時代劇拝見日記
2016年1月

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2016/1/29

■ 大岡越前3 第3話「夜がらすの涙」2016.1.29BSP

 篤志家の米問屋には秘めた過去、並外れた剛力から悪党に前歴が知られてしまう。彼をそれと確信しつつ見逃すお奉行の情が泣かせる。

ロケ地
  • 田丸屋のお嬢さまが浪人らにからまれる茶店、仁和寺塔前林間に設営。忠高が通りかかり撃退。
  • 田丸屋へ行った筈の松吉が殺されて見つかる水辺、広沢池東岸汀。
  • 南町奉行所イメージ、大覚寺明智門
  • 忠高と忠相が招かれる田丸屋、等持院。通される茶室は書院、案内される際は書院・方丈間の廊下が映り、開口部から茶室・清蓮亭が見えている。縁先でお糸が琴を弾くシーンもある。
  • 事後、巡礼姿の祖父と孫娘がゆく道、仁和寺参道(中門内側、南望)〜茶所(内部の拝所)〜林間。

2016/1/28

■ ちかえもん 第三回「放蕩息子徳兵衛(あほぼんとくべえ)」2016.1.28NHK

 何を思ったか万吉、恋のライバルである徳兵衛を不孝糖売りに引っ張り出す。このことが父・平野屋忠右衛門の逆鱗に触れてしまうが、「腐れ物書き」のよけいな口出しは、放蕩息子の真情を絞り出すのだった。

ロケ地
  • 平野屋へ出向いて、これ以上はないあほぼんの悪態を聞かされた万吉と近松、夕暮れの帰り道は八幡堀堀端。
  • 徳兵衛を教育しようとしていた番頭、蔵の鍵を開ける段であるじに見つかってしまうくだり、荷揚げの堀端は八幡堀、舟橋近くの左岸側の家を蔵に見立て。
  • 万吉と徳兵衛が不孝糖を大いに売る水辺、大覚寺大沢池畔、船着(小)の傍。

2016/1/26

■ 遠山の金さん捕物帳 第60話「わらべ唄に狂う女」1971.8.29NET/東映

 続けて起こる殺人、現場にいつも気触れ女という謎。心が現から離れてしまっている哀れな娘だが、ある音を聞くと惨劇の記憶がよみがえってくるのだった。

ロケ地
  • 権太殺しの容疑者として美代を番所に連行する文三だが、不手際を同心にひとしきり怒られたあと、彼の指示で放免した美代を尾行する夜道、梅宮大社東参道。駕籠舁きが通りかかり悪心を起こすが、文三関与せず。危ういところへ通りかかる金さん、楼門前の石橋を渡ってくる。金さんにさんざん懲らしめられた駕籠舁きは、堀へ叩き込まれる。
  • 美代の両親の米問屋、および仲間である札差の上総屋にも手をかけたと思しき旗本・前田の屋敷、不明(門と庭が出る。阪口に似るも特定できず)
■ 遠山の金さん捕物帳 第61話「母と名のれない女」1971.9.5NET/東映

 配下の目明しが殉職、金さんは遺児を連れて、長患いの母がいるという勝浦へ。そこには「病の母」はおらず、悪代官とヤクザがつるみ不穏な気配なうえ、酒臭い怪しの浪人が金さんにまとわりつく始末。
桜吹雪は勝浦代官所にて開陳されるが、遠山奉行ははじめ後見という形で代官のうしろに座っている。

ロケ地
  • 拷問の果て殺された目明しの亡骸が投棄される峠、日本海の海崖か(眼下に柱状節理)。以降もこの海がたくさん出てきて、海近くの松原や丘、断崖など多彩。設定は勝浦。
  • 目明しの供養が執り行われる墓、金戒光明寺本堂裏手墓地。参列していた高崎どのが、遠くで見ていた金さんに気付いて寄ってゆく。
  • 勝浦代官所、大覚寺大門。後段、抜け荷の品を運び込むくだりでは、参道から参道橋、門に続いて式台玄関が映る。
  • 勝浦へ出張ってきた高崎が金さんに報告するシーン、今宮神社摂社か。
■ 遠山の金さん捕物帳 第62話「蝉しぐれの女」1971.9.12NET/東映

 提げ重に身を落としてまで、恋しい男の仇をとろうとする女。彼女の意図を察した金さんは、危ない橋を渡り「仇討ち」を手助けする。射られてもひるまず、婚礼の席へ乗り込んで啖呵を切る桜吹雪がかっこイイ。

ロケ地
  • 提げ重のお新が、駕籠傍で待つ中間に残り物を差し入れする市岡家門前、随心院薬医門前。中間の隙を見て、駕籠に銅八が書いた脅迫状を投げ入れ。
  • 市岡を脅迫していた元中間・銅八が毒殺される屋形船、大覚寺大沢池船着(小)前に舫い。又一郎は苦しむ銅八を水に落とし、船着から去る。夜間撮影。
  • 銅八の死体が引き上げられる水辺、大覚寺大沢池畔。文三がここで櫛を拾い、持ち主のお新(銅八の情婦)は逮捕される。
  • 銅八を始末しおおせたあとの市岡父子の回想、又一郎が射た鷹の足環に三つ葉葵の紋が発見される庭、随心院大玄関前庭。このとき植木職の定吉が仕事中、又一郎は恫喝にとどめるが、あとで父の若狭が始末とその方法を指示。
  • 銅八が定吉を絞め殺して放り込む水辺、大覚寺大沢池畔。先に市岡家女中が殺されて浮かんでいる。水面に睡蓮びっしり。このとき、木の幹に蝉。
  • あぶな絵売りに扮した金さんが市岡家に入り込むくだり、随心院薬医門くぐり戸から入る。中間部屋に提げ重としていつものように入っていたお新、弓の稽古中の又一郎に近づき刃を向ける庭は大玄関前庭。中間に化けた金さんが、射られかけたお新を庇い諸肌脱いで啖呵を切る。あとで金さんがニセ中間と判明、家来がどっと繰り出すのは大玄関式台。
  • お新を連れて逃げた金さん、八熊の駕籠に任せ、高崎宛の書付を渡してやるのは大覚寺天神島。このあとすぐ追っ手が現れ、金さんは朱橋〜大沢池畔で立ち回り、最後は池にダイブ。
  • 牧野大膳太夫の娘が市岡家へ輿入れの段、父親の代理として遠山奉行が罷り通るのは随心院薬医門。連れている花嫁の中の人はお新という寸法。
  • 皆がお新を見送っている頃、金さんが鳩に餌をやる境内、三宅八幡宮舞殿まわり。餌は「上意」と大書した奉書に入っていて、お墨付がニセモノだった経緯をぶつぶつ呟く次第。
■ 遠山の金さん捕物帳 第63話「夜霧に消えた男」1971.9.19NET/東映

