時代劇拝見日記
2013年8月

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2013/8/31

■ 御ひいき六花撰 素ッ飛び男  マキノ雅弘監督作品  1954.4.21東宝

 希代の豪傑・河内山宗俊とその仲間が、哀れな娘を手に掛けた悪旗本をみごと退治る、痛快娯楽作。
札差に奉公している娘を訪ねてきた老爺は、店の用心棒に叩き出される。途方にくれた親爺が頼ったのが、両国橋たもとで八卦見をしていた宗俊。失せものを当てたことからすっかり頼られ、仕方なく乗り出した彼は、当の娘がお手討ちになった無残な姿を見せられる。敵いそうにない相手ゆえ沈む一同、しかし黙っておれず宗俊は駆け込み訴えという非常手段に打って出る。以降、愉快な仲間たちの奔走と、評判の遠山奉行の名裁きで、胸のすいた民人は英傑たちにやんやの喝采を浴びせかけるのだった。

ロケ地
  • 両国橋と広小路、回向院の門は大がかりなセット。回向院境内は清凉寺境内、本堂前に露店を多数あしらい、参詣人もたくさん入れてある。直侍と丑松がたむろするシーンには鐘楼を使ってあり、三千歳が伊勢屋の用心棒たちを追い越してゆくシーンには鐘楼のほか西門も出てくる。境内のセットも組まれていて、ロケと併用。
  • 伊勢屋の用心棒どもと立ち会う金子市之丞、不明(鳥居があって舞殿は萱葺きで半ば破損していて、奥に経蔵っぽい建物なども映る。塀囲いがあり、大きな露仏も見える。九所明神にちょっと似ているが、奥のほうが落ち窪んでいるのか、大きな破風が沈んだように覗いている。下は草地、松の疎林)
  • 旗本・神谷の屋敷へ乗り込んだ宗俊を待つ、お七の父・武平、待ちきれず出迎えてみる宗俊宅の門(内側)、妙心寺涅槃堂か(前の路地は少し傾斜、向かいの塀際には松)。この前に出る、宗俊宅の表構えはセット。
  • いよいよお裁きが行われる北町奉行所、青蓮院長屋門。石段の中ほどや下に民衆が詰めかけ、伊勢屋の娘が来てみたり、武平を伴って三千歳がやって来たりする場面も。
■ 夫婦善哉
  第2話「親の愛でも手切れ金でも切れぬ心が仇となる」2013.8.31

 帰ってこない亭主のことを弟に相談する蝶子、八幡堀堀端。弟は仕事中、「小河童」の材木店に勤務。
亭主を出養生させている和歌山・湯崎温泉イメージ、三段壁
2013/8/28

■ 大岡越前 第二部第18話「すっとび辰の失恋」1971.9.13

 寝込むほど入れあげた女は悪女、挙句の果て罪に落とされかかる辰。哀れな女の背後には、腐りきった寺社方小検使がいた。
この女が千春に生き写しという事実がまた哀れであり、逆転の鍵ともなる。雪絵さんの大立ち回りは必見。

ロケ地
  • 大量の魚が浮いたため、源さんたちが検分に船を出す浅草田圃の用水堀、広沢池東岸。底を突いていると、金貸しの死体が見つかる運び。
  • 忠相がお梶を呼び出した件を長谷川へ注進に及ぶ儀十、今宮神社境内。設定は富岡八幡宮。
  • 事後、辰を慰める役を買って出る雪絵、お梶のことなど語りつつ二人釣りをする水辺は広沢池観音島。鰻が釣れて大騒ぎ。

2013/8/25

■ 夫婦善哉
  第1話「芸妓とぼんちが出会うて惚れてああしてこうしてこうなった」2013.8.24

 芸妓となった蝶子がゆく北新地の堀端、八幡堀堀端。左岸側、白雲橋・明治橋間の、並木のあるところ。
熱海の海イメージ、友ヶ島か。
2013/8/24

■ 鞍馬八天狗  山崎大助監督作品  1961.4.9ニュー東映

 七卿落ち秘話を描く、ニュー東映オールスター作品。登場人物は史実ないまぜ、活躍するのは名も無き若者たち。
時は幕末、京に潜む倒幕派のなかに、奇妙な面をつけて動く一団があった。彼らは、幕府大目付の策略によって囚われの身となった七人の公家を救うため奔走。ある者は新選組に潜入、またある者は公家の姫様に恋し懊悩する。七卿がひそかに始末されようとしたとき、若者たちは身を捨てて戦い、その心は敵にも通じるのであった。

