時代劇拝見日記
2016年10月

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2016/10/31

■ 鬼平外伝 最終章 四度目の女房 2016.10.9BSスカパー!/松竹

 お盗めのたびに、新たな地で新たな女房を娶る、本格の盗賊配下の「大工小僧」伊之吉。彼はかしらに言われるままつとめを果たすが、どうしても「四度目の女房」のことが脳裏を去らない。夫婦として過ごした濃密な愛の時間は互いの心を束縛するが、再び相見えることはついにかなわないのであった。

ロケ地
  • 仕事を終え帰宅する伊之松、道具箱を担いで走り抜ける門は仁和寺中門(参道をのぼってくるのを内側から)。このあと長屋セットへスイッチ。
  • おりつの父・佐太郎の墓へ参る夫婦、不明(立地は高台、大きな五輪塔など目立つ)
  • 大川の川開きの日、雑踏で同じ柄の匂袋を買い求める夫婦、上賀茂神社ならの小川畔。川中に遊ぶ子らを配置、夫婦は河畔の祠に祈ったあと、近くにしつらえた露店へ立ち寄る。ここで留三のツナギが来る。
  • 橘屋から盗んだ金を船に運び込む赤池の一味、広沢池観音島を船着に見立て。
  • 女に未練を残し抜けようとした与平が制裁を受け消されるシーン、大覚寺五社明神祠脇〜有栖川河床。赤池の盗っ人宿近く設定で、伊之松はセットのそこから制裁を眺める画にしてある。
  • 伊之松に去られたおりつが勤めるようになった池之端の出会茶屋・ひしやのくだり、不忍池イメージで出るのは大覚寺放生池北岸から放生池堤を望む図。
  • 次の仕掛けをするため名古屋の商家の普請場へ入る伊之松、尾張名古屋イメージに名古屋城天守
  • ひしやの女将・おせいを待ち伏せて大金を渡し、一晩だけでもいいからおりつを手に入れたいと頼み込む薬種問屋あるじの利三郎、大覚寺護摩堂前。お堂の裏から見る図、池には蓮開花。
  • 綱右衛門おかしらがこもる奥三河足助、渓谷イメージは保津峡(ロング)
  • ひしやを辞め中屋に囲われるようになっているおりつのくだり、中屋と会う茶屋界隈のイメージ(?)八幡堀。荷船が行き来する。おりつは下谷の長屋に住まいしおこうを養っている。
  • 向かいに越してきた仁吉に言い寄られるおりつ、大覚寺放生池堤(橋手前で立ち止まり池の方を眺める)〜護摩堂(縁先に仁吉がいて待ち伏せ、その後堂内へ連れ込まれる)。からくも逃れたおりつが逃げ去るシーンに天神島朱橋が映っている。おりつは、ひしやで客をとった帰りという設定。
  • 次の仕掛けまでの間、但馬・豊岡に滞在する伊之松、釣りをしていると留三がツナギに現れる水辺は琵琶湖畔・第二なぎさ公園。伊之松はヤナギに凭れて寝ている。沖ノ島や長命寺の山、三角州の先端などが見えている。伊之松はおりつの様子を見て来てくれないかと留三に頼み、掟破りだと拒否される。
  • かしらの命令でもと銭神の手下・仁吉(かしらの大往生後、綱右衛門預かりとなった)とともに川越へ行く伊之松、二人がゆく東海道は琵琶湖畔松原。松並木越しに沖ノ島の島影がちらり・湖東か。
  • 川越へ着いた伊之松、仁吉に案内されてゆく堀端は八幡堀堀端。白雲橋の上手。
  • 川越でも大工仕事をはじめる伊之松、船頭に声をかけ行先を江戸と聞くくだりは八幡堀白雲橋から堀を覗き込む図。後段、江戸へ行くためこの船に乗り込むシーンがある。
  • 江戸へやってきた伊之松、女の骸を掘り当てる上野山内青龍院裏の神木の根方は大覚寺天神島スダジイのもの。
  • 川越へ戻り、仁吉を刺殺する伊之松、夜の河原は中ノ島橋下手河川敷、堰堤の落水が光っている。このとき、言い訳する仁吉の回想で、上野山内で仕出かした「別の女の絞殺シーン」で大覚寺天神島祠と木が映る(おりつを追っかけ見失うと、女が祠に祈っているところに出くわした次第→「神木」裏手へ)
  • 「生きていた」おりつを捜し当てるものの、姿を遠目に見ただけで「追っ手」に囲まれてしまう伊之松、連行され仕置きされるシーンは大覚寺遣水跡(ヤナギの根方に例の石仏あしらい、匂袋がここに飛ぶ)。おりつが住んでいるのは、南新網町という設定。