 金さんが手放しで喜んだ、数奇な出会いで生まれた、純粋に惚れあって結ばれたカップル。しかし男の方は腥い事件を経て醒め、身をひいて去ってゆく。
金さんにも、見ている者の胸にも、苦酸っぱさが残るお話。

ロケ地
  • 三社祭の夜、追ってきた番頭たちから逃げたお美乃と清次、二人話す川端は広沢池観音島。帰りたくないという美乃を一旦は置き去りかけた清次だが、すぐに戻ってきてしまう。このとき、二人は一番番頭が雑踏で殺されていたことを知らない。
  • お光が掏った財布を戻し、旅籠代はやり過ごす清次、このあと美乃にもう帰れと言う水辺は大覚寺大沢池畔、船が舫っている。ここへ金さんが現れ、事件のことを話しているとカナ文も出て早とちりで清次逮捕。
  • 伊勢屋番頭殺しの件など、高崎の報告を受ける金さん、大覚寺天神島。二人が腰掛けているのは嵯峨帝碑か。
■ 遠山の金さん捕物帳 第64話「身代りになった女」1971.9.26NET/東映

 胸を病み、命の限りをさとった色里の女は、朋輩の罪を着たまま獄死する。その哀れに感じ入った金さんは、逃がされた女の幸せに手を貸してやるほか、白州にわざわざ位牌を持ってこさせ手を合わせるのであった。

ロケ地
  • 「お静が剃刀で殺した」直助を、おとよとお静二人して投棄する夜の霊岸島、宇治公園・宇治川左岸河川敷(中州下手、水制のように張り出した個所が闇に浮かび上がる)。お静に荷物を持たせ行かせたあと、おとよが咳き込み倒れる木場は「材木置場」(大きな丸太積み上げ)
  • なぜか投棄場所より上流側の両国で見つかる直助の死体、宇治公園橘橋下手河川敷(橋は旧態)。見分に金さんが割り込み。
  • 直助が握りこんでいた旗の切れ端をもとに、大川沿いの稲荷を捜す金さんたちのくだり、大川イメージに宇治川・宇治橋橋脚越しに橘橋を望む図。捜し回った皆が落ち合う稲荷社前、大覚寺五社明神(摂社の一つを稲荷に仕立ててある)。ふと気付いた金さんが走り渡る橋、天神島朱橋。このあと天神島祠にて下部がちぎれた旗を発見(祠を稲荷に仕立て)
  • 金杉橋御赦免所(こう書かれた看板が柵にかかっていた)、唐崎。いつものように演出されていて、今回は北町奉行直々に釈放の場に立ち会い、三造を出迎えたお静(失踪中)を見届け。
  • 新居に踏み込んできた権太に脅されたお静、金は出来ないうえ亭主に前歴がバレて自棄になって共に行くところ、金さんが出て阻止・大立ち回りの夜の両国橋の土手、宇治公園・橘橋下手河川敷

2016/1/25

■ 遠山の金さん捕物帳 第59話「次郎長を振った女」1971.8.22NET/東映

 桜吹雪のお奉行と、海道一の親分邂逅すの巻。博打のいざこざで「人を殺めた」長五郎は故郷を退転するが、その際惚れた女から厄介な届け物を頼まれて江戸へ。金さんは彼が持つ高価な茶碗を見て「お察し」、戻る彼についてゆきお裁きは掛川藩町奉行所で行われるのだった。

ロケ地
  • 殿様の茶会へ出かける宗悦が拉致される道、不明(両側茂みの地道、土手設定)。賭場から逃げてきた長五郎が目撃。
  • 賭場の追っ手を殺してしまい川に流す長五郎、大堰川河川敷か。直後に拉致侍が現れ、引き上げたことが後に語られる。
  • 江戸入りした長五郎、賭場へ案内する男に仁義を切るシーンは今宮神社東門前、このあと参道を東へ。
  • 賭場ですって裸にむかれた長五郎、カタに出した茶碗の値段を金さんに聞かされるシーンは今宮神社神輿庫前。
  • 金さんと長五郎がゆく街道、林道か。高麗屋毒殺のかどで追われる紀三郎を見つけるシーンでは切通しも見える。箱根関所も同様の地形。
  • 掛川藩城イメージ、形は弘前城天守だが書割にも見える。
  • 茶畑で胡乱な作業をさせられる長五郎たち、木津川河川敷のそれか。宗悦の死体が出てギャー。
  • 掛川大茶会の待合室、不明(石庭から室内にパン)

2016/1/23

■ 大岡越前3 第2話「うそつき女と若様」2016.1.22BSP

 母を求める幼な子と、ゆすりたかりの「嘘つきお安」との邂逅。しかしやっと探し当てた母の実家では、欲をかいた用人が偽の世継を拵えていた。
二人とも危ないところを、雪絵奥さまの大立ち回りで救われるという見せ場がある。

