時代劇拝見日記 2005年11月

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2005/11/30

■ 暴れん坊将軍 V 第40話「お泣き地蔵の恋」1993-1994テレ朝/東映

 眠り薬を使う賊あり、表の顔は薬屋で裏には御薬園奉行。この賊に目明しの父を殺された娘と、島流しになった盗っ人を父に持つ許婚者の情話が展開され、ワルだけさくっと始末されてメデタシ。
 ロケ地、怪しい薬種問屋について報告を聞く新さん、縁日と茶店は大覚寺大沢池畔にセット。賊による火事の件で報告を受ける上様、庭不明(紅葉)。お泣き地蔵、大覚寺放生池堤石橋たもとに設置(ここを中心に護摩堂や五社明神を映し込む)。小石川御薬園、不明(水場、遠景に大きめの懸魚がついたお堂)。御薬園奉行が荒くれを集めている隠れ家、中山邸門。
*御薬園奉行に亀石征一郎。*め組に使われかけた毒に新さんが化学実験を敢行、湯に溶いたそれに簪を漬けるとじゅわー…そんな毒口に入らないって。

■ 江戸を斬る VII 第19話「弱虫駕籠屋の逆襲」1987.6.1CAL

 あろうことか畜生働きを仕出かす岡っ引、金さんの一計で繰り広げられるお芝居に乗せられ一巻の終わり。玉川良一の岡っ引に脅される駕籠舁きコンビに、コント山口君と竹田君。
 ロケ地、駕籠舁きの山吉と竹造が立小便していて川獺の熊造に脅される竹林、大覚寺竹林(背景に心経宝塔/脅迫ネタはここが将軍家光ゆかりというもの、もちろん大嘘)。金さんを乗車拒否しかける山竹、五社明神。事後の日常の描写、客を乗せて走る山竹、放生池堤。鯰を釣り上げリリースの金さん、大沢池船着(大)
*お芝居は山竹の葬儀→埋葬、早桶に熊造が落とした凶器の匕首を入れてみせ、夜に掘り出しに来たところを懲らしめる。お白州でも早桶登場、三角布つけた山竹がバァ←桜吹雪見て引っ込み。

■ 銭形平次 第52話「幻の二万両」1967.4.26フジ/東映

 殿様に無体を仕掛けられ突き飛ばした娘は殺したと思い込み、娘の恋人は庇って自訴。共犯とされ処刑が決まるが、納得ゆかぬ親分は牢に潜入し男から事情を聞き出すのだった。
 ロケ地、勘定方・松前兵右ヱ門邸の門、勧修寺山門。邸内の描写に宸殿も。泥棒を装って侵入した平次が飛び越えるのは参道の塀。平次が手裏剣で襲われたり、菊之助が逃げ込む向かいの寺の墓地、不明(低い土塀、無縫塔の墓石が目立つ)、不明。殿様が横領した二万両を隠してあった井戸のある寺(?)、不明(仁和寺の二王門に似た二層の楼門が塀外にのぞく)
*平次とお静の一年目の結婚記念日が迫るなか起こった事件。危険を犯し牢に潜入する親分を気遣う恋女房が泣かせる。牢にはアイパッチつけて。番組の最後には二年目に入る挨拶と、一部交代する新キャストの紹介が入っている。
2005/11/29

■ 暴れん坊将軍 V 第39話「偽将軍様の悪党退治!?」1993-1994テレ朝/東映

 若い藩主に毒を盛り弟ぎみを立てて藩政を壟断しようとした一味が、自らの策に足をとられる話。町で新さんを見かけたワルは「そっくり」と呟き悪企み、偽将軍を仕立てて次期の座に口添えさせようと図る。ワルどもに陥れられた忠義の士を恩人として助ける、元盗っ人の姐さんの哀話が横糸に。
 ロケ地、新さんをつけ回すお弓、そのことを告げる才三のいる茶店、二尊院門内茶店(お弓は門柱の陰)。遊んでやるとわざとお弓の横をすり抜けてゆく新さん、紅葉の馬場を遠景に参道。お弓の芝居に乗って岡っ引から逃げ、船に乗り込む新さん、広沢池東岸。お弓が新さんを連れ込む隠れ家、中山邸門。死に瀕しても忠義を忘れぬ神崎に泣くお弓、大覚寺大沢池(夜)。事後、お弓のその後を話す上様と田之倉、阪口か。
*村上藩家中にお馴染悪役陣がわんさか。中田浩二、曽根晴美、高野真二、五味龍太郎とこてこて。このうち高野氏は江戸家老で善玉。元莫連女の寝待のお弓に蜷川有紀。お弓の回想、大酒呑みの父が作った借金を取り立てに「じゃかぁしいワレぇ」と土足で入ってくる男、福ちゃん。

■ 銭形平次 第51話「闇に消えた女」1967.4.19フジ/東映

 芸者を襲った追い剥ぎを取り押さえる際誤って刺してしまった岡っ引、しかし女が姿を消し彼は窮地に。十手の名誉にかけて走り回る親分、不可解な経緯の裏には金塊抜け荷の巨悪が潜んでいた。
 ロケ地、染太郎が追い剥ぎに襲われる神社(?)、不明。
*冤罪に落とされかかる岡っ引・佐八に山口崇。彼の葛藤と、殺された「追い剥ぎ」富松の周囲の人情ドラマに尺が取られる。

■ 江戸を斬る VII 第18話「恩返し涙の白洲」1987.5.25CAL

 金貸し殺しの下手人にされかかる吉五郎、彼と因業金貸しの諍いを見ていた岡っ引が仕組んだ陰謀を体当たりで砕く金さん。色川のダンナが岡っ引に利用され、今回も南町奉行ともども赤っ恥。
 ロケ地、オールセットで見当たらず。
*岡っ引・佐七に小鹿番。
2005/11/28

■ 銭形平次 第50話「血ぬられた庖丁」1967.4.12フジ/東映

 宿下がり中の娘が殺され、つきまとっていた横恋慕男の仕業と誰もが思うが、葬儀にやってきた殿様の挙動を親分は細かく見ていた。思ったのと違う方向に探索に行かされる八の悪態が爆笑もの。
 ロケ地、旗本五百石・深田邸、相国寺林光院(植え込みに親分が潜む)
*は組の若い衆に福ちゃん。

■ 江戸を斬る VII 第17話「闇を走る暗殺集団」1987.5.18CAL

 烈公暗殺の陰謀。北町ファミリー総出の捜索でお忍び歩きの老公を確保、その後帰りの駕籠を狙う刺客たちだが、中から白イカが出てきてしまう。
 ロケ地、棚倉藩に潜入していた片桐の配下が斬られる林、鳥居本八幡宮広場。老公が金魚売りのお久と出会う雨宿りの草戸、大覚寺望雲亭。老公狙撃未遂の霊岸島、五社明神放生池まわりを使って表現、老公がひょいひょい歩いてくる「一本道」は放生池堤。加代が芹摘みをしていて銃声を聞く水場は放生池源頭部(この先は八丁堀設定)金さんと片桐が船でゆく北新堀、嵐山公園中州水路
*駕籠を襲う刺客の中に福ちゃん、浪人姿。

■ 暴れん坊将軍 V 第38話「風雪!子連れ母唄」1993-1994テレ朝/東映

 たちの悪い殿様が臣下の妻女をつまみ食いしようとして、夫に親友を差し向け上意討ち…なんかどこかで聞いたようなお話の殿様が菅貫だからもうたまらない。友を斬ってしまった男が遺児を連れて母を捜すのが以降のお話。この悩める武士は大出俊で、殿の邪まを知るや暴発、菅貫を斬りに行って返り討ちとなる。
 ロケ地、安次郎とおさいが船上で殺されるお尋ね者を見る川端、嵐峡船着き。逃がし屋一味の殺し屋が高倉市之進と報告する庭番、大覚寺心経宝塔前林間。藤井岩見守のことを話す上様トリオ、小体な庭、不明。藤井寓居、中山邸通用門。釣りの高倉と小一郎、大覚寺大沢池堤下汀(新さんが来て高倉を問い詰めるのは堤上)。高倉に岩見守が逃がし屋の黒幕と告げる新さん、天神島。小一郎と母を会わせてやる寺(効果音が木魚)二尊院紅葉の馬場
*福ちゃん二態、小一郎が母を探して入った酒肆にいた客で職人、あとはラス立ちのお侍。

■ 世直し順庵!人情剣 第7話 2005.11.28テレ朝/東映

 大川の土左ヱ門は殺しと見る順庵、幼馴染の死の真相を探るべくおみつが大奥潜入。変死は他にも一件、御側室のもとに通ってくる男を見たせいだった。側用人を殺った順庵が、何食わぬ顔で診察してスズメバチなどとのたまうお笑いもある。
 ロケ地、大奥勤めのお藤が土左ヱ門で見つかる大川百本杭、嵐山公園中州下手河原。江戸城イメージ、姫路城天守。大奥七ッ口、大覚寺明智陣屋(唐破風と遠侍のみ映るアングル)。自身が大奥へ入る算段を長谷部さまと話す順庵、茶室続きの廊下、不明。須磨の方が参詣の善正院、随心院薬医門。医師をと叫ぶお女中に応える順庵は門前の待合。
*サブタイトル/テレ朝サイト「大奥の女」、東映サイト「江戸城大奥(秘)物語!お局様の野望と愛欲の果て…」

■ 水戸黄門35 第8話「仰天!化け猫の仇討ち」2005.11.28TBS/東映

 舞台が佐賀だけに化け猫、祟る相手は祝言間近の娘に悪さを仕掛け死に追いやった大目付の馬鹿息子。出没するあやかしの正体は娘の生き別れの弟で仇討ち、老公がどら息子の髷を落し「成敗」。騒動に付け込んで老公を狙う桔梗は説得攻撃に遭い退散、なんだかだんだんショボくなってゆく布袋一味なのだった。
 ロケ地、死んだ娘の実家、萱葺の門にスロープ、不明。化け猫芝居の弟のねぐらの漁師小屋、罧原堤下河原。弟が姉の死の直前会って話す神社、大原野神社か。姉の墓、不明。
2005/11/27

■ 松平右近事件帳 第4話「怪盗暗闇吉三」1982-1983日テレ/東映

 勢力争いの陰謀に巻き込まれ将軍家へ献上の名刀を奪われてしまった男、その際目をやられた彼を助けた芸者。結ばれた二人は子も生し深川で暮らすが、責めを負っての切腹の日が近付いていた。
 ロケ地、平林を許婚者が訪ねてきたため外に出て子をあやすお島、本法寺境内(本堂の屋根がちらっと映り、奥には向唐門。迎えに来た平林の背後に本堂の蔀戸)。旗本屋敷から盗っ人が奪った刀が全部拵えをはずした状態で出てくる深川乗信寺、本法寺多宝塔(初重のみ映る)。刀泥棒を旗本屋敷前で待ち構える右近と清太郎、相国寺大光明寺門前。盗人が飛び越えて出てくる塀は大光明寺の南塀。刀を奪った疑いで丸亀藩士の真鍋を呼び出す新八、本法寺山門。事後、長崎の医師への紹介状を持たせて平林夫婦を見送る右近ファミリー、広沢池東岸(梅吉が船頭をつとめ品川へ)
*浪人して深川に住む盲いた元丸亀藩士・平林に山本圭。*タイトルの怪盗は彼の妻の元深川芸者、さらに前身は角兵衛獅子で父が怪盗吉三というちょっとこじつけ気味の設定。*ラス立ち福ちゃん入り、はじめのほうで右近に腹にぐっさり入れられそのまま何歩か歩かれ「おぉ、おぁ」と思い切り痛そうにのけぞり。ここで終わりかと思いきや最後にもう一度登場、大ワルの直前に斬られるという荒技。*藪太郎センセイ長崎流披露、今回はオムレツ。葱入りでけっこう旨そうなのに周囲は生焼けと気味悪がってて笑える。
2005/11/26

