時代劇拝見日記 2005年9月

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2005/9/30

■ 天下の副将軍 水戸光圀 徳川御三家の激闘
 幼君・亀千代君哀れ 伊達騒動 その二

 酒井大老の真意は伊達改易と見る光圀、阻止に動く。彼の密偵をはじめ多くの者が命を賭して尽力、下馬将軍の思惑は潰えるが、次期将軍の座を睨んだ尾張と紀伊が酒井の地位を保全する。
 ロケ地、光圀に生い立ちを話す愛洲、釣り船は大覚寺大沢池(五大堂や池堤などが背景になる。池には睡蓮が開花)。伊達安芸からの飛脚が入る水戸家上屋敷、随心院薬医門。酒井邸へ伊達家分与の連署を盗みに入る愛洲、相国寺大光明寺(塀際〜方丈)。伊達安芸の訴えで開かれる幕閣の評定(場所は江戸城大手下馬・酒井大老邸)大覚寺明智陣屋(遠侍越し)。安芸と原田甲斐が相討ちとなった評定のことを聞き涙する亀千代の乳母、縁先と庭不明。屋敷に帰還する光圀、随心院大玄関(導入は薬医門越し、玄関脇にやちに貰った着物をまとった愛洲が控える)
*無為の生に倦む切腹組の原田権八が決死の愛洲を見て時宜を得、酒井邸に押し入り自らを犠牲にして連署をとらせるのが泣かせる。事畢るを覚った西田健が光圀に斬りかかるくだりも見せる。

■ 銭形平次 第10話「女ごころ」1966.7.6フジ/東映

 お店を潰し呑んだくれでDV亭主の殺害、ずっと耐えてきた女房はお静の元同僚。彼女と子を「過剰に」庇う長屋衆の人情劇が展開されるが、真犯人もつらっとそこにいるのだった。
 ロケ地、湯島天神へお参りの平次夫婦、北野天満宮地主社(てーへんだの八五郎は本殿北西隅から現れる)。お咲が釈放される茅場町の大番屋、京都御所管理事務所北門
キャスト:お咲/姫ゆり子 お勢/笠置シヅ子 北島勘兵衛/小林勝彦
*お咲に自首を勧めるお静が長屋衆の悪罵を浴びる一幕もある。母子を庇い智恵を出す長屋のご浪人さんもいい味、捕縛にも協力。
2005/9/29

■ 銭形平次 第9話「兄弟ふたり」1966.6.29フジ/東映

 死刑になった父を持つゆえグレる兄、奉公先をしくじる弟、彼らの更正と幸福を希う母。殺しの罪を着せられかかった兄弟だが、親分の鋭い分析は過去の事件にも及び謎を解きほぐす。
 ロケ地、兄弟のアリバイを聞き込んできた八五郎と話す平次、今宮神社合祀摂社前(親分が腰掛けて泉屋の財の行方を考察するのは稲荷社の玉垣)。番太を殴り倒して逃げた弥太郎が弟に当身を食らわせる新徳寺の床下、不明(露口茂がちょっとかがむ位の高さ、亀腹が立派)。事後、更正し汗して働く兄弟を見た帰り、八とよかったね会話も今宮さん、舞殿前。
キャスト:弥太郎(兄)/露口茂 おみね(母)/浪花千栄子
*ベタな浪花千栄子の母が良し。彼女のみ鉄漿を施している。
2005/9/28

■ 銭形平次 第8話「刑場の花嫁」1966.6.22フジ/東映

御香宮 回船問屋の隠居殺し、養子が自白し処分は速やかに決定。しかし得心のゆかぬ平次親分は調査を続け、刑場へ引かれゆく男の前に許婚者を白無垢姿で立ちはだからせ時間を稼ぐなど狂言も打ってみせ、磔刑台の前で槍がクロスするところまで行く派手な展開。
 ロケ地、十海屋隠居所、中山邸通用門。手代のアリバイを証言した女が土左ヱ門で上がる汀、桂川か。逃げた手代を追う平次も桂川と思われるが場所を特定する要素に欠ける(銭投げの親分の背後に石積護岸)。小三郎処刑を告げる高札を見る民衆、大覚寺参道の塀際(石橋を渡ったコーナー部分)。小三郎の父・浪五郎が現れる水天宮、御香宮(本殿裏手は確定、しかし祠や萱葺きの舞殿などが現在と異なる/他所を併用の可能性あり)。小三郎引き回しの列の前に花嫁衣裳で現れ時間稼ぎをするお美乃、下鴨神社馬場か(そのまま磔になだれ込むから小塚ッ原設定の模様)。処刑を中止させるため平次たちが慌しく出入りの奉行所門、大覚寺明智門(看板には単に「町奉行所」とある)
*写真は「ごこんさん」本殿裏手。
2005/9/27

■ 銭形平次 第7話「濡れた千両箱」1966.6.15フジ/東映

 谷中の寺へ寄進の三千両が忽然と消えた事件、三輪の持ち場と遠慮する平次親分だが、乗り出すや鮮やかに「縺れた糸」を解いてゆく。巾着きり女の変装や喧嘩で目くらましの浪人なんかあっさりとバレバレ、しかし筆跡を変えられたり浪人に逃げられて「ご苦労様」の張り紙されたりする場面も。
 ロケ地、谷中清養寺(表記は筆跡調べの紙に)仁和寺中門(中の花頭窓のお堂や鐘楼、水場に墓地等は別の場所、不明)。八五郎の懐から「文」を盗ろうとした巾着きり・お兼を捻りあげる平次、仁和寺鐘楼前〜観音堂への石段(縁日を演出)
2005/9/26

■ 銭形平次 第6話「八五郎子守唄」1966.6.8フジ/東映

 薄幸の矢場女にかかった殺しの嫌疑を晴らしてやる平次親分、楊弓場のオヤジの死体に突き立ったわざとらしい矢のトリックなんざハナからお見通し。
 ロケ地、事件の起こる楊弓場近くの白山神社、御香宮(本殿は確定、しかし土台が連なった小祠が三つ、あとごちゃごちゃ建物とちっちゃな神明鳥居や灯籠など特定できず)。主殺しの嫌疑がかかった矢場女の亭主(寄場脱走中)の土左ヱ門が上がる白髪橋下、第一話で出たとこと同じ、不明。
キャスト:お半/馬淵晴子
2005/9/25

■ 長七郎江戸日記3 第33話「男泣き兄弟盃」1991.7.16NTV/東映

 手のつけられぬ乱暴者の天狗安だが、長さんに懲らしめられ義兄弟となったことと、惚れた女のため更正をはかる。女のほうにも過去があり、安の思いを受け入れるもののその過去にまつわる恩人の仇を討ちにゆき儚く散り、安に嘆きを見せる。女の恩人に腹を切らしめた欲ボケ大目付はもちろん長さんによりメッタ斬り。成敗の前には、暴発しかけた安を体張って止める男気を見せる長さんなのだった。
 ロケ地、冒頭暴れる安、大覚寺大沢池北西畔(池ボチャありの大喧嘩)。安が惚れたおちかが参る、死んだ駆け落ち相手の墓、二尊院(紅葉の馬場、墓地)。駆け落ち相手の出身藩・越後別所藩上屋敷、大覚寺大門。中間にからまれるおちかを助けるが非暴力を貫く安を見たあと、長さんとおちかが話す水辺、桂川松尾橋上手中州落合汀。おちかの恩人・別所藩留守居役がおちかに大目付への賄賂高の書付を見せ正す、大覚寺大沢池木戸前石橋。事後、安の働く工事現場を見にやってくる長さん、罧原堤下河原
*安に高岡健二、捨て子だった過去を持ち、世話を見てくれた婦人の面影をおちかに見るホントはナイーブな荒くれを好演。おちかに一色彩子、「運命の女」なんだけど密偵はやる仇討ちに行く、のけっこう荒っぽくて凛々しい姉ちゃんがよく似合う。ハラキリの留守居役は河合絃司、篤実な老武士役が似合う「暴将の玄石先生」。安の子分の一人に小船秋夫、理不尽にボコられてて笑える。
2005/9/24

