時代劇拝見日記
2014年5月

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2014/5/31

■ 大岡越前 第六部 第25話「見えぬ目の目撃者」 1982.8.23

 朴訥な浪人がハメられる話、仲間に騙され辻斬りに仕立て上げられあわや獄門のところだったが、彼はこの前に忍びの奉行に知己を得ており、人となりを知られていたのだった。
浪人を騙した、辻斬りの真犯人を釣るのに、辰三親分の秘技「ここだけの話、誰にも言うなよ」が炸裂。ここで、浪人の母の眼病が活きてくる。

ロケ地
  • 釣りに出かけた忠相、母の目のため鯉を釣る浪人と知り合う大川、嵐山公園中州岸法面(渡月小橋上手静水域、分流側南岸/中州上に茶店設営、通行人あしらい)。引き上げる際、浪人に獲物を譲る忠相、中ノ島橋上。このあと長屋までついてゆく。
  • 辻斬りが出る夜道、広隆寺東塀(木あり)。警戒中だった風間らが駆けつけるが、斬りつけられ取り逃がす。
  • 事後、病癒えた浪人の母のことを雪絵と話し、親孝行と言い出す忠相、役宅の庭は嵐亭延命閣前。

2014/5/30

■ 名奉行 遠山の金さん6 第5話「疑惑!仕舞い湯の男」1994.7.21テレ朝/東映

 寄場帰りの青年に、世間の冷たい風。妹の縁談もそれで壊れ自棄を起こすが、裏には凶賊の卑劣な思惑が潜んでいた。
貧乏人や過去ある者に、奇妙なほど親切な奇特なヒトが御木本伸介。

ロケ地
  • 人足たちにボコられる弥七、普請場の河原は流れ橋下河原。右岸側上手・コンクリ橋脚たもと。
  • 桜湯に雇って貰った翌朝早く、材木拾いに出かける弥七、広沢池岸辺(北岸か)
  • 薪を拾って大八で運んでくる弥七、寄場で一緒だった磯吉に声をかけられる小径は鳥居本八幡宮脇の細道。このあと大八を鳥居下に置き、舞殿脇で話を聞く。
  • 萬屋の若女将・お妙を呼び出し、金が欲しいと言い出す弥七、仁和寺九所明神。回想、お妙が女衒に手篭めにされかかるところを弥七が助けた鎮守(?)鳥居本八幡宮本殿(囲いの中)。金を恵むなどと言うな・いくらでも用立てると申し出たお妙に恥じ走り去った弥七、手すりを叩いて当たるお堂は仁和寺観音堂(裏手、木立の向こうに鐘楼の赤がちらり)
■ 大岡越前 第六部 第24話「死体が歩いた長屋露地」 1982.8.16

 接した誰もが憎しみを抱く、因業金貸しのおかん婆さん。果たして殺されてしまうのだが、「死体」になったあとの次第がなんとも奇ッ怪なのだった。
婆さんの傷に不審を持ったお奉行、精査に回すが、ここで新三郎は腑分けを実行する。

ロケ地
  • おかん婆さんの死体が見つかる河原、広沢池東岸葦原際。犬が地面を嗅ぎ回っているのを、子らが土手から投石して追い払い、莚まくってギャー。
  • 事後、事件を述懐し「人の心には鬼が棲む」と忠相が呟く庭は嵐亭延命閣前の庭。雪絵奥さまがそれにツッコミを入れ、二人歩いてくるシーンは門越し。
■ 妻は、くノ一 最終章 第二回「織姫の行方」2014.5.30NHKBSプレミアム

 かろうじて生きていた織江、起きられるようになると星空を仰ぎ「夫」を思う。
一方、彦馬の方は静湖姫につきまとわれ、織江は二人が宵の明星を指差しているところを目撃してしまうのだった。

ロケ地
  • 桜田屋敷イメージ、二条城二の丸御殿と皇居を合成した図。
  • 気を失った織江が打ち上げられる芝浜(芝湊町)琵琶湖東岸砂浜(水制の形から、新海浜と思われる)。つるが暮らす小屋など、漁村風景が演出されている。
  • 大事なものが無くなったと父に詰め寄る静湖姫、屋敷の廊下は随心院か。
  • 太郎吉と迷子札を貼りに行く彦馬、氷人石のある神社は梅宮大社本殿前。帰りに飴を買ってやるシーンは楼門前。
  • 道場で彦馬のへろへろぶりを目の当たりにした静湖姫、あれは何と父に詰め寄る庭先、大覚寺望雲亭。静山は池畔でスケッチをしている。
  • 寺子屋にまで乗り込んでくる静湖姫、神光院中興堂。このあと長屋について来られてしまう。
  • 町歩きの静山を尾行する寒三郎、三井寺。唐院から来て北の石橋を渡ると、たもとの植え込みに静山が待っていて誰何され、斬り合いになる。塔が映り込んでいる。
  • 彦馬を訪ねるが長屋に居らず帰る静湖姫、向こうから本を読みつつ来る彦馬と遭遇する道は三井寺唐院前大路。村雲橋や金堂、唐院参道坂など映り込む。このあと、姫に案内させられる「神社参道の茶店」は今宮神社門前茶屋・一和、店前の床机に並んで座る姫と彦馬を凝視する織江(干物行商中)今宮神社東門内側にいる。
  • 江戸湾に漂着した幽霊船、マジ海か(暗)。船内を捜索すると、松浦星の紋入り道具が見つかる運び。
  • 静山から緊急呼び出しを受けた彦馬が走る道、妙心寺大庫裏脇路地

2014/5/29

■ 名奉行 遠山の金さん6 第4話「米騒動殺しの尼僧」1994.7.7テレ朝/東映

 大手米問屋が、怪しの尼僧に次々と殺され、前年潰れた店の遺児が犯人かという展開に。
襲われるも負傷しただけという、一人残った讃岐屋が、その線を力説するのだった。

ロケ地
  • 酔って帰りの相模屋が能面着けた尼僧に殺される夜の神社、車折神社参道。尼僧は本殿の方から出てきて、目撃者のいちゃいちゃカップルは鳥居の傍に。
  • 相模屋に次いで越後屋が殺され、残った二軒のうちの讃岐屋が寮のまわりを用心棒で固めるというくだり、中山邸通用門。以降もここが出てくる。
  • 美濃屋の菩提寺で、残された娘・お園(出家)が住まう清徳庵、中山邸門。庵主に話を聞く金さんのシーンの墓地不明(大きな五輪塔、高台)
  • 卯之吉の奉公先の親爺の供述に出てくる、お園と卯之吉が別れた水辺、広沢池東岸(灯台あしらい、夕景演出)
  • 寺へ讃岐屋の手下が押し入り、尼たちが逃げて比丘尼や夜鷹たちに紛れる夜の川端、広沢池東岸土手〜池端。掘っ立て小屋あしらい。
■ 銀二貫 第八回「追いかけてきた過去」2014.5.29NHK

