元本はそういえば絶版になったんだっけ。
 ロケ地、柳生の隠れ里に長老を訪ねる六、外観遠景に美山町萱葺き民家。役者の死体が投げ込まれる池田家江戸屋敷の庭、中山邸庭園。技を長さんに破られた根来忍のむささび組が新しい技を練習する林、仁和寺塀ぎわ。下城する宗冬を問い詰める長さん、二尊院紅葉の馬場。柳生邸へ乗り込む天樹院、大覚寺大門。長さんが捕り方に囲まれ宅兵衛が体を張って逃がす、金戒光明寺塔頭道〜石段。旅立つ天樹院、谷山林道
2002/11/22

*ロケ地確認 銭形平次412話「お父っあんの十手」1974CX
 久助の実子でないことを知り、実父の勝五郎に大事な書付を渡してしまう伊之吉を諭す平次、嵐山公園中州付近の岸辺。親分の背後にちらっと中ノ島橋

■ 暴れん坊将軍III 第52話「名奉行、なさけの仇討ち」1988-1990ANB/東映

 渡り中間が働く悪事の裏には無役の大身旗本がいて、これが忠相の剣友。め組が保護した主従が父の仇として追う吾助はその旗本の屋敷に逃げ込み手を出せず。忠相の手配でこれを誘い出し裁きにかけ、江戸払いにして仇を討たせてやる。そのとき加勢に来た旗本小普請の侍を捕え悪事の証拠に上様の断罪が下る。首魁は自刃、第三シリーズでは珍しい。
 ロケ地、旗本・天野勘解由邸、妙心寺?仇討ちの街道筋の松原、舞子浜

■ 御家人斬九郎3 第三話「姉上」1997.11.5CX

 大奥勤めの姉・いちの宿下がり、入費に蒼白の母子。斬九のめまぐるしいバイト三昧。帰った姉は厳格そのもの、肩の凝る日々が続く。そこへ三洲屋の娘が大奥から暇を出され、養家から手討にされかかるという事態が出来、いちに嘆願に来るが大奥勤めへの覚悟が足りぬとぴしゃり。情のない姉にキレる斬九、いちを罵り家を飛び出し、手討の場に介入し娘の髪を切り落とし「髪は女の命・娘は死んだ」と強弁しおさめる。
 一方いちは米櫃の底を見、佐次から斬九の「かたてわざ」を聞き考え込む。蔦吉に弟をよろしくと言い城へ帰る姉の駕籠を追う斬九。
 最初から最後までおまさにしか見えなかったが、この役者でなければ無理かも。
*三洲屋の件を東八でバイト中の斬九に頼みに来た蔦吉の「口説きに来ました」に酒器取り落とす斬九郎…純情。今回姉上の迫力に麻佐女さまも霞みがち、しかしあたふたと礼に来た三洲屋の差し出した金をしゅっと取る手つきはなかなか。
 ロケ地、舟久付近の深川のイメージに八幡掘東縁部、OPと同じ。いちの駕籠を見送る蔦吉、彦根城?

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第29話「哀れ!小判の雨に死す」1982ANB/東映

 舞台は阿波・徳島城下。藍一辺倒の藩政に庶民の怒り爆発寸前。藩政を牛耳る首席家老と結託する藍玉問屋、これに対抗する勘定奉行と有志の若侍たち、これに資金提供の商人は若侍の母で盗賊の首領だった。母であることを秘め義賊として働くも息子に盗っ人と罵られ傷心の母は最後と押し入った先で撃たれ旧知の鉄心に見守られ死。ここへお控様の断罪が下る。いつもの小柄ではなく今回は葵シール貼った小判投げる。
 ロケ地、阿波の蔵屋敷に伏見・宇治川派流沿いの酒蔵(役者出ず)。義賊・風早のおときが出入りする寺に常寂光寺仁王門。勘定奉行川村徳兵衛邸、中山邸(門・参道・塀)。旅立つ一行、相国寺参道
2002/11/21

*ロケ地確認 銭形平次411話「江戸は今夜も」1974CX
 大八車の後押しで縄張り争いの子ら、中ノ島橋。川の土手工事の飯場を訪ねる平次親分と八五郎、罧原堤下河原

■ 暴れん坊将軍III 第51話「あぶな絵の皿を追え」1988-1990ANB/東映

 エロ画像描いた皿を異国に輸出して儲ける鬼塚藩の江戸家老と回船問屋に上様の断罪。ここに復命しなかったお庭番が絡んでくる人情話。
 ロケ地、上様に元お庭番・弥助を見たと報告の左源太、神護寺石段下・五大堂前。上州鬼塚藩に潜入し撤収の途中隠密頭の黒木刑部に追われ負傷する隠密・加納又七郎(弥助)、左源太を逃がす、酵素ダート保津峡落合河口付近。新さんが弥助と名を変えている又七郎が手元に置いている娘・おいねに事情聞く、大覚寺護摩堂前。おいねの回想、鬼塚藩領の山中で猟師の祖父と暮らしていた小屋、酵素二本の木前にセット。鬼塚藩江戸家老も出向き抜け荷を運び出す汀、広沢池東岸。ここでラス立ち移行、場面は鳥居本八幡宮にスイッチ、鳥居下〜舞殿前。

■ 御家人斬九郎3 第二話「虎退治」1997.10.29CX

 斬九郎が受けた探し物の「かたてわざ」には物騒な武器が絡んでいた。儲け話に一枚噛もうと寄ってきた尼子の子孫の浪人に寺尾聡。出てきただけで黒澤作品か山田作品かというムードが漂う。公儀隠密まで絡んできて斬九は罪人として追われることになるが寺尾聡演じる浪人が斬九を売ろうとして果たせず自らに罪を被って済まそうとするところで真実が明らかとなり大団円。
 ロケ地、野田屋隠宅、中山邸通用門。尼子兵之助に逢う水際、大覚寺放生池堤。野田屋で襲撃された斬九と尼子が潜む、大覚寺五社明神。旅立つ尼子と家族、嵐山自転車道・コスモスのあしらい。
蔦吉姐さんとしっぽり*贔屓客から「鉄斎」を預かってくる蔦吉に「おまえ俺に惚れてんじゃねぇのか」*舟久前で捕り方に囲まれる斬九と背中合わせになり佐次を十手でぶっ叩く蔦吉、見得を切る姿はほとんど芝居仕立て。
今回の動物は軸の虎*見て散々な評価を与えた軸が大層な金を生むと知り終日眺めやる麻佐女さま、ラストまでうっとり眺めている。その軸の虎は猫の如くの拙い贋作(愛嬌たっぷり)。


■ 殿さま風来坊隠れ旅 第十話「闇を走る鉄仮面!」1994ANB/東映

 舞台は周防・徳山。毛利の分家に本家から送り込まれた余剰人員が幅をきかせ譜代の家臣が苦しめられる…と言えばまともだが「鉄仮面」が事あるごとに現れ走り抜けるというのはちょっとトンデモ。しかも天守には押し込められた藩主が鉄仮面被せられ幽閉されているという噂がありホントに押し込められている。問題の鉄仮面は西洋風ときているからたまらない。町に出るほうは黒マントを着ている。退けられた元城代家老の息子と藩主のご落胤の娘で忍びの小百合さままで絡み、これに関わったダブル大納言の裁きが下る。源内先生はこれを黄表紙にに仕立てて大儲け。
 ロケ地、小百合と柴田(町に出るほうの鉄仮面)が話す、大覚寺天神島。治さんが宗さんに二人の鉄仮面の話をする、神護寺石段。捕われた柴田が処刑されようとする徳丸ケ原、酵素。旅立つ治さんと宗さん、小百合と共にゆく汀、舞子浜?

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第28話「怒れ!いごっそう土佐鯨」1982ANB/東映

 幕末の土佐、上士と郷士の軋轢が描かれる。悪どく民から金を吸い上げる浦奉行に立ち向かう郷士の若侍たち、お控様とは江戸で旧知の槍使いが男気を見せる。
 ロケ地、桂浜、琵琶湖(遠景の半島が高島か近江八幡か弁別し難し)。笹森がお控様と話す、大覚寺五社明神。国境の街道、酵素ダート。若侍たちが立てこもる山中の小屋、酵素河川敷に小屋セット。回想の宇野太兵衛が捕縛される汀、広沢池東岸
2002/11/20

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第27話「さらば!湯の町残侠伝」1982ANB/東映

 舞台は伊予・松山。後を継いだばかりの殿様のもと、普請奉行と侠客くずれが公共工事を巡って一儲け企み御用大工を陥れようとする。下辺の事情視察を藩主に依頼されたお控様が乗り込んで解決、ワルを薙ぎ倒す。これに時代遅れの老侠客・長兵衛が絡む人情ドラマ。
 ロケ地、石手川工事現場、木津川流れ橋(橋桁無し・水嵩多)。新藩主に視察を依頼されるお控様、大覚寺勅使門橋上。長兵衛の御赦免船が着く舟着、大沢池畔。ラスト、旅立つお控様一行、弥々姫を城に忘れたと走り出すお控様、水茎の里付近の琵琶湖畔?

■ 暴れん坊将軍III 第50話「め組に届けられた赤ん坊」1988-1990ANB/東映

 佐渡奉行と組んだ金座役人と札差、旅芸人一座は金の延べ棒を密かに運んで大儲け、これに絡み金座の若い役人が斬られてしまう。その子を産んだ一座の娘の嘆きに新さんがワルを成敗。
 ロケ地、金座の役人・青木との思い出の寺に来るお里、神護寺金堂。襲われる、石段〜石段下。事後、上様が田之倉にお世継はと迫られ馬を遣る馬場、下鴨神社糺の森馬場

■ 殿さま風来坊隠れ旅 第九話「世にも高貴な用心棒!」1994ANB/東映

 舞台は駿河・奥浜宿。豊かな筈の浜は荒廃、どうしようもない代官支配の地でヤクザ二家が威勢を張る。その二つに用心棒として入り込む治さんと宗さん、ここに腐敗代官や地回り以上にたちの悪い甲府勤番崩れの旗本が入り込みワヤに。ワル高笑いの座敷に変身大納言乗り込み薙ぎ倒す。
 ロケ地、奥浜の汀に舞子浜?琵琶湖西岸は間違いないが…。*冒頭、子供を人質にとり金を要求するも甲府勤番衆に短筒で一発で殺される渡世人に福本先生。

■ 御家人斬九郎3 第1話「男二人」1997.10.22CX

 旗本・土屋家の「若様」が荒れ狂うのを斬九郎と問屋場の政五郎がおさめるストーリィ。政五郎に北大路欣也、見開いた目で目立ちまくるも斬九とアイコ。
 ロケ地、斬九郎を仕留め損ねる土屋数馬、大覚寺護摩堂前。雷おこしが斬九に斬られた旗本・山口隼人の始末を告げる、仁和寺観音堂前。るいが宮仕えの苦衷を述べ立てる憎さげなシーンは後段の伏線。斬九と決戦の場を鳥越浄妙寺三ツ灯籠前と指定する数馬、仁和寺九所明神前。多対一の斬り合いに割って入る政五郎、手の甲切り裂き斬九は腰帯を切断。花相撲当日、尾張家江戸屋敷庭、土俵が設けられている、大覚寺宸殿白州。旗本の黒手組に弄ばれ放心のおゆみが行く川中、上賀茂神社ならの小川。事後おゆみがゆく巡礼と行き会う境内、仁和寺鐘楼下。旅立つ政五郎を送る斬九と蔦吉、放生池堤
麻佐女さまとバトル*かたてわざの金を渡す斬九、「老い先短いィ?」をリピートの虚しさ。土屋家へ調停に乗り込む麻佐女の後ろにくっつき「九郎」と犬のように追い使われる。
蔦吉姐さんにけんつく*政五郎を見送ったあと「どーしてお前さんと二人で」「真っ平御免」と言い放つ蔦吉に言い返せず顔を歪める斬九で留め絵。
動物*今回は東八の巨大白猫。はじめは斬九の横に座り頭を撫でられているが、政五郎と飲む段ではザルの中に座布団ひいてふっくらと寝ている。尻尾の演技がマル。
2002/11/19

