時代劇拝見日記
2018年4月

・日記目次 ・ロケ地探訪 ・ロケ地探訪表紙テキスト版 ・ロケ地一覧 ・時代劇の風景トップ
・このサイトについて ・サイトトップ

←2018/32018/5→

2018/4/30

■ 眠狂四郎 The Final  2018.2.17フジ 土曜プレミアム

 育ての親の死を知った狂四郎は江戸へ戻ってくるが、空然は彼を呼び寄せるために殺されたのであった。
狂四郎を父と呼ぶ娘、次いで兄と呼ぶ男が現れるがもちろん大いに訳あり。過去の因縁が闇から立ち上がるが、狂四郎の剣はそれを薙ぎ払う。

ロケ地
  • 桜咲く道をゆく狂四郎、大覚寺大沢池堤。のぼってゆく夕暮れの坂、金戒光明寺永運院下坂(善教院の向こうに町を合成)。武家女に声をかけられる夜道は随心院裏塀(招き入れられる荒れ屋敷はセット撮り)
  • 空然和尚の勇勝寺、山門は百済寺赤門。お堂は愛宕念仏寺本堂で、石仏群も映る。金八にここで育ったと述懐するシーンは龍潭寺山門。主水正の回想で出る狂四郎の母のくだりで使われているお堂は龍潭寺本堂、母の死後和尚におぶわれて寺へ戻る狂四郎のシーンは龍潭寺墓地〜本堂渡廊下。後段、寺を出てきた狂四郎に寄ってくる操のくだりでは、百済寺参道坂〜赤門が出てくる。
  • 主水正の駕籠を襲う玄妙斎たち、毘沙門堂・勅使門下参道。狂四郎が来合わせ立ち回り。
  • 江戸城イメージ、姫路城天守。御廊下をゆく水野老中、東福寺方丈渡廊〜前縁(加賀美に声をかける)
  • 狂四郎につきまとうもまかれる操、大覚寺放生池堤。捜すシーンは護摩堂前。食い詰めた小弥太が人足の飯を狙う普請場は放生池畔に演出。逃げた小弥太をつかまえ説教する操、遣水跡。
  • 江戸城イメージ、姫路城天守。鯉に餌やりの水野を呼びに来る加賀美、随心院本堂前池泉。南町奉行・矢部(峰蘭太郎)に罷免を言い渡す座敷は金戒光明寺方丈(虎の間)
  • 下城してきた矢部とお供に刺客殺到のくだり、仁和寺九所明神鳥居〜拝殿〜本殿。
  • 母と遊び折鶴を川に流す子、上賀茂神社ならの小川。眺める狂四郎は神事橋上、操が寄ってくる。
  • 老中・水野邸イメージ、随心院薬医門。ここへ向かう狂四郎がゆく町角、神護寺和気公廟所前。
  • 野望潰えた加賀美、文字若を拉致し狂四郎を呼び寄せる「鷺ヶ森加賀美屋敷」イメージは毘沙門堂石垣を見上げか。
  • 事後、一緒に行こうと手を差し伸べる操の幻を見る狂四郎、神護寺石段。見返りの景には、蛇行する川や町が合成されている。
  • 竜胆を見て狂四郎を思い一礼して去る旅姿の操、西の湖園地。
  • 狂四郎がゆく水辺、沢ノ池堰堤〜東岸土手。

2018/4/25

■ 遠山の金さん II
  第42話「遠山奉行最後のお裁き!」1986.9.16テレ朝/東映

 これから祝言を挙げようと言う職人が、十年も前の事件のことで連行されたのは、もちろん訳あり。坊主の上前はねる行為への追及をかわすため、悪党どもは老中の瑕疵を見つけ出してきたのだった。
男の約束、責任ある仕事と、金さんの申し出をつっぱねる男たちのドラマも見もの。

