時代劇拝見日記
2014年6月

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2014/6/30

■ 超高速!参勤交代  本木克英監督作品 2014.6.21松竹

 観客からどっと笑い声が上がる場面あり、ケレン味たっぷりの大殺陣あり、豊かな「土」の匂いがしてくるような美しい谷地田の景あり、小屋に足を運ぶ価値充分というか、機会あればもう一遍行くかも・細かいとこも見直したいし。

ロケ地メモ
 面白すぎたので、メモとれず・記憶断片
  • 篠山城…外観と大手付近他、書院内部…湯長谷藩城内や、江戸城内部。
  • 二条城…二の丸御殿の蔵付近、本丸北櫓門他…湯長谷と江戸城。
  • 赤穂城…大手門と濠。江戸城白鳥濠?
  • 丹波国分寺…山門外観を荒れ寺に見立て、土浦宿近くの廃寺。
  • 落合…落下岩と本流巌、久慈川?
  • 下鴨神社…馬場、街道設定。磐城街道?
  • 酵素…河川敷とダート。常陸山中とか、街道筋とか。
  • 谷山林道…頂上付近。磐城平藩の行列と行き会う街道・取手宿手前。
  • くろ谷…紫雲の庭が見える座敷?湯長谷藩城内?
  • 蓬莱橋…町なみと富士山合成、千住大橋。
■ 名奉行 遠山の金さん7
  第3話「白い花の恐怖 悪徳医師の陰謀」1995.9.21テレ朝/東映

 美女を集めて怪しの酒を飲ませ、けしからぬ商売をさせる悪党ども。兄弟子を信じ、研究中の麻酔薬を渡してしまった医師とその妹が巻き込まれてしまう。

ロケ地
  • 女衒の元締・六文字屋が主催する怪しの売春宿(六文字屋寮)イメージ、大覚寺観月台を池から望む図。夜景で、建物の中から灯りが漏れる趣向。
  • 薬物中毒で死んだ「女郎」が棄てられる大川寄洲、大覚寺放生池堤
  • 延石のもとから無理に引き取るも、回復せぬ湖遊が棄てられる夜の橋、中ノ島橋。下の用水背割付近に藤吉がたまたま寝ていて、湖遊を引き上げる。
  • 道庵から借金を肩代わりしたという六文字屋に返済を迫られ、落ち込んだ奈緒(延石の妹)が佇む水辺、大覚寺大沢池畔・庭湖石の前あたり。金さんが六文字屋の手先をやっつけるシーンでは、船着(小)付近へ移動。

2014/6/29

■ 桃太郎侍 第5話「ああ・涙のつばめ返し」1976.10.31日本テレビ/東映

 つばめが闇討ちに遭い手首を骨折、再起を危ぶまれたがみごと復活。この間、犯人さがしのドラマが展開、早とちりの桃さんが無関係な浪人をボコボコにしてしまうものの、遊学の金を用立ててめでたく〆る。

ロケ地
  • つばめのライバル・小玉太夫の「情夫」河井英介を難詰しとっちめる桃さん、広隆寺東塀際。木あり、稲荷の小祠あしらい。

2014/6/28

■ 大岡越前 第七部 第12話「鬼を泣かせた娘」 1983.7.11TBS

 貰い子の娘に、女郎になって金を稼げと迫り、酔って殴る蹴るの仕打ちをする、アル中くそ親爺。ある日、金を作れないなら盗んで来いと折檻され、思い詰めた娘は人様の財布に手をかけてしまうが…。
お白州に尺を割き、鬼畜親爺が遂に改心して号泣するまで持ってゆく、藤岡重慶オンステージ。

ロケ地
  • アル中治療に養生所へ入れられるも即逃げ出す庄助、転びつつ走る道は大覚寺大沢池北辺並木
  • 金を盗って来いと言われ、裕福そうな夫婦連れを見て置き引きしかけるおくみ、大覚寺大沢池堤。おくみは農地側の土手法面から上がってくる。夫婦が休む「土手の茶店」が設営されている。
■ 桃太郎侍 第4話「甘くて苦い恋弁当」1976.10.24日本テレビ/東映

 リストラに遭った職人の悲哀、祝言間近の許婚者や、病の老母はもちろん、長屋衆にも言えず、いつも通り家を出て、許婚者の作ってくれた弁当を野外で食べる日々が続く。
もとより桃さん彼の様子を気にかけており、やがて事は皆の知るところとなるが、職人を馘首したお店は裏でけっこうな悪事をはたらいていた。

ロケ地
  • 文吉が弁当を食べる境内(?)永観堂放生池岸辺、画仙堂基壇(雨宿り)、放生池弁天島石橋上。
  • 文吉が許婚者のお幸と夜に待ち合わせの橋、中ノ島橋。お幸は先に来ていて、堰堤の落水を見ている。屈託ないお幸を見てまた言い出せない文吉、倅と桃さんたちの相談を立ち聞いた老母がそれを見ている寸法。このあと老母は入水を試みちょろ髭に止められるが、このシーンは中州本流側の堰堤近く(ブロックの方)
  • 金華堂へ掛け合いに行った桃さん、チンピラに囲まれる帰り道は広隆寺東塀際。このあと逃げ散った者どもを伊之助がつけていって、不正の数々も知れる次第。

2014/6/27

■ 名奉行 遠山の金さん7
  第2話「美女連続殺人!裏切られた友情」1995.9.14テレ朝/東映

 権力大好き親爺の倅は、同様に性根が腐っており、こともあろうに学友を己が罪過の身代わりにする。
お奉行は、取り返しのつかぬ役人の過ちを詫びるのであった。

ロケ地
  • 明烏の謡が聞こえたあと、若い娘が槿の枝で刺し殺される夜の神社、車折神社参道。
  • 見回り中、明烏の謡に反応し、音のする屋敷へ入る俊太郎、道は妙心寺天球院前付近の石畳、隣華院の植え込みが映っている。このとき、屋敷は門のパーツのみ映る。「植木屋」の誠之介が仕事をしている庭は東映のセットと思われる。
  • 誠之介の死後、呑んで荒れる俊太郎を酒肆から連れ帰る金さん、大覚寺心経宝塔前付近〜放生池畔。塔や閼伽井屋が映り込む。金さんに再調査を示唆された俊太郎は、放生池源頭で水をすくって顔を洗い気合を入れる。この間、俊太郎が学生時代を語るシークエンスに、学問所帰りの道として大覚寺大沢池堤が出て、法面で花を摘むお園も登場する。
  • 俊太郎が行くと、お園も来ている佐久間邸、妙心寺隣華院門。このあと、秀作に取り次ぎを頼んで喧嘩になるシーンは塔頭内前庭で。
■ 大岡越前 第七部 第11話「裏切りの悲恋十手」 1983.7.4TBS

 ある意味必然だった場所へ落ちてゆく青年の、重苦しい話。
救いは、運命の女と出会い共に死んだこと。誰も責めず、いい奴だったで終わらせる忠相の微笑が悲しい。

ロケ地
  • ドスで一突きされた、阿片中毒者の死体が見つかる大川、罧原堤下汀
  • 兵馬の回想、お袖に会った最後となった橋、神泉苑法成橋。西から東へ渡り、善女竜王社の前へ。お袖が黙って引っ越してしまったあと、雨中橋上に一人立ち尽くす兵馬のシーンもある。
  • 兵馬が、投げ文の「六、両」の謎を解き、風間や辰と張り込む両国橋、渡月橋たもと(右岸・下流側)。頬っ被りの男たちが汀を上流側へ走って行き、橋上手の中州水路側で荷揚げ・ここで「御用」。
  • 三崎屋の指示通り、町方を偽情報で張り込ませる神田橋、中ノ島橋。辰などは木の上にのぼっている。いたたまれず持ち場を離れ、荒瀬を見つめる兵馬、嵐山公園中州・桂川岸辺(増水ぎみ、堰堤が没する勢いの濁流)。このあと、「まだ間に合う」とこの汀を走ってゆく。
  • 実際に阿片取引が行われる吾妻橋、中ノ島橋(先の神田橋と、ちょっとアングルを変えてある…ほぼ同じだけど)

2014/6/26

■ 名奉行 遠山の金さん7
  第1話「徳川埋蔵金 赤い毒グモの秘密」1995.9.7テレ朝/東映

 奇妙な変死が二件続き、怪しの蜘蛛が目撃される。持ち去られた守袋の紋は、彼らが大久保長安の裔であることを示していた。

ロケ地
  • 大工の棟梁・鶴吉が急死する浅草界隈、上御霊神社参道石畳・両脇に露店多数あしらい。お仙がお参りしていたのは本殿で、帰る際に棟梁の背中に蜘蛛が這うのを目撃。鶴吉の亡骸を眺める参詣人の一人が、十一面観音のお札を手にしていることから、設定は待乳山聖天境内と思われる。
  • 江戸城イメージ、皇居・巽櫓ナメて富士見櫓を望む図。大久保長安のことを堀田さまに上申するお奉行の段。
  • お新の母が殺されたあと、自分も長安の末裔、殺ったのは公儀の手の者とお新に吹き込む運命堂、上御霊神社本殿裏手に茶店設営。
  • お新が位牌を抱いて嘆く夕暮れの水辺、梅宮大社神苑汀。位牌が割れて、守袋と母の文が出てくる。金さんが現れるが、運命堂に嘘を吹き込まれたお新は反発して走り去る。
■ 大岡越前 第七部 第10話「薬袋に仕掛けた罠」 1983.6.27TBS

 伊織先生、投獄さるの巻。陰謀の主は、養生所に客をとられて焦る業突く張りの医者。忠相以下の奔走はむろんのこと、女たちも頑張るのであった。
爺さまへの、毒の利きっぷりも見事。

