暴れん坊将軍
IV

1991-1992テレビ朝日/東映


スペシャル「ご生母、謎の失踪!吉宗、江戸城決戦春一番!!」1991/4/6

 吉宗公の弟を仕立てての目論みは将軍の権威失墜、「弟ぎみ」の出生にまつわる秘事を黙して語らぬお由利の方、裏には彼女と同じく見捨てられた側室の哀れな事情が隠されていた。
陰謀の黒幕はいつものように尾張宗春、お由利の方を追い詰め悩ませた者どもに上様の怒りを込めた鉄槌が下る。

ロケ地
・紋次郎と新さんの初めての出会いとなるめ組と加賀鳶の大喧嘩、今宮神社境内、東門前。
・俺には弟はおらんと言う上様に、証拠の品は本物だったと報告する忠相、姫路城西の丸
・母に会いに清流庵を訪ねる新さん、中山邸通用門(草津へ湯治で不在)
・岸へ船をつけた女船頭・お俊が釣り人に深川・正覚寺への道を聞く川端、嵐峡。正覚寺、大覚寺大門(恋人の平太を訪ねたお俊は門前払い、菊千代ぎみの調査に庭番が潜入するくだりには宸殿白州や宸殿前廊)。寺を出た直後お俊を襲う刺客、下鴨神社河合社裏手(新さん介入、助けたあとめ組へ保護)
・草津へ向け早駕籠をやる田之倉さま、嵐山自転車道(じいを撒いて江戸へ向かうお由利の方も同所)。草津温泉イメージ、日吉山荘
・平太=菊千代ぎみの調査に潮来入りし船頭に話を聞くおさいと紋次郎、嵐山公園掘割(中ノ島橋手前の堰堤上手静水域)。平太の養親である庄屋宅、民家門(手が回り庄屋夫婦殺害)。手がかりを求めるも死んでいた早見半兵衛の墓、化野念仏寺(半兵衛殺害目撃者の桜木健一が経緯を教える)
・お俊のことが気がかりでこっそり夜間外出の菊千代に声をかけるお由利の方、大覚寺五社明神(家来が捜しに来て由利の方は身を隠す)
・江戸城へ入る菊千代の駕籠、姫路城菱の門。菊千代と馬をやる上様、下鴨神社馬場
・菊千代に会いに来たお由利の方に声をかけ事情を聞く新さん、大覚寺勅使門橋
・め組で平太を案じて待つお俊の回想・平太と遊んだ雪の潮来、下鴨神社馬場(雪景)
・お由利の方を脅しつけた菊千代付き用人の件を報告する才三、大覚寺天神島
*お俊に大沢逸美、菊千代に円谷浩、用人・山名に勝部演之、手下の侍に福ちゃん。*め組の新しい小頭に紋次郎登場、新さんとは鳶との喧嘩で初めて出会う。お由利の方は自刃騒動後頭を丸め尼僧に。


第1話「いざ成敗、天下を狙う大泥棒

 老中の空きを狙う館林藩主と高崎藩主。折りしも持ち上がった館林の若様が上様に御目見えする殿上元服を前にしての失踪事件を好機と見た高崎藩は若様を拉致、窮した館林藩は替玉を立てて儀式に望もうとする。しかし上様の御前で偽者を暴こうとして失敗、自棄になった藩主以下で城を下がる館林の駕籠を襲おうとする。そこへ手早く新さんルックになった上様、ラス立ち突入。
 ロケ地、江戸城に姫路城各所。冒頭の上様の剣の稽古は西の丸下。タイトルに三国濠。忠相らと館林のことを話す、はの門下の坂。庭番に高崎藩探索を命じる、ろの門内側。館林藩邸に大覚寺大門・蔵・式台玄関。若様が藩邸へ戻る途中拉致される、放生池堤〜大沢池北西畔。ラス立ちのお城近くの坂、南禅寺法堂僧堂坂。事後、一心にコサギをスケッチする若様、広沢池観音島(水無)。新ED、姫路城西の丸大覚寺勅使門、雪景色の今宮神社
*若様失踪は左利き矯正を無理強いしたためチック出たもの、切腹まで思い詰めるちょっとカワイソな展開。しかし上様の計らいでくびきを逃れ町場に暮らすことに。このパターンって絵師多いような気がする。タイトルの泥棒は盗みに入って若様を連れ出す羽目になるどんくさい石川五右衛門の末裔、長門勇がほんわか人情劇を展開する。彼のガミガミ女房、こめかみに膏薬貼ってるのは90年代のドラマでは珍しいかも。


第2話「春の嵐 江戸城刃傷事件

 江戸城内で御徒歩頭が部下に刺されるという事件が出来、出役吟味を受けるため上司に賄賂を使っていた同僚が裏切られて窮地に陥り妻子を道連れに自死したことへの怒りと、不正を糺す非常手段であった。この裏に両替商と組んだ更なる巨悪あり、上司殺害のかどで捕われた徒歩侍を証拠隠滅のため亡き者にせんと狙う。捕縛後黙して語らぬ徒歩侍、上様は牢内に恋人を入れて会わせてやり心をほぐし真実を語らせる(途中で上様と気付く「カーン」入る)。
 ロケ地、市原千蔵が徒歩頭を刺す城の御廊下、相国寺方丈(導入は回廊の花頭窓から覗く形で、前廊をゆく上司に斬りかかるのが廊下から階、白州を使ってスローモーションで)。市原の恋人がお葉に語る回想、市原が暗に別れを告げる登城の道、南禅寺三門。小姓組組頭がじいに刃傷は芸者を争ってのことと耳打ち、相国寺方丈北廊下。その芸者にカマをかけた新さんに刺客、広沢池畔か。市原の恋人と事件のことを話す新さん、上御霊神社本殿前(舞殿で巫女さんの舞)。庭番とツナギは本殿裏手。
*事後、市原への咎めは記憶無くしてたからナシって…いいのかそんなんで。キャストは伊吹剛。*成敗時、御簾自動ロールアップ。


第3話「裏切者に涙あり!

 お忍びで吉原へ通いつめるなど放蕩三昧の松前藩主、当然のことに藩政は放ったらかし、実権は江戸家老・伊佐山が握り特産の海産物を息のかかった商人に一手に流し私腹肥やしまくり。君側の奸を除こうと立った勘定奉行は失敗し切腹の憂き目を見る。残された娘・お静は事件の際父の同志で婚約者の中畑弥四郎が裏切者と思い込まされ、二年が過ぎる。新さんは弥四郎の心底を見、拷問により同志の名を吐いてしまったことを恥じ腑抜け同然に江戸家老に仕えている彼を奮い立たせ、彼を伴って再び起った反伊佐山派を助けに采女ヶ原へと向かう。
 ロケ地、松前藩主がお忍びの吉原帰りを襲われる日本堤、大沢池堤。松前藩主の行状を聞く弓のお稽古上様、姫路城西の丸。田之倉に放蕩を意見されるが意に介さない松前藩主、三国濠前。弥四郎がお静に裏切りを告白する、上賀茂神社渉渓園遣水脇。新さんに事情を打ち明けるお静、ならの小川畔。正義派の藩士たちが家老を討つべく待ち構える采女ヶ原、下鴨神社糺の森池跡河合社をバックに大立ち回り。
*弥四郎に沖田浩之(殿の宴におてもやんの馬鹿踊りを披露)、悪家老に亀石征一郎、正義派の藩士のリーダーは峰蘭太郎(めちゃハマり)、ラス立ち福ちゃん入り。*今回はラス立ち前の名乗りなしで「カーン」もなし、出張った大岡さまが「上様」と呼ぶのに弥四郎が恐れ入る運び。


第4話「女盗賊の恋

 徳田新之助が以前市中で危機から救った親子、その娘は盗賊一味の引き込み女となっていた。裸足だった娘・お涼に自らの草履を脱いで与えた新さん、お涼はその後ずっと「徳田様」を思慕し続けていた。
江戸に舞い戻った凶盗・藪塚の陣兵衛は無役の旗本・野村玄之丞と結び更なる凶行を企てる。お涼は病身の父を人質にとられ商家へ潜入していたが、新さんと再会しその真情に触れ、また父を救出して貰った知らせを受け「徳田様」のいるめ組へ走るが一味に捕まり裏切者として斬られる。腕の中で息絶えたお涼を看取ったあと、新さんはちょっとメロウ入り、挿入歌流れるなかうっそりとワルのアジトへ向かう。
 ロケ地、商家に潜入しているお涼を呼び出し事情聞く新さん、梅宮大社神苑(茶店あしらい)。お涼と一味の伝次のツナギ、南禅寺三門。野村のことで才三から報告を受ける新さん、梅宮大社境内〜楼門。ヤケ酒を呑むお涼を連れ出し助力を申し出る新さん、広沢池東岸(池に鵞鳥、鳥の効果音はヨシキリ)。庭でお涼の形見の鈴をいじる上様をからかう田之倉のじい、阪口青龍苑
*盗っ人一味はかしらの藤岡重慶をはじめ大木正司、長谷川弘、長谷川明男とコテコテのキャスト。旗本は松林登、髑髏を弄らせて変態ぽい味付け、上様の怒りの一撃に刀を叩き折られる。*お涼の父連れ出しはめ組の宴会パワーで。


第5話「天晴れ!孝行息子に名裁き

 北町奉行と手を組み米価を吊り上げ私腹を肥やす大黒屋、奉行のほうは忠相に強烈な妬心を抱き米問題で失脚させようとする。その小道具に、上様の計らいで忠相が賞用した孝行息子・周介を使っちゃったりして悪辣。うまく行かないと更に罠を仕掛け周介を主殺しに仕立ててまで忠相の非を責め立てるありさま、庭番から悪事の証拠書類ゲットの上様にきっちり乗り込まれてしまう。
 ロケ地、周介が母を背負って養生所へ通う途中お参りの神社、今宮神社合祀摂社。お葉ちゃんと一緒に出てゆくのは東門。庭番が報告したり忠相が今回の件を詫びるお城の馬場(上様乗馬中)下鴨神社糺の森馬場
*米価高騰について何度も紋次郎に将軍は馬鹿呼ばわりされる新さん、でも農民の困窮ぶりをしんみりと語る一幕も。*悪徳商人は伊吹聡太朗、似合いすぎ。


第6話「もう一つの十手御用

 定年を迎えた老同心・佐々山作兵衛は、役を退いた途端冷たくなった世間を感じ寂寥感に襲われる。無聊の日々のなか同年輩の仲間の白金堂や木曽屋らに誘われ、彼らを老人扱いせず立ててくれる呑み屋の女将と出会う。しかし彼女は作兵衛が心残りとしていた凶盗・黒雲の甚五郎の手先だった。
 ロケ地、作兵衛が最後のお手柄の久蔵を捕縛の橋、中ノ島橋。隠居仲間と身の処し方をボヤく茶店、今宮神社東門外一和。年寄りの処遇についてじいの屋敷で話す上様、相国寺林光院。口入屋に仕事を断られた話をする、今宮神社東門内石橋。お蔦の苦労話を聞きしんみり考え込む作兵衛が佇む水辺、嵐山公園中州桂川堰堤畔。お蔦を人質にとり作兵衛を脅す甚五郎の手下、広沢池東岸。久蔵を奪ってゆく一味、中ノ島橋。江戸払いになったお蔦がゆく道、嵐山自転車道
*作兵衛ダンナは内田稔、頑固だがさばけた老人を好演。彼に手を貸す隠居仲間もいい味。賊の背後にいた大ワルは勘定組頭、新改鋳の小粒二万両をそっくり頂く魂胆でいたところを上様ルックで乗り込まれてしまい一巻の終わり。*江戸払い中お蔦の店を作兵衛ダンナが見るという後日談つき。