ロケ地
  • 武市半平太らがアジトにする寺、三井寺唐院。門前から堂塔を見上げるアングルが使われ、座敷や庭、お堂はセット。参道から門に駆け入るシーンもある。
  • 公家と武市らが密議のところ新選組が急襲する妙心寺、金戒光明寺参道坂(隊士がじりじりと登ってくる)、勅使門(室内の戦闘が外へなだれ込み)。公家が救出される段では、背景に禅堂が映り込んでいる。このあと、助けると見えて別口の罠だったことが明らかとなり公家が捕えられる路地、妙心寺か。
  • 宮家へ預けられている三條実美の姫を見舞う武市、お供の以蔵が万里姫と邂逅するくだりは仁和寺。宮家の侍女がお茶を持ってくるのは書院縁先で、遠景に二王門の甍が映り込んでいる。奥庭へ迷い込み、姫と遭遇するくだりでは本堂と前庭が映る。姫の座敷はセット撮り。帰ってゆく武市と以蔵、青蓮院長屋門(武市が姫の素性を語って聞かせる)
  • 公儀大目付・小笠原邸を見張る伊波と三次、仁和寺本坊表門(両袖の壁に海鼠壁パネルあしらい)。江戸からやって来た用人の娘・深雪と邂逅。
  • 新選組屯所、京都御所管理事務所長屋門。騎馬の隊士が出入りしたりする。ここを探りに来た三次が、同業のお駒を見かけ、話を聞くため連れ込む神社は宗像神社、境内から長屋門前を望む絵も出てくる。
  • 小笠原帯刀が近藤勇に七卿について指令を出すくだり、仁和寺大玄関(繋がれた駒が石畳にいて、これをナメて玄関を望む図)
  • 新選組が妙法寺と東福寺に別れ七卿を始末というニセ情報に騙され、伊波らが馬を飛ばす夜道、不明。
  • 「七卿入りの駕籠」をまんまと奪取してくるも、中は替え玉と判明するくだり、仁和寺塔前、勅使門前、金堂前(立ち回りはここで)。七卿を船で逃がすものの、銃撃を受けた以蔵と高松が討ち死にする河原、宇治河原か(対岸の堤上に並木。冒頭の堤も同所と思われる)
  • 以蔵と高松の墓、宝塔寺墓地に卒塔婆設営。祈る皆の後方に多宝塔、一人離れて歔欷する伊波は集合墓の前(傍らの碑に法界塔縁起と彫られている)
  • 清水寺の裏山で七卿が始末されるというくだり、清水寺の舞台がまず映り、舞台にいる三次たちはセット撮り、土方率いる新選組が通過するのは子安塔(塔は映らず、崖際の植え込み越しに清水寺全景が映る趣向)。この前後の山道は不明(切通し、セット併用)。七卿の危機に駆けつけ戦う武市ら、戦闘がセットからスイッチするのは豊国廟石段、チャンパラは太閤坦におよび、騎馬の近藤が南側から駆けてきて隊士を止める(この間禁門の変が勃発しており、砲声も響いている。近藤の命令は、現在の戦闘を中止し蛤御門へ向かえというもの、武市と微妙なアイコンタクトあり)

2013/8/21

■ 大岡越前 第二部第17話「天狗退治」1971.9.6

 岳父の依頼で、源さん連れて青梅に赴く忠相。事件は神隠し、庄屋の跡取り息子が失踪、後妻には腹を痛めた男児がいた。
身分を隠していた忠相が、最後に名乗る「印籠」パターンが楽しい。