ロケ地
  • 父の医者代のカタに連れ去られかけるおみよ、大覚寺五社明神(逃走中)今宮神社絵馬堂(隠れるが見つかり)今宮神社絵馬堂脇坂(連行中、風間が介入/カメラ坂上から)
  • 風間の依頼でおみよ宅へ往診の帰り、襲撃される伊織と志保、今宮神社石橋付近。このあと境内祠脇へ連れ込まれ、立ち回りは石橋脇の切石橋上付近へ。
  • 養生所で父の薬を貰って帰るおみよ、弥吉にぶつかり薬を差し替えられてしまう道、大覚寺大沢池北辺並木。並木の尽きるあたりに茶店を設営、弥吉はここで待ち構えていた。
  • 伊織投獄後、お百度を踏む志保、今宮神社稲荷社。前の石畳に百度石を置いてある。聞き込み帰りの風間と辰がこれを目撃する運びで、二人は稲荷社西側の玉垣越しに見ている。設定は弥生神社。

2014/6/25

■ 名奉行 遠山の金さん6 第23話「大陰謀!紫頭巾の女」1995.1.19テレ朝/東映

 シリーズ最終話には、仇敵が登場。
お奉行の父の隠し子という女が、賊となって凶行をはたらき、事はなぜか世間に知れ渡り、北町奉行は失職の危機に。もちろん鳥居の陰謀で、隠し子の件には哀れな事情が隠されていた。

ロケ地
  • 形見の印籠(奉行父の持ち物)を手に、亡き母に語りかけるお景、神護寺石段に腰掛け。幼時の回想も入る。
  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓をナメて富士見櫓を望む図。諸奉行が参集、遠山奉行異母妹が女賊の一件が議題に上がり、鳥居の嫌味攻撃+鳥居の意を受けた長崎奉行の歪曲報告。
  • 紅あざみ一味に刺客、お景も襲われる水辺、大覚寺大沢池畔。沢庵が阻止、金さんが連れて逃げる。
  • 金さんに礼を述べるお景、大覚寺天神島木の根方。祖父・紅あざみの霧右衛門が現れるが、鳶蔵に狙撃され落命するのは祠脇。
  • 長崎屋へ乗り込んだお景を助けに入り大立ち回りの金さん、ここから逃れた鳶蔵があるじの鳥居に始末される長崎屋裏の林は大覚寺閼伽井屋前。その後金さんと対峙する鳥居のシーンには、護摩堂の裏が映っている。
■ 大岡越前 第七部 第9話「天下一品意地くらべ 」 1983.6.20TBS

 底に、南部藩のお家事情がある話。同心たちが足を棒にして捜し歩いた人物は、妙のもとに来た骨董品がらみで見つかるが、値打ち物を返す・受け取らぬで大モメ。決着がお白州に持ち込まれたことで、事態は建設的な方向へ。

ロケ地
  • 元南部藩士のさる浪人を捜す風間と辰、仁和寺境内。辰が市兵衛に声をかけられる雑踏は観音堂前、塔なども映り込む。
  • 江戸城イメージ、姫路城天守(三国濠から見上げの図)。南部藩をなんとかするよう、将軍に求められる忠相の段。

2014/6/24

■ 名奉行 遠山の金さん6 第22話「還暦祝い毒殺事件」1995.1.12テレ朝/東映

 娘の命の恩人の還暦祝いに届けた酒が、一家皆殺しの道具にされ、引退間近の岡っ引きは怒りに燃えて奔走。しかし悪辣な一味は、彼の娘を拉致しまるっと始末にかかる。危機にはもちろん胡桃が飛んできて、桜吹雪が乱れ咲く。

ロケ地
  • 角樽差し替えのため、配達小僧の前で転んでみせた老婆、お御籤で大凶を引き当て、怖じ気ながら下りてくる坂は神護寺石段。下りきったところへ、遁兵衛と沢庵が立ちはだかる。婆さんはこのあと、お御籤を枝垂桜に結ぼうとしてやめて立ち去るという芝居があるので、設定は神社と思われる。
■ 大岡越前 第七部 第8話「美女に迫る魔の牙」 1983.6.13TBS

 凶行をはたらいたあと火をつけてゆく賊あり、火盗改同心がグルの模様。難事件に立ち向かう男たちを見たおけいと志保はフライング、囚われて大ピンチとなるが、南町の配備にぬかりは無かった。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、姫路城天守、三国濠から大天守見上げの図。火盗改との職分を越えた件で、老中から叱責される段。
  • 火盗改同心に斬られた一味の男について聞き込みの三次、ひとこまは罧原堤下河原(桟橋と茶店設営)、他はセット撮り。
  • 同じく聞き込みの伊織、偶然盗人宿に当たってしまい、帰りに襲われる道、金戒光明寺長安院下坂。志保を盾にされ当身を食らい、よろけつつ追うも見失う坂、金戒光明寺永運院下坂。
  • 南町の裏をかいて的に向かう一味、船を出す川は桂川罧原堤下蛇行部分、汀につけて上陸。
  • 江戸城イメージ、姫路城天守。映画村セットの背景に持ってくる。

2014/6/23

■ 名奉行 遠山の金さん6 第21話「情けが仇の美人局」1994.12.22テレ朝/東映

 ヤクザな兄に美人局をさせられた妹は、男気たっぷりの金さんに惚れてしまう。しかしその後、長屋でお隣の侍がらみで事件が起き、兄を庇うため恋心を押し隠し、愛想尽かしされようと振舞うのだった。

ロケ地
  • 烏山藩上屋敷、大覚寺大門。留守居役・木村隼人正の駕籠が出てくるのを、「脱藩藩士」小暮が対岸から窺い、参道に金さんと沢庵がいて留守居役の行き先と派手な暮らしのことを忖度。
  • 兄が帰らないと嘆く、小暮の妹・小夜を見かねて捜しに出るお絹、駆ける夜道は大覚寺有栖川畔(河床から見上げ)、小暮が斬られるのを見るやしろは五社明神(翌朝の検分の際は、塔や池畔も映っている)。兄・岩吉も、妹・お絹も殺害を目撃の運び。
  • お絹に、ゆうべ斬りあいを見たかと問う金さん、大覚寺有栖川(御殿川から見上げ・東望の図。御殿川は堰上がほぼ静水で、二人の姿が映り込んでいる)。わざと嫌われるような言動をして立ち去るお絹、有栖川畔を走ってゆく(五社明神脇、北望でロング)
■ 桃太郎侍 第3話「大名屋敷に鬼二匹」1976.10.17日本テレビ/東映

 お家の秘事を見てしまった植木屋が始末され、というよくある話。武士の体面を保つため外聞を憚り、無辜の民を始末に走り、結果無為の屍累々と積み上がる愚かさを描く「結束節」がツボ。
刃傷は二人の江戸家老の諍い、因は芸者の取り合い。その芸者・おりんを、つばめの知人にしてあるのも面白い。

ロケ地
  • 植久が仕事に入っている、赤坂南坂下の屋敷(藩名は詳らかにされず)、サブタイトルカバーの絵は大覚寺大門。イメージの縁先は不明。宗吉が庭の手入れをするシーンの背後の破風は大覚寺観月台のそれに似る。このあとセットにスイッチ。
  • 久兵ヱが遂に帰らなかった翌早暁、松戸の実家から戻る宗吉を街道筋に迎えに出る桃さんとおしま(久兵ヱの娘、宗吉の許婚者)北嵯峨農地竹林際。
  • 事のあらましを確かめた桃さん、くだんの藩の留守居役に面会を申し出るくだり、屋敷へ入った桃さんを案じて待つつばめたち、大覚寺大門(夜)。桃さんが出てきて、久兵ヱの死を告げて去ったあと、門を叩いて父を帰せと泣くおしまの姿が哀れ。
  • 父の墓に参るおしまと宗吉、二人を見てそっと立ち去る桃さん、招善寺墓地。導入は墓地全体を俯瞰、桃さんが去るシーンは墓地参道坂の上部(石段や塀などは映らず)

2014/6/22

■ 桃太郎侍 第1話「八百八町罷り通る」1976.10.3日本テレビ/東映

 鬼退治が仕事の、市井に暮らす「桃さん」が成立する、起こりの話。事件は、兄上の藩のお家騒動。
松平藩江戸家老次席の伊賀半九郎は、若殿を亡き者にして己が係累を後釜に据えようと画策していた。

ロケ地
  • 侍の懐を狙った仙太が捻られているところへ介入する桃さん、今宮神社境内。楼門が見えている。露店等賑やかにあしらい、雑踏を表現。
  • つばめ太夫の家に誘われる桃さん、途中通る船着は広沢池東岸。あとで太夫と屋形船に乗る際、上陸はここ・桟橋を設営。
  • 乳母の墓に詣で、松平家および鶴二郎という名を捨てたことを詫びる桃さん、永観堂墓地(石垣際、鐘楼が見えている/北望)金戒光明寺墓地(本堂裏手/南望)を組み合わせ。
  • 墓参中、悲鳴を聞きつけ駆けつける桃さん、金戒光明寺本堂前石段を駆け下り。神島百合の駕籠が襲われていたのは長安院下坂。刺客を撃退したあと、百合を送ってゆく際事情を聞く石段は三門下石段(このシーンは百合の回想、父に語るかたち)
  • 若殿が危険を避けて藩邸を出て入っている菩提寺・誓願寺、永観堂中門と御影堂縁先。このときはイメージのみ、後段、桃さんがおっとり刀で駆け入るシーンが中門で撮られている(この前に生垣際の「道」が映るが、永観堂参道の南側はいま白壁なので、参道と断定できない。しかし開口部が二つ見えるので、ここだと思う)
  • 若殿に成りすました桃さん入りの駕籠がゆく道、北小路通(興正寺塀越しに甍が映り込む)。松平家屋敷の門は西本願寺大玄関門、大玄関も使う。
  • 事後、あらためて若殿と会った桃さん、迎えに来ていたつばめと伊之助と三人で帰る道は北小路通、クレーンショットで西望の図・飛雲閣の上層がちらり。
■ 桃太郎侍 第2話「夢を集めて食う男」1976.10.10日本テレビ/東映

 女たちの同情を一身に集める仇討ち浪人は、果たして眉唾もの。彼が大騙りと知った桃さんは、我こそその仇なりと名乗って出て解決をはかるのだった。
悪人でない山本麟一を見られる、貴重な一話。

