時代劇拝見日記
2017年2月

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2017/2/28

■ 水戸黄門 第二部 第4話「漆三代」1970.10.19TBS

 むかし貰った会津塗がお気に入りの老公、作者を訪ねて会津へ寄り道。そこでは、当の漆器の粗悪品が出回り、名人は製作をやめてしまっていた。
松平家に巣食う悪を除いた老公、漆職人父子の和解を見て旅立ってゆく。

ロケ地
  • 左越後道、会津へ17里の道標がある街道、不明(下り坂の地道、行く手は山峡の、両側に棚田の道。昔の作品で見たような・中山池付近か)。ラスト旅立ちも同所。
  • 間道を抜けてゆく大八を見る一行、保津峡落合崖道。脱輪の手助けをしようとして邪魔にされる、あるいは包みからこぼれた器を拾うと怒鳴られて、怪しさ満点。
  • 筆頭家老の腹心・伊藤が襲撃される、勘右衛門宅からの帰り道、大覚寺大沢池堤。助格介入、八も手助け。
  • 間道で見かけた男を尾行する助さんと八、保津峡沿いの地道(トンネル手前の50号と思われる)。このあと山中の漆畑、ガレ場へ(秘密工場設定。谷山林道みたいな切通しもあり)
  • 次席家老・酒巻邸イメージ、大覚寺明智門。悪徳商人と密談のくだり、弥七が天井裏にいて露見。
  • 会津屋と取引しに来た男たちを倒して割符をとる助さんと八、保津峡落合落下岩と周辺。

2017/2/27

■ 水戸黄門 第二部 第3話「暁の乱斗」1970.10.12TBS

 一揆の張本人とされる庄屋の唐丸を見つめる娘、果たして深い訳あり。護送の任にあたる「まともな方」の役人に近づいた老公は、深刻な事情が隠れていることを確信するのだった。
またまた比留間が湧いて出て、たちまち悪代官に取り入るが、形勢不利と見るやすぐに逃げる。

ロケ地
  • 福島手前の街道をゆく老公一行、不明(山道)。おるいと出会う茶店、棚田に設営か。
  • おるいが父の大庄屋・庄左衛門の無事を祈りに行くやしろ、長谷八幡宮(助さんとお菊が、朱色の二の鳥居まわりの玉垣の隙間から、本殿で祈るおるいを凝視)。村の衆の暴発を止めようとするシーンにも出てくる。
  • 老公が真面目一方の代官所役人と深い話をする水辺、不明(溜池端か、対岸に家らしきものも見える)
  • 代官の手先が唐丸を始末しに来る峠、不明。ここへ至る街道は川堤と思しき地形、あとは山道と林道(ここでラス立ち、印籠が出る)
  • 役人や庄屋と村人たちに見送られ当地を発つ老公、小祠のある街道は仰木の梅宮神社端の小径。

2017/2/25

■ 雲霧仁左衛門3 第八回「死闘の果て」2017.2.24BSP

 雲霧一党は、仲間の仇をとりに来る。当の藤堂家のほか、火盗にも予告を送り付け、ぬけぬけと入り込んだ彼らは、一万両強奪のほか、侍の矜持をずたずたに裂いてゆくのであった。

ロケ地
  • 藤堂家上屋敷、随心院各所。薬医門が表門、本堂や書院に回廊が屋敷内描写に。薬医門まわりは、門内外のほか大玄関も使われる。
  • 高瀬の墓、くろ谷か(立地は高台、堂塔が見えている)。藤堂家が催す茶会のことを、式部に報告に来る藤兵衛のくだり。
  • 幕閣を招いて賄賂を土産に渡す趣向の藤堂家の茶会、野点の席は大覚寺宸殿前に設営。幔幕には蔦の紋。
  • 藤堂家にお構いなしと、若年寄・大久保に言い渡される式部、城内居室は金戒光明寺方丈座敷(開口部から勅使門かのぞく)
  • おようの塚、酵素か。林の際。
  • 式部と対峙する仁左衛門、西の湖園地葦原。
  • エンディングに被さる、次の的に向けて動き出す一党のくだり、賽銭箱に小判を投げ入れる小頭、大覚寺五社明神本殿。和尚へお使いに来た武家女に化けている千代、愛宕念仏寺石仏前。お城の濠端をゆく仁左衛門、二条城内濠端を本丸櫓門の方へ歩く。江戸の町を高みから睥睨する仁左衛門、神護寺金堂前から見下ろし(五大堂の甍のみ残し、あとは江戸の町を合成してある)