ロケ地
  • 青梅の助左ヱ門邸(庄屋屋敷)、不明(長屋門、母屋は萱葺き、門越しに蔵が見える。庭も立派)
  • 失踪した庄屋の長男を捜索する村人たち、不明(山裾の棚田、古びたやしろ等)
  • 忠相と源さんがゆく街道、不明(田畔)
  • 庄屋の後妻の父・青砥那右ヱ門が寺子屋を営む、氷川の寺・光福寺、不明(石段上がると門)
  • 源さんが青砥を目撃する竹林、北嵯峨か。

2013/8/20

■ 大岡越前 第二部第16話「朝顔」1971.8.30

 アル中の義母を嫌う青年だが、彼女が矢場で稼いだ金で勉学してこれたという、ジレンマを抱えていた。ある日、女は手ひどく斬られ川に落ちて人事不省に陥るが、はじめ亭主が、次いでその倅の青年が犯人として名乗り出る。真実に迫るお白洲は、生さぬ仲の親子を結び合わせる場となる。

ロケ地
  • 明日は養生所入りという日、倅・数馬に最後の稽古をつける早瀬浪人、下鴨神社河合社裏手糺の森。伊織や呑舟に紹介してやった辰(数馬と同じ長屋の住人)と、呑舟のお使いの以禰がやって来る。
  • チンピラ・猪吉の回想、言い寄るも夫への愛を理由に拒否され激怒・園を手にかけた夜の橋、上賀茂神社神事橋

2013/8/17

■ 大岡越前 第二部第15話「煙草屋喜八」1971.8.23

 とんでもない悪党どものせいで、不幸のどん底へ叩き落される、か弱き町人夫婦。相手が火盗与力なもんだから、忠相も奇手を用いて対抗。
複雑に絡み合った人間模様が、巧く解きほぐされてめでたい結末を迎える。天津敏の極悪ぶりと、老盗を演じる島田正吾の渋さが凄い。

ロケ地
  • 質屋で大金を見て悪心を起こしてしまう喜八、懊悩して参詣し鰐口を鳴らす神社は赤山禅院本殿。その後かん(千代の養父の目明し・五兵衛の後妻)と熊蔵に懐中の四両を奪われる際には、延命地蔵が映り込んでいる。設定は穀町の神社。
  • 火盗与力・久保寺の無体から逃れ、裏口から飛び出してくるお千代、不明(塔頭の通用門か)
  • 源さんの示唆で駕籠訴をするお千代、随心院薬医門前塀際。「南町奉行の駕籠」は、北西角を曲がってやってくる。

2013/8/15

■ 大岡越前 第二部第14話「呪われた鎧」1971.8.16

 町雀も興味津々の、大身旗本家で起こった怪談。
夜な夜な現れる鎧武者は、遂に跡継ぎの若様を殺めるに至るが、「不思議」にはもちろん腥い思惑が隠されていた。

ロケ地
  • 三河以来の旗本・坂田邸、相国寺林光院。ところは青山、坂田家は三千石。夜間撮影も昼間もあり。
  • 坂田家の跡取り・左馬之介が怪異の果て頓死したことを注進らおよぶ辰、源さんの家へ走る夜道は本能寺塔頭前。門を叩く源さん宅はセット。
  • 幻燈を見に出かけた両国の見世物小屋で、幻燈し見ずに出刃打ちを見物して帰る忠相たち、帰り道は相国寺方丈塀際。辰に謎解きが開陳される大岡邸門前は、相国寺大光明寺門前。