■ 天下の副将軍 水戸光圀 徳川御三家の激闘
 幼君・亀千代君哀れ 伊達騒動 その一

 先君を追い今また幼君を狙う縁戚、彼らは大老・酒井忠清と結託し伊達家を分割し私せんとしていた。
 ロケ地、水戸領、治水工事を視察の光圀、桂川松尾付近か(現地・笠原水道の碑も映る)。六部に斬られた伊達藩士を看取る光圀主従、桂川亀岡盆地付近か。その老侍の埋葬を頼む寺、神光院中興堂(内部も使用)。雲水姿の介さんが文を持って出る門、毘沙門堂薬医門。続いて出る光圀と格さん、勅使門下西参道石段(六部が木の陰から窺う)。雲水介さんに迫る六部、谷山林道。水戸城イメージ、彦根城佐和口多聞櫓と濠。亀千代相続を大老・酒井に申し出る伊達の家臣団、確認不能だが建仁寺久昌院か(座敷からの撮り)。芝・宇田川町を闊歩する切腹組の浪人たち、妙心寺衡梅院前路地〜金戒光明寺瑞泉院(伊達兵部邸)。切腹組の平井権八に応対する伊達の江戸家老・原田甲斐、相国寺林光院式台玄関。その帰り、愛洲に突っかかる平井、妙心寺玉鳳院前路地。平井と立ち会う愛洲、仁和寺中門(内側)。芝口の伊達上屋敷、不明(門前に石橋、塀は五本線の鼠色)。雲水介さんが山道から見やる奥州湧谷の城、彦根城天守。伊達家菩提寺へ詣でる亀千代、三井寺唐院参道。乳母の浅岡が光圀に兵部らの陰謀を告げる、唐院内陣(灌頂堂と塔、護摩堂)。江戸城イメージ、姫路城天守

■ 鬼平犯科帳 「猫じゃらしの女」

 伊佐次の馴染みの岡場所の女にとんだものが預けられてしまい、彼女は怖い目を見ることになる。今回ほぼその岡場所が舞台で、風俗も活写され伊佐次の生い立ちも語られる。
型師の卯之吉が蝋型を渡さなかったニュアンスを少し変えてある。
 ロケ地、監禁されていた卯之吉を助け出した粂八が赴く旗本屋敷(小高只七邸、平蔵と親交があり火盗改に便宜を図る)相国寺大光明寺門。みよしやへ急行する甚右衛門一味が走る路地、大光明寺南塀際。事後、およねに猫じゃらしを買う伊佐次、北野天満宮本殿裏手に縁日を演出(原作設定、広徳寺門前)
2005/9/23

■ 銭形平次 第5話「捕物仁義」1966.6.1フジ/東映

 八五郎が謀反人と決め付けた、思い切り怪しい坑掘り浪人は実は忠義の士。目指す富商の蔵には、彼の大切な若君が監禁されていた。
 ロケ地、皆川浪人宅へ戻るよう平次に命じられしぶしぶ赴く八五郎を尾行するお品、松並木石畳の参道、不明(並木の間にはずらっと石灯籠)。八千石の旗本・永井和泉守邸、相国寺林光院。永井邸を辞したあと、乗っ取りを企む永井の「叔父」が差し向けた黒イカ軍団に囲まれ立ち回りの平次、鐘楼(脇の二社も映り込み)
キャスト:皆川半之丞/大木実 お京/三島ゆり子
*手を引くよう平次を諭す笹野さま、しかし永井家の内情を記した紙を去り際置いてゆくなど渋い配慮。*三島ゆり子は皆川浪人の妻、嫉妬に狂った商家の娘の差し金で殺される。…塀越しに死体を投げ込めるんだろうか…ちょっと高かったぞ。
2005/9/22

■ 銭形平次 第4話「千里の虎」1966.5.25フジ/東映

 犯行予告をしてから出る不敵な盗賊が跳梁、平次を窮地に陥れるが、逃げ込んだ先の袋小路を粘り強く調べる親分の目からは逃れ得ずお縄に。
 ロケ地、戸崎町の両替商に入った賊を追う平次、土塀と石垣の間に竹?垣、不明。庚申横丁を検分のあと考え込む平次、鐘楼と蔵、不明(鐘楼は小体、蔵は神光院のそれと似る)
キャスト:竹の市/芦屋雁之助 鶯谷/大林文武
*立て続けに盗っ人にしてやられる親分、三輪の皮肉はともかく子らまで鉦叩いてからかいに来るへんがこの頃の痛快時代劇のお約束で面白い。雁之助の役どころは実は目明きの按摩。
2005/9/21

■ 銭形平次 第3話「謎の夫婦雛」1966.5.18フジ/東映

 子年で二十歳の軽業師である娘たちが次々さらわれる怪事件、現場にいつも影のある浪人が持つマスコットの夫婦雛から謎が解け、出てきたのは物騒なお家騒動だった。
 ロケ地、朝駒太夫一座が小屋掛け、大覚寺大沢池北西畔(八五郎が奈落から続く荷車の跡を発見。堤上の木に松多し)。車を水中に投棄する熊五郎を見る八、護摩堂前。人形を届けに来た七重がならず者にからまれるが軽業でかわす、今宮境内か(蔀戸のお堂が疑問)。高島藩江戸屋敷、大覚寺大門。新太郎の回想、故郷・奥州磐城高島藩の雪解け水を流す川、桂川宇津根付近か(高い堤に竹の河畔林、ラストお国入りの「姫」に新太郎が野の花を渡す街道筋も同所)
キャスト:七重/御影京子 秋月新太郎/舟木一夫
*大名屋敷だろうとお構いなしの平次親分、藩邸の天井裏に忍び込むほか、ラス立ちは藩邸内で二丁十手…。
2005/9/20

■ 銭形平次 第2話「残された風車」1966.5.11フジ/東映

 毒婦と噂される踊りの師匠の死、取り巻き連に疑いがかかるが、過去の経緯と因果が縒り合わさっての謎が解かれてゆく。
 ロケ地、取り巻きの浪人が弓の扁額(うち一本が凶器)を奉納した弓矢八幡、不明(絵馬堂のピロティは上御霊や今宮に似るも周囲が違う・北野では高さが合わない)。小夜菊の「兄」順八が下女・お咲と逃げてくる三浦・鎌倉村の海岸、不明(広大な葦原、水面は滞水、遠景に低い山なみ、堤?上に家並み…河原か湖岸かも判然としないが、1966年頃だったらこんな原っぱどこにでもあったような)
キャスト:順八/砂塚秀男 お咲/磯村みどり
2005/9/19

