時代劇拝見日記 2004年1月

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2004/1/31

■ 銭形平次スペシャル(北大路欣也版) 1990東映/フジ

 富商同士の婚礼の席で花嫁が殺されてはじまる事件、裏には複雑な人間関係と商売上の利害が絡んでいた。
 ロケ地、大黒屋が造らせている千石船の浜、琵琶湖西岸。犯人として花嫁の元恋人が捕われたあと、その自宅を訪ねて調査中の平次が襲われる、大覚寺五社明神。子分に軽業の女形と事件との関わりを話す平次、天神島。その女形といい仲のお針子と話す石段、神護寺金堂下石段。大黒屋の根岸寮、野点の茶会は中山邸か。お静のお百度も確信なし(重ね鳥居、竹中稲荷?)。事後、お参りの平次夫妻、松尾大社(舞殿の懸魚アップ〜舞殿越しに本殿)
2004/1/30

■ 助け人走る 第14話「被害大妄想」1974.1.19ABC/松竹

 気鬱の病の小普請組の旗本が奥方を斬ってしまうことから事件ははじまり、誤魔化しに奔走する旗本の父は、巻き添えを食って父母を亡くした哀れな幼女も手にかけるに至る。旗本屋敷に駆けつけた元締は、その屍を見て大仕掛けに入る(祝宴張ってる中尾父子の席に芝居仕立てで助け人を送り込み)
 ロケ地、父母の遺骨を抱いて祖母のもとへ発つという中尾家用人の遺児・お美代を見送る助け人たち、しのの茶店(今宮神社高倉)。中尾邸、不明。

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第166話「提灯侍一番勝負!」1978-1982/東映

 相良藩で提灯行灯奉行を勤めるお気楽侍は、ある日殿から他藩と対抗の武芸試合に出るよう命じられる。腕はからっきしな彼は悩みまくり、新さんに喧嘩を売って負傷しようと企んだり。そうこうするうち試合の相手に軽侮され一念発起の彼はこれを人生の転機と発奮、しかし試合は藩主たちのギャンブルだった。
 ロケ地、町で新さんの腕前を見た提灯奉行・平四郎が人気の無い場所に連れ込んで喧嘩を売る、仁和寺九所明神。庭で忠助相手に鍛錬の上様、池泉と東屋、不明。

■ 江戸を斬る II 第4話「人質を奪回せよ!」1975.12.1C.A.L

 腕のいい建具職人の多吉は盗っ人の仲間、侵入の際手際よく雨戸を外す役をつとめるが、一味の三箇条そっちのけの凶行ぶりに嫌気さし脱けようとしていたところ、ヤサに踏み込んだ金四郎たちに協力を求められる。多吉の手引きで捕縛寸前、一味は押し入った先の娘を人質に逃亡、医者の家に立て籠もりお手製爆弾まで作る始末。おゆきが人質の身代わりに入り、天井から金四郎と次郎吉降ってきて幕。そして今回も水野さまと鳥居は金四郎を追い落とせず。
 ロケ地、多吉のことを報告のおゆきと次郎吉、嵐山公園桂川左岸水制上(堰堤下)。船で押し込み先へ向かう凶盗一味、中州石垣。逃亡した一味を追って走る捕り方、中ノ島橋上。北町奉行所、大覚寺明智門(御殿川から見上げ)。事後、金四郎に鼠小僧廃業を告げる次郎吉、罧原堤下河原
2004/1/29

■ ニュー・三匹が斬る! 第12話「欲ばり騒動!満月の夜に狸の恩返し」1994.4.21東映

 舞台は阿波、大里村の鎮守の霊山を翡翠求めて無理に掘る郡奉行、お狸さまを信心の庄屋は抵抗し城代に訴えると席を立ったあと闇討ちに遭う。庄屋が以前引き裂いた娘の恋人が舞い戻っていて、狸の使いと称し陰から手助けの哀話も挿まれる。もちろん、奉行と、結託の海産物問屋はまとめて三匹に成敗される。
 ロケ地、翡翠を掘る鎮守、鳥居本八幡宮(鳥居下、広場)。庄屋屋敷、不明。庄屋の娘が恋人を待ち続ける大里橋および人夫の死体が上がる大里川、不明。阿波の港、八幡掘新町浜。怪しげな薬を売っていて役人にとっ捕まる陣内、大覚寺護摩堂。千両と陣内が事の次第を話す、天神島。庄屋が刺客に襲われる村はずれ、五社明神

■ 必殺仕事人 第49話「偽技浮かれ囃子攻め」1980.5.2ABC/松竹

 妻を陵辱され老親と一粒種の子を殺されるも、仇討ち免状を貰えなかった松江藩の下級武士は仇を追い夫婦して江戸に出、それぞれ幇間と芸者に身をやつし機会を窺う。そして二人まで手にかけるも道半ばにして返り討ちに遭い、後事は仕事人に託されるのであった。
 ロケ地、運海と名乗り僧となっている仇の一人・宮本の住持する蓮浄寺、西寿寺(山門、石段見越しの本堂大屋根)。俎鯉之助が妻の芸者・小染と連絡を取る桜満開の水辺、大覚寺大沢池畔。天城屋(仇の一人・谷沢)の座敷に呼ばれるも正体バレていて斬られた鯉之助が逃げ、妻の腕の中で落命する堀端、嵐山公園中州水路堰堤脇の河川敷。病をおして木更津へ向かう小染、酵素河川敷(ダートから林越しのショット、有栖川に手拭を浸すシーンも)御室八十八ヶ所御堂(旅の男にからまれ、加代思わず加勢)広沢池東岸(同道した加代に礼金を渡そうとする)広沢池観音島(木更津お助け地蔵設定・祠に額づくシーンのアングルはなかなか)
*タイトルは、鯉之助が左門の技をなぞり二つ折りにして殺すことから。これでチームに動揺走り、元締が出張る一幕も。

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第165話「鈴に誓った前髪剣法」1978-1982/東映

 江戸城外堀の修復工事にまつわる不正を暴こうとした改方が暗殺され、よそに出ていた妹が江戸に乗り込んでくる。女だてらに剣をふるい兄の仇を討とうとする彼女に、新さんは女としての幸せを示唆する。
 ロケ地、普請奉行・塚原邸、不明。但馬屋が塚原と密談に出かける屋形船が出る船着、広沢池東岸にセット(但馬屋の駕籠がゆくのは池堤)。この密会を報告の半蔵、笠の大きな灯籠が林立の寺?不明。目安箱に不正告発の訴状が出されたあと、市中をゆく改方の妹・弥栄に声をかける新さん、日吉大社参道石段走井橋(銃撃されて逃げ込むのは大宮橋下の河床)。暗殺された改方の愛人の芸者が死体となって見つかる、大宮川(大宮橋上手の境内)。小田原へ帰る途次、兄が投げ入れられた海に花を投じる弥栄、琵琶湖西岸(漁具セット)

■ 江戸を斬る II 第3話「颯爽遠山一番手柄」1975.11.24C.A.L.

 いよいよ北町奉行として始動する金四郎、初出仕するも与力同心たちは新任奉行を侮りとても鳥居さまにはと囃す。しかし、鼠小僧の金を使って病の息子の薬を購った浪人が辻斬りの冤罪を着せられ処刑されかかるのを、南町の月番中に鮮やかに解決してみせる。もちろん鳥居耀蔵は激怒、湯気立てて怒る姿がちょっと阿部怪異ふう。
 ロケ地、遠山家門、大覚寺大門。北町奉行所、明智門(西側から海鼠壁をちらっと見せるアングル、後段では下僚に詫びを入れられるくだりで蔵が背景に)。金四郎が奉行就任と聞き、次郎吉がそっと魚政を出て行こうとする裏口、広沢池東岸(扉を配し葦原を見せる演出)。浪人が冤罪を着たのを聞き自訴して出るという次郎吉を止めたお雪と二人、辻斬り目撃者の酒肆の娘とばったり会うのは池堤、事情を聞くのは東岸汀にセットされた船着。目撃者の件を金四郎に報告の紫頭巾、神泉苑太鼓橋たもと。
2004/1/28

■ 必殺仕事人 第48話「表技魔の鬼面割り」1980.4.25ABC/松竹

 評判のよい腰の低い医師は、裏では禁制の堕胎を手がけ、患者を出世の道具に使うほか海外に売り飛ばすなどしてのける悪どい男。しかも所業を咎めた師匠を殺害した前科あり、仇と狙う娘は失敗し遠島の憂き目を見る。そして、医師から一旦袖の下を受け取るも改心の主水の同僚が消されたその夜、チームは出陣する。
 ロケ地、日下玄朴が往診に赴く豊津藩下屋敷、大覚寺大門。遠島のお雪を乗せる船が出る船手番所、罧原堤下河原

■ 長七郎江戸日記2 第12話「悲しい女」1988.4.26日テレ/東映

 大名荒らしを追っていた長さんが拾った賊の流れ手裏剣で負傷の女、実は長さんの命を狙う盗賊の仲間で、記憶喪失を装い夢楽堂に居候。長さんはこの女の企みで寝間に床から刀を刺されたり、石段から大樽を幾つも落とされ打撲傷を負うなどけっこうエラい目に遭う。しかし女は、天正以来陽の目を見ない根来衆再興を夢見て追い使われていたという、悲しい身の上を秘めていた(しかも取立て話はウソ)
 ロケ地、大名荒らし・仁王の事を報告の六さん、大覚寺護摩堂前。お駒を捜す長さんが悲鳴を聞く、五社明神。お駒が弟とツナギをとる、天神島。お駒は芝居ではと話す宅兵衛、放生池堤池畔にセットの茶店。船着き(小)に佇むお駒に声をかけ六と共に行けと示唆の長さん、大沢池木戸。事後、故郷へ帰るお駒がゆく道、広沢池東岸。樽落しの石段、不明。

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第164話「誰がための親不孝」1978-1982/東映

 口入屋・木川屋の惣領は家を飛び出し放埓の日々を送るが、それは実子でないことを知り弟に跡目を譲るための芝居だった。御浜御殿の改修工事を巡り、父が悪党の手で落命し受注もフイにされた事態に惣領は匕首腹に呑んで殴り込み、危機には新さんの扇が飛んでくる。
 ロケ地、木川屋の元締が刺殺される坂、金戒光明寺長安院下坂。木川屋の惣領・市助が父の死を嘆く水辺、広沢池東岸(夕景)、後で新さんが市助の愛人の芸者と話すのも同所(昼)。市助が毎月参る実の親の墓所・本所常願寺、金戒光明寺永雲院門、墓地もくろ谷

■ 江戸を斬る II 第2話「勇気ある決断」1975.11.17C.A.L.