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第26話「月に帰った三度笠」1982ANB/東映

 舞台は豊後・日田。西国郡代と組んだ掛屋が同業者を悪辣なやり口で潰し、年貢米の横流し・治水工事の水増しなどやりたい放題。ここへお控様が旅の途次知り合った病んだ渡世人・清二郎に身をやつし帰還、郡代らを成敗。
 ロケ地、お控様の清二郎が幼馴染のおちかと話す水辺、広沢池西岸湿地、足踏み水車などあしらってある。冒頭出て来るえらく崩れた土塀は「三匹」などでも多用のもの、未だ不明。*渡世人として剣をふるうお控様、こっちのがいつもよりさまになってる。

■ 暴れん坊将軍III 第49話「庶民の夢を食った奴!」1988-1990ANB/東映

 寺院改修の費用捻出手段の富籤を悪用し、巨利を貪り当選者を死に追いやるという悪行を重ねる寺社奉行と欲ボケ坊主に上様の断罪が下る。
 ロケ地、隣人で富籤仲間を殺された魚屋の佐助が憤懣遣る方なく公儀に訴える決心をする、大沢池北西畔。子をさらわれ、当たった籤を持ってこいと脅迫される佐助、赴く稲荷神社は上御霊神社拝殿裏〜合祀摂社。富籤の行われる寺、不明…古びた仁王門どこかで見た気がするんだけど。

■ 御家人斬九郎2 第11話「あんぶれらぁ」1997.3.19CX

 山谷掘の主のような夜鷹に殺人を依頼される斬九、またターゲットの番頭の店で女将にも殺しを依頼される。抜け荷も絡んだコンフリクトの元には女房と愛人を利用し己の手を汚さず邪魔者を片付けようとした商家の主がいた。
 ロケ地、夜鷹に扮した吉原の南蛮遊女・雲乃井が佐次を通じ斬九に殺人を依頼する山谷掘、上賀茂神社ならの小川・神事橋下。タイトルバックに八幡掘白雲橋。屋形船でツナギの斬九・西尾・佐次、大沢池舟着。雲乃井が入ってゆく根岸の寮、中山邸門。麻佐女があんぶれらぁを差し楽しげにゆく縁日、上御霊神社楼門に酷似するも塀が違う…。
麻佐女さまの掌の上*麻佐女に薙刀の稽古つけて貰う須美、気合に憎い者の名をと言われ叫ぶ「おのれ憎っくき斬九郎さま」を塀外で聞きあわあわと逃げ出す斬九。*殺された天文方の懐から出た英文を麻佐女に訳して貰う斬九、親子で「ブリ天」「エビ天」のギャグの応酬。

■ 剣客商売2 第九話「隠れ蓑」2000.3.1CX

 秋山父子が関わった仲睦まじい盲いた老武士とよれよれの老僧は実は仇同士であった。たちの悪い旗本の若いのに絡まれた挙句押し込まれて果てる老武士の亡骸を前に真実を告白する法師を早暁絶たせてやる小兵衛、胸に去来するは同じく老境にある互いの来し方。寂寥感の支配するストーリイを静かな水面が彩る佳品。
 ロケ地、老武士の隣で釣りをする小兵衛、沢ノ池東岸汀。入谷田圃で老僧が酔った侍に絡まれているのを助ける大治郎、下鴨神社糺の森池跡。大治郎の回想、薩捶峠(さったとうげ)で見かけた老武士と老僧の二人連れに思わず喜捨を渡す、鳥居本八幡宮鳥居下。仇の佐藤弥五郎である老僧の回想、東海道白須賀宿はずれで仇を求め旅する堀内(老武士)がお堂に祈るのを見る、大覚寺五社明神。以降逆に尾ける日々が続く。橋を渡る堀内を橋下から見上げる佐藤弥五郎、木津川流れ橋。僧形に身をやつす佐藤、仁和寺中門(二王門がバック)。盲いた身を嘆き絶望の果て自刃しようとした堀内をとどめその後共に旅する佐藤、冬の波打ち際を支えて歩く、間人海岸

■ 怪談百物語 「ゴースト」2002.11.19CX

 藤沢周平「遠ざかる声」を原作に持つこじんまりとまとまった佳品。あけすけに現れる亡妻の「霊」、怖がるふうもなく「山ン姥」などと悪態をつく残された亭主、ホンのしっかりした作品は見ていて心地よい。全体の流れから昇天の際の「祝」の字もハマる。CGもうるさくない程度。
 ロケ地、喜左衛門のおもんとの見合いの席、梅宮大社神苑北縁の建物。おもんと喜左衛門のデートの水際、大覚寺放生池堤。おもんと入る待合の叶屋、大覚寺望雲亭。下女のおまさにプロポーズのあと二人ゆく夕照の水辺、罧原堤下桂川か。
2002/11/18

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第25話「手毬は知っていた」1982ANB/東映

 舞台は日向・延岡。放恣な振る舞いで耳目を集める山林奉行の生母の行動は亡夫の死に不審抱いての決死の調査活動を隠すものであった。ワルの内懐に入り込み事実を解明したお控様の断罪が奉行用人と杉の横流しを図った悪徳商人に下される。
 ロケ地、於美代の方の駕籠が大工の貞吉らに襲撃されるのを阻むお控様、大沢池北西畔。於美代の方が亡夫の墓参に詣でる、大覚寺護摩堂前。於美代の方の用心棒として貞吉を峰打ちのお控様、仁和寺九所明神拝殿前。旅立つ一行が見送られる日向杉の林、谷山林道?

*ロケ地確認 銭形平次 第408話「ろくでなしの叫び」1974CX
 緑橋下に定吉とお京の心中死体が上がる、中ノ島橋下。殺しの神社、暗く判別困難なるも鷺森神社?階段のスケールに自信なし。犬が血のついた着物を掘り返す男坂下の稲荷、大覚寺五社明神

■ 子連れ狼 第六話「許せ!大五郎 父と子の哀しき運命」2002.11.18ANB

 馬入の渡し・川止めの宿で一刀の回想。遅めに授かった子と幸せな生活、忌まわしき首斬りの役目にも充実を感じる日々。それが勢力拡大を狙う柳生の陰謀により一変、妻の無残な死と理不尽な断罪。一子大五郎と共に冥府魔道をゆく決心を固めた一刀は大目付を血祭りに上げ旅立つ。
 川止めの明けた朝、宿の亭主で実は盗っ人を依頼により斬り捨てる一刀、しかしその隙に大五郎はさらわれ柳生の手先と対決、一旦大次郎をカタに胴田貫を取られてしまうが手押し車に仕込んだ武器で殲滅。その向こうには仇敵・柳生烈堂の姿があった。
 ロケ地、大目付・柳生備前守を斬って捨てる一刀、清滝川。水鴎流波切の太刀が走る。川止めが明けた渡し場、罧原堤下汀。さらった大五郎を盾に迫る柳生、下鴨神社糺の森池跡。駆けつける烈堂、馬場。旅立つ父子、嵐山自転車道、手前に彼岸花の赤が揺れる。

■ 暴れん坊将軍III 第48話「おいらの父は日本一!」1988-1990ANB/東映

 町のチンピラが船奉行の絡んだ抜け荷の阿片を盗み出し一儲けを企むが、幼い娘がさらわれてしまい窮地に陥る。さらわれた妹を案じたこれもまだ幼い兄の行動が周囲の涙を誘い新さんが出張る。
 ロケ地、兄妹の父・仙吉を探すめ組と庭番、新さんにツナギの茶店は大沢池畔。仙吉がねぐらにしている船、広沢池東岸。情婦のおせんが駆けて来る堤道には鳥居がセットされている。仙吉が息子の佐吉と連絡を取る、仁和寺九所明神前。佐吉が妹の無事を祈願する御堂、仁和寺金堂。新さんの説得で佐吉が父に預かった鍵を渡す、仁和寺手水場。仙吉が阿片を返す決心をして水口屋と奉行を誘う隠し場所の浄源寺の賽銭箱、仁和寺金堂。ラス立ち、金堂前〜中門

■ 鬼平犯科帳 「剣客」1971.10.7東宝/NET

 やはり時を経たフィルム、ストーリィ進行もシーンのつなぎも古色が感じられるが当時としては他のおきまり時代劇とは一線を画していたものと思われる。
吉右衛門バージョンとの決定的な相違は平蔵の苛烈な部分が強調されていることか。
 五鉄の主人の猫八、彦十にしか見えなかったりして。うさ忠は印象おんなじふう。

■ 水戸黄門31 第六話「娘剣士の上意討ち」2002.11/18TBS

 舞台は三河吉田。老公が拾った娘は上意討ちの使命を帯びていた。上意討ちは藩金横領の密談を聞かれた勘定奉行の陰謀、娘の出生にまつわる秘密が明らかになり老公の裁きが下る。
 ロケ地、由依が剣をふるう川辺、桂川…山室付近か。アキと鬼若が山上を介抱する小屋、酵素。由依の父が語る山上の過去の剣歴のシーンに仁和寺九所明神塀ぎわ。実子でないことは知っていたと老公に話す由依、園部川?果し合い、山室?…堤の竹林がどこか判別し難い。

■ 御家人斬九郎2 第十話「おみなえし」1997.3.12CX

 女郎に入れあげる弟分の隠密回り同心を案ずる西尾が斬九に女を籠絡するよう依頼、どこかぎこちない斬九の女郎屋通いが続く。悲恋に終わる儚い恋を情緒たっぷりの映像で描く。
 ロケ地、水辺に佇む巴屋のお涼を隙見する斬九と蔦吉、大沢池畔。佐次が追った男が殺されて発見される、五社明神、男は北町の隠密回り同心。数馬がお買米の不正の書付を渡すが斬られてしまう深川閻魔堂、鳥居本八幡宮。数馬とお涼に女郎花を手向ける斬九、広沢池?周囲映らぬ夕照の景、西日が真横にきているから広沢池と思うが…。
麻佐女さまとバトル*夜遊びのあと昼前まで寝ている息子に結構なお頭つきと嫌味たっぷりに鰯をむしる麻佐女さまに「子の心親知らず」「親の顔が見たいわ」とこそっと毒づくが鼻先に薙刀が突き出される。このあと事件のキイとなる和歌を判じて貰うのに差し出すは魚善の鰻重(松)。鰻に一礼し「御無沙汰しております」が傑作。
蔦吉姐さんとしっぽり*お涼のことはちょっとマジだったのではと問う蔦吉、「蔦に絡まれりゃ本望」「ばか」。このシーンよりお涼の座敷で「忍ぶれど…」で思う人は隠せないと笑われる斬九のほうが深いかな。
*お涼の歓心を得ようと百人一首をお勉強の斬九郎、俄仕込みゆえ次の句が出て来ず後架へ駆け込みアンチョコを確認「昔はものを、ムカモノモノ」と呟く姿が傑作。数馬とお涼の仇を斬って捨てる際の鍔を真っ二つにする殺陣との落差が…斬九の魅力か。小道具の狸に似た野良犬もいい味。
2002/11/17

