時代劇拝見日記
2015年2月

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2015/2/28

■ 大岡越前 第十三部 第23話「凶賊は義母の仲間」 1993.4.19TBS

 亡きかしらの隠し金を狙う盗っ人は、姐さんが大店のお内儀におさまっているのを知る。彼女は、引き込みとしてその店に女中で入っていたが、犯行前にかしらに死なれ、やがて店の主に見初められたという、数奇な運命の持ち主であった。
お話のテーマは、継子に手渡すまで、必死に店を切り盛りする未亡人の情話。それが嘉され、お裁きも無罪同然のものとなる。

ロケ地
  • 継子のお糸をさらわれ、文造に呼び出されたおせいが駆け込む駒込の寮、中山邸通用門。内部はセット撮り。
  • 寮を見張る唐五郎一味、潜むのは中山邸参道植込み際。出てきた「文造」が「隠し金を掘り返しに」向かうルート、大覚寺護摩堂裏を通り、墓地をしつらえてある五社明神本殿裏手へ。頬っ被りしている「文造」の中の人は勘太というオチ、捕方殺到。

2015/2/27

■ 大岡越前 第十三部 第22話「赤に怯える女」 1993.4.12TBS

 旗本が斬殺される事件が続き、被害者はいずれも水原剛右衛門の組下。同じ頃、赤いものを見るや凶暴化する厄介な武家女が、伊織に保護される。気触れてしまった彼女の「仇」を手にかけていたのは、白装束白頭巾に身をつつんだ浪人であった。

ロケなしセット撮り

■ 雲霧仁左衛門2 第四回「生き別れた娘」 2015.2.27BSP

 六之助が助けた娘の事情を聞き、阿漕な金貸しをしていた二足の草鞋を懲らしめる雲霧。その「酔狂」が、小頭を窮地に追い込む。
吉五郎の危機に自身で乗り込んでくるおかしらが爽快、けちな盗賊を火盗門前に晒す手口は痛快。

ロケ地
  • 六之助に奢ってやった翌朝、ぺこぺこする彼に礼はおかしらにと笑う吉五郎、二人がくぐった門は大覚寺大沢池木戸、スモーク焚き。吉五郎が去ったあと、男どもに追われたおひさが走ってきて、六之助は彼らを力ずくで追い払う(ローアングルもあり)。その場からものも言わず走り去ったおひさ、入水しようとするのを止める吉五郎は大沢池畔。このあと、任せてとおひさを連れてゆく六之助は、五社明神の方へ消える。
  • 吉五郎が頻繁におひさを訪ねてくることを、おかしらに報告する六之助、本法寺本堂階下(南東角、千家の塀を見るかたち)
  • 川べりに佇むおひさ、やって来た吉五郎に、今の暮らしを感謝するシーンは上賀茂神社ならの小川・神事橋下手。奈良社の鳥居映り込み。
  • いい医者に診せると、おひさの父・与助を連れ出す州走り、仁左衛門が出て与助を圧倒・大喝、七三の企みを吐かせる「寺」は天寧寺羅漢堂(内部、羅漢像前)
  • 事後、おひさの話を聞いた川べりに立つ吉五郎、上賀茂神社ならの小川神事橋たもと。このあと、おひさと与助を見送る六之助たちのシーンも同所、二人は橋を渡って去る。
  • 大仕事を前に要らざる手間をかけたことをおかしらに詫びる吉五郎、二人がいる座敷は錦水亭東屋、これに先立って東屋下をゆく舟を出してあり、子をあやす父が乗客。

2015/2/26

■ 大岡越前 第十三部 第21話「恐怖!どくろ党の復讐」 1993.4.5TBS

 どくろ党なる凶賊が跋扈、皆殺しに遭ったのは悉くあるじが上方出の店ばかり。また、浅草で「藪知らず」なるお化け屋敷が人気を呼ぶが、見物に行ったお君が失踪してしまう。詰めていくうち二つはつながり、賊のかしらの意外な正体はお白州で明らかとなる。

ロケなしセット撮り

■ 桃太郎侍 第159話「田之助の婿入り志願」1979.11.4日本テレビ/東映

 八丈送りになった倅を呼び戻すため、二十年で千両も費やした母親だが、わるい役人に騙されており、さらなる乗っ取りの被害に遭いかける。
老婆はたまたま桃さんと縁ができていて、乗り出されて悪人一巻の終わりという図だが、タイトルにある田之さんの「哀話」にけっこうな尺が割かれていて、お笑いを演出。

ロケ地
  • 屑屋のおこうが、ボロ小屋とは別に持っている向島の屋敷、不明(151話で出た家と全く同じ)。おこうをつけてきた田之助は、小柴垣のめぐらされた坂を下りてくる。

2015/2/25

■ 大岡越前 第十三部 第20話「過去を消していた女」 1993.3.29TBS

 矢取り女に続き、もと飛脚の男が殺される。それぞれに疑わしき向きはあるが、完璧なアリバイ持ち。伊織の「体が二つないと無理」という呟きに、お奉行の勘はひらめく。
よくあるネタに、性悪は罰され、己が行為に苦しんだ方には温情が下される、大岡裁きで味をつける。

ロケ地
  • 矢取り女・おさきが頭巾の女に「絞め殺される」夜の弥生神社、上賀茂神社ならの小川畔・摂社脇。このあと検分などで昼間のシーンも出る。怪しの無宿人を追っかける際、赤垣のダンナみごとな川ボチャを久助とともに披露する。
  • 弥生神社の現場から逃げた無宿人の塒がある川端、広沢池東岸(水無し、葦原に苫船あしらい)
■ 桃太郎侍 第158話「父子で彫った愛の面」1979.10.28日本テレビ/東映