ロケ地
  • 居合抜きの大道芸人から一両巻き上げる桃さん、奥山の雑踏は今宮神社境内。楼門や坂ちらり、露店多数あしらい。
  • 役人を呼んで場を設定して仇討ちの浅草寺境内、仁和寺観音堂脇。塔や蔵など映り込み、林の際には屋台等あしらい。仇討ちと騒ぐ人々の情景に、今宮神社境内併用。
  • 事後、馬鹿な女と自嘲するつばめ、桃さんと二人下りてくるのは仁和寺金堂前参道石段

2014/6/21

■ 大岡越前 第七部 第7話「嘘つき親父の真実」 1983.6.6TBS

 鼻つまみ者の岡っ引が、金貸し婆さんを殺して人に罪をなする。目撃者がいたのだが、ふだんからガセネタを掴ませて小銭を稼ぐダメおやじなうえに、当の「犯人」に脅されてだんまりを決め込む始末。犯人とされ打首の判決が下る若者は、おやじの娘の恋人なのだった。

ロケ地
  • おきみが、父・枡吉にお時殺しを見ていなかったか問う坂、常寂光寺参道石段、仁王門越しの絵。二人は石段中ほどにいて、上ってゆく。
  • 母が養生所へ入れてもらったと告げに駆けてくる卯之吉、常寂光寺参道石段を駆け上がる。境内に、おきみが働く茶店が拵えてある。

2014/6/20

■ 名奉行 遠山の金さん6 第20話「夫の情死を探る妻」1994.12.15テレ朝/東映

 十年経ってやっとできた子を喜び、ただ一人値上げに反対していた油問屋が、辻君と心中。はなからクサい一件を追う金さん、身重の未亡人を助けて動く。

ロケ地
  • 湊屋を不実な男となじり衆目を集めてみせるおくめ、上御霊神社舞殿脇。この前に、祭礼中の神田明神に入ってくる金さんが描かれており、参道石畳の両脇に賑々しく露店あしらい。茶所で柳らが寛いでいるが、南町与力・原田の差し金で「痴話喧嘩」を目撃させる意図であった。祭礼イメージに楼門の提灯がアップになるシーンも。
  • 「心中」のあったおくめの長屋に駆けつける柳たち、大覚寺大沢池堤法面を駆け下り、セットの長屋裏の土手に繋げる。「心中」した湊屋とおくめの屍が戸板に乗せられ運ばれてゆく道は大沢池堤、金さんは踏みつけられた草むらに血の跡と「遺留品」の根付を発見。道の設定は、音羽山の小径。
  • 湊屋のお供をしていた丁稚の申し立て、得意先回りのあと護国寺に寄り土産を買って返ろうとしたとき、男が湊屋を呼びとめ文を渡した門、今宮神社東門(カメラ中から、石橋越し。丁稚は橋に腰掛けて待つ)
  • 南町奉行所、大覚寺明智門。再吟味を訴えて出る湊屋の未亡人・お梶のくだり。
  • 湊屋の事件を担当した南の吟味与力・原田に接触し、湊屋が作っていた訴状の件を吹き込む金さん、原田が釣りをしていた土手は大覚寺大沢池堤法面
  • 夫の墓に詣でていてゴロツキに囲まれるお梶、不明(丘の上か山際、背後に杉林が控え、崖下には無縁墓が積み上がっている)
■ 妻は、くノ一 最終章 最終回「海の彼方」2014.6.20NHKBSプレミアム

 船出して、新天地へ。そのために大いなる試練を乗り越えるツインスター、敵も味方も恩讐の彼方へ消え去り、幸せが波路の船を満たしてゆく。

ロケ地
  • 浜辺で貝殻を拾う巡礼姿の織江、琵琶湖・新海浜。つるや彦馬、静湖姫の言葉がフラッシュバックする。
  • 桜田屋敷、大覚寺明智門。平沢重兵衛が平戸の動きを知らせに入る段。
  • 寺子屋を閉める彦馬、神光院中興堂。いつものようにお堂の内外を使うが、今回は扉の閉まるさまを中から撮ってあって面白い。
  • 太郎吉に、つるが母だと告げる彦馬、氷人石のある神社は梅宮大社。本殿前に「石柱」を設営。
  • 彦馬が江戸を発つ前夜、静山と語らう下屋敷、大覚寺望雲亭
  • 旅立つ彦馬を見送りに出るつると太郎吉、金戒光明寺永運院前と坂。坂下に見える善教院の甍の向こうに海を合成。
  • 奥寺に平戸の動きを報告する川村、座敷は随心院か。
  • 浜路を倒し織江を追う寒三、気配を探るうちツナギが入る林、酵素ダートか。
  • 小船で江戸を発った静山が上陸する三浦村の船着き、大覚寺大沢池船着(大)。水面は合成。画面右手の「岸」はスタンプツール使ったみたいな、連続した生垣。
  • 伊豆山中の道をゆく静山一行、待ち構えていた忍びと戦うのは酵素ダート退避所。
  • 荘助が小船に乗り天竺丸へ帰ってゆく下田の浜、沢の池か。
  • 下田へ急ぐ織江の前に立ちはだかる川村、海浜の林は琵琶湖・新海浜。奥に荒神山が見えている。途中彦馬も加わっての死闘は、鳥居本八幡宮舞殿まわり。
  • 洋上をゆく天竺丸、マジ海マジ船か。
  • 静湖姫が八回目の見合いに出てゆくシーン、清凉寺境内(奥に三門)
■ 大岡越前 第七部 第6話「見えない目撃者」 1983.5.30TBS

 揉み療治を生業とする女が、殺人事件の現場に遭遇。見ていないものの、鋭い嗅覚で犯人を示唆するが、悪党は当然彼女を消しにかかる。そのさまを描いた、手に汗握るくだりが迫力。

ロケ地
  • 芋を奢って大黒屋の女中・おしげから情報を引き出す源さん、斉宮神社脇。材木置場が映り込む。

2014/6/19

■ 名奉行 遠山の金さん6 第19話「水晶占いの母と娘」1994.12.8テレ朝/東映

 生き別れた娘を捜す、琉球から来た女占い師は、印旛沼開削工事にまつわる悪企みに巻き込まれる。求めていた娘もまた、悪の首魁の贄にされかけていた。

ロケ地
  • 堀田に呼ばれ登城するお奉行、江戸城イメージに皇居、巽櫓ナメて富士見櫓を望む図。
  • 娘を手放した経緯を告白する志野、梅宮大社神苑汀。はじめ池中亭を望む構図、カメラぐるっと回り神苑入口門も映り込む。
  • お袖を拉致し、志野を呼び出す仙波屋根岸寮、中山邸門
■ 大岡越前 第七部 第5話「夢で拾った五十両」 1983.5.23TBS

 「芝浜」を事件ねたにアレンジ、正直者の女房が亭主を明るいほうへ導いてゆく。
綿引勝彦演じる極悪人が、がちゃがちゃ夫婦と乖離して妙な味わいを醸し出す。

ロケ地
  • 早く来すぎて暇な熊五郎、顔を洗っていると財布を引き当てる芝浜、琵琶湖岸。後で風間らが捜索する際は昼間、汀には葦原が広がる。河口州と思われる土手も見えている。突堤らしき構造物も映っていた。
  • 勘太郎が熊五郎に財布を返せと迫る林、仁和寺御室桜林。冬枯れの景色で、林間に塔ちらり。
  • 事後、お奉行に初鰹を持ってくる熊五郎とおかつ、相国寺大光明寺。導入は雪絵奥さまの生け花、方丈縁先で。熊五郎たちがどやどやと入ってくるのは石庭。

2014/6/18

■ 名奉行 遠山の金さん6 第18話「幽霊に惚れた同心」1994.12.1テレ朝/東映

 神田幽霊坂に出ると噂の幽霊は、うら若き美女。一目惚れしてしまう柳同心だが、役人を嫌う彼女は、あまりに辛い過去を背負っていた。
刺青の擬装工作を暴露して殺される、彫師の青年のエンケンが暗くてイイ。

ロケ地
  • 神田幽霊坂、吉田神社竹中稲荷脇の坂と、登ったところの林際(北側斜面に地蔵設営、ここから竹中稲荷の舞殿が見えている)。夜昼両方の撮影。ここへ来ていて、柳に追い縋られるお秋のシーンは、竹中稲荷参道重ね鳥居の下。
■ 大岡越前 第七部 第4話「義賊あざみ小僧」 1983.5.16TBS

 女義賊・あざみ小僧の跳梁と、終焉を描く。偽者とやりあって危機に陥った彼女を、お奉行自ら助けに出て、もつれた親子の因果も解いてやる。
シリーズでよく出てくる、義賊否定のロジックと、被害届出てなくて軽罪パターン。

ロケ地
  • 父・清七の墓に参ったあと、皆に見送られ巡礼の旅に出るお葉、西方寺小谷墓地。お奉行と源さんは高みで見送り、高輪まで行って見届ける風間同心は旅姿。

2014/6/17

■ 名奉行 遠山の金さん6 第17話「催眠殺人の姉弟」1994.11.17テレ朝/東映

 プロの殺し屋出没、調査の結果浮かんだ青年は、悪党に操られて自覚もなく犯行を重ねていた。
黒幕を探ると十六年前の凶賊が浮かび、永年引き裂かれていた姉弟が再会の運びとなる。

ロケ地
  • 神田明神へ朝参りの美濃屋を狙う平太の段、美濃屋が渡る橋は中ノ島橋。殺害されるのは橋上手右岸岸辺、石積上からドボン。
  • 朝参りのお紺、門を出たところで平太とぶつかるのは梅宮大社神苑門、礼儀正しく謝る平太と別れて去る際に石橋を渡る。
  • 美濃屋の死体検分、梅宮大社神苑池畔(北のほう)
  • 美濃屋殺しを依頼した秋葉屋が始末される段、目撃してきた沢庵が金さんに報告の水辺、梅宮大社神苑池畔。
  • 宗兵衛と升蔵、感付いたお冬を消す密談の屋形船、不明(静水域、夜)
■ 大岡越前 第七部 第3話「相合傘の女」 1983.5.2TBS