第7話「逃げた花嫁

 不行跡で鉄砲組頭を罷免になった旗本寄合席の加賀爪外記は、大奥の中揩ニ通じ孕ませる・これをネタに脅した御数寄屋坊主を斬り捨てる・目撃者の町娘を追い回し惨殺するなど悪逆非道の輩。そのうえ返り咲きを画策し資金調達のため、武家との縁組を渇望する商家の娘を妻にし財産乗っ取りを目論む。
しかし商家の娘がはねっ返りで、縁談を嫌って家出し、外記の悪行を目撃してしまったことから騒動が持ち上がる。この娘・お染と関わった新さんは、剣突を食らわされるわ共に爆殺されかかるわタイヘン。爆薬と自害した中揩フ線から外記の名が浮上し、お染と外記の婚礼の席に乗り込んだ上様が成敗。
 ロケ地、御数寄屋坊主が斬殺される上野の社地、大覚寺五社明神。目撃者の小町娘が斬り殺される神社?、不明(杉木立の石段と踊り場)。本所小町の殺害現場に行き物売りに話を聞くお染、松尾大社本殿と摂社の間付近。新さんがお染の推理を聞く川端の茶店が爆破、木津河原。お染を庇って転がる新さん、木津堤。お染が呼び出され新さんの別れの文を読むあやめ河岸近くの神社、赤山禅院本堂朱玉垣脇。事後、新さんに淡い思いを抱いていたお染が上様のことを忘れないと祈る祠、今宮神社稲荷社
*殺された御数寄屋坊主の行状を聞いた上様「では恨まれても仕方ないな」…カルい…。お染と喧嘩腰の不毛な会話も傑作。茶店が爆破されても動じる様子ないのは、さすがに天下人か単に鈍いのか。


第8話「人情!め組の成金騒動

 小頭の紋次郎が身投げから助けた女は幼馴染のおかつ。境遇を憐れんだ「モンちゃん」は母子ともども引き受ける心づもり。おかつが差し出した、家の焼け跡から出たという甲州金と印籠が田之倉の鑑定により武田の埋蔵金とされ大騒ぎ。借金のカタにとられた家を取り戻し大金ゲットの夢を見るめ組一同は金を掻き集めるが、話はおかつの亭主が仕組んだ作り話だった。
これに不満分子の粗野な旗本・菅井又左衛門が絡み、騒動起こしプチ謀反の企み。菅井は甲州金を風魔の残党に盗られたと称し隠匿、これを放出し人を煽ろうとしていた。おかつがネタに使った金の出所は菅井のもとから中間が盗み出したもので、おかつは命を狙われることに。最後は銃を大量に買い付けようとしている菅井のもとに新さんが乗り込む。追い詰められた菅井は自刃と見せかけ姑息に立ち向かうが、上様にぶっ叩かれたうえ成敗。
 ロケ地、大川端で侍に追われた中間が負傷しているのを見て手当てするおかつ、中ノ島橋たもと(ここで甲州金を託される。旗本に誰何されるのは堀端、中間が殺されるのは中州下手汀)。増上寺門前町で料理屋にいちゃもんをつけ暴れる旗本と事を構えるめ組、今宮神社東門内。おかつが身投げの芝居、中ノ島橋上。新さんにおかつとの思い出を話す紋次郎、大覚寺天神島。埋蔵金が見つかるよう神仏に祈るめ組の女たち、今宮神社合祀摂社、稲荷社。亭主といるところを刺客に狙われるおかつ、神護寺鐘楼下石段。亭主が逃げ去るのは金堂下石段。おかつに事情を聞く新さん、五大堂前、新さんの背後に大師堂が映りこむ。紋次郎におかつが金を詐取と告げる新さん、酵素(降り口際に茶店セット、話すのは川べり)。おかつが亭主を責めるお堂、勝持寺本堂。おかつ一家が旅立つのを見送るめ組一同、木津川流れ橋上。モンちゃんは橋下で見送る。
*ラスト、お城でまだ埋蔵金の話する田之倉の相手の忠相、背後で上様の口パク「ばぁかばぁか」…。


第9話「天下御免のくいしん坊侍

 美人と評判のおかんの煮売り屋へ通いつめる下総大金藩の勤番侍・千林惣十郎は上司や同僚にも軽侮される道楽グルメ男。しかしこれは見せ掛けで、殿と国家老の密名を受け藩金に手を付けた挙句偽小判を鋳造する留守居役の悪事を暴くための擬態、食べ歩きも鋳造の工房を探るため。
おかんの母や辰五郎からあの侍をどうにかしてくれと頼まれ関わる新さん、千林が鋳造場所を突き止め乱戦となる現場に介入、大暴れ。今回は同行した忠相が「このお方をどなたと心得る」で「カーン」。
 ロケ地、偽金工房の清月寺、神光院山門、中興堂(町寺で昼間は子供の遊び場、はじめ気付かず見逃す)。千林が旗本にいちゃもんをつけられる車坂町の田楽の店、真如堂茶所(ここへ至る道に参道や石段、立ち回りは塔前の参道で)
*留守居役は中田浩二、千林の直属上司に真田健一郎(遣い手設定)。*煮売り屋手伝いの新さん、妙なステップで店をひらひら。ラストは御座所の前に卓袱台据えて、千林の食った江戸グルメをずらりと並べて食す上様トリオ。


第10話「大岡越前、なみだの鉄拳!

 漁村から江戸での暮らしを夢見て家出の少女、回船問屋に下働きに入るが抜け荷で結託の船手奉行の妾にされてしまう。これを探しに江戸へ出てくる老父は、忠相の旧知・知行地で幼い頃「忠相坊ちゃん」を鍛えた漁師の忠次。忠相は探し出した娘を手荒く諭し忠次に受けた恩を返すのだった。
で、事件は回船問屋と船手奉行の抜け荷。
 ロケ地、忠次が幼い忠相を鍛えた茅ヶ崎の海、間人海岸(冬の夜の海イメージと、忠相が荷揚げを臨検にゆく浜も同所か)。忠相がお八重を諭す神社、松尾大社。楼門前で声を掛け、亀の水場で八重の顔を水に突っ込み(タイトルは鉄拳だけど殴ってナイ)
*父のほうは抜け荷隠していた樽から塩鯖を放り投げるのに激怒、娘のほうも塩鯖の中に隠した翡翠玉を取り出したあと臭いと言って魚を棄てる奉行を嫌う。このシーンを海の画と魚を捌く父子の画が伏線となり引き立てる。*今回「乗り込む」際おのれは徳田新之助、と言われ「俺には今ひとつ名がある。余の顔見忘れたか」。


第11話「女泣かせの憎いあいつ!

 徳田新之助と以前付き合いのあった辰巳芸者・鶴吉は、別れたあと侍相手の脅迫を生業とするようになっていた。鶴吉は或る日妹分で高岡藩の殿様のもとに上がっていたおなみが横死したことから調べにかかり、江戸家老がおなみの生んだ若様を毒殺しおなみを死に追いやったことを知る。復讐の念に駆られた彼女は手下と謀り家老を脅し大金をせしめるが、刺客が放たれる。高岡藩が唐物問屋と組んで抜け荷を働いていたことを内偵中の上様がこれに絡んでくる。
刺客から救ってくれた新さんに諭され鶴吉は自ら奉行所に出頭、江戸家老は上様に乗り込まれる。
 ロケ地、おなみの土左ヱ門が上がる大川端、嵐山公園中州下手河原。おなみの葬儀が行われる法徳寺で手下と謀議の鶴吉、西明寺(山門、境内、鐘楼に本堂も使用。後段、解散の話をしていて襲撃に遭うくだりもここ)。市中で偶然出会う新さんと鶴吉、鶴吉がゆくのは大沢池北西畔放生池堤を新さんが歩いてくる。鶴吉に知らん顔をされたあと新さんが木に凭れ考え込むのは護摩堂前。高岡藩お抱え医師開伯道邸、金戒光明寺善教院。その後駕籠がゆくのは永運院下坂。伯道を脅す屋形船がもやっているのは広沢池東岸。鶴吉の回想シーン(新さんとデート)の祠に今宮神社稲荷社、高倉下(茶店をセット、秀五郎が徳田様は来ないと告げにくる)。上様の回想シーン(秀五郎が姐さんは来ないと騙す)今宮神社中門。上様が江戸払いの鶴吉を白馬で見送るのは谷山林道分岐道の上方。
*新さんとラブラブ状態の鶴吉、双方の回想シーンがフォーカスかかった画で何度も出てくる。一部には挿入歌「夜明け」が流される。鶴吉を慕う板前が邪魔をして会えなくなった二人が描かれ、江戸払いとなった彼女を見送る上様はなんと峠道に上様ルックで白馬に乗って現れ、忠相が身分を明かすという無茶な仕儀となる。*乗り込んだ際の断罪に「余の目を欺けると思いおったか、も珍しいパターン。*江戸家老一派に捕まり責め問いされる鶴吉の手下、拷問シーンでうしろに福本先生、手は出さず立ってるだけ。でもラス立ちには真っ先に斬り込み隊長。


第12話「血ぬられた折鶴

 雨の夜、札差・伊勢屋の弟が妓楼からの帰り暗殺される。懐中の財布を狙っての犯行、しかし持っておらず、この後中味の切米手形と裏帳簿巡り騒動が持ち上がる。刺客は小普請組の磯貝、不当に奪われた手形を求める。一方財布は妓楼の下女・おふじが密かに隠す。これは病気の父の治療をしたいがための隠匿。執拗に奪還を図る伊勢屋と、背後で法の網をくぐらせ共に私腹を肥やす蔵奉行。おふじは改心して新さんに財布を渡そうとするところで取立て屋にそれを奪われ、磯貝は斬られてしまう。見届けた新さんは蔵奉行邸へ向かう。
 ロケ地、おふじが財布を隠した稲荷、伏見稲荷(奥社奉拝所、千本鳥居、本殿脇)。伊勢屋寮、中山邸(門)。同心がおふじに自作の簪を見せる水辺、中ノ島橋下河川敷(岸から伊勢屋一味が窺う)。城の庭、彦根城玄宮園(池畔、橋上)。磯貝邸、妙心寺長慶院
*ラス立ちに福本先生と峰蘭太郎(切り込み隊長)。


第13話「恋の細道、通りゃんせ!