 はなればなれの恋人たちそれぞれに、過去の清算。憑き物が落ちたような松吉と、レゾンデートルをもぎ取られる真帆。
慈愛が、昇華されてゆく。

ロケ地
  • お咲の知らせを受け、おてつの長屋へ走る松吉、途中の道は三井寺唐院前の大路。村雲橋を越えて南へ走る。
■ 大岡越前 第六部 第23話 「嘘が病の札つき婆」 1982.8.9

 煮ても焼いても食えぬ手癖のわるい婆さんでも、息子は可愛くて仕方ない。しかし愛情表現が見栄張りと来ているものだから、危ない目にも遭い、恥もかく。
身にこたえるお説教を食らった婆さんは、大甘の裁定を受け、倅とともに旅立ってゆくのだった。

ロケ地

  • 引ったくりをやらかしたおかく婆さんを追っかけて捕える風間と辰、松尾大社楼門まわり。門前の参道に露店多数あしらい。

2014/5/28

■ 大岡越前 第六部 第22話「疑われた男」 1982.8.2

 父の後妻と折り合いが悪い息子、その後妻殺しを疑われるがあくまで無実を主張。だが、父の店の下女が犯人と名乗り出るや一変、「自分がやりました」。
互いに庇いあうさまを見た忠相たちは、真犯人探しに乗り出し、お白州で「歌わせ」決着。
後妻といっしょに義兄に悪態ついてた、連れ子の改心がビミョー。

ロケ地
  • お参りの帰り発作を起こす武蔵屋、神護寺。和気公廟所へお参り、山門下坂途中で倒れ、来合わせた忠相と三次に保護される。
  • 父の見舞いに行くも、義母・おせきに手ひどく罵られ義弟と掴み合いになって帰る島吉、物思いに沈む橋は下鴨神社泉川切石橋上(下流側からロング)。心配して追ってきたおるいと話すのは泉川べり(右岸汀)
  • 事後、武蔵屋と島吉、おるいがお参りに出かけるシーン、神護寺山門下坂
■ 名奉行 遠山の金さん6 第3話「遠山桜と御落胤」1994.6.30テレ朝/東映

 桶屋の伝八はむかし、赤子連れの女を助け、遺児を守り育ててきたが、十年を経てその子の身辺を嗅ぎまわる者あり、大名家のお家事情が隠されていた。
御落胤を亡き者にして己が息子を殿様に据えようとした大ワルは、裁きの場に引きずり出される。

ロケ地
  • 伝八宅へ御落胤のことを聞きに来た腰元、戻ってきて恋人の高遠藩士に報告するところを柳らに目撃される神田明神、梅宮大社。柳らが団子を食っている茶店は境内・神苑門そばに設営。腰元・藤江は神苑の方から来て門をくぐり、参集殿前で原口に報告・抱擁。
  • 藤江が土左衛門で見つかる大川端、大覚寺大沢池北辺水路(棒で捜索)、天神島(検分)
  • 源太の生母の墓に参る伝八たち、不明(碑状の大きな墓石が並ぶ/立地は高台か)
  • 拉致された伝八らが連れ込まれる信濃屋の寮、中山邸門(夜)
  • お迎えが来て長屋を出てゆく源太、駕籠を追ってきた妹・お光と抱き合う道は桂川・羽束師堤。堤下から見上げるアングルも。

2014/5/27

■ 大岡越前 第六部 第21話「心の病の荒療治」 1982.7.26

 義母に馴染まぬ先妻の子を不憫がり、健気に守り育てる女中だが、構う度が過ぎて成長を阻害。しかし、悪党が引き起こした事件を奇貨として、少年は一歩前へ踏み出してゆく。

ロケ地
  • 上総屋の総領・芳之助坊ちゃまを八幡さまで遊ばせるお光、今宮神社境内・鳩に餌やり。このあと芳之助は外へ走り出て転んで泣くが、ここはセット撮り←お奉行一行との邂逅、忠相は子の異常に気付く運び。
  • 暇を出されたあと、どうにも気になって芳之助の様子を見に行くお光、高熱を発していた芳之助を無我夢中でおぶい走る町角、今宮神社東門〜境内。このあとセットにスイッチ、養生所を勧められる次第。
  • 芳之助が消えたと文七に聞かされた神原浪人、袴を穿きつつ慌てて行く町角は今宮神社絵馬堂脇坂〜絵馬堂前、このあとセット。
■ 名奉行 遠山の金さん6 第2話「堅ぶつ侍と不良母」1994.6.23テレ朝/東映

 若手同心・堀田の剣友は、気に染まぬお役目に鬱屈、酒に溺れ博打に手を出すというお決まりパターン。
賭場で作った借金をカタに脅され、凶賊の片棒を担いでしまうが、散り際は潔い若侍なのだった。
サブタイトルの二人は、若手同心とその母。

ロケ地
  • 賊の遺留品を見た本間、大庭を家の外へ連れ出し問い詰める町角、上御霊神社摂社前(本殿北側)
  • 吉川から簪のことを聞かされる金さん、上御霊神社本殿前・茶所に床机や朱傘演出・茶店仕立て。お紺の報告もここ。
  • 大庭の妹・美鈴が兄のことでゴロツキにからまれる神社、上御霊神社。お参りは摂社、ゴロツキが出るのは本殿脇(裏手・東側)
  • 本間が大庭を呼び出す不忍池、広沢池東岸。賊との関わりを告白される。簡素な、船着らしき「足場」設置。

2014/5/26

■ 名奉行 遠山の金さん6 第1話「(秘)大奥女中謎の死」1994.6.9テレ朝/東映

 久々に政敵・鳥居が現れ、自身の汚職にもからむ一件を遠山奉行失脚に使おうとはかる。
事は大奥がらみ、長局改築に群がる黒い闇に、金さんがむかし大奥へ入れた女が巻き込まれてしまう。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓をナメて桔梗門、富士見櫓を望む図。閣議の場、鳥居の申し立てで、北町与力と大奥表使の心中事件に解決期限を切られてしまうくだり。このあと、堀田さまと遠山奉行が話す城内の風景は二条城内濠端(北側から南望、本丸櫓門が映り込む)
  • 大奥年寄・松橋と作事奉行・久世の密会場所にもなっていた谷中・感応寺、粟生光明寺。お菊が侵入する際に、山門と阿弥陀堂内部(ここが本堂設定)。金さんが連れて帰るシーンに石段上部。このあと、沢庵とお紺潜入の際には、山門と阿弥陀堂が「夜」で出てくる。
  • 金さんの回想、八重が大奥へ上がる際餞別に簪を手渡した水辺、広沢池観音島(夕景演出)
  • 「遠山奉行罷免決定の日」とテロップが入る、浜田屋根岸寮イメージ、中山邸通用門・室内はセット撮り。大奥の女どもに作事奉行勢揃いし悪事をべらべら喋る→お菊立ち聞き・ピンチに金さん。
■ 影同心 II 第13話「進学塾(秘)甘い罠」1976.1.10毎日放送/東映

