時代劇拝見日記
2014年3月

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2014/3/31

■ 江戸の用心棒 II 第5話「当世殺しの人事」1995-1996

 大身で高齢の武士ばかり狙う辻斬りが横行、しかしある時を境に町人も的に。不可思議な殺人集団の裏には、汚い企みを持つ高級官僚が控えていた。
目撃者の蕎麦屋は、娘の婚礼が近いことと、むかし朋輩が司直に見殺しにされたことで訴えを躊躇う。珍しく、この父子は無事パターン。

ロケ地
  • 辻斬りの犠牲になった、幼くも大黒柱だった丁稚の墓に参る清さん、仁和寺経蔵南側の崖。丁稚の卒塔婆は崖上、法面と崖下に墓石あしらい。新次と話すシーンでは、九所明神の屋根が映り込んでいる。
  • 屋台蕎麦屋の弥五郎を説得にかかる清さん、仁和寺茶所。この店の老婆の娘が犠牲者、赤子を残し亡くなった設定。中門が映り込んでいる。

2014/3/30

■ 江戸の用心棒 II 第4話「人情子連れ芸者」1995-1996

 寄場にいる科人は悪のプロ、彼らを使い大店乗っ取りを繰り返す高級官僚たち。この事件に、生き別れだった父娘の情話がからむ。
孤児を三人も育てている芸者・小太郎、彼女もまた父に捨てられ母に死なれた身の上なのだった。

ロケ地
  • 伊勢屋に頼まれ、生き別れの隠し子のことを聞きまわる清さん、釣り人に聞くシーンは中ノ島橋直下河原、堰堤の下・右岸側。船頭に聞くシーンは嵐峡左岸側の汀、嵐亭の石垣がちらり。

2014/3/29

■ 大岡越前 第五部 第7話「かけた情けに怨みの十手」 1978.3.20

 辰三親分、いい人すぎて泣けるの巻。男伊達を気取って哀れな母と子を助けるが、その情がこのあと彼を苦しめる。
かれらの「ちゃん」へのお裁きに怒る辰つぁんだが、ちゃんとお奉行のお情けは付いていたというオチもある。

ロケなしセット撮り
2014/3/28

■ 大岡越前 第五部 第6話「足を洗った女」 1978.3.13

 忠相の言をまもり悪事を犯すことなく過ごしてきた女掏摸だが、大仕事を頼まれた親方は彼女を使おうとする。危ない目に遭う女を救ったのは、むかし妻子を置いて出奔した「掏摸」の父だった。
今回、お柳を助けるため、お奉行は頭巾を被って大立ち回り。

ロケ地
  • 風間たちがお柳を「誤認逮捕」する縁日の境内、今宮神社。風間ははじめ東門内側に設営した茶店にいて、お柳は石橋を渡り境内へ。このとき、雪絵とお花もここへ来合わせていて、風間たちとは別に男の掏摸を見つけて捻り上げ「捕縛」するが、場所は東門近くの茶店・饅頭を蒸かして売っている。
  • 掏摸の元締の腹心・源七が、伝馬町牢勤めの儀作とツナギをとる神社境内、今宮神社絵馬堂脇坂、絵馬堂下。たまたまここへやって来た喜助が、おみくじを買っているため、設定は神社。

2014/3/27

■ 大岡越前 第五部 第5話「襲われた目撃者」 1978.3.6

 アル中おやじが借金、そのカタに娘をとられるところ、悪党の内輪揉めで因業金貸しは殺される。互いを庇いあう父子を疑う忠相ではもちろんなくて、ならず者を引きずり出す過程がドラマとなる。

ロケ地
  • 目撃者として狙われている千絵に代わり、変装して新吾とお使いに出るおときのくだり、金戒光明寺。おときと新吾が通るルートは長安院下坂から鐘楼下、極楽橋、本堂前、永運院下坂。伊蔵とならず者たちが待ち構えるシーンに墓地、偽者と見破るシーンに本堂縁下。おときたちを見守る風間と辰の姿もある。
  • 伊蔵たちが千絵をさらって連れ込む谷中の墓地、酵素河川敷とセット併用。河川敷の左岸側、崖際あたりに墓石や朽ちた柱などあしらって演出。