ロケ地
  • 遠山奉行登城イメージ、姫路城天守。西の丸から遠望の図、ズームイン。閣議は定例のものだが、寺社奉行・諸星が十年前の旗本殺人犯捕縛の件をことさら持ち出し、桂木老中に皮肉っぽい視線を投げかける。
  • 常念寺の住職・了海の死体検分、大覚寺大沢池畔、木戸付近。平目が出張っていて、見に来た金さんに先の坊主殺し被害者も寺社奉行の悪口を言っていたことや、了海も反骨の者であるとべらべら解説。設定は大川。
  • 寺社奉行所、大覚寺大門。取り調べ中の新助の前にお紋が立ち、「この人が十年前の事件の犯人」と証言するくだり。後段、ゆみたちが新助釈放請願に蓆旗立てて陳情に押しかける段では、参道〜大門と使われている。寺社方役人にはたじたじの平目だが、芝居こいてみんなを逃がしてくれたり。
  • 老中の駕籠行列の前に罷り出て物申す金さん、仁和寺参道中門前付近。駕籠を出て来た桂木と話すのは九所明神参道林間〜本殿前。
  • 桂木の回想、まだ無役だった十年前、女の悲鳴を聞いた夜道は今宮神社東門前(北へ歩く。カメラ門内から)。頭巾かぶった辻斬りに刃を突きつけられている男女の前に割って入り、一刀のもとに辻斬りを倒したシーンは石橋たもと。斬られかかっていた男は新助、屋敷に出入りしていて桂木を見知っていた次第。辻斬りが大身旗本と知れ、新助は絶対喋らないからこのまま逃げてくれと桂木に懇願。

2018/4/24

■ 遠山の金さん II
  第41話「江戸妖婦伝!」1986.9.9テレ朝/東映

 女二人、自らの毒に溺れ死ぬが、身内ばかりか人様も巻き込んで大迷惑の巻。悉く張り合う二人実は腹違いの姉妹、確執は根深かったがともに磔獄門と成り果てる。

ロケ地
  • 注文しても一年待ちという評判の折鶴かんざしを作る錺職の勇助が殺されて見つかる堀、大覚寺有栖川河床。御殿川側から見た画もある。検分は岸に上げて行われ、小者が川を浚って遺留品を捜している。
  • 亭主の死に衝撃を受けたおその、その場からいなくなったのを捜しまわる金さんたち、大覚寺護摩堂(金さんが走る)大覚寺放生池堤(お蘭が走る)神護寺石段(上から金さん、下に彦さん)神護寺和気公廟所(お蘭が出てくる)神護寺鐘楼(楼上におその、お蘭が止める)
  • 勇助の墓に参るおその、不明(木の根方に墓地演出?)。帰り道、簪を見たおりんが譲れと申し出て連れ込む料亭、嵐山佑斎亭(譲渡を断っておそのが出てくるシーン、門前におりんの駕籠。また、若林家の家来が簪の帰趨を忖度するシーンが門前の林間で撮られている)
  • おりんを諫めた木曽屋の者がおりん自身に殺され、棄てられた死体の検分は大覚寺五社明神祠裏手林間で。
  • 釣りの金さんにツナギ、大覚寺大沢池船着(大)。おりんが走って近づくシーンは、木戸のスリット越しに撮ってある。
  • 奥方を諫めた若林家の侍が殺され、死体が遺棄される林、大覚寺勅使門橋南の林間
  • むかし木曽屋で女中をしていた婆さんを見つけたと金さんに報告するお蘭、二人そこへ向かうシーンは大覚寺五社明神境内。

2018/4/23

■ 遠山の金さん II 第40話
  「山陰 香住に生きる女絵師!」1986.9.2テレ朝/東映

 ゆみの女のコ・おちよとおつるを含む江戸の娘たちが十人も失踪、うち一人は死体で見つかったと、北町へ早馬が入る。お奉行はさっそく彦さんに但馬出張を命じるが、もちろん金さんもお蘭も、おまけに平目のダンナまで香住入り。果たして娘たちは荒くれどもにより監禁されており、寺宝窃盗団との攻防となる。一味の書画骨董目利き係は、かつてこの地で応挙の襖絵に打ちのめされ筆を折った画学生で、更正させようとする同じ絵師の恋人の想いは空しく消えるのだった。

ロケ地
  • ほぼ現地ロケ、海の景は香住海岸。大引の鼻展望台からの画とか、岡見公園(燈籠のある、金さんが初めてみづきと会った場所)とか使っていて、丘から見える島は白石島。あと、断崖に洞窟、入江や砂浜もこの付近と思われる。
  • 応挙寺・大乗寺、本物の境内でロケ。荒海一家の男たちがお堂の床下に何やら細工をしているのを、隣のお堂の階で休んでいたおちよたちが見てしまうシーンや、お堂まわりで金さんの立ち回りもあり、みづきに応挙の話を聞く段では本物?の襖絵を見ながらの画もある。花鳥画のほか郭子儀の図とかも見える。人物の出入りの際には、山門と前の階も使われる。