ロケ地
  • 出仕前の忠相に、今日は里の父を見舞うと話す雪絵のくだり、冒頭に大覚寺明智門(部分)
  • 実家へ向かう途中の雪絵、三之助に母ではないかと声をかけられる道は妙心寺大庫裏脇路地。見返りの画で、霊雲院の塀も映り込む。
  • 雪絵が母でないと覚った三之助、保護されていた大岡邸を抜け出し行き暮れたところでお安と出会うくだり、大覚寺聖天堂。お安が餅を食うのはお堂の階、背景に心経宝塔が大写しになる。このあと餅を貰い、長屋へ連れ帰られる。
  • 吉本作左ヱ門邸イメージ、妙心寺東海庵(東門)。忠高が見舞いに来るくだり←大番頭の作左に、沢瀉の家紋のことを聞く。
  • 武家屋敷を捜し歩く三之助、裏口を覗くシーンは妙心寺開山堂通用口(西側)。疲れてお安のもとへ戻る際曲がる角、妙心寺衡梅院北東角塀際。
  • 三之助の出自を知って欲が出たお安、二人でお屋敷を探しに出るくだり、町方が繰り出しているのを見るシーンは妙心寺龍泉庵、二人は東海庵前路地にいて、二つを組み合わせて使ってある。
  • 町方が怖気つつ調査する、大身旗本・川勝邸、妙心寺天祥院。ちょうど出てきた医師から事情を聞きだすのだが、その前は寿聖院の大きな狭間の陰に隠れている。さらにその彼らを窺うお安たちは、寿聖院塀際にいて、ここには石灯籠をあしらってある。
  • 事後、お白州から下がってきたお安に「川勝邸就職」のことを告げる同心たち、大覚寺蔵の前。

2016/1/22

■ 遠山の金さん捕物帳 第58話「牡丹燈籠の女」1971.8.15NET/東映

 下駄ならぬ木鈴の音がカランコロン、一人暮らしの浪人のもとに通う女がアレで、濡れ場を覗いた八熊は大騒ぎ。けっきょく「霊」は犯罪のあったことを示し、恋しい男を連れてゆくのであった。

ロケ地
  • 幽霊を見るのがいやで弁天池へ夜釣りに行く八熊、広沢池東岸汀。しかし鈴の音が響いて退散、あくる日船を出して捜索。
  • 死体が着ていた着物を剥いだ中間を捜す金さん、賭場から逃げたそやつを追うシーン、相国寺。賭場開帳の屋敷の門は相国寺大光明寺(側面、部分しか映らず)〜回廊脇〜宗丹稲荷(ここで見失う)。斬られて倒れているのを発見するのは植込み際、「あき…」と言い残したことから浮かぶ秋田藩上屋敷の門は林光院門(ここでは部分)
  • 秋田藩邸へ下女として入り込むお光、お糸と会うため待つ庭は相国寺方丈裏庭(苔の上に立っている)。お糸と称する腰元が来るのは方丈南廊下。そのお糸を夜ひそかに連れ出すシーンでは、林光院門が映る。
  • 北町奉行所イメージ、京都御苑管理事務所東門(バンクフィルム)
  • 江戸追放となったお糸の父・大黒屋、お糸と伊織の墓に参り去ってゆくシーンは相国寺墓地か。

2016/1/21

■ 遠山の金さん捕物帳 第57話「幻におどる男」1971.8.8NET/東映

 金さんの馴染みの按摩が暗い顔、このところ誰かに命を狙われていると言う。気にかけていた金さん、「作為」を見て取り一芝居。
毒婦をびびらせる仕掛け、穴掘ったり埋めたり掘り返したり出てきたり、いいだけ遊ぶ。金さんが化けた般若の鉄のビジュアルが大笑い、猫も威勢よく飛んでいる。

ロケ地
  • 平八からの帰り道(夜)、粂の市が歩いていると横から竹の棒が差し出され転ぶ河畔、上賀茂神社ならの小川畔。右岸側に建物を演出。
  • 天神様へお礼参りに行く粂の市夫婦、豊国廟。石段で粂の市の下駄の鼻緒が切れてあわやという場面。下駄と杖が落ちた先に金さんが現れ、拾って上がってくる。石段の先に鳥居が映るロングもあり。
  • 粂の市の留守宅へ侵入したお尋ね者・般若の鉄が去ったあと、粂の市が帰宅するまでの時間経過を表すイメージの鐘楼、相国寺か。
  • 北町奉行所イメージ、京都御苑管理事務所東門(バンクフィルム)
■ ちかえもん
 第二回「厄介者初、井守黒焼(やっかいものはつといもりのくろやき)」2016.1.21NHK

 天満屋の不貞腐れ女郎・お初に一目惚れしてしまう万吉、近松の馬鹿なアドバイスで惚れ薬を作るものの、途中からはマジ自力を志す。しかしその妙薬、まわりまわって「運命の男女」の出会いを作ってしまうのだった。

ロケ地
  • 不孝糖を売り歩く万吉のお供をさせられる近松、堀端は八幡堀堀端。

2016/1/20

■ 遠山の金さん捕物帳 第56話「のぞかれた女」1971.8.1NET/東映

 殺しを目撃した子供は、近所で評判の悪ガキ。見たことを言っても誰もとりあわないという、例のパターン。殺し屋は彼を消しにかかるが、依頼者は母性を揺り動かされてしまうのだった。
殺し屋と対峙し、首絞められて危機一髪の金さんの苦悶の表情が笑える。

ロケ地
  • 良太が子らを集めて博打の真似事をする神社、石座神社舞殿。八熊が石段をのぼってきて目撃、叱ると子らは本殿の方へ逃げてゆく。次に出る石段は大雲寺の石段。このあと良太は逃げ込んだ空き家で殺人を目撃する次第。
  • 誰も信じてくれなくて拗ねる良太を諭す金さんのくだり、長谷八幡宮。鳥居をくぐり舞殿脇へ、良太は本殿の方へ走り去る。後段、良太に目撃談を聞こうとして来る金さんのくだりでも出るが、顔を潰された弥二郎の死体が見つかる林のシーンも同所かは不明(画面上部に蔵が見える)
  • 空き家にいて偽証した乞食・伝六が土左衛門で上がる池、大覚寺大沢池。駆けつける町衆が走る道は放生池堤。
  • 平八前で金さんを待っていた良太、金さんをからかい逃げ込む夜のやしろは木島神社。舞殿まわりで追っかけっこのあと、本殿前で話す。暗闇に殺し屋が潜み見ている。
  • 良太を平八からうまうまと連れ出したお秀、二人が渡る夜の橋は松尾大社用水の橋。このあと立ち回りの林間も同所か。
  • ED、金さんがゆく道、不明(地道で左は並木、右は地平線見えてる感じの広大な田んぼ)