■ RED SHADOW 赤影 2002東映/角川

 漫画を原作に持つ懐かしの「赤影」リメイク版のファンキー忍者映画。輸出仕様っぽい。
 ロケ地、幼い影忍者たちが修行する森、春日山原生林。竹林、洛西。成長した赤影らが忍び込む城、明石城と林間部。くの一の飛鳥の墓、若草山。東郷の城の庭で新体操の露人メダリストが踊る、大覚寺宸殿脇の基壇。バックに宸殿。京極の姫がハッタリ戦車を持ち出し披露、若草山。城の外観に熊本城。姫が襲われる、下鴨神社糺の森池跡。赤影が姫を救出して逃げる、沢ノ池。勝ち誇る根来忍群のダンスの岩場、有馬。裏切った家老・竹之内とのバトル、彦根城
あと各城に二条城姫路城。京極領のシーンに酵素菩提滝日吉大社(林間と飛竜の滝)上賀茂神社

■ 鬼平犯科帳1 「あきれた奴」

 盗賊を信じ切り大胆な行動に出る同心・岡村の剛腹さと、妻子を救われた恩を律儀に返す鹿留の又八と、事態を半年も放置し配下の詮索にも動じぬ鬼平の太っ腹が抑制の利いた静謐なドラマとして描かれる佳品。
 ロケ地、岡村が身投げしようとした又八の妻子を救う両国橋、中ノ島橋。又八が大川に身を躍らせて逃げるのも同じ、いずれも夜間撮影。おまさが岡村の助けた母子の身の上を語る水辺、広沢池観音島祠、小雨が降っている。岡村が又八を捕えた谷中門前古町の正林寺、浅い反りの渡り廊下に塀、不明。回想、清五郎に紋三郎を引き合わせられる又八、大覚寺天神島石鳥居前の水際。
2002/11/16

■ 暴れん坊将軍III 第47話「恋も思案のおてんば剣法」1988-1990ANB/東映

 長屋の住民を無茶な取立てから竹刀を振り回し守る威勢の良い娘・おさとは、父の困窮を見かねて自ら屋敷奉公にあがるという優しい面も見せる。奉公先の北町奉行の毒牙が娘に迫らんとしたときに新さんが現れ断罪、成敗。
 ロケ地、おさとが恐喝を働いた奉行の配下の侍に突っかかる、大覚寺有栖川畔・五社明神脇。道場でさんざん新さんにのされたおさとが歩む水辺、大沢池畔。奉行が毒牙にかけた娘の死体が上がる(狆の毛まみれ・これで坂部とバレる)アサリ河岸、嵐山公園中州舳先。北町奉行坂部主膳役宅、大覚寺大門
*奉行の配下の一人に福本先生、恐喝を働いたり奉行の命でお面つけて若い娘をさらったりする。最後はラス立ちで上様にばっさり。役名あり、木田伝八郎。

■ 長七郎江戸日記SP-7「血闘 荒木又右衛門」 1986.10.7NTV/東映

 敵討ちに事寄せた岡山池田藩潰しの柳生の陰謀をとどめようと長さんが動く。視聴済みなるもロケ地確認のため見てみるとあるわ出るわ間違いがイッパイ。恥ずかしい…。
 荒木又右衛門と河合甚左衛門の御前試合が行われる、神護寺山門前白州に幔幕張ってセット。数馬が又五郎らに荒木の敗北をからかわれる、大覚寺五社明神。数馬がお光に結婚を申し込む、桂川松尾橋上手の汀。岡山へ飛脚の格好で急ぐ六さん、谷山林道、遠景に京の町なみ。六が渡辺源太夫の墓前で下男の銀平に話を聞くが手裏剣飛んできて爺さんが殺される、二尊院墓地。長七郎が登城の石段、神護寺金堂前石段、帰途宗冬と睨み合い。岡山藩主・池田忠勝が馬を走らせる水辺、桂川罧原堤下。長さんがその馬をとどめる、大覚寺心経宝塔前の広場・背後に聖天堂の屋根〜大沢池畔。数馬がお光に別れを告げる、先と同じ桂川。おれんと辰がゆく東海道、木津川堤。決戦の場(設定は…鍵屋の辻じゃないんだから伊賀の木津川河原ってことかな…服部川かな)木津川流れ橋(橋桁無し)
2002/11/15

*ロケ地確認
 銭形平次 第407話「悲しい傷跡」1974CX
 民蔵の待つ竹屋の渡しに赴くお秋をとどめる平次、大覚寺天神島祠脇。
 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第24話「地獄砦の用心棒」1982ANB/東映
 舞台は飫肥藩領。隠し金山への間道を裏に持つ鵜戸屋の茶店、酵素ダート。地獄谷の川べり、保津峡落合桟道、河口。ラス立ちの金を運ぶ街道筋、酵素ダート、降り口、河川敷。旅立つお控様一行に非礼を詫び礼を言う宗吉(正体は城代のスパイ)仁和寺観音堂脇・バック御室桜林メインの隠し金山はどこかの砕石場と思われるが地形心当たりなし。

■ 暴れん坊将軍III 第46話「激震!なまず武士の怒り」1988-1990ANB/東映

 美濃高富藩の江戸家老が御用商人と結託し美濃紙を買い叩き領民が困窮、若き藩主が密かに放ってあった密偵の働きでワルを成敗する。この老密偵が「なまず武士」で美濃を襲った地震のあと鯰を事の外大事にしている。息子を含む若侍の暴発、江戸家老の反撃、息子の恋人・殺された勘定方の娘で帳簿握っている千世の死、上様の介入など賑やか。ラス立ちは大人数で藩主まで出張りど派手。
 ロケ地、なまず先生・藤木玄馬が出る縁日、今宮神社参道にセット。藤木と千世に新さんが話す芝の寺、仁和寺九所明神中門前茶店、御室桜林。藤木の息子が稽古をつけている高富藩下屋敷の庭、相国寺大光明寺。釣りの藤木に声かける新さん、大沢池南堤。その後家老に若侍が斬りかかる、大沢池堤。家老の手先・河合を斬って捨てる藤木、御室桜林

■ 御家人斬九郎2 第九話「駆け込み」1997.3.5CX

 斬九郎の家に「駆け込み者」、麻佐女は清げな若侍を歓待、迷惑がる息子に家訓を読み聞かせる。その侍・速水慎吾は萱野藩江戸家老と勘定方支配の汚職を暴こうとする者で、斬九のかたてわざの評判を聞いて選んで駆け込み。斬九に親友の岩井津藩士・都築への連絡を依頼する。しかし都築は速水が藩邸に駆け込もうとした鼻先で門扉を閉めてしまうのだった。門前で膾となった速水の懐からは血染めの国許への訴状、遊蕩のため親友を裏切った都築に斬九の断罪の刃が振り下ろされる。
 ロケ地、都築を藩邸に訪ねる蔦吉、金戒光明寺庫裏へ通じるほうの石段。殺された女・お葉のことを聞き込む佐次、広沢池東岸(閉鎖された料亭の玄関も映る)
蔦吉姐さんとしっぽりまとわりつく斬九に「あたしは旦那の懐炉じゃござんせん」とつれないが、都築へのツナギを頼みに来た斬九が金を渡すのにそっと胸元へ返してやる姐さん、甘やかしているのか手玉に取っているのか。
麻佐女さまとギャグ*速水が駆け込んできた経緯を語るのに芝居仕立てで舞い歌う麻佐女に扇で床叩き調子あわせ「松平!」と声を掛ける斬九の嫌そうな顔が傑作。
巨大白猫*速水に贅を尽くした食事を出す麻佐女、しかし息子の膳にはメザシと漬物、こんなもの猫でも食わないと悪態つく斬九の背後で猫がメザシをむしゃむしゃ、一食食いそびれる斬九。都築を斬ったあと東八の前に立つ斬九、入りあぐねる足元に白猫、隙間あけてやり自身はそのまま立ち去る。女郎屋だけでなく猫も似合う役者に脱帽。
映像美*都築との立会いの灯籠、光源の向こうからうっそりと現れる斬九、セードから八方に放たれる光のもとのチャンバラ。ほぼシルエットなのがたまらなく美しい照明の巧、時代劇の画の典型と言ってよい流麗な殺陣を演出。袈裟がけ・抜き胴で仕留めたあと抜刀姿勢のままキメる着流しの裾をさばいた姿も美しい。


■ 必殺仕事人大集合 必殺十周年スペシャル 1982.10.1テレ朝

 仕置人のOP用い舞台挨拶仕立てで始まる遊びの要素たっぷりのスペシャル。チームのメンバーは主水・秀・勇次・加代・おりくを軸に鹿蔵、虎、知らぬ顔の半兵衛、仕掛けの天平、棺桶の錠など出まくり。異人の渡世人ふう殺し屋と対峙、江戸から大坂、長崎と転戦、派手なストーリィを繰り広げる。相手はカピタンの裏で悪事を働くセグンデと角屋、死闘の末犠牲を出しながら仕事人の勝利。
 ロケ地、乞食加代が異人の殺し屋に寝床をまくられる、今宮神社高倉下。出島表門、中ノ島橋。長崎奉行所の門、大覚寺大門
2002/11/14

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第23話「葵は薩摩の怨敵でごわす!」1982ANB/東映

 舞台は薩摩・出水。薩摩飛脚のことが語られる映像に福本先生、髭つけた行者姿で派手に斬られ槍で丁寧に殺される。薩摩では斉彬公の跡目を巡って紛糾中、その隙に出水郡代が出先で勢力を誇る。ここに弥々姫の従者として乗り込んだお控様は屋敷に囚われていた琉球の姫を助けることに。しかし郡代に使われている用心棒にかつて無頼時代練兵館で共に竜虎と称された親友・御幌丈介がいた。
 ロケ地、薩摩飛脚が始末されるシーンに酵素竹林保津峡落下岩(見上)、梟首台は酵素ダート。丈介が安里姫を匿う舟着近くの小屋、広沢池東岸。郡代たちとのラス立ち、保津峡落合河口*ラス立ちにも福本先生、しかしいつ斬られたかは不明。

*ロケ地確認 銭形平次 第406話「岡っ引志願の娘」1974CX
 川越へ探索に来て盗賊・常五郎の事を八五郎に語る平次、中ノ島橋欄干越しに中州南岸に腰掛けて。易者を装う盗賊・雲竜にツナギ入るを確認の平次、今宮神社境内(合祀摂社付近)。雲竜を乱戦の末捕縛、東門(内側)石橋上。夜間撮影。

■ 暴れん坊将軍III 第45話「おイモを生んだ目安箱」1988-1990ANB/東映

 釣りの上様と忠相、流れ着いた娘を助ける、罧原堤桂川右岸汀(水面にくっきり対岸のヒマラヤシーダー映りこむ)。女衒から逃げてきたもので、事情を聞くと奥州の飢饉のため。ここから救荒作物の話題になり折りしも青木昆陽からの甘藷栽培を上申する投書が取り上げられる。昆陽役に雷おこし、濃い顔がぴったり。以降将軍お声掛かりによるサツマイモ栽培とそれを妨害しようとする米問屋の騒動が巻き起こり、賄賂を受けていた若年寄ごと成敗される。