2014/3/26

■ 大岡越前 第五部 第4話「恐怖!雨の夜の辻斬り」 1978.2.27

 辻斬りが横行しているというのに、病の妻を抱えた浪人は軽率な行動をとり、疑われてしまう。忠相は真犯人を炙り出すため彼を利用するが、事情を聞かされていない忠高はかんかん。
忠相の名奉行ぶりは言うに及ばず、柳原の御前の侠気も見もの。

ロケ地
  • 三次をお供に釣りに出た忠高、宮部浪人と出会う川端は広沢池東岸。はじめ忠高の船は葦原沿いに、宮部は東岸汀の「台」で糸を垂れている寸法。ラストシーンも同所。

2014/3/25

■ 大岡越前 第五部 第3話「欲しかった思い遣り」  1978.2.20

 病児を亡くした母と、悲惨の因を作った男は、奇妙な経緯を経て同じ道を歩みだすに至る。二人の「共同作業」は完遂されていなかったが、強欲で薄情な医者には罰が当たっていた。

ロケ地
  • きのと銀次がゆく街道、不明(林道のようでも、土手のようでもある)。設定は鈴ヶ森か、それらしいあしらいものが見える。忠相夫婦が待っていて、二人に門出の贈り物をする。

2014/3/24

■ 江戸の用心棒 II 第3話「美人画の罠」1995-1996

 堅気の美人が相次いで失踪、市中には素人女のヤラしい絵が出回る。モデルにしたうえ売り飛ばす算段のワルどもは、頭にきた江戸の用心棒に殲滅されるいつもの筋書きだが、売れない絵師夫婦の悲惨な話が縦糸に織り込まれている。

ロケ地
  • 市村座でスケッチしていて叩きだされた絵師の十郎兵衛、自棄酒を呷る、妻のお楽が働いている茶店は大覚寺五社明神鳥居内に設営。
  • 早暁、湯屋の薪拾いバイトの清さん、中ノ島橋下手河原(川中)。モデルをさせられていた娘が襦袢一枚で逃げてきて、橋上で刺される。後段出てきた際に語られる設定は、根岸近く。
  • 十郎兵衛宅、広沢池の岸辺に設営か。茂りほうだいの林の中に小柴垣などあしらい。
  • 素人女の美人画を描いているとおぼしき絵師・清麿宅、中山邸通用門。邸内描写はセット撮り。
  • 版元・扇堂が清麿を呼び出し密談する屋形船、広沢池東岸汀にしつらえた船着きから出る。操船は版元の手下の小峰さん。
  • 医者から出てきたお楽を見咎める清さん、事情を聞く帰り道は大覚寺護摩堂前、導入は朱橋で、左(西)へパン。
  • 清麿のアトリエで刺されたお楽を助け出した新次、船に乗せて逃げるのは嵐峡

2014/3/22

■ 大岡越前 第五部 第2話「すり替えられた薬」  1978.2.13

 欲の皮の突っ張った札差の行為がもとで、とんだ殺人事件が起こる。手法は「毒殺」、元の薬を出した医者は、ほかならぬ伊織なのだった。
投獄された友を救うため忠相が奔走するのはもちろん、当の伊織自身の行いが身を助けるという「いい話」も入っている。

ロケ地
  • 亡妻の命日に墓へ参る伊織、金戒光明寺墓地。先に来ていた雪絵とともに帰る際には、塔映り込み。このあと、坂下で急病に苦しむ娘・お絹を診てやる運び。

2014/3/20

■ 大岡越前 第五部 第1話  1978.2.6

 上様のお茶目なお忍び、遂におおごとに発展の巻。
忠相らの決死の働きで、将軍暗殺計画は未遂に終わるが、保護のためとは言え「無体な目」に遭った吉宗は、当然のことながらかんかんに怒る。この後始末も見ものの、新ファミリーお披露目の一話。

ロケ地
  • 吉宗が影供をまく湯島天神、八坂神社舞殿脇〜本殿裏手石段下。六の日に行きつけの、天神近くの茶屋はセットにスイッチ。

2014/3/19

■ 大岡越前 第四部 第25話「天下を裁く名奉行」1975.3.24

 忠相、政敵の讒言に遭い大ピンチの巻。名君なのに、ツーカーの仲なのに、悍馬に夢中の上様の目は曇ってて、忠高と俊輔は土壇場に追い詰められる。しかしこんなときはやはりの源さんと三次、捨て身の働きを見せ、みんなの窮地を救うのだった。