2018/4/20

■ 遠山の金さん II
  第39話「破談を狙うガンコ親父の涙!」1986.8.26テレ朝/東映

 かつて北町で鬼と呼ばれ、乞われて火盗改へ移籍した勘定方の哀話。誰よりも職務に忠実な彼が、帳簿に手心を加えた訳を知り金さんが動くが時すでに遅く病妻は亡くなり、頑固親爺は凶刃に斃れるのだった。

ロケ地
  • 喜平次の妻女・みつの具合が悪化していたことをお蘭と話す金さん、仁和寺塀際(境内)
  • 喜平次の回想、倉田にジギタリスを渡された夜の神社、木島神社舞殿前。後段、みつの死亡後倉田を斬りに行き返り討ちに遭うのも同所舞殿まわり、こちらも夜間撮影。

2018/4/18

■ 遠山の金さん II
  第38話「新妻の瞳は愛と死を見つめて!」1986.8.19テレ朝/東映

 その異能と美貌を愛されて、大奥御用達の足袋問屋の嫁に迎えられた女に降りかかる災難。家宝である大奥おみ足帳を奪われ、夫を殺され、店は闕所。犯人の、頭巾の女は身近にいるはずと金さんに言われた嫁は、単身その女の店に乗り込んでゆくのだった。

ロケ地
  • 料亭での句会を中座したまま行方不明の徳三郎を、あたかも誘惑したように言われ怒ったゆみに命じられ、相手の「向島の女」を捜しに行かされる金さんたち、呑気に船上で一杯やるシーンは広沢池東岸近く。
  • 京善の女将・お多恵が向島の料亭の仲居を呼び出し殺させる町角、仁和寺九所明神本殿裏手朱玉垣際。
  • 「徳三郎と引き換えに大奥おみ足帳」と脅迫状が来て、一人で指定場所の本所回向院へ行くよし江、頭巾の女とその一味に囲まれるのは今宮神社稲荷社脇。夜間撮影。ブツはとられ、夫は戻らず。
  • 徳三郎と仲居が心中仕立てで見つかる川端、広沢池東岸に船舫い。おみ足帳がばらまかれている。
  • おみ足帳のことでツナギをとる金さんファミリー、仁和寺九所明神本殿・拝殿間。
  • お多恵の色香に迷い、伊勢徳を裏切りおみ足帳を持ち出していた番頭が殺されて見つかる水辺、広沢池東岸土手(検分)

2018/4/17

■ 遠山の金さん II
  第37話「黒猫のお銀 恋を斬る!」1986.8.5テレ朝/東映

 高橋金さんにシリーズで出てくる女のひとはたいてい薄幸の女、その一人お銀再びの巻。
わるい男とわかっていて惚れ、ずるずると付き合っていたお銀だが、最終的には斬りかかられて返り討ちの形で恋は終わる。彼女が恋した男はとんだ色悪で、悪辣な飛脚問屋の意を受けて、いろんな女を誑し込んでいた。

ロケ地
  • ゆみの皆と旅に出る金さん(お蘭、平目も同行)、街道は北嵯峨農地か(背景の林は大覚寺?)。お蘭を伴い先行する金さん、雨が降ってくる道は大覚寺大沢池北辺並木、軒をかりる辻堂は護摩堂(堂内に怪しの浪人たちがたむろ、気配に気づき出てくる。金さんたちは察して隠れるが、直後やって来た三人連れは浪人たちに囲まれる。このうち渡世人はお銀)
  • お銀が額づく墓、不明。このあとじいやの鳶平宅へ立ち寄り。
  • 街道筋で頻発する事件について早田とツナギをとる金さん、大覚寺境内か。ここの設定は江戸。
  • 河津との経緯を金さんに語るお銀、二人歩く河原は桂川か。賭場で助けたのが縁、その後珊瑚問屋の隠居のお供で三人旅のくだり、富士裾野(イメージ)嵐山自転車道(お昼をつかうシーンも)
  • 相馬屋の用心棒はヤバいとお蘭の報告を聞いていると彦さんが来るツナギのシーン、二尊院唐門付近(内側、塀際)。ここの設定は江戸。
  • 金さんが早田さまと旅したことを聞きつけた平目、自分も連れていけと迫る橋、中ノ島橋上。金さんはお蘭に気付き駆け去り、護岸上の木の傍で報告を聞く。
  • お銀の始末をせっつかれた河津、呼び出して斬ろうとする夜の辻堂は大覚寺聖天堂。危機に金さん出て、お堂前でラス立ち。