2017/2/23

■ 水戸黄門 第二部 第2話「暗殺」1970.10.5TBS

 「奥州棚倉城下で全ての決着をつけよ」というのが柳沢の指令、暗に老公殺害を申し渡されたその藩では、殿様が病弱で世継も決まっていないのだった。
助さんと同門の藩士がいて板挟みになり苦悩、一身に罪を負って果てたサムライ哀れ。

ロケ地
  • 街道をゆく老公一行、前回ラストと同所か(溜池端)
  • 比留間が馬を駆る山道、不明(松山からおりてくる地道)
  • 棚倉藩城イメージ、彦根城天守。ラストには違うアングルで出る。
  • 小判で支払ったため釣りが無くて時間を食う茶店、遠景に瓦葺の小屋がある例のアレで高木もあり・谷地田沿いの道。はじめに出たのもここと同所か。
  • 棚倉藩の詮議所が設けられている街道、丘の上か。遠景に家並み。
  • 八兵衛が攀じ登るも中ほどで落ちてくる城壁、彦根城三重櫓裏手。弥七が来てロープをかける。
  • 老公らが囚われている牢へ行くも接触に失敗、逃げた小夜に追っ手かかる城内描写、彦根城城内櫓まわり〜佐和口多聞櫓裏手石垣。弥七のほかお菊が助けに入る。救出後、弥七は小夜に印籠を見せる。
  • 比留間の指示で老公らが移される慈眼寺(字は適当)西教寺。老公らが接待を受ける客殿まわりを固める武装した藩士らは、大師堂北門内側のほかお堂階に。接待を終えて帰ってゆく殿様は書院渡廊。手槍を携えひたひたと迫る藩士たちのシーンは本堂廊下、あとで立ち回りも。
  • 閉門を突破して寺へ駆けつける滝口、屋敷の門は不明。
  • 棚倉を後にした老公らがゆく野道、湖西の棚田か。

2017/2/21

■ 水戸黄門 第二部 第1話「旅立ち」1970.9.28TBS

 西山荘には近在の衆から様々な相談ごとが持ち込まれ、老公は「外」の人々はもっと難儀している筈と胸を痛める。スパイらしき者が入り込んで小火を出したのをきっかけに旅立つ次第、行き先は領境で紛糾しているという津軽。

ロケ地
  • 西山荘、山から見下ろした図か、萱葺の母屋と林、門も萱葺?
  • トラブルが起こる南部・津軽領境、不明(山際の水辺)。津軽藩邸へ急ぐ早馬の一騎が倒される街道、不明(山道切通し)
  • お城を下がってきた助さんが、墓参の母上に行き会う坂、不明(坂上の塀際に大木)。父の墓前で女のことに釘をさされるシーン、墓地は高台、西教寺みたいな感じ。見下ろした門の前に、薬売りと「投げ節の女」お菊がいて何やら話すのを目撃という次第。
  • お菊が早馬(比留間が騎乗)に脅える街道、土手道か。一行が津軽をめざし発つ街道、溜池端か。

2017/2/20

■ 三屋清左衛門残日録 完結篇  2017.2.11BSフジ

 「零落」と「平八の汗」を主軸に据え、老境にあるも自適の生活を送る元用人が経験する、苦くもあり嬉しくもある、むかしの友との再会を描く。
前作で騒動の元となった石見守が横死したことで派閥争いに一応の決着がつき、涌井の女将は城下を去り、話が締めくくられる。