■ 江戸を斬る VII 第16話「陰謀砕く孤独の剣」1987.5.11CAL

 シリーズ第一作の「梓右近」竹脇無我がゲスト。眉間に縦皺の「苦悩する浪人」は、不正を糺そうとして失脚するも雌伏し志を捨てていなかった。彼は元阿波藩勘定吟味役で、金四郎の昌平黌時代の友設定。金さんは友の危機に白イカで現れ、評定の場で阿波藩獅子身中の虫を指弾し、黒幕の幕閣をやりこめる。事件は阿波なので、お決まりの藍をめぐる陰謀。
 ロケ地、無我の浪人が襲われる竹林(わらびの里か)のほかは、ラストの見送りのみ。大沢池畔に常夜灯と茶店をあしらって「品川宿」の道標、藩公直々の労いは放生池堤石橋たもと。
*悪徳商人に須賀不二男、藩留守居役に玉川伊佐男、黒幕の若年寄に加藤和夫。留守居役付きの悪方藩士のリーダーに福ちゃん、一人だけ羽織の色が違うので見分け易い(クレジットはベタ、劇中呼称はなし)。
2005/11/25

■ 暴れん坊将軍 V 第37話「わが恋せし上様」1993-1994テレ朝/東映

 迷って奥庭に入り込み上様を見てしまうお半下女中・おみの、お城を下がってのちも慕情いやますばかり。そんなところへ現れる徳田新之助、おみのが語る上様「凛々しい」「あの方のためなら命も」の言葉に照れまくり。しかし彼女の父が増上寺修復工事をめぐる陰謀に巻き込まれ落命、健気な娘は恋を捨てて父の遺志を継ごうとする。
 ロケ地、おみのが上様を見てしまう奥庭、姫路城西の丸(植え込みの陰でぽうっと眺めていて、茜に不審者扱いで連れ去られる)。増上寺修復工事現場、粟生光明寺本堂裏手にビケあしらい。上様ラブでお参りのおみの、上御霊神社本殿脇祠。お葉と連れ立って来るおみのが新さんとばったり会う道、大覚寺放生池堤。大工の久助が暗殺される夜道、五社明神本殿脇。ならず者に拉致されかかるおみのを助ける新さん、上御霊神社本殿裏。上様を見たと語るおみの、大覚寺放生池畔。現場で材の不正をチェックした帰りおみのの父が暗殺される夜道、五社明神。この報告を聞く上様、姫路城西の丸(弓のお稽古中、背後に天守)。おみのの父の葬儀、神光院中興堂。父の墓に遺志を継ぐと誓うおみの、二尊院墓地(新さん、ここで上様とバレ)。おみのが父の書付でライバル大工を呼び出す「光明寺」、暗殺者が出て危機は神光院本堂脇、無茶を諌める新さんは粟生光明寺山門(粟生の部分を避けて看板を映す)、別れて歩み出す新さんは石段踊り場で才三が黒幕の正体を報告。
*暗殺者の浪人は凄腕で邪剣の持ち主、同門設定で山田朝右衛門が登場。逆手斬りを受け止める緊迫の殺陣。*締めくくりナレーション問題発言アリ、「吉宗は若者のような心に還っていた」って…ついこの前まで「まだ若い吉宗」とか言われてたのに。

■ 銭形平次 第49話「恐怖の心中」1967.4.5フジ/東映 *4/6の可能性あり

 駆け落ちの男女は、泥棒一味が偽装心中で人を殺すのを見てしまい、家の者と悪者の二手に追われ逃げ回る。疲れ果ていっそ死のうというところ、親分が駆けつけて「バカッ」。
 ロケ地、両国屋の娘・さよと手代の佐太郎が偽装心中を見る墓地、三輪が検分に来る寺(門入ってすぐ鐘楼、千里の虎で出たのと同じ)、不明。佐太郎らが身を隠す堀、宇治中州か。両国屋の捜索隊が悪者と知らず二人を見なかったかと聞く神社(?)、吉田神社竹中稲荷か。逃げ回った挙句二人が行き着く神田明神の裏道、吉田山か。泥棒一味と立ち回りとなる高倉、北野絵馬所か。駆け落ち男女は夜中に行動するため、ロケシーンがほとんど夜間で皆目判らず。
*佐太郎に寺田農、さよに真屋順子。
2005/11/24

■ 暴れん坊将軍 V 第36話「争奪!石田三成の密書」1993-1994テレ朝/東映

 改易をちらつかせ外様大名から金を強請る幕府総目付、真田家を狙う道具立ては家康を弾劾した戦国期の書付という大仰さ。信州まで出かけていった上様は、お家大事と密書奪還に燃える荒くれ武者と出会う。
 ロケ地、松代城、不明。蔵から密書を盗んだ賊と警備兵の戦闘、大覚寺五社明神。松代藩町奉行所、民家長屋門。新さんが宿をとる烏帽子岳山あいの鄙びた温泉宿、日吉山荘。横目付・大蔵が寝ていて爆破される山小屋、酵素河川敷。大蔵宅、民家門。宿から消えた怪しい男女を追いチャンバラの新さんと大蔵、谷山林道切り通し。町奉行・伊佐山邸、民家長屋門。何度か出た起伏の緩い山道、不明(傾斜地の田んぼか)
*熱血横目付に和崎俊哉、思い切り泣き入る設定で派手な演技。幕府総目付は遠藤太津朗でセコくて凶悪、手下の草入り忍に外山高士。

■ 江戸を斬る VII 第15話「火炎地獄の女」1987.5.4CAL

 凶賊が横行しかたや世直し様なる女占い師が大評判、もちろんお決まりでグル。首領が下足番に化けていたり、占い師が焼身の荒行を敢行などのよくある要素を詰め込んで、北町関係者が監禁されてラス立ちに突入。極めつけは、しらばっくれる首領が名前を呼ばれてつい返事で一巻の終わり。
 ロケ地、世直し様の託宣を受けた色川が赴く「巽の方向にある苫屋」、広沢池東岸。一味が逃亡をはかる浜も同所で白イカ出現。
*世直し様に蜷川有紀、首領に汐路章。

■ 銭形平次 第48話「辻斬り」1967.3.29フジ/東映

 同僚との諍いで閉門を食らった名門旗本の殿様、喧嘩相手を暗殺した剣はさらなる血を求め暗い深みに。忠義の臣や妹の声も届かず、辻斬りの正体が平次に露わにされたとき狂気は頂点に達し、乱刃は自らに突き刺さってしまう。
 ロケ地、辻斬りが出る駿河台の路地や番町のお屋敷まわり、相国寺。鐘楼前や方丈塀際、大光明寺南路地に湯屋前と各所を用いる。辻斬り旗本の北条邸は林光院で、ラスト殿様の供養に赴く妹のシーンは方丈前回廊。辻斬りを討って名を上げようとした剣客の道場や、彼が斬られる駿河台下の林(糺の森か)は不明。
2005/11/23

■ 江戸を斬る VII 第14話「命がけの大嘘つき」1987.4.27CAL

 母子再会のベタ情話、正直者の亭主が騙されて縊死して以来、世を拗ねカタリとして生きてきた女を中村メイコが熱演。彼女が手伝った掏摸のヘルプは、実は生き別れの息子を陥れる企みだった。涙の母子再会はお白州で。
 ロケ地、騙された男たちがお吉をシメにかかるところへ金さん介入、大覚寺天神島。書付を出せと追われるお吉、裾まくって逃げる川は御殿川河床、勅使門橋から金さんが「水遊びかい」と声を掛ける。追っ手とやり合うのは橋南側の林間。逃げたお吉と金さんが一息つくのは心経宝塔基壇。

■ 銭形平次 第47話「地獄の罠」1967.3.22フジ/東映

 父の汚名を雪ごうとして深間にはまる若き同心、お品が彼に淡い恋を抱くも悲劇の一話。八年前水戸藩から一万両を奪った賊は捕縛されるも護送中逃亡、今度は金座を襲う手筈を整えていた。
 ロケ地、火の玉の権六が護送中逃亡する杉之江坂(鈴ヶ森への道)北嵯峨農地陵前の道。護送を宰領した同心・築波新太郎への沙汰を聞いた帰り、平次と八が話すお堂、不明(禅寺の法堂みたいだが情報少なすぎ)。番士が固める閉門の築波邸、御所九条邸跡・拾翠亭入口(頭巾被ってそっと出る築波は南側通用門)。自訴しようとした権六一味の船頭が土左ヱ門で上がる永代、中ノ島橋下手右岸河川敷(栗石)。一味の盗っ人宿になっている木場近くの料亭・水月、嵐山公園中州料亭・錦。お品が築波に屋敷へ戻るよう懇願しているところへ一味が現れ二人を拉致、大覚寺天神島。事態に気付き水月へ走る平次が渡る橋、中ノ島橋。乗り込んでの立ち回りが水月から移動する林、下鴨神社糺の森池跡。事後、晴れて一味護送の縄尻をとるお品、御所管理事務所長屋門。見送る平次ファミリーのいる塀際は別撮りか。
*事件の謎を解くのはお得意の親分なのに、お品の思いをお静に教えられ「エエー」が笑える。

■ 暴れん坊将軍 V 第35話「廓祝言、一夜の花嫁」1993-1994テレ朝/東映

 過去の悪行を償おうとした男、女郎になっていた被害者の遺児を身請けするが、ワルの手が伸び心中を偽装して殺されてしまう。お話は生き残った女を中心に進み、真実を知って自棄になる彼女を前向きにさせる新さんたちの話や、法制度に悩む上様なんかも描かれる。ワルは悪徳商人と結託して手抜き工事しまくりの材木奉行(笑えない…)
 ロケ地、縁日で元火消しの周蔵を見かけて声をかけるめ組の衆、今宮神社(楼門、境内、高倉脇坂、地主社他各所)。周蔵とおこのが「心中」して見つかる大川、広沢池東岸。放火され悉く焼死した日向屋の生き残りの娘・おいく(おこの)が引き取られた平塚村を訪ねて街道をゆく才三、不明。材木奉行の悪行を聞き怒りまくりの田之倉、阪口青龍苑(上様鯉に餌やりタイム)。周蔵がおこのにやった守袋と同じものを見る新さん、今宮神社楼門。平塚での調査を報告の才三は境内に茶店をセット。
*材木奉行に西田健、酷薄ぶりがナイス。
2005/11/22

■ 暴れん坊将軍 V 第34話「潜入!いれずみ湯の風来坊」1993-1994テレ朝/東映

 島帰りの入墨者を引き込みに使う凶賊、裏には火盗改という図。縁あって真面目に働く若者が彼らの道具にされかかるが、新さんの目にとまり万事メデタシ。
 ロケ地、母の病平癒を願いお百度を踏む平太、鳥居本八幡宮。引き込みをつとめた源助が消される汀、大覚寺大沢池(池ボチャ)。平太を入墨のことで脅す賊の手下、五社明神。源助の死体が上がる大川、嵐山公園中州下手河原。怪しい口入屋にカマをかけた帰り襲われる浪人姿の新さん、二尊院紅葉の馬場。やっつけられ逃げた一味を追った才三が火盗改に捕まる、大覚寺五社明神。事後、平太のことを話す上様トリオ、坂口庭。
*平太に坂上忍、賊の首領に大木正司、火盗改長官に内田勝正。ラス立ち福ちゃん入り、火盗改方で羽織袴。*タイトルは入墨者ばかり入りに来る深川の湯屋、風来坊はニセ墨入れて風呂屋に行ってみる新さん。