 奥向き掌握を狙い虚血で倒れた田之倉を卒中と偽る典医、裏にはじいが邪魔な幕閣と大奥年寄。しかし目論見は法印についてきた若い御目見得医が独自の見立てを上様の前で披露したことにより崩れ去る。その青年医師は幼馴染の娘が品川宿の女郎に身を落とし労咳を患っているのを見捨てておけず身請けしようとしてトラブルに巻き込まれる。そこに付けこんでワルの手が伸び窮地に陥るのを新さんが救う。しかしその過程で折角助けた女は医師を庇い斬死(この際挿入歌流れスローモーションの殺陣となる)。新さんは成敗の場へ。
 ロケ地、医師と女郎が逃げる品川の浜、間人海岸。ワルどもが密議の寺、東寺五重塔(イメージカット)神護寺(山門下石段、五大堂、毘沙門堂、金堂下石段、金堂前)。事後、遠乗りして町を見やる上様、谷山林道
*じいの病は坪内清四郎に虫下し貰っていきなり全快…田之倉さま、何を食べたの。


第14話「酔いどれ女の風車

 大身の殿様が「趣味で」辻斬り、証拠を握る女は命を狙われるがなぜか沈黙。侍と大岡忠相を恨むその女は、老父と息子を無礼討ちにされ復讐をはかった亭主は島流しという事情を背負っていた。
 ロケ地、矢部邸、相国寺大光明寺門。お房に事情を聞く新さん、上賀茂神社ならの小川神事橋(川中に魚獲りの子らあしらい、お房の長屋は本所亀沢町)。おカマの鶴次郎からネタをとる才三、広沢池東岸に張り出した屋台をセット(岸にスラムあしらい)。お房が矢部一味の剣客・香川に印籠を返せと迫られる、大覚寺有栖川(河床から見上げのアングルも)。お房の回想、無礼討ちの寺、真如堂本堂前。ラスト、トリオ逍遥のお城の庭、彦根城玄宮園龍臥橋。
*酌婦のお房は栗田陽子、亭主は渡辺篤史の二役。*め組で将軍さまもお微行でお楽しみと言われ「そんなことはないだろう」と情無い声の新さん、このパターンは第四シリーズの特徴か。*屋敷に乗り込まれ追い詰められた矢部の狂態、恐れ入ることもなくもはやこれまで・上様の血潮とくと味わわせてやると刀に話しかけ斬りかかってくる…作事奉行なんだよね、コイツ。役者は伊藤高。これにくっついてる道場主は工藤堅太朗。*香川配下の浪人の一人に福本先生、お房を付け狙う・無人の小屋に火付けなど大活躍、最後は上様に叩きのめされくりゅっくりゅっと左右に首を振り倒れる。クレジットは「浪人」。*才三にネタ提供のおカマ・鶴次郎(KINYA)、やはりお馴染のようで「才ちゃぁーん」としなだれかかる。


第15話「女賞金稼ぎ、江戸を斬る!

 江戸へ賞金首を追ってきた博多の女賞金稼ぎ・お銀、命知らずは孤児たちに金を残したい健気な動機。狙った百両首は取りそこなうが、境遇に涙してくれた「将軍さま」の情に感謝しつつ江戸を去ってゆく。
 ロケ地、地蔵の辻で賞金首の渡世人を仕留めるお銀、谷山林道。代官を斬って逃げた賞金首の浪人について報告する忠相、阪口青龍苑(上様は石橋上で鯉に餌やり中)。妙法寺、勝持寺参道石段、山門。勘造一家に騙され殺されたおしのの死体が上がる大川、大覚寺大沢池汀。お銀の身の上話を聞く新さん、天神島。お銀が弟を預けてある博多の尼寺、勝持寺本堂、鐘楼。旅立つお銀を見送る渡し場、広沢池東岸に船着きセット。
*背いっぱいに刺青を背負った女賞金稼ぎに芦川よしみ、博多弁が可愛い。*百両首の浪人に黒部進、唇まわりに派手な傷。*寺を中心にワルが群がる。メンバーは和尚にヤクザに兇状持ち浪人に寺社奉行、珍念なんて青坊主までワルくて笑える。*大岡さま配下の捕り方に福ちゃん、襷がけ。


第16話「泣くな妹よ、母ありせば!

 丹沢の山から母を探しに江戸へやってきた幼い兄妹、だがやっと見つけた母は何故か知らぬ人を装う。幼子らの父は三年前天目茶碗を奪うため藤馬伊勢守兄弟に殺されており、母は仇の悪事の証拠をつかむべく懐に入っていたのだった。秘密がワルにばれ母子共に斬られかかるところへ正義の扇、天領の物資を横流しし、猟官運動のため茶道具を奪った伊勢守らに断罪の刃が下る。
 ロケ地、行商の万平たちがひったくりに遭う、今宮神社門前茶屋・一和東門内石橋。殺された伊豆屋は伊勢守邸へ行ったと上様に報告の庭番、坂口か。悪ガキにボコられる万平、大覚寺五社明神(背景に心経宝塔)。お堂で休む万平たちが伊勢守のアイパッチ弟に追われる、大覚寺護摩堂大沢池堤梅林(穴に潜む)。その後飢えて鳩を獲ろうとして法力寺の小坊主に捕まる、大覚寺五社明神。括られてベソかき万平の回想、母の幻影は酵素。忠相が兄妹の父が殺された件を報告の庭、不明(大きな築山)。伊勢守邸に庭師で入り探索の庭番、遠藤太津朗が槍の荒稽古の芝庭、不明(奥に茶亭)。兄妹の父が殺された丹沢山中、酵素崖か。
*なぜ一人で潜入と聞かれたおせき、代官はアテにならないから「自ら証拠を握って名奉行の大岡さまに」…物陰で聞いてる忠相がにやけている。*ラスト、丹沢のもぐさを田之倉に施し悪戯っぽくふうふう吹く上様、悪ガキみたい。*挿入歌は「花」。


第17話「鬼を退治の夫婦饅頭

 銀座の火事でいち早く駆けつけた紋次郎は誉められ、遅れをとった定火消しの本多甲斐守は叱責されお役御免、これをきっちり逆恨み。企む悪事は欲がらみ、こちらも饅頭屋を逆恨みの岡っ引と組んで盗みをはたらき紋次郎と饅頭屋を陥れようとする。
 ロケ地、江戸城の庭で饅頭食ってお茶の上様トリオは姫路城西の丸。本多邸、妙心寺衡梅院に似るも不明。田之倉邸、相国寺林光院
*饅頭屋は錠前師修行時代の紋次郎の弟分、三波豊和。彼が饅頭屋の娘に惚れた一件できつく意見したことが、紋次郎のPTSD「饅頭ホントに怖い」。


第18話「夢を撃った六連発!

 腕の良い鍛冶屋だった弥吉は日々のなりわいに倦み博打三昧の日々、その借金をタネにヤバい仕事を持ちかけられ失踪してしまう。残された妻は働きづめで体を壊し業病を患うが、弥吉の弟分が何くれとなく世話を焼き、弥吉が戻らぬことから周囲は死んだものと扱い勧めて夫婦とする。帰ってきた弥吉は懊悩するが実の母に諭され妻子との再会を断念、弟分のため銃密造の一味とやりあい、新さんに真相を告げ死んでゆく。
 ロケ地、旅姿の弥吉が戻って来いと備前守の配下に迫られる道、大覚寺大沢池堤。近江屋の寮、中山邸(参道、門、無畏庵)。弥吉が母や息子と会う神社、わら天神(敷地神社)境内。ラスト、じいが鯉に餌やってて落ちかける池、阪口青龍苑
*弥吉は大橋吾郎。ラス立ちに福本先生、一番乗り。役柄は鉄砲御用人・備前守の配下。備前守は宮口二郎で小判じゃらじゃらもお似合いの凶相。つるむ両替商は近江屋、故郷で鉄砲作りという設定なので「近江」。*前回に続いて紋次郎落語ネタ「そこつの使者」で尻つねり。


第19話「愛しき炎の剣!

 定期的にある、尾張の陰謀ばなし。初手から幕閣二人を血祭りに上げるという暴挙発生、裏には薩摩がいて焚きつけている。実行部隊は尾張柳生で、これを阻止しようと四天王の一人・滝口平八郎が出府し総帥・柳生兵庫を諫止しようとするが聞いちゃいねー。どころか監禁したうえ彼の身を案じ出て来た恋人・由紀を拉致って協力を迫る始末、しかし由紀は自ら兵庫の刃に身をさらし平八郎の枷となるを拒む。その後庭番の働きで出牢した平八郎は上様とともに尾張柳生道場に乗り込み兵庫と対峙、相討ち。漁夫の利を得ようとしていた薩摩の大庭監物は上様に成敗され、今回の尾張の陰謀もポシャる。
 ロケ地、茶室に乗り込まれ暗殺される若年寄・田原備中守邸の塀、相国寺大光明寺南塀。尾張柳生江戸道場、金戒光明寺瑞泉院。周囲の路地は長安院下坂永運院下坂。柳生藩藩主・柳生備前守(江戸柳生総帥)の登城、姫路城菱の門。備前守が上様に稽古をつける、姫路城西の丸広場。尾張柳生を探っていた才三を追い誰何する平八郎、石清水八幡宮(楼門、境内)。由紀の回想、平八郎と戯れる幸福の思い出、木津河原流れ橋(夕景)。江戸へ発つ平八郎が由紀に別れを告げる神社、走田神社本殿前。尾張藩上屋敷、相国寺林光院。平八郎が尾張大納言・宗春に諫言の廊下、相国寺大光明寺(石庭前の方丈縁先)。大庭監物が尾張と将軍家戦わせ疲弊させて、と連れに語る庭、相国寺大光明寺石庭(南塀通用門より出る)


第20話「一大事!花嫁は鬼っ子姫

 お転婆姫様ばなし。今回は男手で育てられ感情表現に難のある気のきつい姫が登場、上様の見合い相手だったりする。上様に下々の実情を知れと言われた姫は側役一人を連れ町場へ出て、姫の駕籠行列を邪魔して供侍に足蹴にされ負傷しトラウマを抱える女児・おちかと出会い心を通わせる。ここに公金横領で謹慎中の江戸家老がちょっかいを出し、姫誘拐を仕立てて身代金奪取を企むが上様の乱入で潰える。その後上様の差し金で側役の彦九郎と姫はラブラブ…いいのかよ。
 ロケ地、江戸城庭(見合いとラストの逍遥)彦根城玄宮園龍臥橋と池畔。町場に出た姫が見合いの場での上様の言いようを彦九郎に憤慨する、梅宮大社神苑(彦九郎くん「姫を侮辱したら上様でも斬ると物騒)。江戸家老・大野内膳寓居の虚心庵、中山邸通用門。縁日をゆく姫のシーンと養生所薬草園に仁和寺観音堂前と御室桜林。姫がおちかに連れられ遊ぶれんげ畑、桂川か七谷川畔の畑地か。彦九郎におちかに貰った花冠を被せる姫、大覚寺護摩堂(直後連れ戻し藩士ら出る)
*江戸家老に菅貫、公金横領の罪を着せた勘定方のことを語る際の「ナマンダブナマンダブ」や、上様に断罪されたあと呵呵大笑しくるっと背を向けながら「斬り捨てーい」とやるあたりがいかにも菅貫。


第21話「吉宗、熱き心で掟破り!

 勝山藩の典医の息子・田坂兵馬は母の遺言により禁を犯して腑分けを行い追われる身、江戸へ出て来たところで女スリ・白魚のお妙に有り金を盗られてしまう。金は医学を修めるべく異国へ渡るための資金だった。一方、掏ったほうの女も江戸払いを許されて戻ったばかりの境遇、世に倦み異国へ渡ることを思いつく。ここに「逃がし屋」と称する妓楼の主人が関わり船を手配するという話、紆余曲折あり兵馬と女スリは共にこの伝手で船に乗ろうとするが、これがとんだ騙り。強盗の上がりを掠めるなどの大ワル、バックには火盗改がいたりする。
 ロケ地、上様に火盗改についての報告の忠相、大覚寺放生池堤。神社で祈りを捧げるお妙に掏った金を返すよう諭す忠相、木島神社本殿(提灯は立葵のを三巴に変えてある)。兵馬がお妙に会い盗った金の返還を迫る、大覚寺五社明神。船の符牒を踏み割ろうとして挫いたお妙の足を冷やしてやる兵馬、放生池源頭。兵馬が脱藩者であることを報告の忠相、大覚寺明智陣屋前。龍源寺へ兵馬を呼び出し刀を返すお妙、仁和寺参道茶店前。新さんに事情を告白の兵馬、観音堂前。盗賊の隠し金が埋めてある墓地、不明(盗賊は火盗改に消される)。浜へ来て船がいないのに絶望し自刃しようとする兵馬、琵琶湖舞子浜。上野東照宮、日吉大社東照宮
*上様、兵馬にカピタンへの添え状を渡し出国させてやる超法規的措置→神君に詫びにゆく。


第22話「死を呼んだ玉の輿!

