時代劇拝見日記
2012年11月

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2012/11/30

■ 軍兵衛目安箱 第10話 「鎧通しの錆」 1971.6.9

 拝領の品を損じた旗本は、研師のせいにしてお家安泰をはかるが、親分の知るところとなり、手荒い修正が入る。
大事の品について、しつこいくらい「例証」を挙げ笑わせるかと思えば、目撃者の遺族をフォローする段では、しみじみと哀調。

ロケ地

  • 藤兵ヱ親子が箱根へ向かう道、不明(山道)。箱根の湯治場、日吉山荘(二階の手すり越しに飛竜の滝を見る図もあり。手すり越しに室内を見る図は、セット撮り)
  • 左京邸縁先と庭、不明(久昌院に似る)
  • 左京邸で仕事をしていて「目撃」した植木職人が殺されて見つかる市中、今宮神社東門内石橋下溝。
  • 藤兵ヱの娘・おしげに泣きつかれて様子を見に行く兵助たち、左京邸は相国寺大光明寺。これに先立って植木職人の女房が屋敷を窺う図があり、門が映っている。兵助たちが来るのは南路地から。走り去った女房を追いかけて話を聞く和馬、同じく相国寺の鐘楼裏手碑際。
  • 親分の勧めで、目安箱に訴状を入れに行くおしげと植木職人の女房、評定所は大覚寺大門

2012/11/29

■ 軍兵衛目安箱 第9話 「消えた侍」 1971.6.2

 いつもの酔っ払い二人組、帰り道にとんだ生臭ものを拾うが、のちに語り草となる騒動の発端。幕閣まで累が及ぶ大疑獄なのに、画面に出てくる敵方は雇われ浪人や下っ端のみなのが工夫の一話。侍が失踪する酒肆でラストも決め、なんとも言えぬ味わいを醸し出す。

ロケ地

  • 大久保加賀守邸イメージ、随心院薬医門
  • 帰ってこない兵助と亀蔵を捜しに出る軍兵衛、「東の森」さしてゆく野道は下鴨神社泉川畔。兵助たちが傷ついた吉野を保護していたあばら家、糺の森林間に設営。そこを窺う浪人どもは、林床に横たわる倒木に隠れていたり。後段、親分の大立ち回りも付近の林間で。「東の森」の設定については、梅屋敷の向こうで東権現(なんだそれは)があるなどの台詞が聞き取れるが、亀戸の向こうぐらいしか忖度できず…葛西あたりな感じ?
  • 吉野に代わって血染めの訴状を出しにゆく亀蔵、評定所は大覚寺大門。目安箱が運ばれてゆくシーン、姫路城備前丸・天守下石垣際〜相国寺方丈裏手廊下。
  • 事後、酒肆で千石騒動について話す客のくだりにつなげる雑踏イメージは映画からの転用か(何度も見たことある)
  • 八重とともに但馬へ帰る吉野、「川崎付近の街道筋に架かる橋」、流れ橋

2012/11/28

■ 軍兵衛目安箱 第8話 「見知らぬ男の夜」 1971.5.26

 見も知らぬ人の難儀を放っておけず訴え出て、結果わが身を危険に晒す町人。それと知ったからには当然捨て置かぬ親分、己が都合は目の前から消えうせるのだった。
親分たちの魅力をひきたてるヘマ話がまたまた入っているが、きちんとストーリーに組み込まれている。

ロケ地

  • 大久保加賀守邸イメージ、随心院薬医門。いつもの三人のほか梅田用人まで招いて、親分の釣果を馳走しようという企画の段。
  • ボウズに終わった親分たち、知るべの魚屋が休業で窮す河岸、不明(護岸は相当高い。水は湛水、岸辺に建物)。後段、大怪我を負わされた文吉が運び込まれる長屋も河岸設定だが、窓外の水景はセットの模様。
  • 悪党どもが「清兵衛親子」を害すつもりだった王子稲荷、吉田神社竹中稲荷参道重ね鳥居。父子が浪人たちに囲まれ襲われるところ、入口の方から軍兵衛、奥から伝四郎が現れる。夜間撮影。