ロケ地
  • 物売りが行き交う城下の道、金戒光明寺永運院下坂(南望、善教院の甍のうしろに海を合成)。紙漉町の道場、金戒光明寺禅道場
  • 清左衛門を訪ねるも不在、夕暮れの帰り道で水遊びをする子らを眺める大塚平八、罧原堤下か。
  • いきなり清左衛門を訪ねてくる金井奥之助のくだり、清左衛門が現在の勢力を語る際に出る城内の廊下、清凉寺本堂裏手回廊。取り巻きを引き連れた朝田家老に道を譲る間島家老、という図。
  • 金井奥之助に誘われ磯釣りに行く清左衛門、番所庭園南側海崖。金井を助けたあと暖をとる漁師小屋は、北側の灘の浜に設営か。
  • 大塚平八を見舞う清左衛門、民家南塀際〜敷地内の門、母屋?縁側と座敷。後段様子を見に来る際には、南塀の崩れた部分から覗き込む趣向。
  • 金井奥之助の野辺送り、百済寺表門を出て参道坂をおりてゆく。赤門近くで清左衛門が葬列と出会う。その後の雪の道は川堤か。
  • 葬列を見送った帰り道、路傍の仏に額づく清左衛門、大覚寺放生池堤。雪と柴犬を演出。石仏は左右に三体ほど置いてある。
  • 江戸イメージ、姫路城天守に郭、その下に町並みを合成、背景には富士山を配してある。黒田欣之助が石見守邸の門を叩くくだり。
  • 江戸の変事が伝わり、慌ただしく登城する藩士たち、金戒光明寺永運院下坂〜本堂前坂(見下ろし)。城門イメージは郡山城址追手門越しに追手向櫓を望む図。城内廊下は清凉寺本堂裏手回廊
  • みさが清左衛門を送ってゆく道、西の湖園地岸辺(荷揚げ場が演出されている)〜太鼓橋(橋脚が消されている)。故郷へ帰ることが告白される。このシークエンス冒頭に挿入される「菜畑と雪嶺」の画は、刈込が第一なぎさ公園っぽいが確証なし。
  • 大塚平八が歩く鍛錬をはじめたのを見ての帰り道、大覚寺遣水跡。遊ぶ子らを配してあり、「嵐山」の山裾に彦根城天守が合成されている。
  • 夕暮れの石畳をゆく清左衛門、大谷祖廟参道。鐘の音が演出されている。

2017/2/18

■ 雲霧仁左衛門3 第七回「凶刃」2017.2.17BSP

 ほのかに萌していた、実を結ぶはずもなかった恋は、非情の刃に散る。その無惨さに、落としどころは定まってゆく。

ロケ地
  • 念書を持って帰る星右衛門を襲う関口、その場から一旦逃れるものの追いつかれ斬られる佐吉、夜の橋は石清水八幡宮境外・安居橋。落ちる水面は別撮りと思われる。
  • 瀕死の体を引きずって雲霧のアジトに辿り着いた佐吉、その後の時間経過を表す、流れ星落ちて暁を迎える川面の画、木津川か(流れは広く浅い感じ)
  • 藤堂藩の藩医をしている、星右衛門の倅は何も知らない様子だったと、おかしらに報告する伝次郎、大覚寺大沢池船着(大)。後段にもツナギのシーンで出る。大沢池堤の木々は紅葉。
  • 星右衛門の倅・道庵のことを高瀬に報告する密偵たち、仁和寺御室桜林前。その後粂三たちは中門をくぐって南へ、高瀬とおようのからみは参道を北へ。
  • おようが関口のことを報告するくだり、尾行して入るのを見届けた藤堂家上屋敷、随心院薬医門
  • 磯部が関口にハッパをかける藩邸の座敷、随心院書院座敷。後段、高瀬とおようを斬った関口に苦言を呈するシーンは本堂前池泉端、鯉に餌やり。
  • 高瀬の墓に詣でる式部、黒谷か。

2017/2/16

■ 鬼一法眼 第26話「寛永寺の決闘」1974.3.31日テレ

 宿敵・ゴンザレスが、女王の供として再び日本にやって来る。護衛の任に就くは、外国奉行たる「弟」。仇を討つことかなわぬと見えたが、筑後守は体当たりで決闘という形に持ってゆくのだった。