 将軍のお声掛かりで能面を作ることになった備前守だが、政敵が妨害工作を仕掛けてくる。そこで、身を持ち崩していた名工が抜擢され、曲折のすえ作り上げるという筋立て。
面打師が柴田p彦なので、碌な結末にはならないほか、一人息子やむかし引き裂かれた妻とのベタな情話が展開される。

ロケ地
  • 酒井長門守邸、大覚寺大門。導入は御殿川越し・対岸から。備前守の依頼を断った観阿弥が、そのことを報告しに来る場面。
  • 制作を始めるものの刺客に腕を斬られる清次郎、父を案じた坊がお百度を踏みに行く夜の神社は大覚寺五社明神。実は母である婦人が現れ、共にお祈りをと参加。
  • 清次郎の墓、くろ谷墓地。三沢屋も参り、娘と引き裂いたことを詫びる。桃さんは面が将軍家に嘉納されたことを述べ、手向けとする。

2015/2/24

■ 大岡越前 第十三部 第19話「両刃が抉る復讐の謎」 1993.3.22TBS

 清国使節一行が江戸入り、とたんに起こる血腥い事件、遺留品や状況は悉く「長崎」を示す。名奉行はさらなる仇討ちを阻止し悪人は懲らすが、「一党」からひとり犠牲者が出てしまう。そのことも生かす温情判決は、まさに大岡裁きなのであった。

ロケ地
  • 清国使節一行が往来する東海道、北嵯峨農地農道。往還とも同じ場所だが、唐人軽業一座も加わった帰り道のシーンでは、「道」がはっきり見えている。忠相配下が出張っているので、高輪大木戸あたりまでの設定か。
■ 桃太郎侍 第157話「分家よろず養生指南」1979.10.21日本テレビ/東映

 桃さんの真似して療養所を開設する浪人あり、つばめなどははじめ激怒するが、やがて一同は彼が藩を放逐された事情に関わってゆく。
融通の利かないカタい浪人だが、最後は二千石より恋人をとる情熱を見せるのだった。

ロケ地
  • 出療治の桃さん町を歩いていると、つばめが血相かえて「偽者が出た」と告げに駆けてくる町角、仁和寺観音堂脇。御室桜林の前に露店あしらい、つばめの背後には水場が見えている。
  • 直訴後、囚われていた三好浪人が長持で運ばれ始末されかかる夜の「五社明神の杜」、大覚寺五社明神。設定は、つばめが田之助にした言伝の文言に出ている。
  • 悪党一堂に会す屋敷イメージ、相国寺大光明寺(夜仕立て)。家老以下が密談しているが、屋敷の設定は不明。松前藩上屋敷の描写は、映画村オープンセットだった。

2015/2/23

■ 桃太郎侍 第156話「からくり悪党番付」1979.10.14日本テレビ/東映

 主筋に届ける金をとられたという、純朴そうな田舎青年に同情した桃さんたちは、富商の寮を一時乗っ取って大芝居などという荒技に出て彼を助けてやるが、そも青年の方が名うての大泥棒。しかし桃さん、あくまで青年を信じてやり、彼らを追い使っていた真の悪党を成敗にゆく。

ロケ地
  • 捕方に追われ木にのぼった盗賊、役人の甘言に乗せられおりてきたところをばっさり斬られる、住吉神社境内の木は大覚寺天神島の大木。見ていた桃さん猛抗議するが相手は火盗で、斬り捨て御免と言われてしまう。
  • 夜釣り帰りの桃さんと田之助、身投げ青年を見て止める橋は中ノ島橋
  • 蔵造らをハメるため使う越後屋の寮、不明(他作品でも頻出の、瀟洒な料亭ふう建物。ロングの絵で、前の植栽の基壇が斜めになっているのが映る)
  • 太鼓を入手して帰る蔵造ら、番人が騙されたことに気づき急ぎやって来た越後屋の大旦那一行とすれ違う道は広隆寺東塀(境外、木あり)

2015/2/21

■ 大岡越前 第十三部 第18話「瞼の母は盗人だった」 1993.3.15TBS

 金座を狙う賊が、半次を使おうと接触。応じるはずもなかったが、亡き母も賊の一味だったことをお鈴にバラすと脅されてしまう。
連絡のすべもなく金座の蔵を開けてしまう半次、温情判決は江戸払いだった。

ロケなしセット撮り

■ 桃太郎侍 第155話「べらんめえ姫君」1979.10.7日本テレビ/東映

 父の配慮で寺に預けられ、のびのびと育った天然姫だが、姉の急死により転変。悪家老がいて乗っ取りを企てるが、姫を亡き者にせんとした企みは桃さんによって阻止され、覚悟を決めた姫は運命に従い江戸を去ってゆくのだった。

ロケ地
  • 桃さんとつばめが、チンピラを追い回すお転婆娘と出会う町角、仁和寺参道石畳。木刀ふりかざしたお照は、金堂の方から駆け下りてくる。
  • 桃さん宅へ上がりこんでいたお照を、引きずって連れ帰る若侍・太一郎、仁和寺塔前〜参道石畳。疲れたというお照をおぶってゆくシーンも。
  • お照が起居する馬道の円福寺、相国寺大光明寺。初手は外観のみだが、式台玄関前に殿様の供揃が控えていたり、方丈前庭で照姫がやっとうの稽古をしたりと、たくさん使われている。信濃・和歌森藩ゆかりの寺という設定。室内描写はセット撮り。
  • 桃さんを訪ねてきたお照、お手玉しつつ歌をうたうお堂縁先は仁和寺観音堂階、塔映り込み。
  • 小川に足を浸して喜ぶお照をさして、桃さんが太一郎にあの娘はあのままがと語るシーン、下鴨神社泉川・切石橋上。
  • 屋敷へ戻る途中の照姫を襲う刺客、下鴨神社糺の森・馬場脇。ここで太一郎落命。このあと江戸家老が姫を抹殺しに出張ってくるが、桃さんが成敗衣装で立ちはだかる。
  • 照姫が桃さんに別れを告げる町角、仁和寺金堂前。姫の駕籠は中門の方へ去り、姫のおじゃみを手にした桃さんは金堂前を行く。