2016/1/19

■ 遠山の金さん捕物帳 第55話「血まみれの女」1971.7.25NET/東映

 「出る」には訳あり、もちろん不思議なく足もある復讐譚。いつものごとく早とちりのカナ文をいなし、足取りも軽く「因果」を見つけた金さん、幽霊は裁けぬと大甘温情判決で〆る。
「幽霊」は、サブタイトル通りの格好で登場。

ロケ地
  • 西海屋一家が使用人たちに背かれ「皆殺し」に遭った長崎の断崖、丹後の海辺と思われる(崖には松、浜には大岩ごろごろ、柱状節理も見える)
  • 「幽霊に殺された」松吉が持っていたギヤマンの件で金さんに報告する高崎、日吉大社東本宮内・樹下宮前。
  • 唐物商・よろづ屋へ出向き、かのギヤマンを見せて「恐喝」をしてきた金さん、帰り道に番頭が襲うくだり、日吉大社東本宮(楼門は映らず、中からの画)〜玉垣脇。ひねられた番頭が逃げる道も日吉大社境内か。その番頭、逃げ込んだ葦原で幽霊を見て惑乱、金さんが駆けつけた時には殺されているくだり、琵琶湖西岸河口州と思われる。
  • うまい商売の話でよろづ屋を呼び出す頭巾の侍(中の人は善明)、海辺の神社と波蝕著しい海岸、不明。神社手前には吊橋。
  • 善明・紅蘭きょうだいの父の船大工を訪ねた金さん、崖から落とされた女児・お初だった紅蘭に話を聞く海辺、不明(砂浜を見る段丘)

2016/1/18

■ 遠山の金さん捕物帳 第54話「握られた女」1971.7.18NET/東映

 贋金作りを追うカナ文にくっついて川崎へ行く金さん、当の男は死体で上がり、怪しげな人物は悉く姿を消すミステリー展開。結局小判偽造の大元を摘発するのだが、若気の至りで身を持ち崩した女の再出発のため、お奉行も気を遣うのだった。

ロケ地
  • 文三親分たちが五郎次が来るのを見張って粘る、六郷渡しの茶店、広沢池東岸汀に設営。一杯やりながら外を見ているカナ文のシーンは「窓」から池端が見えていて、金さんがやって来るシーンでは「外」に置かれた床机が見える。設定は川崎宿。
  • 傾いていた上総屋が急に持ち直した件を報告する高崎、御香宮境内。上総屋の手の者が来たので芝居をかましてやり過ごすが、お光に邪魔されて取り囲まれてしまうのは本殿裏手から脇。立ち回りは摂社付近で。このあとお光が詫びて、浪人を捜してくると言うシーンの塀際、川崎宿の旅籠大野屋の番頭・栄造が倒れているのを見て助ける墓地(草むらの石が塚に見えた)は不明。
  • 栄造とお八重が話す川崎宿はずれの葦原、広沢池西岸湿地。昔からずっと好きだったと栄造が告白、身を汚したとお八重が恥じ入るくだり。上総屋のゴロツキが出るが、金さんも出る。
  • 北町奉行所イメージ、京都御苑管理事務所東門(バンクフィルム)

2016/1/17

■ 大岡越前3 第1話「縛られたお地蔵様」2016.1.15BSP

 大岡政談「縛られ地蔵」をアレンジ、悪者やその意図、ところ等が違うものの「地蔵逮捕」という椿事で犯人を焙り出す本筋は「歴代」と同じ。
正月放映の作品なので、おめでたい要素も散りばめてある。

ロケ地
  • 南町奉行所、大覚寺明智門。田所が松屋の様子をお奉行に報告するくだりでイメージ的に出て、その後は地蔵捕縛に出動するシーンが門内外で撮られている。
  • 鯖江藩下屋敷、等持院。松屋の手代・新助が怪我した主に代わって納入しに来ることを了承してもらうくだり。まず山門が出て、門前の見事な松をナメた画。藩御用係の袋田と話すシーンは方丈、南庭白州に新助が控え、縁先に袋田が立つ。このとき、画面奥に霊光殿が映り込んでいる。新助が去ったあと、伊豆屋らと悪企みの際には、北側の名庭が開口部からちらり。後段には山門前で捕り物があり、慌てて門を閉めた袋田が、越前守自身が来ているのを認識しガクブル(腹切った演出とかは無し)
  • 白絹三百反を大八に載せ鯖江藩邸へ向かう新助、途中酒を浴びせかけられたあと息切れしながらのぼる坂、金戒光明寺東坂(のぼりきったところで、通りがかりの老婆に時刻を尋ねる)。一休みしても間に合うと思った新助、地蔵の前に車をとめ石垣に凭れて眠るのは金戒光明寺阿弥陀堂、西側の基壇際に生えている桜の横に地蔵が置かれている。盗難に気付いたあとは東坂を走り降りるシーンも。設定は小石川富坂、寺は「あんぞうじ」と聞こえた。
  • 吉本作左ヱ門邸イメージ、妙心寺東海庵(東門)。忠相の使いで忠高に届け物をする途中、実家に立ち寄る雪絵のくだり。
  • 御城イメージ、皇居巽櫓(登城シーンとか、上様が出てくるとかは無し)

2016/1/16

■ 遠山の金さん捕物帳 第53話「仕掛花火に泣く女」1971.7.11NET/東映

 爆破事件が次々起こるのは、遠山奉行、ひいては老中・土井の失脚を狙った政敵の仕業。奔走の結果金さんは実行犯を突き止め、さらなる犯行は阻止するものの、奥に潜む巨悪には手を出せずに終わるのだった。