2012/11/27

■ 軍兵衛目安箱 第7話 「十三両の金」 1971.5.19

 掏摸騒ぎからエピソードを重ねつなげ、一人の男が意を決して贖罪の道を歩むさまを描く。ついでに、親分たちのヘマ話も多層構造。

ロケ地

  • 小僧・仙吉に紛失分の三両を呉れてやったあと、悪い仲間との集合場所に赴く文造、不明(神社境内?)
  • 名も言わず去った「親切なおじさん」を捜し町をうろつく仙吉、途中通りかかる乞食のいる橋は中ノ島橋
  • 親分を頼ってきた姉妹の妹のほうを送ってゆく宮田、奢ってやろうとして掏摸にやられたことに気付く料亭前、嵐山公園・錦
  • 姿を晦まして三日後、いの一番に目安箱へ投書しに来る文造、大覚寺大門。これを待ち構えあとをつける三人、不明(石垣脇、竹柵あり)。やっと追いつくと、文造を付け狙う仲間も現れて大立ち回りの市中、随心院大乗院前路地(長屋門北西角〜拝観口付近でチャンバラ、但し門は閉まっている)
  • 文造の女・おたきを迎えに行ってやる榊原、中ノ島橋随心院塀際(表、西側)

2012/11/26

■ 軍兵衛目安箱 第6話 「魔剣」 1971.5.12

 ハマリ役の名優が演じる辻斬りは、口にするのも憚られる身分のヒト。親分が目安箱に入れさせた訴状も、あっさり却下・差し戻し。アタマにきた親分、単独行動で豪快に解決をはかる王道パターンだが、狂乱の殿の家来が下衆中のゲスだったり、被害者サイドにめでたい出会いが芽生えたりして、結束節炸裂。

ロケ地

  • 見るからに身分の高そうな、山岡頭巾の侍が刀を抜いて見つめるくだりの、夜の神社もしくはお堂、不明(スガカンは基壇石積際に立ち、すぐうしろにステップ。建物は相当大きい)。このあと、屋台を出た直後の源太が斬られる堀端、疎水か(幅は狭く、見るからに深そうな感じ。両側に道で周囲は林と生垣←この向こうに建物も見える。夜昼両方の絵あり)。殺しを目撃し逃げた弥平たちが、親分たちと行き会う夜道、不明(ごく低い石積みがなされた「参道」?)
  • 軍兵衛に口添えを頼み、訴状を出す源太の弟・周作、大覚寺大門(評定所)。帰りを待つ弥平父子と榊原たち、随心院長屋門北西角(北望のアングル)
  • 目安箱が運び込まれる情景、姫路城はの門下坂〜大天守下石垣際(備前丸)。バンクフィルムか。
  • 松平伊織の駕籠がゆく夜道、不明(塀際、クリーム色五本線)。このあと酔って帰りの町人を斬るくだり、どこかの境内か(少し反った石橋が架かる「小川」、欄干は真ん中にちょこっと乗せてある珍しい様態。奥に建物も映り込んでいる)
  • 辻斬りの駕籠を捜し回る宮田と榊原、相国寺鐘楼(夜)。同じく夜道の親分と和馬、悲鳴を聞く坂、不明(石段、そんなに広くない)。現場の水辺は池端か。駕籠を追い聞き込みの石畳、不明(真ん中切石、両側玉石敷き詰めた立派な一件)
  • 松平家の用人と話をつけ、殿様を来させる回向院近くの川端(両国橋か、竪川一ツ目橋か)、駕籠が渡ってくる橋は中ノ島橋。立ち回りは付近の川端や林か。

2012/11/24

■ 大奥 〜誕生[有功・家光篇] 第7話 2012.11.23

 英邁な専制君主としての顔を見せ始める家光、手駒を用い地歩を固めるやにも見える有功、制度の大転換を迫られる情勢に苛立ち病を得る春日。
そして悪疫ますます猖獗を極め、遂に大奥にも発症者が出る。

ロケ地

  • 農村を視察する家光、不明(林の際に里演出、谷地田の奥か)。家居に寄っての絵はセット撮り。
  • お城イメージ、不明。御殿甍イメージの破風、不明(紅葉ナメての絵)
  • 玉栄が家光の側に上がった翌朝、大奥御殿イメージは金戒光明寺紫雲の庭から方丈を望む図。
  • 「お玉」について話す家光と有功のくだり、有功の回想で出る「隆光の予言」の階(寺院設定?)南禅寺三門
  • 八朔の祝儀のくだり、お城イメージは二条城東南隅櫓を前景にした合成画面。伊豆守父子と讃岐守父子が行き会う城中の御廊下、大覚寺宸殿前縁。
  • 儀式を終え帰ってきた息子・正則に「将軍の様子」をしつこく聞く母・雪のくだり、稲葉邸玄関と廊下は智積院大書院
  • 女大名を認めるか否かの議論がなされる段、お城イメージは皇居巽櫓