2018/4/16

■ 遠山の金さん II
  第36話「惚れられたのが地獄だった!」1986.7.29テレ朝/東映

 老いては駑馬になどと若手に侮られる、孤独な同心の心に悪党が付け込む。茂呂に近づいた若い娘は、恋人を殺すと脅されて阿片持ち出しに加担。そして根はいいコの不良娘は、お白州で「おじさん」が罪を一身に背負って死んだことを知り、号泣するのであった。

ロケ地
  • 芸者に化けて茂呂を探ってきたお蘭、報告する水辺は大覚寺天神島。金さんと早田は足元が濡れそうな汀に立つ。そこには、ヤナギと思しき木が倒れ込むように水面に枝を伸ばしている。背景に、祠の朱がちらり。
  • 朱実が足を洗うと別れの挨拶を述べて去ったあと、亡妻の位牌に話しかけるかたちでの茂呂の回想、朱実とデートの屋形船は大沢池か。露店でお買い物は大覚寺心経宝塔前広場に雑踏演出。
  • 旅姿で朱実を待つテツ、大覚寺天神島木の根方。朱実が来たところで一味が出て囲み、そこへ朱実を案じて走って来た茂呂が介入。二人は斬られ朱実は連れ去られる。設定は不忍池。
  • 所払いになり江戸を発つ朱実、知人への紹介状を持って見送りに来る金さんは二尊院紅葉の馬場、坂上。今回ここでぼそっと「一件落着」の台詞。

2018/4/14

■ くノ一忍法帖 蛍火 第2話「傘骨連判状」2018.4.10BSジャパン/松竹

 江戸に戻るや、次の指令が飛んできて、くノ一たちは沼田藩へ。そこで民の窮状をみた三人は、それぞれの思いから恋人たちに加担する。クールな姐御は、とりわけ過激な肩入れを仕出かしていた。

ロケ地
  • 傘骨連判状を使って、直訴に行く者の籤引きが行われる夜の林、北嵯峨か。雑木まじり、大きな岩らしきシルエットも。離れて見守るくノ一たちは斜面林間に。
  • 沼田藩江戸屋敷イメージ、聖護院長屋門
  • 沼田城イメージ、福知山城

2018/4/13

■ 遠山の金さん II
  第35話「女賞金稼ぎ 陽炎のお仙!」1986.7.22テレ朝/東映

 賞金首を追う鳥追い女は、両親を殺しお店に火を放った凶賊を探し求めていた。その過程で、あれ以来離ればなれになっていた姉と涙の邂逅、奉行の勧めもありお仙は足を洗うと誓い、姉妹は故郷へ帰ってゆくのだった。

ロケ地
  • 昔の仲間が殺されたのを見て江戸を売ろうとした木場人足の前に立つお仙、駕籠が来る朝靄の林は仁和寺東塀際林間(九所明神近く)
  • 南の同心たちは、現場にいた鳥追い女がホンボシと躍起になって捜していると金さんに報告する早田、大覚寺放生池堤。二人して釣り。お蘭もやってきて報告。
  • 木場へ行き、丸徳の人足頭の猪之吉を呼び出すお仙、猪之吉が仕事中呼ばれるシーンは斉宮神社脇の材木置場(現存せず)。呼ばれて行く川岸の小屋は広沢池東岸に設営。
  • 猪之吉の匕首を手拭いで阻み撃退する金さん、この後お仙が身の上を告白するのは続いて広沢池だが、夕景演出で漣キラキラ。