 佐倉藩の世継騒動、病篤い藩主のもとに連れてこられる江戸家老と老女の仕込んだご落胤の替玉の町娘。かつて藩主が手をつけた女に似たのをセレクトのこれがなんと本物、しかも事情を呑み込んだ上で密殺された母の仇をとろうとして「わざと」連れてこられたもの。ちょっとこじつけっぽい仇討ちは新さんの介入により果たされる。
 ロケ地、「ご落胤」の娘を迎える駕籠がくる神社、わら天神六勝大神前。藩主の身替りをした歌舞伎役者(事後に欲をかいて料金アップを請求)が土左ヱ門になって上がる、嵐山公園中州下。ラスト、田之倉が筋肉痛をからかわれるお城の庭、彦根城玄宮園橋上。
*田之倉のじいはラス立ちの際床の間の甲冑に潜んでいるという一幕があるが、いったいいつから潜んでいたのか…筋肉痛になってるし。


第23話「汚名を晴らした恋女房

 白河藩では幼君をいいことに国家老が藩政を壟断、私腹を肥やす。これを糺さんと一人立ち上がった勘定方の若侍は公儀に訴えようとするが、逆に公金横領の罪を着せられ追っ手がかけられる。その妻は夫を追って江戸に出向き、捕われるところを新さんに救われる。妻の父の助けやめ組の尽力で傷つきながら評定所に駆け入る夫婦、見届けた新さんは藩邸に乗り込み家老を成敗。
 ロケ地、勘定方の妻・綾乃が白河藩士らに襲われる、大沢池堤。勘定方・村岡和馬が匿われる妻の実家の菩提寺、西明寺(山門、境内、本堂)。夫の立ち回り先を調べるうち再び藩士たちに捕まりかける綾乃、梅宮大社境内。助けたあと事情を聞く新さん、神苑汀に茶店セット。このあと神苑入口門楼門池中亭。岳父の助けで逃げた和馬が走る、妙心寺玉鳳院前路地。新さんは大心院前路地から駆けつける。立ち回りは開山堂唐門前。ラスト、国へ帰る夫婦を見送るめ組、伏見・松本酒造(菜の花満開)。「実家の父」の御家人の具合を聞くお庭、不明(茶亭と築山のある芝庭)
*気を失った綾乃に活を入れる新さん、効果音が鉄の骨外しみたい。*登場シーンから正義の扇が飛び、途中には柄杓なんかも投げてワルの動きを止める上様。藩邸乗り込みの際には背後の襖に朱で「正義」と大書…悪家老がブチ上げてる間に書いたことになるよね…。*村岡夫妻が評定所によろばい入るシーン、裃つけた衛士に福ちゃん。「何用だ」「よし入れ」の台詞あり。


第24話「母恋い飛脚

 かつて貧しさゆえに手放してしまった息子が突然チンピラの風体で現れ、飛脚問屋の女将におさまっている母に大金を要求する。思い余った母は遂に店の金に手を付け、封印切りの大罪を犯す。しかし背後に夫である飛脚問屋の主人と、復職を狙う元大番頭の旗本がいた。金の受け渡し現場で危地に陥る母の前に飛び出した息子はワルに斬られて落命してしまうのだった。
 ロケ地、飛脚を襲う辻強盗を新さんとめ組がやっつける、仁和寺観音堂脇〜前。元大番頭・笠原主水正邸、大覚寺大門。新さんがチンピラ息子を諭しひっぱたく、仁和寺中門北付近。母を庇って息子が斬られる、大覚寺天神島


スペシャル「江戸城反乱!連判状に仕掛けられた罠!!」1991

 将軍を弑し諸侯を片付けるクーデター計画、抱きこんでいた尾張宗春も道具扱いの悪辣な企みは寸前で阻止される。密談を聞いてしまった町人が消され、その婚約者の父(元盗っ人)が新さんとともにワルを追う。

ロケ地
・城下を見下ろす上様に外出はダメとお小言のじい、姫路城天守(町なみは書割)
・川越へ小豆を買い付けに来た松吉と半助が船をやる水路、西の湖八幡掘。白雲橋など映り、堀端にクーデター計画密談の船宿入口をあしらい映画村セットと組み合わせ(半助たちは雨宿りに船宿の軒先を借り「聞いてしまう」)
・半助がいわれない罪で捕縛されたあと、聞き込みで浮かんだ大町浪人を尾行する吉兵衛、露見し誰何されるのは妙心寺衡梅院北東角路地。
・牢に忍び込み半助に接触し謀反の密談の件を聞きだした吉兵衛のことを報告する才三、釣りの新さんは嵐山公園中州(中ノ島橋下手、南側の法面)
・川越街道をゆく吉兵衛、嵐山自転車道(茶店あしらい、新さんと才三が吉兵衛を見る)
・川越調査のくだり、半助の連れ・八王子の松吉が殺された橋、西の湖園地の橋(吉兵衛に斬りかかる大町を新さんが阻止)。渡船待合で新さんに盗っ人だったことを告白する吉兵衛、八幡掘明治橋たもとのテラス。
・クーデター首謀者のことを話し合う上様トリオ、姫路城西の丸
・名の出た大目付・水沢左京介邸を訪ねる田之倉さま、妙心寺龍泉庵(事は既に上様の耳にと言われ次の間に下がって切腹のこの人、抜け荷やってたけど謀反はシロ…)
・名の出たもう一人・若年寄の南原甲斐守を訪ね詰問の忠相、屋敷は妙心寺東海庵
・南原の控えの間にあるという連判状を盗りにお城へ忍び込む吉兵衛と新さん、彦根城佐和口多門櫓前の濠と石垣。
・盗ってきた連判状に名のあった諸侯の腹を探りにゆく忠相、伊達藩上屋敷は妙心寺玉鳳院(放生池越し)、加賀藩上屋敷は西本願寺大玄関門
・神君百回忌の法要が行われる増上寺(上様を狙撃後諸侯ごと寺を爆破計画)妙心寺仏殿と法堂(内陣は粟生光明寺に似る)
・事後、忍び込みは面白かったぞとじいに軽口の上様、姫路城西の丸塀際。
*吉兵衛に中条きよし、盗っ人時代の通り名はお役者小僧で増上寺僧に扮する場面も。半助の牢に忍んだ際にはなまってて天井へ上がれず才三に引き上げてもらってたりする。お城忍び込みで新さんを将軍と認識する設定。撥使っての立ち回りはあるが、三の糸は使わず。*悪役陣、首謀者の若年寄は御木本伸介、手下の大町浪人に河原崎次郎、僧に化けさせる家来に幸田宗丸、家士に福ちゃん、グルの北町同心に曽根晴美。*尾張宗春、密談の座敷に辰五郎乗り込みで警戒、仲間を上様にチクる。あとで自ら手を下さないと面白くないからとか吹いてるけど、負け惜しみくさい。


第25話「大奥の女

 大奥ばなし。競い合うお局さまたち、賄賂を使い入り込む商人、間に立って陰謀を巡らす勘定奉行など入り乱れてドロドロ。目をつけた娘を利用し上様の側にあげて利権に乗っかろうとする企みが進行、しかしその娘・千佐は事情あって産んだ子と離され憂いに沈む。これが上様の知るところとなり、寝所に呼ぶフリして千佐を諭し城から下がるよう勧め、ワルはまとめて成敗される。
 ロケ地、昨夜の大奥の幽霊騒ぎについて聞く上様、彦根城玄宮園・鳳翔台。大奥老女・瀬波が勘定奉行・真壁邸の庭で茶を点てる、相国寺大光明寺石庭(話は利権がらみの悪企み)。子らに凧絵を描いてやる千佐の父・笹尾、嵐山自転車道(発作起こして新さんに助けられる)。大奥で猫を探していて瀬波に叱責される千佐、彦根城博物館。瀬波のライバル・松橋の使嗾でチンピラに絡まれる千佐、仁和寺九所明神前。田原屋の駕籠を襲う浪人たち、仁和寺金堂前。松橋の侍女が千佐を突き落とそうとして自分が落ちる、中ノ島橋。千佐の子が養育されている相馬屋の寮、中山邸(通用門、参道)。お庭御目見得の席、彦根城玄宮園池畔。お葉が慌てて外出する笹尾を見かける、仁和寺手水場(笹尾は観音堂脇)。城を出てゆく千佐、彦根城天秤櫓佐和口多聞櫓前濠。千佐の未来を思う上様、玄宮園竜臥橋
*悪徳商人がややこしくて、一人は元武士。刺客にもビビらずライバルを自ら刺し、その男がつるんでいた勘定奉行も抱き込んでしまう。


第26話「吉宗を狙う女剣士

 伊達藩の若き藩主は武芸好き、これに付け込んだ家老は藩政から遠ざけるよう仕向ける。その裏で藩の船を使い抜け荷を働き私腹を肥やすが、指南役の剣客・真山が政治に目を向けさせようとしたり抜け荷に感づいたりしたので始末。これを徳田新之助の仕業と娘に吹き込んだもんだから、新さん仇と付け狙われる羽目に。
 ロケ地、伊達藩主と立ち合いの上様、嵐亭延命閣。夜道で剣の稽古の妙を見る朝右衛門、大覚寺五社明神裏手。新さんが刺客に襲われている真山を救うのは表側・本殿前。その後真山に請われ野稽古の浄源寺、仁和寺九所明神前。真山が弟子に暗殺されるのも同所。
*山田朝右衛門登場回。楽しそうに鰯焼いてたりする。


第27話「女大学!亭主を男にする法

 船手奉行・木暮長門の働く抜け荷、彼がルソンで作った混血児が刺客の「紫頭巾」となり暗躍する。これに息子を殺された駿府の目付役・丸山文五郎は仇を討つべく妻を伴い江戸に出てくるが、放蕩の日々に倦み妻は別居を申し出る。しかし無頼は息子の死を自らの責と悩む文五郎の苦悩から。彼は死を覚悟しており妻と距離を置いていたのだった。夫婦の機微を「立ち聞き」新さんは妻を宥め、仇討ちを支援し遂げさせてやる。
 ロケ地、紫頭巾が泉屋を暗殺する小名木川の桟橋、中ノ島橋下手右岸にセット。丸山文五郎が鳥刺しを相手に対フェンシングの稽古、大覚寺大沢池畔。木暮邸を探っていた庭番が露見し逃げる、有栖川河床(「紫頭巾」と立ち回りは五社明神裏手。頭巾とった「若様」が泉屋の手代を殺すのは池畔)。夫と別居した良江が身を寄せる浅間寺、善峯寺(山門他境内各所)。忠相が新さんに丸山勝次郎の件を報告、大覚寺護摩堂前。駿府を出てすぐの山道で勝次郎が紫頭巾に襲撃される、酵素ダート。ラス立ちの船着、広沢池東岸。江戸城庭、姫路城西の丸広場。
*船手奉行の息子の「紫頭巾」右京之介、茶髪のビジュアルおよび丸山に斬られて絶命する際の「母上…madre…」もなかなか乱暴で笑える。それより笑わせるのはラスト、お城の庭で田之倉が取って置いた羊羹を盗み食いしたとからかう上様…取り置くって、どこに…なんか謎なんだよね上様のお部屋は。徳田新之助が丸山夫婦の話を聞いてしまう理由が、貰った土産を取りに帰ったためっつうのもなかなか笑える。*鳥刺しに小船秋夫。


