時代劇拝見日記
2015年9月

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2015/9/30

■ 長七郎天下ご免!
 第94話「源平がたり 親子を結んだ的扇」1981.10.29テレ朝/東映

 駿河の田中藩を退転した侍は、お光のアドバイスで講釈師となり大当たり。江戸で平穏に暮らす男だが、キナ臭い風が国元から吹いてきて、一家を騒乱に巻き込むのであった。

ロケ地
  • 伊豆守邸前で待ち伏せに遭い斬られてしまう田中藩の領民、大覚寺大門前。太助が行き合わせ騒ぎ、刺客は逃げ散り。
  • 伊豆守邸の庭、嵐亭延命閣前庭、伊豆どのは弓のお稽古中。斬られた者の身元がまだ不明なことを長さんが聞いていると、庭木にのぼっていた悪ガキ・正太郎が落ちてくる。
  • 滝川宗右衛門のことを息子の正太郎に聞く長さん、弓を教えてやる町角は大覚寺天神島
  • 宗右衛門を窺い、杉山を峰打ちして去った侍が逃げ込んだ茂み、下鴨神社河合社塀際に破れ戸や壊れ物あしらい。刺客は糺の森から飛び出てくる。
  • 長さんに身の上を告白する宗右衛門、下鴨神社楼門続き塀際〜二の鳥居付近。このとき回想で出る、西尾と弓で対決した芝地は上賀茂馬場か。また、西尾が領民を痛めつけた在所はここの近くか(萱葺、軒に瓦を出している)
  • 田中藩郡奉行・西尾が、正太郎をさらって宗右衛門を呼び出し密殺しようとする目黒西の原の御狩場、酵素河川敷。坊は「木」に括られて的にされる。

2015/9/29

■ 長七郎天下ご免! 第93話「そろばん侍、五分の魂!」1981.10.22テレ朝/東映

 軟弱な軽輩が、幼馴染の奉行のお嬢様と晴れて夫婦になる曲折を描く。デート中に彼女をさらわれるという失態を演じる信二郎だが、土壇場で命を投げ出して男を上げるのだった。

ロケ地
  • 沙織と信二郎が忍び会う稲荷社、伏見稲荷千本鳥居。このときは大きめの鳥居が連なる列で、後段信乃が巫女さんに聞き込みのシーンは、 低めで二列隣り合う鳥居を出たところ。
  • 釣り帰りの長さんをいい身分とからかう太助、広沢池東岸。行く手に、ボコられて失神寸前の信二郎がよろばい出て来る。
  • 南町奉行・島田弾正を憎む甲州屋、彼の政敵の若年寄らと密会する料亭は中山邸通用門。信乃が尾行、内部はセット撮り。
  • 信二郎に沙織とのことを聞く長さん、広沢池東岸。汀に船着設営。
  • 橋上で物思いに沈む信二郎、中ノ島橋上。
  • 沙織が監禁されている家、不明(造作が神社ふう、古怪な雰囲気)。ここへ出入りする怪しの浪人を尾行するシーン等では広沢池東岸が使われている。長さんが奉行を連れてくるシーンでは、背後に里と坂道が映っている。

2015/9/28

■ 一路 最終回「明日への戦い」2015.9.25BSP

 江戸入り間際にも襲い来る敵、しかし一路らの働きと「忠臣の献身」により切り抜ける。そして江戸屋敷でも国元でも、窮地に陥ったか弱き者たちが牙をむく。
大きな膿が潰れて蒔坂家に平穏がもたらされ皆は明るい未来を期すが、情勢は語られない。

ロケ地
  • 江戸はもうすぐと一同を叱咤激励する一路、行軍の街道は大覚寺遣水跡。水路端の「道」を行進、土下座して通過を待つ旅人なども配してあり、水面や蓮なども映り込み、菊ヶ島が陸続きに見えたりする。
  • 蒔坂家陣屋イメージ、随心院薬医門。暗雲垂れ込める空を入れてローアングルで。国分がいよいよ切腹という段で、あっさり転回のくだり。
  • よくここまで来れたと叔父上が感慨を述べる街道、大覚寺大沢池北辺水路端。天神島から木立越しの絵、行軍中。
  • 荒川・戸田川渡しで船に乗り込む一行(殿様と先立ちの者)、船着は大覚寺大沢池船着(大)。手すりや高札などあしらい。離岸した船を、船着上で見送る家臣たちの絵がロングで。
  • 渡し場に上がる一行、大覚寺大沢池船着(小)。ここで後続を待つため入る船宿、不明(「河川敷」際に神社があり、幼松の並木が沿う。船宿の建物外観は引いた絵映らず、暖簾越しに外を見る仕立て。室内の襲撃シーンはセット撮り。遠景の山は激しく嵐山に似る)
  • 蒔坂家江戸屋敷、聖護院長屋門。殿の到着で中から家臣たちが走り出て来る絵で、もちろん御行列が門前にずらり。
  • 江戸城イメージ、二条城東南隅櫓。城内、家茂と会見の居室は金戒光明寺方丈座敷(虎の襖絵の間)
  • 将監切腹を前に鳴らされる浄願寺の鐘、不明。将監切腹の庭先、金戒光明寺方丈前庭(塀まわりに白幕がめぐらされている)。喜惣次が介錯人(福ちゃん)の刀を横からとって自ら介錯。
  • 江戸の町、町人もそばを通る門で真剣を抜いて型をつかう一路、仁和寺中門(内外両方のアングルあり)。一路の文を読む薫、金引の滝