2018/4/12

■ 名奉行!遠山の金四郎  2017.9.25TBS

 幕閣にありながら、市井の人々に心を寄せる北町奉行・遠山さまの物語。
南町奉行の「暗殺」、後継に妖怪・鳥居が抜擢されて波乱含みのなか、金四郎の盟友である魚河岸の束ね・粂島屋が変死を遂げ、政情は水野老中の思惑通りに進んでゆくかに見えたが、「金さん」とそのシンパの奔走で最悪の事態は回避される。その過程で、再開した恋人とまた別れゆく、哀しい定めも描かれる。

ロケ地
  • 祭り、神輿に乗って大団扇を振る金さん、大覚寺心経宝塔前広場。護摩堂の裏が映っており、その脇におせんがいて金さんを見つめている。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。後段にも頻繁に出て、中からのアングルや、夜の画もあり。
  • 江戸城イメージ、姫路城天守。以降も出て、いろいろなアングルがある。
  • 幕閣の協議が行われたり、遠山奉行が謹慎を言い渡されたりする城内の居室、金戒光明寺方丈座敷(姫路城天守を奥に据えた合成画で導入、南から俯瞰のロングで縁先の人を映す)。座敷の画では、虎の襖絵が映っていたり、開口部から勅使門や庭が見えたりする。また、ここへの出入りに前廊下が使われる。
  • 粂島屋の「心中」後、魚河岸で聞き込みの金さん、魚屋たちが語る「二束三文でお城へ納める魚」の荷車が御用の札掲げて走る城内の情景、二条城桃山門内側(鳴子門から見る図)
  • 城中、勘定奉行・石部を呼び止め物を問う遠山奉行、東福寺通天橋。粂島屋から確かに申し出があったと答える石部のシーンは、中央部バルコニー、石部が去ったあと鳥居が出る。
  • 粂島屋の墓に参る後妻・おそでに声をかける金さん、金戒光明寺墓地。これに先立って、庫裏の大屋根越しに塔を見る図と、露仏越しに本堂破風を望む図が出る。
  • 師匠のおせんに言い寄りはねつけられる信太郎、追ってゆくところ賭場の男衆が出て囲む川べりは上賀茂神社ならの小川畔、露店あしらい。ボコられてヤバいところ、金さんが現れて立ち回り、男たちを川に叩きこむ。
  • 奉行の示唆を受け、変装して賄方へ聞き込みを行う小柴同心、大奥女中のみ腹痛と聞く厨は妙心寺大庫裏の竈。
  • 両国橋の河岸に荷揚げされ密かに運ばれる魚のくだり、河岸は八幡堀新町浜、小柴は変装して石垣際から凝視(後段、同心として三河屋と対峙するシーンもある)。三河屋のネーム入り箱で運び込むのを見届ける城門は二条城北中仕切門
  • 三河屋へ探りを入れる金さん、怪しまれ尾行され襲われる水天宮は、琴滝前に鳥居をあしらい演出。お参り中のおくにが巻き込まれ人質にされ金さんピンチのところ、編笠かぶったお侍が出て鮮やかに撃退(中の人は樋口さま)、すたすた去る。
  • 石部邸、大覚寺大門。三河屋が夜に来て、金さんなる怪しい男のことを報告するくだり。このとき天井裏に「女ねずみ」が潜んでいて、密談を聞く。 後段、「男ねずみ」次郎吉が油断して侵入してしまうくだりにも出る。
  • 酒肆・おかめへ金さんを呼びにくるおせん、外へ出て二人話すのは大覚寺大沢池北辺並木(水路端に祠や「街灯」あしらい)、この前に大沢池に咲く蓮が映し出される。おせんの話は、三河屋と石部の密談。
  • 矢口毒殺、大奥女中の膳に盛られた薬に関わっているとおせんに聞いた医者のもとへ行く金さん、入り込む門は随心院長屋門。医師が果てている内部はセット撮り。
  • 菊之丞の小屋から出た火事で焼け出された人々がたむろする広場、大覚寺遣水跡。後段、粂島屋と心中した花魁・朧月の朋輩だった女が半死の態で保護されるくだりにも出る。
  • おくにが勤める料亭・水月、大覚寺望雲亭。入口内外を使う。鳥居がご機嫌な座敷はセット撮り。
  • 御救小屋に保護された、朧月の朋輩だった「足抜け」女郎・花菱のことを金さんに報告する菊之丞、萬福寺大雄宝殿内部。
  • 信太郎が博打に引き込まれる、賭場が立つ寺、盆茣蓙しつらえは随心院書院
  • 店の金を持ち出そうとして義母に止められた信太郎、ふてて家を飛び出したところへおせんが現れてひっぱたく町角、上賀茂神社北神饌所前。
  • 信太郎の作った借金を払いにゆく義母・おそで、随心院裏手塀際を南へ歩く。このあと書院で三河屋と対峙、消されかかる母子を助けに金さん登場、立ち回りは本堂縁先から裏の竹林に及ぶ。
  • 証言者としてお白州に呼ばれた花菱、回想シーンで出る喜三次に絞められドボンの橋、中ノ島橋