2012/11/23

■ 軍兵衛目安箱 第5話 「百万人の声」 1971.5.5

 ぽっと出の田舎侍は、知るべを訪ねてさっそくヤバい目に遭うが、夜道で酔った仏に出会う。
増え続ける江戸の人口を話の綾に使い、弱きを助けて悪を挫く、爽快な筋立てが展開される。

ロケ地

  • 大久保加賀守邸イメージ、随心院薬医門
  • 石田が浪人たちにものを尋ねる茶店、随心院長屋門か(外に石塀ちらり)
  • したたかに酔って帰る宮田と亀蔵、逃げた石田を追うヤクザたちと行き会う夜道は上賀茂社家町・明神川畔。
  • 宮田と亀蔵が屋敷に戻らず寝ていたやしろ(?)、今宮神社絵馬堂か。その後慌てて帰る道は石塀小路
  • 親分の勧めで訴状を出しにゆく文五郎(妹のその江と、恋人の石田も一緒)大覚寺大門

2012/11/22

■ 軍兵衛目安箱 第4話 「春十年」 1971.4.28

 無実を訴える島帰りの男、親分は彼をまるっと信じ保護。雲をつかむような話を、勘と度胸で解決してゆく。
タイトルは遠島の期間、十年待っていた女がいじらしい。

ロケ地

  • 一旦追い払われたあと、浪人を連れて舞い戻るヤクザ、ひさごを出て相手する親分、相国寺鐘楼(夜)
  • 評定所、大覚寺大門。兵助たち三人がおしんを待って張り込むので、いろんなアングルが出る。和馬が女を呼び止めて名を問うシーンは随心院長屋門北西角(北望のアングル)
  • 大久保邸を伺う巴屋の手下、随心院薬医門前に作り物の壁を置いて「見張り」。
  • おしんの長屋を襲う巴屋のくだり、亀蔵が二人を連れて逃げる道に相国寺境内(鐘楼の植え込みあたり)
  • 事後、大久保邸付近を通りかかるおしんと敬吉、随心院薬医門前〜参道。途中、相国寺大光明寺南路地を歩く場面が挿入される。水辺に腰掛けて休む二人、大覚寺大沢池畔。

2012/11/21

■ 軍兵衛目安箱 第3話 「脱牢者の待つ道」 1971.4.21

 お上にとって良い代官は、民に優しくないという話。税収を上げて出世、意気揚々と江戸へ帰ってくる代官を付け狙う、正義の士がいた。
親分は事情を知悉したうえで男の行動を止めず、そのことを殿様は怒るが、内心は快哉を叫んでいるのだった。

ロケ地

  • 評定所、大覚寺大門。岩田浪人がやって来るシーンには参道も。目安箱が回収され運ばれてゆく、解説のくだりで姫路城(備前丸から大天守見上げ、はの門下坂、天守全景)
  • 大久保加賀守邸イメージ、随心院薬医門。亀蔵が取り次いだ飲み屋の勘定書を見て騒ぐ宮田のくだり、お屋敷の廊下は相国寺方丈裏手廊下(岩田浪人の文を持ってくる虎吉は、裏方丈庭園の中を抜けてくる。中身を読んでパニくった榊原たちが走りこむ邸内のシーンでは、南側へ抜ける廊下が使われている)
  • 刀を請け出してきた岩田浪人がゆく道、不明(古い町なみ)。庄兵ヱを訪ねての帰り、おゆみが追いついてくるシーンは川べり(川には中州、天知茂の背後に虫籠窓?/川の夕景もあり、落日は西山か)
  • 弓の稽古をする大久保加賀守、中山邸か。宗右ヱ門が越後代官・村上のことを聞き出すくだり。
  • 村上らが来る街道(中山道、江戸へ七里の道)、不明(高所から見下ろし、棚田の中、里へ通じる道。手前には切り通しがあるアレか)。板橋宿、不明(山から見下ろし?の、川べりに蔵のある民家建つ里、用心棒シリーズで頻出のアレ)
  • 村上たちを迎えに出る一行がゆく街道、不明(山から出た来た道、曲折していて小川に架かる橋も見える)。彼らを追い越してゆく軍兵衛たち(騎馬)のシーンは大堰川堤か。
  • 岩田浪人が代官たちを待ち構える、板橋宿へ二里の橋(荒川設定?)流れ橋。右岸側が使われていて、橋桁の端っこ一部が切り欠きになっているほか、橋脚が木(少し損傷を受けている模様)。橋桁は、全体にうねっている。
  • 代官が斬られたことで怒気を発した加賀守、あとでいたずらっぽく宗右ヱ門に言伝する庭は前出の庭か(小川に土橋架かる)