第28話「紀州の海鳴り おやこ波

 幼い新之助を破傷風から救ってくれた狩人が盗賊となって「母上様」浄円院のもとへ逃げ込んでくる。やむなく高飛びに手を貸す浄円院、しかし不行跡を咎められ失職寸前の大目付の魔手が忍び寄る。紀州までついていって解決の上様、勘助は大目付らの凶刃に倒れるという後味ちょっとわるい結末。
 ロケ地、小梅清涼庵、中山邸通用門。勘助が逃げ回る清涼庵付近の堀川に大覚寺有栖川(勘助は川中、捕り方は岸)和歌山城、本物(天守外観、西の丸庭園)。広川町養源寺、本物。海浜は湯浅か。
*勘助に品川隆二。小ずるい賊にして涙もろいオヤジを好演。*忠相の手配ですんなり大木戸を通るシーン、詰めている役人の一人に福ちゃん。ラス立ちに大目付の家来でも登場、才三にも斬られているがすぐ復活し上様にバッサリ。


第29話「お役者新さん 花の廻り舞台

 上野秋月藩の若様が後嗣を狙う家老一派に命を狙われる。とても都合よく旅芸人をしている生き別れの双子の弟なんか出てきたりして、新さんのサポートで悪者をやっつける。傷ついた兄に代わって若様として藩邸に乗り込む弟についてく新さん、役者の新之丞という触れ込みで町人姿に身をやつし入り込む。
 ロケ地、若様が落とされる崖、マジ海の断崖(柱状摂理も見られる)、不明(その前の遠乗りは谷山林道)。秋月藩城、丸岡城天守。双子は不吉と城を出される弟を見送る正室、彦根城観音台への橋。。守人の綾が旅の一座に助けられる、谷山林道。国へ帰る兄と旅を続ける弟が別れ行く街道筋も谷山林道。ラスト逍遥は彦根城玄宮園。
*役者のカッコのまま立ち回りの上様、やっぱり松健は袴姿のほうがイイ。町人髷だと奇怪な踊りを連想してしまうし。*中田浩二の悪家老、若様として入り込んだ双子の弟を怪しむが、人が変わったというのに「旅の一座の人情に触れ変わったのかも」…悪人のセリフかそれが。


第30話「将軍暗殺!女豹が飛んだ

 山田朝右衛門のところへ来た暗殺のバイト、来合わせた新さんが依頼を聞いて三人の浪士たちと挙に加わることに。陸奥藩主がターゲットと依頼者は言うが、折りしも将軍の日光参拝が計画されていることから狙いは上様であることが明白。道中の駕籠には庭番の才三が乗り込み、大目付が裁可を仰ぎに来るのを声音使って誤魔化したり。朝右衛門に化けた新さんは才三の駕籠を襲いうまく芝居して殺ったように見せ掛け、その後刺客団を始末にかかる依頼者を成敗。人質をとられ仲立ちに立たされ最後は新さんを庇って死ぬ女忍や刺客に雇われた浪士三人との交流が見もの。浪士の一人は仇持ちで乱戦のさなか襲われたりの挿話もあり。豊臣忍の末裔という女の死に怒った上様は峰を返し黒幕の大目付をマジ斬りするのだった。
 ロケ地、上様を狙う怪しの動きを探っていた庭番が斬られる、妙心寺玉鳳院前路地。新さんの「山田朝右衛門」が腕試しをされる浅草第六天神、わら天神境内。刺客に雇われた浪士一行が身の上を話しながら行く奥州路、大覚寺大沢池堤。才三の乗った「上様」の駕籠が利根川を渡る手前で小休止、大覚寺大門内。大目付が去ったあと才三がそそくさと入る、式台玄関。宿を出た小笛を尾けた新さんが詮索無用と斬りかかられる、大覚寺天神島。将軍の駕籠が銃の襲撃を受ける、谷山林道。襲撃後、浪士たちが依頼者の大目付の手先と落ち合う岩井村の鎮守、鳥居本八幡宮、ラス立ちもここ。浪士たちが始末されかかる、落合河口落下岩。小笛が上様を庇って矢に倒れる、酵素。江戸へ帰る浪士一行、嵐山自転車道


第31話「頑張れ!登城拒否侍

 旗本の次男坊が侍を嫌い勘当され古道具屋に勤めるが、跡取りの兄が暗殺されたことと恋人の母が相手は侍でなければというのに家へ戻り、お城に出仕。しかし職場で執拗な苛めに遭い嫌気さす次男坊・平四郎、しまいに自害しようとまでするが、その現場で暗殺されかかる。実は兄の暗殺の前にも殺された改め役がおり、それはなんと恋人の父。残された勘定奉行の悪行の証拠書類めぐり一騒動ののち、新さんに乗り込まれた年貢横流しのワルは成敗される。事後、結局侍を捨てる平四郎、終始妙にあっけらかんと軽く面白い。
 ロケ地、恋人に職場のことを愚痴る平四郎、および入水しようとする場面は広沢池東岸


第32話「命無用!おやこ十手

 踏み倒された紙屑同然の古証文を買い取り、公儀に訴えると脅し旗本連中から大金を毟り取る一派。その件で刃傷沙汰あり、脅迫団の浪人を捕えた岡っ引は一味に子供をさらわれさんざんな目に。生さぬ仲の子を必死に探す父の姿に感応の新さん、張り付いて世話を焼き解決。
 ロケ地、岡っ引の女房が経営する茶店のある元教寺に大覚寺(心経宝塔前広場・大沢池・護摩堂・五社明神)。江戸城の風景に姫路城西の丸と菱の門、はの門。出牢させた浪人が船で逃げるのを見る岡っ引、中ノ島橋。一味の黒幕の目付・小田切図書邸、大覚寺大門
*一味から証文取り返して逃げる途中、曽根晴美に斬られる旗本の家来に小峰隆司、冒頭なので一瞬どっちがワルか判らない。


第33話「雪国からの椿姉妹

 遊女上がりの大店の嫁が義父を殺したかどで死罪に。しかし死因に不審な点があるのと、舅から身を護ろうとしてのことなので忠相と上様は女を密かに落とし牢死と繕う。果たして一件は父を殺して後を襲うのが目的の息子の犯行、バックには賄賂目的の勘定奉行。女を落としたことも嗅ぎつけ忠相失脚も狙う。ここに女の義兄弟という紫頭巾の女が出羽から出てきて、妹は死んだものと思い忠相を仇と付け狙ったりして大騒ぎ。最後は忠相のあとに南町奉行に就任と目論み高笑いのワルの座敷に上様が乗り込んで成敗。
 ロケ地、父を殺してしまったと絶望し入水しようとするおみのを止める釣りに来ていた新さん、広沢池東岸。勘定奉行にたばかられ秘密を喋ったあと殺された南町同心の死体が上がる、嵐山公園中州下手汀。勘定奉行らの企みについて才三の報告受ける上様、同公園中州舳先(バックに中ノ島橋映り込み)。酔って帰る糸月屋に襲い掛かり捕まる紫頭巾のおみのの「姉」、大覚寺五社明神。出羽・浜名村の鎮守で行われる椿姉妹の儀式、鳥居本八幡宮舞殿。「姉」の代わりに身売りするおみの、琵琶湖岸か。ラスト、じいと談笑の上様、阪口青龍苑(池の鯉に餌)
*父を殺したトリックは足袋のなかに仕込まれた琉球の猛毒のハブ貝…あんな大っきい貝が足袋に入ってて気付かず履くか、糸月屋の大旦那。*椿姉妹というのは、寒村で行われた身分を越えた相互扶助システム。*勘定奉行に西田健、糸月屋に頭師佳孝。


第34話「対決!凶賊七変化

 忠相がお縄にした凶盗・矢車一味の生き残りが江戸へ舞い戻り、仇と付け狙う。その際流れ弾に当たって死んだ職人の許婚者の父・梅吉は以前岡っ引で、その賊を追っていた。娘というのが養女で、梅吉が盗賊を追う経緯のなか死に至らしめた一味に加担していた職人の遺児だったり、因縁が巡りめぐる。
 ロケ地、忠相が狙撃され若い職人が流れ弾に倒れる、上賀茂神社ならの小川畔。矢車一味の手配書を庭番に渡される上様、大覚寺護摩堂前。梅吉の娘が新さんに生い立ちを語る、放生池堤。忠相が矢車一味の果し状受け赴く不忍池、大沢池。ラスト、お城で梅吉のその後を話す上様トリオ、大覚寺宸殿前白州
*矢車一味の浪人に福本先生、梅吉闇討ちやラス立ちに登場。梅吉には綿引勝彦、渋い。七変化は矢車のおかしらが老人や浪人に化けたり虚無僧になったりすることから。この凶賊に亀石征一郎。ご隠居姿でもけっこう凶悪。


第35話「才三覚悟!黒髪の刺客

 薩摩の江戸家老が陽の当たらない甲賀忍の雲井一族をだまくらかして、上様暗殺の陰謀を企てる。庭番衆が次々殺され、大岡さまも自爆テロ食ってさんざん。そんななか才三に幼馴染の学文路のお京が接近、しかしお京は既に亡くなっており、正体は雲井のくの一。たばかられたことに気付いた才三が責任とって切腹しかける一幕も。上様はくの一に諄々とお説教、上様悪者説を自ら覆してみせる。一味のアジトへ乗り込んだ才三は雲井の首領をさくっと始末、意外と善人の首領は罪は自分一人と言明し、妹は父が学文路の里からさらったお京の双子の妹と明かし果てる。朗報待ってる江戸家老のもとには、上様が忠相に使われた南蛮渡りの爆裂弾を放り込んで脅かしたあと大立ち回り。
 ロケ地、庭番のことが語られるナレーションに被る才三と茜、彦根城佐和口多門櫓前。弓のお稽古上様と、ラストの逍遥の庭は玄宮園。才三に呼び出しを受けたお京がやってくる竜宮門の寺、不明。お京の「妹」を伴い紀州へ旅ゆく才三、谷山林道
*薩摩の江戸家老に睦五朗、雲井の首領に小野進也。*くの一が実は学文路のお京の双子の妹と明かす際、「父があまりの可愛さに」さらったっていうのはなんだか…フツー忍者の子とりって下忍要員のためとかだと思うんだけど…なんだか雲井の先代がアブナいおじさんみたいに聞こえる。


スペシャル「狙われた江戸城の花嫁!」1991.12.28

 姫を将軍家御台にと話の出る秋月藩、男勝りの姫が結婚を厭う子供っぽさに付け込まれ凶事を招く。裏には秋月の裕福さを妬む隣藩がおり、秋月の獅子身中の虫と通じ殿様を罠に落し領地を併呑しようと企んでいた。