2015/9/26

■ 長七郎天下ご免! 第92話「命賭けます!忍び恋」1981.10.15テレ朝/東映

 潰れたお店の後家と遺児を世話し続ける元番頭、彼には秘めた思いがあった。お店をハメた悪党が三人に襲い掛かるが、長さんが出て事なきを得るのはいつものパターン、殺されかかった際後家を抱きしめたのが一生の思い出という、冴えない男の一途な恋が泣かせる情話。

ロケ地
  • 又平にお初の身の上を聞く長さん、仁和寺二王門。二人は基壇にいて、開口部から塔がのぞく。後段にも同じようなシチュエーションで出て、仁王さまが映るロングの絵もある。この際、鐘が鳴る演出入り。
  • 辰巳屋の所業を長さんに報告する信乃、相国寺鐘楼前。
  • 辰巳屋の言うことを聞くつもりだと又平に告げるお初、妾奉公なことを怒る又平、御室霊場石橋と周辺。
  • 辰巳屋を尾行する弥太郎、セットのお店〜湯豆腐嵯峨野南側の道(石人像に手をつくシーンも)〜北側入口(別口をつけてきた信乃が合流、回天を置いてあった白州から見た絵もある)。設定は料亭。
  • 料亭で辰巳屋が怪しの旗本はじめ何やら大身の武家と会っていたことを長さんに報告する弥太郎、仁和寺参道。背景に塔が来るのと、金堂が来るのとある。
  • 長さんを襲撃する辰巳屋に雇われた浪人ども、相国寺鐘楼前。
  • 伊豆守に会う長さん、「釣り伊豆」は柊野堰堤落差工下巌上。信乃に勧められたスポーツ設定。若年寄・松浦のことを聞くと、「長七郎ぎみに名前を出される奴は」と返されてて笑える。
  • 仕事帰りの又平を迎えに出た鶴松坊ちゃん、二人とも拉致されてしまうシーンは御室霊場お堂まわり。
  • 脅迫状を受け取ったお初が走りこむ辰巳屋の下谷寮、中山邸通用門。表で待っていたチンピラに中へ引き込まれる。
  • 誘拐の件を弥太郎に聞き走り出す長さん、仁和寺塔前〜参道(下りてゆく)〜御殿塀際(他のものが映らないよう塀とグリーンベルトのみ使う)

2015/9/25

■ 長七郎天下ご免! 第91話「泣いて笑った火の玉母ちゃん」1981.10.8テレ朝/東映

 藤枝宿の問屋場を仕切って「巴御前」と異名をとった女丈夫が、望まれて材木商の後妻に。生さぬ仲の子らとの齟齬に付け込まれ危ない目に遭うが、長さんお見通しで駆けつけ。そして、夫婦親子の絆はしっかり結ばれるのだった。

ロケ地
  • 稽古帰りのおゆき(相州屋娘、先妻の子)を茶店に誘い、おふじ追放プランを吹き込む番頭・幸吉、吉田神社竹中稲荷舞殿脇に床机しつらえ。この後おゆきは入札金額を盗み見。
  • 勘定奉行所、大覚寺大門。御浜御殿修復の入札を終えて商人たちが出てくるシーン。奉行は名和宏。
  • 幸吉がおゆきを始末するため呼び出す大松寺裏、大覚寺五社明神。祠近くに墓石あしらい。セットに以降後も墓地のもよう。

2015/9/24

■ 一路 第八回「憎しみと悲しみ」2015.9.18BSP

 刺客の成因が明らかとなり、誤解も解ける。憎い仇を赦す一路はじめ、思いを察して動く殿やおじさん、一行の漢っぷりは泣かせる。
江戸では正室と世継がいよいよ危機に陥り、国元では走狗が煮らるるを恐れはじめていた。

ロケ地
  • 深谷宿へ到着する一行、関所役人と手続きをする一路、走田神社参道。中ほどに柵を設置、そばに簡素な机と椅子が置かれている。一行は柵外で待つ。
  • 深谷宿本陣、随心院長屋門。夜間撮影、人の出入りでは向かいの門も使う。
  • 蒔坂家江戸屋敷、聖護院長屋門(夜景)
  • 屋敷を抜け出した正室と世子が入る屋敷(かねて殿が用意の一件)イメージ、広沢池北東岸の「萱葺民家」ロング。夜景、後段家老に見つかってしまうくだりでは朝靄の絵。
  • 捕らえられた新三が語る、新三の父の小姓頭・横井が、一路の父・弥九郎に闇討ちされた陣下の夜道、随心院大乗院前。東の方から強い光を当ててあり、人物はシルエット。横井は刀も抜けず斬られたため、家は取り潰しに。
  • 将監から父は死罪と言い渡された薫、父と一路の無事を祈願してお百度を踏む「やしろ」、金引の滝。滝下の河床に祠をしつらえてあり、ここにカウントの紙縒りを差してゆく趣向。様子を見に来たスワも加わる。
  • 一路が父の仇・新三を「討つ」河原、天神川大堰堤上河床。見分の殿は上流側に。立ち回りは川中のほか堰堤上におよび、堰上の二人を下から見上げた図もあり、落下シーンも撮られている。
  • 深谷を発ち江戸を目指す一行、走田神社参道〜社務所前。