 入学すると出世を約束されたも同然の、幕府学問所。そこの事務局長はひそかに私塾を開き、合格を確約し父兄から大金をせしめていた。
このからくりに圧し潰された娘と青年にそれぞれ関わっていた「メンバー」は、怒りをもって出陣する。

ロケ地
  • 勉学に疲れたと遺書を残し縊れる侍の子、招善寺墓地
  • 幕府学問所、相国寺林光院
  • 捕えられた恋人の伊織を助けてと庵主に縋りに来る信乃、招善寺参道坂を駆け上がり、本堂へ。
  • 進学塾が開かれている大安寺、相国寺大光明寺
  • 身籠っている信乃と、受験勉強中の弟のため泥鰌をすなどる留吉、広沢池観音島石橋下。
  • 柳の不正を指摘した学長、その夜に暗殺される町角は相国寺弁天社(導入は高所から鳥居ナメて。大通院門が映り込んでいる)。翌朝、検分の多門に堀田が謎掛けして去る。
  • 多門が出てくるのを待つ堀田、大覚寺明智門(南町奉行所)。伊織を訴えた者の名を聞く。
  • 訴人した事務方をシメる堀田、相国寺鐘楼裏手塀際
  • 柳の手下をつとめる侍が開く道場、相国寺塔頭か(門のパーツのみ映る)
  • 信乃の墓、招善寺墓地。卒塔婆に縋り泣く弟を促して戻る坂は墓地参道坂、墓地入口門の前で「赤ちゃんを産ませてあげたかった」と庵主、一殺多生の台詞が続く。
  • 宴の席に入り込み、柳夫婦と老中を殺してきた三人が逃げてくるところ、残業で遅刻の堀田が駆けつける夜道、相国寺大光明寺南路地。庵主を追う用心棒たちを堀田が斬るくだり、大覚寺大沢池木戸〜観月台下〜五社明神。剣客相手ゆえ、鳥居や灯篭を使ったトリッキーな殺陣が展開される。

2014/5/25

■ 大岡越前 第六部 第20話「死を賭けた潜入」 1982.7.19

 阿片窟を求めての、危険地帯潜入もの。尋問中の容疑者を目の前で殺されてしまった風間は、いたく責任を感じ、十手を置いて深川へ。どうにか問題の口入屋へ潜入するが、そこには怪しい動きを見せる物乞いがうろついていた。

ロケ地
  • 深川の川端、広沢池東岸土手に塀を設営して演出。汀には源さんが釣りに出ていて、ツナギの燈籠を受け取ったりする。葦原や水に入っての立ち回りもある。荷を積んだ船が着くシーンもある。全て夜間撮影。
■ 大奥妖霊の墓  1984.8.9フジ/東映

 江戸開府前、徳川氏に滅ぼされた一族あり、家綱が祠を壊したことで祟りはじめる。
女の亡霊は矢島局に取り憑き、局の実子であるお中臈ごと御子を殺そうとするが、人の心がそれに打ち克つのであった。

ロケ地
  • 振袖火事のあと執り行われる法要、粟生光明寺阿弥陀堂か(お堂内部)。このあと僧に導かれてゆく紅葉山の入間塚はセット。
  • お中臈・お島の方が矢島局に呼び出されるくだり、彦根城。局が鯉に餌やりの庭は玄宮園竜臥橋、二人きりになり入間の怨霊について伝える座敷は鳳翔台。
  • 矢島局の死によって怪事が終わったのち、巡礼となって城を出るお島の方の侍女のくだり、お城イメージは姫路城天守。出てゆく城門は彦根城天秤櫓。振り返り一礼する堀端は彦根城いろは松の堀端。お島を見送る家綱とお島の方は京撮オープンセットの「櫓」。

2014/5/24

■ 影同心 II 第12話「尼寺(秘)女形狂乱」1976.1.3毎日放送/東映

 人気女形の影がちらつく連続殺人、裏には過去の惨い事件が横たわっていた。
初めの現場に居合わせた庵主は、扇之助の裡に潜む情念に惹きつけられる。

ロケ地
  • 紅に毒を仕込まれ殺された但馬屋の女将が発見される河原(?)、桂川河川敷か。
  • 次いで妾も殺されて怯える但馬屋に声を掛け、話し込む座長、中ノ島橋たもと(中州、上流側。導入は下流側から橋脚越しのロング、寄った絵では堰堤の落水が背景に)
  • 町方に追われた扇之助が逃げ込む香泉寺、招善寺。夜間撮影で、山門と参道坂をライトアップ、看板に「香泉寺」と黒々。本堂前なども出てきて、後段では昼間の絵もある。
  • どっと捕方が繰り出す寺社奉行所、大覚寺大門。今回は「寺社奉行所」の看板と門松付き。
  • 扇之助が誘導され取り殺される寮(?)、中山邸か(草戸や荒れぎみの庭、紅葉)
  • 扇之助と但馬屋の娘が心中死体を装って放置される河原、罧原堤下河原

2014/5/23

■ 妻は、くノ一 最終章 第一回「彦星の涙」2014.5.23NHKBSプレミアム

 変わらず寺子屋の先生をしている「夫」を、まさに陰ながら見守る「妻」。二人の未来は、大海へ漕ぎ出る船に託される。しかし抜け忍にも平戸藩にも公儀の目は光っており、大事な人が倒れてゆく。

ロケ地
  • 縁日の神社で織江を襲う追っ手、大原野神社参道(本殿前、鳥居前後)〜林間。
  • 雅江の墓参に行く彦馬、三井寺唐院下坂。墓はセット撮り、静山と共に帰る道は往路と同所。
  • 町をゆく静山、掏摸を捻り上げる堀端は八幡堀。船にいた荘助が声をかけてきて、このあと共に西海屋へ。
  • 日比谷御門外の桜田屋敷、ロングの外観は二条城二の丸御殿と皇居を合成した図。門は大覚寺明智門
  • 彦馬が勤める寺子屋、神光院中興堂。お堂内部も使い、出入りの際には宝筐印塔なども映り込む。
  • 天竺丸の絵を見せられる下屋敷の一室、大覚寺望雲亭。対岸から建物を望むロングの絵と、室内から庭と池を望む図が出る。
  • 下屋敷からの帰り、さっき目通りした静湖の話をしながら千右衛門とゆく坂、金戒光明寺東坂。通行人あしらい。このとき語られる、姫の最初の見合い相手が頓死した堀、上賀茂神社ならの小川
  • 雁二郎の墓、不明(杉林の山腹?湖西か)
  • 寒三郎と戦い、痺れ薬にやられ斬られた織江が落ちる橋、乙女ヶ池
■ 影同心 II 第11話「(秘)能舞台鬼の花道」1975.12.27毎日放送/東映