2012/11/20

■ 軍兵衛目安箱 第2話 「陽の当たる町」 1971.4.14

 奉公先で、殿様のとんだ無体を見てしまった娘は、脅えて逐電し行き暮れる。しかし彼女を拾ったのは亀蔵、事情を知った親分は相手が大身旗本でも怯まず突き進むのだった。

ロケ地

  • 作事奉行・浦部主水邸、建仁寺西来院。こちらは正門設定らしく、毘沙門天堂の方では用人が町人に応対している。西来院の方から角を経て開山堂の方へ、カットなしに映っている場面がある。
  • 浦部邸を飛び出したおすみが裸足で走る夜道、上賀茂社家町・明神川畔。藤木社の木ナメて右岸側の歩道を見る図。
  • 大久保加賀守邸、随心院薬医門。口入屋からつけてきた男たちが、榊原の出入りを窺い見る。
  • 材木商の番頭が、主の遺児とともに訴状を出しに行く評定所、大覚寺大門。見に来ていた親分が、健気な坊を抱えあげるシーンは御殿川の中から手すり越しに。
  • 事後、佐野屋で坊の世話を見ることになったおすみ、坊を遊びに連れてゆく八幡さま、今宮神社楼門〜東門内側石橋上(子らとかごめかごめをして遊ぶ)。様子を見に来た親分、東門外側からおすみたちを見て行き過ぎ、かざりや前床机に腰掛けて休む。その前の東参道石畳を子らが駆けてゆく。

2012/11/19

■ 軍兵衛目安箱 第1話 「江戸一番の朝」 1971.4.7

 親分の懐に窮鳥、話を聞けば理不尽極まりない町方の処置。手下を動かし内偵中、上つ方のごり押しで事態は急転回し、怒り心頭に発した鉄火肌のサムライは悪党の巣へ乗り込んでゆく。

ロケ地

  • 御数奇屋坊主頭・大沼了雲の寮(豪邸設定)中山邸通用門。門前に居た伴大五郎が町方に誰何されるくだりで出る。この時点では了雲邸と明かされていない。
  • 老中・大久保加賀守邸イメージ、随心院薬医門。塀に五本線が見当たらない。
  • 軍兵衛の手下が動いてくれていることをおきぬと話す庄吉、不明(川べり、川相はほぼ湛水で中州あり。護岸は石積みで二段にも見えるほか、対岸高水敷にボロ家?遠景に山裾がちらり)
  • 軍兵衛役宅(?)イメージ、建仁寺西来院(夜景)
  • 軍兵衛の勧めで訴状を出しにゆく長屋衆、評定所は大覚寺大門。目安箱が開けられるくだり、お城イメージに姫路城(はの門下坂から天守見上げ)
  • 悪党ばらを成敗した暁(江戸一番の朝)イメージ、前出の川か。
  • 男たちが牢から戻り喜ぶ長屋衆を見て去る軍兵衛、セット〜大覚寺大沢池放生池堤

2012/11/17

■ 大奥 〜誕生[有功・家光篇] 第6話 2012.11.16

 引き裂かれたり「許可」されたり、鬼婆・春日の思惑に振り回される、家光と有功。
しかし、母となった家光は運命を達観し、強くなってゆく。それを見た有功は、他ならぬ玉栄に頼みごとをするのだった。