■ 銭形平次 第1話「おぼろ月夜の女」1966.5.4フジ/東映

 寛永寺の御用金を掠めた盗賊団の仲間割れ、父を殺された娘は口を閉ざすが恋人も凶刃に斃れ、義憤の籠った平次の説得に心を開く。
 ロケ地、鎌倉河岸に上がる絵師(盗賊一味)の死体、不明(傾斜のきつい土手、堤上に並木)。彫物師のところへ刺青を消しに来た一味の巳之吉を追いつめるお品と八五郎、不明(石垣から水にドボン、地形は宇治の中州に似る。船宿ふうの建物あり)。巳之吉殺害現場へ急ぐお品たち、吉田神社竹中稲荷本殿前。泳がせたお珊を見失うも八五郎の言葉にヒントを得る平次、宗忠神社本殿玉垣前。お珊に隠し金のありかを迫る十二支組の残党と平次が大立ち回り、吉田神社菓祖神社境内。笹野さまの手配で江戸を離れるお珊を見送る平次たち、竹中稲荷参道重ね鳥居
キャスト:お品/宮園純子 巳之吉/曽根晴美 お珊/北林早苗
★OPロケ地 吉田神社参道石段、菓祖神社
・橋蔵版「銭形平次」の放送日時は「テレビドラマデータベース」様のデータを使用させて頂きました。
2005/9/18

■ 町奉行日記 (傑作時代劇シリーズ) 1987.5.21テレ朝/東映

 奉行所書役の「日誌」で前後を締めた作り。破天荒な新任奉行は実に嬉しそうに女たちと盃をかわし、重職たちに啖呵をきって濠外の親分衆の内ふところへ飛び込む。尺が短いので、徒士目付の安川は出ず、元締たちとの折衝でも、うるさ型の妓楼のオヤジに「斬る」なんて脅しをかけて手早く済ます。
あと柳橋芸者のこせいは濠外の酒肆の女将になっていて、江戸へ帰る彼を追っかけてくる。
 ロケ地、街道をゆく小平太、嵐山自転車道(桂川河川敷側から見上げ)。こせいの酒肆で小競り合いのあとの帰り道、荷車から樽がだあーっと落ちてくる坂、不明(両側腰高な石垣、道は石畳)。荷揚げ場、唐崎か(水に突き出した石垣、汀には松。湖から唐崎を見たことがないので判らない)。難波屋が吐いた情報をもとに重職方に「報告」のあと下城の小平太、大目付の堀とのくだりはやはり坂、二尊院紅葉の馬場(見上げ、見下ろし両方のアングルあり)。江戸へ帰る小平太を追ってくるこせい、嵐山自転車道(出だしと同じく川側から、こせいの背後に東公園の木映り込み)
・濠外に通じる橋は映画村、吉原通り前の掘割に「高橋」をしつらえて雰囲気を出している(でも遊里の入口の提灯、通常のまま)
*一時間枠は短すぎ。濠外の親分衆が屈服するとこなんか、唐突に見えてしまう。それにある程度時間とお金をかけないと濠外のあやしい雰囲気はどうしたって出ない。キャストはけっこう豪華、主演の高橋英樹のほか堀郷之助は財津一郎、城代は内田稔。高橋英樹は「本間五月」寄りの「殿様」って感じ。妓楼のオヤジは小松方正でいい味。こせいは浅茅陽子、くっついてくるチンピラになべおさみ。賭場の親分の手下に曽根晴美と福ちゃんでいい具合に柄悪し、仲間に小船秋夫もちらっと。*冒頭、お城に「八代城」とテロップ。
2005/9/17

■ 修羅之介斬魔剣 −妖魔伝説−  津島勝監督作品 1996.11.9松竹

 京本政樹が妖しの美剣士を演じる一作、怪僧天海やキリシタン政宗に茶髪の出雲阿国などがわらわらと登場し「その手」の記号が散りばめられる。
北条氏ゆかりの一対の剣をめぐって起きる騒動、黒い巨人が暴れたり姫様がさらわれたり忍者もいっぱい出てきて賑やか、降りかかる火の粉を払うかたちで渦中に入る修羅之介だが、関わる女たちにモテモテ。剣はあっちへ行ったりこっちへ来たりすったもんだの末二つ揃い、最終的に天海の手に落ちる。オカルト要素は剣のほうになく中茎に記された財宝の在り処、お城の地下で天海が正体を現し爆発と落盤でワヤ…結局南倉藩の銀竜剣は埋まっちゃってるし、姫様との約束はどうなったんだの修羅之介はしれっと旅に出てオシマイ。
 ロケ地、修羅之介がねぐらにしているお堂(お不動さんが祀ってある)鳥居本八幡宮(広場や鳥居、石段に舞殿とフル活用、立ち回りもある。舞殿には扉をつけてある)。関一族(政宗子飼いの忍群)から南倉藩の姫を取り返した修羅之介が船をやる、広沢池東岸(獰頑を追う捕り方が堤に十重二十重)。仙台藩邸、大覚寺大門。天海が手下の忍び・乱堂に政宗監視を命じる、西教寺本堂と客殿間の渡廊(後段、墓地から本堂を見るショットもあり)。修羅之介が額づく野末の墓地、下鴨神社糺の森池跡(卒塔婆や五輪塔あしらい、修羅之介が祈る塚石には「無」の文字。ここは何回も出てきて大立ち回り)。市中をゆく修羅之介、くの一を撒いたり南倉藩士とやりあったりの門と石畳、南禅寺三門と前後の参道。真夕姫に剣の由来を聞く修羅之介、藩邸の庭は梅宮大社神苑。女掏摸のお蓮が仙台藩邸の地下牢から修羅之介を救出し出てくる井戸、大覚寺大門と御殿川を挟んで対岸にセット。このあと二人は御殿川河床・参道石橋下に潜む。財宝の隠された八王子城、石垣は彦根城。旅立つ修羅之介、流れ橋
*天海に隆大介、不死身のトンデモ設定で最後に「若い」姿でワハハハ。政宗は中村敦夫、敬虔なキリシタンで世界平和のため徳川を打倒する意志を持つという、十分にトンデモ。あと怪し過ぎの巨体レスラーとか元ボクサーとか、とにかくコッテコテ。そして京本ちゃん、総髪に着流しで眠狂四郎ふう、円月殺法みたいな剣も振るうし過去のしがらみもドロドロでやらしい濡れ場もあって全開状態。ニヒル設定だが、わりとホイホイ姫様の頼みも聞いちゃうしあと放ったままだし、なんだか行動原理のよくわからない修羅之介なんだけど、殺陣はいろんなシチュエーションがあって見応え満点。秘剣も出すけど、相手は不死身でワハハハで復活。
2005/9/16