 微行の折り金四郎の活躍を見た烈公は、力量と人柄を見込み水野一派と対抗させるべく彼を遠山家に帰らせ家督を継がせる。
水野一派の企みに乗らぬ絹問屋が借金のことでハメられかける事件と、水野のはねっかえり姫が馬を暴走させる件で「若様」大暴れ、烈公に魅入られる結果となる。
 ロケ地、和泉屋の娘が拉致され船で運ばれるところへ「紫頭巾」登場でチャンバラ、広沢池東岸(堤に塀セット)。水戸藩下屋敷、大覚寺大門と拝観受付のほうの玄関

■ 助け人走る 第13話「生活大破滅」1974.1.12ABC/松竹

 物価高騰し品物も不足の江戸の町、この情勢に買占め抜け荷抜け買いでボロ儲けを企む商人と、高遠藩の家老。両者のパイプ役をつとめさせられ饗応を受ける藩の小役人が話の軸となる。彼の妻から元締に依頼は、妾のことと道を踏み外さぬよう戒めてくれとの話。助け人たちの働きで一旦改心しかける小役人だが、身籠ったとの作り話で一年前に子を亡くしていた男はコロリ、愛人のもとに走ってしまう。その女のもとに乗り込み斬りかかる奥方、しかし阻まれ消されてしまい、用済みとなった男はその罪も着せられ刑場の露と消える。
 ロケ地、小堀の妻が家路をゆくシーンと愛人の使いに会う武家屋敷街に相国寺大光明寺石庭と南の路地。愛人が小堀を待つ永代橋、中ノ島橋。小堀の妻の死体が上がる、桂川臨川寺地区の川岸。
*小堀を演じるは小林昭二、転落の道を辿る小心な小役人を好演。行きつ戻りつする苦衷の表情が秀逸。愛人には緑魔子、稚気残る口調の毒婦がハマリ過ぎ。

■ 痛快!三匹の御隠居
 第3話「鬼の十手持ち あの娘の目を治したい!」1999.11.4テレ朝/東映

 とにかく金に汚い岡っ引、短筒持ってたりしてダーティ。しかし貯め込んだ大金は娘の目を治す資金、しかも当の娘は実子ではなく昔捕物の際救い得なかった夫婦の遺児、実はとってもイイ奴設定の親分がお話の軸。
この親分を恨む島抜けの盗っ人兄弟が山川宿に現れ、人質をとって宿屋に立て籠もり親分の貯めた金を要求。御隠居たちは親分をサポートして大立ち回りを繰り広げる。
 ロケ地。勘兵衛が島抜け兄弟を見逃す浜辺、琵琶湖岸。事後、治療のため長崎へ発つ親分一行が船出の浜、罧原堤下河原。見送る御隠居たちは自転車道、対岸から。旅立つ御隠居たちは自転車道を南から見上げ、愛宕の向こうに富士山合成。
2004/1/27

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第163話「心の鎖は人情なさけで裂け!」1978-1982/東映

 甲府で不穏な動き、早速赴く新さん、のっけから押し込み夫婦と関わり、男のほうが一人ゴケして頓死するのを女房に死ぬほど恨まれあとあと散々な目に。内緒の金山掘りまくってウハウハの甲府代官と、バックにいた蔵奉行を成敗するのが軸のお話、新さんを付け狙う女がこの一味に密告し牢に捕われあわやの場面もあり、しかし女は新さんの真心(一個になっちゃったお握りをくれるとか)に触れ、ワル一味の銃弾から身を挺して庇い儚く散るのだった。
 ロケ地、甲府行きの安全祈願に立ち寄るやしろ、今宮神社本殿。甲州街道の里道、不明。一味の忍びに囲まれる鎮守、鳥居本八幡宮(鳥居下)。お城の庭で忠助が蔵奉行にカマかける池辺、不明。おきたと共に逃げる山道、谷山林道(お握り購う茶店セット)保津峡落合(お握りを食べる)酵素(新さんを庇って撃たれたおきたが倒れ伏す・有栖川畔)
*代官の配下の忍びの一人・蜂助に福本先生、全編出まくり。台詞もけっこうあり。忍び設定ゆえトランポリン跳躍など取り混ぜて派手、剣戟もいつもと一味違うがのけぞりは同じ。

■ 江戸を斬る II 第1話 1975.11.10C.A.L.

 魚政の居候若様の遠山金四郎のぐうたらぶりを描き、魚政の若い衆の一人が南町にハメられ獄死する事件を軸に話が進み、悪を許さぬ決意を固めはじめる金四郎で幕。
義賊・鼠小僧の跳梁に手を焼く南町奉行に「妖怪」鳥居耀蔵、これに「怪異」金田龍之介がキャスティングされるほか水戸の烈公に森繁。紫頭巾被って立会いもこなす自称お目付け役のおゆきに松阪慶子。あとは「梓右近」のメンバーが入るほか、若様の乳母で魚政の女将の「おさい」お政と賑やか。
 ロケ地、木曽屋が鳥居耀蔵と談合の料亭、中山邸通用門。亭主の仇を討とうとした女房を助け、捕り方に囲まれ橋からドボンのおゆき、中ノ島橋

■ 必殺仕事人 第47話「悔し技情念恋火攻め」1980.4.18ABC/松竹

 大店の呉服屋・木曽屋は、火事で丸焼けになり在庫を焼き尽くしたというのになぜか肥え太る。その息子と祝言間近の寿司屋の娘は一途に男を信じるが、近づいたことさえ嘘の汚い企みの果て放火犯に仕立てられ火刑に処せられる。彼女の父は元仕事人で、娘の仇を討ちに入るが、実は槍の名手の木曽屋に返り討ちに遭い、からがら辿り着いた上総屋で「仕事」を頼み事切れる。
 ロケ地、お八重が木曽屋の息子と密会の折り話す木曽谷での幼時の回想、酵素河川敷(林道から見下ろし)。木曽屋のルーツを探るべく中山道をゆく秀、谷山林道酵素(有栖川の瀬を踏んでゆく)
*一味の一人・役者の嵐花三郎は芝居の最中秀に仕置されるが、演目は「八百屋お七」、半鐘叩きの梯子のくだりでぶっすり。

■ 剣客商売5 第3話「越後屋騒ぎ」2004.1.27CX/松竹

 江戸で五指に入る蝋燭問屋・越後屋は頑固な大旦那が仕切り、妾腹の娘と通じた手代を責め殺すなどの暗部を持つ。これをネタに強請りが出るが、脅迫者の正体はごく身近の岡っ引だった。
 ロケ地、冒頭(ラストも同じ)縁日で小兵衛を待つ秋山ファミリー、下鴨神社参道鳥居脇。同刻、碁仇のもとから帰る途中上野の山内で誘拐事件に遭遇する小兵衛、仁和寺観音堂(越後屋の下男がまろび出てくるのは御室桜林、誘拐者が駕籠に幼児を押し込め去るのは西塀際)、追う小兵衛が誘拐者の大男を成敗は随心院土塀にスイッチ。この際負傷した下男を訪ね内情を聞く小兵衛、療養の別院、不明(中に蔀戸持つ建物、金具キンキラ)。三冬が嘉助の見舞いに赴く根岸の寮、錦水亭東屋の木戸。三冬に絡んだならず者の大男が入ってゆく越後屋の根岸寮、大覚寺望雲亭
2004/1/26

■ 八丁堀の七人5
第4話「盗まれた赤ん坊!!悪魔の歌う子守唄」2004.1.26ANB/東映

 花田家にできた七人目の赤ん坊、さらわれた先は武家屋敷、さらった男は悲しい過去を背負っていた。裏には脅しのネタをゲットしたい江戸家老の汚い野望、我が子の死産を知らず赤子を愛でていた将軍家ご息女の姫哀れ、姫を気遣い誘拐を仕出かしたすえ死んでゆく男また哀れ、その心情を汲んだ花田は青山さまに名づけてもらった坊の名を「若君」のそれに代えるのであった。
 ロケ地、おやいがお守の赤子をさらう捨吉、大覚寺護摩堂(放生池堤上のショットと堂越しの高所からのアングル)。笹山藩上屋敷、妙心寺天祥院(門、境内)。竹姫が若君に乳を含ませる庭、粟生光明寺方丈前石庭。若君を御目見えに連れてゆく姫の駕籠に立ちはだかる八丁堀同心たち、南禅寺僧堂坂。事後、おやいと市之丞が赤子をあやす、神護寺石段下部(青山さまと八兵衛さんがこれを見遣るのは五大堂脇)

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第162話「鬼女を哭かせた腰抜侍」1978-1982/東映

 米相場を操り私腹を肥やす勘定奉行、悪事を嗅ぎつけた御目付衆を三人も暗殺するという悪虐ぶり。残された寡婦たちは三人ながら奉行の内懐に潜入し、夫らの遺志を果たすべく証拠を掴もうとする。この話を軸に、奉行の養子で日々軟弱を責められて過ごす若様の哀話が絡んでゆく。
 ロケ地、サブタイ背景の画となる腰を押さえて石段を登る又五郎、神護寺石段。颯爽とおまちを助けた新さんの真似をしてみる又五郎、和気公廟所(鐘楼への坂)。御目付衆の暗殺について忠助の報告を聞く上様、枳殻邸傍花閣前。又五郎に頼み込まれ剣の稽古をつける新さん、神護寺金堂(崖下からのショット)。その帰途、父について愚痴る又五郎、山門下石段(見上げと見下し両方あり)。千石飛騨守の別宅傍の船着き、嵐山公園中州南岸。奉行役宅の庭(又五郎が潜入侍女に言い寄るシーン)料亭坂口青龍苑の築山。釣りの新さんと又五郎、広沢池(船上・撮りは観音島の石仏越し)。奉行のもとに潜入の寡婦たちについて庭番の報告を受ける上様、枳殻邸印月池畔。寡婦三人がツナギの墓地、くろ谷墓地(文殊塔バック、事後又五郎に言い寄られていた寡婦が出家して掃いている寺の墓地も同所)。証拠をゲットしお上にと走る寡婦たちが奉行たちに囲まれラス立ちの場となる林、鳥居本八幡宮(鳥居付近中心)

■ 必殺仕事人 第46話「怨技非業竹光刺し」1980.4.11ABC/松竹

 秀の青さが露出し、主水と左門からヤキが入る一話。さんざん痛めつけ、いちいち脅しをくれる主水だが基本的に「諭す」方向で、命を粗末にするなとお説教が入る。これは、捕り方に追われ武家屋敷に逃げ込んだ秀がその家の主にかけられた温情と一致するのだった。
お話は、命を賭して殿に諫言の側用人が詰腹を切らされるが、下賜された短刀は竹光、苦しみぬいて死んだ父の姿が頭を去らず殿を仇と狙う息子、これに情動で関わる秀というもの。秀が無茶を止めたもののその夜刺客に斬られてしまう息子、この二代の恨みを晴らすべく木更津に依頼の主は側用人の家に長年仕えた老下男だった。
 ロケ地、捕り方に追われた秀が逃げ込む大槻主膳邸、相国寺大光明寺南塀。兄に仇討ちをやめるよう懇願の妹、罧原堤下汀。香月藩上屋敷、相国寺大光明寺門
*左門の二つ折り、今回戸板ごとという豪快さ。
2004/1/25

■ THE LAST SAMURAI 2003/12ワーナー

 雪に山行を断念、映画館へ。歩いてすぐにあるのでべんり。
福本先生目当ての視聴だったが意外と楽しめた。殺陣と大会戦はなかなか、劇場だから音響派手でイイし、やはりハリウッドの人海戦術は凄い。突っ込みどころは多々あるが、よく調べてあると思うし陰翳にも好感が持てる。
理不尽な命令で先住民を虐殺したことにトラウマを持つ南北戦争の英雄が戦後レゾンデートルを失い、傭兵として赴いた異国で共感する魂と出会い、時代に取り残されつつある彼らと共に戦うという、壮大な「御伽噺」、南北戦争のさなかに作られた新兵器の余剰がサムライスピリットの息を止める設定もよし。しかし林の中のヘゴの木と雪嶺はいかんな。勝元の村がゴルフ場っぽいながらよく谷地田を表現しているだけに惜しいような。
「サムライ」の解釈は、あんなもんかも知れないが、明治初頭の不平士族というより南北朝っぽい感じ。
 ロケ地、ミカドに謁見のオールグレン大尉が登る石段、知恩院石段・男坂(上に楼閣ふうの建物を合成)。勝元の吉野在の寺、書写山円教寺

■ 新選組! 第3話「母は家出する」2004.1.25NHK

 志士に感化されかかるのも、養母が家出するのも、全て最後の勇の「決意」を引き出すために使われる。自分は多摩の百姓と思い知らされた彼は武士より武士らしくと希うのであった。
「明るい」シナリオは炸裂、今回は女性陣がブレイク。
 ロケ地、佐久間象山が取り調べを受ける北町奉行所、大覚寺明智門

■ 鬼平犯科帳4 「麻布一本松」1993.4.21CX/松竹 通算82話

 木村忠吾の「妄想」が全編を覆う。盛り場のひとつとて無い受け持ち区域にクサる彼は、ある日茶店で女に誘われ、しかし役目中腿に受けた傷のため約束の場所に行けず煩悶、そしておかしらが病床に連れてきた慮外の「約束のひと」を見て失神してしまう哀れな仕儀となる。
 ロケ地、忠吾が見回り中日差しを避けて休むお堂の前の木陰、金戒光明寺経蔵前。市口又十郎に石をぶつけてしまう麻布一本松坂、毘沙門堂西参道石段。件の茶店は勅使門石段下の踊り場にセット。おかしらと見回り中刺客に遭う麻布鼠坂、南禅寺僧堂坂
*うさ忠の妄想、木陰で転寝の際は吉原でモテモテの「夢」、これは腿を荷馬に舐められているというオチ、女と「約束」の後は彦十相手に全開。
2004/1/24