ロケ地

  • 松平信綱邸イメージ、滋賀院門跡(夜景)。輝綱にしてある「しず」に溜息をつくくだり。
  • お楽の方の事故後、居室で正資や玉栄と話す有功のくだり、玉栄の「上様のお相手は有功だけ」発言のあと、有功の見る夢に出る「あの海」、南紀白浜からのビュー・4話と同所。このあと家光が忍んでくる。
  • 元服にあたり、お目見えのため登城する稲葉正則のくだり、駕籠と供が揃う玄関は智積院書院式台玄関と前庭(西側、俯瞰)。正勝の将軍がお出ましの際映る、御殿甍イメージは清凉寺か。
  • 将軍直々に暖かいお言葉を賜り、有頂天になって帰宅する正則、母に報告に走る廊下は智積院書院廊下。導入は池泉ナメて北から。
  • 溝口左京が家光の褥に侍る夜、月の御殿イメージは4,5話と同所。暁イメージは広沢池西岸からのビュー。

2012/11/16

■ 隼人が来る 第25話 「野望の城」 1973.3.29

 大坂の町に物騒な企てありと聞きやってくる隼人、怪しの軍学塾にはなつかしい友がいた。
吉宗の世をひっくり返そうとする大掛かりな陰謀だったが、神輿に逃げられ敢無く頓挫。首謀者どもは身の安全をはかり、悲劇が出来する。

ロケ地

  • 桜木塾の侍たちが打ち合いをする境内、大雲寺観音水屋形前。不動の滝からのアングルか。
  • 大坂城、大阪城全景、天守。後段では、青屋門越しに天守を見る図も。
  • 伊佐山が隼人を呼び出し、大坂を出るよう手荒く促す水辺、広沢池西岸湿地(葦原際に船舫い、隼人が乗り込んで釣り)
  • 喜八を置いてひとり旅立つ隼人、馬を駆る海浜は琵琶湖岸か(前回と同所)

2012/11/15

■ 隼人が来る 第24話 「里隠れの忍者」 1973.3.22

 鉱脈が涸れたと大嘘をこいて、硝石を増産・抜け荷をはたらく悪党ども。不正あるを見越して公儀は「草」を入れていたが、忍びとて人、しがらみに絡めとられていた。

ロケ地

  • 冒頭、里イメージに「発射台」からの穴太の里遠景。硝石の質を商人に見せ付ける発破テストの山は不明、来合わせて爆発に巻き込まれる隼人は山腹、これも不明。
  • 家老の息子と遠乗りに出る弥生、琵琶湖岸か。「婚約者」と別れたあと、弥生が負傷した隼人を拾うシーンの野道、不明。
  • 硝石鉱山、不明(山頂に岩ごろごろ)
  • 九郎太宅を出た隼人が潜む神社、石座神社。隠れるのは参道中ほどの長屋、追っ手は参道を駆け上がってゆく。喜八へ合図の花は狛犬に。
  • 取引が行われる浜、琵琶湖東岸か(沖に島影、人物の背景に山。波は海かと思える荒さ)。九郎太の死を見届けたあと、浜へ駆けつける隼人と兵頭、北嵯峨農地竹林際〜山道。

2012/11/14

■ 隼人が来る 第23話 「誇り高き剣」 1973.3.15

 儲かるネタがあると、私腹を肥やす輩も出る。不正に気付いて動く、猪のような剣士が窮地に陥るところ、花吹雪抜刀流が炸裂する。

ロケ地

  • 紙屑な藩札について相談をぶつ百姓衆、鳥居本八幡宮舞殿前。たちまち役人が参道を駆け上ってくる。
  • 療養中の城代に直訴しに行った百姓が密殺される野原、酵素か。
  • 墓参帰り襲撃される、指南役の娘とその婚約者、広隆寺東塀(木あり)。墓地は不明、無縫塔や宝筐院塔など見える山腹。
  • 次期指南役を決める試合が行われる護国神社、下鴨神社河合社裏と脇の塀に幔幕めぐらせ。立ち回り一部は糺の森で。
  • 先に発った隼人を呼ばわる喜八、竹林は北嵯峨か。隼人が馬を駆る野道、川堤か(バンクフィルム?)