■ 天下の副将軍 水戸光圀 徳川御三家の激闘
 公儀隠密柳生十兵衛死す その二

 宗五郎の訴状は無事将軍の手に渡るが、すぐに次の案件が持ち上がる。老中・伊豆は煙たい御三家と荒くれ旗本、不平分子の浪人を明に派兵して厄介払いしようと企む。この件にからみ捨て身で光圀を救う十兵衛のほか、「水戸の若」のまわりからは正室・父母が相次いで去り、光圀は副将軍として歩みだす。
 ロケ地、芸者連れで水戸の若を訪ねてくる水野十郎左衛門、随心院薬医門。外で宴を張る光圀たち、南禅寺三門。水野十郎左衛門邸、相国寺林光院。幡随院長兵衛の命を賭しての言葉に反応し日比谷御用邸に国戦爺・鄭成功を訪ねる光圀、相国寺大光明寺南塀(塀を挟んで内外で十兵衛とやりとり、カメラ上から)。その帰り、鄭成功の手下に襲われる光圀、南禅寺僧堂坂(十兵衛が付けた陰供・愛洲雪絵登場)。松平伊豆別邸の庭、彦根城玄宮園。兄を越えて家督は継げないと母を説得しにゆく光圀に「史記」を届けにくる介さん、粟生光明寺石段。父の死後初のお国入りに藩邸を出立する光圀、随心院大玄関(玄関脇に落飾した母が控え、永の別れを告げる)。お国入りの道中、谷山林道
*伊豆が別邸に光圀と鄭成功を招き毒殺しようとするくだりがあり、毒がらみの金田龍之介が見られる。怪異じゃないので毒呑んで死んじゃうけど、「毒見致そう」と自分の茶碗を取り上げる際にはあの「イッヒッヒ」笑い。
2005/9/15

■ 鬼平犯科帳 「見張りの糸」

 火盗改が見張り所に借り受けた商家は盗っ人の家、そして過去の因縁がその家の主に忍び寄っていた。仏具屋の主を仇と狙うのは婀娜っぽい年増、原作設定を大幅に変えてありしかも一色彩子が見事にハマっているので、無頼浪人だらけの小説とは全く趣が異なり、討たれる覚悟を決める仏具屋の主もよい画となる。あと、井関禄之助が堂ヶ原の忠兵衛の制裁を目撃するのはドラマオリジナルで、原作では情報をもたらすのは出張中の京都奉行所の浦辺さん。
 ロケ地、酒と飯をたかりに火盗改役宅へ向かう井関禄之助、妙心寺玉鳳院前路地(後段、おまさが押し込み情報を注進に走るのも同所)。駕籠を襲う一味の浪人たち、中ノ島橋上。稲荷の金太郎と戸田浪人が押し込みの打ち合わせをする料理屋・万八、中山邸通用門。金太郎と外で会い戸田の始末を持ちかけるおきく、大覚寺大沢池堤〜池汀に係留の船。寺嶋村の盗っ人宿の農家(美山か)、甲州路での忠兵衛の制裁(山の斜面?の草原に孤立木)、不明。
2005/9/14

■ 長七郎江戸日記3 第32話「少年は叫ぶ!」1991.7.9NTV/東映

 どこか不可解な誘拐事件、五千両とったあとに来る五両の要求。裏には店を乗っ取った元盗っ人の悪行と、父母の死因に疑義を抱き過ごしてきた少年の悲しみが隠されていた。
 ロケ地、五千両の身代金授受が行われる小名木川高橋の破れ水車小屋、広沢池東岸に小屋あしらい、夜間撮影。誘拐した子と戯れる辰の知り合いの船頭、竹林や魚とりの汀、不明(竹林の向こうに塀と特徴のある石垣、水辺は嵐峡か)。辰の「脅迫状」で安徳寺の一本榎へやってくる博多屋、大覚寺天神島。船頭に誘拐を持ちかけた壺ふり女を捕まえる文次、五社明神脇〜裏手。博多屋の番頭をシメる宅兵衛、五社明神(表側)
*途中から気のいい船頭に持ちかけ自分の身代金を義父の博多屋主人からとろうとした子、長さんのお説教炸裂かと思いきやヨシヨシと優しく応対。乗せられた船頭も微罪で済むほか事後博多屋の三番番頭に。もちろん実は盗っ人の博多屋やグルの川船改は皆殺し。*船頭、辰から貰った半纏を干しているのが笑える…人にヘンな柄の着物やるなよ辰…誘拐に便乗するし。
2005/9/13

■ 雲霧仁左衛門 第1話「おかしら」

 じっくりと時間をかけた雲霧のお盗めを一件丁寧に描き、急ぎ働きを企む同業者をシメたあと急遽決めた盗めを鮮やかにしてのけるさまも描いて、雲霧一味の魅力を見せつけ観る者を引き込んでゆく。一方火盗改には新長官が着任、私財を投じると宣言し雲霧逮捕をブチ上げる。
 ロケ地、木鼠の吉五郎と一味を乗せた船がくぐる橋、大覚寺天神島朱橋〜盗みの描写を経て引き上げシーンは八幡掘堀端。民家イメージカット、広沢池北東岸の民家(水無、サギとユリカモメ映り込み)。武蔵屋への押し込みのあと引き上げる船、八幡掘。千代と六之助を乗せた船がゆく、八幡掘大覚寺天神島北辺水路八幡掘堀端(船橋付近、南岸の町屋が盗っ人宿設定)。草間り勘蔵が仲間にツナギをとる、南禅寺三門。勘蔵一味が押し込み先の下女を殴り倒す、相国寺鐘楼裏手。洗濯女をからかう六之助に石を投げる州走りの熊五郎、上賀茂神社ならの小川。六之助が追いかけてくるシーンは別の川にスイッチ(不明)。火盗改役宅塀外で刀を売るおかしら、南禅寺僧堂坂・通用門そば。六之助が小頭に竹村玄洞宅の様子を話す、大覚寺天神島北辺水路汀。お京とツナギをとる勘蔵、南禅寺三門。釣りのおかしら、広沢池東岸(捕り方を見て水中に逃れる)
2005/9/12

■ 銭形平次2 第9話「最期の激闘!絶体絶命、下手人は笹野!!」2005.9.12テレ朝/東映

 笹野さま婦女暴行の濡れ衣で危機一髪・死罪一歩手前の大騒ぎ、ハメた相手は抜け荷で調査中の回船問屋だった。偽証の娘には不幸な過去、ワル一味は与力同心岡っ引の揃いぶみ、平次は情に訴え娘を説得するほか、物的証拠も揃えワルをお縄に。
 ロケ地、笹野さまを陥れた娘・おぶんの故郷・佃島へ聞き込みにやって来る平次、広沢池東岸(渡し場、船着あしらい)。笹野さまが証言者の大工に呼び出され行ってみると本人の死体がある越前掘の明神さま、大覚寺五社明神(石鳥居と舞殿の間に朱の鳥居やぼんぼりをあしらい、実は軽業師の「大工」が頭カチ割られて死んでるのは本殿前)。平次が検死役に「大工」の検分を聞く、大覚寺参道石橋(南町近く)。平次に真実を聞かされたおぶんが乗り込む西海屋の寮、望雲亭。平次が西海屋と同心を追いつめる、大沢池北西畔の切り株付近(夜間撮影、水面映らず)。無罪放免となり叔父と佃島に帰るおぶんを見送る平次夫婦、大沢池北西畔(佃の渡し設定、屋形あしらい)。その後ハチのてーへんだで急行し強盗と立ち回り、大沢池北東岸(聞き取った限りでは真土堤…隅田河畔か)
*ちょっと脚本大甘かも。せっかく西岡徳馬使ってるんだからもっといたぶるとか。*笹野さまを責める群衆の中に峰蘭太郎、二階から落ちたおぶんを診にやってくる医者に小峰さん(ラブリー)。
2005/9/11