2015/2/20

■ 大岡越前 第十三部 第17話「舅も認めた婿手柄」 1993.3.8TBS

 タイトル通り、喬之助がお奉行も認める働きを見せ、立派な佐橋家の跡取りと認められる転機の話。それを見届けた親父さんは、自ら望んでひとり西国巡礼の旅に出てゆくのだった。

ロケ地
  • 氷川の万右衛門一味を追って早駕籠を走らせる立花、甲州街道は嵐山自転車道
  • 先行した筧らに合流する、布田宿の茶店、酵素ダート待避所付近に設営。同心たちが旅人の臨検に手こずっている間に、甲州街道をそれて大山道へ向かう一味、酵素ダートから北斜面へ(沢みたいになっている所に六地蔵と道標あしらい/手前のダートに茶店が作ってあって、そこの親爺が後で通った同心たちに不審な一行のことを告げる運び)
  • 間一髪で一味に逃げられてしまう多摩川・宿河原の渡し、広沢池東岸。一味に撃たれた船頭の家族が嘆くシーンに、自ら出張ってきたお奉行がお柳の報告を聞く段が被される。
  • 逃げた一味を追う同心たち、連行されているすみれが落としていった数珠玉のサインに気づく道は大覚寺大沢池北辺並木。辿っていって見つける盗人宿の荒れ寺は大覚寺五社明神本殿裏手(イメージ、内部はセット撮り)
  • 同心らと合流するも一人早立ちのお奉行、一味は駒木野宿とお柳の報告を聞く水辺、大覚寺大沢池北辺水路(水場を作ってある/お柳は水路汀にいて、お奉行を見上げるかたち)
  • 一味が隠し金を掘り出す山中の小屋、酵素林間か。金を荷車に積んで運びはじめた途端、お奉行に立ちはだかられてしまう道は酵素河川敷川べり。ここで立ち回り。設定については、万右衛門が「小仏峠から陣場山越えで秩父へ抜けようと思っている」と、グルの目明しに話している。
  • 事後、皆と別れを済ませ巡礼に出る孫さん、ひとり行く街道は大覚寺放生池堤(放生池北辺から南望、遠景に大沢池堤が来る構図)。この前に映る、忠相と中空にコンタクトするシーンの背景は大沢池堤。
■ 雲霧仁左衛門2 第三回「盗人の純情」 2015.2.20BSP

 雲霧一味の引き込み・按摩の富の市は、それが彼から情報をとるため近づいた同業と知らず、親切にしてくれる行商の女に惹かれてゆく。
その女の「始末」、凶賊を火盗にさしてその間に等、雲霧らしさ全開。

ロケ地
  • 法事帰りの政蔵と下っ引がゆく夜の町角、本法寺多宝塔前。凶行をはたらいた賊が商家から出てくるのを目撃するシーンは、セットにスイッチ。賊を見失ったのは麻布坂下浄念寺境内と語られている。
  • 子らとシャボンで遊ぶ仁左衛門、仁和寺中門(内側、二王門映り込み)。雲霧一党の安濃津の定七が現れ、伊勢の情勢を知らせてゆく。
  • 井筒屋を出てきた富の市に接触するおかね、話しながら歩く堀端は八幡堀堀端、白雲橋上手。後段、おかねが文蔵の手下・助三とツナギをとるのも同所付近石垣際。
  • おかねの素性が知れた後、仁左衛門に富の市は女を始末できないと話す吉五郎、天寧寺羅漢堂(内部、羅漢像前)
  • 富の市とおかねを並ばせ、仁左衛門手ずから成敗のくだり、御津干潟。導入はクレーンショット。
  • おかねに手を引かれた富の市が行き過ぎるのを見る仁左衛門、仁和寺中門。富の市たちは、茶所前の参道石段を下りてきて中門をくぐり南へ。見届けたおかしらは中門をくぐって北へ。

2015/2/19

■ 大岡越前 第十三部 第16話「孫兵衛を怨んだ男」 1993.3.1TBS

 十六年前、孫さんがお縄にした男が赦されて島から戻るが、妻子の世話を見てやっていた孫さんを誤解しており憎悪のかたまり。
男が錠前師なことでぴんときたお奉行の慧眼、さらに心をこめた説得が効いて恨みは解け、偽りを吹き込んでいた盗っ人どもはまるっとお縄に。
佐橋家へ婿入りとなった喬之助、祝言の席には忠相の高砂。

ロケ地
  • 千夏の留守に帰り、何かあったと気を揉む孫さん、戻った娘に声を荒げ当たるところ、お忍びのお奉行が現れ外へいざなうくだり、車折神社参道。駒吉の逆恨みのことを話しつつ歩き、着いた先の茶店(朱玉垣のそばに設営)に伊織が待っているという図。
  • 志保と千夏(賊に負わされた傷のため腕を吊っている)が賊一味に囲まれる町角、車折神社参道。このシーンは、石造りの玉垣が続くあたりで撮られている。
■ 桃太郎侍 第154話「お救い小屋の山猫娘」1979.9.30日本テレビ/東映

 木戸銭ドロが出たことで、浅草の御救小屋と関わる桃さんたち。いまそこに残っているのは、真に救済が必要な弱者だったが、小屋の立つ土地は遊ばせてあるもったいないものと、悪徳商人の目には映っていた。