2015/9/19

■ 長七郎天下ご免! 第90話「参上!薪割り剣法」1981.9.24テレ朝/東映

 不幸な経緯で生き別れとなっていた父子が、奇縁により再会。娘の恋人を窮地に陥れた悪党は、その昔父を剣で辱めた輩だった。
父子とも明るい方向へ歩みだすが、道具に使われた太助は落ち込んで気の毒。

ロケ地
  • 神田橋の岩井藩上屋敷、相国寺大光明寺。お店の金を奪った悪党が出入りと聞きやって来たおてると善六が門前をうろうろ、門内からの絵も。このとき南通用門から太助が出てきて、「出入りの魚屋」と目をつけたおてるは、彼を利用することを思いつく。
  • おてるが身投げ芝居で太助を「釣る」橋、中ノ島橋。長さんが通りかかり、放してやれとか言って泣かせる場面も。長さん、橋たもとでこちらを見ている善六にも気付く。
  • 浜乃家へ現れた薪割り浪人・林田、帰り道で源心らに出くわすシーンは上賀茂神社ならの小川畔。彼らの背後に校倉。
  • 善六を調べ長さんに報告する信乃、不明(塀際を俯瞰、灯籠たくさん)
  • 太助にお使いを頼まれ岩井藩邸へ赴くおてる、ここへ善六が出て恵那屋に帰るよう言うシーンは上賀茂神社ならの小川畔。
  • 藩邸へ入り込み、荒稽古中の源心らを見る庭、嵐亭延命閣前庭。大きな灯籠が映っている。
  • 林田が長さんに、道場破りされ国を出た過去を告白する河原、柊野堰堤下河原(左岸側、落水ざあざあ)
  • 恵那屋の回想、支払い金を強奪された箱根山中、林道か。
  • 林田が果たし状をしたため源心を呼び出す築地の原、北嵯峨か(明るい竹林、起伏あり)

2015/9/18

■ 長七郎天下ご免! 第89話「命かけ橋 別れ橋」1981.9.17テレ朝/東映

 五年経ったらこの橋でと、再会を約した男女の哀話。一人前になるまで我慢という男の思いであったが、女の寂しさに付け込む悪党がいた。

ロケ地
  • 藤枝から出てきたばかりのおゆうと佐吉が再会を約して別れた江戸橋、中ノ島橋。五年目の日、ずぶ濡れで待ちぼうけの佐吉を見たおみつが構うシーンが最初で、回想シーン、手向けの花を水面に投げるラストシーンと、何度も登場。
  • おゆうが囲われている山城屋の下谷寮、中山邸参道と門。はじめは門映らず。
  • おゆうの消息を調べるよう信乃に依頼する長さん、朝鮮石人像(西向き)
  • 佐吉の朋輩・半次が死体で見つかる下谷近くの川べり、大覚寺大沢池堤水門そば。半次がヤバい仕事をしていたようだと長さんに話す佐吉のシーンは大沢池堤の並木道。
  • 佐吉に型を渡し鍵作りを依頼するおゆう、仁和寺九所明神拝殿脇。
  • 寮から出てきたおゆうを呼び止め、山城屋の悪事を指摘する長さん、仁和寺水場(水掛不動参道前)

2015/9/17

■ 長七郎天下ご免! 第88話「訴状が舞った黒潮しぶき」1981.9.10テレ朝/東映

 追われて太助の長屋に飛び込んできた娘は、命がけで使命を果たそうとしていたが、ここへ顔を出した長さんが「直訴状」を見てしまう。全ての事情を察した長さんは、伊豆守の許可も得て磐城平の領民と「彼ら」を救うため立ち上がるのだった。

ロケ地
  • 太助宅の娘のことや夕べの殺しの件を話しながら、杉山のダンナと土手を来る長さん(釣りに出かける態)大覚寺放生池堤。行く手で騒ぎ、若者が侍の集団に拉致されてゆくのは五社明神舞殿脇。杉山が介入するが、藩名を名乗られ詮議無用と退けられてしまう。
  • 信乃に磐城平藩・内藤家の調査を命じる長さん、大覚寺参道石橋まわり。
  • 網元の父・彦兵衛に直訴を咎められたおもよ、反論する際に出る回想シーンの磯崎村、琵琶湖西岸松原。国家老・石川による魚の不当な御買上げに反抗する漁民のシーンや、民の期待を背に出航するおもよたちのシーンが、浜で撮られている。舞子浜と思われるが、明確なランドマークは出ず。
  • 太助宅から出奔したおもよと清助が潜む小屋、下鴨神社糺の森に設営。泉川に半ばかかる形で「塀」がこさえてあり、彦兵衛の使嗾でやって来た杉山のダンナが二人を捕まえそこねるシーンは林間。
  • おもよと清助に代わり直訴に向かう彦兵衛、セット町並み〜仁和寺中門(内側から、くぐる姿を撮る)〜参道石畳(奥に金堂を見る構図で、手前の石段下で敵に囲まれる)。拉致されてゆくのは経蔵前林間、長さんがおもよと清助を連れて駆けつけるシーンは御室桜林の石畳。設定は、殿の亡き母堂を祀る東禅寺。彦兵衛が監禁されるのはセットの荒れ寺。