ロケ地
  • 老中・松平肥後守の急使が馬を駆る街道、北嵯峨農地竹林脇。開門を呼ばわる外国奉行所、大覚寺大門
  • 法眼を捜し歩く菊乃のくだり、堺港の方向を旅人に聞く道は民家塀際(西端付近、西隣の民家の屋根も映り込んでいる)
  • 堺の古刹に滞在している法眼のもとに報告に行く渡海屋、会わずに待っていた菊乃との帰りの夜道、稲荷社前か(玉垣にガブった木が見える)
  • 品川へ行くと書き残し堺を去る法眼、馬を駆る街道は北嵯峨農地農道、竹林脇の道。ここは渡海屋と菊乃が駕籠で追う道としても出る。法眼が野営する水辺、川べりの林か。
  • 女王一行を迎える準備がなされる品川の浜、琵琶湖西岸砂浜。
  • 品川に着いた法眼、女王が来るのでこのあたりは大変と聞く、浜近くの茶店は大覚寺大沢池堤に設営。このとき、筑後守が騎馬でうしろを通り、法眼をの姿をみとめ、部下・竹村に監視を指示。
  • 法眼が滞在する、港近くの古い祠、そこに至る坂は二尊院湛空上人廟参道坂。竹村が尾行する際には見下ろしの図、渡海屋が諫めに来るくだりでは見上げの図。
  • 女王一行が来る街道、北嵯峨農地竹林脇。法眼はゴンザレスに迫るが、筑後守に制せられる。その後現れた天誅侍たちは、法眼が峰打ちで倒す。
  • 法眼が馬を洗う水辺、罧原堤下汀か。渡海屋が来て、決闘の日時をしたためた筑後守の文を渡す。
  • 女王に、決闘の覚悟を告げるゴンザレス、平安神宮橋殿。設定は、宿館となった水戸後楽園。
  • 江戸へ向け馬を駆る法眼、それを追う渡海屋と菊乃、街道のシーンは北嵯峨や大沢池堤?鳥居前や木橋なども出る。布告を見たお菊が駕籠を急がせるシーンには、他作品でも時折見かける民家塀際が使われている。
  • 将軍と女王が上覧というかたちで決闘が行われる寛永寺、金戒光明寺。本堂の階に将軍と女王の席をしつらえ、幔幕や竹矢来(渡海屋、菊乃、お菊は町衆にまじりここから見届ける)が施されている。鐘楼、経蔵、塔、三門など映り込む。
  • 法眼を待っていた菊乃、仁和寺裏塀際。金堂の甍からカメラ下がってくる。寛永寺裏手設定か。
  • 二人手をつないで行く道、中ノ島橋(北望)。その後の道は土手上か。馬がついてくる。

2017/2/15

■ 鬼一法眼 第25話「男と男の約束」1974.3.24日テレ

 約したことを、多額の持ち出しや、相当な危険も顧みず果たす侠気の漢。そのひとの危機を知ったとき、即座に宿願を擲ち助けに走る、彼もまた男。
船は出てしまい、法眼は浜に立ち尽くすのであった。

ロケ地
  • イタコ(?)の託宣を聞く山、不明(白い岩の山)。馬が賞金首を引いている。
  • 渡海屋から筑後守への文を持って街道を走る飛脚、川堤か(並木あり、大堰川か)
  • 番所で外国奉行の回状を見た法眼、堺へ向けて走る浜、丹後海浜か(松林越しに浜を望む図)
  • 泉州・堺、実質渡海屋の別邸と言われている料亭・ぎん、中山邸通用門。カピタンの出入りの際などに参道も使用。
  • 密航しようとした松下藩の若侍・永浜を密かに処刑する黒木、不明(砕石場跡か、崩壊地形か、山中)
  • 渡海屋に送り出され、イスパニア船に急ぐ法眼、浜は唐崎神社境内琵琶湖岸。松や燈籠越しに湖面を望む図のほか、石積護岸下から見上げた図も。おぎんが急を知らせに走って来るほか、黒木との対決もここで。

2017/2/14

■ 鬼一法眼 第24話「哀しい女」1974.3.17日テレ

 変装の名手という賞金首を獲る過程に、ハードな人助けも加わる。異人が絡んでいるので、卍も暗躍。そして、助ける相手は異人に女をとられて懊悩という、トラウマ喚起必至のパターンであった。