■ 銭形平次 第46話「お静のいのち」1967.3.15フジ/東映

 旗本屋敷で次々起こる怪事、無辜の町人の死に怒った平次は十手を返上し調査に入る。お静が潜入を申し出て事件は解決に向かうが、裏には役職をめぐるキナ臭い事情もあった。
 ロケ地、麻布の小堀邸、六本木の一色邸と周辺、相国寺路地(湯屋前、方丈塀際など各所。小堀邸は大光明寺か)
*見せ場はお静が連れ込まれる旗本屋敷、小堀を陥れる陰謀の主の癖に女にも手を出してみる殿様で危機とか、お静が牢に入れられたりなどして最後は火事まで出来。親分がお静に目印用の糠袋や燐塗った簪を渡してあるのも面白い。ほか、八の酔っ払い芝居も見もの。

■ 江戸を斬る VII 第13話「藤の花の殺意」1987.4.20CAL

 馬鹿息子どものなぐさみ者にされ死んだ妹の仇を討つ芸者の話、最後の一人をやり損ねたところで金さん介入、これ以上の殺しを止めようとするが哀れな女はお京を庇い命を落とす。
 ロケ地、娘にからむ大潮一家にかかってゆく政吉たち・あとから金さんも介入の縁日、今宮神社東門付近境内。仲のよい姉妹を見て泣き入るお染、東門(扉は閉まっている)
*金さんボコられタイヘンの一話、しまいにお京を人質にされタコ殴りされた挙句堀にざばーん。ラス立ちには、堀から這い上がってきた設定で髷ぐちゃぐちゃ、最初っから諸肌脱ぎで入ってくるので「見せるに惜しいが」なんてカッコつけもなし。立ち回りは終始ぶっとい薪ざっぽ持って大暴れ。
2005/11/21

■ 江戸を斬る VII 第12話「裏切り盗っ人仁義」1987.4.13CAL

 お仙の過去がのぞく一話。命の恩人の「本格のお盗め」のおかしらと偶然出会うお仙、しかしかしらは年老い手下は畜生働きに堕ちていた。町方の関わりが知れハメられるお仙の危機を、弥平次と白イカ奉行が救う。
 ロケ地、丹次にハメられたお仙が南の捕り方に囲まれる両国吉川神社、大覚寺五社明神。事後、おかしらの墓に参って半ベソのお仙を迎えに出ている金さんと弥平次、大沢池木戸前。
*おかしら・天満の佐五平に御木本伸介、丹次に宮口二朗。お仙が町方に囲まれているとき盗みに入る丹次一味のシーン、ちらっと福ちゃんが見えたような気がするが立ち回りには見えず。

■ 銭形平次 第45話「桐の極印」1967.3.8フジ/東映

 土左ヱ門の懐から出た慶長小判は豊臣の財宝。七年前の盗っ人の所業が知れるほか、欲をかいた金の亡者のすったもんだが描かれる。
 ロケ地、釣り人が七千両泥棒の一味だった左官の死体を見つける柳原土手、大覚寺大沢池畔。慶長小判のことを聞いた帰り道、八が土左ヱ門が大坂城の人夫だったと告げに来る塀際、相国寺大光明寺南路地。上総屋の娘かどわかしの件で和三郎を問い詰める親分、鐘楼弁天社。上総屋の後妻を尾行するがお百度参りでがっかりの神社、御香宮裏手摂社(あとで娘救出のくだりでも出る)。和三郎の過去を聞きに行く船橋の寺、相国寺墓地。寺を出る平次と八、林光院境内。

■ 暴れん坊将軍 V 第33話「鳶口一本、炎の男道!」1993-1994テレ朝/東映

 駿府城代の暗殺、凶器の鳶口は辰五郎が龍虎に与えたもの。裏には城代の後を襲い、産品の横流しで私腹を肥やさんとした大番頭らの陰謀が渦巻いていた。久々登場の初期メンバー・龍虎を起用、サブちゃんと男の友情で泣き入る人情劇を展開。
 ロケ地、駿府城代・田辺肥後守が暗殺される屋敷の庭、嵐亭延命閣。鳶口のことで辰五郎が誰かを庇っていると話す新さんと忠相、桂川松尾橋上手中州流れ込み前汀。駿府城、二条城本丸櫓門を側面から。城下をゆく才三、仁和寺塀際。昼を使う才三に接触する龍組の佐吉、摩気神社本殿。事の仔細を鳩に託し放つ才三、本殿裏手。龍虎の女房を伴い江戸へ向かう才三がゆく街道、嵐山自転車道(事後、女房と駿府へ帰る龍虎も同所)。女房と再会の龍虎、仁和寺観音堂脇。
*悪役陣、大番頭に川合伸旺、駿府勤番組頭に小沢象、北町与力に中田博久と豪華。駿府城代暗殺の瓦版に群がる民衆の一人に福ちゃん、道具箱担いだ大工。

■ 世直し順庵!人情剣 第6話 2005.11.21テレ朝/東映

 姐御肌の壺振り女・おさいの心底を見て道を説き更正をはかる順庵、彼女がケジメると向かった相手は人心売買をはたらくワル。しかし外面は仏の両替商は役人に鼻薬をきかせており、今度も「手の出せない相手」。
 ロケ地、おはるが縊死体で見つかる大川端の林、大覚寺大沢池北西畔の木。仲間を案じて訪ねた先で義憤にかられて口を出したおように礼を述べるおさい、中ノ島橋。十文字屋の寮、大覚寺放生池堤北詰に入口をセット。順庵とおようを呼び出し更正すると告げるおさい、大沢池船着(大)に茶店の床机あしらい。おはるの墓にケジメをつけると誓うおさい、大沢池畔(庭湖石が背後に)。寮に踏み込まれ船で逃走する十文字屋と用心棒、大沢池北辺水路にゲートをセット。
*今回の相手に関しては長谷部さま「上からのお達しでダメ」→針を出してくる「儀式」もナシの仕置でルーティン化か。*林のアイキャッチにアオバズク、声入り。*サブタイトル、テレ朝サイト「壺振りの女」/東映サイト「幽霊の声と誘拐された娘達!順庵に惚れた極道女…」。

■ 水戸黄門35 第7話「悪代官と十人の盗賊」2005.11.21TBS/東映

 舞台は八女、盗っ人まで追い使う悪代官を懲らしめるお話。その盗っ人に騙され贖罪の日々を送る元大工と、彼を慕う茶問屋の女将のほのかなロマンスが描かれる。
 ロケ地、桔梗と飛竜がツナギの渡し船、広沢池西岸。僧形の飛竜は観音島へジャンプして去る。一行と離れ山道をゆくアキ主従が布袋の手先と戦うシーンは酵素か(山道、ダート、谷川)。徳兵衛の回想、幼いおくみと遊ぶ旅先の水辺、広沢池西岸・養魚場付近の細流。
*桔梗、遂に老公の前に立ち絶好のチャンスをほほえみパワーにためらい失敗。このほか、お茶目な蜘蛛盗聴器なんかも使ってみせる。*昔徳兵衛を騙して図面をゲットし、いままた代官の手先になって引き込みを強要する凶盗に亀石征一郎。*ラス立ち福ちゃんちらり?
2005/11/20

■ 松平右近事件帳 第3話「恨みのかんざし」1982-1983日テレ/東映

 土井大炊守に阿り藩主の栄達をはかる江戸家老、功績アピールに放火していち早く駆けつけガエンに消火させるという悪行をはたらく。タイトルは、家老が大炊守に自らの愛人である辰巳芸者を差し出そうとして断られ、捨てるにとどまらず消そうとしたことによる「恨み」。
 ロケ地、放火を目撃して消された大工の死体が上がる大川、嵐山公園中州下手右岸河川敷。見物の衆は中ノ島橋から見る。妹を出石藩邸に潜入させたことを右近に報告する清太郎、中ノ島橋北詰堰堤脇。事後、は組の梯子乗りが披露される広場、本法寺多宝塔前。右近が場を去るシーンは塔と本堂をバックにして仁王門越しのアングル。
*家老に田口計、手下の怖い剣客に山本昌平、辰巳芸者に土田早苗。賭場の客に福ちゃんがちらり。
2005/11/19

■ 天下の副将軍 水戸光圀 徳川御三家の激闘
 逆臣覚悟!光圀最後の闘い その二

 江戸屋敷へ入った老公、罠にかかって老耄にされかかるが上覧能の舞台にしゃきっと立ち、舞の途中には家老を成敗。そして柳沢を叱りつけ、将軍と御三家に向かって大学を引いた最後のお説教を堂々と述べ立てる。長いドラマの締めくくりは、老公死後江戸の町に張り出された「天下の宝」を惜しむ落首。
 ロケ地、町人態で江戸へ向かう老公一行、谷山林道頂上付近。水戸藩邸、随心院薬医門。逃げた桔梗が始末される林、下鴨神社糺の森河合社裏手。柳沢の手下と安兵衛がチャンバラは池跡。上覧能の舞台、相国寺大光明寺石庭に大規模セット。安兵衛に送られて水戸へ発つ老公一行、谷山林道切り通し。やちと余生を送る西山荘イメージに直指庵庫裏
2005/11/18

■ 暴れん坊将軍 V 第32話「紀州から来た刺客」1993-1994テレ朝/東映

 隠し金山で得た財を尾張宗春に貢ぎ片方で将軍暗殺を図る大名、その手先に使われた女の哀話。彼女は二度吉宗を狙うも果たせず、騙していた忍者に恋人の仇とかかってゆく。
 ロケ地、殺された隠密の後を継ぎ山根藩探索を才三に命じる上様、坂口池泉切石橋上。才三が潜入する山根藩領の隠し金山、不明(白水峡か)。尾張藩邸イメージ、妙心寺玉鳳院(放生池越しのショット)。新さんに近付いた辰巳芸者の正体を報告する茜、屋形船は広沢池東岸。新さんの回想、紀州藩主時代迷い込んだ山で髪を洗うお七を見る、清滝。小十郎(紀州で上様に解雇されて逆恨み中)にかかってゆく「小鈴」、崖地不明。事後、野点の席でお七を悼む田之倉と上様、芝地の茶亭、不明。
*宗春は謁見で偉そうにしているだけで目立った動きは無し、事敗れるを聞いた茶室で小指立ててお茶啜ってる中尾彬が妙に可愛い。実は忍者の小鈴は茜と旧知、「お七ちゃん」「茜ちゃん」と呼び合うのが面白い。ラス立ちでは茜が小十郎を「お七ちゃんの仇」と憎しみを込めて斬る。小十郎弱すぎ。

■ 銭形平次 第44話「江戸ッ子雛」1967.3.1フジ/東映

 出先で大名家のお姫様を拾う平次、お家騒動の渦中のうえワルはお奉行のライバルで更にややこしい事態に。当初平次を「コレ町人」と呼ぶ姫様が、町場で暮らすうち事を弁えた大人になる成長物語でもある。
 ロケ地、平次が姫を拾う街道、下鴨神社(黒イカに娘を見なかったかと問われるのは馬場、足を挫いた姫が蹲っているのはいま瀬見の小川が流れる河床の茂み、声を掛けられた平次は参道にいて見下ろす)。姫を町に連れ出す平次、神泉苑。姫がさらわれたと芝居を打ち姫の叔父を呼び出す広源寺五重塔、仁和寺塔東側(遠景に経蔵)
*親分に恋してしまう姫様、さすがにやっかむお静。ニブいのか信じきっているのかよくわからない親分の態度もなかなか笑える。姫様「お照」に森山加代子。