ロケ地
  • 稲生に贈られたペルシャ馬・松風を乗り回す吉宗、不明(城内馬場設定、まわりは林の地面)
  • 俊輔に早く綾と結婚しろとけしかける忠高、広沢池東岸。お供は他に辰と三次、釣堀?この帰り、放馬となった松風に出くわす。
  • 閉門となった忠高邸、不明。塔頭の門か。
  • 囚われの身となった俊輔のためお百度を踏む綾、上御霊神社福寿稲荷。後段、母・美乃も加わり祈願。
  • 馬術指南役の大室玄蕃邸から芸者・お照を救出してきた源さん、追っ手と戦う塀際は広隆寺東塀際・木あり。

2014/3/18

■ 大岡越前 第四部 第24話「姿なき怪盗」1975.3.17

 正体不明の凶賊が跋扈、奉行所が保護した目撃者もあっさり消されてしまう。そんななか、喜楽に来た怪しの客の密談を盗み聞くとまさに当の賊、しかしそれも罠なのだった。
お奉行の恩に報いたいと思い続けてきた、お葉の心根が哀れ。

ロケ地
  • 三次たちからもたらされた賊の情報に勇み、奉行所を出てくる村上のダンナと辰、大覚寺明智門。彼らを待ち構えていた御小人目付・多羅尾は、御殿川べりにあしらわれた「柵」のところにいる。
  • 奥山で軽業師の女について聞き込んできた俊輔、女にからまれる帰り道は大覚寺大沢池畔、茶店仕立てに緋毛氈の床机が出されている←ここで「女連れの三浦さま」を文吉が目撃。その後もつきまとうお袖、放生池堤(放生池には白っぽい枯れ草ぼうぼう、遠景にはやけに鮮明な遍照寺山)

2014/3/17

■ 宮本武蔵  2014.3.15-16テレビ朝日/東映

 新機軸の殺陣を盛り込んだ、アクションに注目の「武蔵」。関ヶ原から巌流島までを描く。
ライバルの、個性的な脇も光る。

第一夜 ロケ地
  • 吉岡道場に乗り込む武蔵、妙心寺龍泉庵門内外。道場内部もロケか、緑を映し込む鏡面のような床が美しい。後段、時系列通りに出る際には、渡廊なども映る。
  • 関ヶ原合戦、亀岡山中か。面頬つけた小次郎と際会。
  • 作州宮本村近く(?)、残党狩りに追われるたけぞう、不明(山中斜面)
  • 本位田のおばばが語る、たけぞうの犯した悪行、鳥居本八幡宮広場。高札を真っ二つにしたりもする。
  • 祭礼の広場へなだれこむ、たけぞうを追う残党狩りの侍たち、走田神社本殿前に露店等あしらい。舞台でお通を人質にとっているところ、沢庵が現れてたけぞうを捻る。
  • お通を連れて逃げるたけぞう、見張りを倒し馬を分捕るのは酵素ダート河畔、その後追っ手かかり逃れる斜面も酵素か。二人野宿する林間は不明、例の「大岩」と思われる。追っ手に見つかり追い詰められ落ちる崖は保津峡落合落下岩保津峡にドボン(ロング)。その後二人は保津峡巌に上がり、追っ手は清滝河口を捜索。丹波国境、見張りを覗き込むたけぞうは不明、谷山林道みたいな崖。寝込んだお通を隠してある洞窟、井上長石鉱山か。沢庵を頼ったあと、捕らわれて連れて行かれる姫路城、大天守下をイメージに挿入。
  • お通が光悦に保護される屋敷イメージ、安楽寺山門。旅立つお通、大覚寺境内か。
  • 姫路城天守幽閉を解かれ出てゆく「武蔵」、二条城北大手門。外から門内を覗き込むアングルでロング、背景に天守を合成。ずっと沢庵と話しつつ歩いてきて、門のところで別れる。
  • 吉岡道場、妙心寺龍泉庵
  • 殴り込み後の夜、次はと思案する武蔵、広沢池東岸(本来は池底のあたり、水無し)。葦原から朱実が現れ、次いで吉岡清十郎が現れ、二人は対峙。池底に鳥居などあしらわれている。
  • たけぞうの今を目撃し一念発起の又八、石運びに働く伏見城は伊賀上野城(公園内石垣)
  • 奈良入りの武蔵、奈良イメージは興福寺五重塔下に鹿遊ぶ図。野良仕事中の日観の傍を通り過ぎる際、怖じて飛びのくシーンは不明、どこか寺院の裏か。興福寺塔頭・宝蔵院は萬福寺。まず大雄宝殿正面が映し出され、回廊を案内される武蔵が来て、阿厳と決闘する境内は法堂前白州。阿厳を倒し出てきた武蔵と日観が話すシーン、慈眼堂墓地と廟所前。
  • 海路での吉岡伝七郎と佐々木小次郎の出会い、船は神戸海洋博物館展示か。
  • 柳生へ向かう途中、お通に似た女を見る武蔵、不明(小丘)
  • 柳生、石舟斎の隠居所は教林坊、門や庭をたっぷり使用。「額縁」からのショットもある。柳生の里を遠望する絵は、三井寺(塔や観音堂)
  • 吉岡清十郎との対決を前に、今まで負けた事象を思い出し咆える竹林、北嵯峨か。
  • 妙秀尼が武蔵の殺気に怖じるシーン、大覚寺天神島。尼はスダジイ裏で摘み草中。
  • お通がおばばに斬りかかられる夜道、酵素ダートか。