ロケ地
  • 女掏摸から財布を取り返してやった親爺が倒れているのを見つける林、不明(里山の雑木林?手裏剣を投げた「犯人」は山の上に逃げてゆく)。親爺からは、彼の娘・お絹を身請けするための金を託される。このあと、女郎屋のある根岸さして馬を駆る道は河川敷か(草原)
  • 浅間屋へ登楼し、お絹を助けようとするも、彼女は異人向け商品にされていて抵抗に遭い一旦退く法眼、筑後守に身をやつし逃げたあと落ち合うお堂、御室霊場。内部はセット撮りか、法眼ルック一式はこの中に置いてある。
  • 宗吉がお絹を連れて逃げ、着替えさせるお堂、大覚寺護摩堂。着替え中に入る、宗吉の回想シーン、不明(欄干の無い橋の上、流れは滞水。大堰川水系か)。追っ手の男衆は石仏の向こうから現れ、二人は天神島朱橋を走り渡る。追いつかれ捕まってしまう並木は大沢池堤か。
  • 楼主・勘造の一計で法眼を殺そうとする宗吉、芝居で簀巻きにされ棄てられる水辺は広沢池東岸、舫った船に法眼がいる寸法。すぐ薦を解いてやる法眼だが、中の人は刃を向ける。
  • 外国奉行の手がのびたとパニくるフランコ、これを受けて勘造が女たちの隠し場所へ急行するくだり、鳥居本八幡宮。本殿が隠し場所という趣向で撮ってあり、セット併用。舞殿前、広場などで立ち回りが展開される。
  • 旅姿の宗吉とお絹に見送られ、賞金首「虎鮫の銀平」をひいて去ってゆく法眼、畦道は亀岡か(走田神社付近か、はさ木の見える田園地帯)

2017/2/13

■ 雲霧仁左衛門3 第六回「月下の誓い」2017.2.10BSP

 雲霧一党の危機を救った暁星右衛門は、自らのチームと共同でのお盗めを持ちかけてくる。今回ばかりでない、星右衛門に蒙った恩ゆえ承諾する仁左衛門だが、かつての大盗賊のかしらは、昔日の彼ではなかった。

ロケ地
  • 星右衛門の盗人宿、酵素河川敷。小頭が、一党に星右衛門のことを話して聞かせるくだり。
  • 小頭が暁一党のやり口に疑義を呈するお堂、天寧寺羅漢堂。後段、いよいよ疑惑が深まった段のツナギでも出る。
  • 一万両提供手筈が整ったことを、磯部に報告する「明石屋」、楊谷寺書院縁側。北から庭園越しに見下ろすアングルで導入。主膳は花を活けている。「星右衛門」が去ったあと関口が顔を出す。
  • 仁左衛門の回想、日暮里の盗人宿から二人逃げて辿り着いた満月の夜の坂、毘沙門堂参道坂。いまあらためてその場に立ち物思うシーンもある。紅葉が美しい。
  • 日本橋・松井屋から奪った金を船に積み替える江戸橋、中ノ島橋か(橋脚が四本もある。船のシーンは別撮りと思われる。仁左衛門が呼ばわる橋上のシーンは寄った画)

2017/2/10

■ 鬼一法眼 第23話「寒椿慕情」1974.3.10日テレ

 父を廃人にし母を死なしめた者への仇討ちを志す娘、出会いのアクシデントから、なし崩しに彼女に手を貸す法眼。願いを遂げさせてやったあと、もちろん娘のもとにとどまることなく去ってゆく法眼だが、路傍の椿を思いのよすがに手折るのであった。

ロケ地
  • 義助の墓、不明(立地は高台にも見え、周囲は林で竹林もある。墓の間に木も生えていて、小谷墓地みたいな感じ)
  • おりんの父の死後、ごん七を求めて街道に馬を駆る法眼、峠道?〜冬枯れの土手。イカサマが見つかり制裁を受けているごん七を見つける法眼のくだり、竹林の中の墓地(義助の墓や、8話の墓地と同所か。六地蔵の屋形も見える)。ごん七を引いてゆく街道、雪嶺をバックにした土手、大堰川堤か。
  • 仇討ちを遂げさせてやったあと、当地を去る法眼、馬を駆る道は河川敷か(水たまり渡渉、水辺、轍のついたススキ原)。使いまわし映像の土手も出る。