■ 江戸を斬る VII 第11話「お京誘拐御用旅」1987.4.6CAL

 碌に準備もせず大物の凶賊を捕えた秋月らは、手下に襲われお京を人質にされ逃げられてしまう。以降は旅もの、甲州街道を相州に向かう賊一味を追ってゆく。
 ロケ地、逃走し神田川をのぼった一味の船、広沢池東岸際。大山参りに扮した一味の目を盗みお京が簪を刺す道標(甲州街道追分、大山道分岐)、不明。賊が船頭を脅して船を出させる多摩川の渡し、罧原堤下河原。一味がゆく街道、広沢池池底(東岸際・北望、水無し)。藤枝宿近くの金の隠し場所、谷山林道(ラス立ち)。馬で逃げた首領を追う金さん、北嵯峨農地・陵前の道
*賊の首領・稲取の勘兵衛に河合伸旺、スケベ心を発しお京ちゃんをカニばさみにしてぐるぐる回る荒技をかます(未遂)。
2005/11/17

■ 銭形平次 第43話「お由良の罪」1967.2.22フジ/東映

 玉の輿が決まった女は、それまで関係していた男にいちいち縁切りを申し渡して歩くが、翌朝堀端で死体となって見つかる。最初に予断を与えるシーンを挿入し小気味よく裏切る展開も楽しい一話、主軸となる毒婦を三島ゆり子が好演。
 ロケ地、お由良の死体が見つかる水道橋の上水掘端、不明(前にも出た、半分傾いた感じの石の玉垣など映る。ラストシーンには宇治橋か唐橋のような大きな橋が見える)

■ 暴れん坊将軍 V 第31話「空を飛んだ米相場」1993-1994テレ朝/東映

 米相場を操り価格を高騰させ民を泣かすワル、唯一良心的な店を潰しにかかる。その店を切り盛りする気丈な女は、昔火事ではぐれた弟を捜しており、やっと見つかったその弟がグレていて脅しの材料にされてしまうのだった。
 ロケ地、父母の墓に参る美乃屋の女将・お幸、黒谷墓地。弟を見かけ追うも反抗される、梅宮大社境内。事情を聞く新さん、神苑汀。お幸が語る弟と鳩の回想、大覚寺大沢池堤下汀(南岸)。お幸が弟に呼び出される深川天神、五社明神。弟の兄貴分のチンピラが語る拾った際の模様、鳥居本八幡宮(井戸端と舞殿)。チンピラがお幸を追う、大覚寺放生池堤護摩堂前。怒りに任せて鳩を射る弟、天神島。弟が大戸屋の手下に拉致される、大沢池堤。兄貴分が殺されて上がる船着、大沢池船着(大)。前勘定奉行が黒幕と報告を受ける上様、梅宮大社境内に床机をセット。ラスト、じいと漫才の上様、芝地の茶亭、不明。

■ 江戸を斬る VII 第10話「瞼の父は大泥棒」1987.3.30CAL

 十年前に江戸を荒らした大盗が江戸に立ち戻り、娘に金を渡してそっと去ろうとするが、彼に罪を着せて凶行をはたらく一味があった。お話は父娘の情話、お白州でべったべたのドラマが展開される。
 ロケ地、おきみが賊に父のことで脅される、北野天満宮参道本殿裏手。事後、お鈴らを明神さまへ連れ出す金さん、楼門前参道(縁日の屋台あしらい)

■ 大奥 華の乱 第6話「殺意」2005/11/17CX

 子を喪って自失する女、新たな火種となる女、裏で進む陰謀。次期をめぐっての争いに母が率先してプレッシャーをかける日々に、「王」の心は壊れてゆく。
 ロケ地、長丸が逝った朝のイメージに姫路城櫓。徳松の端午の節句の宴の導入に天守。長丸の葬儀の寺、粟生光明寺(本堂のほか、席を立った安子が折れ崩れるシーンに回廊、柳沢と御台が「薬」について話すのに本堂廊下)。長丸の「記録」を抹消する措置に怒った安子が桂昌院に故障を申し立てる座敷、二条城清流園春雲亭。大典侍が父大納言付きで桂昌院と会う御殿、智積院書院。大典侍が桂昌院と綱吉に閨の歌を披露する座敷、二条城清流園春雲亭
2005/11/16

■ 暴れん坊将軍 V 第30話「嵐を呼ぶ三兄弟」1993-1994テレ朝/東映

 弟妹を残し上方へ奉公、出世ののち帰った兄は女郎になった妹と盗っ人の一味になった弟を見る。新さんとめ組が二人を掬いあげる人情劇が主軸、ワルは盗っ人を追い使い上前をハネていた火盗改。
 ロケ地、弟と間違えて声を掛けヤクザにボコられる田之助、縁日の情景の導入に仁和寺の塔を九所明神拝殿越しに挿み、屋台をあしらった勝持寺鐘楼前。和尚に挨拶して帰る田之吉に事情を聞く新さん、参道石段。田之助の弟について報告の忠相、姫路城西の丸。吉原で女郎の妹を見て嘆く田之助、山室堤道(堤にぼんぼり、堤下に屋台あしらい。め組と新さんが足抜けさせた妹と涙の再会も同所で夜)。盗っ人が持っていた銃について話す忠相と田之倉に軽口を叩いてゆく火盗改長官、姫路城ぬの門。足抜けヘルプについて上様を責めにくる忠相、好古園御屋敷の庭。大坂へ向かう三兄弟の見送り、広沢池東岸(船着と茶店あしらい)
*火盗改長官に山本昌平、手下の賊・狐火の仙蔵に黒部進。ラスト兄弟の乗る船の船頭に福ちゃん。*女郎足抜きはめ組の主導、楼主らに見つかり窮地のところへ新さん介入。め組をご定法破りと叱るくせに牛太郎らを打ち懲らしてあとで忠相にお目玉を食らう上様、しかし忠相もあの店は常々問題があって欠所で楼主は重罪とか言ってフッと笑う…いいのかこいつら。

■ 江戸を斬る VII 第9話「幼い脅迫者」1987.3.23CAL

 大店のどら息子に陵辱されたうえ婚約者を殺されてしまう娘、金と権力で色魔を庇う父。犯行を見ていた孝行者の幼女が人参のため脅迫をはたらく挿話などあり、彼女を消そうとするならず者の前に桜吹雪がぱっと咲く。
 ロケ地、近江屋の馬鹿息子を殴りつけるも刺されてしまう幸三、中ノ島橋たもと(辻占売りの娘は橋上)。幸三を殺したと名乗り出た偽者に騙され川浚いの色川、中ノ島橋上と河原(設定は大和橋)。色魔が釈放されたと聞き絶望したおみねが入水(未遂)嵐山公園中州下手河原。お和が近江屋に金を置くよう指示した烏森神社の灯籠、仁和寺九所明神。お和とお鈴が簀巻きにされ放り込まれかける橋、中ノ島橋
*近江屋に嵯峨善兵、どら息子の代わりに出頭するヤクザの一人に福ちゃん(クレジットはベタ、劇中呼称は捨吉)、台詞もたっぷり・お白州にも登場。

■ 銭形平次 第42話「十手子守唄」1967.2.15フジ/東映

 大店の跡取りにと我が子を手放した女、それきり縁を断ち二度と会えぬことを悲しみすり替えを思いつくが、隠した子を託した女の身に変事が起こり赤子が行方知れずとなってしまう。
 ロケ地、お元から赤子を託されたお仙が殺される雁ヶ池、大覚寺天神島。平次宅で預かっていた「捨て子」をお元に会わせ、岩城屋の赤子を実の親に返す神社、不明(舞殿の奥に蔵、鳥居前にステップ、拝殿が檜皮葺)
*お元に藤間紫。
2005/11/15

■ 暴れん坊将軍 V 第29話「新さん負けるな!大競馬」1993-1994テレ朝/東映

 将軍お召し馬候補をめぐって起きる騒動、意地っ張りのお召し馬乗りと牧場の兄弟をサポートの上様、途中からレースを引き継ぎ駿馬・疾風に乗ってゴールイン、そのまま悪企みをしていた関東郡代を成敗のチャンバラに。
 ロケ地、火事場の邪魔をしたお召し馬乗り・速水連三郎に謹慎を申し渡しに御厩へ赴く田野倉孫兵衛、妙心寺退蔵院(前の看板も利用)。弓のお稽古上様に拝謁する野馬奉行・綿貫、姫路城西の丸。速水を挑発に来る関東郡代所の馬乗り・沖山、妙心寺法堂・仏殿間の回廊。下総へ向かう街道で郡代の手先に襲われる速水、谷山林道。関東郡代所、妙心寺龍泉庵。小金牧へ着いた速水が野火消しを手伝う野原、酵素か。野馬奉行所、妙心寺聖澤院。疾風を試乗して落馬する速水、下鴨神社河合社脇。綿貫の墓に参る新さん、不明。レース、出発点とゴールおよびラス立ちは走田神社本殿前と参道(参道奥に紅白の幔幕)。行程には山室堤谷間林道が使われる。お城へやって来た疾風を嬉しそうに乗り回す上様、下鴨神社馬場
*狭い堤道や山道をどかどか駆ける松平健の手綱さばきが見もの。話の展開をレースへレースへ持っていくのは、やはり上様の騎馬姿を見せたいせいか。*お城で上様と話しても全然新さんだと思わない速水や牧師兄弟、なんかおかしい…ムリっぽい「だっぺ」言葉も。

■ 江戸を斬る VII 第8話「邪剣断った白頭巾」1987.3.16CAL

 娘ばかりを狙う辻斬りが多発、遠山奉行の懈怠を責める声上がる。身辺に手が及ぶと知った新刀試しの馬鹿殿とその取り巻きは、気の毒な浪人を犯人に仕立てようとするが白頭巾出てアウト。
 ロケ地、本多軍之助ととりまきが自ら囮になったお竹を襲う鎧戸渡し付近の堀端、嵐峡船着き(白頭巾登場は嵐亭の生垣付近から・派手に飛び降り)
*白頭巾はお奉行、つごう二回登場。桜吹雪はなくて、今回はお白州での証拠に頭巾から見えてた「俺の目」。変装は奉行だけでなく、同心三人も。雨森は蕎麦屋、若手二人は女装。*血に飢えた馬鹿殿に小野進也、とりまきに内田勝正、ハメられ浪人に森次晃嗣。

■ 銭形平次 第41話「黒い魔手」1967.2.8フジ/東映

 近所の子供が帰ってこないと捜しに出た親分、寺に入ったところ慌てて持ってきた御用提灯を見咎められ、十手召し上げで窮地に。しかしその寺は油を隠匿する悪の巣窟だった。
 ロケ地、子らを捜しに入る一念寺、穴太寺(仁王門ほか境内をフルに使用、今は鉄板が張られている建物もしっかり萱葺き、塀なども程よく崩れて風情たっぷり)。子らや八が監禁される「塔」は近くの金剛禅寺の鐘楼門(内側からの撮り、本堂や墓地に蔵も使用)。「法事」をしている一念寺へ「墓参り」にゆく平次と八が通る路地に小幡神社境内の北へ抜ける路地(親分たちの背後に道を隔てて向こうの民家の蔵も見えている)。奉行所へ呼び出され叱責され十手召し上げを食う平次、相国寺大光明寺方丈縁先。その帰り、腰のあたりがスカスカで所在なげに歩く平次、南路地。
*近所のおかみさんたちが子を捜す水回りは不明、ひょっとしたら犬飼川周辺、しかし今は改修され確認不能。
2005/11/14