ロケ地
  • 御救小屋が立つ「空き地」、大覚寺護摩堂裏手広場。主要な建物は映らず、聖天堂と思しき甍と、池の水面がちらりと掠める。炎上シーンはミックスと思われる。また、オープンセットの町と切り替えで併用の箇所も。
  • 小屋で暮らす老人が語る、故郷・甲州のイメージ、富士山と古民家(用心棒シリーズ等で何度か出ている、母屋が萱葺で蔵などある広壮な屋敷、天を突く大木が印象的)。菜花咲き乱れ、子ら遊ぶ里の鎮守は藪田神社参道〜鳥居前(祭礼を演出)
  • 御救小屋が取り壊しと聞いて駆けつける桃さんとつばめ、帰り道涙ぐむつばめのシーンは大覚寺大沢池畔、五社明神付近。

2015/2/18

■ 大岡越前 第十三部 第15話「河童にさらわれた若旦那」 1993.2.22TBS

 河童騒動、二発目で実害はやはり作為。志保先生に手を出した間抜けが、積み上げた工作を崩壊させる。
またまた志保先生危機一髪ネタが入っていて、今回は相手に伊織の鉄拳がお見舞いされる。

ロケ地
  • 事後、伊織と釣りの忠相、広沢池東岸に桟橋あしらい。二人ともボウズで、伊織が釣り上げるのは草履。先に出る、河童が出る夜の大川は、スモークの具合からしてセットと思われる。
■ 桃太郎侍 第153話「父の敵は桃太郎」1979.9.23日本テレビ/東映

 桃さん、いきなり仇呼ばわりされて大変の巻。もちろん濡れ衣なのだが、証拠は揃ってるし、仇討免状は発行されちゃうし、場と日時まで役人に指定され見張られてて逃げもならず、憎くもない相手の姉弟をむげに斬るもならず。なんとか切り抜け、真の悪を見出す桃さん、正直者の番頭が落命するにおよび「許さん」。

ロケ地
  • 木場の美濃屋へ出療治に行く途中、父の仇と深尾の遺児に挑まれる桃さん、仁和寺観音堂脇。この場は役人が出て、免状の無い姉弟を下がらせる。石畳脇に露店あしらい。
  • 殺された勘定奉行山林方の深尾が、美濃屋の一番番頭・藤吉と会っていた深川八幡、今宮神社境内・石橋付近。二人を見かけた桃さんはそのまま参拝に・楼門等映り込み、深尾から書状入りの袱紗包みを掏って捨てた男のシーンも境内。桃さんの回想という形で出る。
  • 仇討ち当日、桃さんの無事を祈りお百度を踏むつばめ、今宮神社稲荷社。酒絶ちを約束。
  • 仇討ちに指定された本郷・初音ヶ原、大覚寺遣水跡か塔前広場か(周囲は林、幔幕と柵が取り巻き、ランドマークは映らず)。助太刀連中は峰打ち、姉弟は当て落とし。
  • 事後、美濃屋は欠所を免れたと桃さんたちが話していると、娘が出て浪人に仇とかかってゆく町角、仁和寺観音堂脇。水場下で浪人と対峙。

2015/2/17

■ 大岡越前 第十三部 第14話「辻斬りは三葉葵の紋所」 1993.2.15TBS

 「泣きバイ」なる詐欺にころっとかかる向きだから、自分を装って辻斬りをはたらく輩に容易く誘い出される。
恨みの筋は尾張がらみ、一味に引きずり込まれるものの心持ち正しかった浪人は、お咎めを受けるどころか病の妻にお見舞いを下され、恐縮至極なのだった。

ロケ地
  • お城イメージ、姫路城天守。忠相が登城して上様にアリバイを聞くくだり。
  • 自ら囮となり辻斬り探索の千鶴と千夏、危ない目に遭い忠相に助けられるくだり、捕方が出張る町角はバンクフィルムか(他作品でも見た感じ、水場越しにお堂)
  • 吉宗が山嶽党に呼び出される、夜の根津権現本殿裏手、木島神社参道石畳〜本殿前。夜の参道を来る編笠のヒト実は忠相、後から出てくる本物は本殿から。
■ 桃太郎侍 第152話「大江戸剣術王座決定戦」1979.9.16日本テレビ/東映

 タイトル通りの大会が開催され、桃さんも出場するが、知り合った食い詰め浪人に同情することしきり。ここで話は見えているがもうひとつフラグ、そもそもイベントを立ち上げた者どもが真っ黒けなのだった。

ロケ地
  • 大会が行われる神社境内、吉田神社。会場は二の鳥居前にしつらえて幔幕を張り巡らせ、見物衆は参道石段に腰掛けるという寸法。試合の最中、摂社の今宮社が映り込んだり、ライバルの妻子が桃さんの目に入ってしまうシーンでは車道のほうの参道も使われている。また、腹減りで昏倒しかけた伊庭浪人と知り合うシーンでは、大元宮石垣下の坂が出てくる。
  • 旗本・堀江兵庫邸、相国寺光源院。桃さんが辻斬りを追って辿り着くシーンは夜間、つばめが見張っていると肩を落とした伊庭浪人が出てくるシーンでは昼間・このときは灯篭や「壁」があしらわれている。

2015/2/16

■ 桃太郎侍 第151話「白い肌に御用心」1979.9.9日本テレビ/東映

 きわどいヌードショウが摘発され、連帯責任で奥山の興行差し止め。お咎めが妙にきつい割に、当のハダカ女は叩刑も受けてない感じ。果たして裏あり、といういつものパターンだが、秘密を知ったつばめが拉致監禁されるほか、旧知の女の世話を焼いていたお光さんが悪党の手にかかってしまうのだった。