■ 薄桜記 森一生監督作品 1959.11.22大映京都

 市川雷蔵主演作品。様式美のなかにも細やかな感情の襞が描かれ、ラストの大殺陣の悲壮美を彩る。
お話は、義士伝をフレームとし、丹下夫妻の悲劇に赤穂事件に関わる人々を絡ませてゆく、忠臣蔵のサイドストーリィ。タイムスパンは高田馬場から討ち入り直前まで。
 ロケ地、江戸へ帰還途中の典膳に下男の嘉次平が千春の件の次第を報告に来る海辺、琵琶湖西岸松原。七面社へ墓参の丹下夫妻、墓地は二尊院墓地、帰途別れを告げるシーンは紅葉の馬場。浅野の刃傷、方々お出会い召されいと侍たちが入ってゆくお城の建物、二条城二の丸車寄せ。米沢の湯治場を出立する典膳、保津峡落合
*勝新が堀部安兵衛を演じ、若い頃の殺陣がたっぷり見られるのも嬉しい。人妻となった千春を思い続ける、どこか擽ったそうな演技もいい。そして雷蔵、ラスト七面社で転げまろびつの片手片足の雪の大殺陣、太刀さばきも着流しの裾もSE入ってない剣戟も、美しいとしか言いようのない見事さ。
2004/1/23

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第161話「纏が咲かせた人参の花」1978-1982/東映

 朝鮮人参が不足し、病篤い者の中には死者も出る。典薬頭が申し立てた時化続きで船が着かずというのは真っ赤な偽り、薬種問屋と結託し品物を隠匿し値を吊り上げていやがる始末。しかも、国産化に成功した出雲の郷士を殺め、更に娘に魔手を伸ばすに及び、上様の怒りの鉄槌が下される。
タイトルは、残された娘を励ます、同じく身内を亡くしため組の小頭・源さんの活躍から。
 ロケ地、江戸へ出てきた出雲の父子が襲われる、上賀茂神社ならの小川畔。残された娘を連れ出し薬種問屋の用心棒に襲わせる医師、大覚寺大沢池堤。墓は二尊院か。

■ 必殺仕事人 第45話「裏技欺しの十手業」1980.4.4ABC/松竹

 南町同心に殺し屋ありと投書、主水と同じ昼行灯で養子の窓際族は妙に張り切り探索に熱を上げ、仕事人たちの喉元に迫る。恐慌を来たす仕事人たち、しかし事態は急転、再びの密告にはその窓際族を殺し屋としたためてあった。
 ロケ地、闇の殺し屋として捕われた父を嘆く娘、大覚寺大沢池畔。これを陰で見る秀、勅使門橋上。
*出陣の左門が指に糸を巻くシーンが登場、桶の水の中。今回二つ折りは無く、巻いた糸をほどくシーンもあり。

★ロケ地補遺
ゴースト(怪談百物語)DVD購入しじっくり視聴して発見・亡妻と仲良く宗慶寺の茶店で饅頭を食うシーン、神光院茶室(放生池石橋も映る)。このシリーズはあまりにも飛び飛びに放映されたゆえ見逃したものが多い。最後の牡丹燈籠なんか12月だもんな。CXはなんでもう少しコンテンツを大事にしないのか。
剣客商売5「秘密」小兵衛が船を出す大川、木母寺が見えている設定と思われる大寺は明日香村の橘寺、手前の水辺は合成。
2004/1/22

■ ニュー・三匹が斬る! 第11話「四国八十八ヶ所、命を賭けた夫婦遍路」1994.4.14東映

 播磨・林田の小藩が後嗣に将軍のご落胤を押し付けられ、それだけでもメーワクなのに本人がとんでもない乱暴者ときてタイヘン。お定まりの、家来の女を強奪という展開に。思い詰めた二人は逃れ、四国八十八ヶ所を巡ることで愛を昇華しようとするが、追ってくる追ってくる、馬鹿殿自身に加え、女も含めた家臣を遍路に化けさせ襲ってくる始末。
そして二人は遂に荒くれの手に落ち、嬲られた末殿様たちに最後の札所へのお参りを託して落命。怒り頂点の三匹の断罪の刃が下される。
 ロケ地、87番札所・長尾寺、西明寺(山門、本堂、境内)。最後の札所への山道、風化した尾根筋、湖南アルプスと思われるが確信なし。三匹が代参の大窪寺、善峯寺(山門裏側、参道石段、観音堂)
*狂乱の馬鹿殿・左京亮に遠藤憲一、高齢化しつつある悪役俳優さんたちの後を担えるか期待大。

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第160話「笑って散った流転の女」1978-1982/東映

 領民を苦しめ、油で大儲けした金を猟官運動に使う大目付。窮状を直訴しようとした百姓は謀殺され、残された妻は15年の放浪の果てせめてもの復讐と、大目付と結託の悪徳油問屋に火矢を射掛ける。この放火を捜査の火消人足改同心見習いの若侍、調査の途次で数奇な過去を知り、放火犯が実の母と知るが、涙の対面も空しく死に別れることとなる。これを見届けた上様は必殺ばりに出陣、ワルの屋敷に乗り込み成敗。
 ロケ地、房州へ調査に赴く見習い同心が襲撃される、相国寺鐘楼前。房州・西崎村の名主に過去の経緯を聞かされた彼が新さんに今の父母が実の親と語る、相国寺放生池畔。
*大目付に南原宏治、加納じいに脅しをくれる迫力や、ラスト政権転覆をブチ上げる姿はやっぱりなかなかワルい。成敗後病死とされたのを領民は信じず「上様の御成敗」として赤飯炊いて祝ったとナレーション入る。見習い同心の養父に小池朝雄、台詞回し渋い。ラス立ちに福本先生(大目付配下)、上様にぶっ叩かれおそのに斬られ、も一遍上様にはたかれて計三回「ぬおお」。

■ 必殺仕事人 第44話「艶技鬼面潰し」1980.3.28ABC/松竹

 怪しの御霊舎(みたまや)に巣食い、大奥の権威を笠に着て抜け荷・買占め・試し斬りなど悪事の限りを尽くす男女の前身は拝み屋を装った凶盗。悪女のお局さま付きの腰元は親の仇の彼らを殺し得ず、夜な夜な市中を鬼面つけ走り、捕り方の目を御霊舎に引きつけようとするが露見し消されてしまう。このワルどもへの制裁依頼は、彼らが邪魔になった偉いさんから来る。
 ロケ地、御霊舎に下鴨神社各所。鬼面の女を追う火盗改が走る朱も鮮やかな塀は楼門の翼。あとで楼門も映る。秀が真佐木の局に目をつけられるのは馬場。腰元と二人吊るされる秀、糺の森
2004/1/21

■ 長七郎江戸日記2 第11話「命を売る男」1988.3.22日テレ/東映

 妻の薬代のため縁日で「命を売る」と称し小金を掠める浪人、これを自らが働いた押し込みの下手人に仕立てようと仕官話を持ちかける蔵奉行。根が善人の浪人は土壇場で奉行の悪事を覚るが後の祭り、共に仕官した義弟は斬り死にしてしまうという後味わるい結果に終わる。
 ロケ地、辰と宅兵衛が縁日で二十両で命売る宗田貫平を見る、北野天満宮本殿裏手。拾われた商家を出奔の宗田を咎め刃を突きつける宅兵衛、上賀茂神社北神饌所裏手。宗田の長屋を訪ねたあと長さんがお説教、ならの小川畔。事後、職を世話して貰った宗田が発つのを見送る長さん、北野天満宮境内(バックに本殿大屋根上部と満開の紅白の梅)

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第159話「春を待たずに散った花」1978-1982/東映

 白昼押し込みに入るは賭場は荒らすはの男女二人組、女のほうは短筒持っててとても乱暴。あろうことか、押し込みを止めた新さんを逆恨みして包丁で刺すという無茶をやらかす始末。しかし女には、自分のために苦界に身を沈めた姉を請け出すという目的があった。そして新さんの計らいも空しく、強盗男女は大目付が諸大名を脅迫しているネタで大金を巻き上げようとしてしくじり、若い命を散らしてしまうのだった。
 ロケ地、新さんがおように刺される飛鳥神社、不明(142話で志賀勝が福ちゃんにボコられてたとこと同じ)。賭場荒らしのあと逃げる佐吉、大覚寺有栖川河床〜天神島(ここで大目付がどこかの藩の留守居役を脅しているのを見る)。まだちょっとフラつく上様が刺された女の素性や大目付の悪行について報告を受ける、枳殻邸印月池畔。市中でまた強盗を働いていたおようをヒネり水ぶっかけたあと、河原で服を乾かし話を聞いてやる新さん、桂川森ノ前町堰堤下右岸河原(派流のほう)。おように約した身請けの金を持って町をゆく新さんにならず者を仕掛ける佐吉、大覚寺護摩堂前。屋敷前で大目付の駕籠に脅しをかける佐吉、大覚寺大門前。事後、妹の遺骨抱き陸奥へ帰る船出のおようの姉を見送る新さん、罧原堤下汀
*後ろから脾腹刺される上様、メチャ痛そうに昏倒するくせに、そのあとも寝込んでるくせに、後段には何事もなかったかのように町をうろうろ。止めないのか側近。

■ 必殺仕事人 第43話「情技衣替え地獄落し」1980.3.21ABC/松竹

 坂道で直参・淵部監物の権柄な側室の駕籠に荷車を突進させてしまい無礼討ちとなる八百屋の夫婦、亭主は目を女房は腰の筋を斬られ不具となってしまう。子沢山の彼らは、老父母や子らの負担となるを苦に心中を遂げるが、幼い末娘に託された遺言の「晴らせぬ恨み」の一句は残された老父をして木更津へ依頼せしめるに至る。
 ロケ地、件の坂道、不明(石畳の坂、バックに青丹の透垣)。淵部邸、大覚寺大門。側室・美鳥の方が男児懐妊を祈願にお籠りの八幡宮境内で見張りの侍に仕掛ける三人、今宮神社(左門は合祀摂社前、秀は高倉脇坂、主水は石畳上・明暗のコントラスト絶妙)
2004/1/20

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第158話「お仲成仏灯籠ながし」1978-1982/東映

 これでもかと不幸に見舞われる星回りの悪い女、おさいと新さんが計らった幼馴染との新所帯もワルの横槍で失い、女は刃を隠して芸者に戻り仇を狙うも失敗・返り討ちに。彼女を救い得なかった上様の怒りの剣が若年寄の甥と、結託の大目付に振り下ろされる。
 ロケ地、縁談話から逃げる上様、嵐亭?事後、お仲と亭主の供養に灯籠流しの新さんとおさい、上賀茂神社ならの小川神事橋たもと。
*薄幸女の再婚相手に森次晃嗣、この人が出てくるとたいていガイ者なんだけどなーと思って見てるときっちり血塗れ。ワルの口入屋に汐路章、ねちねちと悪い。今回ラス立ち後ワル二人をマジ斬り上様、自ら「成敗!」と叫んでばっさり。そう言えば今回は初手から悪旗本を「捨て置けぬ奴」とか「八つ裂きにしても足らん」などと物騒な発言アリ。

■ 必殺仕事人 第42話「隠し技暗闇とどめ刺し」1980.3.7ABC/松竹

 とんでもないワルの旗本の次男坊三人組、罪も無い庶人を金のため虫けらのごとく斬るは火付けはするはの悪行三昧。これに両親と奉公人を皆殺しにされた娘は、夜鷹の姐さんたちの助けで身を養い、遂に木更津へ願いを上げるに至る。
 ロケ地、遊蕩費欲しさに堀留町屋敷裏で老舗の隠居ふうの老人を斬る本多勝之進たち三人組、金戒光明寺東坂。勝之進に簪を届け代金を貰った秀を襲う仲間の二人、下鴨神社河合社塀際。病をおして木更津へ向かったお小夜を追って馬を駆けさせる加代、琵琶湖西岸。次第を主水に報告の加代、金戒光明寺放生池極楽橋(バックに墓地石段)。主水が勝之進を仕置に入る婿取りの宴の若年寄・相良和泉守邸、相国寺大光明寺(門、東塀)
*主水の仕掛け、遺留品の印籠投げつけ灯明を両断し返す刀でばっさり。電光石火の動作が見もの。