 運命に翻弄されつつも必死で生きてきた女は、さらなる悲惨に際会し先を諦めてしまう。取調べの折の、半ばキレた彼女の申し立てを聞いたお奉行は、悪の懲罰を約束するのだった。
お白州では、証人として呼んだ大家を誘導し、無実に持ってゆく「いつもの手」。

ロケ地
  • 阿漕な金貸しもしているヤクザ・源五郎が、金主である旗本の屋敷へ向かう道(辰が尾行)妙心寺玉鳳院前路地〜東海庵脇路地(東側)〜衡梅院(勘定方上席の矢部邸・大身旗本。門まわりのほか、内部も使用)
  • 源五郎方へ捕方が殺到、わざと親分の源五郎だけ逃がすと矢部邸へ逃げ込むくだり、妙心寺玉鳳院前路地〜衡梅院。三次が飛び出してくるのは東海庵脇の路地から。
  • 事後、巡礼姿で江戸を出てゆくおいち、桂川・松尾橋上手右岸汀。画面奥に中州合流点の瀬が見えている。

2014/6/16

■ 名奉行 遠山の金さん6 第16話「女金貸しの仇討ち」1994.11.10テレ朝/東映

 皆に恐れられる、女金貸しの「三尺棒のお滝」、倅・佐吉にも反発されるが、厳しい取立てやスパルタ教育には、哀しい訳があった。
母子の命の恩人が、藩重役の不正を糾そうとして斃れ、お滝たちも巻き込まれる。

ロケ地
  • 会津川田藩蝋燭奉行と供の者が襲われる夜の神社、吉田神社。悲鳴を聞く金さんは参道石段の下にいて、上から蝋燭が転げ落ちてくるのを見る。襲撃場所は、菓祖神社前大鳥居付近。
  • 栗田の死体が見つかる水辺、広沢池東岸汀。検分シーン。
  • お滝の回想、栗田に救われ追っ手から逃れ走った早暁の道、大沢池堤か。
■ 影同心 II 第24話「そして影は去った!!」1976.3.27毎日放送/東映

 最後の的は大物、親切面して弱者を食い物にする大悪党は、町奉行とつるんでいた。
怪しの口入屋に潜入した留吉は露見して捕まり、身代わりにされた男の話を聞いた平七もまた捕らわれてしまう。

ロケ地
  • 浅草寺で起きた殺人事件に出張る堀田、不明(南町同心・松永が印伝の財布を拾って隠すシーンに、大杉の根方と石灯籠が映っている)
  • 留吉が消えたと庵主に聞かされた堀田、石井同心を待ち受けて内情を探ろうとするが、茂平は処刑と聞かされる町角、御所か(五本線入りの塀)
  • 茂平の妻子の野辺送り、広沢池東岸。堀田と庵主は並木から見送る。
  • 平七の塚、罧原堤付近か(汀は礫)。三人がゆく夕焼けの野原、不明(寺は無住になったと語られる)

2014/6/15

■ 影同心 II 第22話「一殺多生の影の肌」1976.3.13毎日放送/東映

 平七をハメた美人局は、女に入れあげた挙句、大きな借金を作ってしまった若旦那の仕業。怒ってとっちめに行くものの、二人の意外な純心を見、背後にいる汚い奴らを知った一同は、そやつらから逆に毟ろうと思いつく。この茶目っ気が、のちに仇となるのであった。

ロケ地
  • 朝の香泉寺イメージ、招善寺山門、鐘楼、本堂縁先。鳥の音は「チョットコイ」。泉屋の大旦那が、法要の金まで倅に使い込まれたと庵主に申し開きに来る段。
  • 平七が駕籠を仕立ててなかへ繰り込む際に通る日本堤、広沢池東岸土手。このあとセットへスイッチ、駕籠ごとどこかの部屋へ連れ込まれ、美人局に遭う運び。
  • 小春に本当の気持ちを聞かされる庵主、招善寺境内か。ここで、河田屋から金を毟り取ることを提案。
  • 小春は既に旅立ったと偽り、倉吉に文を渡す庵主、招善寺墓地入口門付近か。このあと、旅立つ小春を見送りに出たところで、竹造一味に遭遇する道は大覚寺竹林際・奥に心経宝塔。
  • 倉吉と小春の死体が心中を装って棄てられる川端、広沢池東岸汀。
■ 影同心 II 第23話「一殺多生政商を斬る!!」1976.3.20毎日放送/東映

 父の権力を笠に着た馬鹿殿のやりたい放題、裏には御用商人がいて金に物を言わせる次第。まさしく虫けらのように殺された者たちを見て、仕置は発動する。
いちおう訴訟に持ち込もうとするあたり、ちょっと新味・しかし無用の死を作り出すだけというお決まり展開でもある。

ロケ地
  • 鑿を手にした房吉が門前に立つ夜の安川邸、相国寺林光院。屋敷の内部はセット撮り。
  • 兄・房吉の長屋が荒らされ、兄本人も見つからず、思い詰めて香泉寺へやって来るおたえ、招善寺墓地入口門。この前に夜勤明けの平七が来ていて、墓の掃除中だった留吉と軽口をたたいているところへ、坂をおりてやって来る運び。
  • 高崎へ帰るところを拉致されたおたえ、翌朝死体で見つかる神明橋たもと、中ノ島橋下手右岸河川敷。死体を見た庵主は「嬲り殺された」と呟く。
  • おたえの墓にやって来る房吉、招善寺墓地に卒塔婆。
  • 房吉の許婚者だったおしのの死の真相を証言してくれるよう、彼女の朋輩・おひさに頼み込む庵主、中ノ島橋下手中州法面。尼は下流側に去り、橋下に武蔵屋の手下のごろつきがいて凝視。おひさが勤める料亭は両国にある設定。
  • ぬけぬけと庵主に会いに来る武蔵屋、乗ってきた駕籠とお供のごろつきが招善寺墓地入口門で待つ(坂上から見下ろし、ロング)
  • 安川邸へ斬りこむも即返り討ちに遭う房吉、相国寺林光院門前。門から戸板に乗せられ出るところを「四人」が凝視、仕置に移行。夜間撮影。

2014/6/14

■ 大岡越前 第七部 第2話「紅蜘蛛の娘」 1983.4.25TBS

 凶賊の引き込みをつとめる娘は、殺戮の修羅場の中でひそかに幼女を救うなど、意外な動きを見せる。それもその筈、彼女はむりやり賊の手伝いをさせられており、的の富商を釣る生贄にもされかかっていた。
たぬきの看板娘・おけい誕生のお話。

ロケ地
  • 呉服商・京屋を襲った紅蜘蛛一味、金を運び出し船に載せる川は嵐峡(左岸側、石積の上に塀を置いてある)
  • 凶賊について聞き込んでまわる風間と辰、嵐山公園林間、中州下手河川敷(中ノ島橋下手左岸の栗石敷き部分、橋映らず)
  • 風邪をひいた源さんのため養生所へ走る風間(辰曰く、志保目当て)、嵐山東公園か。
  • 両替商・分銅屋に潜入するための生贄にされかかり、祖父・猪之吉により船宿から逃がされたおけい、追っ手に迫られ川に飛び込むシーンは嵐峡か広沢池北岸か(けっこう崖をおりるほか、木など生い茂り/夜間撮影)。一味の男たちがおけいを捜しまわる川べり、渡月橋下桂川河川敷(右岸側、橋脚が見えている)嵐峡
  • 往診帰りの伊織が、倒れているおけいを見つけ保護するくだり、渡月小橋まわり。伊織は橋上を来て、女が右岸側高水敷に倒れているのを見る。その後橋たもとの石段を駆け下り、おけいを保護。このさまを、渡月小橋上手で船を操りながら、一味の鉄三が見つめている。このあとおけいを運び込むのはたぬき。
  • 分銅屋を襲うべく船を出す一味、嵐山公園中州水路。蔵のある堀端へ上陸するシーンはセットにスイッチ。
■ 影同心 II 第21話「木枯しの中の二人」1976.3.6毎日放送/東映

 留吉の孤児仲間だった兄哥が現れる。再会を喜び合う二人、昔のままの気のいい兄哥と見えたが、心の奥は荒みきっていた。
角兵衛獅子の兄妹を労わる気持ちと、兄哥への思いの狭間で揺れる、留の葛藤が重苦しい。

ロケ地
  • 香泉寺、招善寺。お獅子の兄妹を庇護する段から、墓前で出陣のくだりまで、夜も昼も多用される。山門、本堂ほか墓地内外も頻繁に出て、珍しいところでは墓地入口門から南の路地への坂を見下ろす形で、兄妹の母である現・武蔵屋妾のおふさに因果を含める巳之吉たちが崖の上から覗く図が出る。
  • 武蔵屋を探っていた岡っ引と武蔵屋の女中の死体が上がる川端、広沢池東岸汀。角兵衛獅子兄妹が見た殺しの被害者。
  • 香泉寺から姿を消した兄妹を捜しに出る留吉と堀田、太鼓の音が聞こえたと足を止める「境内」は今宮神社稲荷社脇、親切ごかしに子らに近づいていた巳之吉は境内狛犬脇。
  • 牢で武蔵屋の子分を殺ったのは兄哥かと問い詰める留吉、今宮神社若宮社裏手。摂社の裏側が映るほか、坂や絵馬堂の側面が映り込む。設定は両国、武蔵屋の近く。

2014/6/13

■ 名奉行 遠山の金さん6 第15話「女説教強盗の復讐」1994.11.3テレ朝/東映

 「ご意見お紋」なる女賊が跋扈するが、彼女が盗人になった訳は、両親を惨殺した凶賊捜すためだった。
外面は柔和な凶賊の内懐へ入り込むため、女賊はむかし自分を慕っていた男を頼り、夫婦の危機を招いてしまう。