 商人を陥れ、職掌を悪用し私腹を肥やす高級官僚。加えて、日頃から上役の不正を疑っていた老練の同心が、親子ごと消されるのを見て、一殺多生の仕置が開始される。

ロケ地
  • 南町の吟味役・河村が、煙たい同心を騙し討ちにする夜の橋、相国寺天界橋。斬ったあと、倒れている同心を池に蹴落とす。
  • 美濃屋から大金を盗った掏摸を追う南町同心の伝兵衛、石座神社前石畳〜参道坂。本殿前で追い詰めるが刃物を出して抵抗され、ヤバいところへ堀田が出てシメる。このとき、掏摸は執拗に寺社方の領分、と口にしている。
  • 金策に走る美濃屋を妨害するためつけ回すゴロツキたち、相国寺豊光寺塀際招善寺参道石段(香泉寺へ駆け込み/後段、堀田がゴロツキを蹴散らすくだりもここで。手すりに竹カバー施し)
  • 美濃屋のため南町へ掛け合いに行く堀田、大覚寺明智門。河村に直談判もすげなく断られる奉行所の廊下は回廊。さらに縋るも面体を打たれるのは式台玄関前。
  • 美濃屋夫婦の心中死体が上がる川、嵐山公園中州下手河原
  • 伝兵衛親子の「心中」死体が見つかる香泉寺の墓地、招善寺墓地

2014/5/22

■ 大岡越前 第六部 第19話「釣り忍の女」 1982.7.12

 幼馴染みで命の恩人の女に再会する三次、しかし彼女はいま江戸を荒らしている賊の、引き込み女だった。お銀のもとに出入りする三次を見た一味は、彼を仲間に引き込もうと図り、やがて密偵と知るのだった。

ロケ地
  • 鬼火一味が出た翌早暁、現場へ走る風間と辰、今宮神社東門に駆け入り石橋を渡る。このあとセットにスイッチ。
  • 家を出て盗人宿へ赴くお銀、途中渡り水面を覗き込む橋は松尾大社境内・桂川用水の石橋。山吹の緑が眩しい。
■ 銀二貫 第七回「糸寒天の味」2014.5.22NHK

 怪我の功名で糸寒天ができあがり、井川屋の名物に。そして「二人」、気持ちは通じているが約束は頑なに守られたまま。
井川屋には、天神さんの火事に続いて、美濃志摩屋の妨害という災難が降りかかり、やっと貯めた銀二貫は右から左へ消えてゆく。

ロケ地
  • 井川屋の糸寒天を使ったスイーツを売り出す茶店、大覚寺有栖川畔に小屋を設営、緋毛氈敷いた床机も出す。大沢池木戸なども映り込む。
  • 半兵衛の回想、荒廃した美濃志摩屋の寒天場、既出の谷地田。

2014/5/21

■ 大岡越前 第六部 第18話「幽霊屋敷を訪ねた女」 1982.7.5

 出るともっぱらの噂の元旗本屋敷、じっさい出るがもちろん訳あり、忠相は錺職の相次ぐ失踪と鋭く結びつける。
秘密の地下工房摘発の大立ち回り、お花が汚名返上のため奔走して辰三親分が魁となる。

ロケ地
  • 女の幽霊が出る麻布狸穴榎屋敷、大覚寺天神島スダジイの根方に壊れた門を設営(祠や鳥居は映らず)。庭や邸内、地下の贋金工房はセット撮り。元旗本・馬場三郎兵衛の屋敷で、腰元を斬り殺したとか噂があるが真偽のほどは不明。

2014/5/20

■ 大岡越前 第六部 第17話「人情仇討ち裁き」 1982.6.28

 柳原の御前お気に入りの魚屋は、ご浪人の娘に惚れるも父親が渋面。「夜中娘を呼び出した魚屋」と諍う浪人は斬り殺されてしまい、娘は父の仇を奉じざるを得なくなるが…結果は大岡裁きで、悪人を炙り出す趣向であった。
悪党の親玉の女をうまうまとハメて、「真実の告白」に持ってゆくプロセスに抱腹絶倒。

ロケ地
  • 瓦版にも書かせて派手に耳目を集め「開催」する、恋人・清吉を相手の千枝の仇討ち、大覚寺天神島。幔幕や竹柵を設営し、狭いところにたくさんの人を入れての撮影。池の水面や、祠や鳥居がちらちらと映り込む。仇討ちを見に来た者のうち、怪しい向きを尾行する次第・三次のが大当たり。

2014/5/19

■ 影同心 II 第10話「尼寺(秘)女郎花」1975.12.20毎日放送/東映

 手入れを恐れて寺から放逐される留吉、自棄を起こして遊里で散在→居残り。そこで彼が見たものは、地獄の底で蠢く遊女たちの惨状だった。
廓の阿漕な女将と、その家にいるくたびれた女郎は、庵主さまのむかしの朋輩。胸を病んだ若い女郎を助けようとして、悲劇が出来する。

ロケ地
  • おとく姐さんに逃がしてもらったおしん、夜中辿り着き叩く香泉寺の門は招善寺墓地入口門。
  • おとくの早桶を担いで堀端をゆく留吉、疏水・鴨東運河高水敷。おとくのため穴を掘る墓地、招善寺墓地。
  • おしんを取り返しに、香善寺へ乗り込んでくる桔梗屋の女将(おうめ)招善寺墓地入口門。内側からの撮影、駕籠を乗りつける。
  • 庵主に迷惑がかかると案じたおしん、桔梗屋へ戻るため歩く早暁の堀端、疏水・鴨東運河高水敷。

2014/5/18

■ 影同心 II 第9話「山茶花一輪武士の首」1975.12.13毎日放送/東映

 香泉寺の庭先を借り、先君に「殉死」する侍たち。しかし裏には、黒い事情が隠されていた。
祖父や父が次々腹を切るなか、ひとり死を拒否した幼児を尼たちが預かるが、これがおおごとに発展してゆく。
子を世話するうち情が移り、手を離れたあとも気にかける、おいねの女心を悪用する奴輩が大いにむかつく仕掛け。

ロケ地
  • 早暁、香泉寺へ押しかけ庭先を借りたいと申し入れる田所(佐竹藩勘定方)招善寺墓地参道坂、本堂前。一族打ち揃って腹を切るのは神光院本堂裏、回廊東側の「庭」。このあとも香泉寺として、この二箇所が頻繁に出る。招善寺では、ほかにも墓地などが使われ、夜間撮影もある。神光院では、香華を手向けに来た御側役・平本に伊織が見つかってしまう段で、派手なレンブラント光線が映っていてキレイ。
  • 伊織のまわりをうろつく怪しの男を追いかけて捕まえる堀田たち、広沢池東岸並木。田所家の若党と知れ、伊織が駆け寄り抱きつくシーンは汀。
  • 若党が語る、藩御用の砂金が奪われた利根川の渡し、罧原堤下汀。もうもうと朝靄。

2014/5/17

■ 大岡越前 第六部 第16話「因業大家と人情大工」 1982.6.21

 店賃ためてた大工が、大家に道具箱持ってかれて、というお決まりのアレ。
店子の大工と大家は、既出の話とあまり変わらないが、大工の後押しをするのが柳原の御前というあたりは新味。当初、忠高を白州に据えて平気な大家が、お裁きの過程でわが身の非を悟ってゆくので、頓知判決で困らせるのはナシ。