2018/4/10

■ 遠山の金さん II 第34話「越後三味線の女V 暗殺篇」1986.7.15テレ朝/東映

 瞽女のおもんは、その超常の能力で北町奉行暗殺を未然に防ぐが、狡猾な悪党の小細工でおもんも奉行も窮地に陥る。配慮により逃がされたおもんだが、自分が白州に立たねば奉行が切腹と知り、見えぬ目で馬を駆り江戸へ辿り着くのであった。

ロケ地
  • 学問所前での遠山暗殺を阻止したあと、奉行の示唆で江戸を離れたおもん、ゆく道は山道切り通し〜溜池端土手〜菱格子のある、あの荒れ寺(里人に三味を聞かせる)〜川か湖か、細流流れ込み?の汀(渡渉)〜白い岩肌が露出した山際の道(渡世人がつけてくる)〜セットへスイッチ。
  • もし南町に捕まったら死罪なのでおもん呼び寄せは不可と奉行に言われ、ぶつぶつボヤきながら町をゆく早田、大覚寺五社明神本殿前(露店あしらい)〜護摩堂脇(お蘭とツナギ、これを志乃に見咎められタイヘン。背景に聖天堂が来ていて、露店や通行人を演出)
  • 学問所前で下総の目明しを殺したのは瞽女のおもんとお柳に吹き込まれた平目、出世間違いなしと喜び勇んで駆け入る南町奉行所門は大覚寺明智門
  • お柳を待っている島五郎、流れ橋上。やって来たお柳に平目へのタレコミの首尾を聞き、流山へ帰ってゆく。後段、島五郎たちがうろうろ歩くシーンもこの付近と思われる。
  • 渡世人が相変わらずついてくる、おもんがゆく道、山中の溜池端山際か(雑木の斜面)。このあとおもんが汀へおりてゆくシーンあり、襲撃の際は土手見上げの画。
  • 金公をお供に旅ゆく平目、「香取鹿島道」は九十九折れの山道。この旅はお柳に吹き込まれてのもの、尾行者の渡世人・勝造が白足袋の目印をつけてある運び。
  • 木颪宿で馬子に呼び止められ、馬を勧められるおもん、溜池端。馬子は勝造の示唆を受けており、金のためおもんに斬りつけるが返り討ちに遭う。直後、土手を馬子の倅の男児が「ちゃん!」と叫んで走り寄り、おもんを人殺しとなじる(この子が走ってくる際、白い崖際の道が見える。また、おもんは男児に詫びと言って小判を渡し、その後彼から流山の島五郎の名を聞く次第)
  • 流山への船に乗るおもん、広沢池
  • 木颪宿へやって来た平目と金さん、馬子の男児に瞽女のことを聞き、その女は磔と平目が言うや十手を盗られ逃げられる。この際、彼の馬に飛び乗った金さんが馬を賭けさせる汀は広沢池東岸。駒をとめ水を飼うのは広沢池西岸、養魚場端の水辺。
  • 遠山に老中・越前守の呼び出しがかかるくだり、お城イメージに姫路城天守(三国濠端から見上げの図)。金さんは遠出中のため、早田さまが代理で出る。南町奉行・鷹場の使嗾で、25日におもん引き据えて白州開廷と言い渡されてしまう。
  • 島五郎の賭場へ乗り込み刺されたおもん、傷をおしてゆく街道、小柴垣の道(流山一家の追っ手が殺到する際に見える奥には、スタンダード仕立ての若い杉)
  • 追っ手から逃れ、民家端で夜明かししたおもん、今日は25日もう間に合わないと嘆くところ、あの少年馬子が通りかかりこの馬で行けと励ますくだり、民家は坂上に建ち、馬子はその上の道から来る。民家は何度か見たことのあるもの、棚を舁いた側面が見えている…中野あたり?
  • おもんが馬を駆り江戸へ向かう道、溜池端土手(既出)〜九十九折れ山道(既出、分岐に茶店仕立て、ここで江戸への方向を聞く)木津堤流れ橋下河原(ここで島五郎たちが待ち伏せ、下総から江戸へ入るにはこの橋を渡るしかないと発言、千手大橋設定か)。このあとセットにスイッチ、北町へ駆け込み。