■ 江戸を斬る VII 第7話「恐怖の凶賊 紅蝙蝠」1987.3.9CAL

 凶盗一味の一人を捕縛、しかし何も吐かせられぬまま加代とお竹が拉致され、男の身柄引き渡しが要求される。二人の監禁場所をめぐるドラマが見もの。
 ロケ地、お参りの加代が犬に吠えつかれるのを助ける隠居、今宮神社摂社と高倉脇坂。一番組が土木工事の河原、嵐山公園中州下手河原。監禁された蔵から合図のくだりで中ノ島橋越しの中州料亭、高窓から簪の光がキラキラという趣向。
*凶賊・紅蝙蝠のかしらは戸浦六宏、ふだんはひさご出入りの絵が趣味なご隠居さん。加代を犬から助けるくだり、一瞬見せた残忍な顔を子供の目は見逃さない…加代の「あの人はホントはわるい人です」が笑える。*福ちゃん二態、その他大勢の北町同心と、捕り方の下っ端。*今回桜吹雪は見せず、お白州もあっさり。

■ 銭形平次 第40話「節分の女」1967.2.1フジ/東映

 節分の夜に起きた殺人、見え隠れする女の影。婀娜っぽいその元芸者は、病みやつれた「夫」に代わって彼を陥れた者どもを嵌めてゆく。
 ロケ地、札差の越前屋が殺される神社、御香宮本殿裏手。後段仙吉が北町同心に斬られるのも同所。お芳が元北町の榊原を療養させている葛飾の金蔵院、不明(前に出た花頭窓のお堂と同じ、立地は丘の上で鐘楼も見える)
*お芳に嵯峨三智子、榊原に波田久夫。

■ 暴れん坊将軍 V 第28話「子連れ芸者の挑戦」1993-1994テレ朝/東映

 亭主の死に不審を抱いた女房は、司直の手にとの声を退け自らワルに迫る。この芸者が、懐かぬ生さぬ仲の子と真の親子となるプロセスを絡める。
 ロケ地、蟻いじめの勘太に声をかける才三、梅宮大社神苑(亭主を見送るお蔦の回想や勘太拉致もここ)。道庵の寺子屋、神光院中興堂(内部も使用、中から蔵が見えるショットも)。忠相が殺された勘定奉行が伊豆行きを予定していたと語る、大覚寺大沢池(庭湖石が見える)。道庵の前身について報告の才三、芋田楽の茶店、天神島朱橋たもとにセット。子のため新田屋へ向かうお蔦が歩く川辺、桂か。事後、今回の件を話す上様と田之倉、彦根城玄宮園龍臥橋
*道庵に森章二。

■ 世直し順庵!人情剣 第5話 2005.11.14テレ朝/東映

 診療所の見習い・藤森の過去が明らかに。お話は、彼の兄の仇という浪人と、辻斬りを請け負い遂行するも消される食い詰め浪人と、それぞれの夫婦愛を描く。弟子がなんとか恨みを振り切ったのを見届けた順庵は、ライバルを殺してのし上がったお大尽を仕置に向かう。
 ロケ地、藤森の言動に泣くおみつにそれは初恋と告げるおよう、仁和寺水場脇石段。考え込む藤森に仇討ちはダメと釘を刺しにくる順庵、経蔵。そのあと狂ったように素振りの藤森、塀際草むら。兄の仇・戸田浪人と対峙する藤森、観音堂前。
*幕閣から近江屋への手出しを止められたとぶちぶち愚痴る長谷部さま、だからねという感じで「先生!」と教唆。しかしあまりにも「仕置」があからさま過ぎ。*サブタイトル:テレ朝サイト「仇討ちの女」/東映サイト「涙の仇討ち!夫婦愛を踏みにじる悪い奴に天罰を!」

■ 水戸黄門35 第6話「罠にはまったお嬢さん」2005.11.14TBS/東映

 欲深・女好きであまりにもわかりやすい悪代官、賄賂を断った和泉屋を即投獄し娘も毒牙にかけようとするところを、老公の思いついた巡検使芝居で懲らしめる。お嬢様を見守るヘンな三兄弟が実の兄とか、相変わらず手際のわるい布袋一味の爆破騒ぎのエピソードが挿まれる。
 ロケ地、日田入りの一行が通りかかる球磨川、桂川松尾橋上手河原。酒を買いに行った助さんが美女を見つける橋、八幡掘明治橋。お嬢様は堀端。和泉屋の米俵を検査に来る役人、新町浜。その騒ぎのなかツナギをとるお娟とアキ、明治橋たもとの茶店(格子越しに明治橋)。代官所を見張っていて飛竜の幻術に誘い出されてしまうアキと鬼若、鳥居本八幡宮。三兄弟の回想、貰われてゆくお咲の船、広沢池東岸(兄弟は堤)。日田を発つ一行、不明(野原)
*悪徳商人は中田浩二、巡検使に化けた「賄賂役人」助格相手の悪徳商人ぶりがさすが。ラス立ち福ちゃん入りチラっとどアップあり・用心棒のセンセイ。
2005/11/13

■ 天下の副将軍 水戸光圀 徳川御三家の激闘
 逆臣覚悟!光圀最後の闘い その一

 老公退隠後柳沢の勢いは更に増し、遂にわが子を将軍にとの野望を抱く。そして、老公への魔手は着々と準備されていた。
 ロケ地、初午の宮をゆくやちと愛洲、吉田神社竹中稲荷参道。安兵衛が叔父の難儀に駆けつける高田馬場、不明(公園のグランドふう)。老公が江戸の隠宅に出した文を持って走る飛脚、谷山林道頂上付近に茶店をあしらい。西山荘イメージ、直指庵庫裏。老公の指示について話す安兵衛と愛洲、大覚寺大沢池船着(小)。柳沢邸、大門。侍女の桔梗に激しい稽古をつけられ逃げ出す若様、相国寺大光明寺前庭。水戸藩上屋敷、随心院薬医門。屋敷から走り出た忍者と戦う安兵衛、大覚寺五社明神(逃げた男が潜むのは本殿)。家老が裏切者との報告をしに水戸へ発つ愛洲を見送りにやってくる安兵衛、天神島。愛洲を刺客が襲う、谷山林道切り通し(両側)。安兵衛が愛洲を葬る石塚、切り通し崖っぷち。このあと水戸へ走り出す安兵衛、頂上付近。
*水戸家家老・藤井紋太夫が柳沢に渡す毒、ワライタケエキス。早速金魚で試す中尾彬、老公が笑い死にするさまを想像してニタリという場面、映像化してある…しかしこれだけではすまず、毒を盛ろうとして失敗した桔梗の妹がその吸物を飲まされるくだりもキョーレツ。澄ました顔してごくっと飲み干したあと老公らを送り出し…廊下に出た老公の耳に部屋のほうから「アハハハハー」の高声が降ってくる。座敷では芦川よしみがワライタケ毒に苦しみ笑いまくり…女優さんってすごいわ。

■ 松平右近事件帳 第2話「花の吉原花魁殺し」1982-1983日テレ/東映

 不審死した姉花魁の仇を討ちに自ら苦界に身を投じる娘、梅吉から頼み込まれた右近が動くとすぐに出てくる容疑者、町で乱暴の限りを尽くす大身旗本の次男坊。行状を知り怒髪天の右近は、それでも一応老中とお局さまに断りを入れにゆく。
 ロケ地、警同のシーン、大覚寺天神島朱橋付近。逃れた夜鷹を襲いいたぶる旗本の若様・竜之進、石仏前。梅吉の回想、父の塚の前で虚無的な発言をするおこよ、天神島大楠の根方。おこよのことを話す船上の右近、嵐山公園中州湛水域。秋月家の始末の件で弥生局と会う右近、駕籠が控えるのは仁和寺茶店(背景に塔)。庭で話す二人、枳殻邸印月池畔。
*狂乱の若様に亀石征一郎、グルの南町同心に菅貫。それぞれ狂犬系とネチネチ系を好演。おこよに岡本舞、彼女が買われた楼の女将に白木真理。*竜之進が無体をはたらく矢場、客に福ちゃん、脅えて固まりつつきょろきょろ。
2005/11/12

■ 江戸を斬る VII 第6話「桃の節句の鬼退治」1987.3.2CAL

 事件は贋金つくり、江戸払いが解けて戻ってきたばかりのかざり職人は妻子の前に立てずにいるところを、ワルに見込まれ引きずり込まれかける。彼の子をさらって言うことを聞かせようとの策略は、拉致段階で金さんに阻まれ以降お加代ちゃんを使ったお芝居に。父には健気に要りませんと言っていたお雛様は、お奉行からご褒美としてどどーんと五段飾りでやって来る。
 ロケ地、かざり職人が土左ヱ門で見つかる三又の浮州、嵐山公園中州下手河原。源三がワルに見込まれてしまう天神様、今宮神社(境内、楼門)。源三の娘誘拐未遂も同所の稲荷社裏手。
*源三に長谷川明男、女房に本阿弥周子、黒幕の加賀藩の偉いさんに睦五朗。福ちゃん二態、北町奉行所におけるその他大勢の同心の一人(妙にきょろきょろするので目立つ)と、誘拐犯(お白州では後列)。
2005/11/11

■ 暴れん坊将軍 V 第27話「天下御免の偽十手」1993-1994テレ朝/東映

 岡っ引殺しの現場で十手を拾った魚屋の青年はニセ目明しに変身、町で子供に情けをかけたりするうち大奥女中がらみの事件に巻き込まれてゆく。
 ロケ地、野博打の男たちが岡っ引・長吉の手入れを受ける岸辺、広沢池観音島。捕まった仙太が金を取られるのは東岸へスイッチ、ここで役者遊びの大奥女中を見る(汀に船着と船宿をセット)。幼馴染のお美代の母の病が篤いと聞く仙太、梅宮大社(神苑門、本殿、神苑)。役者と密会した大奥女中を尾行する仙太だが気付かれ囲まれる、妙心寺涅槃堂前路地。新さんが追い払っているスキに駕籠を追っていくが見失う路地、大通院裏路地。留守居役・板垣大和守邸、龍泉庵。仙太に強請られた役者が相談にゆく西海屋の寮、中山邸門。板垣らと密談の茶室は無畏庵(外観イメージ)。お喜多の方が墓参の増上寺、仁和寺(塔遠望、金堂、塔前路地、参道)。さらわれたお美代と強請りネタの簪を交換の氷川神社、神護寺石段
*留守居役に菅貫、タラシ役者に山内としお(しらばっくれの台詞回しは「田中さま」そのもの)。

■ 銭形平次 第39話「奪われた短筒」1967.1.25フジ/東映

 鉄砲組与力を襲い短筒を奪う賊、平次は大掛かりな芝居を打って盗っ人として一味に潜入。首領の情婦に惚れられたり、切腹した与力の息子が父の恥を雪ぐなどと乱入したりするうち正体はばれ、あろうことか金座を狙う一味と死闘となる。
 ロケ地、賭場の開かれる屋敷、相国寺大光明寺(門前に出す八の屋台は別撮り)。下っ引と息を合わせた「橋場の三吉」が隠れる祠、宗旦稲荷。一味のアジト、不明(空地の隅に蔵、家屋は民家っぽい)。事後、父の後を継いだ与力の息子が意気揚々と登城の道、京都御所塀際。
*首領の青木森蔵に尾上鯉之助、与力の息子に峰蘭太郎。自身を橋場の三吉と信じ込ませるのにかける手間が見もの、ムシリ頭も似合い情婦とのやりとりでは色悪じみた表情も見せる。
2005/11/10

■ 江戸を斬る VII 第5話「潜入深川無法地帯」1987.2.23CAL

 「濠外」スラムもの、軸は幼馴染の妓を身請けしたかった男の哀話。大金を欲した男はヤバい橋を渡り追われる身となり、深川の「シマ」へ逃げ込み高飛びの船を待つが、哀しい男女を別天地へ誘う船は遂に来なかった。
 ロケ地、雨森が潜伏する汀の苫小屋、嵐峡船着きに小屋・漁具や柵をあしらい(潜入するも露見し危機に陥ったお鈴と鶴吉を逃がすのにお芝居で突き落とし川ボチャ)
*「シマ」のビジュアル、ローアングルで映画村怪獣プールを映したり、入口の一本橋はセットに高橋を組んだりけっこう凝っている。事後、沖の船を見やり物思う金さんの「海」は琵琶湖かとも思えるが島影が不可解で船はミニチュア。*いろんな作品で描かれてきたお話、謎の元締が何食わぬ顔をして日常に溶け込んでいるなど共通の見せ場もある。お白州はナシ、桜吹雪は亥之助(にしきのあきら)がつかみ合いの際見て同類と納得する小道具。荒くれたちには井上昭文・小船秋夫・浜田晃など怖い顔がわんさか、福ちゃんも賭場の中盆などする。