■ 助け人走る 第12話「同心大疑惑」1974.1.5ABC/松竹

 正月早々、平さんが八丁堀に目をつけられひと悶着、元締が賄賂を使い事をおさめようと動くその同心は中村主水。この後もねちねちと絡む主水は、文さんと死闘を繰り広げたり元締にヒント貰った件で手柄を立てたりマメ。その手柄の一件の盗賊の話が平さんの長屋の夫婦とからみ、裏の助けは彼らに波風を立てる女房の昔の男(盗賊)を始末する運びとなる。
事後、主水は市中で文さんと平さんに絡み、儲け話には噛ませろと囁くのであった。
*主水の身辺を調べ上げてくる為吉、一刀無心流免許皆伝・手柄無しの養子で恐妻家・甘いもの好きなどと述べ立てるのが笑える。珍しい主水のキリキリ捕物場面も見られ、文さんとの立会いでは大跳躍もアリの派手な殺陣を見せる。平さんが脅迫盗っ人を成敗するくだり、闇の中に浮かぶ煙管の赤い火はヒッチの裏窓みたいで緊迫感をいや増す。

■ 痛快!三匹の御隠居
 第2話「消えた三千両!?老人力をなめるなよ」1999.10.28テレ朝/東映

 三者三様に事件に絡む、三匹特有のパターンを踏襲、舞台は水口宿。
お話は、貧乏藩の参勤交代に際しての道中奉行と宿場役人のダメ男の苦衷を説き、それぞれの事情で武士として散る悲哀を描く。玄夢と三四郎は飄々と事にあたり、勘兵衛はいつもの通り深ぁく憂愁に沈む。
 ロケ地、老人三人が盗賊と間違われ宿場役人に踏み込まれる露天風呂、摂津峡山水館。山賊が出たり、参勤交代の行列が通る街道筋に谷山林道(林道、頂上近くの地道)。勘兵衛が黒岩藩道中奉行の岩間主水と話す、広沢池観音島(水たぷたぷ)。西海屋の花嫁行列が襲われる夜道、大覚寺五社明神

■ 剣客商売5 第2話「秘密 かくしごと」2004.1.20CX/松竹

 藩主の無体で弟とその婚約者を失った男は主を弑逆、出奔。以来追われる身の男を巡る騒動に巻き込まれる大治郎、暗殺を依頼されるが追うもの追われるもの共に悲哀の色濃く、最後は居ずまい正しく自刃して果てた男を静かに見送る秋山父子なのであった。
 ロケ地、大治郎一家が墓参の今戸本性寺、あまり見た目よくない白犬に気取られて確認できず。あとは隠宅に酵素西の湖、田沼屋敷に随心院薬医門といつもの通り。
2004/1/19

■ 八丁堀の七人5
第3話「突然の訪問者!妹と名のる女の復讐」2004.1.19ANB/東映

 父・久右衛門の隠し子という女が現れるが、どこか怪しいその女を青山さまは「確かにおいらの妹だぜい」という。次第に明らかになる事実、母に死に別れたあと実父の盗っ人に追い使われ引き込みとなり、薄幸の日々を過ごした女がやっと掴んだささやかな幸せを無惨に踏み躙られたこと。事後、伝馬町でもだぜい与力は女を労わり、妹として声をかけるのだった。
 ロケ地、青山邸、妙心寺衡梅院門。お蝶が一之丞を連れて参る青山家の墓、大覚寺天神島・嵯峨帝歌碑脇に墓石をセット(尾行の弥生先生は大楠に隠れている)。外出のお蝶が鬼薊の五郎蔵の手下に拉致されかかる、五社明神。隠れて五郎蔵を狙うお蝶を連れ出し事実関係を糺す八兵衛、仁和寺御室桜林(塔バック)観音堂前。

■ 必殺仕事人 第41話「織り技重ね裏返し」1980.2.29ABC/松竹

 吝嗇で名高く、ケチゼン屋と陰口を叩かれる越前屋をターゲットの依頼が来る。しかし真のワルはケチの主ではなく、忠義面の番頭とその情婦となっている女将、実は主は禁制品の商いも知らないというありさま。番頭は呼び寄せた幼馴染も平気で消す悪党で、唐織りを仕立てさせる織り子らを劣悪な環境で酷使し死人まで出す。バックには川船改の役人までついていて死体の始末も請け負うという仕儀に、仕事人たちが動き出す。
 ロケ地、冒頭主水が殺しを目撃する千年橋、中ノ島橋(以降、茂平始末等に橋周辺の河川敷、秀と左門が役人を仕置に橋たもとと多用)。夫・茂平の死後越前屋を出る志乃に親切面して根岸の仕立て場に誘う番頭と女将のくだりは広沢池観音島(南側から全体映るショットも)
*せんりつや早川さまの嫌味にも蛙の面に水の主水、役所は絶対辞めないし家も出ていかないと開き直り。

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第157話「地獄の鐘は暮六つに鳴る」1978-1982/東映

 火事が伝馬町におよび牢払いとなった男が、め組に保護され無実を訴える。みんなしてアリバイを証明してやろうとするが、後ろに巨悪が控えていて証拠は悉く揉み潰される。時を過ごすうち囚人の出頭時刻を逃してしまい、その上恋人をワルに拉致され始末されかかる男だが、新さん危機一髪乗り込みでメデタシとなる。
 ロケ地、囚人・清次の件で忠助とツナギの新さん、湯豆腐嵯峨野朝鮮石人像前。清次とともにアリバイの証人探しのめ組、大覚寺五社明神。当夜接触のあった夜鷹を探す柳原土手は大沢池汀。背後の大物、作事奉行・堀田対馬守邸、大覚寺大門。利助と夜鷹が心中に偽装され見つかる柳原土手、大沢池北西畔、そこへ報告に現れるおその、木戸
*作事奉行に河合伸旺、手ずから清次を始末しようと刀を抜くが、危機一髪に飛んでくる上様の正義の扇は、これ以上ないくらいの絶妙さで鼻っ柱を直撃。当たった際の表情がまた。その後上様にぶっ叩かれ額から血がたらーり、も傑作。キンキラ衣装も恰幅よい体に似合い、なんてラブリーなんだ河合伸旺。*棟梁を焼き殺したかどで獄門寸前の大工・清次に現在は医療コンサルみたいな立原啓裕、ワルにハメられまくりの被害者を好演、なんか頼りなさげな優男っぷりがはまっている。
2004/1/18

■ 新選組! 第2話「多摩の誇りとは」2004.1.18NHK

 日野へ出稽古の際のアクシデントが描かれる。初めての人斬り、のち食客となる二人の侍との出会い、胎動する時代のうねりを語るは土方の次兄で、演ずるは元土方役者の栗塚旭、盲人設定ゆえギョロ目は見られず。今回はあまりはずした展開はナシ、口に拳固はめるエピソードをやるがポスターほど極端ではない。タイトル通りのテーマは語られるが、初回に出した直百姓というタームについて弱いかも。ハリスの顔見ての「鼻、デカっ」は笑わせる。
 ロケ地は関東のどこかと思われる丘陵地、土の色が多摩に似合い。しかし陽光の具合がなんか人工くさいのはNHK特有なのか。

■ 鬼平犯科帳4 「女密偵・女賊」1993.4.14CX/松竹 通算81話

 おまさが偶然出会った妹分を軸に話が展開する。イヌと言えど裏切りたくない者のある密偵たちの苦悩を掬い上げてやる鬼平。凶賊には峻烈に、自らに律を課す者たちには温情を、おかしらの心遣いが泣かせる一作。
 ロケ地、鎌鼬と異名をとる侍くずれに斬られる錠前師・押切の駒太郎、下鴨神社泉川(夜)。鬼平の密偵の一人で口合人の佐沼の久七が渋谷宝泉寺に営む花屋、神光院茶室(本堂前からの撮り、石橋も映る。のち沢田同心がツナギに来る際は本堂も映る)。ここで聞いた情報について粂八に相談するおまさ、真如堂本堂裏手(設定は渋谷の禅刹・天現寺毘沙門堂)。二人がおまさの妹分・お糸を見かける茶店は茶所、床机をあしらい。おまさが自分のねぐらとの触れ込みでお糸を連れてくる本所弥勒寺門前茶屋・笹屋、今宮神社門前茶屋・かざりや
*お糸の心を癒してやる料理をと、平蔵の指図で猫どのの作るは浅蜊飯。お熊婆さんと出し汁の秘密で諍う挿話あり。
2004/1/17

■ 壬生義士伝 滝田洋二郎監督作品 2003.1.18松竹

 明治の世、ずろえの息子と斎藤一の偶然の邂逅、その僅かのひとときに吉村貫一郎の生き様が回想のかたちで語られる。
 ロケ地、吉村入隊の試験が行われる新選組屯所の白州、萬福寺法堂前。斎藤が吉村に斬りかかる雨の夜、毘沙門堂西参道石段。吉村が損じた筈の刀をあらためているところへ来て疑義をはさむ斎藤、随心院本堂縁先。盛岡藩校・明義堂、不明。新選組屯所門、妙心寺方丈門。盛岡、父の送金を懐にした嘉一郎が大野千秋に呼び止められる、随心院土塀南面から東面。幼年時代の吉村とずろえのシーン、しづを見初める夏祭りの宮、摩気神社(舞殿前、本殿裏手の谷地田)。大野家門、鴻池新田会所表長屋門(瓦屋根を萱葺きに処理)。谷三十郎の検屍のあと斎藤の休息所へ赴く二人、妙心寺涅槃堂前路地。直参取立てを祝う宴席、記念写真撮影の庭、相国寺方丈(記念写真バックは西塀、背景に塀外の湯屋屋根映りこみ)。高台寺塔に潜入の斎藤が情婦・ぬいに密書を渡す路地、妙心寺大法院道大庫裏西塀前。身重のしづが口べらしのため入水、沢ノ池(駆けつける吉村はダート)。新選組に戻った斎藤を労う吉村、粟生光明寺方丈縁先(勅使門バック)。薩摩陣地の伏見御香宮、随心院薬医門。函館へ赴く嘉一郎を見送る千秋、菩提滝。東福寺がクレジットされているが判らず。
2004/1/16

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第156話「呪われた千両箱」1978-1982/東映

 新さんが見つけた釣りの穴場、そこで知り合い意気投合した船頭には秘密の過去があり、若い頃はと人生の苦さを聞かされる。そして彼は過去の兇状から暗い運命に追いつかれ、妻子に裏切られて死んでゆく。
 ロケ地、深川の釣り宿・弁慶、大沢池堤に小屋セット。大川という設定で池上に船を出す。弁慶へ父を訪ねてきた吉兵衛の娘・おくみが雨宿りしてゴロツキに拉致される、五社明神舞殿本殿へ連れ込まれるが、破れ寺設定で中に「宗福寺」と看板転がっている(場所は下谷設定、後段の寺はセット)。おくみの身代金のため千両箱を掘り出すのは広沢池西岸湿地の葦原。人質交換の采女ヶ原、酵素河川敷(吉兵衛夫婦は木のそば、ゴロツキたちが現れるのは現在民家セットの建っている川上のヤブ)
*哀愁漂う口の悪い偏屈船頭・吉兵衛に岡田英次、渋い役どころ。*事後、日本橋に釣り宿を見つけて赴いた新さんが、芝口屋の船頭に吉兵衛を重ねてもの思うシーンがあるが、この船頭に福本先生。ちょんの間の出演ながら棹使いが非常にキマっていてかっこいい。

■ 必殺仕事人 第40話「昇り技字凧落し業」1980.2.22ABC/松竹

 阿漕な高利貸しに虫けらのごとく消されてしまう大工夫婦、残された幼い息子は加代の示唆で木更津への道を辿る。
 ロケ地、凧上げの松吉をかまう加代、罧原堤下河原。松吉が高利貸したちの姿を見る、嵐山自転車道(川側からの撮り、バックに公園の並木)。信松夫婦の死体上がる海辺、罧原堤下汀。木更津へ赴く松吉が泊まるお堂、鳥居本八幡宮(石段と鳥居)。木更津のお助け地蔵、広沢池西岸(水無)。高利貸しに潜入したおしまと加代の連絡を受け段取りの三人、堀川河床
*子役の出来が出色、ドラマを引き締める。何もしてくれない小役人の主水を見る「目」がキマっている。よくここまで和風のボンがいたと感心。