ロケ地
  • 忠高に貰った金はとられ、道具箱も返らないことに絶望し身投げを思い立つ留吉、立つ橋は映画村セット、眼下の流れは桂川か。
■ 影同心 II 第8話「妻の秘め事乱れ菊」1975.12.6毎日放送/東映

 和尚を殺し寺を乗っ取る悪党、これにとどまらず寺内において淫猥きわまりない所行を繰り広げる。
こやつの毒牙にかかって果てた貞淑なご婦人は、稲葉さまの奥さまなのだった。

ロケ地
  • 浄了和尚を殺す「道具」を持って廊下をゆく雲海、不明(奥に花頭窓)
  • 寺社奉行・松平邸、大覚寺大門。雲海が和尚の死亡届けを出しに来る段。
  • 龍光寺へ検死に赴く寺社方、寺の門は赤山禅院山門。このときは門のパーツのみ映る。
  • 香月尼に縋りに来る、大検使・稲葉の妻女・佐代、招善寺墓地入口門〜本堂前(尼がお掃除中)。名は言えぬの問答中、堀田と留が玄関からどやどや出てきて「奥さま」と呼び、佐代は逃げ去る(墓地参道坂を駆け上がり)
  • 大奥のお女中も参る浄了和尚の葬儀、神光院中興堂・内部も使用。表から見ていた平七が、雲海の顔を見て旧知の悪党と気付く。
  • 駕籠を止めて香月尼を呼び止める雲海、広隆寺東塀際(木あり)。南蛮渡りの珍香があると言って、寺に誘う。
  • 嫌がる留を引きずって龍光寺へ赴く堀田、赤山禅院山門。夜をまって潜入させる心積もり。
  • 祭壇の前に座り込む佐代を連れに来る雲海、神光院中興堂内部。夫にぶちまけると頑張る佐代だが、脅されて連行されてゆくのは回廊。このあと「最中」の寝間に留が天井ぶち抜いて落ちてくる運び(ここはセット撮り)、虚無僧らに追っかけられる留は赤山禅院境内。
  • 佐代自刃の後、その遺言で香月尼に形見を届けに来る稲葉家の女中、招善寺墓地入口門。包みの中は不動明王立像。
  • 龍光寺を訪問の態で、虚無僧らに会釈して入る尼、赤山禅院山門〜境内(鐘楼際)。尼が雲海と死闘中、遅れて入ってくる三人、赤山禅院山門、参道、林間(境内は紅葉、多人数の敵と大乱闘)
  • 事後、遺品のお不動さまを水に投じる尼、広沢池岸葦原。強烈な光芒が朝か夕か不明。

2014/5/16

■ 大岡越前 第六部 第15話「大岡越前を殺せ!」 1982.6.14

 タイトル通り、お奉行に向けて殺し屋が放たれる。その「仕事人」、胸を病んでおりいくらも戦わぬうち昏倒、ここから忠相の計略が発動、組織を炙り出しにかかる。
病篤く身動きできない「仕事人」は、組織から刺客を差し向けられても口を割らないが、恋女房の存在が救いとなる。

ロケ地
  • お忍びの忠相を襲う伊吉、不明(夜の林、大覚寺境内か)
  • お奉行が刺客に襲われ瀕死と聞いた風間と辰、案じつつ奉行所へ向かう道は金戒光明寺方丈玄関前。奉行所へ入ってゆく新三郎を見るかたちだが、こちらはオープンセットでの撮影で、切り替えて使ってある。
  • 伊吉を寝かせてある養生所の離れ、不明(高台っぽい、ちょっとした広場に小屋を設営、薬草園を演出した畑もある。伊吉を始末しに来て失敗した者どもは畑続きのわりと深い溝へ飛び降りて逃走。北嵯峨あたりとも思える)
  • 伊吉の女房・おこうがもたらした情報から浮かんだ、「七回忌にたてた墓」を求めて寺の和尚に聞き込む三次、金戒光明寺本堂前。その後、石工や墓守に聞きまわる段では、墓地や境内が使われる。やっと探し当てた、杜若紋だけ彫られた「のっぺらぼう」の墓石は文殊塔近くに。
  • おこうが拉致され、投げ文を受けた伊吉が養生所を抜け出して元締のところへ行く道、金戒光明寺永運院下坂。見下ろしのアングルで、坂下の東側・瑞泉院側角の塀際には大木が見える。伊吉は西側へ走り去り、以降はセットへスイッチ。
  • 事後、釣りをしながら伊吉の身の振り方について話す忠相と新三郎、広沢池東岸。簡素な足場を二基設置。

2014/5/15

■ 大岡越前 第六部 第14話「父の死を願った息子」 1982.6.7

 老耄の果て、嫁の寝込みを襲うまでになった父親に毒を飼う倅。自白もあり明々白々と思われたが、奉行は裁定を躊躇う。再吟味を行うと見えてくる真実、己の潔白が証明されたにもかかわらず、死を願ったは事実と号泣する息子、その姿にさしもの悪党も頭を垂れ、自ら罪を乞うのであった。

ロケ地
  • 遁走した道場主たちが逃げ込んだ伊東屋の根岸寮、イメージの表構えは嵐山公園中州料亭・錦
  • 父の墓に参る茂助とおとよ、不明(坂の上の墓地)
■ 銀二貫 第六回「ふたりの夢」2014.5.15NHK

 真帆との約束を果たすため、松吉は半兵衛の寒天場へ。彼の抜けた穴を、黙って埋めてくれる井川屋の人々。しかし二年経っても理想は実現せず、一旦頓挫。再び松吉を揺り動かしたのは、火事に遭った真帆がくれた「生きている」サインだった。

ロケ地
  • 荷駄を曳いてバイトにいそしむ松吉と梅吉、難儀して車を曳く坂は三井寺境内坂。後段、松吉に代わってお咲が曳く際も同所。
  • 島上郡・原村の、半兵衛の寒天場、既出の美濃志摩屋の寒天場と同所。作業場のセットもまるきり同じだが、家の前の干し場として「酵素」似のセット民家が出てくる。

2014/5/14

■ 大岡越前 第六部 第13話「情けが仇の蕎麦がき代」 1982.5.31

 上様出奔ネタ、町で出会った娘に蕎麦がきを馳走になった礼として大枚を置くと、果たしてそれが災いの元に。
吉宗が困ったちゃんなのはいつも通りなので、忠相の渋面の度合いや、上様に縄掛けたと腹切りかける風間同心を見て楽しむ。

ロケ地
  • いなくなった上様を捜し、城内を走り回る家臣たち、庭の場面は枳殻邸侵雪橋周辺を映し、近くの植え込みの陰に吉宗が隠れている趣向。お城イメージは書割。
  • 上様を誰とも知らずもてなし、十両の礼を貰った鋳掛屋の爺さまが強盗殺人犯として囚われてしまったあと、軽率な好意の提供が如何なる結果をもたらすか懇々と吉宗を諭す忠相、お城の庭は枳殻邸侵雪橋上。導入は池の鯉。