■ 御家人斬九郎2 第八話「賞金桜」1997.2.26CX

 十人の娘が次々むごたらしく殺される事件が続く。手口は常軌を逸している。
十番目の犠牲者となった身重の両替商角屋の内儀の死体が発見される、仁和寺境内の塔の見える桜の下。捕まらぬ犯人に業を煮やした角屋は賞金五百両をかけ、賞金狙いの浪人が群がり送り狼となる者も出る始末で深川界隈は大混乱。斬九郎は角屋と昵懇の浪人剣客・源内十郎と共に犯人を追う。蔦吉が襲われた際に作られた人相書きから犯人は山犬新兵衛と知れるが、これがとんでもない狂犬で通った後は死屍累々、遂に追い詰め捕えるが斬九は喉に噛み付かれる始末、粟生光明寺本堂・境内。しかし十人の殺人のうち二件は別口であった。
蔦吉姐さんとしっぽり*用心棒してやろうという斬九郎、目当てが金と知り詰る蔦吉、姥桜と捨て台詞吐く斬九に「きれいに咲いてるもの」と拗ねる。
麻佐女さまとバトル*花見の重取り寄せ贅沢三昧の麻佐女、桜は土からこう生えてないとというのに桜の枝庭先に突き刺し「どうだ!」*麻佐女の推理により二件は別と知れ平伏*礼金五百両を全て食い物に費やす麻佐女に一両貰いオリオン星座型の口でイーッ*


■ 殿さま風来坊隠れ旅 第八話「治之進、一世一代の恋」1994ANB/東映

 舞台は信州伊那部宿。本陣の加納屋の娘と恋に落ちる治さん、複雑な加納屋の家庭事情に加え地位を狙う地回りに代官もグル代官の息子も悪さしまくり、安藤甚左衛門の介入により悲恋に終わるがワルはきっちり成敗して去るダブル大納言。
 ロケ地、天竜川沿いをゆく治さん、清滝川。春日大社、日吉大社。愛染堂で治さんに義弟の話をするお雪、大覚寺天神島。天竜の岸、旅立つダブル大納言、保津峡落合河口
*源内先生は加納屋の次女のノベル添削、村垣は加納屋の危機に見せ場。
2002/11/13

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第22話「肥後の影花わかれ花」1982ANB/東映

 舞台は熊本。首席家老追い落としを狙う次席家老、御用船を一手に引き受けようと目論む西海屋が組んで家老の放蕩息子を陥れ失脚させるというシナリオを書く。これを阻むため命を賭して動いたのは放蕩息子の実の母の茶屋の女将だった。
 ロケ地、菊池屋と伊原(放蕩息子のとりまき)の死体が発見される、大沢池汀。死因の不審をお控様に語るお夕、護摩堂前。次席家老稲葉将監邸、大覚寺大門。お香に田辺主膳との関わりを聞くお控様、天神島石鳥居下。*ラス立ち、福本先生はお夕に斬られて「のわぁ」。

■ 暴れん坊将軍III 第44話「吉宗無情、寒菊は語らず!」1988-1990ANB/東映

 野駆けの折り吉宗が知り合った自適の暮らし送る老夫婦が悲劇に巻き込まれる。老人は秋吉藩江戸家老で、放蕩やまぬ藩主に苦言を呈し遠ざけられていたが藩主が吉原で頓死するという事態を受けお家存続に奔走し心ならずも汚い仕事に手を染めてゆく。身近な者や藩士を苦しめた挙句跡目相続の運動に際し老中に無理難題をふっかけられ窮し、乗り込んできた上様に慈悲を願い自刃。
 ロケ地、秋吉藩江戸家老横倉勘左衛門の向島隠宅の門に中山邸門。老中曲淵駿河守邸、随心院薬井門。横蔵の隠宅での侍女・お直が恋人の船頭・与市と将来の話をする、嵐山公園中州北岸・堰堤前。秋吉藩主内藤丹後守頓死の席に居合わせた幇間が殺され浮かぶ水辺、嵐山公園中州下手。死んだ藩主を運んだ船頭・与市を始末するのに動く秋吉藩士、中ノ島橋上手岸。探索の疾風、中ノ島橋上。与市が斬られる、罧原堤下桂川。瀕死の与市が這い上がる岸辺、広沢池東岸。左源太が秋吉藩邸に出る忍びを尾け戦う、有栖川
*ラス立ちには福本先生、今日は上様に斬り下げられ「のわぁ」。

■ 御家人斬九郎2 第七話「白魚の吉次」1997.2.19CX

 スリの吉次と知り合う斬九郎。甲金の話聞き欲に駆られ、親を亡くし叔母に会いにゆく娘を送ってゆく吉次と共に甲州へ。掘りまくるが武田の隠し金は出ず、甲府勤番支配の悪事を裁いてヤマメを土産に帰ってくる。
 ロケ地、佐次が吉次のスリの現場押さえようと見張っている、八幡掘明治橋上手堀端。吉次と同じ長屋に暮らす娘・千江が甲金についての話をする、広沢池東岸(夕刻・池水は金色に輝きとてもアオコ池とは思えない)。甲金の両替を請け負う大黒屋別邸、中山邸通用門。千江の父のもとから甲金を奪った一味の浪人の死体が上がり仲間が「芙蓉」の仕業と話す、大覚寺天神島。一味の浪人のひとり・神部を探している最中当の神部が忍びに襲撃されているのに行き合わせ助太刀に入る斬九、北野天満宮文子天満宮鳥居前。甲州街道をゆく斬九一行、谷山林道。甲府の武田勝頼縁の尼寺で金探して穴掘りの斬九、鳥居本八幡宮。江戸に戻る斬九と吉次、八幡掘白雲橋上新町浜明治橋。鰻屋に入る斬九と吉次、船橋付近のかわとに店セット。
*今回は銭九郎が江戸を離れているので蔦吉姐さんとのからみ少なし。しかし橋上で行き合わせた際の「相合傘かい」と声かける蔦ちゃんは色っぽい。

■ 殿さま風来坊隠れ旅 第七話「あやしい町 乙女の涙」1994ANB/東映

 石見街道をゆく治さん、山師の父を探す少女・お小夜に同情し西野宿へ。宗さんは川本宿で南蛮回転賭博(ルーレット)を開帳する源内にお付き合い。勝手に賭場開いていて地回りに怒鳴り込まれるが源内は「地底探索機」なる珍妙なドリル持ち出し大暴れ…こらっエレキテルは静電気じゃそんなもんでモーターが回るか。以降ラストまで牢屋の中の源内先生。
 治さん一行はお小夜の父を探し閉山となったヤマを探るうち当地代官と大坂城代まで絡む隠し銀山に踏み込み騒動に巻き込まれるが、父は名を変えワルの手先となっており悲劇を迎える。
 ロケ地、閉山となった鉱山に赴く治さん一行、立入禁止の柵も越えてゆく、保津峡落合桟道〜落下岩
*変身大納言、紀州公は「参上」尾張公は「見参」と名乗りを微妙に変えてある…制作サイドも遊んでるなー。しかし治さんの変名「ハルタハルノシン」はどう書くのか。

■ 必殺商売人 第21話「暴走を操る悪の大暴走」1978.7.14テレ朝

 御金蔵破りの盗賊が逃亡の際囮として捕われた仲間を救出するのに若者の暴走集団を利用するという話で、若者のリーダー格・旗本の次男坊榊次郎が盗賊・雁ケ音の辰蔵と通じている。利用されていることを知らず騒ぐ若者たち、操られるまま死人が出て鎮圧に出た主水が殺したふうに仕立てられてしまう。その暴発を利用し、町方が警戒強め大番所が手薄になるのを狙い捕われた盗賊は脱獄、大金を手にしほくそえむところをチームが襲う。アジトの船底に吊るした千両箱二つは素潜り正ちゃんに切断されオシャカ、盗賊も次男坊も皆殺し。
 ロケ地、打ち毀しのあと若者たちが屯する水辺、柊野堰堤下。主水を仇と狙うおしまが突きかかる、金戒光明寺三門
2002/11/12

■ 子連れ狼 第五話「父と子の哀しき一石橋」2002.11.11ANB

 拝一刀は小島藩士・佐伯に辻斬り趣味の国家老の息子の密殺を依頼されるが刺客の毒矢を受け昏倒してしまう。未だ癒えぬ体を引きずり馬鹿息子を仕留める一刀に大五郎のサポートも。
 ロケ地、一刀が刺客に襲われ矢を受ける神社、鳥居本八幡宮(舞殿に扉セット)。国家老の息子が通る「一石橋」は素朴な欄干の木橋、川・橋とも不明なるも川相・植生から清滝川水系もしくは鴨川水系か。大二郎が立花の妻女・小夜と遊ぶ水辺に梅宮大社神苑。

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第21話「葉隠は金魚侍と見つけたり」1982ANB/東映

 舞台は佐賀。特産の佐賀錦を町奉行と強欲な商人が一手におさめ私腹を肥やそうとするのに殖産方の藩士が反対、その家にお控様が出入りしていることを知った奉行はもろともに消そうとする。以前紀州でお控様に成敗された山伏の兄(同じく山伏)なんかも手駒に使う。
 ロケ地、お控様一行が城下で「葉隠」侍に突っかかられる、黒谷塔頭道因縁つけの侍の一人に立原啓祐、関西では夙に有名な医療タレント。殖産方の森田福之助が溜池の金魚が逃げたと大騒ぎで掬う川、上賀茂神社ならの小川神事橋下。のちに立ち回りが川の中で。お控様が森田の息子を送っていく途中行者に数珠を投げつけられ果し合いを挑まれる、金戒光明寺石段。果し合いの西の原、酵素河川敷。見張っている役人を死んだフリで騙すお控様。爆薬炸裂シーンもあり。旅立つお控様一行を見送る森田一家、酵素ダート
*ラス立ち、お控様にばっさり斬られる奉行の配下に福本先生。

*ロケ地確認 銭形平次 第404話「憎まれっ子」1974CX
 冒頭、女が首を絞められ殺される川原、桂川右岸(罧原堤対岸)。以降メインの舞台に。

■ 暴れん坊将軍III 第43話「母の情けの舞扇」1988-1990ANB/東映

 抜け荷の品と引き替えに若い女を異人に売り飛ばす回船問屋・大島屋に手を貸す船手頭。このため娘の拐かしが頻発、折りしも若い踊り手を募り訓練中の手踊り一座が狙われる。これにさらわれた娘たちの中に座長が昔産み捨てた実の娘も混じっているという悲惨なことに。踊り手の選抜に関わり娘たちの親から責められる新さん、船手頭たちの前に現れ成敗。
 ロケ地、冒頭永代橋で誘拐される玉木屋の娘、中ノ島橋。さらわれた踊り手の中に実の娘がいることを知り絶望して入水しようとする師匠の花廼屋美鈴、広沢池東岸。娘達が船に乗せられ売り飛ばされようとする水辺、広沢池東岸