ロケ地
  • つばめが連れ込まれ監禁される「家」、不明。建物へは入り口からちょっと下がってて、「母屋」は萱葺・軒瓦を出している。開口部の両側は小柴垣、明瞭な門見当たらず。外塀は竹垣で、左手は坂になっている。立地から見ると、円山公園の未在みたいな感じで(造作はよく似ている)、建物は植藤の萱葺にそっくり。橋蔵の銭形平次とかで何度か見たような気がする。南町与力の名和宏が、お光をさらってきた挙句斬るのもここの前。

2015/2/15

■ 雲霧仁左衛門2 第二回「墜ちる」 2015.2.13BSP

 内通者・岡田を本格的に追求しだす火盗、雲霧一党もまた異変の匂いを嗅ぐ。
あとは丁々発止、しかし、踊り手が消えたあと、操り手も鮮やかに消えていた。

ロケ地
  • お千代に解散後のことを問われた仁左衛門、物思う水辺は西の湖園地池端・血塗られた思い出の走馬灯。
  • 雲霧とツナギをとるため神社へやって来る岡田、上御霊神社。まず楼門を入り参道石畳を過ぎ、舞殿脇で鋳掛屋の店を出している利助に接触。後段では、利助を捕りにかかる火盗の段で本殿裏も使われている。
  • ツナギに従い市谷八幡町の料亭・萬屋へ行く岡田、宝厳院通用門に暖簾や看板灯篭あしらい、ローアングル。後段も出てくるが、ロングの絵や、門内側での芝居もあり多彩。室内はセット撮り。
  • 岡田を始末したあと、火盗から逃れ暁の川端に立つ仁左衛門、大堰川河川敷か。

2015/2/14

■ 大岡越前 第十三部 第13話「母は凶賊さみだれお仙」 1993.2.8TBS

 凶行をはたらいたあと、これ見よがしに声明文を置いてゆく賊・さみだれお仙。しかし打ち続く犯行は、当の女賊を燻り出す手立て、二つ名を持つ女はとっくの昔に足を洗っていた。
火盗改に獅子身中の虫、「お仙」の娘の出自にまつわる悲話と、重い設定が入っている。

ロケ地
  • 火盗改同心・剛原が盗賊・源次(さみだれの名を騙る凶賊)と会う船宿、広沢池東岸の「料亭」。
  • お仙の父・村雨の松五郎配下だった老爺・伍平が営む、谷中の寺院門前の茶店、金戒光明寺茶所をそれに仕立て。ここへやって来て慌てたふうですぐ出てくるお久、彼女が参っていた近江屋の墓はくろ谷墓地

2015/2/13

■ 大岡越前 第十三部 第12話「金の亡者は悪検校」 1993.2.1TBS

 忠相の言うとおり、八ッ橋検校は悪い人ではなかったが、勾当の宅悦が極悪。どスケベな典薬頭と通じ悪行を重ねて民を泣かせ、挙句は検校を殺して成り代わる。
彼の悪行を糺すのは、捕物とお白州の二段構え。目明きなことを暴くトリックも見もの。

ロケ地
  • 八ッ橋検校邸、建仁寺禅居庵。人が行き交う門前の石畳のほか、ここを見張る際には放生池石橋が使われ、宅悦を尾行する絵では久昌院へ行く方の路地も出てくる。
  • 宅悦が借金のカタに連行してきた女たちを、典薬頭がつまみ食いするため使われた佐原屋の向島寮、中山邸通用門。昼夜両方の絵が出るが、イメージのみ。
  • 宅悦の裏に典薬頭・杉本がいることを孫さんに示唆する忠相のくだり、仁和寺塔がまず映り鐘の音が被される。二人ははじめ水場脇の石段下にいて、塔の見える御室桜林前に切り替わる。
  • 総検校の呼び出しと言われ柳橋へ出向く八ッ橋検校、料亭へ入ったあと導かれる船着は広沢池東岸土手の植込東側から池辺を見る図。このあと屋形船で宅悦らに殺されるシーンは広沢池東岸汀、死体検分は東岸土手。
  • 雪絵の名を騙り呼び出されるおすみ(杉本が執着している娘)、ヤクザが出て拉致されかかるシーンは仁和寺塔前林間。忠相が出て立ち回り。

2015/2/12

■ 大岡越前 第十三部 第11話「情けに泣いたお役者小僧」 1993.1.25TBS

 義賊を気取っていた男もついには捕まるのだが、彼を持て囃す傾向を懸念していた奉行は、ぶざまな姿を民衆に晒すよう、遠島になる男に依頼する。
前にやった、木鼠や狐火の話と趣向は同じ。

ロケなしセット撮り

■ 桃太郎侍 第150話「オーイ! 出てこい三千両」1979.9.2日本テレビ/東映

 九蔵親分が持ちかけた、むかし盗まれた御用金探索のネタ。皆ひとしきり欲をかいて馬鹿をやらかすが、事の真相はけっこう悲惨で、出世欲で盗っ人まで振り回した大ねずみが隠れていた。

ロケ地
  • 探索の件は桃さんだけが頼りと話す九蔵親分、笑って聞く釣りの桃さんは広沢池東岸にしつらえた桟橋の上。
  • 盗っ人が金箱を隠していたひよどり神社の古井戸、鳥居本八幡宮の井戸。田之助、つばめ、仁兵ヱがそれぞれ人を出し抜いてやって来るが鉢合わせ、しかし井戸の中から先に来ていた彦助が現れるという寸法。箱を開けてみるシーンは、舞殿下の崖法面。後段、棒手振りの源次がやって来て仁科主従に斬られてしまうのは鳥居前で、いずれも夜間撮影。
  • 残りは藤兵衛一人となり、桃さんが彼を連れ出して説得するくだり、釣りをするのは広沢池東岸の桟橋、話が続く帰り道は仁和寺九所明神本殿まわり・拝殿や塔映り込み。