2012/11/13

■ 隼人が来る 第22話 「愛と憎しみと」 1973.3.8

 その地を立ち去り難く感じた隼人の勘は的中、きなくさい展開のすえ八年前の陰謀が掘り起こされる。
それは、一組の夫婦の哀しい結末を呼ぶのだった。

ロケ地

  • 用心棒を連れた急ぎ旅の百姓とすれ違う山道、不明。このあと襲撃されるシーンは山頂付近。
  • 隼人が滞在する熊の湯、酵素か。
  • おせいの父(先の城代)の墓、酵素か(魁偉な枝振りの木が林の中に)
  • 雇われ浪人と百姓の屍が見つかる野原、酵素河川敷
  • おせいと別れた直後襲われる隼人、北嵯峨の竹林か(手入れの行き届いた林床)

2012/11/12

■ 隼人が来る 第21話 「黒い罠」 1973.3.1

 ところは堺、阿片がらみの死者が連続、かつ数多の女が謎の失踪を遂げる裏には、港町ならではの悪事。
己を父の仇と誤認し向かってくる女をいなしつつ、隼人は悪の中枢に斬り込んでゆく。

ロケ地

  • 阿片を持ち出した男が寄ってたかって密殺される夜道、広隆寺東塀際。
  • 父の遺志を継いだお美代、聞き回るうち阿片切れで倒れている女を拾う道端、広隆寺東塀際。先のと違い昼間。
  • 当地を去る隼人、馬を駆る道は林道か。

2012/11/10

■ 大奥 〜誕生[有功・家光篇] 第5話 2012.11.9

 表面は穏やかで、「恋敵」の捨蔵にも親切な有功だが、「その夜」にひとり激情を吐き出す。
また、正勝が拾った白い子猫は、さまざまな事情を照らし出してゆく。

ロケ地

  • 大奥奥御殿イメージ、金戒光明寺紫雲の庭より方丈を望む図。春日が捨蔵のがさつさに溜息をつくシークエンスと次の場面の間。
  • 捨蔵がお中臈方に挨拶をする座敷、粟生光明寺方丈座敷。その場を辞した有功がゆく廊下、平安神宮橋殿
  • 春日局の指示で捨蔵を躾ける有功、その夜怒りをあらわに有功に詰め寄る玉栄のシークエンスの前の月夜の御殿、前話と同じく暗くて判別つかず。
  • 嫁と子が空しく帰るのを陰ながら見送ったあと、子猫を拾う正勝、金戒光明寺紫雲の庭。村瀬が方丈廊下を走ってきて声をかける。
  • 捨蔵が褥に侍るくだり、お城イメージに皇居巽櫓(月明)。床入り後の暁イメージ、広沢池西岸からのビュー。この少しあとに出るお城イメージは二条城本丸櫓門を前景にした合成画面。

2012/11/9

■ 隼人が来る 第20話 「落日の決斗」 1973.2.22

 硝石目当ての大名が、山里の民を追い出しにかかる。しかし古き里には安堵の御墨付、江戸へ訴えるところ追っ手が差し向けられる。ここに居合わせるのが隼人のダンナ、今回は崖から落ちてピンチな場面や、好敵手との奇妙な連携も見せ場。

ロケ地

  • あかねの父が長をつとめる、平家の落人部落イメージ、五箇山の合掌造。里は劇中「ごかのしょう」と称されている。
  • あかねの駕籠を守る男たちが斬り殺される山道、不明(林道。追っ手の一人は福ちゃん、アップあり)
  • 喜八が思いつめたあかねを見つける川べり、保津峡落合河口汀。
  • あかねたちを止めるため設けられる臨時の関所、北嵯峨農地竹林際。ここは後段も街道筋として何度か出てくる。
  • 関所を避け雪の山道をゆく、あかねたちを連れた隼人、不明(山道、うっすら雪積もり)。喜八が崖から落ちかけるのは保津峡落合落下岩。見つかり逃げ回るシーンに酵素河川敷
  • 一人関所に向かい、敵の懐に飛び込む隼人、露見し斬り結ぶのは北嵯峨の陵付近か(宮内庁の立て札に似たものがちらり)
  • 倒れている隼人を子供が見つける河原、保津峡落合汀。
  • 郷原との果し合いに指定される野原、不明(砕石場跡か、水食地形も見られる)。あかねたちに別れを告げ去る隼人のシーンも同様の地形、地層が鮮やかに出た崖などあって、砂河原のような地形や、砂山状のも出る。

2012/11/8

■ 隼人が来る 第19話 「逃げ出した花嫁」 1973.2.15

 将軍の十三番目の姫が棚倉藩へご降嫁、これだけでアレな設定なのに、恋を求める姫はアバンチュール気分で出奔。果たして「出会い」があり、その男実は…というべったべたな展開にお家騒動をからめ、若君の味方をするマタギなど出てお話は賑やかに進んでゆく。