2016/10/28

■ 石川五右衛門 第3話 2016.10.28TX/松竹

 油を買い占めて値を吊り上げ庶民を苦しめる悪徳商人、当然それを的にする五右衛門だが、黒幕に釣られていた。
その「裏」は二重仕立てで、とりあえず都に灯りは戻るものの、闘争は続く。

ロケ地
  • 金蔵の誘いで花街へ行く夜左衛門と奥山、鍛錬中の奈々と出くわす林、随心院本堂裏手林間。塀も映っている。オヤジはここで離脱、しかし奈々を連れてゆく羽目に。
  • 花街へ行く途中、奈々が茶々の近況を話して聞かせる町角は今宮神社稲荷社脇。茶々が佇む庭は二条城清流園池泉畔(夕景)
  • 聚楽第イメージ、大覚寺全景大阪城天守を合成した第一話のアレと同じ。美濃屋が関白に拝謁するくだり。
  • 茶々に昔話をする関白、戦場で迷い倒れ伏した竹林、大覚寺竹林か。
  • 美濃屋に仕掛ける謀議が行われる閻魔堂外観イメージ、大覚寺護摩堂。中はセット撮り。
  • 美濃屋裏へつける船がゆく水路、大覚寺天神島北辺水路。夜間撮影。
  • 加賀屋によって運び出され隠されていた油をポンプで吸い上げ船に導くくだり、船がつけられている堀端は宇治川派流・月桂冠大倉記念館酒蔵裏手堀端。夜間撮影。
  • 桶を放置して民に油を汲ませる水辺、大覚寺大沢池北東畔・遣水跡汀。五右衛門名義の捨て札が立っている。
  • 茶々に今回の顛末を話す奈々、二条城清流園池泉畔。
  • 灯りが戻った都を睥睨する五右衛門、南禅寺三門。ぱぱぱっと灯りが回復してゆく…電気か。

2016/10/27

■ 水戸黄門第一部 第17話「人情喧嘩そば」1969.11.24TBS

 老公の財布を狙った泥棒だが、名の通った泥棒・弥七を見て投降、彼の親分である老公に盃を願う。「大蛇の長次」の事情をきいた老公、親孝行の手伝いで姫路へ赴くが、長次の親爺は御城下で蕎麦屋を営んでおり、喧嘩蕎麦屋小言蕎麦屋正直蕎麦屋などと異名をとる訳は、グレて家出した倅への思いからなのだった。

ロケ地
  • 岡山藩の臨時関所が設けられている街道、不明(溜池端の地道)。民の難儀を思った老公、「ひとつ手形無しで通ってみるか」。関役人と揉めているところ、行商人姿の長次が現れて老母に孝行とか話を作って役人を泣かせ、通行を許可される。このため老公らも通される運び。
  • 長次の親孝行資金捻出のため、旅人を物色する有年峠、中山池堰堤上の地道。鶯橋まわりを使う。縦貫道ができる前の旧態と思われる。
  • 池田侯がお泊りの室の津イメージ、不明(海浜と坂を這い上る町)
  • 姫路城下イメージ、姫路城天守
  • 長次の顛末を見届けて当地を後にする一行、不明(切通し山道)