■ 御家人斬九郎2 第六話「仕官の罠」1997.2.12CX

 舟久の三味線弾きのピンチヒッター斬九、座敷で蔦吉と二人羽織。その宴は大田原藩の重役の席で、泥酔し藩への仕官を約束したことにされてしまう斬九郎。わけのわからぬまま藩邸へ連れ込まれ麻佐女まで抱き込んで話は進んでゆく。支度金と佳肴の折詰を手に帰る麻佐女は門前で大田原藩の藩士「加藤清正」を探す娘・おきくを拾う、随心院長屋門。大田原で懇ろになった侍を探し江戸へ来た娘は孕んでいた。
 うますぎる話にはやはり落とし穴あり、斬九郎は放蕩者の城代家老の息子・神村幾馬の代わりに切腹させられる羽目になる。切腹の場が設けられている藩邸の庭、相国寺大光明寺。斬九は斬り抜け逃れる、随心院長屋門(内と外)。そしてこの騒動の起こっている頃、藩邸の座敷牢に籠められていた幾馬が逃げ出す。この男こそ「加藤清正」で、おきくの子を流し挙句品川の女郎に売り飛ばそうとするが斬九が阻み斬って捨てる。また、今回の事件を操った近藤主膳も斬り自死に仕立てる。おきくには「加藤清正」は行方不明と告げ麻佐女の箪笥から分捕った金を渡してやるのだった。寄る辺の葛飾村へ赴くおきく、山室?
*今回のしっぽりは死に装束のまま逃げ帰ってきた斬九が火鉢を挟んで蔦吉と突付き合いいちゃつくシーンか、或いはおきくの腹の子を斬九の子と思い込み泣く須美のあとで烈火の如く怒り斬九をぽかすか叩いたあと泣きまねをして舌を出すシーンか。

■ 怪談百物語 「雨月物語」2002.11.12CX

 身持ちの悪い亭主が捨てた女房に取り殺される、と書いてしまえば単純極まりないが祟る女の心理描写はよくできているかも。酒を飲んでぼーっと見ていてそのうえ何故か「浅芽が宿」だと思い込んでいて頭が混乱した…最初にお釜神事やってたじゃないのよね、「吉備津の釜」かぁ。
 ロケ地、叶屋の正太郎の妾宅、大覚寺望雲亭。縁先の遠景に大沢池心経宝塔庭先も使われる。夜鷹に身を落としたかつての妾・お春に再会する正太郎、上賀茂神社ならの小川畔。道中をゆく正太郎とお春、酵素ダート。お春が引きずり込まれる川、清滝川。お春の墓、酵素河川敷。正太郎が行者の言いつけで四十九日の間籠る堂、鳥居本八幡宮(舞殿に壁と戸セット)。クレジットにあった錦水亭はお春の墓で会った下女に誘われた正太郎が赴く未亡人宅に使用か。
2002/11/11

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第20話「燃やせ玄海!男の炎」1982ANB/東映

 舞台は福岡と離れ小島の姫島。流人船を襲って荷と金を奪い流人は売り飛ばすこき使うというせこくて卑劣な手段で私腹を肥やす藩目付と悪徳商人。これに翻弄される人々を見てお控様が正義の鉄槌を下す。
 ロケ地、ナレーションによる福岡城(舞鶴城)の紹介、本物。石谷隼人正がお夕を連れて詣でる筥崎八幡宮祟福禅寺も本物。海岸地形は現地撮りか。
*「千鳥饅頭」の店先で魚の行商の娘・おさとにショバ代を強要するちんぴらの一人に福本先生、お控様にボコられ逃げ去る。博多弁での熱演、役名は当八。

■ 暴れん坊将軍III 第42話「悲願成就、半次郎のいのち」1988-1990ANB/東映

 将軍に献上の新米が盗まれたり谷に落とされたりして、米問屋・越後屋と護衛のめ組が窮地に陥る。裏には越後屋の後釜狙う米問屋と、結託した蔵奉行が。今回この解決に半次郎が昔助けた娘で今は辰巳芸者のお雪が捨て身の大活躍、解決後鼻の下を伸ばし待っている半次郎に会いに来るお雪の傍らには婚約者が、というオチ。蔵奉行屋敷に乗り込む上様は今回初めから上様ルック。ラス立ちには福本先生の姿あり、エビ反りを披露。ひょっとして上様に邪鬼のように踏まれていたのもそうかな。
 ロケ地、ワルどものツナギおよび上様と庭番のツナギに大覚寺大沢池畔。心経宝塔の見えるアングルも。五社明神での左源太とのツナギは北東角から俯瞰の撮りも。
半次郎たちが中山道で襲われるのは保津峡落合落下岩。二回目の荷落とされの落下個所は書物岩下。

■ 御家人斬九郎2 第五話「雲隠れ」1997.2.5CX

 冒頭、三日食べ物の無いひもじさにも文句ひとつ言わず行雲を眺め遣る麻佐女、これを悪夢として飛び起きる斬九…障子の外の母の気配にじたばたするが結局二日酔を覚ませと水をぶっかけられる。
 妖しく碧に光る刀に見入る男。その男が市中で幼女と鞠で遊ぶ蔦吉の傍らを通り過ぎる、仁和寺五重塔前。男は中門をくぐり去ってゆく。
 斎藤対馬守がお城から下がる、二条城本丸櫓門。この列に斬り込む男、駕籠ごと対馬守を真っ二つ。
 東八で斬九を待ちひとり飲っている蔦吉、終い際の店に入ってくる男、猫の気配にも刀を構える。その頃斬九郎は橋の上でべろんべろんに酔って放尿、中ノ島橋。捕り方に囲まれ対馬守殺しの下手人と疑われ連行される。
 斎藤対馬守屋敷、随心院長屋門。寺社奉行たる対馬守が駕籠ごと両断された件を隠匿すべく「かたてわざ」の斬九郎を使うかと画策の江戸家老・三谷帯刀に麿赤児。
 西尾伝三郎が斬九を受け取りに来る。妖刀の話をする、仁和寺観音堂。そのあとも真っ向割りの死体が出る、仁和寺塀ぎわ
 斬九が東八で呑んでいると現れる妖刀男、川添小平太。抜き合わせかける二人、その後二人で飲んだくれ柳橋の舟久へ。その頃夜道をゆく蔦吉がイカ頭巾集団に囲まれ対馬守屋敷へ連れ込まれる。翌朝、斬九は蔦吉を捕えてあるとの文を受け取り走る、仁和寺中門。尻からげして走った斬九は小平太のもとへ。そこで聞いたのは三谷が小平太に家老殺しの罪着せ妻子を惨殺した経緯。
 風の強くなってゆく町をゆく小平太と斬九、対馬守邸の門を叩き斬九は刀の向きを変えるぜと宣言、伴った小平太とともに血煙をあげる。しまいには鎧兜に身を固めた三谷が怪鳥の如くの音を上げ小平太にかかってくるが鎧を突き通す妖刀・雲隠れ。
 薄原で対峙する斬九郎と川添小平太、斬九の抜き胴が妖刀ごと小平太を両断、昇天する魂。
*三谷に刀を突きつけられた蔦吉が斬九の姿を見てぱっと浮かべる嬉しそうな笑みが「イイ!」。

■ 剣客商売2 第八話「悪い虫」2000.2.23CX

 浅草寺で浪人物に因縁つけられた町人を庇う大治郎、清涼寺本堂前参道。その鮮やかな手並みを見ていた鰻の煮売り屋・又八は大治郎に入門を請う。彼には腹違いの兄・仁助がへばりつき金をせびっていた。
 小兵衛の度胸付けの真剣の鮮受けた又八は敢然と兄に立ち向かうが、事後しょんぼりと兄は可哀想な人だと言う。秋山父子がその兄が巣食っている旗本連中と刃を交えているとき、又八は邸に忍び兄と語り合い和解。ラスト、兄弟が仲良く鰻をひさいでいるシーンで終わる。

■ 水戸黄門31 第五話「やんちゃ姫の大冒険」2002.11.11TBS

 舞台は浜松。天竜川築堤工事に絡む汚職隠しに動く次席家老と工事現場に潜入して内情を探る若殿とのせめぎあいに見合いにやって来た宇和島藩の姫が加わり大騒動。身分を知らず知り合った二人が結ばれる大団円を迎える。
 現場に潜入の若殿とツナギの役人、二条城東南櫓付近?孤児院を営む浄心院の石段と門、不明・キャプチャ。旅立つ老公、山室?
*町へ出た宇和島藩の菊姫と老公が話す背後の通行人の一人に福本先生。着流しの遊び人ふう、ほんの一瞬。
2002/11/10

■ 鬼平犯科帳1 「笹やのお熊」1989.10.18CX通算13話

 冒頭、屋根の上の黄鶺鴒の求愛求餌が映し出され縁先の平蔵夫婦に場面切り替わる。天気のよい朝、「本所の銕」のむかし馴染み・お熊婆さんが役宅を訪ねてくるのが今回の捕り物の発端。お熊の懇意にしている弥勒寺の下男・茂平の急死に際し遺した大金から盗賊一味が知れ、探索の末つとめの寸前に一網打尽となる。
 ロケ地、弥勒寺を表す大屋根、清涼寺本堂。お熊の茶屋は今宮神社門前のかざりや。弥勒寺境内に東門周辺。畳屋の夫婦が目配せして合図の東両国の橋は中ノ島橋
*お熊を医師のもとに聞き込みに行かせ体の悪い茂平を何故引き込みにとの疑問が呈せられ伏線を引いてあるのにこれを受ける段が描かれていない点が些か気になる。
2002/11/9

■ 長七郎江戸日記SP-6「風雲!旗本奴と町奴」1986.4.1NTV/東映

 物騒な喧嘩沙汰を繰り広げる旗本・水野十郎左衛門率いる白束組と侠客・幡随院長兵衛一派、それを影で操っていたのは同一人物で「妖怪」と称される不気味な老爺、元老中・柳沢伯翁。騒動を煽ったのは疑獄隠しのため。伯翁は更に保身のため将軍の血筋の姫で昔死を賜った伊勢領主日向土佐守の遺児・雪姫を娶ろうと画策し大騒動に。長さんもこれに関わってゆく。紆余曲折を経て互いが同じ人物の意向で踊らされていたことに気付いた水野は長兵衛を殺し自刃。その死を見届けた長七郎ぎみは単身伯翁邸に乗り込み大立ち回りの末妖怪を斬って捨てる。
 ロケ地、六さんが長七郎に雪姫のことを報告するのは金戒光明寺石段上部。改築工事中の上野寛永寺、金戒光明寺本堂前、ビケと莚で大層なセットアップ。柳生忍の左平次が長七郎に戦いを挑む、黒谷塔頭道庫裏前ほか境内。長さんの世話になるのが心苦しく逃げ出した雪姫たちが長兵衛一家に襲われる、大覚寺五社明神〜天神島〜大沢池堤

■ 暴れん坊将軍III 第41話「お庭番を愛した女」1988-1990ANB/東映

 尾張公がまたまた悪企み、配下の忍びを使い甲府勤番となった旗本の不平不満煽りクーデタを起させようとするが未遂に終わる。吉宗配下の元庭番と尾張忍群の夫を持った寡婦の愛の成就が挟まれたりなんかする。
 ロケ地、尾張藩上屋敷の門、大覚寺大門。尾張大納言宗春が吉宗への呪詛のこもった富士山の絵を描いている庭、中山邸庭園の林間部。十国峠で襲われる幕府の鉄砲運ぶ荷駄、谷山林道。娘が義父に取り上げられそうなことを元庭番・野尻庄八に相談する船宿の女将・お時、大覚寺五社明神(舞殿と本殿の間)。甲府へ向かう錦屋(実は尾張忍)と甲府勤番の小野田が殺されラス立ちに突入の野、酵素入口ダート〜河川敷。有栖川の中で大乱闘。
2002/11/8