2014/5/13

■ 大岡越前 第六部 第12話「盗っ人が託した赤ん坊」 1982.5.24

 手下に売られた賊のかしらは、捕方である風間に赤子を託して逝く。裏切りの狙いは隠し金、ありかを示す鍵は、守袋に隠されていた。
無骨な同心が赤ん坊に振り回される、おきまりの展開が見もの。

ロケ地
  • 事後、赤子が預けられている養生所を訪ねる忠相夫妻、風間と辰が坊をあやす庭は青龍苑か(池泉と築山?)
■ 影同心 II 第7話「百合の香りに夜の蝶」1975.11.29毎日放送/東映

 吉原哀話、悔しさをばねに成り上がろうとした女と、入れあげた末に捨てられ破滅した男と。彼らをそこに追いやった欲望の権化がいたことを、尼たちは知る。

ロケなしセット撮り
2014/5/12

■ 影同心 II 第6話「正体見たり枯尾花」1975.11.22毎日放送/東映

 武士とも思えぬ自堕落な、しかし気のいい浪人は、まんまと悪党に騙され、死に追いやられる。亡骸に縋り泣く娘を見て、地獄送り発動。
めずらしく悲惨な長門勇と、留守宅を作り上げての穴掘りが面白い。

ロケ地
  • 富籤を買ってきた綾を呼び止め、簪をあげようとする留吉、今宮神社石橋。「恋人」が現れて果たせず。
  • 「恋人」に連れ出される綾、デートの汀は桂川か。
  • 犬飼浪人にせがまれ、稲葉さまに引き合わせる「芝居」をする黒兵ヱ、金戒光明寺本堂前。
  • 富突きの神社、今宮神社本殿前。絵馬堂下で、黒兵ヱが犬飼に「偽札」を持って名乗り出るよう指示。
  • 犬飼の亡骸が運び出される南町、大覚寺明智門
  • 黒兵ヱ配下の「恋人」沢吉が死体で見つかる川端、罧原堤下河原

2014/5/11

■ 影同心 II 第5話「女の争い紅葉花」1975.11.15毎日放送/東映

 札差の妾が立て続けに殺され、家つき娘の本妻は傲然たる態度。もう一人いた妾は、次は自分と怯えしおらしく人を頼り、本宅へ迎え取られたあと本妻に直る。
視聴者には、うさんくさい気配がぷんぷん匂う仕掛け。

ロケ地
  • 南町奉行所、大覚寺明智門。妾の死体発見者として聴取を受けた平七が出てくるところへ、女房と堀田という図。
  • 両親の墓参に香泉寺へやって来るお市、尼に挨拶するのは招善寺墓地参道坂、地蔵ナメて見上げ。このあと襲われかけたと悲鳴を上げるのは墓地。
  • 尼の依頼でお市を送ってゆく堀田、向島の妾宅へ送り届けたあと、現れた怪しの編笠侍を追ってゆく道、大覚寺有栖川畔〜湯豆腐嵯峨野塀際・朝鮮石人像ナメて。
  • 寺社奉行・松平邸、大覚寺大門。堀田がお市の世話を焼いたことに嫉妬したおいねが門前で待つ運び。
  • お市を訪ねてきた大工の太吉が、木更津屋と手を切るよう求める川辺、中ノ島橋下手桂川右岸汀。橋上に通行人あしらい。
  • 編笠侍に小女が殺されたと保護を求め寺へ駆け込んだお市、その後木更津屋が本宅に引き取ると迎えに来る際、駕籠屋が待つのは招善寺墓地入口門前、坂上から見下ろす図。
  • 出勤する平七、大覚寺明智門。木更津屋の圧力で、太吉の処刑が早まり本日という流れ。
  • お市が編笠侍に金を持ってゆくと約した妙源寺、神護寺。山門で留吉が浪人を仕置き、四人でお市を囲み尼が仕留めるのは毘沙門堂付近。堀田が引き上げる図は山門下坂、尼は金堂下石段を上ってゆく。「みょうげんじ」という寺は江戸に二三あるが、設定や字は不明。

2014/5/10

■ 大岡越前 第六部 第11話「江戸っ子駕籠」 1982.5.17

 隠居殺しで死罪になった男を、無実と知る同じ長屋の駕籠屋コンビ。判決を下した南町奉行に怒り、越前蟹呼ばわり。そのくせなぜか重い彼らの口を、仕込み芝居で誘導する名奉行、逆転の白州では、望外の再会も待っているのだった。

ロケ地
  • 浪人に扮して長屋へ入り込んだ源さんからの報告を、風鈴売りに化けて受けてきた三次がお奉行に報告の役宅の庭、嵐亭延命閣前庭。忠相は片袖抜いて弓のお稽古中。
  • 亀吉・六助の駕籠に乗り込み、日の暮れるのもかまわず引っ張りまわす源さん、今宮神社楼門(イメージ)広隆寺東塀(設定は芝・増上寺木あり)罧原堤下汀(海浜設定)〜竹林・小柴垣際(北嵯峨か、設定は鈴ヶ森で磔刑台など置いてある。ここで火の玉出してギャー)
  • 駕籠屋コンビの供述で名の出た、ならず者の銀次を追って捕縛する風間と辰、中ノ島橋上〜たもと(堰堤脇、漁具あしらい)
  • 事後、夫婦して庭におりてくる忠相たち、嵐亭延命閣。緋毛氈敷いて、お花のお点前で野点。

2014/5/9

■ 大岡越前 第六部 第10話「鷹の威を借る悪い奴」 1982.5.10

 鷹匠と鳥見衆が仕出かす悪行はつのり、家のために働く健気な子供に大罪をおっ被せたうえ、大岡越前にシミをつけようとはかる。
裁きの場で、絶対的な証拠を頓知で切り抜け、果ては桜吹雪を背負ったどこかのお奉行みたいに「この顔に見覚え」攻撃をカマす、痛快な作り。

ロケ地
  • 忠高が三次をお供に釣りに出かける目黒川、罧原堤付近の桂川と、広沢池西岸を組み合わせ。鳥見衆にからまれていた、お光・健太姉弟と出会う。両所とも、後段もたくさん出て、いろんなアングルが使われる。桂川は罧原堤下汀のほか、罧原堰堤下の瀬、広い河川敷の草原など出て、船上の絵もある。広沢池は葦原と湿地を主に使い、池端の道を田んぼから見た図も出る。
  • 姉弟の父の船頭・茂平宅、酵素河川敷。見返りの絵に桂川を併用してあり、ここも目黒川という設定。御狩場で鴨を殺したと言いがかりをつけ健太を追い回すくだりでは、ダートも使われる。