2017/2/9

■ 鬼一法眼 第22話「少年と仇討ち」1974.3.3日テレ

 子犬のように法眼にまとわりつき、剣の教えを乞う少年。ともに暮らすうち、鍛えてやるばかりか、あり得ぬ額で刀を購ってやりもする法眼。しかし、時折の言動にほの見えていたとおり、少年は仇持ちなのだった。
事実を知った法眼が、目を覆い苦悩するさまが切なすぎて痛い。

ロケ地
  • 雪の野、馬を曳いて歩む法眼、河原か。
  • 路傍に蹲る流しの老女を見て足を止め、銭を投げて一曲所望する法眼、谷内田か。混交林の低山、切通しも見える。このあと賞金首を獲る場面が展開される。
  • 番所を出たところからつきまとう少年、茶店は酵素河川敷に設営か。このあと細い山道へ。
  • 目指す的は萩と聞き馬を駆る法眼、そのあとをついて走る少年のくだり、山裾の里、不明(里居のうしろに棚田)
  • 萩城下、街路は寺院境内塀際か。
  • 少年と暮らす町外れの小屋、酵素河川敷。小川べり、竹林など使う。鍛錬のシーンの、雪が積もった竹林が印象的。
  • 城下の神社で奉納刀に手を出す少年を制するくだり、境内描写は平野神社。楠越しに拝殿と本殿を望む図。
  • 腕を上げた少年、長船を手挟み辻斬りをはたらく坂、真如堂脇参道(北側)

2017/2/8

■ 鬼一法眼 第21話「母子像無惨」1974.2.24日テレ

 暗君に阿り立身した男、その犠牲となり真の愛から遠ざけられていた女は、永の時を経て再び政争の渦に投げ込まれ翻弄される。
情に動かされ会いに来てはならないと諭した「恋人」の知らせは、法眼によってもたらされるのであった。

ロケ地
  • 賞金首の親分を獲る法眼、鳥居本八幡宮。分け前の小判が撃ち抜かれ、法眼は舞殿前に馬を置き、坂をおりてくる。立ち回りは広場で。
  • 血まみれの六部から、「ぬい様へのブツ」を託される法眼、葦原は河川敷か。両側に山が見え、焼かれた葦が短い茎をさらしている個所も。
  • 四日市藩家老・土方邸、真如堂塔頭・法輪院。ぬい出奔のくだりでは門のみちらり、法眼が馬を曳いて通り過ぎるシーンでは、北隣の松林院の門前からパン。
  • 従僕・治助に案内され、巡礼に身をやつし京へ向かうぬいとその娘・千鶴、竹林脇の道と竹林内は北嵯峨か(林床に起伏あり)。虚無僧に扮した井戸ら追っ手に囲まれ、治助討ち死に、ぬいは滑落し千鶴と離れ離れに。
  • ぬいが炎を見て寄ってゆく谷川の河原、清滝水系か。焚火は法眼のもの。後段、井戸らが千鶴を連行してゆく橋がこの谷川に架かる橋で、井戸と法眼の接触もある。河原には巨石ごろごろ。
  • 母とはぐれた千鶴が男たちに襲われるも、井戸らが出て蹴散らし、千鶴の身柄を確保するくだり、竹林の中の墓地はありものか(8話と同所か、五輪塔や六地蔵の屋形も見える)
  • 「千鶴に化けた」井戸の手先の女に「京への道はそちらではない」と声をかけられるぬい、中ノ島橋上。桁隠し一部破損、北向きの図では「屋根」映り込み。
  • 手先の女と道をゆくぬいの足元に文付きの小柄を投げる法眼、河原と思しき地形は先に出た葦原と同所か、砂河原(朽ちた木杭が露出)。このあと法眼が馬を駆る道は、曲がりくねった山道。
  • 四日市藩京屋敷(留守居役・外記はぬいの元許婚者)大覚寺大門。門前と参道まわりで立ち回り。
  • 事後、外記が法眼に「簪の代金」を支払いに来るくだり、鐘の音が響くことから寺院境内設定と思しき茶店、真如堂茶所。法眼が馬で去る山は、人為ですぱっと切られた地形の稜線。