ロケ地
  • 治兵衛の貸本屋を見張っていて露見、一味の男たちに囲まれるお紋、大覚寺天神島祠裏手。
  • 利吉の家の前まで行くものの引き返してしまうお紋、気付いて追って来た利吉と話す町角は毘沙門堂本堂西透垣脇。今までどうしていたのか問う利吉のシーンでは、摂社が映り込んでいる。
  • お奉行に報告の吉川、棟梁が「引き込み女」となる娘を連れて宗和寺を出てくる「再現映像」、毘沙門堂薬医門くぐり戸。
  • 利吉を利用し夫婦者を装って貸本屋を見張るお紋、出かけた治兵衛を尾行すると入ってゆく尼寺・宗和寺、毘沙門堂薬医門と前の坂。
  • 宗和寺へ入り込んだお紋が沢庵に助けられたあと、金さんが出てお紋に話を聞く水辺、大覚寺放生池堤
  • 利吉が監禁されている宗和寺、イメージに毘沙門堂薬医門の部分、塀越しに客殿の甍がちらり。
■ 大岡越前 第七部 第1話 1983.4.18TBS

 老中・松平石見守の江戸家老は、悪徳商人と通じ抜け荷をはたらき、機密保持のためには虫けらの如く人を殺す大悪党。秘事の一端を大岡越前に握られたと知るや、刺客を差し向ける始末。しくじった討手が始末されかかるところへ、我らがお奉行はずんずんと乗り込んでゆく。

ロケ地
  • 松平石見守邸、西本願寺大玄関門。門番付き。
  • 薬が切れたため暴れ、町方に捕まっていた又平が藩目付に斬り殺される夜の橋、中ノ島橋。落ちる際の欄干が明らかなセット撮りなので、ドボンの水柱は下の川ではないと思われる。
  • 又平の死体が見つかる河原、嵐山公園中州下手。
  • 養生所を出される志保、しかし家へは帰らずここで働きたいと申し出る門、大覚寺大沢池木戸。木戸越しにのぞく風景、観音台手前に塀を設営。
■ 妻は、くノ一 最終章 第四回「運命の奔流」2014.6.13NHKBSプレミアム

 天竺丸回航は決定、彦馬はいっそう急かされる。そして、ほかの人の運命もぐるっと回りだす。
静湖姫の恋は儚く散るが、別の縁が発生。つるは、生き別れた子・太郎吉と邂逅を果たす。そして織江は、浜路のおばちゃんと対峙するのであった。

ロケ地
  • 妻は生きていた・船出をもう少し待ってくれと静山に頼み込む彦馬、下屋敷の縁先は大覚寺望雲亭。ここはこのあと、天竺丸が伊豆大島に潜む計画を語る段や、静山が静湖姫と呑むシーンにも出てくる。
  • 行商中、つると合流し一息つく織江、大覚寺護摩堂前。得意先に貰った笹を渡す。
  • つるが静湖姫に頼まれて干物を届けに行く彦馬の寺子屋、神光院中興堂。このとき、太郎吉は本堂裏手縁先に。
  • お散歩静山を尾行する、雲水姿の寒三郎、大原野神社。導入は参道坂、茶店は鯉沢池近くの参道脇に設営。寒三郎に奢らせる荒技炸裂。
  • 静湖姫から織江のことを聞き、つるの小屋へ駆けつける彦馬、走る汀は琵琶湖東岸砂浜
  • つるが太郎吉と再会したあと、静湖姫と太郎吉の身の上を話しつつ歩く彦馬、金戒光明寺石段

2014/6/12

■ 大岡越前 第六部 第32話「越前への挑戦状」 1982.10.11

 雪絵奥さま、誘拐さるの巻。難事件が持ち上がっている最中、妙な間で奥さまの外出だから、悪慣れしている目にはぴんと来る。
事件の概要は抜け荷隠しだが、大奥が関わっていたり、政財界に顔の利く怪しの鍼医が黒幕だし、凶悪な怪力大入道は出るし、奥さまを籠めてある座敷牢のお隣さんは狂女でうるさいし、誰がいちばん悪いのかすぐに判じられぬほど目白押しの悪役陣と、要素てんこ盛りの一話。志賀勝のチンピラが、痛い目に遭ってからはしおしおと殊勝なさまも見もの。

ロケ地
  • 品川・御殿山にある塚本雪斎の屋敷、大覚寺御殿川河床俯瞰の図(塀ナメて西望)が導入、次いで勅使門が映る。この段ではイメージのみ、「治療」に来ていた大奥表使いが帰る段では、勅使門橋を駕籠が通ってゆく(俯瞰)
  • 亡母の墓参に詣でた帰り拉致される雪絵のくだり、金戒光明寺。導入は、雲水が三門下石段を上がってゆく図。雪絵とお花が極楽橋を渡ってくると、真ん中で雲水と行き違い、奥さまは拉致、お花は当て落とされる。雪絵入りの駕籠は東坂下を行き、坂上から雲水が下りてくる絵に。このあと、現場聞き込みの風間たちのシーンで、三門に極楽橋、本堂前付近が出てくる。
  • 釈放された丹治を襲う人数、大覚寺五社明神。新三郎と忠相が出て阻む。
  • 広尾原へ来いという要求を無視し、丹治を連れて雪斎邸へ現れる忠相、門前は大覚寺勅使門橋。忠相が中へ入ったあと、御殿川河床を三次が走り侵入。
■ 名奉行 遠山の金さん6 第14話「殴られた金さん」1994.10.20テレ朝/東映

阿片抜け荷を告発しようとした蘭学者が、密殺される。その学者に心服していた乱暴者の大男は、未亡人への恋心を押し隠して立ち回るが、悪党の陥穽に落ちてしまうのだった。

ロケ地
  • 掏摸を追っかけていた金さんを犯人と誤認、殴打する又八、上御霊神社参道〜舞殿脇。
  • 桐山の死体が上がる大川、広沢池観音島
  • 加納屋の前に立ちはだかり、桐山殺しを難詰する又八、不明(しばらく人の歩いてなさそうな並木道と紫陽花群落、この前に庭石?ごろごろの庭)
  • 未亡人のため家を売り払い船で寝起きしている又八、広沢池東岸汀。通りかかって目撃する沢庵は土手の並木。

2014/6/11

■ 名奉行 遠山の金さん6 第13話「覗かれた男装の女」1994.10.13テレ朝/東映

 大奥御用達の呉服商の娘は父に反発してぐれ、男のなりをして徒党を組み町を闊歩。しかし、父の不名誉な死の後、「敵」と対峙するうちに、血のつながらぬ自分をいつくしんで育ててくれた、父の真情を知るのだった。

ロケ地
  • 江戸屋が縊死して見つかるくだり、将軍生母菩提寺・谷中浄妙寺イメージに、仁和寺勅使門を塀越しに望む図・ちょっと靄ぎみ。吊り現場の寺の裏手の林は大覚寺五社明神裏手林
  • 江戸屋の番頭・弥助の申し立て、亡妻の墓に詣でた江戸屋、不明(大きな五輪塔などある、金さんでよく出てくるアレ。高台か山中らしき立地)。以降、江戸屋自身の墓も同所で、娘・勝乃のお参りで何度も出てくる。
  • 辰巳屋が大奥御年寄・滝尾と会う寮(谷中墓地の寮とお奉行発言)中山邸通用門。このあとも何度も出る。
  • 城中で堀田に会い、御落胤・勝乃のことを問う遠山奉行、二条城清流園。カメラは、本丸櫓門をまず映して池泉へ引いてゆく。話すのは切石橋上、背景に本丸御殿の石垣が来る。
  • 口封じされた弥助が「辻斬りにやられた」態で見つかる水辺、大覚寺放生池畔。
  • 大目付・脇坂淡路守の駕籠に直訴する勝乃、駕籠がゆく道は妙心寺玉鳳院前〜東海庵前。
  • 御落胤を騙ったかどで江戸屋に手入れが入った後、沢庵が手引きして逃がした勝乃と話す金さん、神護寺五大堂脇。
  • 滝尾がわざわざ願い出て勝乃調査に乗り出したことを金さんに告げる堀田さま、広沢池観音島。対岸の萱葺が映り込んでいる。
■ 大岡越前 第六部 第31話「呪われた縁談」 1982.10.4

忠高から新三郎に縁談が持ち込まれるが、相手の娘は曰くつき。断るつもりだったオランダ先生は、呪われていると沈む娘を見ておれず、謎を解くため婿候補に名乗りを上げるのだった。

ロケ地
  • お美代が物思いに沈む薬種問屋・板倉屋の縁先、不明(縁先に池が迫る庭、古い作品で何度か出ていると思う)。このほか、廊下なども同所か。
  • 忠相が新三郎を誘って夜釣りに出る海、琵琶湖か。船の前景に桟橋。
  • 新三郎とお美代が出かける八幡さま、吉田神社竹中稲荷参道・重ね鳥居下。
  • 河童の正体・又造が番頭に刺殺される葦原、広沢池か(水面までずいぶんある)

2014/6/10

■ 大岡越前 第六部 第30話「十手を嵩の悪い奴」 1982.9.27

 目安箱に多数の訴状が入るほどの、悪評ふんぷんの岡っ引。これにしつこく付きまとわれる夫婦の話、そも亭主の遠島にしてからが捏造という悪辣さで、挙句の果ては欲がらみで殺人者に仕立て上げるが、事件の係りは南町なのだった。

ロケ地
  • 島帰りの佐吉が、藤八の妨害でことごとく就職をしくじったという女房・お信の告白(相手は三次)、そのうちのひとつの深川の材木屋の現場は斉宮神社近くの材木置場と思われる(蔵あり)
  • 口入屋に通うも、行く先々に藤八がいて全てダメ、思い詰めて夜の川に身投げしかけるが三次が止めるくだり、中ノ島橋たもと中州岸・堰堤脇。橋は、心配してやってきた女房のシーンで映っている。
  • 使い込みをしていた安房屋の番頭・覚兵衛を呼び出し脅迫、佐吉をハメる手立てを教唆する藤八、今宮神社境内〜絵馬堂脇坂。
■ 名奉行 遠山の金さん6 第12話「追跡!裏切った女」1994.9.22テレ朝/東映