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第19話「海峡に咆えた親子鈴」1982ANB/東映

 舞台は九州・小倉。米問屋・枡屋が小倉藩筆頭家老と結託し銀の抜け荷で大儲け、その秘密を聞いてしまった若者と許婚者の娘が消されかかるがお控様と実は娘の生き別れの父だった枡屋の手下のゴロツキが救う。その父は名乗らぬまま枡屋の手に掛かって死。
 ロケ地、平尾台のカルスト台地は現地撮影と思われる。ラス立ちの山道も谷山林道に酷似するものの背景の山のガレ具合から平尾台撮りと思われる。おきわが消されかかる船の上、泳ぎ着く浜、弥平次が殺される岸辺、広沢池東岸。海岸地形も現地撮りか。
 *小倉藩主に目通りの弥々姫とお控様、茶席で出される菓子が博多銘菓・千鳥饅頭なのは思わず笑った。一個90円。実は筆者の家の近所に最近出店が…。

*ロケ地確認銭形平次第402話「父と子と」1974CX
 今回はオールセット。平次が潜入する港の風景に興味深いものがある。船が係留されている水辺、と思しきものをよく見るとビニール敷き。皺を寄せて波を演出してある。今だったら八幡掘の新町浜でも使うんだろうが…苦労したんだろうなー。でもフェリーニの「そして船は行く」もこんなんだっけか…あれはわざとか。

■ 暴れん坊将軍III 第40話「娘十七はぐれ唄」1988-1990ANB/東映

 吉宗将軍就任にあたって尾張に加担した美濃篠山藩(減封)が恭順の意を呈すのに配下の忍群を召し放ち。解雇された忍者たちは江戸に潜み御家再加増のための資金調達に強盗など働くが、その上がりは江戸家老と忍の頭領の懐に入っていた。用済みとばかりに次々始末される忍びたち、最後に残った妻子を捨ててまで尽くした小頭は復讐に江戸家老の屋敷に乗り込む。この危機を救う上様だが、事後田之倉に若い頃に戻って暴れたい発言しまだ暴れ足りないのかと怒られる。
 ロケ地、冒頭め組と地回りが喧嘩の栄泉寺、上御霊神社舞殿前。巾着切りの娘・おちかが新さんに見露される、本殿裏手。盗賊の疑いある忍びを追う左源太、大覚寺大沢池木戸護摩堂石仏群。配下の忍びを殺したあと質屋儀助が船を出す、広沢池東岸。忠相とツナギの上様、天神島祠前に茶店セット。儀助を強請りに行くおちか、手下の若者二人についてくるなと言う、下鴨神社泉川畔。おちかの要求に金持ってきた儀助が登る石段、神護寺金堂前。おちかを害そうとするのを新さんに阻まれ逃げる、金堂階。様子を窺っていた忍びの小頭でおちかの父の小宮宗平を新さんが諭す、神護寺毘沙門堂前。

■ 御家人斬九郎2 第四話「北国の人」1997.1.29CX

 斬九郎そっくりの侍が現れ、様子が違うのに佐次や蔦吉が何事かと話す。蔦吉は払いのきれいなのを聞いて素寒貧の銭九郎がね・嵐でも来なきゃいいねと笑う。しかしその頃斬九郎は風邪で寝たきり。蔦吉は侍の斬りあいに行き合わせ、はじめ斬九と思い「その旦那は御家人だよ」と声をかけるが太刀筋を見て斬九でないことを知る、大覚寺五社明神
 風邪が治った斬九郎は町に出るが佐次に声かけられ蔦吉のもとへ連れて行かれる、天神島祠前。侍が立っている、嵯峨帝歌碑前。いきなり斬りかかる斬九、腕に感服しすぐに太刀を収めるが「斉藤蔵人です」と笠とった顔見て自分と瓜二つなのに目を丸くする。
 斉藤蔵人は佐竹藩士で、奉行・村川頼母が暗殺される現場に行き合わせ藩主への密書を託されるのだった。それには城代家老の不正が認められていた。襲撃現場、三重塔と坂道と石段と橋、うーひょっとして三井寺か。
 同じ顔の誼、手を貸そうと言う斬九、しかし金を要求し蔦吉に「銭九郎」はこれだから嫌いだと詰られる。匿うのに自宅へ送り込むが麻佐女に露見し薙刀騒ぎ、しかし真摯な態度に折れる。斬九のほうは佐竹藩江戸屋敷に忍び込むが捕まり、蔵人が密かに思いを寄せていた殿の側室・お喜代の方と共に地下牢に放り込まれてしまう。これの処刑に「松平斬九郎」が駆り出され、処刑場所に案内される、下鴨神社糺の森池跡。駕籠の道中に上賀茂神社ならの小川畔。
 背中合わせに縛られている斬九とお喜代の方の縄を切る蔵人、斬九と蔵人の大立ち回り、居合わせた藩士は貴顕問わず皆殺し。斬九に促され馬で殿の行列を追う蔵人、嵐山自転車道
 事後、蔵人の文が斬九郎の家に届く。お喜代の方を拝領したことが書かれてある。母との縁薄かった身には麻佐女との数日が楽しかった旨もあり、お人柄は大違いと言う麻佐女に自分の知らぬ兄弟がと嫌味言う斬九に母の薙刀攻撃、いつもの立会いの際の褌チラリどころではなく足丸出しでひっくり返り「あいや、暫く」。
 *太刀筋で斬九との違いを察する蔦吉、蔵人の斬りあいに介入し「女、下がっておれ」と言われむっとする場面、ラス立ちで蔵人に扇投げて加勢するとこがメチャクチャ色っぽい。二役だからしっぽり対象が散漫かも。…「わたなべけん」ってキャストに出てるけど二役なんだよね?
2002/11/7

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第18話「望郷、三田尻はぐれ鳥」1982ANB/東映

 舞台は三田尻宿、現防府市。塩田で濡れ手に粟を目論む毛利藩家老と悪徳商人に対抗しようとした商人たちが危機に陥るのをお控様が出張って救う。五歳の時さらわれた息子が渡世人になって帰ってくるが巻き込まれ母の腕の中で死ぬという悲劇が挟まれる。
 ロケ地、三田尻の塩田のある浜、山の見え方と汀の植生から湖西ではなく湖東のいずこかの浜、おそらく近江八幡手前の水茎の里付近の湖岸と思われる。弥々姫たちが岩国屋殺害現場に行き合わせる八幡様境内は日吉大社西本宮とその付近。

*ロケ地確認銭形平次第401話「往くも還るも地獄道」1974CX
 半次が年貢横流しで私腹肥やす柏木兵庫一派に捕まり直訴状を取られて始末されかかる危機一髪に平次親分の投げ銭が飛ぶ林は下鴨神社糺の森池跡。他にも神社など映っていたが判らず。

■ 暴れん坊将軍III 第39話「吉宗が怒った役人天国!」1988-1990ANB/東映

 火事の被災者に行く筈の金を着服し、事を知った下僚を二人までも殺害する勘定奉行とその取り巻きに上様が乗り出す。勘定奉行は臆面も無くただ出会え斬れと大騒ぎし成敗される。
 ロケ地、被災民に親身になった同心の死体が上がる、罧原堤対岸の汀?おたみと勘定書役の新作が話す水辺、新さんに水茶屋つとめをすると語るおたみ、放生池堤

■ 御家人斬九郎2 第三話「母の仇討ち」1997.1.22CX

 敵討ちに倦み疲れた息子を探しに江戸へ出て来る母、やっきになって武士道を説くが息子の今の暮らしぶりと剣の技量を見て諦めた母は単身仇に突進し返り討ちに遭う。息子だと騙り仇討ちを果たす斬九、しかし母の死を息子に告げられず墓に詫びる。
 麻佐女が熱海へ湯治に発ったあと部屋を探し回り狂態を見せる斬九の見つけたものは家の金は全部持って行きますと認められた文。斬九の百面相が傑作。
 ロケ地、斬九郎が倉田源之助に真剣渡し勝負を挑んでみせる竹林、わらびの里?源之助の母・梅が敵わぬと知りつつ仇の駕籠に突進する、大沢池堤。梅の墓に源之助の女房の作った握り飯を供える斬九、二尊院墓地
 本日のしっぽり*梅の死後「どーすんですか」と怒る蔦吉に、無言で倉田の仇のことをツナギに来た佐次に応えこれも無言で出てゆく斬九郎がぽんぽんと蔦吉の背を叩くという粋なシーン。

■ 殿さま風来坊隠れ旅 第六話「おらんだ遊女の夢」1994ANB/東映

 舞台は長崎。長崎と言えば出島にカピタンに円山遊女に蛇踊りに隠れ切支丹、全部の要素をミックスしてあるから凄い。
 寒村で不漁続きの村に容赦なく取り立ての長崎奉行、生活苦から切支丹となった村人を出世のため集団磔にしようと目論むに及びダブル大納言ブチ切れ、乗り込んで成敗。
 お京と染吉が見かける町なかでの「異人ダンス」、リーダー役の珍妙な格好して踊る男になんと福本先生。ラス立ちにも長崎奉行の下僚としてちょこっと出て来る…しかし役名なし。
 源内はこれ幸いと異国に渡ろうとするが大黒屋の出島への抜け穴は未完成で、自ら泥まみれで掘り進むうち天井からの出水と落盤でワヤ…あとどうなったんだろう…。

 ロケ地、海岸や蛇踊りの寺は現地ロケか。出島入口、二条城本丸櫓門と橋、北側からの撮り。駕籠かきに扮して治さんと源内先生がカピタンの思い者の遊女・うぐいすの駕籠を運んでゆく。
2002/11/6

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第17話「瀬戸は夕焼け夫婦船」1982ANB/東映

 舞台は山陽道・尾道宿。悪徳商人が役人とつるみ抜け荷で大儲け、高利で庶民を苦しめもする。海辺の風景は岩場が多いので恐らく遠隔地ロケと思われるが場所不明。おみよと辰吉が話す草深い汀は広沢池東岸。

*ロケ地確認銭形平次第400話「お光の縁談」1974CX
 平次夫婦が詣でる神社、今宮神社(本殿)。平次が常吉のことを調べに赴くお堂、大覚寺五社明神。舞殿に扉をセット。後で常吉がヤクザと立ち回りの場所も同じ。お光が常吉の無実を信じ雪の中お百度を踏むやしろは木島神社(蚕の社)本殿。料亭・江戸幸から出た富蔵が船に乗る、嵐山公園の桂川畔。

■ 暴れん坊将軍III 第38話「帰ってきた風小僧」1988-1990ANB/東映

 妻子を旗本の暴れ馬により失い、やり場の無い怒りを義賊となることにより晴らした13年前の盗賊が大番組頭となったかつての片割れと奥祐筆に脅されお城の御金蔵を狙う羽目に。しかし盗み自体が横領を隠蔽する汚職官僚の陰謀であった。
 ロケ地、岡っ引に追われ傷を追った銀次を船に匿う新さん、広沢池東岸。奥祐筆・立花陣内邸、中山邸参道・通用門。御金蔵破りの江戸城、彦根城
 今日の新さんは最初から上様ルックで立花邸へ。「三つ葉葵の風が吹く」の決め台詞を吐く。陣内邸は浪人ばっかり。

■ 殿さま風来坊隠れ旅 第五話「泣き虫男の超激安戦争!」1994ANB/東映

 舞台は桐生。役人と結託した絹織物問屋・上州屋がやりたい放題で民を苦しめるのを糺す変身ダブル大納言たち。タイトルに笑えぬものを感じる2002年暮れ。
 ロケ地、宗さんが山道で江戸屋と見習い番頭の泰治を助ける、保津峡落合河口付近と崖上の落下岩。商売の話をしながらゆく山道、谷山林道。泰治についてその生まれ故郷の須藤村へ赴く宗さん、大沢池堤。須藤村、広沢池西岸の農地。泰治の回想、今は上州屋の手先となった幼馴染英五郎との思い出、広沢池西岸湿地。ラスト、別れゆく泰治とダブル大納言たち、沢ノ池?