2016/10/24

■ 水戸黄門第一部 第16話「命かけるとき」1969.11.17TBS

 恋人を殿に差し出し、世継をと願う侍の心中には私心あらず。藩政を改革するため門閥を除き、心弱き君主に強き血をとはかる思いはしかし、強烈な抵抗に遭う。敵が老公を擁し事を曲げようとするとき、氷川隼人は死を覚悟して御前に罷り通るのであった。

ロケ地
  • 松江城へ駆け入る早馬、彦根城佐和口多門櫓内外。天守もイメージに出る。
  • 江戸表で殿が吐血と知らされた用人首座・氷川、何者かの襲撃を受ける帰りの夜道は広隆寺東塀際。
  • 氷川の命で江戸へ取って返した使者が銃撃される山道、湖南アルプスか(幼松が目立つ白い山肌、切通しの道など)。ここへ老公一行が来かかる運び。
  • 家老が老公を取り込むように宿舎にする月照寺、不明(寺の山門か)。押しかけた氷川を誰何しとどめる衛士の一人に福ちゃん。
  • 老公が氷川と会うため出す釣り船、広沢池東岸葦原近く。氷川が騎馬でやってくる汀、琵琶湖岸河口州(船着きはありものか/背景に八幡の山並み、東岸と思われる)。林田の妨害に遭い老公には会えず。
  • 家老が擁する若君を見舞うため入城する老公、彦根城天秤櫓廊下橋(見上げ)
  • むざと落命させた氷川を思い暗澹と道をゆく一行、はじめに出た湖南アルプスと思しき山道(遠景に二上山に似た山が見えるが、まさか屯鶴峯では…違うと思うけど)

2016/10/21

■ 石川五右衛門 第2話 2016.10.21TX/松竹

 一座と懇意の力士・岩川は、愛息をさらわれ、大一番に負けるよう脅迫される。勧進相撲の裏で賭け事をして大儲けを企む一味、子まで巻き込む非道を、正義の味方は許しておかない。
この事件に茶々がからんで大騒ぎになり、石田三成がヤバげな一面をのぞかせる。

ロケ地
  • 奈々から夜左衛門一座の話を聞いて顔を輝かせる茶々、二条城清流園池泉畔。
  • 関白の御前で相撲をとり、そこで茶々を見た岩川、聖護院宸殿。関白と茶々は宸殿前縁に、相撲は白州で。石塔が映り込む。
  • 勧進相撲の土俵、大原野神社の土俵。
  • 闇籤一味に拉致される岩川の倅・礼三郎、三井寺金堂裏手石垣際。
  • 閻魔堂に集まり、礼三郎と茶々奪還のため出動を決める五右衛門一党、大覚寺護摩堂(中はセット撮り)
  • 茶々を送り届けたあと、彼女の簪を手に楼門でキメる五右衛門、南禅寺三門。星の演出があざといがキレイ。

2016/10/19

■ 水戸黄門第一部 第15話「わしは天下の風呂番だ」1969.11.10TBS

 水戸へ帰るのがナシになる経緯を描く。今治の町を逍遥する老公、木綿の関係者が急な政策転換に慌てるのを目撃し帰り船を逸す。逗留先の旅籠では殿さまに見初められた女将が難儀、これにフライング若侍集団なども出て大騒ぎ。身分を明かして解決するが、事はひそやかに行われる。

ロケ地
  • 格さんが船待ちをしているが老公たちが来ない渡し場、舞子浜。松原に茶店仕立て。ラスト、水戸へ帰らず逆方向へ発つ一行も同所松原。

2016/10/17

■ 水戸黄門第一部 第14話「叛逆者の群れ」1969.11.3TBS

 世継問題で城代と付家老が対立する構図のなか、暗殺や世子誘拐など物騒な情勢、ここへ老公一行がやってくる。曲折のすえ後継は決まり藩は安泰、しかし「敵味方」双方たくさんの血を流すのだった。