2015/9/16

■ 長七郎天下ご免! 第87話「秋の螢 暴れ遊女お仙」1981.9.3テレ朝/東映

 帰属する藩を失った男女の悲哀、流転のすえ巡り会うもののすぐに別れがやって来る。
二人は、肥後・加藤家の二代目に仕えた小姓組番頭と別式女。徳川に滅ぼされた者たちのことを語る際、長さんの口から駿河大納言の名前が出る。

ロケ地
  • おみつとお仙がお参りのやしろ、伏見稲荷祭場。参拝後は前の石段を下りてゆく。摂社の裏なども出る。お仙が歌っていた唄のことをおみつが聞くくだり、長さんが拾った中田の名もここで知らされる。
  • 宴席で喀血するお仙、臥せった彼女の回想、殿様が出羽へ流されると決まった夜、中田と別れの城下、中ノ島橋たもと堰堤脇(橋映らず/木に蛍演出)

2015/9/15

■ 長七郎天下ご免! 第86話「情け丁半!姉妹かんざし」1981.8.27テレ朝/東映

 長さんが雨宿りを勧めた婀娜っぽい姐さんは、その後凶事に見舞われる。脅しのネタは生き別れの妹、富商の養女となった彼女は今まさに婚礼の時を迎えようとしていた。

ロケ地
  • 伊豆守を訪ね、徳美藩の事情を聞く長さん、嵐亭延命閣前庭。江戸家老・荻島の名や、甲斐・黒川金山のことが話題となる。ガーデンセットでお話し。
  • 妹に刺青と生業を見せて帰したあと、長さんに語るおとせの回想、親を亡くし親戚へ行く途中大雨に遭遇した天城山中、酵素か。このあと妹は貰われてゆき、自分は緋桜おとせと成り果てた経緯を語るシーンで出る坂、二尊院紅葉の馬場

2015/9/14

■ 剣客商売 〜陽炎の男〜 2015.9.11フジ/松竹

 表題作に、身分違いの男女が曲折を経て結ばれる「嘘の皮」をからませ、三冬の意識の方向性を決定付ける。
見どころは、「泣く泣く」娘を手放した香具師の元締と小兵衛の対峙。名優の演技が光る。

ロケ地
  • 根岸の和泉屋寮、宝厳院通用門。夜間撮影もあり、内部はセット撮り。
  • 船で小兵衛を送ってゆくおはる、西の湖園地八幡堀(堀端へ上陸)
  • 小兵衛隠宅、大覚寺遣水跡に設営。タイトルバックの絵に川を合成してあるのは前回と同じ。井戸も作ってあり、座敷からは大沢池の水面がのぞく趣向。
  • 祭礼で賑わう八幡境内、三井寺唐院前参道、画面奥に本堂が来る図で、露店など多数あしらい。小兵衛がまだそれと知らず鎌辰を見るシーンは村雲橋付近。
  • 荒くれどもにヤキを入れられる伊織、大覚寺石仏前〜護摩堂裏手。通りかかった小兵衛が介入、知人の息子と知り保護し、元長へ連れてゆく。
  • 伊織が語る、お照と出会った灌仏会の浅草の汁粉屋、神光院蓮月庵前に設営(後段、小兵衛がお照と会うのもここ)。導入は、本堂前に置かれた花御堂越し、橋をナメて庵を見る図。逢瀬を重ねたある日、ばあやだけが来て親バレを告げるシーンは本堂脇、画面奥に中興堂。
  • 神田・村松左馬之助邸、随心院長屋門。伊織を送り届けて小兵衛が去ったあと、鎌辰の若いのが出てくるのはパーキングの方から。後段、鎌辰が押しかけてくるシーンでは、門内に伊織がいて恐怖に震える図が出てくる。
  • 田沼家上屋敷、門は随心院薬医門。庭を来る三冬は金戒光明寺紫雲の庭、迎える田沼は庭側の縁先にいて、親子が話す座敷は庭の見える座敷(庭と座敷は、後段田沼と小兵衛が語るシーンでも出る)。このあと邸内で大治郎と出くわすのは方丈南側の廊下、勅使門が見える構図も出る(この門の向こうに大きな破風が合成されている)
  • 小兵衛に、あれが鎌辰と告げる弥七、小兵衛が座る茶店は三井寺村雲橋付近に設営。このあと、露店に因縁をつけた侍どもを物陰に連れ込んで懲らす鎌辰のシーンは、唐院・経蔵間の石橋上、橋から落とされる者も。
  • 事後、隠居した鎌辰を訪ねる小兵衛、途中、ままごと遊びで結婚を約す幼児を見る土手は大覚寺放生池堤。辰蔵の隠宅はセットだが、生垣越しの図で大沢池付近を使ってある。