第二夜 ロケ地

  • 刃を持ったおばばを見咎める沢庵、捜すと崖下にお通が倒れている夜道、酵素か。
  • 三十三間堂、セット。
  • 江戸へ赴く沢庵、妙秀尼にお通を預けてゆくくだり、屋敷イメージに安楽寺山門
  • 一乗寺へ向かう武蔵を待ち構えていて、生きて戻ったならと対決を申し込む小次郎、上賀茂神社ならの小川(夜間撮影)。このとき、武蔵が果し合いと聞き病をおして駆けつけるお通、妙秀尼に介添えされながらゆく夜道は二尊院紅葉の馬場(お通は具合悪くして坂下でへたり込み/尼が水を汲みに行く小川はならの小川/お通は武蔵と会えるが、引き止めはならず)
  • 一乗寺下り松の大乱闘、亀岡某所か。戦いが終結したあたりに被る、笛を吹くお通のシーンは大覚寺天神島
  • 無動寺へ保護されていた武蔵のところへやって来て所業を詰り、退去を申し渡す叡山僧、萬福寺大雄宝殿堂内。無動寺の和尚と話すシーンは堂外、お堂基壇上の壁際。
  • 武蔵がおばばをおぶって行く比叡山麓の山道、不明。おばばに逃げられたあと又八と出会う茶店も不明・同所と思われる。
  • 武蔵とお通の仲に嫉妬した又八、武蔵に会いに瀬田へ急ぐお通の前に現れるのは仁和寺九所明神拝殿脇、林間と塀際。お通を括って閉じ込めるお堂は大覚寺護摩堂
  • 瀬田で石母田と会い、関ヶ原で西軍に与した者はどこへも仕官できぬと聞かされたあと湖(?)に大小を棄てる武蔵、琵琶湖東岸水制上。
  • 縄を切り逃げ出すお通、走る道は大覚寺大沢池北辺並木。怒気を発しながらお通を捜す又八、大覚寺放生池堤←ここへ奈良井大蔵が現れる。釣りをしながら、秀忠暗殺の段取りを話す大蔵、大覚寺大沢池船着(大)
  • 剣を捨てた武蔵が開墾する下総・法典ヶ原、酵素河川敷。はじめ武蔵の行為を嘲り笑う里人の一人に福ちゃん。
  • 細川忠利の御前に出る小次郎、小倉藩江戸屋敷の庭は二条城二の丸御殿内庭。このあと、細川家家臣・岩間と話す市中は南禅寺三門
  • 小次郎が武蔵を捜しあててやって来るくだり、二人が話す間家から出て笹笛を吹く伊織少年、清滝河原
  • 江戸城イメージ、姫路城西の丸。普請場でわざと騒ぎを起こし捕まる又八、伊賀上野城天守下・このあと「処刑」の際にも天守がイメージに。
  • 奈良イメージ、興福寺五重塔下・鹿付き。日観の寓居、第一夜と同じ。武蔵が会いにやって来るくだり。
  • 下総を出て汀をゆく武蔵、琵琶湖東岸(佐波江浜汀、北望/日野川河口の州が見えている)。この先で棄てた筈の刀を発見。
  • 巌流島へ船で渡る武蔵、琵琶湖。船島は琵琶湖東岸・佐波江浜