ロケ地
・江戸城イメージに姫路城天守、弓のお稽古上様は彦根城玄宮園池畔(縁談話が出る)
・屋敷を抜け出した男装の松姫が道場破りをしたあと囲まれ、新さんが助けに出るのは大覚寺天神島。手当てして歩きながら話すのは石仏群護摩堂前。
・松姫が側用人・日下部の手引きで出奔後、報告に帰った伴侍が土左ヱ門で見つかる大川、嵐山公園中州下手川中。眺める新さんは中州、同じく見る町娘のなりの松姫は中ノ島橋上。
・直後刺客に襲われる松姫、近江神宮楼門〜境内〜本殿階。危機に介入した新さんが松姫に心当たりを聞くのは本殿回廊。これを見ている日下部は楼門翼の回廊。その場を去った新さんが庭番に「お松」を調べるよう命じるのは楼門下石段。
・松姫が身を寄せている寺に藩の大事を告げに走り入る若侍、相国寺大光明寺式台玄関。若侍が日下部に食ってかかるのは墓地。乳母が松姫に注進に及ぶが刺客が乱入する座敷は方丈。
・負傷した松姫をめ組に保護するも出奔、捜しに出た新さんが行ってみる神社、近江神宮楼門(姫は戸の陰に身を隠す)
・松姫がやって来る日下部の向島の寮、中山邸通用門(その前に日下部は戸田藩側用人に始末され絶命)
・日下部の死を見た松姫が佇む船着、広沢池東岸(新さんの手拭を水に擲ち、心を決める)
・日下部「自刃」の件を報告する忠相、彦根城玄宮園鳳翔台
・ワルを成敗し終わったところへ田之倉のじいがハラキリと知らせが入り馬で駆け戻る新さんは嵐山自転車道
・母の庵で出家した松姫と会った新さんが戻り道の境内、不明(石段越しに大屋根、参道は石畳で山門をくぐる←さむ探10話と同じか)
・鯉の餌やり上様に来年こそ結婚と騒ぎ立てるじい、彦根城玄宮園龍臥橋
*松姫に川上麻衣子、本来の大藩の姫様のほか若衆姿に町娘、花魁に尼僧と七変化。父藩主は滝田裕介。悪役陣は秋月藩側用人に立川三貴、隣藩藩主に斉藤洋介(凶悪怖すぎの怪演)、その側用人に河原崎建三、グルの大目付に西田健。乗り込んできた姫を縄がらみで捕える大目付配下に小峰さん、姫様が道場破りの際のされる門人に福ちゃん。


第36話「乙女の祈り お手つき志願!?

 女衒に追われる田舎娘たちを助ける新さん、江戸へ出てきたのは将軍の側に上がりお手つきになるつもりと聞く。しかし娘たちの狙いは将軍に直に会い、家老から贋金作りを強要される村の窮状を訴えることだった。田之倉にはかり二人を大奥に入れる上様、頑固なお局様と家老の手先の中揩ノ阻まれ大騒動、逃げ回った挙句将軍のもとに辿りついた娘に「余の顔見忘れたか」。
 ロケ地、釣りの新さんが娘たちを助ける、大覚寺大沢池堤(女衒池落ち)。五社明神裏手で七日市藩家老の手下に斬られた女衒の回想、道中で追われる娘たちを匿ってやる川端、保津峡落合河口。同郷の清吉に会い大奥勤め斡旋を頼み込むお町、仁和寺手水場脇(中揩ェ見ている背後に鐘楼、お町らのバックに観音堂映り込み)。江戸城、庭(表も大奥も)姫路城西の丸、御切手御門(お糸が中揩ノ騙されて出てゆく)にいの門。
*将軍に会うまではと出身地を偽る娘たち、口にする架空の地名は「上州利根郡三日月村」…アレは新田郡だけどね。*大奥を逃げ回り将軍のもとに辿り着くお町、優しく「余の顔見忘れたか」とやる上様に「あれ、徳田さまでねぇけ」が大笑い。*悪家老に中田博久、乗り込まれて「禄はたったいま返上したから上様でもなんでもないわ」と悪態。


第37話「いなせ新さん 渡世人修行!

 お話は、父を亡くし一人になってしまった娘のために家出兄貴を探してやるという単純なもの。その兄は博打打ちになっているということで、目印がいつも腰に気に入りのひょっとこのお面をぶら下げている…というあたりから雲行きが怪しくなる。もちろん家出兄はそのお面をかぶってひょっとこ踊りをするのが大得意なのである。サンバの足音が聞こえる。
上様はあろうことか股旅ルックに身を包み武州をゆく。家出兄とそっくりのなりをして道中し、家出兄の名を騙って歩けば行き当たるというすこぉし乱暴な上様のプランだが、即効引っ掛かってくる、家出兄を謀殺した貸元とか、家出兄の恋人とか。十手持ちでもある貸元の裏の顔は武州一帯を荒らす凶賊・鬼火に人手を供給するワルで、最近は江戸で鬼火の被害頻発。このバックには無役の旗本がいたりする。貸元を叩き伏せて家出兄の死亡を確認した新さん、江戸へ取って返し旗本宅に現れ大立ち回りのすえ成敗。
 ロケ地、遠乗り上様がゆく武州の山道、谷山林道。水を貰った娘の様子が気になり数日後来てみて娘がならず者に追われるのを助ける、保津峡落合河口落下岩(娘は崖から落とされ重傷)。回船問屋を襲った賊が船で逃走する、大覚寺大沢池船着。法教寺で紋次郎に仁義の切り方を習う新さん、上御霊神社本殿裏。武州下練馬宿、野博打のチンピラを追い散らす貸元・定五郎一家、鳥居本八幡宮舞殿竹林。鬼火について才三の報告受ける新さん、仁和寺御室桜林(遠景に塔)。貸元をぶちのめしたあと家出兄の事情聞く新さん、広沢池北岸
*ひょっとこ踊りについては、家出兄・お神楽の新太郎であることの証明に貸元に踊るよう強要されるが家出兄恋人が出てきてナシに。ちっダメかぁと思っていると、ラストに城中で鼻歌を歌いながらお面かぶりひらひらと踊る上様の姿が。田之倉のじいまで乗せられて踊る…。*旗本宅では上様乗り込みの直前追い使っていた鬼火が消されるが、これを斬る家来の一人に福本先生。もちろんラス立ちにも登場、上様に二回ぶっ叩かれて静止ののち海老反り。


第38話「土くれ愛妻武士道

 百姓あがりの勘定方が臨時扶持米での不正を追求。勘定奉行と結託した札差の妨害激しく、一時は失職し家つきの女房に愛想をつかされかけるが、彼にくっついている新さんの働きでワルは成敗されメデタシ。
 ロケ地、勘定奉行・久松伊勢守邸、大覚寺大門(式台玄関がのぞく)。公儀御米蔵、大覚寺明智門(蔵部分が見える)。弥一郎の女房に言い寄る旗本・小牧、仁和寺九所明神。小牧が弥一郎に因縁をつけ斬りかかる、仁和寺観音堂脇〜御室桜林。川越在、幼い弥一郎が検地に異議を申し立て役人に痛めつけられるのに助け舟を出す的場、広沢池北西畔の田んぼ
*武蔵屋を探る弥一郎は米俵に潜んで…一人で人間米俵になるのはムリっぽい…誰にやってもらったんだろう。ラス立ち、福ちゃん+峰さん入り。


第39話「女賞金稼ぎ子連れ旅!

 またまた登場の夜叉面のお銀、旅先で預かった男児・真吉を連れているが複雑な事情が。世話してやりながら人殺し呼ばわりされているお銀、真吉の父は賞金稼ぎで、お銀が賞金首と戦っている場に割って入り死んだが、父の胸に刺さっていた匕首がお銀のものだったことからの誤解。その父に女房の実家へ子を届けてくれと託されたお銀、訪ねた先の東海屋はけんもほろろ。しかもこいつは口入屋や林奉行と組んで阿片を売りさばく大ワル、なんと真吉の父を斬った賞金首が用心棒におさまっていたりするのだった。
 ロケ地、冒頭賞金首の股旅者二人をやっつけるお銀、下鴨神社泉川。阿片中毒の弥八が用心棒に始末される芝浜、琵琶湖西岸(浜と松原)。新さんに真吉との関わりを話すお銀、大覚寺天神島。お銀の回想、箱根越えの峠道で斬られた真吉の父、琴滝前。忠相が上様に東海屋が阿片製造密売の報告するお城の庭、二条城清流園。旅立つお銀を見送る水辺、罧原堤下河原
*お銀はもちろん芦川よしみ。川鶴晃裕(方言指導)の添え書き…博多弁? 林奉行の家来に福ちゃん、阿片密造の蔵にお供で来ているほか、ラス立ちにももちろん登場。役名は「宮本」。


第40話「戦慄!狙われた養生所

 美濃・岩田藩のお家騒動、病中の殿をいいことに江戸家老が美濃紙で汚職。国元からは密偵が放たれるが家老の手先に斬られ重傷、養生所に運び込まれる。これを診る若き医師は岩田藩の出、患者を殺せと命じられ苦悩のすえ断り、始末されかかるところへ新さん登場。
医師とお葉の恋、家老の手下から印籠を掏って騒動の端緒をつくる元掏摸、医師の兄の道ならぬ恋の果ての公金横領など、エピソードてんこ盛り。
 ロケ地、うえだ峻の「掏摸」が失敗し斬られる高輪大木戸、琵琶湖・舞子浜松林と浜(茶店と柵をあしらい。ラスト、お葉ちゃんと正吾の別れもここ)。忠相に岩田藩密偵襲撃の報告を受ける上様、二条城清流園。医師の兄に追っ手かかる大川(千住大橋近く)、亀岡の桂川。
*家老の手下の根本陣馬(田中浩)、正吾に患者密殺方法を手ずから示唆、和紙に徳利の酒をあけ濡れた紙を自分の顔に被せてみせる…あぅぐぐとか呻き声聞こえてるんですけど…これで死んだらギャグ。


第41話「天下一の夢を語る男

 狩野探幽の軸を偽造して売りつける一団あり、描かせていた絵師を殺すなどの血腥い真似もしてのける。次の描き手として目をつけられた市井の画家・村井秀太郎は実は狩野派の現当主・秀徳が昔侍女に産ませた生き別れの息子だったりする。
 ロケ地、芝の縁日で似顔描く秀太郎(恋人の働く茶店がある)真如堂門・茶所・塔・本堂・鐘楼。絵師・夕斎の死体が上がる大川端、桂川松尾橋上手汀。秀太郎を脅すため拉致された娘が始末されかかる、大覚寺大沢池堤護摩堂前。一味の僧正が住持する上野・明光院、相国寺大光明寺(門・南塀・湯屋前)。田之倉邸、相国寺林光院(門)。ラスト、田之倉が秀太郎に甲冑姿で似姿を描かせる、仁和寺金堂前。
*一味の黒幕・一色左兵衛介に菅貫、金ぴか衣装にフランス人形で窓にはステンドグラス、ワイングラス片手に女を侍らせカウチにふんぞり返る。ちょっと狂乱の殿様っぽい。断罪されたあと「もはやこれまで上様とて死ねばただの人」と言い放ち、すたすたと背を向けて座敷に上がる姿はやはり独特。


第42話「おやこ喧嘩の大手柄!