ロケ地
  • 北町奉行所、大覚寺大門。御殿川を挟んだ対岸から、通告状つきの矢が射込まれる。後段、お白州開廷の際の画もここ。
  • 隠居に身をやつした土井とツナギをとる金さん、神泉苑池端(東側)
  • 通告状が来たことや、島抜けがあったことを金さんに報告する高崎、神泉苑本殿まわり。金さんが法成橋を渡ってくるシーンもある。
  • 爆破予告を受け封鎖される橋、中ノ島橋。この騒動を窓から見ながら、菊奴姐さんを呼ぶ座敷は中州の店か。青物を運ぶ船が臨検されるシーンは宇治川。
  • 菊奴の兄・喜一が実家に立ち寄ったのを見た金さん、尾行する途中誤解したお光に立ちはだかられるのは相国寺弁天社前(鐘楼の袴も映る)。喜一が入る、田沼の懐刀・板倉内膳邸は林光院。
  • 田沼意次邸イメージ、随心院薬医門
  • 内膳邸から出る「実行犯」三人、相国寺林光院〜鐘楼前〜大通院前を北へ。このあとセットにスイッチ。
  • 爆破の的にされる川開きの両国界隈、宇治公園。川岸に「床」をかいて桟敷席を作ってあったり、橘橋(旧態)や土手に見物衆が鈴なりなどの演出。映画(?)から持ってきた賑わいの画も挿入されている。
  • お白州、相国寺方丈前庭石畳に罪人。奉行は方丈前縁に。勅使門越しの画もあり、罪人が引かれてゆく際は裏庭の方へ。

2016/1/15

■ 遠山の金さん捕物帳 第52話「お岩に化けた男」1971.7.4NET/東映

 四谷怪談を掛けていた小屋で殺人事件発生、皆して祟りだなどと言うところ、金さんは粋人に扮して調べ始める。殺しは意外な筋だったが、因を作った阿漕な野郎はきりきりと裁かれるのだった。

ロケ地
  • 小屋へ提灯貼りで出入りしていて、紋三郎の女房が経営する「地獄宿」に囚われた武家の妻女の告白を聞く金さん、大覚寺放生池源頭部畔。あしらいものは漁具か。
  • 紋三郎の女房・お作と、小屋の大道具係・市兵衛がゆく夜道、放生池堤か。紋三郎に見切りをつけて金持ってトンズラの相談。
  • お光が紋三郎を待っていた「寂しいところ」、広沢池東岸。紋三郎から逃げたお光が転ぶと、目前をお作と市兵衛が流れてきて戸板返し。
  • 北町奉行所イメージ、京都御苑管理事務所東門(バンクフィルム)

2016/1/14

■ 遠山の金さん捕物帳 第51話「白州で抱かれた女」1971.6.27NET/東映

 金さんが人殺しのかどで捕縛されるが、遠山奉行を狙ったものではなく、通りがかりの者に罪を着せただけというお粗末。しかし事件の根は深く他にも被害者がいて、金さんの奔走で一組の夫婦が幸せを取り戻すのだった。

ロケ地
  • 南町同心・朝井を騙し討ちする九頭竜、京都御苑拾翠亭南塀際(細竹編の塀際、殺ったあと「土手」にいた善助を呼びつけ、指示を出す)
  • 文三親分宅でへぼ将棋につきあっていた金さん、投げ出して帰るさ鳴る暮六つの鐘、坊主が撞く鐘は本法寺鐘楼、塔映り込み。このあと金さんは拾翠亭南西角を曲がってきて「現場」に出くわし、善助の証言により犯人にされてしまい、赤沢同心に逮捕される次第。
  • 女房横取りを目論んだ南町与力・伊庭により寄場送りとなった和吉、彼に事情を聞くため潜入する石川島人足寄場は唐崎。高崎どのがお供に化けた金さんを連れて入る。二人は船で来て上陸、石垣際に柵を仕立ててある。
■ ちかえもん 第一回「近松優柔不断極」2016.1.14NHK

 曾根崎心中が大当たりするさまを描いたあと、スランプ時代の近松の話が回想される。
演者のぼやきモノローグのほか、誰が悪くて怪しいのか判然としない進行が大笑い。

ロケ地
  • お初徳兵衛道行きの竹林、大覚寺竹林
  • 近松が行き来する道頓堀川畔、八幡堀。掘割をすべる荷船を配し、白犬を避けつつゆく近松は堀端。不孝糖売りと出会うシーンは松竹オープンセットにスイッチ。後段、竹本座のだしものが半ばで打ち切りとなり、泣いて帰るシーンも八幡堀堀端・このあと幼き日の「起点」が描写される。

2016/1/13

■ 遠山の金さん捕物帳 第50話「桜小僧が選んだ男」1971.6.20NET/東映

 遠山奉行の温情を受け遠国で暮らしていた女が伴侶を得るが、その男が新生活の資金にしようと目論んだ金は二人を悲劇の淵に落とすこととなる。
なんとか「桜小僧」おまさに幸せをと願う金さん、お奉行に迷惑がと身を縮めるおまさ、ともに泣かせる情話。

ロケ地
  • 和泉屋に金を貰うべく、三次とおまさが江戸さして行く街道、北嵯峨農地陵付近竹林脇。江戸へ八里半と書かれた道標あしらい。このあと品川の旅籠へ。
  • 病を発した三次を宿に置いて江戸へ出たおまさ、たちまち金さんに出くわし話を聞かれる堀端、嵐山公園中州掘割端(背後の塀はあしらいものか、忍返し付き)
  • 和泉屋が遣わした荒くれどもが三次を探し回る品川宿はずれの街道、北嵯峨農地竹林際、大きな石が置かれた道隈。
  • 三次が隠れる水車小屋、上賀茂神社ならの小川畔に設営。囮になって出たおまさが、夜の川を走り渡るシーンもある。
  • 北町奉行所イメージ、京都御苑管理事務所東門(バンクフィルム)

2016/1/12

■ 遠山の金さん捕物帳 第49話「刺青を売る女」1971.6.13NET/東映

 遠山奉行が自殺と断じた一件、実は謀殺。過ちを改めるため、人足に身をやつし木場へ入る金さん、それを奉行と知って襲う一団があるかと思えば、知らずに職責を問う姐御がいるのだった。
金さんの口から、背に刺青を背負った経緯が語られるシーンが見逃せない。