2013/8/14

■ 大岡越前 第二部第13話「卍組始末記」1971.8.9

 凶賊が跋扈、奉行を糾弾する声高し。
懸命の捜索が続くなか、神山左門は前線を離れ足抜き女郎の心中事件を探るのだが、それは奇しくも悪党へ迫る近道なのだった。

ロケ地
  • 女郎と札差の小番頭の心中死体を検分する左門、広沢池東岸汀。設定は向島河岸。左門はこの遊女を知っていた次第。
  • 足抜きを手引きした男に会いにゆく左門と三次、襲われる夜の町角は大覚寺五社明神。設定は伝通院裏。
  • 小番頭と関係ありそうな下女を求め秩父さして旅に出る左門、街道は北嵯峨か亀岡か(田畔、林際)。同行した三次が聞き込みの茶店、不明(渓流端)
  • 下女・毬の手がかりを求め秩父在の神社に立ち寄る左門、走田神社鳥居前。祭りを演出。その後街道筋の灯篭で一休みするシーンは走田神社境外の道(田畔、はさ木が見える)
  • 足を痛め川に浸している毬を見つける左門、清滝河原。虚無僧の襲撃を受ける。
  • 心中ではなく凶賊によって殺されていた小番頭・孝太郎の墓、宝塔寺墓地。女郎・お葉の卒塔婆も近くにある。

2013/8/13

■ 大岡越前 第二部第12話「まごころ」1971.8.2

 あやういところだった主従が、大岡ファミリーの連携によって救われる情話。
奥さまの夫の仇だった者どもは悉く忠相に懲らされ、「二人」には新しい生き方が示唆されるのであった。

ロケ地
  • 以禰に幼時を語る三次、養生所薬草園は不明。2話で出たのと同所と思われる。今回は物干し場がしつらえられている。
  • 以禰と三次がデートしていると、玄吉が人足たちにボコられているところに出くわす木場、嵯峨にあった材木置場か(大規模)。嵐山の裾と思しき山容が見える。
  • 玄吉の回想、瀕死の母にやる薬のため杉山の印籠を狙った道、相国寺大光明寺南路地(東望、未舗装の地道)。角に、何やら怪しの「木」が立っている。

2013/8/12

■ 大岡越前 第二部第11話「騒乱」1971.7.26

 長雨は凶作を呼び、諸式は高騰。情勢を利用し謀反を企む怪しの祈祷師あり、根城に入ってみた忠高は、豪放磊落な気のいい浪人と出会う。その侍は、たつきのため心ならずも祈祷師から扶持を受けていた。

ロケ地
  • 約束した弥兵衛が来ないので門口に出てみる忠高、東福寺一華院門。辰が通りかかり、お使いを強要されてしまう。
  • 江戸へ向けて凶作を知らせる早馬が駆ける街道、北嵯峨農地竹林際。いろんなアングルを使い、各所から来るさまを表現。
  • 江戸城イメージ、皇居各所。千鳥ヶ淵あたりか・堀端の絵と、櫓。
  • 矢継ぎ早に米価が貼りかえられる米会所、御所長屋門
  • 遂に起こった市中の騒動をおさめるべく、御用米の放出を願うため老中・安藤対馬守邸の門を叩く忠相、大覚寺大門
  • 祈祷師の根城の寺・四天王寺へ殺到する捕方、走る市中は随心院長屋門前(北西角から東望の図)。一部不明箇所あり。
  • 事後、残された孫の弥一郎を連れて弥兵衛の墓に参る大岡家の人々、宝塔寺墓地。

2013/8/10

■ 大岡越前 第二部第10話「下手人は火あぶり」1971.7.19

 火刑に処するにはあまりに不憫な少年を、頓知で救う越前。騒動のもととなった三十路の馬鹿息子を演じるは田中邦衛、大仰な暴れっぷりが見もの。民に人気の越前に反感を抱く、火盗改の近藤うじもいい味。ぼうふら入りの天水桶の水を飲んで七転八倒の、若旦那に対する伊織の治療法が大笑い。

ロケ地
  • ご婦人をからかいながら道をゆく惣之助、今宮神社門前茶屋・かざりや前(暖簾そのまま)。東門前を、古証文携えた志乃が通りかかる。志乃に言い寄るもきっぱりはねつけられムカ→証文をうまうまと取り上げる惣之助は東門内石橋上。
  • 釈放された佐吉を送ってゆく源さんと辰、上賀茂神社二の鳥居続き朱玉垣前。迎えに来た姉・志乃と抱き合って喜ぶシーンは神事橋上。