 島抜け男は、裏切った恋人を殺そうとするが、蓮っ葉な口をきいてみせるその女は、心を押し殺して敵方の懐にいた。
名士面の名主のほか、悪徳商人にヤクザ、わるい役人まで入り乱れて、男の口を塞ごうとするが、金さんは全部見ているのだった。

ロケ地
  • 捕方に追われる島抜け男たち、琵琶湖岸か。大きめの岩が水中に突き出している。後段、お弓の回想シーンで出る海辺も同所と思われる。
  • 役人に捕まりかけた長太(伊之吉の弟分)を助けて逃げる金さん、一息ついて話を聞く水辺は広沢池観音島
  • お参りのお弓に接触する金さん、梅宮大社本殿。後段にも登場。
  • 長太の死体が見つかる川端、広沢池東岸。船着きあしらい。
  • 伊之吉の妹がひそかに匿われていた猿江の尼寺、不明(塀はクリーム色で五本線入り、門前に三段ほどのステップ)

2014/6/9

■ 名奉行 遠山の金さん6 第11話「復讐の女絵草子」1994.9.8テレ朝/東映

 復讐譚を書いた戯作者が殺されるが、裏には大いに訳あり。
絵草子の筋書きは「ほんとうにあったお話」、そして真の書き手は、濡れ衣を着せられ刑死した佐渡奉行所組頭の遺児であった。

ロケ地
  • 元佐渡奉行で今はフィクサーの大野魁翁邸、妙心寺龍泉庵門。魁翁が娘のお美津の方に、将軍との子はまだかと聞く庭も同所か。
  • 池に石を投げる桐江に声をかける金さん、大覚寺護摩堂前。「怨霊佐渡荒磯」の続刊が読みたいと持ちかけ、刀はなくても筆で戦えると示唆して去る。
■ みをつくし料理帖2  2014.6.8テレビ朝日/東映

 ところを移ったつる家は繁盛していたが、小さなスパイが送り込まれたり、手伝いのおばさん一家に病魔が取り付いたり、一兆庵ゆかりの板前がひどい奴だったりと、ご難続き。そして、同名の店を元の場所に出されたうえ、彼らが仕出かした不祥事を被る羽目となり、つる家には閑古鳥が鳴く始末。どん底にいた澪を引き上げるきっかけを作ったのは、今度も野江ちゃんがらみの出来事なのだった。

ロケ地
  • 又次が料理を持ち帰ったあと、あさひ太夫の見舞いにも行けないことを詫びる澪、吉原を見下ろす日本堤は羽束師堤、夜設定(澪の背後に竹林のみ見えている)
  • ユキノシタを摘む澪を見かけるふき、上賀茂神社神事橋
  • 澪の考えた献立が、登龍楼で出されたと聞いたあと、帰り道で澪を慰める芳、上賀茂神社ならの小川(夜)
  • ふきの事は気付いていたと話す芳、上賀茂神社ならの小川(昼)。このとき出る、大坂でご寮はんに拾われた幼い日の回想、仁和寺観音堂脇(前作の映像)
  • 小松原から、武士は胡瓜を食さない件についてレクチャーを受ける澪、このとき出る、化け物稲荷にそっと来ていた小松原の回想シーン、随心院裏林間(前作の映像)
  • 富三から、一兆庵江戸店の若旦那・佐兵衛が仕出かした事を聞かされた芳、道で土左衛門に出くわし、佐兵衛と思い込んで錯乱するくだり、大覚寺放生池堤〜大沢池岸辺。
  • おりょうの麻疹が篤く、化け物稲荷に祈りに行く澪、随心院裏手林間。小松原が現れ、生姜を手渡して去る。
  • 夏のアイキャッチ・川で西瓜が冷やされる情景は、上賀茂神社ならの小川
  • あさひ太夫のため鱧料理を作りに吉原へ行くことになった澪、化け物稲荷に参ってから吉原を目指すルート、随心院裏手林間〜随心院裏塀際〜上賀茂神社ならの小川畔。大門はセット。
  • 翁屋での鱧料理の顛末や、幼馴染みのことを聞いた小松原、おまえが太夫を身請けしてやれと示唆する日本堤、羽束師堤。堤下から見上げの構図。
  • つる家のみんなでお月見、大覚寺天神島(夜)

2014/6/8

■ 影同心 II 第19話「御用地図強奪」1976.2.21毎日放送/東映

 時代遅れの公儀天文方は、新進気鋭の蘭学者が作る地図に戦々恐々。これが次期町奉行職をめぐる代理戦争の様相を呈し、若い恋人たちを踏み潰してゆく。
空の彼方に消えた淡い恋に吠える、留吉哀し。

ロケ地
  • 公儀天文方・山片の助手として浦賀水道の測量に参加する新助、往路は琵琶湖西岸汀。実測が行われる野原、酵素河川敷。新助が登らされるとわざとらしく落石の崖は他所を併用(砕石場か)
  • 御目付・矢部の支持を得て、新助・月江・留吉の三人で浦賀へ測量に向かう道、海浜は琵琶湖西岸。留吉が梵天を持って実測の水辺は広沢池東岸。このとき、水神様を荒らすなと土地の百姓が押しかけて道具を壊されてしまうが、彼らは土手から殺到・扇動者の浪人も土手に。
  • 囚人に道具を修理させ出発の段、琵琶湖西岸
  • 地図が完成するという朝、炭を買いに出る月江、招善寺山門。留吉付きだが、このあと拉致。
  • 脅迫状に応じ、地図を渡しに行く新助、大覚寺天神島祠。七年前の一揆に加わったかどで、捕方が出て新助を捕縛。
  • 安藤を仕置きする留吉、女を侍らせ池の鯉に餌をやる庭は青龍苑池泉・切石橋の上で。安藤は重職としか判らないが、モデルは若年寄・安藤信正か。
■ 影同心 II 第20話「罠に泣く女の黒髪」1976.2.28毎日放送/東映

 仇討ち姉弟に関わる留吉たちだが、助けようにも、悪党どもが全て裏でつながっており敵わず、留吉などは敵方に囚われてしまう。
むざと捕まり無念の死を遂げた弟の首桶を携え、留吉以外の三人は得物を吟味したあと出陣してゆく。

ロケ地
  • 桃代と真之助姉弟が仇を討とうとして罠にはまる景徳寺、永観堂。留吉が露店を冷やかしているのは、中門前参道。姉弟が仇の東国屋(元加賀藩金箔改方、姉弟の父に己の不正の罪着せて殺)を追い詰めるシーンは唐門前から御影堂前、このとき誘い込まれて「八代さまお手植えの梅」の枝を真之助が斬ってしまう運び。唐門脇の狭間に寺社方同心の石堂が潜んでいて、飛び出してきて梅を斬ったと姉弟を咎める。連行されてゆく姉弟は極楽橋、留吉が石堂をボコって二人を逃がす。逃げ回る姉弟は阿弥陀堂脇石段を駆け下り、留吉が石堂から取り返した得物を渡してやるシーンは「疏水」の落水が滝となっている「池上」のところ。
  • 留吉に言われた通り香泉寺を目指す姉弟、追っ手から逃れ身を潜める堀は大覚寺勅使門前石橋下御殿川河床
  • 香泉寺へ捕方が殺到するくだり、招善寺参道坂、山門。嫌そうについてきた堀田が、本堂縁先をずかずか歩くシーンもある。姉弟は墓地にある小屋に隠れているふうに作ってあり、墓地入口門を出てくる役人たちを板の隙間から覗く図が出てくる。
  • 姉弟が庵主たちに語る、仇討ち旅の苦労、山道は不明。お昼を使うお堂は大覚寺護摩堂縁先。雪の道は大覚寺放生池堤
  • 堀田が上役・殿村に呼ばれ怠慢を叱責されるくだり、寺社奉行邸は大覚寺大門、御殿川河床から手すり越しに見上げる図。
  • 桃代の許婚者という加賀藩祐筆を訪ねる堀田、姉弟も梅の件も知らんと言われ出てくる玄関は相国寺大光明寺式台玄関、再び祐筆に簪を見せて問うが不調、ここで他の藩士から彼が留守居役の娘を貰って新婚なことを知らされる。この後、門から覗いていた留吉に簪を託し「許婚者は国へ帰ったと言え」と堀田は去るが、留吉の姿を大黒屋が方丈塀際の松の木陰から凝視している寸法。
  • 香泉寺へ簪が投げ込まれ桃代が連れ去られるくだり、不審そうに出てくる桃代は招善寺墓地入口門。東国屋の手下が、「六地蔵」裏に潜んでいる。
  • 石堂が捕方を連れて香泉寺へ殺到するくだり、真之助を逃がそうとしてしてやられる堀田、招善寺墓地入口門と坂。ここが裏口ということが示される。
  • 牢に入れられていた真之助が、切腹のため寺社方へ回送されてくるくだり、唐丸は大覚寺大門へ入ってゆく。アングルは先に出たものと同じ。
  • 真之助の首桶を香泉寺へ持ち帰る堀田、招善寺墓地参道坂を下りてゆく。
  • 事後、真之助の卒塔婆の前で祈る「四人」と、なりたてほやほやの「尼」、招善寺墓地。折からの雪でくしゃみする留吉の止め絵で終わる。甍の向こうに山なみがのぞく。

2014/6/7

■ 大岡越前 第六部 第29話「過去を消した男」 1982.9.20

 養生所へ米を差し入れてくれる商人は、近所でも評判の「結構人」。しかし彼のところへ行ったゴロツキが、死体で見つかる。
薄紙をはがすように真実が見えてくるが、身バレを恐れず人を助けた心根に、奉行はちゃんと応えるのであった。

ロケ地
  • 戸丸屋の前身を探るため駿府へ向かう風間、馬を駆る街道は木津堤(ロング)。寄った絵は北嵯峨竹林際か(軽トラ馬と思われる)
  • 駿府、霞の千代松は怪力と聞き込む町角、不明(塔頭の門か)
  • 戸丸屋の孫娘がならず者に拉致される稲荷社、今宮神社摂社裏。監禁の荒れ寺はセット。
■ 影同心 II 第18話「身代りの報酬」1976.2.14毎日放送/東映