2018/4/9

■ 遠山の金さん II 第33話「男ひとり 流れのままに!」1986.7.8テレ朝/東映

 主題歌を歌う五木ひろし登場、第一シリーズと同様、情に篤い渡世人を演じる。いつもの金さんに、バランスよく見せ場が組み込まれ、歌にかさなる情景もいい感じ。

ロケ地
  • 渡世人・新三郎江戸入りルート(甲州から来た設定)流れ橋(側面からの画もあり)柊野堰堤下岩場(手を洗う/右岸側へ上がってくる)上賀茂神社ならの小川(チンピラにからまれている姉弟を助ける)。立ち回りがはじまるまで「流れのままに」一番がたっぷり流れる。
  • 源蔵に金をせびっていた昔の盗っ人仲間が始末され、死体が見つかる葦原、広沢池西岸湿地(投げ込み個所はセット橋たもと)。検分の様子を、福ちゃんが窺っていてお蘭に後をつけられる。
  • 山城屋の件でツナギをとる三人、妙心寺東海庵脇路地
  • 平目が貢物のヒラメ持ってやってくる早田邸、妙心寺衡梅院。使うのは門内、式台玄関の前庭。平目が去ったあと志乃がいそいそ現れるのは中仕切りくぐり戸から。
  • 新三郎を訪ね、凶賊に遭い皆殺しになったお店の生き残りの息子のことを切り込む金さん、浅草の長屋から出て話す川辺は柊野堰堤、落差工下岩場。二人の話を立ち聞くおみつは、左岸側護岸上に(茂み越しに見上げ)
  • 新三郎が大人数に襲撃されるくだり、上賀茂神社山口社参道坂をおりてくると、渉渓園で浪人らが斬りかかってくる。途中から金さん参入。このとき、「男の約束」という、この時点では全く不可解な伏線が出る。
  • 事後、旅立ってゆく新三郎を見送るおみつ、不明(林の中の道、両側けっこう盛り上がった土手ふう)

2018/4/6

■ 遠山の金さん II 第32話「母の死の謎!」1986.7.1テレ朝/東映

 婚礼の夜に、花嫁衣裳を着たまま逃げ出した花嫁には、深刻な事情。立ち聞いた、招待客の噂話には、母の死にまつわる許せぬ内容が含まれていた。
早田さまの奥さままたまた登場、お熱いところを見せる。

ロケ地
  • 花嫁に逃げられた旗本・奥田のことを報告する早田、妙心寺方丈前渡廊。金さんが上、彦さんは下に。
  • 逃げた花嫁・妙のことを報告するお蘭、妙心寺大庫裏脇路地。西からここへ出て、南へ歩く動き。
  • 黒金屋が殺されて見つかる水辺、広沢池西岸湿地、養魚場端。出張るのは平目。
  • 妙が変名を使い勤める上野の水茶屋へ行き、連れ出して話を聞く金さん、広沢池観音島十一面観音脇(対岸の桜満開)。後段、黒金屋殺しのかどで入牢している父のことで南町奉行所へ押しかけるも門前払いされ、落ち込んで佇む妙のくだりも同所、この際映る観音島の桜は葉桜。
  • 早田宅でこそこそツナギをとる金さん、妙心寺衡梅院。今回は全て中を使う(と言っても門内庭先)。導入は、式台玄関から門開口部越しに玉鳳院の塀を望む図。こっちこっちと彦さんを呼ぶ金さんは中仕切の通用門、ここから門の向こうへ出て塀際でこそこそ話す。次いで軍資金の無心をしているところを志乃に目撃されるが、志乃はお堂縁先から塀の向こうを背伸びして見るかたち。庭へおりてきて亭主に今夜は結婚記念日だから早く帰れ、と秋波を送る。庭には宝篋印塔とかもある。