ロケ地
  • 丸亀から山越えで高松入りした老公たち、谷川で口を漱いでいると追っ手に斬られた侍が崖から落ちてくるくだり、保津峡落合。一行は河口右岸汀、御用林入口は山中の林間(不明)、郡奉行目付・松田が追い詰められるのは落合崖道、落下岩から転落、下にいた老公一行が救護の運び。後段、松田が隠していた書付を出しにくるのも落合と思われる。
  • 付家老に反発する若侍たちが、世子・軽丸ぎみをさらって立てこもる正念寺、慈眼堂。山門内外、お堂扉内外、参道石畳灯篭群等をを使う。
  • 若侍たちを説得に行こうとする頼豊を止める付家老、城の庭は阪口青龍苑池畔。付家老が去ったあと、頼豊に自責の念を述べる千加は築山の裾。
  • 事後、藩主一家に見送られ当地を発つ一行、舞子浜砂浜。背景に岬が来ている。

2016/10/15

■ 石川五右衛門 第1話 2016.10.14TX/松竹

 ちかごろ京で人気の白波夜左衛門一座、彼らの正体実は希代の大泥棒・石川五右衛門一味。ぬけぬけと前田玄以配下の兵法家宅に皆して居候しているが、座頭が助けた母子を引き裂く権力者の無体に大いにムカつき、聚楽第にのうのうと侵入し、派手にやらかしてくるのであった。
関白ばかりか、ふだん身近にいる兵法家親子まで、五右衛門一党の正体に気付かないという、お約束のノリが面白い。

ロケ地
  • 五右衛門の処刑、見物衆は三条大橋上か。処刑場が設けられた三条河原は桂川・松尾橋上手右岸河川敷(罧原堰堤下の中州合流点近くの汀)
  • 聚楽第、大覚寺全景大阪城天守を合成、勅使門前をいじって石垣と濠を描いてあるほか、北西方向に町並みを付けてある。後段夜景なども出て、京洛の一画でそこだけ光っている態の表現なども。茶々が佇む聚楽第の庭園は二条城清流園、本丸御殿の石垣や桃山門がちらりと映り込むカットも。室内はセット撮り。
  • ファンの女の子たちが熱狂して黄色い声を上げる白波一座の興行、石清水八幡宮頓宮南門前。夜間撮影。
  • 茶々の回想、戦火を逃れ供とはぐれ乱破に捕まりかけた北ノ庄の山中、酵素や鳥居本に似る。
  • 関白が「盗んだ」財宝を拝みに行くべく支度する五右衛門一党、閻魔堂イメージは大覚寺護摩堂
  • 聚楽第の大屋根を破って逃走する五右衛門、屋根は大覚寺信徒会館のそれが素材か。
  • おりつと買い物に出る小雀、さびれた町は仁和寺茶所前。二人身の上を語り合っていると、役人が現れおりつを連行してゆく門は中門。このことを知らせに戻る小雀は塔前林間を走る。
  • 女の無宿人だけ捕まえてゆくと聞いた夜左衛門、指示を受けた金蔵が賭場に出かけてゆくのを追いかけ剣突を食らわす小雀、石清水八幡宮脇安居橋
  • おりつを救出すべく聚楽第に侵入する一党、白波一座として入る通用門は大覚寺式台玄関脇宸殿通用門。宸殿からの画、玄関前のと両方のアングルが出る。信徒会館の甍も映り込んでいる。
  • エンドロール後に出る「絶景かな」の楼門は南禅寺三門、ロングの画もあり。衣装が渋い。

2016/10/14

■ 水戸黄門第一部 第13話「追いつめられて」1969.10.27TBS

 讃岐へ向けて船に乗ろうとする一行だが、堺の町で雪隠詰めにあう。頼みの弥七も撃たれた挙句牢に放り込まれ窮するところ、心の底では風車の親分にぞっこんだったお蝶が、まさしく捨て身で助けてくれるのであった。