■ 必殺!三味線屋勇次

 勇次の裏稼業の相棒が話を動かす。
回春薬で荒稼ぎの一味あり、金のある老人たちの助平心に付け込み金を毟り取った挙句廃人に追い込み、その治療も稼ぎとする悪辣さ、薬種問屋と火盗改の役人が結託。その薬を作った男は後悔に苛まれ失踪するが、薬種問屋の経営する診療所に監禁され製法を伝授するよう迫られていた。勇次の相棒・回り髪結いの弥助は、大川に身を投げた娘を救い面倒を見るうち彼女を愛するようになるが、その女こそ診療所に監禁中の元薬屋・上総屋の娘なのだった。上総屋の死を見た弥助は一人先走りワルを仕置にかかるが、奸計に陥ち落命。頼み料は、江戸から姿を消した女がその前で食を断ち事切れた、弥助の位牌の下に置かれていた。
 ロケ地、柳橋の料亭で検校を仕置したあと、勇次が弥助に礼金を手渡す鳥居、伏見稲荷千本鳥居(勇次が内側、弥助は外にいて隙間から手を入れる)。岩松が殺されたあと弥助が依頼者と会うのもここ。街道をゆく伝兵衛と芸人の娘たち、嵐山自転車道松本酒造前東高瀬川堤(水面を合成)。依頼者がターゲットを記した書付を結んでおく「嘆きの祠」、鳥居本八幡宮本殿(石段で弥助が実は仕事人の内田浪人とすれ違う)。診療所へ富貴屋を送ってゆく盗賊改の岡っ引・浅吉、大覚寺大沢池。診療所、小城の入口のような石垣と門、不明(仕舞人第一話の佐渡奉行所とおんなじ)。父を回春薬で亡くしたことから関わる才蔵が上総屋から訴えを託されたあと見つかり逃げる掘割、大覚寺有栖川河床(溢水口から脱出。池側の柵も映り込む。才蔵の死後調べに来た弥助のくだりでは、外からこの柵が映される)。釣り船を出す勇次、大沢池(放生池堤石橋越しのショット)。流されてきた才蔵を引き上げるのは天神島。才蔵の足取りを追った弥助が、上総屋の死体を乗せた船が漂流するのを見つける橋、八幡掘明治橋(堀端、橋下も使用)。弥助の首が晒される小塚ッ原、河原か湖岸か。弥助の名を書いた灯籠を流す勇次、広沢池東岸。目黒村でおとよの消息を聞き回る勇次、美山か(重厚な萱葺民家多数。おとよの家は野原にセット、焼いてるから美山ではないと思われる)
*サイドストーリーが多くちょっと煩瑣な作りだが、柱は仕事人・弥助とおとよの恋。女と所帯を持つため足を洗おうとする男と、父の犯した罪を思い幸福に身を委ねられない女。必殺だから当然若い二人の恋は成就せず、男は梟首台の露と消え女は五穀を断ち涅槃に入る。このビジュアルがあざといくらいに演出されているのも一興。*勇次はフレームを形成する役まわり、中条きよしをたっぷり見たい向きにはアレかも知れないが、一本の映画としてはよくできている。また、元弥助の親方の老爺に藤田まことを持ってきてあるのはお遊びの最たるもので、弥助の死後勇次と伝兵衛が対峙する場面などは圧巻(やはり主水に見えて笑いそうになるが)。*悪役脇役には錚々たる面々が配され見もの。冒頭すぐ消される烏山検校に火野正平はいかにも勿体無いが、短い尺でも正ちゃん風味は満点。厠で吊るされるのも傑作。
2005/9/10

■ 剣客商売2 「悪い虫」

 ごろつきの兄を持つ鰻売りの又六は、度重なる暴力と強奪に耐えかね大治郎に縋る。秋山父子の薫陶を受けた十日後の彼は、ひるむことなく兄に立ち向かい撃退、しかし生来優しい彼はそのうえで兄の身を案じるのだった。
小兵衛が又六に施す剣技は原作通り、恐ろしい訓練を経た又六の豹変ぶりも見事。
 ロケ地、浅草寺境内で町人にからむ無頼浪人を撃退する大治郎、清涼寺本堂前(お堂をバックの画と、山門をバックの両方のアングルを用いる)。又六トレーニングのためおはるに船を漕がせ大川を渡ってくる小兵衛、西の湖。又六が店を出す堀端は松竹のオープンセット、「不二楼」がたもとにある太鼓橋や、第一シリーズの「暗殺」で森口瑤子の勤める酒肆があったりするお馴染の場所なのだが、妙に広くいつもと違って見えて面白い。
*又六に「引越しのサカイ」徳井優、ごろつき兄の仁助に六平直政。*原作とさしたる違いはなし。しかし和解した兄と一緒に鰻を売る又六なんかはいいけど、又六の母、つらっと去年死んだとか言われてる…原作ではけっこう出てくるのに。あと、鰻が蒲焼なのはやっぱりちょっと…絵にならないのかも。
2005/9/9

■ 天下の副将軍 水戸光圀 徳川御三家の激闘
 公儀隠密柳生十兵衛死す その一

 父の画策で公家の姫を娶ることになる光圀、しかしやちに男児が誕生し暴発、姫との新床から出奔する。金も持たずに飛び出した主従は「バイト」で佐倉領の百姓らと関わり、直訴するという名主・宗五郎を伴い江戸へ。当座の金を稼ぐため賭場に出入りし、白柄組の水野十郎左衛門とも知り合う。
 ロケ地、男児誕生を聞き母の屋敷へ向かう光圀、粟生光明寺石段下部(門越し)。婚儀直前、やちが姿を消したと聞き冠を投げ捨て騎馬で駆け出す光圀、随心院薬医門前〜罧原堤下河原。子を抱いたやちが乗る船、嵐山公園中州水路(渡月小橋上手・松風閣の建物も映り込み)。下総佐倉領・甚兵衛渡し、広沢池東岸(饅頭で雇われ・宗五郎にお使い引き受け)。宗五郎たちが寄合の鎮守、鳥居本八幡宮。宗五郎が直訴に失敗する松平伊豆邸門前、不明(小川に石橋、塀は鼠色に五本線)。賭場で水野や幡随院長兵衛に勝ち出てきた光圀を呼び止める十兵衛、粟生光明寺石段上部(バックに本堂大屋根)。光圀の帰還を祈りお百度を踏むやち、わら天神六勝大神。その帰り光圀と出くわす河原、罧原堤下河原。老中でダメなら将軍に直訴と相談の宗五郎、化野念仏寺内陣(灯明つき)。宗五郎を導くため当日の朝衣冠束帯姿で小石川伝通院下にやってくる光圀、不明(回廊と短いステップ、石塔)。寛永寺参詣の将軍がゆく廊下、知恩院御影堂−阿弥陀堂間の回廊(直訴の蓮司が石畳を走ってくる)
2005/9/8

■ 剣客商売2 「三冬の縁談」

 女武道に来た縁談、いつもの通り立ち会って負ければ結婚の運び。しかし此度の相手は腕達者、それを知る大治郎は三冬が負けて人の妻になることに煩悶。互いを意識しつつぎこちなく剣の稽古を続ける若い二人をよそに、縁談相手の人体を見た小兵衛は計略を用いて鼻持ちならぬ男と立会い、剣士としての命を断つ。
 ロケ地、田沼邸、随心院薬医門。大治郎の回想、京イメージに清水寺全景と桂川(?)のアオサギ。千本通・中立売の無外流・三浦道場、勝持寺東門(雲水を演出)。和泉屋根岸寮、中山邸門。早朝から他出し水辺に佇む三冬に型を教授すると声を掛ける大治郎、上賀茂神社ならの小川・神事橋下手の水場。縁談相手の大久保に道がついたと小兵衛を呼び出す弥七、妙心寺大通院裏路地(ラウンド塀角)。大久保引っ掛けに使う麻布森元町の柳道場、民家裏門南塀
*一刀流の柳喜十郎と大和郡山藩士・佐藤要の設定が原作と異なる。佐藤は柳の門人で、大久保は柳の師匠自慢を聞いて挑み、軽侮していた柳にあっさり敗北。ドラマでは小兵衛の計略で一時道場を空けて貰うための「不二楼で芸者つき接待」にヤニ下がる柳が描かれている。人の良さそうな見た目は原作通り。