2014/3/15

■ 大岡越前 第四部 第23話「持った病の人助け」1975.3.10

 因業大家への制裁を期待していた町衆は、お奉行の裁定にがっかり・だが実は…という、大岡政談を翻案した一作。真実懲らしめられるのは徳力屋ではなく大家、主人公は病的に世話好きな魚屋となっている。キャスティングによる味付けも面白く、珍しく色をなして怒る三次なども笑えるポイント。

ロケなしセット撮り
2014/3/14

■ 江戸の用心棒 II 第2話「将軍吉宗の古証文」1995-1996

 古い、しかも形式的な約束事を持ち出して、日本橋一帯の土地を召し上げようと謀る新任奉行。
放火の罪を着せられた男は、かつて清さんが更正させ気にかけていた青年だった。

ロケ地
  • 出店の挨拶に来た矢七夫婦と連れ立って歩く清さん、上賀茂神社ならの小川畔。川中に石を組んであり、それを指して清さんがひとくさりお説教をぶつ。
  • 矢七が手拭を配った先を聞きまわる新次、木場のシーン不明、斉宮神社か(蔵ちらり、置いてある材は小ぶり)
  • 小伝馬町牢屋敷、大覚寺明智門。捕まった矢七に接触するため、清さんがわざと入牢するくだり。
  • 怪しの座頭ズ(四人組)をつける新次、中山邸通用門前参道上賀茂神社境内林と奈良社(囲まれて立ち回り)
  • 陸奥屋の寮、中山邸通用門。夜間撮影、呼ばれた小夏が駕籠で来る。

2014/3/13

■ 大岡越前 第四部 第22話「人情雛裁き」1975.3.3

 暮らしに倦んだイライラ男が嫁のお雛様を売っ払うと、村上のダンナがそれを露店で買って人にやる。この物の動きが、いろんな人を巻き込んで騒動を起こし、末には悪人を懲らしめる機会を作る。
シメはもちろんお奉行の人情裁き、あらぬ疑いをかけられた気の毒な奥さんにも、ちゃんと心遣い。

ロケ地
  • 雪絵奥さまとおはなに白酒を頼まれた辰、村上のダンナにも届け物を託されてしまうシーン、役宅の門は相国寺大光明寺門。
  • 雛を売ったことを咎められ家を飛び出した仙之助、自棄酒を食らう茶店は大覚寺大沢池畔に設営。ここをお光連れの源兵衛らが通りかかる。お光が突き落とされようとしているのを見て止める仙之助は、大沢池堤。源兵衛から逃れて隠れるのは護摩堂脇。設定については、「池に突き落とす」の台詞あり。

2014/3/12

■ 大岡越前 第四部 第21話「情は人のためならず」1975.2.24

 身に覚えのない火付けの罪で、大工は火あぶり寸前。ここへ自分が犯人と名乗り出る女あり、それは命を賭けた恩返しなのだった。
タイトル通りの情話が繰り広げられるが、忠相の丁寧な仕事も光る。

ロケ地
  • 大工・徳三が岡っ引・唐次に曳かれてゆく大番屋、京都御苑管理事務所長屋門。後段、おせつが門前に立つ。
  • 火事のあと活気付く近江屋の木場、不明(材木置場、置いてある丸太はかなり大きい)
  • むかし、おせつが父子心中のところを徳三に助けられた百本杭、セットかロケか不明。水は流れているように見えるが、演出かも。

2014/3/10

■ 大岡越前 第四部 第19話「天下を盗る 前編」1975.2.10

 遠乗りの吉宗が俄かの不予、ここより次期をめぐっての大いなる陰謀が萌す。忠相が車屋と共に練り上げた物価統制の草案も、陽の目を見ずに終わるかも知れぬ危機が、そこに来ていた。