2015/9/13

■ 一路 第七回「見えざる敵」2015.9.11BSP

 臥せった殿に毒を盛られる始末だが、「刺客」の正体はようやく知れる。道中でも国元でも江戸でも敵の動きが激しくなってくるが、迎え撃つ側の心も収束してゆく。

ロケ地
  • 松井田宿本陣、楊谷寺。導入は堂塔外観ロング。殿を寝かせる座敷は書院で、池泉が見えている。殿の容態を聞いて騒ぐ家臣たちのシーンでは、上書院へ通じる回廊が映る。
  • 蒔坂家江戸屋敷、聖護院長屋門。正室が誘い出され、若君あわや毒殺の危機のくだり。
  • スパイだった髪結いを追い詰める山中、不明(崖の下に見える「滝」は堰堤か)
  • 蒔坂家陣屋イメージ、随心院薬医門。国分七左衛門が再び拘束されるくだり。
  • まだ具合のよくない殿を駕籠に乗せ道中をはじめる一行、酵素ダートか。

2015/9/12

■ 長七郎天下ご免! 第85話「男が燃えた潮風街道」1981.8.13テレ朝/東映

 舞台は木更津、代官の手先となり民を苦しめるわるい網元をやっつける長さん、渡世人姿で活躍。禁令のため結ばれぬ恋人たちの取り持ちもして、帰ってくる。
レギュラーで木更津入りは、長さんのほか太助と信乃(鳥追い姿)

ロケ地
  • 木更津の浜、琵琶湖西岸・舞子浜。砂浜や松原、突堤に船着(木製の旧態)などあちこちが使われる。ラス立ち前には、長さんの乗る船が船着を回って現れる趣向。漁具や船、および旅人がふんだんにあしらわれている。松原で馬を駆るシーンもあり(長さんの江戸往復)。網元の手先が仙吉を痛めつけるシーンには、広沢池東岸が使われている。

2015/9/11

■ 長七郎天下ご免! 第84話「風摩ひとり暁に死す」1981.8.6テレ朝/東映

 南町同心を慕う娘の心を知りながら、結婚を許さぬ父には深い理由。そして「過去」から魔手が伸びるが、すっかり江戸の民となっていた親爺には、町を爆破する手伝いなどできることではなかった。

ロケ地
  • 杉山のダンナたちが隠密裏に火薬運びの途次、襲撃され火薬を奪われる品川宿の脇街道、下鴨神社糺の森。長さんが昼間に検分に来るシーンもある←風魔のクナイ見付け。
  • 聞きまわり中の杉山たちを襲った者たちを弥太郎が阻止、追い詰めて長さんと囲むが逃げられてしまう川端、広沢池東岸。葦原から船で逃走。
  • 品川付近で漁師から情報を得る長さん、罧原堤下汀。漁師小屋や便船を演出。

2015/9/10

■ 長七郎天下ご免! 第83話「頑張れ!日本橋の福の神」1981.7.30テレ朝/東映

 子を亡くして以来、疎遠になってしまった俵物問屋の夫婦。女将と幼馴染のおみつは放っておけず乗り出し、自然と長さんも介入。亭主の頑なな心を解きほぐし、真の悪党を探り当てるのであった。

ロケ地
  • 川で事故死したという安房屋の子のことを、検死を担当した杉山のダンナに聞く長さん、広沢池東岸土手か。
  • 森田屋の寮に招かれ、娘に引き合わされる安房屋主人・清六、建物イメージに中山邸門
  • 伊豆守に会い、森田屋とつるむ長崎奉行の重臣・梶原のことを聞く長さん、嵐亭延命閣前庭(建物映らず)。今日は二人揃って弓のお稽古。
  • 金遣いの荒さを咎められ店を飛び出した清六、神社から出てくる母子を見て忸怩のシーン、大覚寺大沢池畔、神社は五社明神本殿。ここへ現れた長さん、子を亡くした非は清六にもあることを告げ諭すシーンは護摩堂前。ここで出る「事故死」の回想シーンの汀は嵐山公園中州岸か。
  • 子の墓の前で泣くおきくをよそながらに見る清六、西方寺小谷墓地か(斜面、背景に「森」)
  • 森田屋に招かれ、おきくと離縁し娘と再婚せよと勧められる清六、屋形船イメージは広沢池東岸か(夕景)

2015/9/9

■ 長七郎天下ご免! 第82話「賭けた二の腕風鈴ながし」1981.7.23テレ朝/東映

 平穏に暮らしていた風鈴売りの親子に、突然の波風。前科をタテに脅された父が掏った書類は、娘の恋人を死に追いやりかねないブツであった。思いつめてキツキツの父子を救う長さん、因をつくった汚職官僚と奸商を成敗してスッキリ。