ロケ地
  • 堺港イメージ、琵琶湖かあるいはマジ海か。桟橋は木製、船止めで帆をおろすシーンや、禁が解けて出帆のシーンなど。
  • 堺を避けて闇船に乗り込むべく大坂へ向かう老公一行だが、兵庫の手の者に待ち伏せされ囲まれてしまう浜、琵琶湖東岸(葦原、砂浜、松原が出てくる。対岸の高い山が映り込んでいる)
  • 忍びたちをやり過ごし、約束の船に乗ろうとする港で兵庫に追いつかれ対峙のくだり、港も立ち回りの砂浜もマジ海と思われる。切り立った崖や小島なども見える。

2016/10/12

■ 水戸黄門第一部 第12話「娘の命一千両」1969.10.20TBS

 夕立に遭い病を発する老公、親切な雨宿り先を見つけるが、そこに賊が押し入ってきて、家主ともども監禁されてしまう。
人質になっている間、家を離れ寮で暮らしていた娘の心を解く、人情話が入っている。

ロケ地
  • おみちが侍女と暮らす泉州屋の寮、走田神社社務所。堺の町へ二里の位置。
  • 老公らが寮へ迎えられている間、雨の街道を走る三人組、走田神社社叢脇
  • 格さんと松(三人組の一人)が、身代金を要求しに泉州屋へ向かう道、走田神社社叢脇田畔。このあと田んぼの中の畦道になり、はさ木が見えている。
  • 人質交換に指定の、堺の町外れ千人墓地の三重塔下、金戒光明寺墓地。やりとりと立ち回りは墓地中央石段と墓石の間で。一味の首領級の浪人・軍十郎が金を隠していた塔は文殊塔、内部はセット撮り。
  • 泉州屋一家に見送られ発つ老公一行、土手は曽我谷川か。ちらっと見える橋は欄干が低く、穴太橋にも見える。土手には松の高木。名を問われるが、はぐらかして去る。

2016/10/11

■ 水戸黄門第一部 第11話「二人の黄門さま」1969.10.13TBS

 伊賀のご城下へやって来た一行だが、その前の山道で逃げてゆく姫君を見るし、旅籠では光圀に成りすました怪しの主従にあう始末。しかも、兄を飛び越して後継ぎに決まった伊賀守の若君は、度を越したご乱行で民を嘆かせていた。
第一部11話にして早くも出るニセ黄門ネタ、シンプルで面白い。

ロケ地
  • 伊賀手前の街道、不明。老公らがゆく峠と、姫様の馬が疾走する眼下の道は同じ場所か。切通しやカーブも見える地道。「眼下の道」の向こうには溜池がある。
  • 伊賀のお城、彦根城。次男の若様が腰元と戯れる庭は玄宮園、背景に天守が来る。この画は後段もイメージで出る。
  • 岡山藩の姫様一行が宿館とする寺、不明(門越しにお堂、部分)
  • 祭りで賑わう白昼の往来で、若君の短刀を用いて腰元を殺した忍者と対峙する弥七、芦浦観音寺門前。石垣や塀を用いて忍びの攻防が演出されるが、弥七ドボンの濠は撮影所と思われる。
  • 次男坊の行跡が暴かれたあとも、頑として長男相続を拒否する伊賀守、その直後城を下がってきた一行に刺客が殺到する道は芦浦観音寺前か。

2016/10/8

■ 水戸黄門第一部 第10話「母恋い馬子唄」1969.10.6TBS

 生き別れた母にいつか会える日のため、なけなしの銭を貯める健気な馬子。そして邂逅、立場上身動きのとれぬ母のため、身分を明かし事をおさめる老公、幸太の元気な声に送られ当地を去るのであった。

ロケ地
  • 松坂宿手前、逃げたアオを止める前に一行が渡っていた橋、若森廃橋に似る。橋から山まで道が通じていて、馬はそこを走ってくる。土手にはけっこう背の高い松。
  • 幸太に見送られ渡し船に乗る一行、不明。瀞と瀬が連続する谷底平野を流れる川、蛇行の先に里も見える。京北町宇津根あたりの桂川に似る。