2013/8/8

■ 大岡越前 第二部第9話「消えた越前」1971.7.12

 南町奉行夫妻がさらわれるという、前代未聞の事態。源さんも神山さまも必死に動いて核心に迫るが、忠相は自力で這い出てきたり。
因となった「お家の事情」には、ぴしゃりと一撃。

ロケ地
  • 雪絵がさらわれる墓地、くろ谷か(丘の上、下に池が見える)
  • 貸本に入れられていた脅迫状、それを持ってきた行商人が通る町角、相国寺鐘楼脇。ちんぴらにぶち当たり、品物を落としてしまった回想シーンも出てくる。
  • 猿轡を噛まされた雪絵が駕籠で届けられる役宅、相国寺大光明寺門。
  • 牢から出された卯之吉が狙撃される道、相国寺大光明寺南路地

2013/8/7

■ 大岡越前 第二部第8話「罠」1971.7.5

 三次の情話、以禰といい感じのところへ過去から暗雲。忠相や源さんからの厚い信頼、恩人の姐さんの慈愛と泣かせる話が続くが、面目を失った北のお奉行さまの憤懣もツボ。

ロケ地
  • 辰の財布を掏ったお峰と、行商中だった三次が出会う町角、今宮神社境内(楼門近く)。三次が財布を取り上げ問答していると、東門内側の石橋を渡って辰が駆けてくる。
  • 三次と以禰がデートの薬草園、不明(屋敷裏みたいな感じの畑と林、建物のほか竹林も見える)
  • 三次捕縛のあと、お奉行と源さんが語らう庭、阪口青龍園池泉端。
  • 以禰が祈りを捧げる八幡さま、今宮神社本殿。お峰のことを思い出し源さんに告げるくだり。
  • お峰を追い回す以禰、上賀茂神社ならの小川畔〜神事橋。
  • 願ほどきに詣でる以禰、今宮神社本殿。釈放された三次が、忠相らと境内をやって来る。

2013/8/6

■ 大岡越前 第二部第7話「燃える牢獄」1971.6.28

 い組の常吉が博打でパクられ、主犯格とされ重罪になるもよう。裏には悪辣な岡っ引きの横恋慕というよくある話、しかし月番は北で牢屋は火事になるし、常吉のおっかあ危篤の知らせは届くし、そもそもの起こりのワルは当然妨害を企てる。
八方ふさがりの事態を打開するのは、もちろんお奉行。待つしかない源さんのやきもきが、見ている者にも乗り移る。

ロケ地
  • 祭りの神社に来ていた政吉と加代をひやかす源さんと辰、松尾大社楼門前(参道に露店あしらい)。賭場を急襲する伝蔵たちは用水石橋を渡り、楼門内側にある蔵へ殺到。石橋たもとには、山吹が開花。
  • 茅場町の火事のあと、大番屋仮牢とされる本郷の安養寺、神光院。「安養寺西門」と看板が架けられているのは西門で、内外を使うが、この門の表側がこれほど詳しく映った作品は見たことがなく、貴重な一件と言える。境内蔵付近では被災者への炊き出しが行われていて、中興堂は囚人寄場という設定。
  • 桶川から戻る常吉を待ち伏せする伝蔵たち、街道は不明(松林や雑木林沿い、山裾の地道。立ち回り現場は、道隈に石灯籠や石仏が置かれた、用心棒シリーズなどでも出たアレ。近江か山城か丹波か、いずれにせよ遠地ロケと思われる)
  • 事後、冷や汗ものだった今回の事態を述懐する忠相・伊織・源さん、役宅のお庭は阪口青龍園池泉端。

2013/8/5

■ 大岡越前 第二部第6話「権三と助十」1971.6.21

 冤罪事件の再審、寝覚めのわるい思いはお奉行ミラクルで昇華。
お話の勘所は、容疑者の獄死がトラウマになっていた、同心の心情。奇蹟を喜ぶ皆をよそに、蚊帳の外に置かれたことを怒る、村上のダンナのふくれっ面が傑作。