ロケ地
  • 市蔵を脅す鉄次、その様子を窺っていた侍が帰ってゆく鉄砲奉行・生沼邸、相国寺林光院。後段にも出て、この塔頭の周囲も映る。麹町の旗本屋敷。
  • 鉄次に強要され掏摸をはたらく市蔵、鉄砲奉行のもとに南蛮銃の図面を届けに行く与七(鉄砲鍛冶・松屋手代)から書付を掏る根津権現は今宮神社、境内に露店多数あしらい。鉄次が的を指示するシーンは楼門前(境内)、与七は東門から入り石橋を渡ってくる。生沼の家来に図面を渡す鉄次のシーンは摂社前。
  • 掏摸にはからくりがあると、信乃と弥太郎に話す長さん、糺の森か。
  • 掏った相手が娘の恋人と知った市蔵、脅迫者り鉄次を捜し歩くくだり、土左衛門が上がったという騒ぎを聞くのは嵐山公園・錦前。土左衛門が引き上げられるのを見る市蔵は中ノ島橋上、検分は橋下手河川敷。
  • 生沼の家来に襲われ手傷を負う市蔵、この際腕の入墨をお咲に見られてしまう。このあとのお咲の回想、男手一つで自分を可愛がり育ててくれた父、笹舟を流した小川は上賀茂神社ならの小川、神事橋下手の水場。
  • 父の前歴と、今回仕出かしたことを知って絶望したお咲、貰った簪を返しに松屋へ行く道は今宮神社東参道。入水しかける水辺は広沢池東岸
  • 市蔵と話す長さん、大覚寺護摩堂前。導入は天神島朱橋をナメて。娘につけた心の傷を癒すため命を張るという、市蔵の申し出を受ける。
  • 南蛮銃写しの鉄砲密造のラボを拵えてあった野原、酵素河川敷に小屋設営。立ち回りには浅い川が使われて効果満点。

2015/9/8

■ 長七郎天下ご免! 第81話「慕情に散った虚無僧寺」1981.7.16テレ朝/東映

 貧窮のすえ悪の道に引き込まれた浪人は、恩人の横死を黙過せざるを得ず、恋しく思うそのひとの娘とも永遠に隔てられてしまう。無念無惨な結果を見て、長さんは悪党の巣に乗り込んでゆくのだった。

ロケ地
  • 虚無僧に化けて潜入していた八丁堀同心が密殺される夜の町角、大覚寺護摩堂まわり。飲んで帰りの杉山と太助が直後に通りかかり発見するが、彼らは天神島朱橋を渡ってくる。
  • 怪しの虚無僧たちが根城にしている、品川の浜近くの普化宗・妙林寺の門、大覚寺大門。品川沖に、抜け荷の船が来る次第。
  • 虚無僧の調査を信乃に命じる長さん、ふたり話す道は下鴨神社境内か(両側低い石積、林間。水路跡か)
  • お袖の回想、病の母を介護する左近にお守りを渡した夜の橋、中ノ島橋。橋上にいる二人の背後に、灯りのともされた円窓が見える。設定は、お袖たちの家の近く。
  • 妙林寺を見張る信乃と弥太郎、大覚寺大門を対岸から。出てきた虚無僧は、参道石橋を渡る。この後セットにスイッチ・肥前屋へ。
  • 鍋島の江戸家老が噛んでいると長さんに報告する弥太郎、下鴨神社楼門か。
  • 虚無僧に化けて妙林寺へ乗り込み、仲間に入れろと申し出る長さんのくだり、スパイを追う芝居をするが、このとき逃げた弥太郎が信乃とツナギをとるシーンは大覚寺御殿川河床、信乃は参道石橋に。
  • 入り込んだ妙林寺で、左近に接触し手荒く諌める長さんのくだり、妙顕寺本堂脇回廊(左近が物思いに沈み座り込む)、尊神堂前・灯篭脇(左近を説得する裏庭/灯篭の二つの穴から二人を映す趣向も)。後段、本堂脇の回廊で岡部家の家捜し密談を吉村たちがしているシーンもある。
  • 虚無僧に化けて捜索中の杉山、暑くて天蓋を脱いで一休みの川端、大覚寺大沢池畔。このとき後ろを左近が通り(平服)、次いで悪い虚無僧が来たので誰何→当て落とされてキュー↓直後配達帰りのお京が五社明神舞殿脇を通りかかり、伸びているダンナを発見・
  • 事後、長さんたちがお袖を励まし別れる町角、金戒光明寺本堂前(坂下から見上げ)。お袖は本堂の方へ、長さんたちは石段をおりてゆく。供養帰りと思われるが、具体的言及なし。

2015/9/7

■ 桃太郎侍 第258話「さらば桃太郎」1981.9.27日本テレビ/東映

 つばめを亡くした桃さんに、またもや悲しい別れが訪れる。兄上を狙う敵は老中首座、松平一族を恨む風魔一族が手先となって襲い掛かる。桃さんはぴったり張り付いて守るが、敵は強大で執拗だった。