2017/2/7

■ 鬼一法眼 第20話「影を追う花」1974.2.17日テレ

 またまた持ち出しの人助け、ばかりか悲願のイスパニア行きを、助けてやったその娘に譲るという挙に出る法眼。しかし全て元より空しいからまわり、殺伐たる結果が待っている。

ロケ地
  • 足を罠に挟まれ苦しむ雪絵、これに劣情をもよおした猟師・又平を懲らす法眼のくだり、雑木林の斜面は広沢池北岸か。
  • 俊斉が密航を頼みに行く源造の漁師小屋イメージ、平海岸か。
  • 俊斉から持ちかけられた「イスパニア行きは一人だけ」の件について苦悩する法眼、広沢池葦原か。猟師と小田島の襲撃がある。
  • 立ち尽くす雪絵を遠目に見て去る法眼、雪絵は広沢池北岸汀に立つ。水は相当引いている。
  • 海岸に馬を駆り、山道をゆく法眼、いつもの過去映像切り貼り。

2017/2/6

■ 鬼一法眼 第19話「賞金受取人」1974.2.10日テレ

 労咳の妻に人参を与えたい浪人は、ど素人にも関わらず賞金首を獲ろうと志す。しかし腰間には竹光、まともに旅籠へ泊まる金も無く、同じ相手を狙う法眼ら賞金稼ぎに、的の譲渡を哀れっぽく懇願する始末。もちろん成就はあり得ず、一部始終を見届けた法眼、今回大赤字と相成るのであった。

ロケ地
  • 平塚を発った村井浪人、法眼を追い越してゆく街道は大覚寺大沢池堤。このあと地蔵の笠を拝借する畦道は北嵯峨農地か(この際村井は小橋を渡る)
  • 法眼が箱根へ向かう道、山際の地道・樹種は雑木〜植林杉の林道(法眼を狙う浪人三人組が立ちはだかるが瞬殺)
  • 林に熾火を見つけた法眼、ここへ村井が芋持って現れるくだり、林は鳥居本八幡宮か。
  • 寺嶋が旅人を殺し金を奪う籠坂峠、林は広沢池北岸斜面か。
  • 村井、しのぶ、法眼に鉄斉が分け入る山、雑木林。焚火のシーンは鳥居本か。
  • 旅籠に強盗事件調査の刀改めが入り、竹光を見られたくなくて役人から逃げる村井、捕まって恥をかく田んぼは北嵯峨農地か。このあと落ち込んで佇む地蔵、酵素風呂近くの地蔵群(斬り抜けるOPのアレ)。旅籠の女中が、しのぶが出かけたと知らせに来るシーンの小橋、酵素付近か。
  • 同じ的を狙う者として法眼に挑む鉄斉、鳥居本八幡宮広場(柵が映り込んでいる)。鉄斉は二刀流、死闘となる。
  • しのぶが駕籠をおり下ってゆく坂、広沢池北岸斜面か。このあと兄・寺嶋が出て、しのぶに悪さをしかけた雲助を始末。しのぶとのやり取り、村井が出ての立ち回り、法眼のヘルプなど濃い芝居が続く。
  • 村井宅に遺髪と賞金と佩刀を届けて去る法眼、雪の山道は使いまわし。

2017/2/4

■ 雲霧仁左衛門3 第五回「奪還」2017.2.3BSP

 本来死罪であった富の市とおかね、式部は願い出て彼らを遠島にする。来てみよ、という挑発に乗ってみせる雲霧。周到かつ大胆、不敵な一党であった。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、二条城東南隅櫓。式部が長門守に呼ばれるくだり。
  • 小伝馬町の牢を出され永代へ向かう、富の市たちの護送の列がゆく町角、東寺境内・小子房塀際を北へ。凝視する千代らの背後に、講堂が映り込んでいる。
  • 初日、アクシデントもあって動かなかった雲霧、富の市たちが鉄砲洲へ着いたあとおかしらが立つ暁の橋、素材は三条大橋か。
  • 船に乗り込むおかしら、八幡堀堀端。遠景の橋の向こうには海が合成されている。
  • 牢内における富の市の回想、おかねと二人制裁を受けるところ赦された浜、御津町干潟
  • 富の市奪還後、一党がゆく夜の山道、酵素ダート(浦賀へ抜ける、普門山)設定。火盗の待ち伏せに気付き潜む、焼き物小屋に偽装した盗人宿は酵素河川敷に設営(三杉村設定、暁星右衛門が作陶していて式部をも誤魔化す)