ロケ地
  • 木場の材木置場、不明(大きな丸太が多数置土の上に置かれている。端っこに山もうっすら映るが特定には至らず。「丸太町」か)
  • 金さんが考え事をしていてお光に剣突を食らっていると、殺し屋が出て金さんドボンの水辺、大覚寺放生池堤。ほうほうの体で上がってくると、土手に権太の死体を発見。
  • お銀が参る與吉の墓、金戒光明寺墓地(本堂裏手、金さんが出て証拠書類を北町奉行に渡すよう説得、ここで遠山奉行の刺青について語られる)。刺客が出て大立ち回りのシーンは、文殊塔下の墓地石段にスイッチ。
  • 月番代わりで奉行登城のイメージのお城、姫路城はの門下坂と天守見上げの画。

2016/1/11

■ 信長燃ゆ  2016.1.2TX

 本能寺の変秘史、ひとことで言えば公家の陰謀。しかしその公卿は信長の政敵にして崇拝者、彼が暗い企みに至る複雑なプロセスを段階を追って描く。また、要因の一つに女性の影あり。物語は、そのひとの遺児が、変事からただ一人生き残った信長の小姓・坊丸を訪ねてくる三十五年後から語り起こされる。

ロケ地
  • 安土・ハ見寺へ至る坂をのぼってゆく、「晴子そっくりの女御」、高山寺参道坂。坂上に祀られた石の前にいた、かつての信長の小姓・坊丸に、本能寺の変の真相を尋ねる。以降、坊丸の回想のかたちで物語が紡がれる。ラストシーンもここ。
  • 天下統一を目前にした信長が、天覧馬揃開催のため上洛する道、大覚寺心経宝塔(基壇にめぐらされた幔幕には織田家の木瓜紋)
  • 近衛前久と信長が意気投合した、二十五年前の鷹狩りの野、不明。
  • 前久の輿がゆく市中、神護寺山門内広場。内裏イメージ、仁和寺金堂と思われる(蔀戸などは一致するが、屋根が桧皮葺。合成か)
  • 信長が帝を見下ろす事態を前久が回避する馬揃会場、大覚寺梅林と竹林間の草地・遠景に心経宝塔。
  • 誠仁親王が若草の君と睦むのを見てしまう勧修寺晴子のくだり、聖護院宸殿円満院を組み合わせて使ってある。前久がやってきて若宮を抱き上げるシーンは円満院宸殿庭園側廊下。
  • 馬揃が催されている最中に姿が見えなくなる、誠仁親王の五の宮と六の宮のくだり、晴子が内裏を捜しまわるシーンは萬福寺松隠堂(室内を使うが、石庭と塀越しに開山堂を望む図も出る)。表衣を脱ぎ捨て外へ走り出て捜すシーンは、本願寺西山別院の山門内外を用い、塀際には幔幕が複雑に張り巡らされている。この間、信長との邂逅の場面で大覚寺を挿み、戻ってみれば幼い宮たちが父親王と戯れているのを見るシーンへ繋げるが、このシーンの縁側は聖護院宸殿前縁(若草の君とその侍女がちゃっかり親王の傍らに)
  • 安土城イメージ、広い水面と山を合成、その上に「安土城天守」を合成してある。山は安土の山か。
  • 上臈の局が勅使として信長のもとにやってくるくだり、玄関は聖護院式台玄関(カメラ中から)
  • 前久のプランで勅使として安土へ赴く晴子、牛車がゆく道は神護寺書院前。安土城の門は姫路城城内を合成か。また、安土城から望む湖の図は湖北か。
  • 晴子に帝の上意への返答を聞かせると信長が言った桑実寺、晴子が疲れて膝を折る坂は正伝寺参道坂。このあと高山寺参道にスイッチ、信長はお堂前で待つ。
  • 安土から帰ったあと寝込む晴子、東宮御所?内の描写は円満院宸殿。夜、縁先に出て笛を吹く晴子のシーンは、宸殿庭園側縁先。円満院はこのあとも同様の設定で出る。
  • 伊賀征伐、甚助の家族が皆殺しに遭うくだりで映る林は嵯峨か。前久と光秀が惨状を見るシーンも同所か。
  • 信長を仇と襲う甚助、酵素ダートか林道か。前久がピストルで防ぐ。このあと、信長が前久になぜ助けたと問うシーンは吉田神社竹中稲荷本殿前(三高碑への坂が背景に来るシーンも)
  • 天正十年年明け、安土城内ハ見寺に祀られた石に民衆が群参するくだり、高山寺境内。
  • 武田征伐に出陣してゆく信忠、城門は郡山城追手門。高遠城攻略シーンも郡山城追手門まわり、スモーク焚き。勝頼自刃の林、雑木まじり竹林に大岩のアレか。武田領を見渡す信長、不明(山上)
  • 快川和尚立てこもりの恵林寺、千手寺。参道石段と山門内外を使う。前久が門付属の梯子で楼上へ上がるシーンもある。炎上を演出してある。
  • 富士遊覧のくだり、林道と思しき山道、富士山と組み合わせの水辺(沢ノ池か)、不明。富士を映す、山中湖と思しき湖水には「イルミ」演出。
  • 大元宮に祈ったあと、信長を誅すると言い放つ前久、吉田神社大元宮(大元宮とテロップ入り、吉田兼和ら同席)
  • 安土へ招かれた家康が上がる玄関、聖護院式台玄関(上臈の局の時より広い範囲が映る)
  • 家康饗応の役を終えて下がってきた光秀に接触する吉田兼和、神護寺金堂石段下(饗応の際打擲を受け、毛利攻めに際し領地召し上げ通告のあと)
  • 勅使として信長のもとへ向かう晴子、輿がゆく道は神護寺和気公廟所前。内裏で譲位の儀の翌日、信長に将軍宣下と通知する役目。
  • 備中高松城を水攻め中の秀吉が前久の文を受け取るシーン、山上から水攻めの城を見下ろす画。
  • 少人数で安土を出立する信長、郡山城追手門から出る。門の上に天守合成。
  • 本能寺全景イメージ、妙心寺外観。法堂、仏殿、玉鳳院などが確認できる。花園会館からのビューか。