 忠相の評判と、彼に対する上様の信頼が腹立たしい北町奉行、自作自演で手柄を立てて出世を目論み浪人を雇って押し込み強盗を働かせる。最後はこれを斬って下手人として扱う算段は一人の岡っ引の息子によって阻まれることとなる。
その息子・勘太は遊び人だが、引退間近の父に手柄立てさせようと事件を調べる。しかしドジ岡っ引の父は、事件現場に残る息子の足跡を早合点し犯人と思い込む始末。この行き違いのどだばた喜劇も最後は泣かせる人情劇に。
 ロケ地、茶店の娘とデートの勘太、大覚寺天神島。息子を犯人と思い込み新さんに愚痴をたれるドジ勘、真如堂鐘楼。勘太の隠れ家周辺、大沢池堤・放生池堤・護摩堂脇の石仏
*岡っ引の勘助、通称ドジ勘に「猫殿」沼田爆。


第43話「男一匹!め組の紋次郎が燃えた!!

 一年前、目撃者の棟梁を説き伏せ凶賊・かまいたちの儀助を告発させた紋次郎は、約束通り意趣返しから棟梁を守るため暇を貰い張り続ける。五千両もの金を盗みながらなぜか遠島で済んだ儀助は一年後赦免となり、きっちり棟梁のもとへお礼参りに。賊の裏にはあがりを掠める寺社奉行がいた。
 ロケ地、儀助の御赦免船が着く浜、大覚寺天神島付近の大沢池畔、柵などをあしらう。儀助が手下を使い同心をまく、中ノ島橋上。お城の庭で忠相に棟梁の茂平を守護するよう命じる上様、二条城清流園。儀助一味のアジトの荒れ寺、大覚寺聖天堂(前に崩れ土塀や建物の壁を置いてある。町方が追って来るシーンでは五社明神裏手の塀も映り込む。金箱は堂前にあしらわれた墓地に埋めてあり、掘り出したところで寺社奉行一味が出て賊を皆殺し)。ラスト、紋次郎見舞った帰りの新さんがゆく水辺、嵐山公園中州北岸。
*棟梁に左右田一平、儀助に大木正司。*男を貫く紋次郎、しかし棟梁の娘と祝言の夢なんか見ていて結局しまらない結果に。


第44話「上様のとんだ剣客商売!

 御前試合に勝って老中職ゲットを狙う相模・大野藩主、藩士の中から腕利きを選び鍛錬させる。その中に小身の若侍あり、訪ねてきた恋人も眼中に無く出世ばかりを目指す。新さんは市中で侍同士の喧嘩を鮮やかに止め、大野藩に御前試合用の剣客として目をつけられる。誘いを一旦は断る新さんだが、大野藩の内情にキナ臭いものを感じ「仕官」しちゃったりする。
 ロケ地、大野藩武勇館道場、相国寺大光明寺(門、庭、木戸)。新さんが仕官を進められる料亭、中山邸通用門。若侍にすげなくされた娘が入水しようとするのを止める新さん、中ノ島橋下手中州護岸。材木商殺しの件で庭番の報告受ける新さん、今宮神社東門内石橋上。祠で恋人の無事を祈る娘、今宮神社稲荷社。すっかり騙された若侍が加納屋を殺しに「出る」、大覚寺五社明神。事後、庭で剣を振る上様に田之倉がからかわれる、二条城清流園
*藩主は小沢象、家老は浜田晃、指南役は工藤堅太朗、悪徳商人は江幡高志とコテコテ。*いたずら小僧の顔で上様イチビリまくり、大野藩に仕官しにゆく際は紋次郎に裃着せ兄に仕立てて支度金ふっかけるという悪ふざけ。何も知らず大野藩邸に招かれたじいと立ち合いわざと負けてみせる際の「自分で木刀ヘディング」もなかなか。極めつけは商人暗殺実行犯の指南役が抵抗され引っ掛かれた傷の件で「殺された商人は破傷風」の大騙り。


第45話「春一番!天狗の子がやってきた

 大奥の中揩役者遊びの件で脅し、江戸港通行鑑札を上様に上申させる回船問屋、若年寄が結託。このワルどもが役者を惨殺する現場を仕事に来ていて目撃の植木職人、役者が隠した中揩フ恋文をゲット、恨みを晴らしてやるべく南町に訴えようとするが手回り殺されてしまう。
残された植木職人の息子と弟分にも魔手伸び、これにめ組が関わり、おせいは我が子とも思い庇う。文を得るため子をさらう一味、おせいが乗り込み危機一髪に新さん。
 ロケ地、お参りの帰り子供を預けられてしまうおさい、上御霊神社本殿、境内(人さらいから逃げる際にも使用)。植木職の松造の死体上がる汀、大覚寺大沢池(検分は水門脇、駆けつけるめ組の衆は池畔北側)。これを見に来た弟分が編笠の武士に追われる、有栖川畔〜五社明神。新さんに事情話す弟分の回想、回船問屋・中屋の根岸寮(不明、芝地の茶亭)から逃げた松造たちが隠れる、木戸下の大沢池溢水口河床(橋の上を追っ手が走って行く)。才三に回船問屋調査命じる新さん、上賀茂神社ならの小川畔。江戸城庭、二条城清流園の池の切石橋上。一味に追われた梅吉が登る木、大沢池北西畔の楠。人質交換の天神の森、上賀茂神社渉渓園スダジイ前広場。


第46話「恋山彦 幻の花嫁!

 下野・大滝藩のお家騒動、特産の絹を横流しし私腹を肥やす江戸家老、これを糺さんとした脱藩藩士は返り討ちに遭い、腰を上げかけた国家老も奸計に落ち殺されてしまう。国家老は碁仇のお抱え医師が私怨で毒殺とされ、医師は手討、その娘も追われ斬られて崖落ち。助かるものの記憶喪失となるが、皆の手助けで恋人を思い出す。
 ロケ地、旧知の神主に旅立ちの挨拶をする綾乃、上賀茂神社奈良社鳥居付近。恋占いをする綾乃、ならの小川神事橋。下野へ旅行く綾乃、広沢池西岸(農地からの撮り)。下野・大滝藩城、丸岡城天守。綾乃が追い詰められ落ちる国境の小峰峠、保津峡落合落下岩(崖道も使用)。お城の庭で白菊を眺める上様、二条城清流園。綾乃の記憶を戻すべく「恋占いの再現」、ならの小川神事橋と水場
*綾乃の記憶が戻るシーンで上様の顔が同心にモーフィング…顔の幅がずいぶん違うような。


第47話「血涙!愛しき忠義

 仇持ち主従の哀話、相手は二刀流の達人のうえ大身旗本となっていて藩は助けてくれず。体のよくない若者は一旦臆すも健気に斬りかかるが返り討ち、彼を弟のように思い仕えてきた中間は主の脇差を手に仇の屋敷に殴りこみ、凄絶な死を遂げる。
 ロケ地、長岡、市松と女房・おふみが知り合った茶店、上賀茂神社神事橋たもとにセット。お城の庭に二条城清流園。長井邸、不明。仇の武芸者が旗本の長井であることを確認する柿岡のくだり、大覚寺心経宝塔大沢池畔。長井の凶行を目撃したおふみが長井の手下に斬られる、五社明神。長井に斬りかかる柿岡、妙心寺玉鳳院前。
*仇の武芸者→寄合旗本は亀石征一郎、無視された腹いせに闇討ちを仕掛ける乱暴な武芸者→裏で浪人を手下に畜生ばたらきをしてのける旗本で、徹頭徹尾狂乱系の大ワル。市松を殺して上様をかんかんに怒らせマジ斬りされる。市松に丹波義隆。長井とともに凶行をはたらき顔を見られてしまう浪人に小峰隆司、出回った人相書きが笑うほどそっくり。仲間にはヌマショーと呼ばれている沼田昌之介。


スペシャル「隠された壱千万両 家康の埋蔵金を追え!」1992

 殷賑を極める尾張城下、片やお江戸は不景気で吉原も閑古鳥。無理して金をばらまく宗春だが内実は苦しく、神君の隠し金をゲットしようと暗躍。もちろんこの企みは上様に阻止されてしまうが、頓挫に至るプロセスに、宝探しに夢中で身上を潰し家族を不幸にする名主、宗春直属のくノ一の悲哀等のエピソードがからむ。

ロケ地
・江戸城イメージ、姫路城天守
・じいが神君の残した一千万両の噂を話す城内、姫路城るの門三国濠堀端。
・じいが催事に使うからと黄金像提出を頼みに入る尾張藩上屋敷、西本願寺大玄関門
・身売りした妹を求め尾張に向かう与平がゆく東海道(小田原手前)桂川羽束師堤
・宗春の動き等について報告を受ける弓のお稽古上様、姫路城西の丸(幔幕あしらい)
・尾張の廓で男衆に殴られていた与平を助け出した桔梗が話を聞く川辺、保津峡落合河口
・尾張の廓の惣名主で秋葉衆頭目の屋敷、中山邸通用門
・紀伊家の黄金像も江戸に着いたとじいに報告する忠相、姫路城にの門
・紀州藩主と水戸藩主が呼ばれて入る尾張上屋敷、東本願寺内事門。駕籠を降りる水戸藩主の背後に見えるのは西本願寺唐門
・日光長田村、吾平が戻ってきた黄金像を隠す岩場、天神川支谷・若布谷
・長田村へやって来た新さんとめ組の衆が村人に忌避される田んぼ、広沢池西岸際の道〜田畔(長田村の道標あしらい)
・秋葉衆の山伏に黄金像のありかを迫られ連行される吾平、天神川大堰堤上の砂河原(見下ろし)湖南アルプスのガレ場。
・吾平の娘・おみよを連れて逃げる桔梗、鳥居本か(竹林の中の大岩)
・新さんに諭された吾平が黄金像を持ち出してくるところへ桔梗が出て娘が日光奉行の手に落ちたと告げる野道、広沢池北西岸(水無)
・事後、火中に投じた神君の書付は本物だったと話す上様、姫路城西の丸(野点)
*宗春直属の忍び・桔梗に小林幸子、鳥追い姿のほか花魁の桔梗太夫も。宝探しに夢中の長田村名主に長門勇、倅の与平に三ツ木清隆、日光奉行に田口計、秋葉衆元締に遠藤太津朗。福ちゃんチラリは桔梗太夫にからむ尾張藩勘定方の野暮天侍。*黄金像は御三家と将軍にそれぞれ伝わる神君を象った金無垢の仏で計四体、中に地図が入ってて四つ合わせると長田村が浮かぶという趣向。「五体目」は長田村から掘り出されたもので、中に神君の書付。


第48話「剣鬼が走る!江戸の闇

 縄張り争いでいがみ合う口入屋、丁子屋と千成屋。双方とも外様の雄藩をバックにしたい放題、抗争は激化する。お話は、丁子屋側の仕組んだ罠にはまり千成屋一味を斬りまくる浪人が主体、ほぼ殲滅した時点で毒を盛られてしまう気の毒な役回り。吉原にいる娘は父の死を「感じ」自害、新さんに宛てられた感謝の文を読んだ上様は、風花散る町を復讐のため丁子屋へ向かう(お供に朝右衛門つき)
 ロケ地、冒頭市中で抗争の丁子屋と千成屋の若い衆、大覚寺有栖川御殿川。川から上がって縁日でも抗争は心経宝塔前。千成屋を襲う月形を諭す朝右衛門、妙心寺涅槃堂前路地
*西国浪人・月形呂久平がいい味、苦界にいる娘を身請けするため道場破りを生業とし、今回気の毒な娘さんの作り話にころっと騙されてしまう。大量のヤクザを斬りまくる殺陣が見事。キャストは沢竜二。彼を騙す丁子屋の女将は一柳みる、この毒婦を成敗する役回りに山田朝右衛門を配してある。


第49話「みちのく純愛行進曲!