2017/2/3

■ 鬼一法眼 第18話「野盗と花と子供たち」1974.2.3日テレ

 賞金首を追って、野盗に蹂躙されているという寒村へ赴く法眼。目当ての男は既に骸となっており、同類の屍が累々と晒されているその村は、隠し金山からの蓄えで今まで凌いできたという、老人と子供ばかりの不思議な里だった。
「十三人の刺客」ばりの、村にトラップ仕掛けて野盗を迎え撃つくだりが面白い。
また、野盗を倒したら半分呉れると名主が約束した、村の財は果たしてというよくあるパターンも入っていて、花沢徳衛の言い訳が妙に面白い。子供まみれの演出も一興。

ロケ地
  • 長塚村へ行く法眼、山道と雑木林。村はオープンセット。
  • 野盗から助けた男の子と、おしのと法眼の三人が村へ向かうシーン、広沢池西岸近くの農地畦道と推測(水面は見えている)
  • 野盗を平らげ、実は石くれな「貰った金」を懐にして村を去る法眼、渡る木橋は湿地か。このあと里山の切通しっぽい道に。

2017/2/2

■ 鬼一法眼 第17話「血闘無明嶽」1974.1.27日テレ

 卍の示唆で、邪教が跋扈する山に赴く法眼。彼らに蹂躙される民を見て、捨て置けず介入するいつものパターンが、得物も相俟ってますます西部劇じみてくる。
昔の映画によく出てきたような、カリカチュアライズされた淫祠邪教も見もの。

ロケ地
  • ピストルの試し撃ちをしている法眼のもとに、卍からの密書が届けられる(使いは騎馬の侍)山、不明(裸地の崖下)。このあと当地へ向け馬を駆る道は使いまわし、琵琶湖岸なども出る(後段にも挿入される)
  • 赤座十ヶ村が捻出した御用金が、運搬中に紅蓮教徒に強奪される峠、不明(山道、岩山)
  • 赤座代官所、民家長屋門を前畑越しに見た図。イメージ映像。
  • 紅蓮教徒の巣食う山へ、金を取り返しに行く友吉、不明(巨岩連なる山中、砕石場かバッドランドか)。後段、法眼やさよが侵入する際にも出てくる。
  • 名主・藤兵衛が百姓衆に詰め寄られているところへ、友吉の妹・さよを助け連れ帰った法眼が現れるくだり、名主宅は民家門、前の道と前畑(稲架あり)も使われる。小雪まじりの画。
  • 皆に助けを求められるも去ってゆく法眼を追い、救済を求めるさよ、北嵯峨農地竹林脇の道。
  • 紅蓮教徒を壊滅させたあと、さよの呼びかけにも応えず去ってゆく法眼、雪降りしきる山道。

2017/2/1

■ 鬼一法眼 第16話「卍ふたたび」1974.1.20日テレ

 下田へやって来た法眼は、卍の暗躍を噂に聞く。果たして気鋭の奉行は、異人とつるむ悪人ばらを探っていた。
筑後守への密書とブツを託される筋に、法眼との邂逅により魂を救われ死んでゆく、遊女の哀話が絡まる。

ロケ地
  • 湊屋の衆に追われていたお弓から託されたブツを卍に渡す法眼、飯屋から出て浜へ行くイメージに、9話と同じ平海岸と思しきマジ海が挿入される(陸繋島になっている浜)
  • 法眼を見かけ駆け寄ってくる太吉、琵琶湖(西岸と思われる。葦原と砂浜)。岩造らが出てブツを渡せと迫る。
  • お政の塚を作ってやる法眼、土手はロケかセットか不明。このあと、馬を駆り去るシーンは、いつものバンクフィルム。

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