■ 必殺からくり人 第3話「賭けるなら女房をどうぞ」1976.8.13ABC/松竹

 博打狂いの魚屋、しまいに女房を女郎屋に売る羽目に。これを曇りに付け込まれた彼は、戸田藩領で一揆を起こし米価を吊り上げる小道具に使われることとなる。
しかし当初仕込みの「生き仏さま」は暴走をはじめ、曇りのコントロールを離れ一揆衆とシンクロし、遂には時次郎の忠告も聞かず奇跡の上人さまのまま死んでゆく。
 ロケ地、女房を売り自暴自棄の伝次に金を渡してやる時さん、中ノ島橋越し湛水域に船。備前屋の蔵、伏見・松本酒造酒蔵。これを見る釣りの天平、中ノ島橋南詰右岸。戸田へと船を出す時さん、広沢池北岸付近。伝次一行を尾ける時さんと天平が休む茶店、谷山林道にセット。伝次が一揆衆を煽る鎮守、鳥居本八幡宮。戸田藩江戸屋敷、相国寺林光院門。
2004/1/15

■ ニュー・三匹が斬る! 第10話「女ねずみ、不老長寿の秘薬が消えた!」1994.3.17東映

 岩波藩の殿様に献上された清国の不老の秘薬が奪われ、警護役の若侍が窮地に。侍の父といい仲だった元盗賊の酒肆の女将は、かつての自分の犯行が彼らを浪々の身に追いやったことを知り、償いにと秘薬の行方を探るうち命を落とす。秘薬は城代がナイナイし金満家の公家に横流しと知った三匹、取引現場に踏み込み成敗の雨嵐。
 ロケ地、金満公家・甘露寺雷光の居所・雷雲寺、西明寺(山門、境内)。秘薬窃盗犯とされた漁火の権次探索の藩士たちが走る街、妙心寺大通院裏路地〜福寿院道、おもんが身を潜めるのは雑華院の門。チクリ屋の情報でおもんが権次を訪ねる網浜、琵琶湖西岸松原。二宮志津馬が権次と結託とされ連行される路地、妙心寺大庫裏西の路地(塀には突っかえ棒みたいな丸太が組まれている)、北のクランクも映る。
*漁火の権次に福ちゃん、顔が映った時には斬られてて台詞も「あうあう」で血塗れ、斬られるシーンはないが「のけぞって」死ぬ。

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第155話「子連れじょんがら無念流」1978-1982/東映

 津軽出身の浪人・錣(しころ)勘兵衛は、幼い息子を連れ道場破りの日々。父子と知り合い語らううち彼らが仇持ちと知る新さん、三味の名手だった勘兵衛の妻を死に追いやった大目付こそ、近頃町道場に官許を与える策を言上し何やらキナ臭い動きの神尾右京。これの息のかかった道場に助っ人した新さんを消そうとするのに乗るかたちで誘い出し、断罪ののちラス立ち移行、妻の仇は逆縁ゆえ×なのを「とどめ」名目で勘兵衛に討たせてやる上様なのだった。
 ロケ地、上様にならい尚武のふう高まるとのナレーションに被り、弓の上様は姫路城天守バック(合成くさい)、巻き狩りの荒地は天神川?、木刀での立会いは枳殻邸傍花閣前。神尾右京邸、不明。勘兵衛が道場破りして看板を持ち去る柳沢虎之助道場、相国寺大光明寺門。勘兵衛父子が馬鹿侍たちにからまれるのに介入の新さん、相国寺湯屋前に茶店セット。丹波道場で新さん(助っ人)と立会い敗れとぼとぼと帰る父子、相国寺大光明寺南路地(奥に墓地の門映る)庫裏。これを追いかけ立会いの切所で「勝たしてけろ」の依頼を無視したことを弁明の新さん、法堂脇。勘兵衛の昔語りのイメージの大目付の行列、蓬莱橋(使い回しっぽい)。事後、勘兵衛のその後を上様に尋ねる忠助、枳殻邸印月池畔。
*神尾右京に菅貫太郎、姑息風味満点。勘兵衛の妻に悪さのくだりでは、漸次ヤラしくなってゆく表情が見もの。*勘兵衛さんに長門勇、暴将ではお馴染のゲスト、酒飲みぶりもいい人ぶりもいつも通り。新さんに助っ人頼んだダメ道場で働くことになり馴染む姿も一興。

■ 必殺仕事人 第39話「櫛技斬!子守唄」1980.2.15ABC/松竹

 おしまを強請って仕事人たちを震撼させる女髪結い、調べるうち裏の稼業のことなど知らず、好きものと見たおしまにカマかけたのみと判明し笑う一同。しかし秀はなぜか苛立ち「あんな女は大っ嫌いなんだ」と激する。だがある夜、辻斬りにやられ負傷し昏倒した彼を助けてくれたのはその強請り女だった。
秀が不用意に漏らした情報でケチな博打打ちを強請りに行った女は、その男の背後にいた辻斬りに始末されてしまい、この恨みを晴らすべく秀は女にやった簪を置き仕事料とする。
 ロケ地、冒頭の四谷の辻斬り、下鴨神社河合社塀際。悲鳴を聞きつけ駆けつけた秀が辻斬りに腕を斬られるやしろ、鳥居本八幡宮石鳥居下と崖。左門一家がお参りの牛込稲荷、今宮神社稲荷社。すぐ脇で強請りのお房、若宮社前。強請られた弥助が注進に及ぶ本所割下水の小普請組・橋爪源八郎邸、相国寺大光明寺門。殺されたお房のことでツナギの三人、広沢池東岸(水無)
*ケチな強請り女に吉田日出子、薄幸の女を好演。事のあと秀に向き直る微笑が美しい。
2004/1/14

■ 長七郎江戸日記2 第10話「母ひとり旅」1988.3.15日テレ/東映

 色っぽい年増に惚れられ有頂天の宅兵衛さん、女の身の上に同情しきりで老後資金を投げ出すが、これが色仕掛けの仕込みで裏にはあくどい地回りと悪徳商人、果ては勘定奉行職狙いの大身旗本までいる始末。女は病の息子のための高貴薬欲しさに追い使われていたもので、女を使いライバルを陥れようとする企みは長さんに阻まれることとなる。
 ロケ地、安価で質のよい炭を扱う野州屋の荷が襲われ火をかけられる、広沢池東岸(水無)、長さんと辰が来かかるのは堤道。煮売屋の女将・おあきが祈願のお不動さん、神護寺金堂。その帰途よろけて宅兵衛が助ける石段、山門下石段。茶店でお話は和気公廟所前に縁日をセット。事後、労咳の息子を亡くしたおあきが巡礼にまじるのを見る釣りの長さんと宅兵衛、琵琶湖西岸
*宅兵衛を騙した女を説教にかかる長さん、女の耳にエコーする「人の好意」「まごころ」などの文言が傑作。

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第154話「将軍の花嫁なんていや!」1978-1982/東映

 定期的にあるお姫様もの、今回は上様の嫁取り話。加納じいが密かに計らったそれに付け込み、じいの失脚を企む一味に花嫁は拉致されるが、見張りを命じられた「石頭のかちかち」侍は姫と恋に落ち上様方に寝返りメデタシ、御台さま話をご破算にして二人を結び付けてやる上様なのであった。
 ロケ地、庭の水仙を愛でていて加納じいに嫁取り話を持ちかけられる上様、枳殻邸傍花閣前遣水。姫を拉致った際の駕籠を担いだ中間が死体となって見つかる、大沢池堤下汀。姫が「江戸見物」に出る縁日のお稲荷さん、不明。そこで会った新さんと話す、長岡天神八条池(錦水亭バック)
*京から来た公家の姫に西川峰子、キンキン声でお転婆姫を好演、長屋ではねーちゃんキックで手鞠を蹴り上げ大混乱を引き起こしたりする。

■ 必殺仕事人 第38話「闇技船中殺」1980.2.8ABC/松竹

 佐渡金山の落盤事故で夫を亡くした妻は掘り出してくれなかったことを恨み、ヤマそのものを呪う鬼女となる。勘定奉行の鼻毛を抜き金山を無理掘りさせ、鉱夫たちを苦境に陥れる黒幕の芸者となった女に殺しの依頼が出されるが、鬼女に利用されていたかに見えた勘定奉行一派のワルのほうが一枚上手で女とその父を手際よく消し、仕事人たちが崩壊の際に立たされる。それぞれしがらみを断ち切れぬ仕事人、決死の覚悟で悪に挑む。
 ロケ地、勘定奉行が船遊びでどんちゃん騒ぎするのを横目に夜勤の主水、立小便していて奉行配下の用人に声掛けられ「途中で止まる」、大沢池木戸脇の池端。元締がヤマの衆の訴えを聞く、鳥居本八幡宮。仕事人たちが奉行を呼び出す屋形船、大沢池畔。左門がついてきた怪力系の中間を二つ折りにするのは五社明神切り株上。
*元締の人相書き出回る直前、身を隠す決意した主水が帰宅すると戦慄コンビはしおらしく「優しい夫」「頼りは婿殿だけ」などと話している、といういつにない展開に「この幸せを崩すわけには」と独りごちる主水が可愛い。*奉行配下の板野に菅貫、すっとぼけた大ワルを好演。

■ 助け人走る 第11話「落選大多数」1973.12.29ABC/松竹

 富籤不正もの。平さんは一番富に当たった老大工から内職で用心棒を引き受けるが、養育費を取り立てに来た妻とよろしくやっていて依頼主を殺されてしまう。その容疑者として括られ責め殺された男の女房からの、身を苦界に落としての「裏の依頼」に、平さん私情入りまくり。文さんもまた、困難な仕事に死を覚悟して寺社奉行に仕掛ける。
 ロケ地、冒頭の富籤の宮、不明。南町奉行所、大覚寺明智門(一旦引っ張られるも疑惑解け出てくる平さんのシーンは御殿川からの見上げ・喜八が連行されてくるのは参道)。富籤に当たった者たちの相次ぐ変死を告げる元締、放生池堤石橋上。

■ 痛快!三匹の御隠居
 第1話「美女と七人の盗賊・戦は頭でするものよ」1999.10.21テレ朝/東映

 東海道池田宿、両替商に立て籠もりのならず者を退治る老人たち、裏にある陰謀を看破しワルを残らず成敗してのける。なんだか間延びしたようなストーリィも、三人の個性的な「老人」の持ち味で押し切る。
 ロケ地、街道筋で草笛を吹く玄夢、大沢池(カメラは南岸からの遠望で始まる)。叶屋の娘と佐吉が逢引は天神島祠前。天竜川畔で船を待つならず者たちは保津峡落合河口、乾三四郎が一味とグルの船頭を呼ばわるのは落下岩(見上げ)。事後、街道をゆく「三匹」、嵐山自転車道
2004/1/13

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第153話「棺桶の中に咲いた恋」1978-1982/東映

 上方言葉の頼りなさげな桶屋が、恩人の娘にしてマドンナの苦境を救う話。彼女が苦界に身を沈める羽目になった裏には松前藩家老の陰謀、こやつの企みとは、藩をぶっ潰して乗っ取り蝦夷地を支配して外国貿易でウハウハというとんでもないもの。民を苦しめるワルに、上様の鉄槌が下る。
 ロケ地、桶屋の善六(岸辺シロー)に盗った砂金を託した中間が殺され見つかる大川、罧原堤下汀。沈船の果て潰れた松前藩御用達の江差屋について忠助の報告を受ける弓のお稽古上様、枳殻邸印月池(今日は片肌脱いでない)。松前藩家老・森川内膳正の佃島寮、大覚寺大門。善六の弟分が届け物とたばかって入る通用門に明智門。見張りのお庭番が潜むのは御殿川のなか。責め問いの果て死んだ弟分の死体が大八で運ばれる、大沢池堤。内膳正が砂金を積み込もうとする港の船着き、大沢池船着。ラス立ち、五社明神。事後、善八のマドンナに気持を確かめてやり祝福の茶店、梅宮大社神苑(池中亭にお休み処の幟、汀に緋毛氈の床机セット、胴上げをクレーン撮りで)