2015/2/11

■ 大岡越前 第十三部 第10話「女を喰った非道医者」 1993.1.18TBS

 何度もやっている、悪逆非道な医者の話をアレンジ。兄の女房を絞殺しかけているところを現行犯逮捕されているのにしれっと言い抜け、兄殺しの一部始終を見ていた女の証言にも全く動じず憎さげな態度をとる久庵だが、死体に喋られてはどうしようもない。
提げ重の証言は要ったかなとか、伊織ブラックジャック状態とか、孫さんと筧の芝居とか、突っ込みどころ満載の一話。

ロケなしセット撮り

■ 桃太郎侍 第149話「仁兵衛が惚れたお母ちゃん」1979.8.26日本テレビ/東映

 お化け長屋に子沢山の母親が越してきて、仁兵ヱ親方さっそく惚れるものの、未亡人と思いきや亭主が現れるパターン。
一家の生業は屑屋で、たまたまきれいな人形を入手して末娘が愛でていたところ、ヤバいブツが仕込まれていて悲惨な仕儀となる。

ロケ地
  • お清の手伝いで大八を曳くものの腰痛を発し荷台に乗せられて運ばれる仁兵ヱ、つばめと田之助が目撃する橋は中ノ島橋
  • お清の子らを一座に招待した仁兵ヱ、公演がハネて帰ってくる町角、今宮神社東門、石橋、境内(露店あしらい)
  • 子らがあそぶやしろ、大覚寺五社明神。末娘が人形遊びをしていると、怪しの男が現れ二分で人形を持っていこうとするシーンは舞殿。
  • ガキ相手に手こずると弟分にボヤく仙吉、今宮神社摂社前。ここへ、所払いから戻ったばかりの宇之吉が石橋前を通りかかり、仙吉に呼び止められ人形入手の仕事を持ちかけられる。
  • 入った先が自分の家で人形を盗れず、失敗した次第を仙吉に報告する宇之吉、今宮神社稲荷社裏手玉垣際。

2015/2/10

■ 大岡越前 第十三部 第9話「秋刀魚の煙が目にしみた」 1993.1.11TBS

 上様、お忍びにて秋刀魚を食らうの巻。
エピソードはお決まりのネタだが、雪絵の母がお供についていたり、奉行が老眼を装って地上げ屋を嵌めたりするのが新味。また、最後に身分バラしてるのも面白い。

ロケ地
  • 評定所前に目安箱設置のシーンは、村の城門。
  • 千鶴と蛍、二人して将軍が見つかるよう神頼みに行く神社、車折神社拝殿。振り返ると、吉宗と静加がヤクザに連れられ賭場へ行くのを目撃する運びで、セット併用。
■ 桃太郎侍 第148話「つばめのつばめ」1979.8.19日本テレビ/東映

 どニブ桃さんに焦れたつばめ、田之助に唆されて「若い男引っ張り込んで嫉妬させる」作戦に。しかし引き入れた若侍は訳あり、さる藩の若君。醜い後継争いに嫌気がさして屋敷を飛び出し、つばめには亡き母上の面影を求めていたのだった。

ロケ地
  • 今日こそ思いを打ち明けようと桃さんを連れ出すつばめ、しかし当の桃さんいつものように能天気でつばめ怒って駆け去りの橋、上賀茂神社神事橋上。
  • 弟子におさまった「とんぼ」の初舞台がウケて、皆で賑やかにやってくる町角、仁和寺観音堂前・塔映り込み。刺客イカが出て桃さんが撃退は観音堂脇。
  • つばめ宅へ乗り込んだものの、鶴千代をあきらめ京へ戻ると言い出した許婚者の姫を引き止めるじい、大覚寺天神島祠脇。刺客出てじいは斬られ姫はさらわれ、直後「鶴千代」や桃さんたちが駆け付け。夜間撮影。

2015/2/9

■ 桃太郎侍 第147話「万才!桃太郎先生」1979.8.12日本テレビ/東映

 桃さん、臨時雇いの寺子屋師匠に。金持ちのガキが一人紛れていて争いになるのを、桃さんお得意の理詰めで子らを導く。ところが、身代金目当ての誘拐事件が発生し、服を取り替えていたため別の子がさらわれてしまうのだった。

ロケ地
  • 子らを野遊びに連れ出す桃さん、行く道は大覚寺大沢池堤、途中通る馬子が馬を世話している野は遣水跡(お昼をつかう野原も同所)、皆で釣りの水辺は大沢池堤下汀・水門脇。
  • 寅吉の姉が身代金を積んだ大八を曳いて向かう采女ヶ原、酵素河川敷。騎馬の侍が出て金をさらってゆく。

2015/2/8

■ 桃太郎侍 第146話「死を招いた勘違い」1979.8.5日本テレビ/東映

 苛められているところを桃さんが助け、職も世話してやった「小僧」に、怪しの筋の小判が回ってきて、彼がそれをすずめのお捻りに使ったもんだから、話はいっそうややこしくなる。
金細工の職人が始末されたり、桃さんに斬られるヒトはいるが、小坊さんはなんとか無事で、タイトルの如き惨事は無し。

ロケ地
  • 釣りをしている桃さんととん太に声をかけていく田之助、広沢池東岸に桟橋あしらい。
  • 舞台が不調で客と親方にボロクソ言われたすずめ、怒って石を蹴ると下駄ボチャの橋、中ノ島橋。下を覗き込んでいると、身投げと勘違いした六助が飛んできて止める。
  • 辞めると言って飛び出したすずめ、桃さんが居るところを見つけ諭す祠、大覚寺天神島。池畔の鳥居を使ってトレーニングの場面も。