ロケ地

  • 妙姫の輿入れ行列がゆく街道、北嵯峨農地竹林際。姫さまは駕籠の中で、恋もまだなのにとぶーたれている。
  • 棚倉イメージ、穴太の里遠望の図、伏見城天守姫路城にの門
  • 川止めをくらう隼人たち、大堰川河川敷(右岸、川下に沈下橋がちらり)。町娘に化けた姫が、川人足と悶着を起こしているのに介入の運び。
  • 善造たちの棲む山、不明(岩肌まるだしの急斜面、なにやらV字谷も見える)
  • 城下の祭り、石座神社。境内のほか、鳥居前の石垣際なども使う。
  • 城代どもをおびき出す、生田村はずれ鳥飼神社、鳥居本八幡宮。小柴垣の道や、本殿まわりを使う。
  • 当地を去る隼人たち、安行山か(鶯橋に似た木橋も出て、赤土むきだしの切り通しなど見える)

2012/11/7

■ 隼人が来る 第18話 「謎の御用金」 1973.2.8

 役人に協力し、賊の上前をはねた男を追って牢に潜入する隼人。今回はほぼ牢内で話が進み、内部の人間模様が話の勘所。

ロケ地

  • 御用金盗を追う捕方、金戒光明寺石段、墓地。
  • 賊の一人を追うもごまかされる城所、金戒光明寺永運院下坂
  • むささび党が隠れ潜む床下、格子から見える外はくろ谷境内か(鐘楼と思しき建物、および露盤宝珠を映し込む溝)
  • 事後、金箱が引き上げられる池、金戒光明寺放生池と極楽橋。
  • 源蔵の妹・お光の目が開いたあと、当地を発つ隼人たち、不明(塀脇に茶店しつらえ。その塀に大木が塗り込めになっている。塀の裾は石積)

2012/11/6

■ 隼人が来る 第17話 「子連れ街道」 1973.2.1

 亡父に託された密書を持って、健気な坊は高遠へ。道連れが隼人なので頼もしい限りなのだが、悪人ばらは親切な宿のおばちゃんの子をさらって脅し、魔手を伸ばしてくる。

ロケ地

  • 道中、悪ガキにからまれて怪我する^太郎、藪田神社前〜田畔。助け舟を出した隼人が、事情を聞こうとする際には、萱葺きの舞殿が見えている。
  • ^太郎の手当てをして貰いに入る家、民家前。家の前の道で立ち回り。
  • 医者から宿へ戻る山道、不明(林道、谷川沿い)
  • おゆうが一行に追いついてくる街道、不明(林道か、道隈の坂)
  • 一行が休む茶店、保津峡落合落下岩付近に設営。^太郎が崖の水仙を供花にしたいと言い出す。
  • 高遠城下、小山家菩提寺は西壽寺。石段の上に本堂甍を望む図で導入、墓地へ通じる坂から本堂前でおゆうが短筒を出してくるシークエンス展開。
  • 事後、皆で詣でる小山家の墓、西壽寺墓地。城代に^太郎とおゆうを頼み、隼人は坂をおりてゆく。
  • 馬を駆る隼人、保津峡落合トンネル。もうひとつは片側石積みの林道。

2012/11/5

■ 隼人が来る 第16話 「過去のない男」 1973.1.25

 タイトル通りの、記憶喪失ネタ。病態を利用して、女は恋しい男をつなぎ止めようとしていた。
事の起こりは銃密造に関わる隠密始末、諸国見廻役を呼び込んだ悪党どもは端から撫で斬りにされるのであった。

ロケ地

  • 「半次と間違われた」仙吉が鬼辰一家にシメられる野原、亀岡か(畦畔木など見える田畔)。このあと、ダンナの目印を野仏に見る喜八も同所か(水路端)
  • お市が洗い物をする川、落合か。
  • お市は何か隠していると喜八に話す隼人、鳥居本か(林の中に舞殿?)
  • 仙吉の回想、逃げ回った挙句撃たれ崖から落ちた山中、保津峡落合落下岩。倒れているところをお市に助けられたのは落合河口汀。
  • 同じく仙吉の回想、捕まり始末された隠密、鳥居本林間か。
  • 当地を去る隼人、大堰川堤か。唐津を出てゆく仙吉とお市、大堰川河川敷