2018/4/5

■ 遠山の金さん II 第31話「暗黒街の女!」1986.6.24テレ朝/東映

 ヤクザの親分が爆殺されたのは、跡目を狙う乾分の仕業。続いて、後継に指名されていた者も殺され、その妹も始末される。事ここにおよび心を決めた、殺された親分たちに恩を受けた男は、悪の大元にカチコミをかける。
その男はお蘭のむかしの仲間、共に捨て子でいつか足を洗ってと誓い合った男女であった。

ロケ地
  • 政吉に接触するも反発され逃げられたお蘭、金さんに経緯を打ち明けるシーンは仁和寺御室桜林(塔映り込み)。政吉と二人更正後の夢を語り合ったお堂は大覚寺護摩堂(二人は堂前にいて、裏から強烈な逆行で撮った画や、池側から見上げた図もある。回想シーンなのでフォーカスかかっている)。話す二人は、嵐峡汀に移動。
  • 駒形一家のライバルが動いた形跡はないと報告する早田、仁和寺九所明神本殿前。金さんが去ったあと、早田さまは拝殿脇でヤクザについてぶちぶち愚痴を垂れる。
  • 乾分どもをほぼ掌握している儀十に後継は自分と強弁され引き下がる伊蔵、妹にきゃんきゃん言われ、全てぶちまけるため奉行所へ向かう道、大覚寺有栖川畔(河床から見上げ)。儀十の手下に取り囲まれ斬られるのは五社明神。
  • 政吉を捕まえ説得にかかるお蘭、大覚寺放生池堤(池に水無し、天神島朱橋の下も涸れている)。お蘭を振り切って走り去った政吉、護摩堂の壁に政吉・お蘭の相合傘の落書きを見つける。
  • 河津が早田の鼻を明かすと嘯いたことを報告するお蘭、仁和寺九所明神本殿前。
  • 江戸払いとなった政吉を見送りに来るお蘭、渡し場は嵐峡船着き。護岸に番所(柵)設営、政吉はここで捕縄を解かれる。

2018/4/3

■ くノ一忍法帖 蛍火 第1話「瞳術開眼」2018.4.3BSジャパン/松竹

 将軍となった綱吉は、前政権の影を一掃し、根来忍者を登用する。その頭領は孤雲、娘のお蛍を含むくの一三人を早速任務につける。強力な技を持つお蛍はしかし、忍びとしては不適格な熱いハートの持ち主なのであった。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、姫路城はの門下坂から天守望む図。
  • 高田城イメージ、岡山城天守。セットに合成しての画もある。
  • 任地の越後高田へ向かうくの一たち、街道は大覚寺大沢池堤。戻り道も同所。

2018/4/2

■ 遠山の金さん II 第30話「負けるが勝ち?!の金さん」1986.6.17テレ朝/東映

 傲然と司直の手を逃れる大悪党、二度も白州に呼んだのにお構いなしで、頭に来た奉行は金さんに変身、悪の巣に突っ込んでゆく。
成田三樹夫の貫禄を楽しむほか、斬られて堀に落ちてみせる金さんの、椿の花使った無理目の芝居も一興。

ロケ地
  • 吉兵衛への疑惑についてヒストリーをお蘭に語って聞かせる金さんのくだり、先代の娘の婚約者だった男が吊った木、金戒光明寺鐘楼下の木、背景に経蔵映り込み。その後変死した先代は広沢池西岸湿地ヤナギの根方に浸かっている。この件を今さらながら聞きこんで回る金さんのシーンで出る船着場は、広沢池かどうか決め手を欠く。
  • 吉兵衛の情婦・お仙が荒くれを集めていることを報告するお蘭、金戒光明寺墓地。
  • 夜の佃島沖合でなされる抜け荷取引、広い水面は広沢池か罧原堤下か。

←2018/32018/5→

・日記目次 ・ロケ地探訪 ・ロケ地探訪表紙テキスト版 ・ロケ地一覧 ・時代劇の風景トップ
・このサイトについて ・サイトトップ