2016/1/8

■ 遠山の金さん捕物帳 第48話「牢を破った男」1971.6.6NET/東映

 役人の陰謀で罪を着せられた男を救うべく、金さんは彼の逃亡先へ遠征。そこでは、共に逃げた二人の罪人の、哀れな末路を見届けることにもなるのだった。

ロケ地
  • 火事でお解き放ちになった囚人たちが渡る夜の小川、上賀茂神社ならの小川。このあと、河畔の祠裏に身を潜める。
  • お光が、勘太郎の妹・お春を金さんのところへ連れて行くくだり、大覚寺五社明神。祠裏から出てきた金さんは、お春の手をとって舞殿の向こうに消える。
  • 甲州、街道をゆく金さん、不明(木橋を渡り、道隈の地道へ)
  • 賭場で金蔵を見つけた金さん、トラブルを起こしているのを連れて逃げるくだり、夜の祠は大覚寺五社明神祠裏。そのあと入り込む酒肆は大覚寺天神島に設営、祠まわりでの芝居や立ち回りがある。
  • 金蔵が斬られて死んだあと、彼に教えられた勘太郎の居場所へ赴く金さん、上賀茂神社奈良社。手荒くシメて源太の居所を聞き出す。設定はお稲荷さん。
  • ED、大覚寺放生池、塔を映す水面に波紋が生じる。44話と同じ。

2016/1/7

■ 遠山の金さん捕物帳 第47話「遠眼鏡で見た女」1971.5.30NET/東映

 金さんとお光が物見遊山の愛宕山、貸し出しの遠眼鏡で見たのは殺人事件。やっと現場の家を探り当てるが、謎めいた人間模様が浮かび上がるのだった。

ロケ地
  • 遠眼鏡貸し出しの茶屋、不明(店のバルコニーの下は切り立っており、入口側は平地。亀山公園みたいな立地?)
  • 殺しのあった家を探し回る二人、石塀小路。探しあぐね座り込む門、今宮神社楼門(道路側、扁額が見えている)。切替で、セット町並みを併用。
  • 文三親分が死体の首実検をしている夜の芝浦、広沢池東岸汀。
  • 備前屋の女将が水木一之丞と密会する茶屋イメージ、錦水亭東屋外観。
  • 北町奉行所イメージ、京都御苑管理事務所東門(バンクフィルム)

2016/1/6

■ 遠山の金さん捕物帳 第46話「顔のない女」1971.5.23NET/東映

 顔を潰されていた、身分ありげな女の土左衛門。上様の子を身籠っていた御中臈が行方不明になっており、調べると怪しいヒトがざっくざく出てくるのだった。
悪党の片棒を担いだものの、追い使われていた男女二人には、奉行の温情が下される。

ロケ地
  • 事件現場へ急ぐ文三たち、大沢池畔か(まだ若い?竹が群生。丈は相当に高い)。土左衛門検分の不忍池は大覚寺護摩堂前汀。
  • 上様お手付き中臈・浪路の方の人相書を金さんに見せる高崎、大覚寺放生池(向こうに護摩堂)。ここで語られる、浪路の方が宿下がり中失踪した谷中延命院墓地入口、大覚寺収蔵庫脇塀際
  • 夜、延命院へ赴く金さん、「加持祈祷・七面大明神」の札が立つ門前は大覚寺勅使門前木柵。墓地入口は先に出た収蔵庫脇塀際、墓地はくろ谷か。入り込む寺内はセット。
  • 浪路の方の受人の旗本・戸越邸、いずこかの塔頭か。
  • 延命院イメージ、徳雲寺塀と鐘楼越しに本堂を望む図。高崎が日道の経歴を報告するシーンは大覚寺五社明神祠裏。
  • 戸越が言い残した、浪路の方の出身地・房州館山へ赴く金さん、浜は舞子浜、碑越しに浜を望む図もある。浪路の方の父の漁師・留吉に会うくだり、突堤は南小松港続きの突堤か(もう一つ、かぎ形の突堤も見える)

2016/1/5

■ 遠山の金さん捕物帳 第45話「奉行に挑んだ女」1971.5.16NET/東映

 手のこんだ芝居を打って、のうのうと殺しの罪を免れようとする男だが、得意げに「戦果」をべらべらと喋るのを金さんに聞かれて一巻の終わり。判決後、見苦しくのたうつ男と違い、手を貸していた情婦は潔く観念するのだった。
劇中、お白州が何度も開廷される異例の展開。

ロケ地
  • 北町奉行所イメージ、京都御苑管理事務所東門(バンクフィルム)。後段にもう一度出る。
  • タレコミ老婆に会いに行く奉行、大塚の寺の墓地は大覚寺聖天堂付近に演出。
  • 源八郎が無罪を勝ち取ったあと、夜更けて外出する旅姿のおきみ、大覚寺五社明神〜大沢池木戸。木戸の近くに、源八郎と密会する小屋を仕立ててある。ここには立ち聞き金さんのほか、アリバイに一役買った双子が顔を出してワヤという次第。

2016/1/4

■ 遠山の金さん捕物帳 第44話「地獄から来た女」1971.5.9NET/東映

 犯行が皆殺しゆえ正体の掴めぬ賊、しかし遠山奉行は遺体の特徴ある傷を見て、記憶を呼び覚まされるのであった。
あらかじめ決まっている、苦い結末に添えられる情が涙もの、遠山桜もこのために披露される。