■ 暴れん坊将軍 V 第26話「刃傷!慕情消えやらず」1993-1994テレ朝/東映

 城中で刀を抜き成敗された奥祐筆、不可解な死に仇討ちを決意する残された妻。尼となった彼女を気遣う男は、かつて慕った女の手を汚させるに忍びず先回りしてワルを血祭りに上げてゆく。
 ロケ地、下城する侍たち、姫路城菱の門。出家した堀内の妻が身を寄せる尼寺、常寂光寺(仁王門内外や石段を使用)。悪徳商人と奥祐筆組頭が密談の屋形船を出す大川端は広沢池東岸、汀に船着や船宿の入口をセット。組頭の裏にいる黒幕について田之倉と話す上様、姫路城西の丸
*蓮祥尼を慕う夫の剣友は提灯奉行、やることが過激な割にコミカル。南町から出てきて才三とこそこそ話す新さんを見て「隠密回り」と早合点したりする。尼さんのくせに夜な夜な仇討ちに出てゆく未亡人は道場主の娘で小太刀の遣い手設定。*船頭に化けて組頭を襲う石崎のくだり、ちょっとと呼び出されて刺され水ボチャの家来に福ちゃん、思い切りよく背中から広沢池に落下、役名は「河合」。

■ 銭形平次 第38話「夜釣りの客」1967.1.18フジ/東映

 八が師と慕う将棋の強いご浪人さんは仇持ち、帰参の期限に焦り人道を踏み外してしまう。彼を疑う親分にマジでかんかんに怒り逆らう八も見ものの、重苦しい話。
 ロケ地、藩邸へ行くという成沢浪人と行き会う平次と八、忠魂碑みたいな石塔のある寺、不明(石畳と松並木も見える)。あばた面の甚助が住む船小屋と周辺、不明。そこへの橋は若森廃橋に似た木橋(アングルはアオリのみ)。小屋は堤外地にある感じ、土手の向こうに甍が見えているが天井川堤ならこんなふうに見えるかも。土手にはステップつき。甚助の船が見つかる川辺や、彼の首無し死体が上がる石礫河原は、いずれも水面と地面しか映らず判断材料に欠ける。

■ 大奥 華の乱 第5話「逆襲」2005.11.10CX/東映

 からくも湯殿を脱出した安子はそのまま男児を出産、その子と母をべたべたに構う綱吉。お伝の憎悪はぼうぼうと募り浅はかな行動に出るも果たせず、心を解きかけたそのとき離れた場所にあった悪意が噴き出す。また同じときもっと離れた場所で、新たな紛争の種も息づきはじめていた。
 ロケ地、江戸城イメージに姫路城天守や櫓。長丸誕生後、廊下で行き会ったお伝に湯殿の一件を糺す右衛門佐、東福寺方丈回廊。庭の池辺でお伝に三度目は許さないと釘を刺す安子、彦根城玄宮園魚躍沼(後段、徳松が弟のために花を摘むのも同所)
*賢しらに学問を持ち出すも欲をかき綱吉の不興を買う・あからさまな柳沢の示唆に操り人形のように乗る・安子の思いを一旦は受け止めかけながら目の前の誘惑に負ける…中身は単純で可愛い女のお伝が、真っ逆さまに落ちてゆく深みに慄然。*御台は…マグマが噴き出すように心の底から迸る「いい気味」高笑いが凄絶、意向に沿わぬ者に発した「なんやて」がここまで凝縮されて怖い怖いほとんど祟り神。
2005/11/9

■ 暴れん坊将軍 V 第25話「盗っ人新さん、二代目襲名!」1993-1994テレ朝/東映

 腕のいい植木職のオヤジがなにをとち狂ったか義賊に憧れ、周囲をやきもきさせる。その与太話にホントの泥棒が乗ってくるが、こやつの後ろには御金蔵の番人がいて公金横領のごまかしを企んでいるのであった。
 ロケ地、千代田のお城、姫路城(植木屋のシーンなど西の丸を中心に、御金蔵破りの段では石垣や城へ登る坂など各所を使用)。植木屋の娘が朝吉と歩くシーンやお参りのシーンに今宮神社(合祀摂社や稲荷社)。新さんに弟子(盗っ人のほう)になれと迫る弥平、広沢池西岸湿地(汀に船をあしらい)
*オヤジが二代目に技を伝授したら真面目に植木屋をやるというので、新さん弟子入り。オヤジ、新さんがてきぱき御金蔵へ案内するのに少しの疑問も抱かない天然系。この弥平に橋本功、エセ義賊の円蔵に曽根晴美。

■ 江戸を斬る VII 第4話「偽りの自首」1987.2.16CAL

 心ならずも捨てた娘を求める母、拾って育て上げた養父。質屋のヒヒ爺殺しで互いに庇いあう父と娘を見た母は、引き離せぬ絆と知る。お白州で真犯人の断罪と出生の秘密あかしをやるので、長い尺をとる。桜吹雪開陳はなし(見せてないし)
 ロケ地、吉五郎に捨てた娘のことを話す備前屋の女将、梅宮大社本殿、神苑(切石橋上)
*養父の大工に名古屋章、アル中・中風でぷるぷる。女将に加茂さくら、お糸を襲うヒヒ爺に北村英三。*お糸に岡惚れは速水同心、舞い上がりやに下がるが「兄さんみたい」で↓金さんのフォロー「あの娘はまだ色づいちゃいない」がなんかヤラしい。

■ 銭形平次 第37話「十手飛脚」1967.1.11フジ/東映

 拉致監禁された上総屋の娘を救い犯人を逮捕すべく伊豆に向かう親分、今回は旅もの。陰謀の主は想定範囲内にいたが、あからさまに親分を襲撃する一味が投げ銭の利かぬ強敵で防戦一方だったり、誑し系の女まで出て大騒動。
 ロケ地、植辰の庭先で投げ銭の練習をしていて追い払われる八、北嵯峨付近の造園家の敷地か。人けの無いところで練習の八が上総屋の手代襲撃に出くわす、下鴨神社池跡。重傷を負った八の注進で出張る平次、一味の狙う文書を見つけたことで追われる、参道二の鳥居楼門(神職が出てきて悪者は退散)。上総屋の娘が監禁されている伊豆網代の長永寺、不明(ランダムな石段に花頭窓のお堂)。番頭がゆく野道、平次が足を痛めた女を拾う祠のある道など不明。虚無僧入りの敵が海沿いの街道をゆく平次を襲う松原は琵琶湖西岸。事後、お静とお参りの平次、下鴨神社御手洗社参道
*武器を奪われた親分のピンチを救った銭緡は、出掛けにお静が何かのときにと持たせた心尽くし。平次の恋女房はこのほか怪我した八を看病するが、脱走防止に足を紐で括ってあるファンキーさが笑える。*冒頭、八の「流れ弾」を食らう植辰に上方柳太、虚無僧の一人に阿波地大輔。
2005/11/8

■ 暴れん坊将軍 V 第24話「悪をあばいた潮騒の娘」1993-1994テレ朝/東映

 己の出世のため筆頭老中を陥れるワル大名、底無し沼に隠された御神刀は、老中が昔静養先で情を通じた女の娘によって引き上げられる。
 ロケ地、岡崎藩上屋敷へ神刀盗難を知らせる早馬が走る、随心院参道薬医門。軽平が海女の芸を見せる神社、梅宮大社舞殿脇。水野老中の災難について協議の上様トリオ、姫路城西の丸。お参りのおいくに声をかける新さん、梅宮大社本殿。身の上を聞くのは神苑汀〜池中亭土橋。水野辞任を噂する大名たち、姫路城はの門下坂。山上藩上屋敷、随心院長屋門。山上藩捜索について田之倉に詰め寄る譜代大名たち、姫路城二の丸付近。神刀が隠された竜神の池、不明(山中の溜池、池畔でラス立ち・ほとりにある建物に目隠し装飾施し)
*水野和泉守に大出俊、鯵のたたきに薀蓄垂れるくだりは独特で験かつぎの「やいとや」を彷彿とさせる。ワルは田口計で悪徳商人と組んで抜け荷なんかもしている。

■ 江戸を斬る VII 第3話「島抜けの謎を追え」1987.2.9CAL

 人足寄場から逃げた男たち、微罪と見えて実は上方から来た凶賊。一番組の衆が半纏盗られたり、ひさごに立て籠もったりとお約束の展開、訪ねてきてとっ捕まる間抜け役は小松政夫がつとめる。
 ロケ地、石川島人足寄場、琵琶湖岸か。事後、神田明神にお参りのお京とお秋(島抜け船頭の恋人)北野天満宮本殿。金さんがお汁粉に誘われてしまうのは本殿脇。
*お白州、桜吹雪のきっかけは船頭の無罪にえこひいきと騒ぎ俺らも神妙とぬけぬけと述べる賊に「喧しいやい」。その賊は田中浩と山本昌平ですげぇ怖いビジュアル、引きずり込まれた船頭は河原崎次郎。賊の手下に福ちゃん、隠し金掘り出し現場とラス立ちに登場、お白州はナシ。

■ 銭形平次 第36話「平次屠蘇機嫌」1967.1.4フジ/東映

 笹野さまへ年始の帰り、怪しい料理屋を見つける平次。そのまま捜査に入り果ては大捕物、銭形ファミリーにほんとの正月が来たのは松が明けてからだった。
 ロケ地、平次が借りた料理屋へやって来た一味の虚無僧を尾行する八、神泉苑(法成橋〜善女龍王社〜池端←八、突き落とされ)。手拭に記されていた不忍池付近を探るお品と下っ引たち、京都御所九条池高倉橋。橋から見た拾翠亭が料亭・鶴喜で、戸が一枚逆さま。このあと竹垣など周囲も立ち回りなどに使われる。追い詰めた賊の首領が「魚取るべからず」の札を引っこ抜いてかかってくるのは厳島神社の池に張り出した州(今も看板はあるが、文面は「餌をやらないで下さい」)
*怪しい料理屋を探るため親分がしてのける酔っ払いのお芝居が傑作。お弓ちゃんの歌に合わせて踊ったりなんかもする。風物詩の三河万才にはいとしこいしが出ていて喉を披露。やり直し正月でカルタとりにマジの親分も笑える。
2005/11/7

■ 江戸を斬る VII 第2話「桜吹雪が悪を裁つ」1987.2.2CAL

 新北町奉行・遠山金四郎の初手柄は第一話に出た石翁一味の成敗。若様がお奉行と喜ぶ一番組や、お奉行に破天荒オッケーの許しが出て舞い上がる同心トリオが描かれるが、金さんの初手柄を見たがっていた文蔵親分は殉職。桜吹雪は書付を持つ娘を監禁の船上大暴れで、袖を裂かれた際に出す。
 ロケ地、江戸城イメージに書割のほか姫路城天守。中野石翁隠宅、中山邸通用門。文蔵がお鈴に失踪したお竹の居所を聞く、大覚寺護摩堂前。鉄心らがお竹とお鈴を拉致して逃げる船着き、広沢池東岸