■ 剣客商売2 「いのちの畳針」

 うすのろの為七に腹を立てたいいとこのお坊ちゃん、息巻いて斬りかかるところへ走った畳針は彼の眼球に突き刺さる。療養中の小兵衛の弟子が咄嗟に放ったものだが、相手が大身旗本の息子ではただでは済まず、彼らを庇った岡っ引が惨殺されるという重苦しい事態に。その岡っ引と親しかった弥七、事態に居たたまれず死を覚悟する弟子、小兵衛は馬鹿息子と取り巻きを誘い込み、さんざんに懲らしめる。
 ロケ地、植村友之助がスケッチをしているところへ通りかかり歓談の大治郎、鷺森神社本殿前(原作設定は大塚町・横小路の本伝寺境内)。その後、為七が「小堀のどら息子」に斬られかかるのを助ける友之助、参道と林間。小堀信濃守下屋敷、大覚寺大門。どら息子に為七と友之助は逃げたと虚偽の報告をしに行く前、堀端に佇み考え込む富五郎、八幡掘堀端。関屋村へ為七を預けて帰りの小兵衛夫婦の船、西の湖。小堀屋敷へ出入りの岡っ引・富五郎の死体の検分、大覚寺大沢池北西畔。下城の信濃守、二条城北大手門(門内から列のそばをすり抜けて三冬が走り出て、堀端で待つ大治郎にあれが信濃守と示し聞き込んできた信濃守の人となりを報告)。小兵衛らがどら息子らを誘い込む寺嶋村の西・白髪の渡しの寄洲、木津河原(どら息子らの船が州の間をゆく描写もある)。為七のほか友之助もそこで暮らすことになる関屋村、美山か。
2005/9/7

■ 長七郎江戸日記3 第31話「肩よせ合って」1991.7.2NTV/東映

 辰の悲恋話、嫌がりもせず鼻緒をすげてくれた娘の正体は殺し屋。数奇な経緯で妹とともに殺人マシーンとして育てられたその娘は、辰との交流により人としての感情を芽生えさせるが、それが悲劇の幕開けとなる。
 ロケ地、姉妹に殺された島田屋の葬儀、弔問客に聞き込みの青目同心、大覚寺大門前。そこで名の出た二見屋が托鉢の雲水とツナギをとる茶店、五社明神本殿前にセット。雲水のツナギを受け元締の和尚が住持する萬禅寺へ走る妹・お冬、西明寺参道指月橋〜山門。和尚が二見屋殺害を指示するのは鐘楼脇。夜、呼び出された二見屋が入るお堂、大覚寺護摩堂(中にお冬がいて暗殺、直後青目同心に踏み込まれ逃亡)。辰を好きと妹に漏らすお雪、妹に掟破りと言われ思い出す幼時の殺し技トレーニング(藁人形ぐさぐさ等)酵素河川敷。事後、二人の墓に参る長さんと辰、大覚寺大沢池北岸。一人物思う長さん、放生池堤石橋
*こういう展開だと必ず入る火野正平の「泣き」、このお話では騒がしくなくしんみりと入る。主題とはエラい違いの姉妹の殺し屋という殺伐、幼い二人を仕込む際殺しは正義と刷り込むのに「お前たちはこの世を正すみほとけの子」と繰り返すアブない洗脳シーンもある。*ラス立ち後のぐるっと回転両刀収納は今回ナシ、瀕死のお雪に仇討ちをさせてやるため段取りがいつもと違う。

■ 剣客商売2 「勘ちがい」

 小兵衛隠宅に鯰を売りに来た訛りのきつい男、正体は盗っ人で下見に来ており、その後あろうことか押し込みの相棒に傘徳を見初める。面白がって侵入ってくるのを待ち構える小兵衛、やりこめたあと、千両を見て腰を抜かした泥棒に使途を訊くが、丈に合わぬ金は運の悪い金との答えが返ってくる。
 ロケ地、生島用人が田沼からの千両を持ち込む和泉屋根岸寮、中山邸門。千駄ヶ谷の武家屋敷の賭場から出た八郎吾を尾行する傘徳、八郎吾を襲う浪人たち、大覚寺心経宝塔前〜五社明神。傘徳と下見にゆく八郎吾、押し込み先が鐘ヶ淵と話す大川端(右岸)西の湖畔。ラスト、旅の途にある八郎吾、見事な夕映えの道は木津堤か。
*原作とは大幅に設定を変えてある。三冬が持ち込む千両→金貸し幸右衛門の遺金、八郎吾に頭をチクられて仇と狙う浪人たち→手入れの傘徳に遺恨、など。見逃される小泥棒の人の良い火野正平も味わい深いが、原作通りに女房殺しの過去なども持つ凄味のある面も見てみたい。
2005/9/6

■ 斬り抜ける 「作州炎上」

 俊平来襲に戦々恐々の作州松平藩、対策に大わらわの家臣をよそに殿の狂態はやまず、次席家老が諫死の事態に。太一郎を取り戻して後も俊平の怒りはやまず、その刃は遂に殿を貫き藩は崩壊、大乱の兆しが示唆されてこの重苦しいドラマは終わる。
 ロケ地、作州松平藩城、彦根城天守閣。惑いにある伝八郎が赴く母の墓、西寿寺墓地(墓石を抱いて泣く岸田森怖すぎ)。太一郎を取り戻し伝八郎と斬り合いの峰の原、酵素河川敷(ラスト、野道をゆく弥吉と太一郎に追いついてくる俊平のシーンも同所、こちらは極端なローアングルで)
*太一郎を殺して森家の家督を狙う伝八郎に、理解者が現れるというドラマが用意されていて見もの。もちろん凍てついた伝八郎の心は解けないが、俊平に斬られて横たわる瀕死の彼は紫野に謝意を示し果てる…これで母に会えると呟いてるのがまた、最後まで天晴れな歪みかた。*殿様の菅貫はたっぷりと狂態を演じてくれる。家老を押しのけてゆらりと俊平に近寄る目つきなんかサイコー。