■ 必殺仕事人 第37話「落し技替玉斬り」1980.2.1ABC/松竹

 木更津から来た指令のターゲットは、命講の講元。はじめ、たった一つの命を売っても金が必要な底辺の民にとって、それはぎりぎりのところでの人助けではとためらう仕事人たち。しかし仇討ちにからんで、身代わりを命講から仕立てて殺させておきながら、仇を討った若侍も、替玉を立てて一安心の依頼者も破滅に追い込む悪辣さを見て出陣の運びとなる。
 ロケ地、仇討ちの若侍が金の無心に訪れる勝山藩上屋敷、大覚寺大門。危なっかしい手つきでタモを振り労咳の父のため鯉を獲ろうとする盲目の娘を助ける秀、桂川大堰木杭(娘を引きずってくる際には魚道も映る)。仇討ちの天神の森、下鴨神社馬場(マジ雪、木も白く積雪し吹雪)。討たれた「仇」が替玉と気づいた主水らがツナギのやしろ、平野神社(格子越しに本殿)。「人違い」の仇討ちを咎められ切腹の若侍、大覚寺宸殿白州。事後、父の遺骨を抱いて故郷へ帰る盲目の娘を見送る秀、大沢池堤

■ 剣客商売5 第1話「昨日の敵」2004.1.13CX/松竹

 田沼さまに遺恨を持つ大身旗本の部屋住み坊ちゃんが、剣で身を立てたい若侍を使って大治郎を襲わせる。小兵衛の介入もあり、若い剣客二人は曲折を経て友情を育てるに至る。
 ロケ地、男児誕生を鐘ヶ淵に告げに走る大治郎、上賀茂神社ならの小川(また草履脱げてる・のち刺客出るも同所、真崎稲荷付近設定か原作の目黒か)八幡掘白雲橋付近堀端。田沼邸には変わらず随心院を使用、薬医門大玄関表書院縁先など。小太郎に会いに船をつける小兵衛夫婦、八幡掘白雲橋下堀端。百太郎が素振りの稽古の乗蓮寺は随心院裏手の清滝権現。大治郎宅へ仕掛ける人数が走るシーンに「あの」土塀、どこだよ。襲撃に気づき駆けつける小兵衛のシーンに大覚寺有栖川畔。百太郎と果し合いは五社明神舞殿(クレーン撮りあり)、見ていて小兵衛に筋を斬られる坊ちゃんは放生池堤
*原作「波紋」からは登場人物の名を借りてきただけのような、ほぼオリジナル。
2004/1/12

■ 忠臣蔵外伝 薄桜記 丹下典膳と堀部安兵衛
       〜孤高の武士 丹下典膳の生涯 1991.10.4TX

 剣技も人格も高みにあり、人望厚い旗本・丹下典膳の数奇な運命を描く。かつて雷蔵とカツシンが演じた典膳と安兵衛を、杉サマと竜雷太が演じる。典膳の腕を斬りおとす妻の兄に本田博太郎、修行時に鎖鎌で向かってくる武芸者に福本先生など、キャストも楽しい。お話は、杉サマ風味に変更された部分も多い。
 ロケ地、大坂城番を終え江戸に戻る典膳、琵琶湖西岸保津峡落下岩谷山林道(山賊とチャンバラ)。小石川中天神下の堀内道場、随心院長屋門。下城の典膳、二条城本丸櫓門。妻の父を訪ね千坂兵部と行き合わせる上杉藩邸、大覚寺大門式台玄関。堀内道場の先輩と釣りの安兵衛、焚き火しながら典膳の話、罧原堤下河原。叔父の危機に駆けつける安兵衛、堀部弥兵衛の茶で目釘を湿す、下鴨神社ならの小川石橋(参道の橋、南詰に茶店セット)、決闘の高田馬場は池跡前の馬場。腕をなくしたあと深川に隠棲した典膳を訪なう千春と父、下僕の嘉次平と行き会う西念寺、真如堂参道(塔と水場バック)、面会を拒否され帰る二人を見送る嘉次平、参道(本堂と山門バック)。書家・清庵と待ち合わせの安兵衛、今宮神社門前茶屋・一和。心知流の侍たちに連れ出される典膳、粟生光明寺石段下部〜山門。これを見かけた清庵が自邸にとって返し来合わせた安兵衛に注進、中山邸門。典膳を始末せんと念仏坂で仕掛ける侍たち、勝持寺南門下坂下部。急を聞き駆けつける安兵衛、真如堂参道。白昼の私闘の咎で入牢の典膳が解放され出てくる南町奉行所裏口、相国寺大光明寺南塀通用門(門外で嘉次平が心配そうに待つ・権現の与太郎の入墨を斬った際も同じ)。白竿の普請場で杖つきしている折り、安兵衛の手配で千春に引き合わされる東屋、中山邸庭園。江戸から出て修行の典膳が鎖鎌の武芸者と対峙、大覚寺天神島。浅野内匠頭刃傷のナレーションにかぶる江戸城イメージ、姫路城いの門、天守。千坂兵部に呼ばれ米沢から江戸へ向かう千春、雪の保津峡落下岩。本所松坂町の吉良上野介邸、大覚寺明智門。庭や内部には相国寺大光明寺(庭、中仕切、通用門)。本所林町の安兵衛の町道場(赤穂浪士のアジト)勝持寺東門
*旗本から浪人、おまけに武芸者ルックの三態杉サマが見られるが、浪人ルックの着流し、色違いでほぼ同じデザイン。白竿組のおさんが新調してくれるのも同様なのが笑える。ピンクの着てると、どこか茨右近風味。でも「でぇへへ」は全然無しの、ずーっと仏頂面杉サマ。そのままの表情で、思い出の桜の下で目を見開いて大往生。

■ 八丁堀の七人5
第2話「奪われた父娘の絆!十手を捨てた同心!」2004.1.12ANB/東映

 おやいちゃんが実父探し、隙をつかれる形で彼女が盗っ人に拉致されるのに、十手を置いてただの父親として駆けつける八兵衛さん。危機にはきちんと青山さまが捕り方連れて馳せ参じ、手向かう者は叩っ斬れと啖呵をきるのであった。
 ロケ地、おやいが男と会っていたと聞き物思う八兵衛、八幡掘舟橋上。おやいの行動の真実を告げる青山さま、大覚寺放生池堤。おやいが実父と思い込んだ御側衆・笹原織部正に事実を確認すべく門前で待ち受ける八兵衛、大覚寺参道大門。おやいが沈んでいて拉致される、八幡掘明治橋下堀端。定五郎に江戸を出る道案内を迫られる八兵衛、明治橋上。おやいを人質にとった盗っ人たちが八兵衛を待ち受ける御船手番所、門に大覚寺大沢池木戸(開口部から船着きがのぞく)。盗っ人たちが潜むのは五社明神、ラス立ちも同所。ラスト、おやいの話でのろける八兵衛、八幡掘堀端上段の道。
2004/1/11

■ 新選組! 第1話「黒船が来た!」2004.1.11NHK

 起こりの一話は、池田屋の変直前の浪士狩りをひとしきり描き前振りとし、時を安政年間に戻し若き日の近藤土方を説き起こす。
ノリはポップで明るく、桂や竜馬と仲良し?というちょっとアレな設定なるも面白い人物像となっている。どうせ試験には人間関係の細かいとこまで出ないから、これで幕末史を頭に入れる向きがいても支障あるまいと思われるし、下克上を絵にかいたような戦国大名が平和主義者なんてのよりは断然マシ。
 ロケ地、夜の洛中を行く新選組の面々、金戒光明寺東坂今宮神社東参道。「柳屋」での浪士狩りの殺陣が移動する鴨河原、木津川流れ橋(左岸側、町並みを合成)。会津本陣には本物の金戒光明寺小方丈。黒船を見に行く浦賀の浜は不明だが船はハウステンボスの。
*お馴染のロケ地が使われるが、ライトの当て方がNHKなので新鮮というかなんというか…セットくさく見えちゃうのはなんでだろうか。

■ 鬼平犯科帳4 「老盗の夢」1993.3.24CX/松竹 通算79話

 老いて勃然と若い女に溺れた盗賊がこれを最後と江戸での大仕掛けを企むが、時流は既に「本格のお盗め」からは遠ざかり、老いた大盗は畜生ぱたらきの裏切り者を成敗して果てるのであった。
 ロケ地、京を発つ蓑火の喜之助、仁和寺御室桜林(塔バック)金戒光明寺石段(本堂バック、大原女と雲水あしらい)。亡妻の墓参の一乗寺村宝泉寺(原作設定は一乗寺瓜生山)くろ谷墓地(文殊塔バック)。寺を後にする喜之助、金戒光明寺三門(内側からの撮り)。江戸でのアジトとなる谷中首ふり坂の長遠寺、大覚寺大門(火盗改が張り込むのは御殿川手すり前)。喜之助が参籠のお堂、神光院中興堂(火盗同心が顔を覗かせるのは本堂縁先)。張り込みの沢田同心が喜之助に慰労の酒を差し入れられてしまう、今宮神社東門内側(喜之助が一杯やっているのは門前茶屋のかざりや)
*蓑火に丹哲を持ってきたせいか、道中「鼠ばたらき」をする姿や、激情にかられて裏切り者に向かってゆく姿は描かれず。ラスト、黒雲配下の三人と斬り結ぶシーンは圧巻、斬られても平然と迫る丹哲がコワい。また、話がややこしくなるからか、喜之助が溺れた女が肥った大女という設定は外されている。*「血頭の丹兵衛」で出た蓑火のおかしらは確かもっと年とった感じの役者さんだったような気が。
2004/1/10

■ 燃えよ剣 市村泰一監督作品 1966.11.12松竹

 司馬遼太郎原作の新選組モノ、「土方役者」栗塚旭が主役を張り近藤勇は和崎俊哉のモノクロ作品。ほぼ原作をたどるが、お佐絵さまの扱いがちょっと脚色されているのは脚本の加藤泰の好み?土方らしくないように感じる「市民に犠牲が」などとの発言は同じく脚本の森崎東のカラーか、などと想像してみたり。タイムスパンは短く、多摩時代から上洛、池田屋の変まで。
 ロケ地…大船なのでまーったく間違いの可能性アリだが、六社明神のくらやみ祭りに平岡八幡宮(舞殿の扁額が三つとも一致する…と、思う)。六車宗伯との斬り合い、下鴨神社河合社裏手の林…に見えるが、「大船」なんだから違うのかなー。
で、明日は大河が始まるわけだが、前宣伝で見た近藤役の福々しいほっぺたの子はアレで似合うのだろうか。
2004/1/9

■ ニュー・三匹が斬る! 第9話「辻斬りが、好きな殿の紋所!」1994.3.10東映

 尊崇を受けた父のあとを継いで立派に諫止役となる青年の成長を描く。藩主追い落としの陰謀は巡らされているは、実は父は毒殺されているは、青年自身は篤農家志望であんまり腕っ節が強くなかったりして、気の強い姉をやきもきさせる。
 ロケ地、自生している砂糖黍を採集していた清原和馬と知り合い、栽培に意欲の話聞く殿様、酵素河川敷。山菜採りの娘が斬殺される、大覚寺五社明神裏。茶店で娘に無体を働く次席家老の息子を蹴散らす殿様、護摩堂裏手に茶店セット。龍野城、彦根城天守。大手門は二条城本丸櫓門。意を決した和馬が白装束で脇坂淡路守を諫めに行く庭、梅宮大社神苑汀。
*大ワルの次席家老に和崎俊哉、まいんち見てる暴将のお庭番より似合う。

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第152話「男が火花を散らすとき」1978-1982/東映

 加賀藩江戸留守居役と寺社奉行がつるみ、町火消しを出し抜いて忠助の面目を潰し失脚を狙う。この留守居役(田口計)、年甲斐も無く若い娘にコナをかけ、しまいに付け火を企む始末、この過程で落命する正義漢の加賀鳶の仇を討ってやる上様だが、帰らぬ命に心は沈むのであった。
 ロケ地、留守居役に目をつけられた加賀鳶の妹が「皿割り過失」で罠に落とされかかる、今宮神社高倉脇坂。加賀鳶のことや、留守居役の悪事について半蔵の報告を受ける釣りの上様、大覚寺大沢池木戸脇、溢水口の石垣上。加賀鳶・松五郎の墓、くろ谷か(丘の上っぽい・坂下に地蔵並ぶ)