■ 銭形平次 第35話「大晦日に帰った男」1966.12.28フジ/東映

 年の暮れ、勘当息子が母から金をせびろうとしてやらかす死んだフリが、周囲の者の欲がらみで殺人事件を巻き起こす。早桶に入って埋められるが裏切られ、掘り出して貰えない間抜け亭主に山城新伍。これが晦日に釈放されてメデタシがタイトル。
 ロケ地、又三郎が埋葬される本正寺の墓地、黒谷か。又三郎の女房の兄が平次に呼び出される寺、不明(かっちりした石段の上に唐破風のお堂)

■ 暴れん坊将軍 V 第22話「無法街の花姉妹」1993-1994テレ朝/東映

 作事奉行と組んでやりたい放題の口入屋、恐れて口を噤む町衆だが、威勢のよい魚屋の姉ちゃんが勇を奮いどら息子を殺人者と証言。しかしそれがために商売は妨害され、挙句妹が虫けらのように殺されてしまう。ワルがふるっていて、作事奉行は亀石征一郎で口入屋に立川三貴、口入屋の手がつけられぬ粗暴な息子に遠藤憲一ときて、暑苦しいまでの狂乱トリオ。ワル同士は和気藹々なのが笑える。
 ロケ地、魚屋のお春が父を伊皿子屋に殺されたと語る道、仁和寺塔前。お春の妹・お七が監禁された破れ寺に急ぐ新さんと朝右衛門、不明(どこかの塔頭か)。お七の墓、黒谷墓地(背景に文殊塔)。笹舟を流すお春、嵐山公園中州下手汀。じいがお見合い話を持ち出す庭、不明(築山の上に亭)

■ 世直し順庵!人情剣 第4話 2005.11.7テレ朝/東映

 阿片がらみの話、出自を侮られ出奔した青年医師は江戸でワルの片棒を担ぐならず者に成り果てていたが、長崎から追って来た恋人の思いはぎりぎりのところで届く。
 ロケ地、長谷部と並んで竿を垂れ望月家の内情について話す順庵、桂川松尾橋下手右岸河原の水制上。暗闇の政を訪ねた志津が長崎へ帰ろうと迫るお宮さん、大覚寺五社明神。大目付・望月将監上屋敷、大門。政に危険が迫っていると知らせに日野屋の離れに駆け込む志津、望雲亭。追っ手から逃げる政と志津、御殿川有栖川の河床。事後、望月家のその後を語る長谷部、二人して蕎麦を手繰る茶店は梅宮大社神苑汀に床机をあしらい。長崎への道を辿る政と志津、大覚寺大沢池北東畔・遣水跡(彼岸花あしらい)
*今回の仕置は剣と針を併用。突き方がなつかしい某昼行灯のセコ突きに見えてしまう。古ダヌキ長谷部さま、大ワル次男坊と手下の死を不思議なことと語りまたまた「な?」で済ます。冒頭阿片のオーバードーズで頓死の彦六に映画村で寺子屋の先生などしている川鶴さん、福ちゃんは阿片窟もある望月家下屋敷の賭場で中盆、お客には宗匠姿の小峰さんもいる。*サブタイトル、テレ朝サイト「長崎から来た女」、東映サイト「長崎から来た女の恋…極悪旗本次男坊に闇の仕置を」。

■ 水戸黄門35 第5話「お転婆姫の大変身!」2005.11.7TBS/東映

 舞台は豊後、父の恩を認識し民への慈愛を学ぶお姫様のグローイングアップストーリー。姫が領民のためと山師の埋蔵金話に乗るが、探索中に布袋一味がトンデモ武器を持ち出して襲ってくる。
 ロケ地、親を津波で亡くした孤児たちを養う道俊和尚の寺、西寿寺(本堂、前庭や鐘楼を使用、お堂の上層はあまり映らないように撮ってある。お寺の参道には豊後・両子寺の参道石段をイメージカットに挿入)。豊後入りの老公の船を窺う桔梗たち、琵琶湖岸(松とヤナギ混在する草原)。出奔中一旦お城に戻る姫が物売り姿で入る城門、二条城本丸櫓門。布袋一味の飛竜の密談に聞き耳を立てるお堂で野宿の山師、大覚寺聖天堂縁先から前の敷石を見るアングル。埋蔵金を求めて入る風穴のある山、不明(巨岩ごろごろで幼松など疎らに生える野原、導入のイメージカットに国東半島の熊野磨崖仏、不動明王と大日如来)。桔梗が笛を吹く滝、不明…なんか流水が作り物くさい。長崎をさしてゆく一行、不明(溜池の堤みたい、山容や植生は亀岡っぽい)
*今回ニューカマーの刺客は死なず、事後布袋に桔梗との協調を求められたりしている。こやつが持ち込む大仰な武器は大筒、トンデモはこれ自身ではなく鬼若に大岩で破壊されるトホホぶり、どんなヤワい大砲なんだよ。悪家老は西田健、やってるのは御救米の横領でセコいが西田氏のセコいワルはいつもながらキュート。ラス立ち福ちゃん入り(ヒラ藩士)、峰さんはもっと露出多くて目付に従う捕り方に何度も登場。
2005/11/6

■ 松平右近事件帳 第1話「藪太郎参上!」1982-1983日テレ/東映

 祭りの最中殺された娘は大奥のお女中、調べてゆくうちお世継を亡き者にせんとする陰謀が明らかとなり、将軍にまで魔手が伸びようという段で「弟君」松平右近がワルを断罪に現れる。
 ロケ地、船頭の梅吉が船をやる堀、嵐山公園掘割。事件が大奥がらみで揉み消されるのに怒った同心・石部岩之助が押しかけるお城の門、二条城北大手門(藪太郎に止められ、ぷちぶち文句を言うのは外濠端。右近の文を届けにゆく梅吉の段でも出てくる)。竹千代ぎみ快癒の祈祷を行う怪僧・日照が巣食う延寿院、神護寺山門。藪太郎の呼び出しを受けやってくる弥生の局、駕籠が控えるのは仁和寺茶店(背景に塔)。右近と話す庭は枳殻邸侵雪橋上。綾姫と老中・青山下野守がいる茶室、漱沈居。延寿院へ入り込んだおさよがわざと浪人に追っかけられるくだり、神護寺山門〜金堂下石段〜和気公廟所前(おさよは浪人に目潰しをかけたのち廟所に忍者飛びで逃れる/石部と新八が出てくるのは鐘楼下石段)。浪人とともに小伝馬町牢屋敷を出てくる藪太郎、大覚寺明智門(浪人が藪太郎に斬りかかり腕試しは参道石橋)。相模屋の示唆で青山下野守を襲撃する浪人たち、中ノ島橋(右近が進み出て青山を斬るお芝居、老中川落ち←水練の名手)
*藪太郎ファミリーは大勢、よろずや清太郎に松山英太郎、妹のおさよに水沢アキ。船頭の梅吉に渡辺篤史、同心・石部岩之助に川崎公明、岡っ引の新八に佐野浅夫。青山下野守は芦田伸介で弥生局に淡島千景。*悪役陣も豪華、悪徳商人に北村英三、その娘のお腹さまに新藤恵美、怪僧に睦五郎。ラス立ち福ちゃん入り、用心棒の浪人。
2005/11/5

■ 天下の副将軍 水戸光圀 徳川御三家の激闘
 元禄騒然!生類憐みの令 その三

 将軍に諫言の老公には刺客が放たれる。そんななか、また犬をめぐって悲惨な事件→犬の皮使った激烈な行動。
 ロケ地、老公が滞在する寺に葬列を装った刺客、神護寺毘沙門堂。来合わせ介入した中山安兵衛がチャンバラは和気公廟所前。狂女を装った敵が煙玉で逃げるのは林間。尾張藩邸、青蓮院長屋門。隠密の畳奉行が報告の庭は中山邸か。八ッ橋が犬を殺してしまう吉原の九郎助稲荷、吉田神社竹中稲荷本殿。江戸城イメージ、姫路城天守。犬と戯れる綱吉のもとに老公来訪を告げに来る柳沢、芝地の茶亭、不明。父の傍らに葬られる八ッ橋(八重)二尊院墓地。水戸へ帰る老公一行がゆく街道、谷山林道頂上付近(茶店あしらい)
*一番の見どころは、八ッ橋の自刃を見て狂乱の佐野次郎左衛門。妖刀・村正に操られるように吉原を斬り抜ける殺陣と芝居は保存もの。ことに大屋根に上がっての立ち回りは傑作、大わらわの髪が似合う田村高廣。
2005/11/4

■ 銭形平次 第34話「美しき標的」1966.12.21フジ/東映

 鉄砲による両替商の後妻殺しに取り掛かる親分、明らかに犯人を知っている漁師の強硬な黙秘で難航するが、粘り強い捜査で核心に迫ってゆく。
 ロケ地、漁師の亀松を土手脇の神社へ連れてゆき詰問する平次、鳥居本八幡宮(川べりは桂か)。両替商の養子・銀三が高飛びさせてある猪之助と落ち合う(→殺害に移行)木更津の松林、琵琶湖西岸松原(舞子浜、沖ノ島の島影からカメラがパン、高島の岬までぐるっと回る。長命寺山を映さないようにして「海」を強調、松林からは比良の山なみがのぞく)。亀松が銀三にお縫の仇と銛で突きかかる墓地、不明(墓まわりに石囲い/お堂あり)
*亀松に沼田曜一。

■ 暴れん坊将軍 V 第21話「毒牙を隠した花嫁」1993-1994テレ朝/東映

 毒婦もの、乱暴な姉ちゃんで、新床で旦那を刺す・誰何した岡っ引をいきなり刺すなど凶行を重ねる。裏に犯行を示唆する男あり、こっちは色悪で相棒の毒婦のほか上司の娘も誑し込み。家来も一緒になって仕出かす悪事は金目当て、上司をブチ殺して後釜に座ろうと猟官運動を展開していた。毒婦は捨て子で盗っ人に育てられ裏街道まっしぐら、しかし蜆売りの子を庇ったりする一片の情を掬い上げてやる上様なのだった。
 ロケ地、庭で香月左門を相手に剣の稽古の上様、彦根城玄宮園池畔。新床で札差を殺したあと仲間の中間の担ぐ駕籠で逃げるお甲を呼び止める山田朝右衛門(夜釣り)中ノ島橋。香月邸、建仁寺久昌院。朝右衛門が新さんにお甲の駕籠を見たと報告、常寂光寺仁王門(裏から)。香月が上司の内藤と行き会い皮肉を言われる道、大覚寺放生池堤。お甲が新たなターゲットの両替商を引っ掛ける屋敷、不明(建物の前に池泉)。内藤の娘の妊娠を知ったお甲が香月に詰め寄る、建仁寺三門。玉の輿退職で勤めていた料亭を祝福されて出るお甲、嵐山公園内料亭・錦。内藤家の墓、不明。事後、じいとしんみりお話上様、彦根城玄宮園龍臥橋
*香月左門に小野進也、稽古でも上様に突きでかかってゆき、無礼と止められても却って怒り出す狂犬ぶりで、魔剣邪剣と称される←変な剣客には朝右衛門。

■ 江戸を斬る VII 第1話 1987.1.26CAL

 北町奉行・遠山金四郎成立前夜の話。荒んだ世を憂いひとり立ち向かおうとしていた無頼の若様は、水戸烈公に見出される。
豪華そのもののキャストが次々登場し、頭がくらくら。若様の居候先は町火消しの一番組、「お京」はここの娘。北町同心のレギュラーはぞろぞろと三人もいて、親しい岡っ引の子分も二人いたりする。
 ロケ地、岡っ引・文蔵の姪・お鈴を助ける箱根山中の街道、谷山林道。水戸藩上屋敷、大覚寺大門。逃げた金四郎を追って烈公の屋形船を誰何してしまう南町同心、広沢池東岸
*テーマソングは変わらず、歌い手は里見浩太朗。ちょっとゆっくり目のテンポで、なんの効果かカラオケスナックの扉が開いていて音が漏れてるのを聞くような感じ。
2005/11/3