■ 必殺商売人 第20話「花嫁に迫る舅の横恋慕」1978.7.7/テレ朝

 越後屋の主人は跡取りの嫁(養子)に言い寄るセクハラ爺。挙句これも養子の若旦那は大旦那の意を受けた囲い者の兄妹にハメられ家から出されてしまう。引き裂かれた夫婦は絶望し心中。嫁付きの下女が主水に託した金が仕事料となる。仕事料を取っていくシーンはガラスを使い下からの撮り。
 ロケ地、秀英尼が犬連れた乞食と張り合う、中ノ島橋。夫婦の心中場所の鬼子母神、不明。
 探索後腹を減らした正八の「きつねうどんにたぬきと天麩羅と竹輪と天カスと蒲鉾と卵入れて持ってきて!」の早口が傑作。しかし「たぬき」の意味するところが不明。

■ 御家人斬九郎2 第二話「居残り」1997.1.15CX

 佐次たちと吉原に上楼ったはいいが金が無く居残りとなる斬九郎。薪割りに拭き掃除文の代筆と甲斐甲斐しく働き、馴染む。そのうち、道中の朝霧太夫に斬りかかった男を阻み喝采を浴びる斬九、裏には奥州新発田藩の国許と江戸表の確執のからむ事情あり、町方まで出張る。内実は朝霧太夫に岡惚れし藩金に手をつけた勘定方と、心ならずも袖にした朝霧太夫の悲恋。
 しかしこれほど女郎屋に似合う侍も無かろうと思われるほどハマっている渡辺謙。
 蔦吉姐さんとしっぽり*朝霧太夫の身代わりをつとめることになった蔦吉の耳元に囁く「お前さんの命はどんなことがあっても俺が守る」。
 ロケ地、居残りの斬九を請け出そうと蔦吉に借金を申し出る佐次、大沢池畔〜放生池堤

■ 鬼平犯科帳2 「盗賊二筋道」1990.12.5CX通算36話

 二つの原作を用いた話で、些か詰め込み過ぎの嫌いあり。高萩の捨五郎と平蔵の機微はよく描けているが、五郎蔵と寺尾の治兵衛の描写が短く急ぎすぎ。勿体無い。
 ロケ地、平蔵と彦十がゆく請地村(現・向島)の秋葉大権現は今宮神社参道〜東門。旗本に小便をかけ無礼討ちにされかかる子を捨五郎が助けに入る隅田川堤、大沢池堤。お縄になった篭滝の太次郎の配下・仁吉が盗賊とツナギは大覚寺護摩堂前および大沢池南堤(遠景に心経宝塔)。治兵衛の娘に金を届けに旅立つ捨五郎と五郎蔵、嵐山自転車道
2002/11/5

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第16話「姫のお国の幽霊武者」1982ANB/東映

 舞台は弥々姫の実家・備前岡山藩池田家の城下。新田でひと儲け企む郡奉行らが宇喜田の武将の亡霊を仕立てる。これに関わって母を殺され仇持ちの身となり妻を離縁した男を助けるお控様一行。
 ロケ地、小杉家の墓に参る勝之進に事情聞くお控様、仁和寺観音堂九所明神。秋月の実家に帰っている絹代に事情聞くお控様、平茸採りの山中は酵素。勝之進の進退を尋ねる、梅宮大社神苑汀。騎馬武者(中味は郡奉行の息子)をやっつけラス立ちの林は下鴨神社馬場池跡

*ロケ地確認銭形平次第399話「父の秘密」1973CX 墓地…黒谷

■ 暴れん坊将軍III 第37話「さまよう鬼女の面」1988-1990ANB/東映

 加賀前田藩御用の回船問屋が立場を利用し抜け荷を働く。これに大奥の女中とその恋人が巻き込まれ、前田公が将軍に贈った能面を巡り騒動が巻き起こる。
 ロケ地、大奥女中が能面を運ぶ際転倒し損傷する、彦根城。女中が恋人を盾に能面を傷つけよと命令される、相国寺境内。

■ 御家人斬九郎2 第一話「初春 火の用心」1997.1.8CX

 江戸・本所のイメージに八幡掘東縁。御家人の暮らし向きを語るナレーションに被せ釣りの斬九・大沢池、江戸城?に彦根城佐和口多門櫓、走ってくる斬九・仁和寺中門
 深川で多発する放火と夜回り殺し、斬九は夜回りのバイトに。その最中目撃した放火犯を求め町火消しに事情聞く斬九、八幡掘明治橋上手左岸堀端。喧嘩になりかかるところへ蔦吉の羽織が投げられ水入り。
 蔦吉の養父・植辰が殺害される、死体発見現場は大覚寺護摩堂脇の石仏の囲いの中。植辰の野辺送り、大沢池堤
 七組火消しの六間堀の音吉に呼び出され蔦吉との関係を聞かれる斬九、大沢池堤水門前。
 探るうち、植辰が最後に仕事に訪れた筈の材木問屋・浦田屋が浮上、しかし斬九の母・麻佐女がさらわれてしまう。響く黒塚を奏でる鼓に居場所を知る斬九、蔦吉の助けを借り向島の浦田屋別業から母を救出、しかし二人の女に「遅い」と叱られる。向島の別業、中山邸通用門、参道
 浦田屋は金で済まそうとするがグルだった定火消し役の大森彦十郎が浦田屋を斬り自身は自害。介錯は斬九がつとめる。
 事後、蔦吉のことを問われ南無八幡のコレと誤魔化す斬九、同刻くしゃみをしている佐次、心経宝塔前にセットの縁日。墓参の蔦吉、帰途斬九と歩く石段、粟生光明寺参道石段上部(本堂大屋根が映りこむアングルあり)
蔦吉姐さんといい感じ*養父の死に遭った蔦吉姐さんを気遣う斬九、雪の橋の上。斬九には雪がよく似合う。時専のPR映像も「雪」だった。

■ 必殺仕事人 第67話「詣り技暗闇丑満重ね斬り」1980.9.19テレ朝

 材木問屋に入り込み女房に丑の刻参りをさせるほどの妬心を起させる女は取引先の寺の仕込みで、店はやがて乗っ取られる羽目になる。
丑の刻参りの女房に同情し匿う加代や秀たち、関わった分だけ激しい怒り。
 ロケ地、木更津へ着く秀たち、舞子浜?材木屋の女房・お種の回想の渡し舟、罧原堤。お種と主人が会う約束の千住の仮橋、木津川流れ橋
 タイトルは主水が墓標ごと斬り裂く生臭坊主・道源から。
2002/11/4

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第15話「極楽とんぼのひとり旅」1982ANB/東映

 舞台は姫路、次席家老が仕掛けた罠にはまり専売品の横流しに加担さされかかる回船問屋とハメられた息子をお控様一行と弥々姫が救う。
 ロケ地、灯籠流しの川、上賀茂神社ならの小川。姫の伝手で回船問屋の息子を匿う寺は西明寺(山門)。回想の前年行われた物資横流しのため御用品輸送途中を襲う水辺、広沢池東岸(わざと盗賊に荷を襲わせる役人の一人に福本先生)。姫路を去る回船問屋の若旦那の実の母、広沢池東岸にセットの舟着から池上(背後に萱葺民家)

■ 剣客商売2 第七話「いのちの畳針」2000.2.16CX

 弥七、浪人を召し捕る際深手負い同じ十手持ちの菊坂の富五郎に助けられる。見舞いに来た小兵衛は持ってきた柿の食べ方を話すうち熱入り柿膾について講釈を垂れる。
 大治郎が通りかかる神社、病得て療養中の小兵衛の弟子の剣客・植村友之助がスケッチをしている、鷺森神社。スケッチ帳は小兵衛にならい畳針でとめてある。このあと、友之助はうすのろの為七が侍に斬られかかっているのを見て畳針を投げる。これが「若殿」の眼球に突き刺さる。為七の態度が気に障って無礼討ちにしようとしたもので、悪いことに「若殿」は寄合衆五千石小堀信濃守の息子だった。その下屋敷(大覚寺大門)に出入りの富五郎が呼ばれ若殿の目を潰した浪人とうすのろの探索を命じられるが、事情を察し友之助と為七を見逃す。二人は小兵衛により隠宅と関屋村に匿われる。富五郎が苦悩し佇む水辺、八幡掘(かわらミュージアム下付近)。このあと富五郎は下手人の名を告げ逃亡した旨言上するが、為七の勤めていた茶屋の主人が吐いてしまい若殿に斬られてしまう。翌日、死体が発見される千駄木下の雑木林、大沢池畔
 三冬に頼み下城する小堀信濃守の姿を遠見する大治郎、二条城東大手門に酷似するも門内の風景一致せず。
 小兵衛は謀り若殿を友之助が「隠れている」枝島村の渡しの小屋に導き成敗、木津河原
 ラスト、関屋村で暮らす二人を訪ねる小兵衛、美山町萱葺民家集落?

■ 必殺仕事人 第66話「描き技絵筆逆手屏風突き」1980.9.12テレ朝

 貧乏絵描き・糸柳縫之助の絵を買上げ自分の作品に仕立て巨利を貪る「当代一」の絵師・夢中恋路楼と版元。これに絡み消される芸者、病んだ縫之助の医師を買収し死に至らしめるに及び芸者の同僚と縫之助の絵師仲間が木更津に依頼。仕事人チームが始動、タイトルは主水が屏風越しに二人を大刀と脇差で貫く殺し技から。

■ 子連れ狼 第四話「死闘!一刀対90人の無法者」2002.11.4ANB

 渡り中間に恥辱を受けた館山藩用人・鈴木初内の依頼で江戸に赴く拝一刀、しかし依頼人は既に斬りこみ非業の死を遂げていた。その遺児に仇を討たせるべく自らを囮とし大乱闘を繰り広げる一刀。
 ロケ地、江戸へ一里の街道をゆく拝父子、大沢池堤。船を遣る一刀、木津川広沢池の複合。大二郎を置いて中間頭三人を処断に赴く一刀、大二郎が待つ掘割は八幡掘・船橋付近。渡り中間の解説のナレーションに使われる大名屋敷のイメージ、仁和寺中門下西塀大覚寺明智門。渡り中間の元締・尾川の斧助が巣食う尾張藩江戸屋敷、仁和寺勅使門。中間たちに加え小普請組の侍たちと大乱闘の河原、木津河原。斧助と鈴木の遺児が相対する、流れ橋下。出役の与力・等々力が様子をうかがう、木津堤上。
 *賭場に斬りこんで来た一刀に腰を抜かす壺振りとラス立ちで向かってくるヒゲの中間に福本先生。

■ 水戸黄門31 第四話「お娟にぞっこん!親父と息子」2002.11.4TBS

 江戸家老の動きを制するためご落胤を仕立てようとする掛川藩国家老と、結託する悪徳商人の陰謀に巻き込まれ翻弄される父子を老公が救う。
 ロケ地、お娟が黄門に水を掛けたいたずらガキを追い、服を乾かしてやる水辺、摩気の里・園部川河原。助さんが調査に赴く倉真村の庄屋屋敷、摩気の里。ラスト、お娟と別れの悪ガキと父、摩気神社
2002/11/3