2016/10/7

■ ご存じ金さん捕物帳 第27話「桜吹雪が春を呼ぶ」1975.3.30NET/東映

 歌うお奉行集大成、金さんものとしては異例の終わり方をしてキメる。
話そのものはいつものパターン、せっかくの二役の渡世人があまり効いてないのも笑える。

ロケ地
  • 上州から出てきたおかよと三吉を拾う金さん、大覚寺放生池堤。金さんは「さかづき小唄」を歌いながら堤を来て、東端の橋たもとで二人と出会う。
  • おさよが浪人にからまれているところへ現れ助ける渡世人・伊平のくだり、今宮神社絵馬堂脇坂〜稲荷社前。
  • 遠山奉行辞任で町衆大騒ぎのくだり、あんな名奉行は出ないと話す男たちの背景に今宮神社楼門
  • 新聞少年の替え歌を歌いつつ街道をゆく太吉、北嵯峨農地竹林際(是より程ヶ谷宿と書いた道標や地蔵、わざとらしい桜枝一枝あしらい)

2016/10/6

■ ご存じ金さん捕物帳 第26話「上方から来た男」1975.3.23NET/東映

 上方から来た二人連れは、大事な女性を捜すも空振り、金持って男と逃げたと言われ困り果てる。もちろん金さんが助けてやるのだが、事件の匂いも嗅いでいるのだった。

ロケ地
  • 浪人三人組が「強請り浪人」に斬られる今戸の大池、大覚寺大沢池(夜仕立ての画、殺陣のシルエットが美しい)。検分は昼間。
  • おきみと逃げたはずの源次が土左衛門で見つかる水辺、大覚寺大沢池畔。観月台映り込み。設定は同じ今戸かも。
  • 金さんに見送られ上方へ帰ってゆく松之助一行、大覚寺放生池堤

2016/10/5

■ ご存じ金さん捕物帳 第25話「帰って来たならず者」1975.3.16NET/東映

 サイテーな男である亭主と、彼が連れてきた態のゴロツキ浪人どもに翻弄される女。過酷な運命の果て、したたかな性を持つに至ったお絹だが、奉行はささやかな幸せを指し示してやるのだった。

ロケ地
  • 石和宿でテラ銭泥棒をはたらいた浪人どもが巣食う神輿小屋、今宮神社絵馬堂に演出。外観も、中からの映像も出るが、かなり判り難い。
  • お絹と安吉が気持ちを確かめ合っていると、浪人の一人が現れて刃をかざす町角、今宮神社神馬舎裏手。助けを求めるお絹のシーンで、楼門など映り込む。

2016/10/4

■ ご存じ金さん捕物帳 第24話「騙された悪女」1975.3.9NET/東映

 頑固一徹の職人の恋女房は、彼に禁制品を作らせるため「派遣」されてきた、偽りの女。日を過ごすうち、彼女の心に亭主への愛が萌すが、もちろん悪党どもはそれを許さないのだった。

ロケ地
  • 酔った侍を介抱しつつ料亭から連れ帰るお艶と伊之助、大覚寺五社明神(夜仕立ての画)。川越藩御納戸役の「殿さま」が、翌朝死体で見つかるのは祠脇。

2016/10/3

■ 三屋清左衛門残日録  2016.2.6BSフジ

 前藩主の用人をつとめた清左衛門は、殿の死をもって隠居。恵まれた待遇で悠々自適の暮らしと思いきや、菩提寺を訪ねるとほのかな恋の記憶が立ち現われて世話を焼いてしまい、釣りに出ると藩内の政争に巻き込まれる仕儀となってしまうのだった。
けっこう波乱に富んだ隠居の日常が、「残日録」に淡々と記されてゆく。