■ 剣客商売スペシャル 「決闘・高田の馬場」2005.9.6CX

 武芸好みの殿様たちの家来自慢が、とんだ方向に転がる。両家の家宝・神君拝領の刀を賭けての真剣勝負はいずれが負けてもただならぬ事態、決闘の当事者たちは懊悩するが家臣たちまで殿様に倣い賭けに興じる始末。この、世も末の企てに思いきり水を差しにやってくる秋山小兵衛、殿様以下を散々に打ち懲らし愛弟子と対戦者と、二人の剣客の窮地を鮮やかに救ってみせる。
 ロケ地、幕臣の馬術鍛錬に臨席の帰り、おはるを連れて穴八幡宮にお参りの小兵衛、野洲市(旧中主町)兵主大社本殿、楼門、回廊。羽賀儀平と村田浪人の果し合い、下鴨神社池跡。羽賀の戦いぶりを見ていた久世帯刀の家老が仕官を持ちかける、上賀茂神社ならの小川(顔を洗う羽賀は左岸、谷がいるのは右岸、羽賀はじゃぶじゃぶ川を渡り駆け寄る)。芝・愛宕下の久世帯刀邸、大覚寺大門。羽賀を引見し家臣と立ち会わせる庭、金戒光明寺清和殿(内部)。神田駿河台の高木筑後守邸、大覚寺明智門。高木の家臣で小兵衛の愛弟子・吉村弥惣治のただならぬ様子について小兵衛に相談するため隠宅へ赴くおもと(長次連れ)沢ノ池東岸汀。隠宅はいつもの酵素。おもとや大治郎から吉村の異変を聞いて、お長屋に彼の妻女を訪ね事情を聞く小兵衛、外でお話は大覚寺護摩堂前。田沼に事態を注進にゆく小兵衛、門は随心院薬医門、田沼とお話は粟生光明寺方丈縁先。大川を渡る小兵衛夫婦、西の湖。苦悩する吉村が参拝し境内で遊ぶ子らに息子の面影を見る神社、車折神社拝殿前。端座し瞑想の草原、仁和寺塀際(内側)。型を使う吉村を凝視するならず者の浪人たち、仁和寺疎林。久世家に奉公している娘が誘拐されたとお屋敷に駆け込むもすげなく扱われ気落ちして帰る近江屋に声を掛ける羽賀、大覚寺大門。事情を聞くのは天神島(お初の危機に駆けつけようとする羽賀をとどめ自分がと請けあう三冬)。羽賀と吉村の試合が行われる高田馬場、下鴨神社馬場(幔幕と竹矢来をあしらい)
*原作設定を一部変更し羽賀儀平のエピソードを付加、性格等も変えてある。馬鹿殿たちを成敗にやってくる乞食はナシで暴将ふうの神輿を乱入させて勝負を中断させ、ひょっとことおかめの面を被った親子が大立ち回り、羽賀と吉村はぶっ叩かれず。お遊びに、おはる妊娠疑惑なんていう笑い話も挿入される。また、ドラマでは小兵衛の提案となっている家宝賭けを殿様ごまかしてナシにするのは、原作では家老たち自身の苦肉の策(ドラマならではの、家老と殿様四人のカットイン演出も楽しい)。*羽賀の宍戸開、吉村の内藤剛志がそれぞれキャラクターによくハマりいい味。殿様家老カルテットのキャスティングも良し。*お料理、長次が隠宅で腕を振るう鱸と鮑、小兵衛がおはるに作ってやる冷汁、茄子の漬物に溶き芥子添えがいっとう旨そうな見栄え。
2005/9/5

■ 銭形平次2 第8話「涙の祝言!殺人者になった花嫁の父!!」2005.9.5テレ朝/東映

 変わり者の指物師・多助は孕んだ娘のことで近江屋に談判、晴れて祝言の運びとなるがそのあとがいけない。貯め込んだ金を持って花嫁衣裳を求めに行ったはいいが、少しお値段は張りますがと見せられた白無垢を予算オーバーなのに注文、調達のため賭場荒らしの仲間に入ってしまう。はずみで人を刺し立てこもりまでする多助、このあと妙な泣き笑い人情劇となる。
 ロケ地、近江屋の若旦那に別れ話を切り出すおさよ、八幡掘堀端(導入は水売りの通る明治橋上から)。賭場荒らしの件で笹野さまの回想、骰子を握って大川端に上がった死体、西の湖畔。多助の回想、おさよの母にプロポーズの橋、大覚寺天神島朱橋。病みついた女房が花嫁御寮を見て白無垢をきれいと漏らす橋、八幡掘明治橋。賭場荒らしの主犯の浪人が房州へ高飛びのため用意した船頭のところへやってくる船着き、大覚寺大沢池木戸〜船着(小)。流人船の多助に衣装を見せに来る花嫁花婿、西の湖太鼓橋。
*近江屋の旦那に大出俊、立てこもりの多助に祝言を約束→人質解放後すぐ豹変→平次や長屋の衆にホレホレと詰め寄られ仕方なく承知という流れの、表情の変化が傑作。特に平次親分が赤子を無理に抱かせてもうじきこんな子が授かると口説く際「赤子は苦手」と嫌がる困りよう、大出俊ならではで妙に可愛い。親分のクドさもなかなか。*福ちゃん疑惑物件、賭場から逃げる職人と花嫁御寮を乗せた船の船頭、顔がはっきり映ってないので?のまま。

■ 新必殺仕事人 第51話「主水ビックリする」1982.5.28ABC/松竹

 西の丸奥医師の道庵は、患者に麻薬を与え骨の髄までしゃぶる悪党。息子を将軍家の御典医にと野望を抱き、自分を忌避し名医と名高い町医者に罹った患者をシメるほか、麻薬投薬に気付いたその医者を陥れる。有為の息子を殺され、自身も死罪が確定した町医者は主水に仕事を依頼、とぼける主水に「仕事人」だった過去を告白する。
 ロケ地、道庵宅、どこかの塔頭と思われるが不明。
*道庵に今井健二、見た瞬間大ワルで怖すぎ。
2005/9/4

■ 新必殺仕事人 第50話「主水金魚の世話する」1982.5.21ABC/松竹

 金魚の品定めに行く末を託す仲睦まじい浪人夫婦、その魚が見事な出来なのを危惧したコンテスト常勝の堀切の安蔵の魔手が伸びる。浪人夫妻が育てる金魚は加代が売ったもの、安蔵の妾で金魚殺しに一役買う色気女は勇次に岡惚れなど、仕事人たちとの関わりも巧みに織り込まれている。仕置に踏み切る前に夫妻が相次いで悲惨な死を遂げる点も、新仕事らしく視覚的にも見事。
 ロケ地、安蔵の妾が勇次にフラれて癇癪を起こしながら通る神社、および金魚殺しの件を問い詰めに走る浪人が通る神社、相国寺弁天社(鳥居脇に柵があるなど現在と様態が異なる。鳥居に奉納者の名「善太」が見える)。家名存続のため安蔵と手を組む浪人の叔父・安東刑部邸、大光明寺(安蔵が訪ねてくるシーン、撮りは中から)。安蔵の罠にはまった浪人の妻女が入水、罧原堤下桂川
*金魚屋での仕置、秀が手下を殺る際には金魚の群れ越しのアオリが入る。

番外・福ちゃん発見
 新・仁義なき戦い。/左橋組幹部
大阪・日本橋電気街のビルの一室(中平組事務所)で焼肉をつつく/中平が運び込まれた病院の待合に集合/なりは背広にパンチパーマ
2005/9/3