2014/5/8

■ 大岡越前 第六部 第9話「千両富は俺のもの!」 1982.5.3

 富籤にまつわる、人情泣き笑い。
富籤狂いの大工は遂に千両富を当てるが、その夜火事が出て富札が、というお馴染みの展開。
札は無事だったが、渡った先が因業で大揉め、尻は名奉行のもとへ持ち込まれる。

ロケ地
  • 辰が御前と富突きを見に行き、大工・幸助と出会う富岡八幡宮、吉田神社大元宮
  • 辰に御前、三次とおきみが富突きを見に行く回向院、永観堂御影堂。幸助の番号が大当たり。
■ 銀二貫 第五回「最後の約束」2014.5.8NHK

 お広の娘・おてつとなった経緯を、真帆の方から話しに来る。
しんみりと事情を聞いたあと、「真帆」を送ってゆく松吉、ひととき昔に戻ったかのような会話が続くが、ここでお別れ。しかし、二人の間にひとつの約束事が生じるのだった。

ロケ地
  • 荷車押しのバイトを終えた松吉、真帆のことを思い佇む橋は三井寺一切経蔵下石橋。松吉のところへ駆けよる梅吉は、経蔵下石段を下りてくる。
  • 和助に言われ、真帆と天神さんへ行く松吉、三井寺唐院前・村雲橋手前、一切経蔵石段下。

2014/5/7

■ 大岡越前 第六部 第8話「過去に泣いた母ふたり 」 1982.4.26

 もうすぐ玉の輿に乗ろうという娘に、暗雲。今さら出てきて娘を返せと言い募る実母、この年増絵に描いたように憎たらしく悪いのだが、お白州でのやり込められ様はちょっとほろりとさせられるのだった。
可愛がっていた娘の祝言支度を、隙間から覗いてる御前がかわいい。

ロケなしセット撮り
2014/5/6

■ 大岡越前 第六部 第7話「勇気ある証言」 1982.4.19

 高貴薬と称し偽薬を与え、時に人を死に至らしめる悪徳医師。ある日、殺しに来た患者遺族を返り討ちにして立ち去るが、犯行の一部始終を、夜鷹が見ていた。
ドラマは、内緒で柳原土手に立っていた女が、お白州で証言するに至るプロセスを描く。

ロケ地
  • 母の薬代のため苦界に身を沈めた女が、怒りに燃えて良伯に斬りつける夜の柳原土手、大覚寺放生池堤。良伯は女を絞め殺し、土手下へ蹴り落として去る。女の死体が見つかる神田川(?)桂川罧原堰堤下河原
  • 源さんがあらためて聞き込みに入る夜の柳原土手、夜鷹たちが火を焚いてたむろするのは大覚寺護摩堂前。
  • お奉行がお寿の婚約者・勇作(島帰り)を呼び出し、明日お白州に来るよう求める林、大覚寺大沢池畔林間

2014/5/5

■ 影同心 II 第4話「風にりんどう小紫」1975.11.8毎日放送/東映

 幕府御用達がかかった飛脚屋の遠駆け競争、ライバルの妨害をものともせず競り勝った男が名を上げるが裏には、というお決まりのパターン。
汚い手を使った方の「勝ち札」を庵主が火にくべて、地獄送りは開始される。

ロケ地
  • おいねが証言した、半次がトレーニングしていた夜の八幡さま、法輪寺参道坂。酒肆の近く設定。
  • 半次が釈放され、二見屋の衆が迎えに出る南町奉行所、大覚寺明智門
  • 遠駆けルート、渡月橋中ノ島橋、土手(見上げ/草深い)、並木道(松尾橋下手か)、棚田の畦道(湖西と思われるが、藪田神社付近にも似る)小椋神社境内舞殿脇(折り返し地点の標を付けてある)。設定は、神田明神下から下谷経由で千住大橋を渡って奥州街道を下り、小椋神社(表記は不明)で折り返しと語られる。
  • 堀田の指示で、半次の故郷・九十九里へ調査に走る甚助、走る道は先に出た草深い土手と、琵琶湖汀。

2014/5/4

■ 影同心 II 第3話「遅れて咲いた彼岸花」1975.11.1毎日放送/東映

 札差の婿がねとなった青年だが、馴染みの女郎につぎこみ使い込み。妓と逃げようとしたとき、彼を利用しようとする向きから魔手が伸びてくる。そして、お嬢様にもしたたかな裏があるのだった。

ロケ地
  • 弥之助と待ち合わせる札差の娘・お豊、大覚寺心経宝塔前広場に茶店設営。婿入りの話をしながら歩く二人、大沢池の方へ。二人の話を立ち聞く浪人は護摩堂縁先に。
  • 香泉寺の施餓鬼、炊き出しは招善寺墓地入口門の前で。坂に人が溢れている。平七が急に手伝いに来るが、女房に見せるための芝居という図。
  • 岡場所から抜け出したお浜、弥之助と約束していた権現裏の林は下鴨神社池跡(朝靄)。旅姿の弥之助は軍十郎に止められ、お浜は男たちに捕まり連れ去られ。
  • お浜を連行してゆく男たち、堀田に邪魔される坂は招善寺墓地参道坂、南側の小径へ行くところ、堀田に邪魔される。お浜は堀田の指示で門内へ。
  • 尼に言われ、弥之助の様子を権現裏へ見に行く留吉、下鴨神社糺の森から馬場を見る図。飴売りが通るが、当然弥之助はいない。
  • 弥之助の工作で金を持って出た朋輩の手代、軍十郎らが待ち構える町角は大覚寺大沢池木戸前、軍十郎は御殿川落ち口が見える有栖川畔に。
  • 連れ戻しに来た役人から逃がされたお浜、やって来た弥之助と再会し抱き合うのは招善寺鐘楼脇。南塀にある、上が花頭のくぐり戸が映り込んでいる。このあと二人が隠れる池之端の小屋、ここへ入る前に上がる土手は広沢池東岸、夕景。

2014/5/3

■ 大岡越前 第六部 第6話「死を占った女」 1982.4.12

 女占い師の影がちらつく連続殺人、裏には過去のむごたらしい事件が隠されていた。
最後の仇の一人を殺る間際、深手を負った娘は、忠相に後事を託して逝く。

ロケ地
  • 夕立に遭い走ってくるおせい、鼻緒を切るところ忠相に助けられ辻堂で暫時雨宿りのくだり、大覚寺天神島朱橋〜護摩堂。雨上がるイメージに仁和寺五重塔。後日、匂袋の香りを思い出し再訪する際には、放生池堤を来る。護摩堂の設定は、下谷の辻堂。ラストシーンにも出る。
  • 三島屋が暗殺された屋形船の検分、広沢池東岸
  • 伊豆から駕籠で戻る源さん、街道は北嵯峨農地竹林際。
  • 15年前の伊豆、金山を掘り当てた山師・儀右衛門一家が押し込まれ深い穴に投じられるくだり、坑道入口はありものか。