■ 鬼平犯科帳1 「凶剣」1989.10.11CX通算12話

 京見物の鬼平は休むどころか大忙し、虫栗の権十郎一味を召し捕るという活躍を見せる。また市中で追われる娘を助け、これがもとで大坂の大盗・高津の玄丹に刺客を差し向けられる羽目になる。京都奉行所与力・浦辺の勧めで奈良見物に赴くが道中襲ってくる刺客と玄丹が狙う押し込み先をも防ぐという八面六臂の大活躍が描かれる。
 ロケ地、父の墓に参る平蔵、二尊院?塔の前を通る平蔵、東寺金閣清水寺はイメージ。化野念仏寺の石仏の間をゆく姿も撮られる(これは原作にもあり)。京を出立する鬼平一行、背後の寺は清涼寺本堂。街道筋、木津川流れ橋石清水八幡宮への参詣シーンは本物を使用。歌姫越えをゆく木津川のイメージに使われている砂がちの豊かな河畔林を持つ川、不明。刺客一味が出て来る歌姫街道筋の堂、大覚寺聖天堂。鬼平と浦辺がゆく歌姫越え、谷山林道。刺客一味が小休止の原、酵素河川敷。鬼平を見つけたと知らせ入り走る、酵素ダート。鬼平が襲撃される「柳本」の神社、不明なるも木橋に「天神橋」の字発見。大和・大泉村の庄屋・渡辺喜左衛門屋敷、大覚寺明智門(中の蔵も使用)。あと、奈良のイメージに薬師寺大仏殿興福寺などイメージとして使用。

■ 鬼平犯科帳1 「狐火」1989.9.27CX通算11話

 おまさの「昔の男」狐火の勇五郎が狐火を名乗って義弟の働く凶盗を戒めに来る。鬼平の密偵としての立場と男への情の狭間で苦悩するおまさの心の機微がきめ細かく描かれる秀逸な一作。結局義弟の説得に失敗し囲まれただ一人斬り結ぶ勇五郎、そこへ現れる鬼平は盗賊を斬って捨て、勇五郎も義弟を成敗。畏まる勇五郎の腕の腱を斬り放免しおまさと共に解放してやるのだが、旅に没する勇五郎。再び密偵として復することを願うおまさに「俺を捨てていったくせに」の平蔵の名台詞。
 ロケ地、元狐火の瀬戸川の源八の営む中川畔の新宿の茶店、山室付近の桂川か。確証無いものの石礫が桂川のそれに酷似。平蔵がおまさに凶行が狐火でないという根拠を尋ねる市ヶ谷八幡境内の料理屋・万屋の離れ、錦水亭。内部も使用、開け放たれた窓から八条池が見える。木母寺近くの綾瀬川岸辺にある偽狐火・義弟の文吉の盗っ人宿、広沢池東岸の堤に板塀をセット。 
2002/11/2

■ 木枯し紋次郎 第18話(最終回)「流れ舟は帰らず」1972.5.27CX/C.A.L..

 上州へ出奔した息子を探しに来た江戸の大店の主人は斬られ、連れの娘は動転して逃げ去るが町者で方向音痴のため方々で倒れ伏しその都度紋次郎に助けられる。呆れ顔ながら次第に深く関わってゆく紋次郎、娘は兄と称する男に出会うが口利きの女の偽りで、追われるうち牧須橋架け替えの人夫として「死んだ」兄の墓に出会う。吾妻川を舟で下る紋次郎と娘、兄を「殺した」男を斬ったという紋次郎に謝す娘、発作的に身を投げようとするのを紋次郎の楊枝が舟側に突き刺さり制す。
 炎上する牧須橋、落合にセット?夜の舟下りは保津峡?

■ 暴れん坊将軍III 第36話「魔性の女の涙雨」1988-1990ANB/東映

 年の離れた後妻として富商の主を次々と殺し財を奪う女は京の没落貴族の姫で、戦国の生き残りの乱破集団・鬼頭衆が従う。これを怪しみ追う新さん、御家再興を餌に公家から金を毟り取っていた寺社奉行を成敗するが姫の悪行も見逃さず断罪。姫は身分を秘したまま死罪となる。
 ロケ地、八弥姫を脅す目的で追うならず者が鬼頭衆に押し包まれ殺される社、鳥居本八幡宮。姫の処刑場、広沢池東岸。なんかいつもとだいぶ趣の異なる変な話だった。

■ 長七郎江戸日記 SP-5「母は敵か?!由比正雪の陰謀」1985.10.1

 由比正雪のクーデターに一枚噛む長さんの母君、夫の憤死を未だに深く恨み続けている。母君・光松院の手引きで門跡の姫が江戸の寺に下向するという一行が仕立てられ、長崎で奪われた大筒が江戸に運び込まれ、護符と称した爆薬が江戸市民の家に配られる。
母を見殺しにしても市民を救うと決意した長さんは柳生に働きかけ危機を回避するが、由比の手により光松院は落命する。江戸を火の海にし江戸城へ討ち入る支度を整えて火の手が上がるのを待つ正雪のもとに乗り込む長七郎ぎみ、今日のお召は青に白。双剣が正雪を斬って捨てる。
 ロケ地、正雪の資金回収に一役買いへまなことに炎に消えた天海のトリックを暴くため地面を掘らせる、大覚寺護摩堂裏手。深手を負った母のもとへ走る長さん、有栖川畔。正雪の死を知らされ事成らずを知る丸橋忠弥、仁和寺九所明神前〜塀ぎわ
*物騒な護符配って歩く雲水の手下に福本先生。
2002/11/1

■ 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第14話「なにわ娘の恋十手」1982ANB/東映

 舞台は大坂。京・大坂間を往還する三十石船で大坂入りのお控様一行、淀に擬して大沢池。苦しい使い方。大坂城は本物(北側)
 大坂の町に盗賊・風神組が横行、これに脅されかざり職人の新吉が合鍵作成を強要される。新吉は岡っ引・立売堀の孫兵衛の娘・お葉の婚約者で、しまいに娘を拉致って脅す凶悪ぶり、しかも背後に大坂城代と与力、これにお控様の制裁が下る。
 ロケ地、新吉に声をかけたがらの悪い男達の話をするお葉とお控様、中ノ島橋上。与力と城代の密談の屋形船が係留されているのは大沢池北西畔。新吉とお控様が浪人たちの襲撃を受ける、中ノ島橋下。大坂城代・牧野備前守邸、知恩院黒門
*ラス立ち、牧野の手下に福本先生、お夕に殴られ二回転、その後お控様にバッサリ。

*ロケ地確認 銭形平次 第398話「はやて駕籠」1973CX
 駕籠かきの兄弟が呼び止められ、自分達が過って殺してしまったと思い込んだ女を見て仰天、逃げ去るのは下鴨神社糺の森馬場河合社前〜本殿楼門。投げ込み寺・浄閑寺と金銭授受の神社が不明…うう修行不足じゃ…古いしなー。

■ 暴れん坊将軍III 第35話「恋と喧嘩のイダ天街道」1988-1990ANB/東映

 大名飛脚で小田原藩お抱えの松五郎と町飛脚の江戸屋の弥市は好敵手で、その競争を町の衆も注目し熱狂する。その日の勝負に負けたことを悔しがる小田原藩の侍たち、藩邸は大覚寺明智門
 西陣へ百両の荷持って向かう弥市が街道筋で襲われ足を石で傷つけられたうえ荷を盗まれる、酵素ダート〜河川敷。弥市は江戸屋から定法により暇を出されてしまう。また、松五郎も道中を狙われ崖から大石を落とされる、谷山林道。互いに相手がやったと思い込み険悪となる町飛脚と大名飛脚たち。
 田之倉の提案で「足くらべ」が開催されることとなり、江戸屋からは角蔵が出ることになるが弥市に心を残している江戸屋の娘・お小夜を見て自棄になり以前から町飛脚と大名飛脚を噛ませる企みのため働いていた角蔵は道中奉行・青山に助力を求めるも斬られてしまう。
リハビリに励む弥市は江戸屋の代表として出ることを主人に依頼される、大覚寺放生池堤
 スタートの小田原城、彦根城。大手門から出発、レースの道中は酵素ダート琵琶湖畔(舞子浜?)谷山林道(ここで松五郎が岩石落としで襲撃されるが弥市が助ける、崖下は峡谷という画・清滝川)。終点の日本橋では小田原藩士と江戸屋が待つが、ゴールの大騒ぎに紛れ江戸屋が刺される。大喧嘩になりかけるのを新さんが抑え、青山邸に向かう。乱入した新さんをすぐに上様と認める青山だが「かくなる上は上様とて容赦はできん」でラス立ち、青山は成敗。

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第12話「激震!八代将軍の座」1986TX/東映

 吉宗就任後頻発する大火、元御土居下衆の盗賊・雲霧仁左衛門が横行するという始末で、南町奉行の大岡は非難を浴びる。しまいに大奥にまで魔の手は伸びてくる。
京都では鳥羽大納言が伊賀介の隠し玉・天一を使おうと画策。
佐和の家跡を訪ねる登幾、佐和の卒塔婆は酵素二本の木の根方に立っている。
伊賀介と鳥羽大納言の密談の屋形船、大沢池
新六郎がゆく山道に崖から降りてきて斬りかかる天一、谷山林道。あっさり負けた天一は新六郎に入門し江戸へ行くと決めるが、戻った里には伊賀介が待っていて出生を告げる。このまま御落胤として祭り上げられる天一、京を出立の街道は嵐山自転車道。大岡忠相は庭番に抹殺を命じる。

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第13話「天下の大勝負」1986TX/東映

 江戸入りし高輪・八ツ山御殿に居を構える天一、中山邸門。吉宗は天一を切る覚悟を示す。
親子証拠調べのため大岡役宅へ赴く天一一行、天一と伊賀介を分断し親子を対面させる忠相。吉宗と対面し親身な言葉をかけられ天一は退転を決意し去る。伊賀介は騒擾の罪を問われ始末されかかるが斬り抜け、吉宗の駕籠に迫る、南禅僧堂坂。しかし駕籠の中は新六郎、斬りあいになり殺陣は三門に移動。段を駆け上がり割って入ろうとした登幾の目前で斬られる伊賀介、登幾は瀕死の兄に天一が無事恋人と巡り会ったことを告げるが伊賀介は妹を抱きこみ刺す。
そこへ吉宗と忠相が現れ、新六郎は忠相から己の出自(母が姉妹・吉宗とは従弟どうし)を告げられこの先の助力を要請されるが断り、二度と会わぬと告げ去る。その頃、伊賀介の密名を帯びた佐平次は鳥羽大納言を暗殺。
 旅行く僧形の天一とお美津を眺めやる新六郎、自らも旅立つ、谷山林道
*原田芳雄演じる伊賀介のビジュアル、お公家さんにちゃんとしろと言われても最後まで弊衣蓬髪のまま。片目を隠した長髪をどこかで見たイメージと思ったが、記憶を辿ってみるとガラスの仮面の月影千草(漫画のほうね)だった…似合うかも。あと伊賀介とからむ公家・姉小路の菅貫もなかなか飛ばしていた。原田芳雄に「おじゃるの殿様」なんて言われてて笑える。TXの長尺は最後のほうダレるのが多いけどこの作は最後まで緊張感あってマル。
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