■ 銭形平次 第33話「冥土の便り」1966.12.14フジ/東映

 合点のゆかぬ二人の女の死、事件の影に見え隠れする浪人と対峙する平次。裏には哀れな事情があったが、親分は理と情をもって彼を説く。
 ロケ地、越前屋の寮、不明(料亭の玄関ふう)。上州屋の娘が父に言われ油揚げを供えにゆく裏の稲荷、吉田神社竹中稲荷奥の摂社。立て続けの不審死に考え込み歩く平次、三高碑への石段前。田波浪人が現れ一局と誘う、舞殿脇。田波が寺子屋を開いている寺の和尚に聞き込みの平次、相国寺林光院玄関前か。田波が参る深川芸者の墓、相国寺墓地。そこへ現れた平次が田波と話しながらゆく道、大光明寺南路地。武蔵屋の娘が夜参りに出るお宮さん、鐘楼まわりに縁日を演出。娘が田波に襲われる橋、中ノ島橋。堀端で自刃した田波が落ちるのは別撮りか。
*田波浪人に天地茂、恋人の芸者を旦那衆の馬鹿な遊びで失い虚無に陥る役柄がお似合いで、平次との問答も見もの。女たちの死後届けられる不気味な文も雰囲気なんだけど、教え子の手習いを切り貼るというのはお茶目。

■ 暴れん坊将軍 V 第20話「悪人志願の娘」1993-1994テレ朝/東映

 不幸な境涯でグレる若者たちを更正させる話、油問屋と北町が組んで値の吊り上げをはかる悪事とリンクしてゆく。
 油問屋・近江屋が身投げを装って放り込まれる大川、中ノ島橋(草履を欄干に)。町で悪さをしていた永吉やお咲らを連れてくる芝界隈(竜吐水置き場か)神光院中興堂(のち、め組の若い衆まで一緒に野博打のシーンは蔵の前)。永吉たちを就職させる向島薬草園、畑は広沢池西岸か。
*北町奉行に深江章喜、手下の浪人に工藤堅太良。ラス立ち福ちゃん入り、浪人で派手な色目の衣装。

■ 大奥 華の乱 第4話「疫病神」2005.11.3CX/東映

 右衛門佐が大奥総取締になる経緯を描く。御台や安子の思惑、桂昌院や柳沢のそれが交錯し好き者の綱吉は乗せられてゆく。事態を見ているしかないお伝の方、自身も充分わかっている出自の悪さに関して散々いたぶられ激情は遂に暴発し安子に向かう「嫌いじゃ嫌いじゃこの疫病神」。
 ロケ地、桂昌院には礼を尽くすがお伝を無視の右衛門佐がにんまりと笑みを湛えつつゆく廊下、清涼寺本堂裏手回廊。右衛門佐が安子に大奥入りの動機を語る庭、彦根城玄宮園蘇鉄山橋。庭で徳松を構う安子と睨み合うお伝、東福寺通天橋下。庭で鯉に餌やり中、安子に右衛門佐へのスケベ心を漏らしてしまう綱吉、彦根城玄宮園龍臥橋。右衛門佐が論語を引いた会話で綱吉を煙に巻く亭、玄宮園鳳翔台
*お伝可愛すぎ。右衛門佐に対抗して源氏をさらう段、「上達部」がもうわからないレベルなのに傍で子が騒いで集中できずキレまくり。そうやって健気におさらいしてアンチョコも持ってヤな奴の「講義」の席に出たのに結局馬鹿にされて机の下で本を音立てて悔し紛れに力いっぱい捻り上げる…ろくでなしの兄が金を無心に来た際の眉根など、情けなさがひしひしと伝わってくるカワイソさ、絶品。
2005/11/2

■ 雲霧仁左衛門 「川止め」

 ラスト街道風景、琵琶湖東岸ではなく西岸、対岸に霞む山並みは長命寺山を控えた沖ノ島。気になっていた個所をDVDで見直すと、出る出るマチガイ。画質のよくないビデオで小さいモニターでは背景の淡い部分なんか全然見えてなかった・ありがとうデジタル技術。時たまこういうヘマをするので、書いてあることは鵜呑みにしないで下さい…。

■ 暴れん坊将軍 V 第19話「おんな密偵の初恋」1993-1994テレ朝/東映

 江戸表の不正摘発に乗り出す国家老のお嬢様、勘定方の恋人がワルに屈服したと思い込みぷんぷん怒るが、彼は雌伏して留守居役の悪事を探っていた。
 ロケ地、江戸入りの加代が縁日でニセ紬販売の一味を見つける、仁和寺茶店参道(がまの油売りの背後に塔)。怒った男らに囲まれチャンバラ、九所明神。結城藩上屋敷、妙心寺聖澤院。加代が新さんに経緯を語る川べり、上賀茂神社ならの小川畔。回想、河原で遊ぶ幼い加代と鉄之進、罧原堤下河原。「事故死」した鉄之進の父・郡奉行の検分、広沢池畔。江戸へ赴任する鉄之進を見送る水辺、広沢池観音島。ニセ紬を運ぶ一味を懲らしめる、仁和寺金堂−経蔵間の林間。加代の従者・六兵衛が留守居役の手下に斬られる、妙心寺法堂前。新さんが忠相とツナギをとるのを立ち聞きの加代、仁和寺御室桜林(西側、塀際)。鉄砲洲の蔵屋敷へ向かう加代と鉄之進、広沢池東岸から船を出す。
*加代、きりきりと不正を指摘・立ち回りもやる凛々しいお嬢様設定で袴姿が可愛い。ラス立ちでは留守居役の情婦をぐっさり殺る。*福ちゃん二態、藩邸の蔵へ入る加代に戸を開けてやる中間(直後中で加代が害されかかるが、福ちゃんは関係ない模様)。もう一つはラス立ちの桔梗屋用心棒、黄色い派手な袴を穿いて登場、廊下では後退の勢いが余ってつつーと板を滑る珍しいシーンが見られる。

■ 新必殺仕事人 第55話「主水仕事仕舞する」1982.6.25ABC/松竹

 加代に仕事人探しを依頼した娘が口にしたターゲットは秀。主水らの示唆で江戸を離れる二人だが、娘の正体を知った秀は運命に立ち向かう。
 ロケ地、露店を出す加代に声をかけるお藤、今宮神社境内。秀と加代が一時身を隠す漁村、海岸のイメージカットに間人海岸。お藤の前に自ら立つ秀、鳥居本八幡宮鳥居下。お藤を逃がそうとする秀の前に立ちはだかる勇次、中ノ島橋(秀、主水と勇次から逃れ川に飛び込み)。お藤を殺した侍の一人を吊る勇次、大覚寺護摩堂(内部からのショットはスタジオかも)。今一人を斬る主水、下鴨神社河合社脇。残った一人を殺る秀、糺の森林間(樹上から飛び降り)。上方へ発つという秀を見送る主水たち、保津峡落合桂川左岸巌上(秀は清滝河口の瀬を踏んで去る)。秀が見返る来し方、保津峡遠望。去るシルエットは落合トンネル(アールは映さず)。大金を手にした加代が小判をじゃらじゃらさせて駕籠でゆく道、北嵯峨農地・陵前。
*侍たちはお藤が仕事料のため身を売った男たち、その後つきまとい騒がれて絞殺。*秀と主水はこれで足を洗い、加代は拾った富籤が五百両で舞い上がり、勇次は一人「続ける」設定。
*衛星劇場、次の「必殺」は仕事人Vの模様。


■ 銭形平次 第32話「三日目の鐘」1966.12.7フジ/東映

 八五郎が不審者を追ってつい入り込んだ寺社地は岸和田藩侯の菩提寺、留守居役は強硬に八の処分を求めるが、裏には闇の事情が潜んでいた。八が侵入した理由を正当と証を立てるのに切られた三日の期限、探索中にも次々起こる札差関係者の怪死、お静の見事な機転も解決に寄与する。
 ロケ地、女絵師の家を窺っていた元札差の息子を見咎め追う八五郎、相国寺法堂脇〜大光明寺南路地。清源寺に入り込んでしまうくだりは大光明寺通用門方丈前庭、寺男が出てくるのは中仕切から。札差連中が踊りのおさらい会(女絵師の死体が出てきて大騒ぎ)を催す料亭はセットかロケか不明。
*八が追っかけた元札差の息子に工藤堅太郎。*実行犯と目をつけた島帰りの男を尾行すると襲ってくる頭巾の侍たち、殺陣の最中親分はひらりと小屋根に飛び乗り銭投げ。スタントだろうけどなかなか見もの。
2005/11/1

■ 暴れん坊将軍 V 第18話「熱き血汐の乙女飛脚」1993-1994テレ朝/東映

 健気な女飛脚の話、同じく飛脚だった父が母の病のため犯した封印切りにトラウマを持つ彼女は、そこを悪徳両替商に利用され銀相場を操る符丁の運び屋にされていた。
 ロケ地、女飛脚のおゆうが男飛脚たちに矢を射掛けられる道、大覚寺放生池堤天神島大沢池堤。上様トリオが物価高騰について話す庭、不明(大きな築山と池泉、上様は鯉に餌やり中)。悪徳両替商・浪花屋から出た虚無僧を誰何する庭番、中ノ島橋(虚無僧は川へ逃れる)。弓のお稽古上様に春喜屋が安値で銀を扱う件の報告をする庭番、不明(芝地の茶亭)。浪花屋が密談に入る勘定奉行・松野播磨守の別邸、中山邸通用門。おゆうの真似をしてランニングのめ組の娘たち、大覚寺五社明神。仕事中のおゆうを呼び止め箱の中身を見せるよう説く新さん、大沢池堤(赤坂池之端)
*おゆうも父も世話になった人情家の両替商に園田裕久。浪花屋の番頭(佐藤仁哉)は忍者じみた連中を追い使い自身も剣を振るうが、どんな設定なんだか一切語られず。*新さんに思慕を抱くおゆう、「将軍」から文が来ちゃって恋はパァ。タイトル「花一輪江」が笑える文のメッセンジャーは大岡さま。

■ 新必殺仕事人 第54話「主水入学祝する」1982.6.18ABC/松竹

 女掏摸の哀話。年下の夫のため奥医師試験の問題用紙を掏る女だが、ワル一味に殺されかけたばかりか夫は一味の女にツバメにされてしまう。
 ロケ地、備前屋番頭に腕を落とされ水に落ちるお仲、大覚寺天神島朱橋(夜)
*お仲は仕事人の娘で父はおりくの仲間という設定、旧知の勇次に仕事を依頼。まんべんなく悪くて殺されるに充分なターゲット、仕事の場面もなかなか見応えアリのかっちりとした一話で、用紙を掏る場面も楽しい。

■ 銭形平次 第31話「掏られた遺書」1966.11.30フジ/東映

 手を焼かせた大盗が意外な線から捕まる話。遺書を残して殺される妾や、顔の見えぬ妾の旦那や、八にまとわりつく情報屋の巾着切りなど怪しさ満点の道具立て、目を逸らそうとばらまき過ぎた痕跡が仇となり親分に見抜かれる。
 ロケ地、妾の情夫だった役者が殺されて見つかる三味線堀、嵐山公園水路南岸の堀端(検分の親分の背後に茶屋の萱葺屋根が見えている。役者が妾の旦那と会うシーンでは夜間撮影)
*親分のお芝居にかかった巾着切りが逃げ回る、三軒の家をつなぐヒミツの通路が見もの。巾着切りに鈴木やすし、役者を強引に連れ出す駕籠舁きに西田良。
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