2014/5/2

■ 大岡越前 第六部 第5話「義賊業平小僧」 1982.4.5

 己の行為を肯定しきっていた義賊だが、幼馴染みの難儀を救おうとしてドジを踏む。偶然会ったご浪人である忠相に諄々と諭された佐吉は、囚われの友のため躊躇うことなく出頭するのだった。

ロケ地
  • 回り髪結いの佐吉が、勤番侍の髷を結いに入る大名屋敷、御所長屋門(イメージのみ)。目的は下見。
  • 仕事中の佐吉がにわか雨に降られ逃げ込む門、神護寺山門(トイレの方の道から上がってきて「内側」へ)。同じく雨宿りしていた、お忍びの忠相が映る段では、表側から。雨が上がって去る忠相は、参道を下りてゆく。
  • 業平小僧を題材にした芝居をかける中村座、その盛況を見てきた忠相と三次、困ったことと話しつつゆく帰り道は嵐山公園中州岸(北側、堰堤際)。茶店がしつらえてあって、そこでは佐吉が女の子に鶴を折ってやっている運び・佐吉は梅次郎宅へ持ってゆくお土産ができるのを待っている設定。佐吉をつけてゆく三次、中ノ島橋上。
  • 事後、佐吉のことを述懐しつつ川辺を歩く忠相と源さん、罧原堤下汀
■ 神谷玄次郎捕物控 第五回「霧の果て」2014.5.2NHKBSプレミアム

 一人の勤番侍の横死が、十四年前の事件を解き明かす糸口となる。
狼のような刺客が、なぜかお津世を斬らなかったことから、神谷は彼の内懐へ飛び込んでゆく。

ロケ地
  • 毎月の手当てを受け取りに、水野の隠宅へ入ってゆく鶴木浪人、宝厳院通用門。内部描写はセット撮り。水野の「女」から金を受け取って帰る道は、大覚寺大沢池北辺並木道
  • 神谷に、印南殺害犯探索を依頼していた伯耆守家臣の橋本が、よし野へ来て待った末帰ってしまったと聞き、追ってゆく神谷、夜道は随心院参道。橋本が斬られて死んでいる、主家・堀井家屋敷の門は随心院長屋門
  • 刺客の浪人は札差・井筒屋の用心棒との報告をする銀蔵、大覚寺天神島スダジイの根方。大沢池には行き来する船があしらわれている。
  • 鶴木と対決する神谷、夜道は随心院裏塀際。対峙する林は随心院境内東側の竹林。雌雄決した後、お津世が裏塀際で待っている運び。

2014/5/1

■ 影同心 II 第2話「つぼみで落ちた白い菊」1975.10.25毎日放送/東映

 女殺しの犯人として追われる青年は、留吉の幼馴染み。捕方から逃れ寺へ逃げ込んでくるが、町方は強硬で堀田も折れる。
しかし、青年が斬首され恋人も自刃したあと、真相が知れるのだった。

ロケ地
  • 配達中だった錺職人の娘が殺される荒地(?)堀川河床。検分や犯行時(回想)は昼間、仕置の際は夜間撮影。
  • 稲葉さまが巡察に来る香泉寺、香月尼は神光院中興堂前で炊き出し中(中では賭場開帳中で大慌ての図)
  • 仙太とおしんが寺へ駆け込んだあと、殺人犯が逃げ込んだと捕方が門を叩くシーン、招善寺墓地入口門。夜間撮影。
  • 寺社奉行・松平邸、大覚寺大門。御殿川手すり越しの絵、小者が洗い桶の水を捨てるシーン入り。南町同心・河野が、香泉寺に匿われている仙太の引渡しを求めて掛け合いに来ている運び。
  • 寺へ捕方を引き入れる堀田のシーン、招善寺墓地入口門。境内からの撮影、石段が映り込んでいる。捕方に連行されてゆく仙太、留吉が尼に縋り、泣き騒ぐおしんが堀田に宥められている境内は神光院山門内側・生垣そば。
  • 梟首台から仙太の首を持ち去ったおしん、自刃する夜の墓地は招善寺墓地、坂の上(前話と同じ位置)。「二人」を見つけた際、尼が己の身の上を語るシーンがある。
  • 酒肆で雲州の与太話を小耳にはさんだ堀田、外で詳しく聞くシーンは桂川か(船上、水面しか映っていないが罧原堤付近っぽい)
  • 大身の若様たちを脅していて生き延びた方が暗殺される夜道、ロケかセットか不明(柳の生えた土手?)
  • その生き残りを捜し歩いていて襲撃される堀田、木場は斉宮神社脇材木置場、蔵が映り込んでいるほか、堀田が「玉垣」を乗り越えて逃げる。なお逃げる堀田、中ノ島橋上から身を躍らせドボン。
  • 襲撃の人数を率いていた岡っ引き・半次を誘導し捕える土手(?)、不明(草ぼうぼうの土手らしき法面、その上方に甍が映り込んでいる。或いは妙光寺か)
  • 留吉に河野を呼び出させる堀田、南町奉行所門は大覚寺明智門。このあと堀川河床で仕置き。
■ 大岡越前 第六部 第4話「オランダ先生拳法仁術」 1982.3.29

 オランダ新三、大活躍の巻。町で助けた娘を診ると、そのヒモのごろつきも病人。本格的に構う前に、悲観した男が馬鹿な経緯で鉄砲玉に。
新三の行動も考慮のうちのお奉行、抗争寸前だったヤクザの問題もまるっと解決するのだった。

ロケ地
  • いねをお供に雑踏をゆく新三郎、今宮神社東門。口入屋の若い衆にからまれている茶店の女・お袖を助けるのは、かざりや(暖簾には「水月」の字)。若い衆は新三郎に懲らされ、東門を入って逃げてゆく。
■ 銀二貫 第四回「さまよう心」2014.5.1NHK

 大火の後、真帆屋の人々は行方知れず。荒れる松吉だが、番頭はんのきつい言葉の裏を知って、心は解ける。
以来五年、こつこつ頑張る井川屋にまたまた試練、京の大火は仕入れ先を失わしめる。それでもなんとか凌ぐ日々、思いもかけぬ人との再会が用意されていた。

ロケ地
  • 真帆屋の人々を捜し疲れ道端に倒れこんだ松吉、番頭らに発見され保護され目覚める前に見た、真帆の出てくる夢、三井寺一切経蔵前石橋。
  • 和助の語る番頭の過去、丁稚に上がったばかりの幼い善次郎が、奉公先の家族と四人でゆく町角、三井寺唐院南端塀際〜東へおりる道。青年となった善次郎がお店の嬢はんを待つ橋、三井寺一切経蔵前石橋。大火で店と主人一家を失った善次郎が働く寒天場、1話と同所(干し場、丹波か)
  • 京で大火と聞いた松吉、願い出て見にゆく途中の街道、山室土手(残雪)。美濃志摩屋の寒天場(伏見)は、先の善次郎の逸話のものと同所。荒れ果てた作業場で再会した半兵衛と話す夜の野辺は酵素か。

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