ロケ地
  • つばめの墓に参る桃さん、二尊院墓地。このあと、新しい太夫が入った玉川一座へ顔を出す。
  • 昨夜の異変を受け、兄上を訪ね報告する桃さん、備前守邸の庭、不明(池泉端、遠景に甍)
  • 弥生太夫の正体を見破った桃さん、長屋の皆を監禁してある場所へ案内させる際通る土塀際、仁和寺塀際(境内)。風魔のアジト、鳥居本小柴垣道付近に入口設営か(竹垣と門。内部はセット撮り)
  • お城イメージ、姫路城天守。老中・板垣能登守に呼ばれた備前守が、増上寺代参の詳細を聞かれ、そのあと大目付寺社奉行罷免と聞かされ反発するくだり。
  • 増上寺、清凉寺山門。楼のアップ〜開口部越しに本堂を望む図。葵紋の幔幕と、衛士あしらい。
  • 代参の備前守の休息所となる塔頭、相国寺林光院。門内外と式台玄関を使い、内部描写はセット撮り。名称については、劇中「たいぜんいん」と発語されるも字は不明。
  • 老中・板倉邸の庭、枳殻邸。桃太郎登場は回棹楼、このあと築山まわり、侵雪橋、印月池畔と芝地で大立ち回り、老中を斬るのは傍花閣そば遣水端。
  • 消えた桃さんのことを皆が忖度する頃、いずこかの街道をゆく桃さん、大内亀岡道(辻堂手前を南へ向かって歩く。カメラ引いてゆき、ロングでは八木道も映り、旅人が配されている)

2015/9/6

■ 一路 第六回「二人の殿様」2015.9.4BSP

 またもや降りかかる難儀のほか、感動的エピソードをたくさん入れて「行軍」を描く。一路に感化されたか、殿様は「うつけ」の仮面を外す決意をする。一方、国元でも江戸でも、企みは着々と進行中なのであった。

ロケ地
  • 和田宿めざし山道を駆ける一行、湖南アルプスか。
  • 木戸が閉まる直前に駆け込む一行、摩気神社本殿裏手。塀の南西角続きに木戸を設営、本殿裏手塀際を駆ける一行をロングで。夜間撮影。
  • 内藤家陣屋イメージ、彦根城佐和口多門櫓
  • 志摩守のもとを辞した主従が一礼して去る城門、滋賀院門跡。このあと二人は門前を南に向かって塀際を歩き、一路がうつけ芝居の理由を問う。その後、将監を排斥できなかった訳を殿が告白するシーンは長岡天神八条池にスイッチ、参道石橋と水上橋を使う。このシークエンスは全て夜間撮影。
  • 蒔坂家江戸屋敷、聖護院長屋門。江戸家老・堀江のもとに怪しの薬包が届くくだり。先の、御側室が世継に殿の「密書」を読ませるくだりでは、セットの屋根を俯瞰。
  • 左京大夫が不予の街道、不明(山腹の細道)

2015/9/5

■ 長七郎天下ご免! 第80話「裏切り、花街なみだ糸」1981.7.9テレ朝/東映

 亭主に過去を知られたくなかった女の悲哀、秘密を知る男が彼女に引き込みをつとめさせる。賊を使嗾する悪徳商人、その後ろには腐った重職という、いつもの構図。
哀しい女は涙の果て真の幸せをつかむ、いい話で終える。

ロケ地
  • 二人して配達に出ている長さんとおみつ、渡る橋は上賀茂神社神事橋、河畔を歩き、川中で遊ぶ子らを見る。このあと配達先の美濃屋で、ゆうべ賊が入ったことを知る。
  • きっと引き込みがいると長さんに話す信乃、中ノ島橋上。美濃屋の後釜を狙う者と、美濃屋女将・おゆきの調査を命じられる。
  • 美濃屋出入りの女に聞き込みの信乃、団子を奢る茶店は大覚寺大沢池畔に設営。五社明神や観月台がちらちら映り込む。
  • 店を窺う六部を見て飛び出すおゆき、その男・仁吉と話す神社は吉田神社竹中稲荷、参道重ね鳥居下。
  • おゆきを連れ出し、引き込みをつとめたことを指摘する町角、大覚寺天神島。おゆきは頑なに否定、そうこうするうち人数が出て長さんを襲う。
  • 仁吉がおゆきを呼び出す竹中稲荷(文にそう書いてある。美濃屋の近所設定)吉田神社竹中稲荷。一味が出る前におみつが来て、藤沢宿での生業を話すシーンは舞殿まわり。逆上したおゆきはおみつを殺そうとするが、一味が三高碑の坂から現れる。

2015/9/4

■ 長七郎天下ご免! 第79話「嗚呼!幻の両国橋」1981.7.2テレ朝/東映

 両国に大橋を架けるとして出資金を募る男あり、果たして詐欺。これに乗せられ全財産突っ込んだ欲深女将は絶望するが、グレていた娘との和解は成るという情話が展開される。

ロケ地
  • 丸高屋を洗うよう信乃に命じる長さん、下鴨神社糺の森。弥太郎にも指令。
  • 道で不良にボコられた若侍を送り届ける植木屋(中の人は弥太さん)のくだり、襲撃は大覚寺有栖川畔
  • 若侍たちに襲われ拉致されかけるお仙、川端は罧原堤下汀。長さんが助けてやり、お説教の段の桟橋も同所か(水面キラキラ)
  • 金儲けと同時に娘のことを祈るおつや、不明(稲荷、少し段あがって祠/鳥居は石造含めて三基ほど/鳥居前にもたくさん祠連なり)
  • お仙の手下の大工が若侍たちに拉致される町角、下鴨神社泉川畔。切石橋近く、仲間が橋を渡っていて目撃。
  • 大工が連れ込まれた河合神社裏、下鴨神社池跡(河合社の塀も見えている)。お仙の危機に長さん駆けつけ。