■ 必殺仕事人 第36話「合掌技地獄落し」1980.1.25ABC/松竹

 奢侈禁止令逃れに純金を青銅仏に偽装して隠す一味、作成者の若い職人が秘密保持のため消され、残された恋人は歌比丘尼に身を落として仕事を依頼する。
仏と称される人形問屋、親切面して比丘尼たちに説教垂れるが内面夜叉の尼、そして比丘尼たちを飼い、あがりを掠める悪辣な僧にして居合いの達人の色悪というワルの面々は、悪事のウラをとった仕事人たちにさっくりと始末される。
 ロケ地、人形師・清太郎に人形を贈られる「芳春尼」おせん、柊野堰堤落差工下の大岩上(椿をあしらい、花がぼたっと水に落ちる不吉なイメージを演出)。観音像作りに不安を漏らす清太郎、場面は広沢池(水無)東岸汀のヨシ原にスイッチ。のち彼が死体となって見つかるのは池堤際。おためごかしの恵泉尼にたばかられた比丘尼たちが「青銅仏」を盗みに入る寺々の情景に相国寺各所(大光明寺門・中仕切扉・石庭・南塀、渡廊、唐門、法堂裏)
*歌比丘尼の風俗が描かれ興味深し。
2004/1/8

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第151話「将軍と馬泥棒とガキ大将」1978-1982/東映

 上様に献上された三春駒は、悪代官が領民から無理矢理取り上げたもの。丹精して育てた愛馬を取り返しに単身江戸へやって来た出羽の少年を助けて動く新さん、苛政をしく代官と、これと結託し私腹を肥やす若年寄を成敗、黒鹿毛の駿馬・蔵王(サブ)を少年に返してやるのだった。
 ロケ地、駿馬を見て喜んだ上様がさっそく遠乗りに出る、下鴨神社馬場。ひとしきり駆けさせて小休止は泉川畔。「サブ」を取り返した三吉が葵紋の馬具を捨ててゆく、池跡。代官の手回り追われた三吉が逃げる千住付近の道、赤山禅院参道。その後本堂裏の朱玉垣前を通り、十六羅漢でお供えの餅をちょろまかしに来ていた隣家のツブレ百姓・伍兵衛と会う。ワルを追い詰めるため若年寄に供をさせ遠乗りを企画の上様、下鴨神社馬場(冒頭のとおんなじ画)。トリカブト飲まされた「蔵王」が猛るのをようやく制し馬をおりる上様、河合社塀際。ここでラス立ち。
*三吉がサブを取り上げられる口実に使われたツブレ・逃散農民の伍兵衛に小林昭二、ごく短い登場なれど、みちのくの寒村の匂いを感じさせる好演。*はじめ事情を知らず、馬を盗られて激怒の上様が可愛い。

■ 必殺仕事人 第35話「飛技万才踊り攻め」1980.1.18ABC/松竹

 きついショバ代取立て、払えぬ芸人からは通行手形をカタにとり、女房を人質に取ったりもする香具師の元締・雷門の大五郎。これが寺社奉行の大検使とつるんでおり、悪事もごまかしまくり。こやつらをターゲットの依頼が来るが、確証無いままの頼みゆえ調査料込みだったり。
岡場所から女房を足抜きしようとした新内流しや、掛け合いに行った大道芸の浪人が殺され、芸人たちが暴発する寸前、チームの仕置が完遂され事なきを得る。
 ロケ地、寺社奉行所、大覚寺大門。大五郎の手下が新内流しの吉三郎の死体を投棄する寺、仁和寺(西塀際、瓦練り込み塀際)
*依頼者の三河万才父子に江戸屋猫八・小猫父子。物真似も取り混ぜた芸を披露。

■ 新必殺仕事人 第11話「主水ふてくされる」1981.7.17ABC/松竹

 遊び金が欲しい勤番侍を焚きつけ、富裕な商家への押し込みを使嗾するお店者・善松。自身も浪費激しく、店の金に手をつけ大穴を開けている。やまぬ凶行、しまいには怪しまれはじめた使い込み誤魔化しと乗っ取りをダブルで企み、自身の店に賊を引き込む始末。
依頼は、善松の讒言で捕われ責め問いの末自害した仙吉からの血染めの書き付け、直接頼まれたわけでもなく金も渡されていない仕儀に、秀が辰巳屋から貰った簪の代金を置く。
 ロケ地、賊と化す勤番侍たちの勤める野沢藩江戸屋敷、相国寺林光院。善松と侍たちのツナギの墓地、黒谷墓地。藤屋からの帰り、勇次を待っていた秀が腰掛ける欄干、大覚寺勅使門橋(勇次の知り合いが来て、秀は御殿川に飛び降り姿を隠す)。現場に残された手拭から疑われた勇次のことでツナギ、木津川流れ橋
2004/1/7

■ 長七郎江戸日記2 第9話「地獄を覗いた姫君」1988.3.8日テレ/東映

 大目付の讒言により改易となった彦坂藩、殿様は運命を受容し隠棲の日々。しかし家臣は姫君を我が子として守り育て、お家再興の日を夢見る。だが、その元家臣が商売で儲けた資金を目当てに、再びワルの手が伸びる。
色仕掛けで誑かされた「姫君」は、養親の死を見て懊悩、自死を図るが長さんに阻まれ、また家臣の仇討ちに出ようとした殿様も留め、引導代わりの双剣がワルどもに振り下ろされる。
 ロケ地、月之介が大目付の手先に囲まれ同道を求められる林、仁和寺疎林塀際。お袖(姫君)が色悪・月之介とデートにも仁和寺各所(金堂前の道、経蔵、九所明神、林間)。事後、尾張屋の墓参の殿様とお袖を見届けた長さんがゆく、仁和寺中門(正面、金堂が遠景)
*「天知る地知る」などとワルを断罪に現れる長さん、上中下三段の蔀戸が開き、足から順に露わになるという仕立て。*辰三郎、反故で作った妙なサンバイザーを装着。額飾りに「夢」なんて書いてある…自作?

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第150話「山吹色の佐渡おけさ」1978-1982/東映

 江戸へ送る金を強奪された咎で切腹して果てた佐渡奉行、残された娘は江戸へ出て父の遺言の「不審」を調査。また、彼女の婚約者で奉行に恩を受けた若侍は仇に阿るふうをつくろい真相を究明しようと動く。新さんは彼らの行動を助け、奪った金でニセ小判を作っていやがった現佐渡奉行はじめ悪徳商人も、後ろ盾の老中も成敗。
 ロケ地、金強奪の三国峠、不明。庭番に調査を命じたり報告を受けたりするお庭は料亭・坂口の庭。前佐渡奉行の娘・美津が婚約者の右京に話を聞くも佐渡へ帰れと突っぱねられる、今宮神社若宮社前。その帰途美津を襲う浪人たち、大覚寺大沢池堤。市中で庭番と忠助の報告を受ける新さん、仁和寺鐘楼(袴の塗りは黒)前。右京と接触するもワルぶって白ばっくれられる新さん、仁和寺九所明神。美津の回想の佐渡の海辺、琵琶湖か(砂浜に岩)。火傷だらけの鍛冶職人の死体が上がったことを話し合う新さんと忠助、仁和寺観音堂裏手に茶店セット。右京が美津に望月家再興の話をする、今宮神社石橋上。
*伊勢屋の用心棒・宇吉に福本先生、浪人態で台詞もあり。監禁した職人たちを小突き回す。

■ 必殺仕事人 第34話「釣技透かし攻め」1980.1.11ABC/松竹

 海産物問屋・備前屋が塩鯖を隠れ蓑に禁制品で大儲け、秘密を知った蔵番の老爺が消され、真相を探ろうとした孫娘と恋人も殺られる。彼らの故郷の網元で、備前屋に就職斡旋した元締六蔵、漁師たちが丹精した塩鯖が用済みと堀に投棄されるのを見て怒り倍加、仕置を促す。
 ロケ地、備前屋の蔵、伏見・松本酒造酒蔵。蔵番の彦十が若い衆に嬲られるのは東高瀬川堤。彦十の死後、託されていた銭を孫のお初に渡す新三、広沢池観音島(水無)。その二人が心中偽装して捨てられる海辺、広沢池池底
*今回の左門の鯖折りは縦型。主水は備前屋の死体にまいないの櫛を投げてゆく。

■ 新必殺仕事人 第10話「主水純情する」1981.7.10ABC/松竹

 殉職した主水の元同僚の未亡人は、息子を同心にしたくなくて学問の道へと図る。寄る辺ない女は息子のため名門・松浦塾を経営する俊斉に身を任せるが、息子はこれを知り悩む。そして、父の後を継ぐと言い出す息子、関係を絶とうとした女は俊斉に逆切れされ殺され、息子はたまたま持ち上がっていた良家の子息の不始末の罪を着せられ消されてしまう。
馬鹿息子たちに虫けらのように殺された女郎の娘と、悲しい母子の仇は仕事人たちが鮮やかに始末してのける。
 ロケ地、未亡人・妙が俊斉と密会の池之端の出合茶屋、大覚寺望雲亭(門、大沢池からの外観)
*タイトルの「純情」通り、主水は甲斐甲斐しく未亡人の世話を焼く。西瓜持ってきたり、息子の塾通い監視したり、「根性」などとオヤジくさい説教を垂れたり。
2004/1/6

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第149話「花も恥じらう白浪渡世」1978-1982/東映

 脳天気な手下を持つ女賊は、せっかく「引き込み」に入っていたお店で賊に入られ馘首されるが、彼女の身の上を知らず気の毒がった辰五郎の世話で就職した絵草紙屋は、その憎い賊のアジトだった。
そして絵草紙屋に押し込みを働く彼女だが、ゲットした大金を前に悦に入っているところを、全てを調査済みの上様に踏み込まれ、絵草紙屋のバックにいたワル旗本を成敗する手先をつとめることとなる。
 ロケ地、鳥越町の備前屋からまんまと大金をせしめ船で逃走する霞の宇三郎一味を見る「下女」のお蝶、罧原堤下桂川(下流望・早暁の撮り、設定は大川か)。この事件の報告を受ける上様、枳殻邸傍花閣前の遣水畔。霞の宇三郎について報告を受ける際は縮遠亭の切石橋。宇三郎の裏にいる無役の旗本・分部雅楽頭邸、大覚寺大門。十文字屋へお蝶を訪ねた新さんが彼女と話す蜆採り出る干潟、広沢池東岸(水無)
*宇三郎の手口を真似、同心に化けて絵草紙屋に入ろうとするお蝶の手下、ちょろまかした衣装のサイズ合わず、ずるずるとちょんちょんなのが笑える。宇三郎には汐路章、怖いけどコミカル。

■ 必殺仕事人 第33話「炎技半鐘撲り」1980.1.4ABC/松竹

 正月早々に来た仕事は、萩江藩の江戸家老から、不行跡の藩士二人を抹殺してくれとの依頼。お家の大事に功あった彼らだが、驕ったすえ邪魔者扱いを怒り藩の面目を潰そうとしていた。その行いは、一番組の小頭が男手一つで育ててきた息子の命を奪うこととなり、父親の嘆きを見て掛け合いに行ったかしらまで消されてしまう。そして、息子の位牌を懐に仇討ちに出る小頭、その途中鳴る半鐘、ここに元締現れ、復讐より職分を果たせと示唆するのであった。
仕置された侍たちの死体が主水によって晒され、鎮火後引き上げの際これを見た小頭は「神も仏も無いと思っていたが」と呟き、暗い結末に僅かに救いをもたらす。
 ロケ地、欲絡みでターゲットの藩士を匿う旗本・河野邸、相国寺大光明寺(玄関、門、南塀)