ロケ地
  • 近習一人を連れ遠乗りの吉宗、馬を駆る道は北嵯峨農地竹林際。ここで一旦止まり、忠相が籠る禅寺・瑞祥寺を目指すとお供に告げる。再び馬を駆り、具合悪くして落馬・昏倒する野原は酵素河川敷・小川べり。
  • 江戸の西はずれにある瑞祥寺、一様院山門。内部はセット撮り。
  • 綾が辰をお供に亡父の墓参に赴き、旧友・志津と出会う墓地、宝塔寺墓地。志津が駕籠に乗って去るシーンは楼門前、坂を下りてゆく。
  • 忠相に託された文を懐に品川さして馬を駆る俊輔、途中子供を避けてトラブルを起こし侍に腿を斬られてしまう街道は琵琶湖松原。後段、忠相が負傷した俊輔を連れ帰る道も、辰が長崎さしてゆく街道も同所、碑や岬が映り込んでいるので舞子浜と思われる。
■ 大岡越前 第四部 第20話「天下を盗る 後編」1975.2.17

 高熱を発し寝込んだままの吉宗は回復の兆しも見えず、老中・水野と卍屋の陰謀は急速に進行。遂に忠相が謹慎を食らうまでに追い詰められるが、頼もしい友の帰還と、健気な娘の献身で陰謀は食い止められるのであった。

ロケ地
  • 吉宗の熱を下げるため、連日運ばれる氷、御用の馬が走る街道は酵素ダートか(林道)
  • 辰がゆく街道、琵琶湖松原。
  • 綾に、尾張家への人身御供にされる、不幸な身の上を語る志津、不明(神社境内と思われる)

2014/3/9

■ 江戸の用心棒 II 第1話「命を賭けた鬼与力」1995-1996

 米の異常な高騰、裏に老中をも操る黒幕。これに立ち向かう与力あり、しかし蟷螂の斧に過ぎず。彼が膾となって果てた後、「江戸の用心棒」が立ち現れる。

ロケ地
  • 清さんがお妾殺害容疑で入牢中、お妾の旦那の米仲買人が殺されて見つかる河岸、罧原堤下汀。検分を対岸から凝視する一団あり、駕籠には牧野静山。静山らは桂川右岸堤にいて、背景に嵐山東公園の並木が見えている。また、この土手から左岸汀を見る図もあり、ロングゆえコンクリートの堤が丸見え。汀は船着場設定、幟のほか船が舫い。
  • 静山隠宅、中山邸門。後段も出るが、夜のシーンばかり。
  • 秋山与力の訴えを受けて登城する北町奉行、お城イメージに姫路城天守
  • 左遷された秋山が清さんをまさごから連れ出し話す町角、梅宮大社楼門
  • 秋山の変事を知らせに走る柳瀬同心、大覚寺大門前〜参道石橋・橋上から御殿川で蜆採り中の清さんに声掛け。秋山の死に様と墓所を告げるシーンは大沢池畔にスイッチ。
  • 秋山の墓、不明(竹林際、丘の上か妙光寺か)。設定は下谷・宗源寺。

2014/3/7

■ 大岡越前 第四部 第18話「似顔絵の女」1975.2.3

 おはなと辰の痴話喧嘩をフレームに、凶賊摘発の大捕物が描かれる。喧嘩のきっかけになった、辰の心に棲む「顔」も登場し、恋人たちに気を遣う、ファミリーのどたばた芝居が繰り広げられる。

ロケ地
  • 喧嘩中だった辰とおはな、仲直りと見えてまた喧嘩の大岡家玄関先、相国寺塔頭か(大光明寺に似るも、中仕切りの向こうは石庭に非ず・壁も違う。以前弓の稽古で出たところと同じと思われる)
  • 下城してくる忠相、大阪城極楽橋(背景に天守)〜多門櫓(和田倉門?)〜堀端(道三堀?背景に天守)
  • 源さんの情報と、辰・おはな関係のことで村上家を訪ねる忠相夫婦、源さんに会えず帰る道は広沢池東岸(靄?かかり)
  • 源さんが乞食に身をやつして肥前屋を尾行するくだり、肥前屋が「かしら」と会う湯島天神の茶店は石座神社参道中ほどの屋形に設営。尾行シーンは鳥居前から始まる。見張りや、「お薦」として神職たちに追っかけられるシーンには、本殿まわりも出てくる。
  • 雲霧の被害者で生き証人の女性・おときを呼びに馬を駆る俊輔、大覚寺大沢池堤。設定は日本堤か。