2015/9/3

■ 長七郎天下ご免! 第78話「姉弟いのち!仙十郎受難」1981.6.25

 唐丸破りをした房吉が、さらなる殺人を犯す。しかし姉が信じたとおり彼は無実、恩ある筋から身代わりを強要されていた。
房吉の頬についたむごい傷の成り立ちがまた、泣かせる仕掛け。

ロケ地
  • 房吉を護送する行列が襲われる道、広沢池北岸。スナイパーは林間に隠れている。杉山のダンナは汀に突っ伏すが、気を失っただけ。あとの警護役は全滅。
  • 房吉が以前殺した石問屋、目撃証言の漁師を問い詰める長さんは広沢池東岸。土手に小屋あしらい、汀に漁具。浪人の襲撃があり漁師は消される。
  • 伊豆守を訪ね、普請奉行・草壁について聞く長さん、相国寺大光明寺方丈縁先。
  • 草壁邸イメージ、相国寺大光明寺門
  • お葉の回想、父母を亡くし親戚を頼って江戸へ出てくるものの容れられず、行き暮れて姉弟心中しかけたやしろ、大覚寺五社明神。雨を演出。手がそれて簪で弟の頬を突いたところで、平野屋の大旦那が出て二人を保護する次第。

2015/9/2

■ 長七郎天下ご免! 第77話「三万両の焦熱地獄」1981.6.18テレ朝/東映

 十年ツナギの無かった頭目から、ヤバすぎる仕事を命じられる忍びだが、彼はブランクの間に所帯を持ち、しかも女房は懐妊中。
脱退を申し出て危険な任務を拒否する源三郎、夫婦ともども消されかかるところへ、長さんが現れるのであった。

ロケ地
  • 放火事件が続くなか伊豆守に呼ばれた長さん、二人話す庭は相国寺大光明寺石庭(玄関前から中門越しの図が導入、丹哲は庭いじり中)。伊豆宅への投げ文「三万両寄越さねば江戸は火の海」を見た長さん、火事場にいた忍者のことなど話していると、大番頭・土屋が方丈前縁へ現れる運び。
  • 伊豆邸からの帰り道、信乃に忍者のことを問う長さん、相国寺鐘楼前〜弁天社前。
  • 源三郎が仲間に連れられて入る和泉屋の寮、中山邸通用門。「嘯吼庵」と書かれた額あり・ありものか否か不明。後段には夜の絵も出る。
  • 甲賀者の頭目・戸沢が入ってゆく料亭・橋善、中山邸門(暖簾とぼんぼりあしらい)。内部はセット撮り、和泉屋と土屋が密談中。
  • 土屋のことを長さんに報告する信乃、相国寺法堂基壇上。南側から時計回りに北へ・ここへ弥太郎が駆けてくる。
  • 金の受け渡し場所を指示した文が届く伊豆邸、相国寺大光明寺式台玄関前(伊豆どの出勤前?で駕籠が置かれている/奥に見える石庭の扉は閉まっている)。長さんが駆けつけてそれを読むシーン、金を渡さねば増上寺も寛永寺も焼くとしたためられている。
  • 長さんが源三郎を諭す町角、仁和寺九所明神前。玉垣の東側におあきが潜んでいて、全部聞いてしまう。

2015/9/1

■ 長七郎天下ご免! 第76話「おかち町、無情の嵐」1981.6.11テレ朝/東映

 無頼の御家人どもが侮り踏みつけにする、軽輩の徒目付。彼らが蹂躙され尽くすところへ、長さんが現れる寸法。
組頭の主水正が傘張り内職の元祖とかいうエピソードが入り、その傘を皆で広め売ってやるシーンで〆てある。

ロケ地
  • 雨の日、配達帰りの長さんとおみつが傘差してのぼる坂、二尊院紅葉の馬場。ここで剣戟の音が聞こえ、駆けつけると徒目付の中西誠十郎が大勢に斬り立てられているシーンは墓地参道坂。
  • 誠十郎たちが暮らす、下谷御徒町の御長屋、妙伝寺塔頭。西側エンド付近に木塀あしらいは、目隠し兼ねた演出か。後段も頻出。
  • 徒目付組頭・石田主水正が差配する、御用金運搬の一行が襲撃される池尻近くの道、大内亀岡道か。谷山林道っぽいのも出てくる。渋谷近く設定。
  • 御家人たちが太助を使って仕組んだ「アリバイ」について信乃と弥太郎に話す長さん、中ノ島橋上。
  • 御用金盗に殺された主水正らの墓、二尊院墓地か。
  • 杉山のダンナが誠十郎とお静(主水正の娘)を送ってゆく夜道、広隆寺東塀(両側に木)。襲撃があり、二人は拉致され杉山は昏倒。
  • 池尻近くの、無頼御家人どもがアジトにしている寺(「せんぽうじ」と発言あり)、外観イメージは不明(山寺)。誠十郎たちを始末しようとしているところへ長さんに乗り込まれてしまう「庭」は青龍苑、茶亭前の芝地と、築山斜面、池泉端など、たっぷりラス立ちに使われる。

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