ロケ地
  • 物語の舞台となる「さる東北の藩」の情景、今浜菜畑越しに湖水と雪嶺を望む図。対岸の景色には修正が入っている。川が流れる里の風景の奥にも雪嶺。侍や行商人が行き交う城下の路地は金戒光明寺永運院下坂(坂上から見下ろしの図、善教院の甍の向こうに、海と雪嶺合成)
  • 法事の相談で菩提寺へ赴く清左衛門、寿岳寺山門と参道は百済寺赤門と続きの参道、頭巾を被った多美とすれ違う。和尚と話すのは庭園本坊。
  • 多美のことを和尚に聞いての清左衛門の回想、支藩へ使いに出た帰り、多美の母・波津(故人)を同行し雷雨を避けて雨宿りした庚申堂、鳥居本八幡宮。二人は鳥居をくぐり坂を駆け上がる。舞殿には扉が付けられている。
  • 清左衛門が顔を出す中根道場、金戒光明寺禅道場
  • 嫁に勧められ釣りに行く清左衛門、小樽川は保津峡汀巌上。河岸を変える清左衛門、野塩村への道標がある崖道は落合崖地、鳥刺しのような人影を見る崖は落下岩(見上げ)、増水で窮したおみよと娘を助けるのは落合河口。
  • 清左衛門宅へやって来る佐伯、金戒光明寺永運院下坂。このあとセットにスイッチ。後段にも出て、季節の変化を演出してある。
  • 清左衛門を訪ねてきたおみよ、黒田に釘を刺されていた件を尋いてみるくだり、おみよが二人の貴人を目撃した多田掃部の屋敷、民家長屋門と門内側の建物際。おみよが言った人相の一人の浅田家老のくだりでイメージに出る、庭で鯉に餌をやる家老は梅宮大社神苑池の橋。
  • おみよを里へ送っていくと決めた清左衛門、時間経過を現す鐘の画はくろ谷鐘楼か。
  • 野塩村へ向かうおみよと清左衛門、二人渡る夕景の橋は保津小橋。このあと大堰川堤(緑地のところ)を経て丹波国分寺(門内側から二人を見る図、境内集合墓?脇をゆく二人、朝田派の見張りに囲まれるのは本堂前。ここでヤバくなるが、平松が追いついて来て事なきを得る)
  • 朝田家老に「失敗」を報告する若侍たち、朝田邸茶室イメージは梅宮大社神苑池中亭。にじり口から家老が彼らを見る茶室内部もここで撮影か。
  • 野塩村の道を歩く清左衛門、民家塀際。多田掃部邸は民家長屋門。ロングの画もあり、門前で「釣り仲間」と出くわすが彼が掃部その人。邸内で話す二人、庭の見える座敷もこの民家か。
  • 小樽川イメージ、保津峡を高所から見た図、山は紅葉。

2016/10/1

■ ご存じ金さん捕物帳 第23話「大火に消えた女盗賊」1975.3.2NET/東映

 大火は小伝馬町に及び、囚人が護送されるが、その途中何者かの襲撃を受け、女囚が一人消える。もちろんその女が目的、豪商のオランダ金庫を開けさせるため、技能ある者を要した一味があった。
金さんチームはするすると核心に迫り、凶賊の先回りをしてのける。

ロケ地
  • 消えた女囚・お仙の父親が運ばれた大八を捜すくだり、立小便をしようとした太吉がそれを見つける寺の境内(えいへいじと言ってたような)大覚寺護摩堂脇〜大沢池汀。お堂の中にはお仙と父・辰吉(病臥)、内部はセット撮り。
  • 怪しの行商人をつける金さん、大覚寺放生池堤〜護摩堂(ここへ入ってゆく)。出てきた男を追ってゆくがお獅子の二人に邪魔されるのは五社明神。男が逃げる際飛び越える祠は、天神島祠の東側に小祠を設営。
  • 獅子舞の二人がお仙にターゲットの情報を告げる町角、大覚寺五社明神舞殿。

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