ロケ地
  • 町役に知恵をつけて権三らを奉行所送りにしたあと、真犯人と思しき勘太郎を尾行する村上と辰、金戒光明寺永運院下坂。辰が博打のしぐさをしながらおりてきて、瑞泉院前にいる村上に報告。
  • 勘太郎を召し捕る村上と辰、金戒光明寺参道石段下。ダンナは石段中ほどにいて、鐘楼を背に立つ。

2013/8/3

■ 紅つばめお雪 第13話「みんなで仇討ち」1970.12.25NET/東映

 卑劣にして残忍な殺人剣の遣い手を見たお雪は、看過し得ず乗り出す。仇討ちを助け、一揆衆を糾合するお雪。城下には蓆旗が立ち、悪の巣窟となっていた奉行所は炎上するのだった。

ロケ地
  • 与三郎がもぐり馬子・熊造に引っかかる街道、不明(路傍に瓦屋根つき小屋のある地道、途中溜池端の通る。地形は谷地田)
  • お雪と藤吉が、竹脇のむごい所業を目撃する竹林、北嵯峨か。
  • 山辺藩城イメージ、彦根城天守。天守アップのほか、外濠越し遠景も。
  • 熊造と与三郎が問屋場の衆にボコられ金も盗られる街道、不明(田畔か池堤か、道隈もあり)
  • お雪が吾堂に立会いを申し入れる夕暮れの橋、若森廃橋。川中から見上げのアングルもあり。吾堂は対竹脇の秘策を披露する。
  • 高札を破棄して逐電した熊造を捜す一同、不明な地道のほか、中山池汀や鶯橋。
  • 一揆衆が気炎をあげるのを嘲笑い城下を去る竹脇、吾堂やお雪と戦う藩境の竹林は北嵯峨農地
  • 熊造に見送られ発つ藤吉と与三郎、不明(切通し崖際山道、道隈あり。自分を呼ぶ二人を遠目に見て別れを告げるお雪は、二人のいる道を見下ろす林道。ここへズームアウト)

2013/8/2

■ 紅つばめお雪 第12話「穴はひとすじ」1970.12.18NET/東映

 かわいい娘の秋波、人助けで金儲けときて、盗人にころっと騙され穴を掘る二人。しかし横穴は、さる商家の蔵へ続いていた。

ロケ地
  • 二人がお里と出会う川、不明(流れはちょろちょろ、土手はけっこう高く、欄干付きの木橋が架かる)
  • 「父」と荷駄を曳くお里についてゆく二人、街道は不明(棚田の下の地道?このあとの茶店等は田畔)
  • 人夫仕事をするかどうか相談をぶつ二人、お宮さんは不明(塀囲いの中に萱葺きの小ぶりな神殿、丸木の鳥居。××大神宮と彫られた燈篭あり)
  • 旅籠の息子と不審な件について話すお雪、不明(松林、墓か碑か不明な石造物あり、10話と同所)
  • 江戸屋と「一味」が盗金を船に積み込むところへお雪、隅田川の水辺は西の湖(広大な葦原)

2013/8/1

■ 紅つばめお雪 第11話「ちびがなこうど」1970.12.11NET/東映

 二人とはぐれたお雪は、易者の言うまま行動し、落ち目の一家の救いの女神に。二重にからんだ悪謀を解決したのは、お雪の働きだけでなかったという、泣かせる話。

ロケ地
  • 易者の言うとおり東へ向かうお雪、街道は不明。このあと出てくるさまざまな道も同所と思われるが、手がかり無し。池堤、谷地田沿い、一本杉など、他作品でも見た要素あり。山城か、丹波か。
  • 春太郎が夜中に辿り着くやしろ、鳥居本八幡宮。鳥の声に怖じて駆け込むお堂は舞殿、「扉と壁」を付けてある。中には藤吉たちが入り込んでいるという趣向。
  • 春坊にやらず団子をドカ食い、腹をこわした二人がへたりこむやしろ、酒屋神社拝殿。割拝殿の通路のベンチも映っている。
  • 春坊が二人のため芸をして稼ぐ渡し場、不明(河原か池畔か、静水のほとり。ヤナギやヨシが茂る)。立ち回りの際は、広い草原も見える。

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