2015/2/7

■ 大岡越前 第十三部 第8話「抜荷の鍵は仏様」 1993.1.4TBS

 事件は抜け荷の摘発、奸商が割符を馬鹿なところに隠しており、「その品」は回りまわって四谷の大奥さまのところへやって来る。
セルフパロじみたエピソードも入っており、お笑いにけっこうな尺を割いてある。

ロケ地
  • 大山まいり一行に潜入していたお柳、帰りの街道筋で忠相にツナギをとるシーン、大覚寺大沢池堤。忠相は水門傍の汀で釣りをしていて、お柳は草鞋を替える芝居をして列から離れるという趣向。池の水位が相当に下がっており、庭湖石がきれいに露出している。
  • 東雲屋が、ヤクザまで使って仏像を捜していると忠相に報告するお柳、大覚寺大沢池畔(北西畔)
  • 東雲屋と海都屋が取引をする夜の川端、広沢池東岸。けっこう水が引いていて、葦原の向こうが広い。汀に簡素な桟橋があしらわれているほか、捕方殺到のシーンでは植込際に塀とお稲荷さんが設営されている。

2015/2/6

■ 雲霧仁左衛門2 第一回「新たなる戦い」 2015.2.6BSP

 江戸に戻っている雲霧に、火盗が罠を仕掛けてくる。
遠き日の思い出に心乱れたお千代が敵の手に落ちてしまうが、雲霧のおかしらは阿部式部に負けず劣らず大胆なのだった。

ロケ地
  • 釣りのおかしら、子が落とした紙風船を拾ってやる川端は大覚寺放生池堤。このあと、火盗の高瀬が急ぎ足で通り過ぎる。おかしらが釣り糸を垂れるのは放生池、大沢池側を荷船がすべってゆく。
  • 不知火の勇五郎の手配書が貼り出されるくだり、下っ引が貼ったそれをお千代が見る町角は大覚寺心経宝塔前に高札を仕立て。
  • 嘗役の仙之助が癪を起こし倒れこむやしろ、大覚寺五社明神舞殿。岡っ引の政蔵が通りかかり助けてやる。仙之助は、倒れる前に本殿にお参り。
  • お千代とお京の身柄交換が行われる洲崎十万坪、流れ橋下河原。橋は損壊中、立ち回りは橋上手の橋脚際で。
  • 取り戻したお千代と船でゆくおかしら、西の湖
■ 大岡越前 第十三部 第7話「祖父の秘密は大泥棒」 1992.12.28TBS

 病の祖父に尽くす健気な孫娘あり、薬料に窮するところスケベ医者のほか盗賊が付け込んでくるが、娘はもちろん、実はむかし名うての大盗だった祖父も、善人にはとことん優しいお奉行に救われるのであった。

ロケなしセット撮り
2015/2/5

■ 大岡越前 第十三部 第6話「泣き笑い恋の鞘当て」 1992.12.21TBS

 先妻に託された坊ちゃんを、懸命に守り育てる女中だが、ために子は後妻に懐かない。何回か見たような、この設定をメインにして事件は起こり、若者たちの恋模様がからんでくる。

ロケ地
  • 身代金を持って出た三国屋の番頭・庄兵衛、金を隠す神社(お奉行の表現は拝殿)今宮神社摂社、尾行した筧らは石畳あたりで辻占売りに構っていて番頭を見失う。その後庄兵衛の妾・おえん(実は又蔵の情婦)が現れて鈴緒の中から金を取り出す。持ち去ろうとしたところ、又蔵たちに囲まれ当て落とされて金を奪われるのは絵馬堂前、捕方との立ち回りもここで。夜間撮影。
■ 桃太郎侍 第145話「鯛より旨い鰯の人情」1979.7.29日本テレビ/東映

 みちのく屋に通い詰める、「場違い」な侍。彼は御膳番で、命がけでご馳走を口にする日々に倦み、居酒屋の安酒にやすらぎを求めていた。
その彼が悪事に巻き込まれるとなれば、ブツは当然毒。狙われていたのは、桃さんの兄上を引き立ててくれた老中で、まさにそのことが悪人の恨みを買っていたのだった。

ロケ地
  • 浪人にからまれたあとみちのく屋から帰る小兵衛、桃さんがとっちめたそやつらがまた出て襲う夜道は広隆寺東塀(境外、木あり)。知る辺の道場主・天野と門弟が出て撃退するが、恩を着せてゆく。
  • 天野道場を訪ね、「仕事」を引き受けて金を貰う小兵衛(老母が重病)、帰り道まだ引き返せると逡巡する橋は中ノ島橋。このあとみちのく屋で痛飲・財布落っことし(小判の他毒薬の包み入り)
  • 泡を食って桃さんのところへ駆けつけてくる小兵衛、桃さんが釣りをしている水辺は大覚寺大沢池堤下汀。
  • 屋敷へ戻る小兵衛、相国寺大光明寺門前〜南路地を経て通用門へ入ってゆく。老中・安部大和守邸。小兵衛の御長屋等、内部はセット撮り。
  • 殿の御膳に「薬」を混入したあと、屋敷を出て塀際で腹を切ろうとする小兵衛、相国寺大光明寺南路地。桃さんが出て薬はすり替えておいたと告げ、すべきことを示唆。桃さんの背後に湯屋、引いた絵では墓地の門も映り込んでいる。
  • 母と妻に毒盛りの件を告白、御長屋を出る小兵衛、母をおぶい行く夜道は下鴨神社河合社塀際。二人を置いて戻ろうとするところ、人数が出て囲まれるのは糺の森。すぐ桃さんが駆けつけるが、その前に老母は斬られてしまう。