ロケ地
  • 奉行の回想、剣友と稽古のあと汗を拭った川、小椋神社脇大宮川河床(参道石橋欄干越しの画が導入、二人は土手を上がってゆく)。道場破りが出たと言いにくる門下生たちは境内玉垣そば、橋も映っている。
  • 金さんの伝言を聞き平八へやって来た又四郎、二人外で話すシーンは小椋神社境内摂社〜本殿前。
  • 捕まえた金さんを奉行と承知で連行、盗みの現場で殺そうとはかる一味、狙われた谷中・感応院は相国寺大光明寺、南路地を来て通用門から侵入。このあと橋を渡り蔵に近づくシーンは小椋神社と思われるが判別できず(橋は参道橋上手の簡易橋か)。夜間撮影。
  • ED、大覚寺放生池、塔を映す水面に波紋が生じる。

2016/1/2

■ 水戸黄門第一部 第4話「消えた花嫁」1969.8.25TBS

 お姫様のアバンチュールと助さんの息抜きが、水戸を陥れる策謀に使われてしまう。とっ捕まった助格を助けに行った老公、姫の前で助さんを叱り、暗に姫を諭すのであった。

ロケ地
  • 女中に身をやつした照姫と盆踊りに参加する助さん、不明(屋形付きの水場のような建物など見え、神社境内のような雰囲気)
  • 我儘を言って困らせたことを助さんに詫びる照姫、ここを怪しの者どもが襲い大立ち回り、結果姫さま付きのじいに二人が「逮捕」されてしまう夜の林は下鴨神社池跡と思われる(窪地、石積みが散見される)

2016/1/1

■ 大江戸事件帖 美味でそうろう 前編 2015.12.4BS朝日/東映

 瓦版ライターの浪人・柿江新平太は、提灯記事を書かせようとした富商の依頼をはねつけるが、その回船問屋・河内屋、実は大いに曲者。新平太の記事を出し抜いた恩猫の件も、相棒のお鶴が躍起になっている気の毒な母子の件も、遠山奉行がカリカリ来ている水野老中の件も、剣友の勘定方役人の逆玉の件も、全てその悪徳商人が暗躍している気配なのであった。

ロケ地
  • 遠山奉行の焼蛤裁判が終わったあと、無罪となった熊沢浪人に話を聞く新平太、妙心寺東海庵塀際。
  • 荷船が往来する河岸イメージ、八幡堀新町浜。下り酒が荷揚げされるシーンはセット撮り。
  • 江戸城イメージ、二条城東南隅櫓と北大手門。河内屋について水野老中が遠山の報告を聞くくだり、内部はセット撮り。
  • 深川イメージ、八幡堀白雲橋。殺された芸者・音奴のことを聞き込む新平太のくだり。
  • 新平太の回想、父と釣りをした川端、大覚寺大沢池畔・画面奥に天神島朱橋映り込み。侍の世は続かないと言い放つ父、新平太は前髪の少年。
  • 音奴殺害現場に落ちていた折詰の掛け紙が父の著作だったことなど、物思いに沈む新平太のくだり、雑木まじり竹林に大岩露出のアレ。
  • 賊の一味・弥助が見張る神社、わら天神。六勝大神前で子らが竹馬遊びしているのを物陰から凝視、故郷に残した子のことを思い出し忸怩。
  • 才治郎を呼び止め飯に誘う新平太のくだり、才治郎が出てくる門は妙心寺衡梅院門。歩きながら話すシーンは妙心寺玉鳳院前路地、音奴のことを問う。
  • アイキャッチ江戸の町イメージ、八幡堀白雲橋下を荷船が往来するさまを描く。勘定奉行所の腐敗ぶりを麟太郎に聞くくだり。
  • 凶賊一味がうろつく鏡野天神、わら天神境内。持ち逃げされていた金を掘り起こすシーンは六勝大神裏手(夜)、あとで捕方も入り大騒ぎ。
  • 賊の件で関わり濃厚にもかかわらず水野の意向で捨て置かれる河内屋、遠山に掛け合ってもダメで考え込む新平太、大覚寺天神島朱橋欄干に腰掛け。蓮が派手に開花。このあと才治郎を呼び出し問い詰めるシーンは、先に出た竹林に大岩のアレ(才治郎の自刃で終わる)

■ 大江戸事件帖 美味でそうろう 後編 2015.12.5BS朝日/東映

 奢侈禁止令が出て、瓦版も出せなくなる情勢のもと、河内屋らの暗躍はやまず、新平太のごく近くに「犠牲者」が出る。頭にきた矢立者は奉行にねじ込むがはぐらかされ、その上父が悪党の一味と知るも手を出せず、悩んだすえ剣より強いものに訴えるのであった。

ロケ地

  • 天保の改革で禁令が出される町のイメージ、八幡堀明治橋。
  • シャボン遊びをする女児たちを凝視する男たち、子らは大覚寺五社明神舞殿前。本殿脇から男たちが走り出て拉致。年嵩の女の子は十組問屋でも硬骨漢の備前屋の娘、実は芸者時代のおろくが産んだ娘と後で知れる。
  • 江戸城イメージ、二条城東南隅櫓。禁令の徹底について遠山に問う水野のくだり。
  • 絵師・幸吉(最近版元に来た青年、元は提灯屋)が凧(お夏清十郎の柄、福屋の娘に見せるため揚げているもの)をあげる広場、大覚寺遣水跡。ここはこの後何度も出てきて、幸吉が福屋の使嗾で殺されたり、瓦版を撒く凧揚げをしたりするシーンがある。水面が見えないくらい抽水植物が茂っている。
  • 福屋へ侵入した新平太だが、父「市助」に見つかり、外で話すシーンは大覚寺天神島祠脇。刀に手をかける新平太だが、抜けず。
  • 怒り心頭で道をゆく新平太の前に立ちはだかる市助、大覚寺大沢池北辺並木。福屋に関わるなと言われ斬り合いになるが、新平太の負け。
  • 河内屋らの悪事を暴く瓦版を作る新平太たち、夜を徹して行われる作業の際出る夜の町イメージ、八幡堀
  • 同心に復した父と飯を食う新平太、大覚寺護摩堂前に床机しつらえ。
  • 黙って旅に出ようとした新平太に追いつくお鶴、大覚寺放生池堤。行き先はグルメガイド「美味でそうろう」の開いたページということで、ほうとうを食いに甲州へ。

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