2012/11/3

■ 大奥 〜誕生[有功・家光篇] 第4話 2012.11.2

 心通じた二人は蜜月を過ごすが、一年経っても実は生らない。そして春日局の目的はもとより家光の血脈保存しか無く、冷酷にも「次手」が打たれる。

ロケ地

  • 赤面疱瘡猖獗イメージ、木津河原大覚寺大沢池北辺水路端。
  • 弓の稽古をする有功、二条城二の丸御殿内庭。
  • 有功に教えを乞う者ひきもきらずのくだり、大覚寺宸殿裏手回廊粟生光明寺本堂裏廊下
  • 家光に、見てきた海の話をする有功、大海は南紀白浜からのビュー。
  • 伊勢物語の講義をする有功、随心院書院座敷。立ち見も出て、本堂側の廊下にいる。終わったあと正勝が入ってくるのは北側から。
  • 伊勢物語第六段、公達と姫君逃避行イメージは大覚寺大沢池畔・遣水跡付近(夜)。男女は有功と家光。
  • 稲葉正勝七回忌が執り行われる寺院、西教寺大師堂。まず湖側の門が映し出され、法要はお堂内部で。そそくさと立ち去る春日局を呼び止める正勝の嫁のシーンは北側の門を出たところ、亭脇の坂。
  • 江戸城イメージ、二条城本丸櫓門を前景に合成。家光が春日の気遣いに謝辞を述べるくだり。
  • 有功がお褥辞退を申し出に行くくだり、月光の甍は清凉寺か二条城か黒谷か。
  • 海を見にゆく有功と家光の幻想シーン、南紀白浜・千畳敷(夕景)

2012/11/2

■ 隼人が来る 第15話 「追われ者の掟」 1973.1.18

 村人の尊崇を受ける腕利きの医者は脛に傷、遂に仇として討たれるところ、諸国見廻役の機転が入る。
ちょうどお城では幼君が毒殺されかかっており、仇持ち医者はその殿さまの手術中に踏み込まれたりする。

ロケ地

  • 腹痛喜八が昏倒する田畔、および隼人が日疋兄弟と行き会う茶店、亀岡か(背景に川堤や畦畔木が見える)
  • 越後新発田藩城、館山城や日和城に似る。
  • 宗順が居候している屋敷、不明(母屋は屋根押さえも立派な萱葺き、門は平門。塀は腰板を持ち、立地は少し高台。まわりは谷地田のもよう)
  • 宗順の治療を受けて帰る百姓が日疋兄弟に行き会わせてしまう橋、大堰川支流のものか(簡素な板橋)。ラストシーンもここ。
  • 宗順の回想、女のことで言いがかりをつけられもみ合い、はずみで日疋を斬ってしまった城下、永観堂中門前参道石畳。
  • 逃避行の宗順、行き悩むおゆきを拾った道、不明(竹林の中)
  • 幼君の手術を終えた宗順が日疋兄弟と立ち会う野原、亀岡か(みごとな畦畔木あり、先の田畔と同所か)

2012/11/1

■ 隼人が来る 第14話 「あばれ若君」 1973.1.11

 相続でしこりを残した若き藩主は、鬱屈した感情をもてあまし粗暴な振る舞いを見せる。しかし、山里で見初めた娘と、友となった謎の素浪人が彼に光明をもたらす。
諸国見廻役が獅子身中の虫をさっぱり片付けたあとには、望外の喜びも待っているのだった。

ロケ地

  • 肥前大村藩城イメージ、郡上八幡城天守。
  • 城下を出て野道を駆ける殿さま、北嵯峨農地竹林際。家来とはぐれ落馬し崖落ち、気を失っているところを隼人に発見される沢、酵素付近か。
  • 猟師たちのため伐採を中止させた後、里へ来て綾と話す殿さま、酵素木の傍。プロポーズしたところで隼人が出て苦言を呈し、挙句身分ばらし。このあと意気投合した隼人と話す帰り道は北嵯峨か(竹林の中の道)
  • 悪徳商人の手下に囲まれ危機に陥る隼人、北嵯峨竹林か(起伏あり)
  • 藩のため細川家との縁談を受けると決めた殿さま、綾に別れを告げに行く道は北嵯峨農地竹林際。帰り道、俵屋の手下に拉致される山中、酵素付近植林地か。
  • 見送られ当地を発つ隼人たち、北嵯峨農地竹林際。路傍に地蔵あしらい、喜八が菊を供えてゆく。

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