 幸薄い兄妹の悲劇、兄はお店のため刃傷沙汰の身代わりをつとめた挙句、妹は若旦那のなぐさみものにされた末、文字通り嬲り殺しに。
香泉寺に二つの亡骸並び、「一殺多生」の仕置き発動。

ロケ地
  • 若旦那と夜の稲荷(セット)で密会中チンピラに拉致されたおその、からがら逃げたあと倒れ伏す香泉寺墓地、招善寺墓地。早暁、留吉が発見し保護したあと、堀田がやって来るシーンでは墓地参道坂が出て、岡っ引の辰蔵がからんでくる(このあと手下のチンピラと合流し墓地をうろうろ)。保護されるも姿を消したおそのを捜す留吉と平七、本堂まわりや墓地。
  • おそのの死体が見つかる水辺、広沢池東岸汀。石井が検分し身投げと断定。
  • 辰蔵を尾行する紋次、見張る南町奉行所の門は大覚寺明智門
  • 辰蔵たちに斬りつけ返り討ちに遭った紋次を寺へ連れ帰る平七と留吉、招善寺参道坂
  • 事後、二つの卒塔婆の前に立ち尽くす四人、招善寺墓地

2014/6/6

■ 名奉行 遠山の金さん6 第10話「老盗賊が捨てた娘」1994.9.1テレ朝/東映

 呉服商皆殺しは、単なる賊の凶行ではなく、裏に大掛かりな恐喝グループ。
残された娘たちを助けるため動く下男の爺さま実は、という訳ありがサブタイトルの事情。

ロケ地
  • 目付・野村主膳により誤って溺死とされた、大川に上がった旗本の奥方の検分、中ノ島橋下手河原(橋は映らず)。桜湯で柳が金さんに語る形で出る。薄暮仕立て?の絵。
  • 花菱の主人・信兵衛の墓、不明。高台と思われる。
  • 花菱には悪い噂は無く商売も順調だったと金さんに報告するお紺、茶店は上御霊神社茶所。後段、沢庵や吉川の報告シーンも同所。
  • 花菱の深川寮、中山邸通用門。金さんがお悔やみに行き、遺児のお葉から聞き込みをするくだり。後段、お葉が一味に拉致されるシーンもある。
  • 花菱の実子でないと知ったお葉、物思いに沈む川べりは上賀茂神社ならの小川(神事橋たもと)。下男の与助が来て慰める。後段にも出てくる。
  • 花菱の女将の妹が嫁いでいた千石取りの旗本・日下部の屋敷イメージ、妙心寺大龍院門。お紺が小間物屋に化けて聞き込みに入る。中はセット撮り。
■ 大岡越前 第六部 第28話「女掏摸が越前の娘」 1982.9.13

 駿介が女掏摸を捕まえると、その娘なんと父親は大岡越前守と言い放つ。
以降、忠相と雪絵をのぞく周囲がどたばたを繰り広げるが、中身はしんみり情話。

ロケ地
  • 女掏摸・おえんの犯行現場を押さえ捕縛する風間と辰、神護寺石段と石段下の広場(ここに露店あしらい)
  • おえんの親方・小狐の紋次がおえんの命をカタに寅松を呼び出す柳橋の料亭・一直、湯豆腐嵯峨野と周辺。門口は、北側の入口。潜入した三次が飛び越えて出てくる塀は南側の塀(画面奥、東のどん突きが深い林←今は宅地)、これを待っていて報告を受ける忠相は朝鮮石人像前にいる。このあと、料亭を出てきた寅松と太一を見遣る忠相たちのシーンは、むかし人間魚雷・回天を置いてあったあたりの塀際(北西角)。寅松が出て行ったあと、木原屋が来て密談、これを立ち聞いたおえん、寅松おじさんが危険にさらされるとさとり知らせに走るくだり、北入口〜石人像前〜中山邸門前、参道(ここで一味に囲まれヤバいところ、忠相介入・撃退)
  • 助けたおえんと話す忠相、屋形船が舫ってある川端は広沢池東岸
  • 木原屋の狙いの書付(寛永寺修復の入札関係)を持つ角井の屋敷、相国寺大光明寺。見張りの太一付きで寅松がやって来るのを風間らが見ているのは方丈塀際。夜更けて出てくる角井をつけて掏ろうとする寅松、法堂基壇(気付かれて斬られ下に落ちる)。この間、おえんとともに駆けつける忠相は勅使門前を走り抜ける。忠相が角井の刃を止めるシーンでは、回廊も映っている。
  • 事後、忠相夫妻と忠高夫妻がほんわか漫才の庭、嵐亭中門〜延命閣前庭。趣向は野点。
■ 妻は、くノ一 最終章 第三回「届かぬ想い」2014.6.6NHKBSプレミアム

 幽霊船の詮議はやり過ごすが、もはや待ったなし。おまえの嫁をもう待てぬと言い渡されてしまう彦馬、絶望に苛まれ妻恋神社の前に立つが、そのとき敵とともに愛しいくノ一が現れる。

ロケ地
  • 静山に呼ばれ下屋敷に駆けつける彦馬、話を聞く庭先は大覚寺望雲亭
  • 船手頭・向井将監邸イメージ、妙心寺隣華院門。奥祐筆・奥寺が川村を伴って訪れ、静山への詮議を求めるくだり。
  • 静山への質疑が行われる霊岸島、雑賀崎番所庭園。島影にある幽霊船はリアル設置かCGか不明。
  • つるに身の上を語る織江、つるの小屋がある芝浜、琵琶湖東岸砂浜・前回と同所。後段、静湖姫が負傷したつるを運んでくるくだりでも出る。
  • 彦馬が口上師に依頼をしているところへ、西海屋が走ってきて止める橋、八幡堀明治橋。二人話すのは堀端。このあと彦馬は橋上へ戻り尋ね人の件を依頼する。
  • 行商中のつるが子を見て駆け出すも、ならず者たちにからまれるところへ静姫とお供のくだり、上賀茂神社ならの小川畔。校倉なども映り込む。保護されたあと、つるが小屋で語る回想シーンの、子を元の婚家から連れ出すもはぐれてしまった神社も、ならの小川付近。
  • 口上師が「彦星が織姫を待っている」と謡う神社、吉田神社竹中稲荷。通りかかった織江が歌を聞く。このあと、古道具屋で彦馬の遠眼鏡が売りに出されているのを見る(店はセット撮り)

2014/6/5

■ 大岡越前 第六部 第27話「殺生禁断!鯉の罠」 1982.9.6

 遠乗りでやらかした始末をつけに行く際、上様俄かの不予。以降、「始末」を引き継ぎ、病間に新三郎を派遣するなど、奔走する忠相。
病も癒え、鯉騒動の始末もついてめでたしの席で、阿漕浦を述懐する上様。でもお忍び自粛は容れられず、一同苦笑いで幕。

ロケ地
  • 野駆けの吉宗主従、山道は酵素か或いは大内か。
  • 水を乞う駒込村のおけいの家、酵素河川敷に「設営」。座敷内から外を眺める態で、建具等持ち込んである。また、家の外観イメージに使われた萱葺は不明、バンクフィルムか。
  • おけいの母にやるため鯉を獲る、明法寺の御留池、広沢池東岸。池側から見たシーンは、酵素を併用と思われる。
  • 帰途、雨に降られる吉宗のシーン、酵素ダートと「木」の傍。
  • 早暁、掟破りで新三郎を城に伴う忠相のくだり、お城イメージに姫路城天守
■ 名奉行 遠山の金さん6 第9話「女、霧の中の殺意」1994.8.25テレ朝/東映

 本間が助けられなかった狂女の身投げ、実はからくり。家つき娘の女将に不正を咎められた海産物問屋は、そっくりの女を用意して芝居を打つ。
お白州には、あの日の狂女が現れる趣向。

ロケ地
  • 肥前屋の女将の「水死体」が上がる大川端、広沢池東岸汀。
  • 女将は身投げでないと町方に言った手代が「水死体」で上がる大川端、広沢池東岸汀。見物衆のシーンに土手上の木戸も映る。
  • おはまと子を連れ出し、助けになると申し出る吉川、不明(躑躅?の大刈込際、まわりは林)
  • 聖天一家に押しかけられピンチのおはまを助けた金さん、吉川を頼れと諭す道、不明(桜並木、反対側に紫陽花群落、並木の下には菖蒲咲き乱れる池)
  • 子を拉致しおはまを呼び出す肥前屋根岸寮イメージ、不明(石段の上に建物、嵐峡か円山公園か)
■ 銀二貫 最終回「井川屋の暖簾」2014.6.5NHK

 プロポーズはするものの、祝言は銀二貫達成まで持ち越される。この間、松吉はあの寒天で練羊羹を作り上げる。
店は大繁盛、立派に暖簾を継ぐ松吉、「その後」は端折りぎみにエンディングで見せる。

ロケ地
  • やっと伊豆で得心のいく天草を見つけてきた半兵衛、彼を送ってゆく松吉は三井寺唐院前大路(村雲橋付近)

2014/6/4

■ 影同心 II 第17話「一殺多生の大相撲」1976.2.7毎日放送/東映

 香泉寺乗っ取りを狙う悪徳口入屋は、他でも汚いやり口で人を泣かせていた。苦界に沈められかけた女を救う騒動のさなか、若い相撲取りが命を落とす。

ロケ地
  • 放駒部屋の褌担ぎ・大吉を香泉寺へ連れてゆく堀田、広沢池東岸並木。
  • 焼け出された放駒部屋を世話する、両国の慈照院、神光院。口入屋・亀屋の若い衆が押しかけて和尚に凄むところ、放駒親方に捻られるくだりは、山門〜本堂前。後段、放駒部屋の稽古が行われるシーンは中興堂前。
  • 亀屋に借金返済を強硬に迫られ、窮した庵主が堀田に相談しにゆくくだり、大覚寺大門。尼は石の手すり際に立ち待っている。
  • 親方の行李から五十両とって香泉寺へ走る大吉、広沢池東岸並木。親方に赦されたあと、立ち尽くす汀は広沢池東岸(夕景)、土手上から堀田が呼ばわる。
  • 庵主が身請けしてきたおしのが、弟とともに土浦へ帰るくだり、見送られる香泉寺の門は招善寺山門。送っていった大吉と別れるのは広沢池東岸並木。亀屋の衆が出ておしのを拉致する道は大覚寺護摩堂前、放生池堤を去る(平七談、駕籠が東へ行ったなら両国の岡場所へ売るつもり)
  • 大吉の墓、招善寺墓地
  • 放駒の豆撒き、中興堂か招善寺か(花頭窓が見える)
■ 名奉行 遠山の金さん6 第8話「上方女の真剣勝負」1994.8.18テレ朝/東映