2014/3/6

■ 大岡越前 第四部 第17話「友情」1975.1.27

 両替商vs.大岡越前の巻、結末は史実通り一旦妥協で落としてあるが、忠相は最強のブレーンを得て意気軒昂というお話。室鳩巣に荻生徂徠を頼れと示唆され、当の儒者から紹介された人物に会ってみれば、彼は青春を共にしたなつかしい友だったという運び。忠相と車屋の、悪童じみたやりとりが見もの。

ロケなしセット撮り


2014/3/5

■ 大岡越前 第四部 第16話「父と娘」1975.1.20

 十五年の遠島という過酷な冤罪事件を、忠相の誠実さが解決。
同情の余地無い真犯人には相応の罰を、心ある「父親」には情状を酌みとり、そして司法が苦しめた男には心からの謝罪、名奉行の采配が光る。

ロケ地
  • 材木商・近江屋の木場、斉宮神社脇にあった材木置場と思われる。蔵や大木も映り込んでいる。

2014/3/4

■ 大岡越前 第四部 第15話「ともだち」1975.1.13

 辰つぁん、お役目と友情に板挟みの巻。上方の盗賊が江戸へやってくる気配、その頃辰三の前には、ずいぶん前に江戸を離れた友が現れる。
辰を案じるファミリーも泣かせる、人情話。

ロケ地
  • 石投げをして遊ぶ俊輔と綾、広沢池東岸汀。ここへ、幼馴染の友・弥太郎の母を捜して奔走する辰が通りかかる。辰は土手上の並木際を走ってくる。
  • 弥太郎の母・おふくを看病してくれていたおはなが、辰三に弥太郎の態度の悪さを言い立てる養生所の庭、不明(小さな池のほとり、対岸に建物)

2014/3/2

■ 大岡越前 第四部 第14話「巷談縛られ地蔵」1975.1.6

 「大岡政談」からとった逸話を軸に、大岡ファミリーの新年を描く。
なんといっても地蔵捕縛の映像化が見もので、大真面目な源さんや、嫌々来ている俊輔の棒読みなど、いつものメンバーの性格付けが生きていて楽しい。辰つぁんの願い事で締めるのもいい。

ロケ地
  • 近江屋が反物を納入する先の久保田藩上屋敷(佐竹右京太夫邸)随心院薬医門。門松の代わりに裃の武士二人が座る。
  • 近江屋の手代・喜助が、初荷を曳いて佐竹さまへ向かう途中小休止する、業平橋たもとの南蔵院境内地蔵、相国寺林光院脇生垣際に設置(林光院の西、光源院の北の「空き地」の生垣前、大通院の塀南西角や、鐘楼基部がちらりと映り込む)
  • 大岡さまがとち狂って地蔵を連行したと町衆に漏れ聞いた三次、慌てて注進におよぶ忠高邸、相国寺林光院門(表側)

2014/3/1

■ 呪われた花嫁  1984.8.2フジ/東映

 旧家へ嫁いだ女の悲劇。
夫は舅の愛人とデキており、欲深いはかりごとを巡らせていた。
縊れた直後から「出る」嫁の霊、自分を追いやった者どもをまるっと滅ぼしたあと、静かに消えてゆく。

ロケ地
  • 花嫁行列がゆく道、不明(山裾の野道、林の中←馬暴走)。馬から落ちているのが見つかる墓、山の斜面に墓碑るいるい。
  • 婚家(門前家)、摩気橋たもと民家。行列は摩気橋を渡ってくる。橋脚は木、補修後なのか、欄干等一部真新しい材が見える。
  • 夫が舅の愛人と睦むのを見た嫁、家を走り出て佇む水辺、広沢池東岸汀。
  • 「嫁」が丑の刻参りの鎮守、鳥居本八幡宮小柴垣道〜舞殿前〜広場の木(太い注連縄をあしらい)。下男が目撃の運び。
  • 悪霊憑きとされた嫁が閉じ込められる裏山の牢、不明(竹林の中、北嵯峨か)
  • 夫と愛人が欲にかられて掘り返しに行く墓、くろ谷墓地・塔の下あたり。ラストシーン妹の墓参では、墓標が旧姓に戻されている。

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