2015/2/4

■ 大岡越前 第十三部 第5話「冤罪晴らす情けの十手」 1992.12.14TBS

 殺しの現場に出くわし、ビビって逃げた男が犯人にされ、長の逃亡生活。お話は、残された妻子を中心に進み、喬之助が熱血。
そしてこの回、北町をクビになった赤垣を、忠相が拾い上げてやる、節目の回。

ロケ地
  • 見回り中、三吉を助ける立花らのくだり、仁和寺参道。喬之助と勘太が出てくるのは茶所脇から石段前へ、男にからまれていた三吉を助けるシーンは参道端・塔前付近。
  • 事後、みんながたぬきで祝杯を挙げている頃、伊織と町をゆく忠相、仁和寺参道・石段を下りて茶所前へ。
■ 桃太郎侍 第144話「幇間涙あり!」1979.7.22日本テレビ/東映

 幼馴染の芸者を愛している幇間だが、売れっ子とタイコではと卑下し、気持ちを誤魔化している。芸者に魔手が迫ったことで勇気を奮い起こす三八だったが、夜道に凶刃が待ち構えていた。

ロケ地
  • 三八に買わされた富籤の富突きにやってくるつばめと仁兵ヱ、お堂は仁和寺観音堂
  • 事後、三八の墓に参る一同、金戒光明寺墓地

2015/2/3

■ 大岡越前 第十三部 第4話「掏った財布に葵の御紋」 1992.12.7TBS

 お忍びの上様の財布を盗った女掏摸は、その後入札にまつわる悪事に巻き込まれるが、被害者はむかし彼女を棄てた親だった。
いつものよくあるネタだが、レギュラーの絡ませ方が派手で面白い一作、赤垣のダンナついに引導を渡されるの巻。

ロケ地
  • 微行の上様が影供をまいたあと女掏摸に懐中をやられる雑踏、今宮神社境内。露店や町衆が賑やかにあしらわれ、楼門や拝殿などが映り込んでいる。女掏摸・おりんが仲間の青年と落ち合い、財布に葵紋が入っていてびっくりのシーンは、稲荷社裏手。
  • 財布を目安箱に入れて返したあと、雑踏で獲物をさがすも気乗りしないおりん、そのうちヤクザが出て捕まってしまうくだりは、今宮神社絵馬堂脇坂下。
  • 若狭屋夫婦に実親と名乗られるも、反発して飛び出すおりん、ヤクザが出て危ういところ忠相に助けられる夜の神社は車折神社参道。狛犬が映っている。
■ 桃太郎侍 第143話「泥棒一家の用心棒」1979.7.15日本テレビ/東映

 お化け長屋店立ての危機、店子一同その他は大家の借金を済してやるためバイトに奔走。桃さんは、釣りで知り合った好々爺に拾われ、彼の骨董屋へ勤めるが、店では水戸家から盗まれた壺などがわんさか見つかるのだった。

ロケ地
  • 桃さんが八兵衛老人と知り合う大川端、大覚寺大沢池堤。釣り場は堤下の汀、水門付近。
  • 八兵衛主従三人が夜更けて盗みに入る勘定奉行・橘邸、相国寺林光院。内部描写はセット撮り。

2015/2/2

■ 桃太郎侍 第142話「瓦版修業は命がけ」1979.7.8日本テレビ/東映

 美人番付への抗議が縁で、押しの強さを買われたすずめは、瓦版屋のネタとりに。そこのあるじは、いつか社会の木鐸たらんと志す、けっこう熱血なヒト。しかしヤバすぎる事件に首を突っ込んでしまい、哀れ凶刃の露と散るのだった。

ロケ地
  • 町奉行所御用達の杉本が、配下の玄蕃と樽屋追い落としについて密談するシーン、嵐山公園中州に「円窓のある壁」を演出、窓からは侍のシルエット越しに桂川の瀬が望まれるという趣向。ちょうど、堰堤からの落水が見える位置に作ってある。瀬音と、鳥の声が被せられている。
  • 美人番付で自分に二票しか入っていなかったと怒り、みちのく屋にいた一同に別れを告げて飛び出すすずめ、自分の切った啖呵がかっこよかったキヒヒと笑うシーン、中ノ島橋下手中州犬走り。背景に堰堤の落水が来ている。このあと、仕事を探すと走り出す。
  • 杉本を見張る田之助、屋敷から出てくるシーンは相国寺光源院、北町奉行・小田切伊豆守邸へ入ってゆくシーンは相国寺林光院

2015/2/1

■ 桃太郎侍 第141話「浮世絵美人を狙う鬼」1979.7.1日本テレビ/東映

 絵師にスカウトされたつばめ、画は人気を呼び顔も売れる。その途端命を狙われだし、やがて御用金窃盗団を探っていた公儀の女密偵と瓜二つなことが知れるのだった。
訳のわからぬ襲撃に脅えきっていたつばめが、賊のため落命した人々の無念を晴らしてやりたいという桃さんを見るや、がぜんやる気を出すのがいじらしい。

ロケ地
  • つばめに対する二回目の襲撃、荷を積んだ大八が滑り落ちてくる坂、鳥居本付近か二尊院境内か(地道、切通しみたいな感じで片側に編竹の垣根、坂下にある「扉」はあしらいものか)
  • 中仙道塩尻峠における御用金窃盗の記録を読む桃さん、このくだりに被る回想シーンの強奪現場は谷山林道か(両側切通しの山道、樹種が谷山とは違うような気も/ネガポジ反転→モノクロ画面)
  • 強盗のかしらだった飛脚屋のあるじの回想(つばめが女密偵に化けて現れたあと)、監禁していたおもんが逃げ出したため追って始末したシーン、大覚寺天神島(おもんは祠脇を走り抜けたところで刺され、さらに逃げてドボンは庭湖石そばの汀/「夜仕立て」の撮影)

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