■ 助け人走る 第10話「水中大作戦」1973.12.22ABC/松竹

 身持ちが悪い程度ではない大身旗本、人妻を手籠にした挙句15年にわたって監禁、自分に逆らうその女の夫を苦しめたいだけのためという悪虐ぶり。その女が弱り果て死の際にあると知った夫は、せめて最期は自分の腕の中でと願い助け人を依頼。しかし救出の際衰弱しきっていた女は死に、夫は敵わぬと知りつつ斬り込み、捕われて磔となる。これがまた、残された息子を誘い出す餌という非道。父に反発し家を出て僧籍に入っていた息子は、お吉に拾われるも救い得ず毒牙にかかり果てる。ここに至り、元締は託されていた金を示し、変態殿様の始末を命ずるのだった。
 救いようのない悲惨な話だが、助け人たちの飄々とコミカルな仕草が描かれ、「水中」でターゲットが始末されるカタルシスへ持ってゆく。
 ロケ地、若年寄・三浦邸、大覚寺大門。しのが兄とお吉の喧嘩を苦にして利吉にぶちぶち、大覚寺大沢池天神島
*女を救出に入る際の平さん、姿の見える前から判る、屋根の向こうからぷかぁーと煙。ワルを仕留めに入る際の床下潜入も傑作(殿様の食べ残しの魚を骨までしゃぶったり)。わけても、煙管が潜望鏡の如く水面から突き出ている仕掛けの際のビジュアルは必見。*文さんは、今回ずうっとお吉と痴話喧嘩。にやけ顔の田村高廣はなんでこんなにラブリーなのか。
2004/1/5

■ 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第148話「偽りの絆が廻す夫婦独楽」1978-1982/東映

 乱行の噂が上様にも聞こえる堺奉行、後継の夭折にとった策は、九年前手をつけてポイした侍女の産んだ子を、忸怩たる気持を抑え育てた親から無理矢理取り返すというもの。手荒な手段に訴える彼だが、荒くれの内実は権高だった良家出身の亡妻や、後釜を虎視眈々と狙う叔父に辟易してのこと。叔父と、癒着の堺商人ともども断罪の際にはこれが勘案され、せめともの切腹が許されるのであった。
 ロケ地、人を蹴散らし馬を駆る朽木左馬之介、下鴨神社馬場。大工・巳之助の子として育つ正太が通う深川来迎寺の寺子屋、神光院中興堂。以降、正太に文が言付けられる本堂裏手、朽木の手を逃れた母子が逃げてくる際には茶室・石橋・蔵・本堂前とフルに使われる。朽木の行状について庭番の報告を受ける上様、下鴨神社泉川畔。おしなと正太が朽木の配下に拉致されかかる、下鴨神社河合社塀際。

■ 八丁堀の七人5
第1話「美人女将が仕組んだ罠!悲しい過去が殺意を招く」2004.1.5ANB/東映

 凶盗・黒蝮の佐平次を追う北町の面々のそれぞれを描く一作。佐平次の兄の情婦で盗っ人宿の管理をさせられていた女が実は青山さまを仇と狙う旗本の遺児だったり、これが八兵衛を道具に使おうとしたり、その弟が盗っ人を暗殺して回ったりして、奥には彼らを追い使い猟官運動資金を吸い上げる目付がいたりする。
事件に巻き込まれ、殺されたり拉致されたりする市民に親身に接する同心たちの姿もかっちり描かれ、美人女将の心情を掬い上げてやる八兵衛さんや、隠し目付をしていた頃の上司をばっさり斬って捨てる無茶をやる青山さまがカッコよく描かれる。
 ロケ地、おやいと凧あげの八兵衛、琵琶湖西岸。かざり職人の清吉が惨殺死体となって見つかる堀端、八幡掘堀端。不忍池畔の料亭・葉月、新町浜前の料亭・喜兵衛。目付・榊原采女正が出入りの船宿・笹仙、大覚寺望雲亭門。笹仙を出た榊原が屋形船に乗り込む、大沢池船着(小さいほう)。八兵衛宅に出向き「相談」を持ちかける佳代(葉月の女将)、外で話す宮は神護寺和気公廟所前。北町の出役から逃れた黒蝮の佐平次が何者かに斬られ事切れる橋、中ノ島橋。弥生先生が話を聞きに来る青山さまの屋敷、妙心寺衛梅院門。過去を語る青山さま、神護寺金堂下石段下部。佳代が八兵衛を呼び出す地蔵海岸、琵琶湖西岸(野仏あしらい)。榊原邸、不明。佳代の弟・和馬が榊原邸へ走る、八幡掘白雲橋下堀端妙心寺大通院裏路地。和馬の死体が発見される小網町小豆沢池、広沢池東岸。佳代を乗せた流人船が出る浜、罧原堤下桂川
*葉月の女将に紹介する際「出戻りの従姉妹とその娘」と言われ、軽くいなすふうできっちり怒ってる弥生先生とおやいちゃんが可愛い…青山さまの息まで一緒になって八兵衛さんに冷たい視線を送ったりするのも笑える。…しかし一番の爆笑ポイントは、流人船の佳代に見せるためあげる凧に大書された「生まれ変わる」…あ゛ー…。
2004/1/4

■ 鬼平犯科帳4 「埋蔵金千両」1993.3.17CX/松竹 通算78話

 まんまと盗っ人の上前をはねようとした妾兼下女は、悪びれない天然系の泥臭い百姓女。当の盗っ人の右往左往と、これにまつわる数奇な経緯をコミカルに描く。
 ロケ地、実は大盗っ人だった主人の命で信州上田への道をゆくおてい、谷山林道(切り通しに関所セット、野仕事の態をつくろったおていは脇道を入る)。倉賀野・簗瀬川渡し、罧原堤下桂川。小金井街道をゆくおてい、摩気橋。隠し金を埋めてある小金井八幡宮、鳥居本八幡宮(太田万右衛門が馬を繋ぐのは広場、金の穴は舞殿脇)。千駄ヶ谷のおていの実家、摩気民家(佐嶋らが近づくのは農地側から)

■ 竜馬がゆく ロケ地補遺
 吉田東洋暗殺現場、蛤御門の変の御所門、それぞれ毘沙門堂と赤山禅院、本日現地確認。
2004/1/3

■ 竜馬がゆく 2004/1/2TX

・第三部「襲撃」
 おりょうを寺田屋に預ける竜馬、八幡掘新町浜。藤兵衛が竜馬を呼ぶ橋は明治橋、おりょうが妹の危機に駆けつけるのは堀端。以蔵が消えたと聞き竜馬が駆けつける大坂・勝海舟宿舎内部、随心院本堂前廊。以蔵がゆく土佐への道、保津峡落合河口。過激派への弾圧はじまり捕り手の藩士が出動する京都土佐藩邸、随心院長屋門。土佐、帰り着いた以蔵が囲まれ捕縛される宮さん、鳥居本八幡宮(本殿から見下ろしのショットあり)。武市にも追捕の手伸びるを聞き土佐へ走る竜馬、松本酒造前堤道木津川流れ橋。竜馬が春嶽に金の無心に出かける北国街道、琵琶湖西岸。越前福井のお城、会見の席は仁和寺宸殿(座敷も使用)。神戸海軍塾、琵琶湖畔にセットか。8.18の政変直前の京イメージ、二条城(空撮?背景は合成の模様)。薩摩藩邸、随心院薬医門。会津藩邸、大覚寺大門。御所の門は赤山禅院総門。七卿落ち、夜雨の松本酒造前堤道。大和、天誅組の戦い、摩気神社楼門、境内。政変後、洛中で接触の中岡慎太郎と高杉晋作、今宮神社(東門周辺、合祀摂社)。同じく洛中、高杉と会見の竜馬、屋形船は八幡掘に係留。

・第四部「希望」
 「新婚旅行」の霧島山、谷山林道?不明。西郷の陋屋、酵素かセットか、降水激しく判断つかず。馬関、乙女姉に文を書く竜馬のもとに田鶴が来訪、おりょうを娶ったことを話す、鹿王院客殿。田鶴がやって来るのは本堂からの回廊(設定は回船問屋・白石邸か)。亀山社中、金戒光明寺永雲院。ぼろぼろの池内蔵太がやって来るのは院下の坂。グラバー邸は本物。竜馬が桂小五郎に薩長同盟のための上洛を迫る、金戒光明寺石段(本堂バック)、設定は山口政庁か。山内容堂に大政奉還策が献じられる高知城(天守)、本物。釣りの勝海舟に竜馬が「不安の夢」を話す、広沢池東岸。大政奉還についての会議召集の使者が出る二条城、本物を使用の北大手門

*大政奉還直後、倒幕の密勅下り薩摩と岩倉卿が臍を噛み…「近江屋」のところでテープが終了…昨年末に撮って見終えたあと巻き戻してなかったのよねー、呪われているのかその作品は平和主義者の戦国大名もの…いや、悪いのは自分なんだけどなんだかなー。やっぱこういうのはHDDで撮らないとね…CM抜きめんどくさいから残さなくていいやと思ったが運の尽き。内藤剛志の刺客だったんだよねー、好きなのにぃ。
2004/1/2

■ 竜馬がゆく 2004/1/2TX

・第一部「出発」
 江戸遊学の竜馬がゆく山道、谷山林道切り通し。阿波岡崎の浦、八幡掘東端掘割。大坂土佐藩邸、大覚寺明智門。寝待ノ藤兵衛に声をかけられる枚方の渡し?、桂川汀か(亀岡?)。伏見港、八幡掘新町浜。藤兵衛と同道の東海道、舞子浜西の湖(太鼓橋から安土付近遠望、富士山を合成。原作では潮見坂)。桶町千葉道場(小千葉)金戒光明寺禅堂。藤兵衛が仇討ちの事で訪ねてくる際は東坂墓地を使用。信夫左馬之介の襲撃、随心院土塀(原作設定は狩野探玄屋敷塀、薪河岸付近)。帰国の竜馬、および再度江戸遊学の際の峠、谷山林道切り通し。仇討ち依頼のお冴の弟・水野播磨介襲撃は大覚寺護摩堂五社明神(雨)

・第二部「脱藩」
 武市半平太邸、金戒光明寺瑞泉院。武市が執政・吉田東洋に意見しにゆく庭、彦根城玄宮園池畔(バックに天守)。武市の妻女が乙女に夫の事を相談する、常寂光寺仁王門(門下、石段バック)。長州萩の武家屋敷街、妙心寺東海庵前〜衛梅院角路地。吉田東洋暗殺の高地城下、毘沙門堂西参道石段。千葉重太郎に勝海舟を斬りにゆく件を持ちかけられたあと藤兵衛とこのことを語る、金戒光明寺三門(ロング、真下)。重太郎と勝邸へ向かう竜馬、相国寺鐘楼前。勝邸、相国寺光源院。順動丸を見に馬をやる海舟と竜馬、下鴨神社馬場舞子浜。竜馬が用心棒していて土佐の横目付に捕縛されかかる勝邸の裏木戸、相国寺大光明寺南塀通用門。武市を諫めに京へ急ぐ竜馬、松本酒造前東高瀬川堤。大坂・海舟宿舎、妙心寺天祥院門。
2004/1/1

■ 助太刀屋助六 岡本喜八監督作品 2002.2.16日活/東宝

 故郷を後に七年、渡世人の助六は助太刀稼業に味をしめ「専門家」に。小金を手に帰り着いたふるさとでは、仇討ちがはじまると宿場あげて大騒動。もちろん首を突っ込む助六、以降どたばたと仇討ち騒ぎが展開され、しまいに彼自身が仇討ちの当事者になるという始末。
幼馴染の番太とその妹や桶屋父子との交情、八州回り役人たちとの攻防を経て、最後は「青洟お仙」と手に手をとっての道行きとなる大活劇が展開される。
 ロケ地はみろくの里のオープンセット、上州の宿場をしっとりと描く。軽妙な音楽ともよくマッチし喜八ワールドが炸裂、脇の俳優陣も渋い。

■ 必殺仕掛人 第33話(終)「仕掛人掟に挑戦!」1973.4.14ABC/松竹

 必殺シリーズ第一作の掉尾を飾るお話は、以降のシリーズ同様別れの話。
元締衆のなかに南町与力に通じる裏切り者が現れ、半右衛門を残して全員が捕縛され、斬り殺される。裏切り者を求め、また捕われの大元締の救出に、伝馬町の牢へ潜入するチーム、土壇場という真の切所で内通者の正体は知れる。
与力屋敷へ仕掛けに入った梅安と左内は最後の仕事を遂行し、音羽屋は休業の貼り紙を出してチームは別れゆく。
 ロケ地、駒込の音蔵たちが連行される南町奉行所、大覚寺明智門。与力・山根左馬之介邸、相国寺大光明寺(門、南路地)。旅立つ梅安と左内、大覚寺放生池堤。左内の妻子が待つのは護摩堂前。左内一家がゆく道、天神島。半右衛門夫妻が漕ぐ舟、桂川松尾橋下の屈曲部と思われるが確信なし。
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