 お江戸へ着いた早々騒がしい上方のおばはんは、生き別れた倅を捜していた。
その倅が、騙されて賊と関わりひどい目に遭うところへ、「実母」のおばさんが乗り込んでゆく。

ロケなしセット撮り
2014/6/3

■ 名奉行 遠山の金さん6 第7話「夫に怯える美人妻」1994.8.11テレ朝/東映

 殺された男の葬式を上げていると、そこに本人。何かの間違いと笑って取り繕い、平生の暮らしに戻ろうとするが、女房と飼い猫はごまかされなかった。
果たして裏には双子の弟、当時忌まれた風潮がからんでくる。

ロケ地
  • 追われ逃げる山城屋、大覚寺有栖川河床(夜)。石積を攀じ登り逃れるが、五社明神付近で追いつかれ刺殺される。背景に心経宝塔ライトアップ。後段、犯人の暴露の際「人が来た」のは有栖川畔。物陰へ連れ込んで顔を潰した場所はセットと思われる。
  • 葬儀が中止になった晩、飼い猫が「夫」を拒否したのを見たお藤、彷徨い出る夜道は大覚寺放生池堤。導入は俯瞰、夜仕立て。
  • 親戚筋の唐津屋に疑問をぶつけるも「おまえの方がおかしい」と言われ、心弱り町をふらつくお藤、ふらふらと入る門は石清水八幡宮楼門。本殿脇摂社の祠に凭れ掛かっていると、金さんとお紺が現れ事情を聞いてやる。このあと無縁墓地を掘ると、亭主の亡骸と一緒に大番頭・利平が入っているのを発見・ここはセット撮り。
  • 菩提寺の和尚の話から、夫が出生時に居たという川崎領高津村へ赴くお藤と沢庵、見張りが二人を凝視する街道は大堰川河畔林傍か(竹林に雑木まじり)。高津村へ着く渡船(二子玉川か)広沢池観音島。夫の乳母だったお米婆さんに話を聞く墓地、大堰川河川敷(礫河原、婆さんは歌を口ずさみながら石を積んでいる/刺客出て婆さんを斬殺)
  • お藤を殺りそこねた浪人が報告に入る唐津屋、法然院山門(イメージ)。ここへ拉致されたお藤が連れ込まれ、危機に金さん出てラス立ち。
■ 大岡越前 第六部 第26話「謎の連続殺人事件」 1982.8.30

 二つ続いた殺し、それぞれに犯人と思しき者が浮かぶも、双方ともに完璧過ぎるアリバイ。もしや二人に接点はと、お奉行は過去を調べさせる。
あんなひどい奴ら殺されて当然、と三次に気持ちを代弁させてある。

ロケ地
  • 増吉が殺されて見つかる弥生神社裏、今宮神社稲荷社脇。
  • 高田屋の内儀・おとせがお参りに行く弥生神社、今宮神社本殿。帰りに土産の弥生餅を求める茶店、門前の一和。ここで過去を知る男に出くわす。
  • おとせと米造の過去を調べに小田原へ向かう三次、往路は北嵯峨竹林、復路(早駕籠)広沢池西岸沿いの道
  • お白州での米造の回想、旅から戻ると女房が入水のくだり、広沢池東岸。検分は汀、米造が来かかる街道は土手の並木道。
  • 同じくお白州でのおとせの告白、増吉に出会ってしまった神社、今宮神社境内(楼門傍)。走り去る際に石橋。

2014/6/2

■ 名奉行 遠山の金さん6 第6話「必殺世直し人の娘」1994.8.4テレ朝/東映

 タイトルのような「プロ」ではなく、正義感のつよいリタイアのおじさんがハメられてやってしまうケース。
被害者の傷を見た金さんは、逆袈裟の遣い手を捜していた。

ロケ地
  • 釣りに来て居眠りをしていた月村に声をかける金さん、広沢池東岸。汀に漁具や足場をあしらい。逆袈裟のことなど話して探りを入れる。後段、刀の使い方など忘れたと吹く月村の腕を試す場面でも出る。
  • 月村の娘・美乃、態度のおかしい父を問い詰めるも不調で物思いに沈む町角、大覚寺護摩堂(大沢池や聖天堂映り込み)。この娘に岡惚れしている柳が出て言い寄り、ひっぱたかれる寸法。
  • 柳から逃げ去った美乃、座り込む水辺は大覚寺天神島(対岸に大沢池堤が来る)。金さんが現れ相談に乗ると、高価な皿を割ってしまい賠償を求められたことを告白。
  • 月村を知る元朋輩(南町同心)の回想、月村の知り合いの飲み屋の親爺が自死し見つかる水辺、大覚寺天神島端の汀。検分に出た月村は因を作った小倉屋(冒頭の被害者で、悪徳両替商)に激昂。
  • 美乃が拉致され連れ込まれた、加納屋根岸寮に乗り込む月村、中山邸門。室内はセット撮り、捕方が出る際には参道も使う。夜間撮影。

2014/6/1

■ 影同心 II 第14話「(秘)女色地獄」1976.1.17毎日放送/東映

 食い詰め浪人哀話、源八郎の剣友だった男は、最貧の暮らしに堕ちていた。
友のため駆け回る堀田だが、掛けられた辻斬り疑惑は晴れることなく、最も近しい筋から出た謀略に呑まれ、痩せ浪人は汚辱に塗れて逝く。

ロケ地
  • 駕籠が控える横をすり抜け香泉寺へ入ってゆく堀田、招善寺山門。中に松平家重役が待っていて、辻斬りは田宮武四郎と告げ探索を命じてゆく。
  • 牢の屑集めにもぐりこむものの露見し逃げる田宮、被り物をとり竹光を抜いて嘆く祠は大覚寺五社明神。追ってきた平七が物陰から見る。
  • 辻斬りは全て田宮の犯行だったち書き立てた瓦版を読む堀田、柊野堰堤下巌上。
  • 夜半、父の塚の前で腹切って果てる小太郎、招善寺墓地。発見されるシーンは昼間の撮影。事後、「二人」の墓前に立ち尽くす「チーム」の絵では、雪を演出。
■ 影同心 II 第15話「尼と男の冬の宿」1976.1.24毎日放送/東映

 隠れキリシタンとして蘭学青年が逮捕されるが冤罪、裏には欲に塗れた汚い思惑。無実の証を立てられるのは庵主だけという状況だが、間の悪いことに鎌倉行きで留守。連れ帰る道中にも、「一味」の刺客が差し向けられるのだった。

ロケ地
  • 囚われた恋人のためお百度を踏む芸者・実里、新日吉神社本殿。南町同心・室生にまとわりつかれるが、堀田が出て水入り。本殿前の石段や、見下ろしで舞殿も映る。
  • 老庵主を見舞うため鎌倉へ旅立つ庵主を追ってくるが帰されてしまう留吉、庵主が行く街道筋は下鴨神社河合社脇馬場・旅人あしらい。足を止めて祈る題目塔は林際に設営、ここで留が出てくる。設定は鈴ヶ森。
  • 寺へ帰った留吉が暇そうにうろつく山門、招善寺山門。ここへ実里が駆け込んでくるが、参道石段で室生や岡っ引の乙造にからまれる。この前に、墓地参道坂を駆け下り南側の路地へ抜ける絵が出てくる。
  • 朝之進が磔と決まり、急ぎ鎌倉へ向かう堀田、下鴨神社馬場罧原堤下汀(六郷の渡し設定、船をおりたあと土手法面を駆け上がり)嵐山自転車道〜林道〜一様院(老庵主のいる鎌倉の寺、設定は「一様院」と台詞あり・看板もそのまま)。復路もだいたい同じ、神奈川宿以降の路程で、庵主が足をいためて立ち止まるくだりの坂道に大覚寺大沢池堤(東側、農地へ通じる坂のところ・碑あり)。襲撃者が出る畦道は北嵯峨農地畦道、川役人に止められる六郷渡しは同じだが小屋が出てくる。林道のほか、谷川沿いの山道など不明個所多数。
  • やっと帰り着くも朝之進の処刑は終わっており、磔刑台の下には実里の亡骸という刑場、下鴨神社池跡
  • 室生の仕置、新日吉神社本殿前。亭主の釈放を祈る女房にコナをかけているところ。夜間撮影。
■ 影同心 II 第16話「尼寺女の溜め息」1976.1.31毎日放送/東映

 長屋追い立てには、表立った理由と異なる思惑あり。かつてその長屋に住んでいたという毒婦が、欲に塗れた男どもを引き込んで悪事の限りを尽くす。
悲惨かつ空虚すぎる結果に、庵主以下念入りに怒りを込めての仕置となる。

ロケ地
  • 了庵が殺されかかる夜道、広隆寺東塀(木あり)。了庵の書置を見た庵主が捜しに出る朝の道、広隆寺東塀(木あり、塀の下部に崩れた個所が見える)
  • 清次を見かけ声をかけるお駒、斉宮神社脇材木置場。玉垣がはっきり映っているほか、蔵も見える。後段、お駒に呼び出された清次が密殺されるくだりでは、玉垣越しに材木置場が映っていて、清次は玉垣を乗り越えて逃げ、材木置場へ。検分の際には、境内から様子を見る堀田たちの姿がある。
  • 並んで立つ清次とお志乃の卒塔婆の前で出陣の決め台詞、墓地は招善寺

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