■ 舞妓と暗殺者  三隅研次監督作品 1963.8.28大映

 時は文久、薩会同盟締結直前の京。長州脱藩浪士と舞妓の恋にからめて、倒幕運動の裏にある暗黒面を描く。
明るい未来を夢見て運動に身を投じた仲間と違い、軽輩の九鬼進次郎の目的は立身出世。しかし九鬼は、指導的立場にある前川が藩重職の意を受け、浪士たちを己が出世の道具に使っている実態を知り、追われる立場に。また前川は「九鬼の女」として舞妓・ひな菊を我が物にせんと横車を押し、座敷を逃げ出したひな菊は九鬼のもとへ走り、二人して前川一味に追われる「道行き」となる。
 ロケ地、荒れる京の情勢イメージ、斬り合いの川は桂川・嵐山公園前の堰堤下。九鬼の回想、仲間と語らって脱藩の際集合の浜辺、琵琶湖畔松原(この後の山越え道は不明)。九条家の安西を暗殺する路地、建仁寺方丈西塀。ひな菊が八の日に参る清水の観音様への坂(この後何度も出てくる。最後の待ち合わせもここ)、不明(石段、両側は林)。西陣のひな菊の実家へ病の父親を見舞いにゆく二人、渡る砂州の多い川(州の間に頼りない木橋)、木津か。前川の座敷から逃げ出したひな菊が足袋はだしで走る路地、うねった腰高な石垣を持つ塀、不明。九鬼が前川に立身を餌に口を噤むよう迫られる葦原、不明(かなり広大、琵琶湖畔か淀河原か)。会津の秋月悌次郎に仕掛ける道、くろ谷参道か。ひな菊と九鬼が追い詰められる墓地、鳥辺野(遠景に清水の塔)。前川と対決の崖地、谷山林道か。
*九鬼は津川雅彦、ひな菊は高田美和。脚本は新藤兼人のオリジナル。*貧ゆえに体制を憎悪する九鬼、小道具に夏蜜柑。お長屋の庭いっぱいに植えられたそれは下級武士の内職で、売って麦を買う。西陣のひな菊の実家を訪ねた際土産に持たされる、会津藩公用方暗殺に赴いた際仲間が喉を湿すのにとってくるなど各所で登場。極めつけはクライマックス、身に刃を受け前川に追い詰められ絶体絶命の九鬼の脳裏に湧くぽわっと明るい点のイメージがこれまた夏蜜柑で、パワーが漲り反撃という運び。メッセージ性強いんだけど、妙に大きくて笑える。

番外・福ちゃん発見
その後の仁義なき戦い/浅倉組構成員
金子信雄の組、のち親分は成田三樹夫に。若い衆にお掃除指導、鉄火場の受付などするパンチパーマ。
2005/9/2

■ 天下の副将軍 水戸光圀 徳川御三家の激闘
 幕府転覆の陰謀 由比正雪の乱 その二

 家光逝去、幼い家綱が立つ。それぞれに天下を狙う御三家、紀州と組んだ由比正雪らは暴発寸前に裏切りに遭い滅亡。彼らの意を汲んだ光圀は詮議の席で堂々と論陣を張り、老中や他の二家から警戒される存在になる。
 ロケ地、代替わりを受けて戦闘準備を命じる水戸の大殿、随心院大玄関(水戸家上屋敷)。養父の勧めで母・お久の方を訪ねる光圀、中山邸門、参道。小雪のもとへゆく光圀を呼び止め地下の武器庫の存在を示唆する柳生十兵衛、上賀茂神社ならの小川畔。丸橋忠弥らが制圧された報を聞き馬を飛ばす光圀が忍者の襲撃を受ける、下鴨神社河合社脇。駿府へ向かう光圀、琵琶湖西岸松原。駿府城、姫路城菱の門。小雪の最期を見届けた光圀、馬を引いて渡る橋、流れ橋(介・格出迎え)。乱の詮議が行われるお城、姫路城天守。事後、やちと船遊びの光圀、広沢池

■ 必殺仕事人V旋風編 第14話「主水、大奥の鶴を食べて失業する」1987.3.6ABC/松竹

 ゴミ捨て場に「落ちていた」鶴を長屋中で分けるが、その鳥さんは大奥で飼われていた御台さまのペットで長屋衆ブタ箱行き。罰金で釈放となるが、その折の奉行所お墨付きのはずの借金は罠、地上げ屋がやってくる。そして政が関わっていた、鶴世話係の大奥女中が真実を暴くのを恐れたワルが襲い掛かる。
 ロケ地、お女中の滝山を城へと送ってゆく政、二条城濠端・隅櫓前。流されかける銀平に手を差し伸べる政、流れ橋橋脚(炎上する長屋はセット、仕事人たちが脱出の川端は木津河原に塀と火事場を演出か)
*ぼうぼう燃えさかる長屋での仕置、やはり火器はヤバかった可哀そうな順ちゃん。彼につきまとってた二人は手入れ段階で逃げたままの模様。*お端下の名前が「滝山」なのがおかしい。
2005/9/1

■ 必殺仕事人V旋風編 第13話「主水、化粧をする」1987.2.27ABC/松竹

 息子に期待をかける小役人、しかしイマドキのお子は隠れて流行の衣装をまとい化粧なんかしてストリートに。このよくある擦れ違いが、公金穴埋めのための芝居に利用されてしまう。
 ロケ地、高島藩勘定方用人・藤尾の息子の欽太郎が通う聖堂学問所、金戒光明寺東坂(下校風景)。磯春の船でおりんと不倫デートの欽太郎の悪友・千之丞、大覚寺放生池堤に船を着けて。欽太郎を見捨てて逃げてくる千之丞をつかまえ居所を聞くお玉、有栖川・御殿川河床。高島藩の金蔵、明智門を入ったところの。ワルをまとめて始末するため芝居を打ちにゆく主水、高島藩勘定方に注進に及ぶ玄関、式台玄関。仕置に向かう政と銀平が合流しほっ被り(泥棒設定のため)を着ける橋、勅使門橋
*今回も被害者からの依頼は無し、藤尾に思いを寄せていたお玉が、下着泥棒の詫びに貰った金を置く。*まとめて始末は主水の提案、蔵で派手な仕置が繰り広げられる。*せんりつに塗りたくられた主水のお化粧、どこか鬼塚さまに似ていたり。*若者の路上パフォーマンス等の風俗、けっこう凝っているが傾き者というよりは竹の子族。*欽太郎は「スキゾー」山本陽一。

■ 剣客商売2 「婚礼の夜」

 無二の友に迫る危機に奔走する大治郎、友に恨みを抱く浪人が巣食うアジトに潜入し、婚礼当夜の襲撃を阻止し大立ち回り。
 ロケ地、大治郎の回想、大坂での修行時代、女にフラれ荒れる浅岡鉄之助を励ます縁日の神社、北野天満宮楼門前参道(鉄之助が「牛」に手拭をぶつける)。大治郎の道場から出た男の話をする浪人たちを見る弥七(原作では傘徳、設定は玉川上水べりの寺脇の小道)大覚寺放生池堤石橋。三冬に金を無心にゆく大治郎、田沼邸は随心院薬医門。不二楼で刻印金を使った浪人を捜し歩くおもと、鳥追い女のなりでゆく神楽坂、北野天満宮参道・大灯籠の裏。大坂、同門の平山が女に無体をはたらく現場を見て懲らしめる浅岡、大覚寺放生池堤天神島(野田橋下手、井路川畔)
*平山の一味が凶行に及んだ商家から盗った金が水戸さまの刻印金で、不二楼でこれを使ったため両替商でおもとが引っ括られる騒ぎはドラマのオリジナル設定。とんでもない疑いをかけられかんかんに怒ったおもとは、小判を出した浪人を捜して賭場に潜入したりする。柳眉を逆立てるといっとうキレイな梶芽衣子、鳥追い姿はほとんど「おまさ」。このほか大治郎が探索費用捻出のため借金のくだりでは、申し出の三両を三百両と誤解する三冬が描かれるのも、原作とちょっと変えてある。
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