 南部から江戸に嫁コを探しに来た炭焼きの平吉は縁日の雑踏でいきなり女スリに遭うが、その女を「めんこい」と惚れ込んでしまい、周囲が止めるのも聞かずまとわりつく。女スリ・お甲には情夫がおり、これがとんでもない悪党・夜鴉の伝兵衛。こいつが火盗改と組んで凶行を繰り返す。そのうち、怪しまれぬため人身御供を立てようと画策の一味は平吉に目をつけ、お甲に手管を使わせハメる。お甲との約束と火盗改の責め問いにも頑として口を割らぬ平吉の態度を新さんに聞かされた女心はほだされ、火盗改に自訴して出るお甲だがそこは一味の巣。平吉と二人して始末されかかるところへ正義の扇が飛んでくる。
 ロケ地、平吉がお甲と出会う縁日、仁和寺(塔前、参道、中門)。お甲に呼び出され足を洗う話を聞かされる平吉、大覚寺放生池堤・護摩堂。お甲が伝兵衛を難詰する池端、梅宮大社神苑。伝兵衛たちの動向について才三の報告を受ける上様、桂川畔か。事後、お甲を連れ故郷に帰る平吉、嵐山自転車道。お城の庭で今回の経緯を語る上様と田之倉のじい、二条城清流園
*平吉を一目で夢中にさせる「めんこい女」は一色彩子、平吉は岡野進一郎。


第50話「非情の掟!激突、父と子

 御三家の要人が次々襲われ横死、「全国に」吉宗が御三家を取り潰そうとして庭番を派遣しているのだという噂が立つ。暴将では上様に対する陰謀は尾張と相場が決まっているが、今回宗春くんはなんにも知らなくて尾張の家老。富山藩江戸家老と結託していて、全国に噂を広めたのは富山の薬売りネットワークという設定。ふつうの薬売りと別に組織された忍者みたいな地下組織で、この一味の一人が尾張のお土居下衆の息子だったことで悲劇が起きる。
父はかつて掟に従い泣く泣く妻を斬り、赤子は妻の最後の頼みで難を免れたがそのまま生き別れ、憎悪と後悔の二十年を過ごした父子が和解したのは父の死の間際だった。
 ロケ地、要人暗殺の一シーン、大覚寺有栖川畔。尾張藩上屋敷、妙心寺(玉鳳院を放生池越しに見たショット/駕籠行列のシーンに東海庵付近)。尾張の駕籠を付け狙いお土居下衆に囲まれる神明組の弥吉、仁和寺塀九所明神(塀に手裏剣刺さるシーンあり)。訪ねてきたお里と話す弥吉、仁和寺塔前。事態について図る上様トリオ、二条城清流園池畔。ラスト逍遥の堀端は二条城内濠松並木下。*山道や葦原、竹藪など不明個所多し。
*ラス立ち福ちゃん入り、尾張か富山の侍。


第51話「鳩笛慕情!姫君の供は将軍さま

 新さんが釣りに出た先で拾った娘は公家の西小路桜子、津軽藩正室の姉を案じて出府したもの。お転婆の桜子に振り回される新さん、津軽藩の後嗣を巡る騒動に介入。
 ロケ地、釣りの新さんが桜子を刺客から守る、広沢池北西畔。桜子の叔母の尼僧が住持する東光院、梅宮大社神苑。桜子の噂でくしゃみの上様、城のお庭は二条城清流園。桜子を江戸見物させる芝の八幡さまの縁日、真如堂(参道坂・茶所・本堂・水場)。津軽藩主逝去を知らせる早馬が走る、木津堤。桜子と遠乗りの新さん、木津河原か。
*御台候補と京都所司代に問合せのじい、しかし桜子には婚約者・八条宮。そして上様はなんにも考えてなくて独身まっしぐら。*桜子にせがまれ入ったお化け屋敷、小船秋夫に注目。


第52話「誇り高き逃亡者!

 竹馬の友にして娘の舅である勘定吟味役を斬って脱藩し追われる老武士、離縁される娘、仇討ちを迫られる婿。三者の苦悩が描かれ、娘が城代家老に拉致されるに及び城代の公金横領は明らかとなる。
 ロケ地、佐倉藩上屋敷、大覚寺大門。娘に刃傷の原因聞かれ酒のうえでの喧嘩と繕う父、金戒光明寺三門。城代家老が佐倉より出府の街道筋、山室か(川堤上・堤外地に竹林。ほか二回使用)。佐倉藩邸付近で城代の駕籠に斬り込む伊右衛門、黒谷墓地裏路地真如堂本堂裏手。志保が額づく神社、今宮神社稲荷社(城代の手先に拉致されるのは合祀摂社前)。江戸城庭、二条城清流園
*苦悩の父に新克利、立ち回りも多し。*上様、ラス立ちの際最初にかかってきたのを殴り倒し、倒れた背中をぎゅっと踏んで刀を抜きポーズ決める。なんか笑える。


第53話「恋いちど!にごりえの女

 深川の酒肆・極楽亭の酌婦・お幸は何人もの男を破滅させたことから「白い鬼」と異名をとる女、しかし幼馴染の半七が自分に入れあげ身代を潰したことに心を痛めていた。お幸の隠された優しさを知った新さんは力になるべく立ち回るが、ますます入れあげる半七は贋金作りに足を踏み入れてしまう。工房から小判をかっぱらい極楽亭に現れる半七、しかし追っ手かかり、男を庇ったお幸は深手負い落命する。見届けた上様は贋金ばら撒き出世目論む旗本屋敷へ乗り込み成敗。
 ロケ地、半七の息子に玩具を買い与えるお幸、および極楽亭で同僚と大喧嘩の挙句銭の亡者と言われ傷ついたお幸が泣きに来る神社、わら天神(参道、水場、六勝大神、本殿前)。半七との思い出の回想シーンに大覚寺天神島(祠前で鞠遊び)御殿川べりの塀(玉蜀黍を食べる)。お幸の墓、黒谷墓地。徳田新之助が酌婦の永代供養を頼んだ件で騒ぐ田之倉のじい、芝地の茶亭、不明。
*半七に見せつけるため新さんにしなだれかかるお幸、新さん「人が見ている」とか言ってどぎまぎ。この照れが無くなってオヤジくさくなる分岐点はどこらへんなんだろう…。


第54話「吉宗変化!お狩場の鬼退治

 下総のお狩場を不当に拡張し農民を追い出し、息のかかった米問屋に耕作させノータックスの米で大儲けを企む関東代官・笹山。こいつのバックには若年寄がいて茶道狂い。これを利用して一芝居打ち懲らしめるという逃散農民の伝六の提案を受け「変装して」入る新さん、白髪の鬘かぶって眉も髭も白い茶頭の宗匠に化ける。笹山らが農民たちを追いやった荒地に関東一の名水が出るという話を作り誘い込み、お墨付きを渡す段で署名に「吉宗」と書き、変装を解いて「余の顔見忘れたか」とやる。ラス立ちは袴までは間に合わず、着流しスタイルで。
 ロケ地、武蔵屋でしくじり簀巻きにされ大川に放り込まれる寸前の伝六を救う新さん、大覚寺大沢池畔。伝六の娘が金魚を放すのにつきあう新さん、上賀茂神社ならの小川神事橋たもとの水場。赤根沢の「名水の井戸」、酵素の木のそば。
*変装した上様が笹山に茶について薀蓄たれるうしろでくすくす笑う庭番二人がおかしい。ころっと騙される悪代官は中田博久。


第55話「炎上!銃口に立つ大岡越前!

 伝馬町の牢で赤猫、忠相を恨んでいる囚人・佐七もお解き放ちとなる。しかし火事は付け火で背後に忠相の後釜を狙う旗本がおり、南町与力を抱き込んで佐七を使嗾し忠相殺害を謀る。佐七の恨みは兄が立てこもり事件を起こした際射殺されたのを、命を助けると言った忠相の違約と思い詰めてのもの。佐七夫婦を哀れと動く新さん、土壇場で佐七の心を解き、その足で黒幕を成敗にゆく。
 ロケ地、佐七の兄が幼女を人質に立てこもる船小屋、木津川流れ橋下にセット。解き放ち後の佐七の動向を新さんに報告の才三、梅宮大社神苑汀に茶店セット。黒幕の旗本・丸山主膳邸、金戒光明寺永雲院。丸山が南町与力に手を組む話を持ちかける回想シーン、大覚寺天神島。佐七が女房と連絡をとりあう神社、梅宮大社(楼門〜本殿、境内。塀際などの珍しいアングルもある)。佐七が丸山邸へ行く道、金戒光明寺永運院下坂。遠島になる佐七が送られる浜、罧原堤下河原に柵セット。
*佐七の女房に東啓子、苛められて、亭主を案じて、感極まってうわぁんと泣く顔が超一級。佐七は大橋吾郎、善人の被害者面がこれまた絶品。そのほかキャストが妙に豪華、黒幕の殿様は御木本伸介、本筋には関係ない、東啓子を苛めるだけに出てきた金貸しのヒヒ爺に伊吹聡太朗。牢に放火して口封じに消される男に峰蘭太郎、あと小峰さんが同心や長屋の老爺やラス立ちとせわしなくご登場。*伊吹聡太朗が東啓子に迫るくだり、才三が助けに入り妙にカッコつけてておかしい。


第56話「大奥の殺人者!

 大奥総支配の滝乃と御広敷用人・岸和田図書が結託し、大奥に上がった富商の娘を奸計に陥れざっくざっくと私腹を肥やす。これに気付いた桐山家の麻紀が消されたことからワルの企みは綻びを見せ始める。桐山家に養われ麻紀と姉妹同様に過ごした小間使い・美保は大奥に潜入し自らを囮に滝乃たちの企みを暴き対決、大奥のお末たちも参戦したり。もちろん、彼女らの危機には正義の扇が飛んでくる。
 ロケ地、麻紀殺害の件で御広敷用人を召しだし下問の上様、嵐亭延命閣(弓のお稽古中)。代参の滝乃の駕籠がゆく、仁和寺金堂前参道。これを窺っていて誰何され囲まれる美保、御所跡北塀通用門前〜御室桜林。滝乃の罠にわざと落ちた美保が新さんに事情を話す、大覚寺大沢池堤(背後に碑映り込み)。美保とめ組の衆が金を運んでゆく内神田永富町の図書屋敷、相国寺大光明寺(南路地、通用門。湯屋続きの塀、剥落が激しい)
*大奥へ麻紀殺害の件を糺しに行って「御台さまがいらっしゃらない大奥など」と返された上様、「余の一番痛いところを」とボヤくが、じいにも「早く御台さまを」。また、美保に麻紀殺害は上様がしっかりしてないからと批判されたり。その割にはラス立ち決め台詞は久々の「三つ葉葵の風が吹く」。*飛鳥ひろし脚本なのでやはり入るどたばた、美保の意気に感じたお端下が大挙して助太刀に駆けつける。*美保に杉田かおる、大奥総取締は鈴鹿景子。


第57話「嵐呼ぶよな島帰り!

 神君の遠忌に格別のことはせず日光参拝も取りやめの上様、御成道の工事を当て込んでいた日光奉行大慌て。表向きは大工の子飼いのヤクザに捻じ込まれ、御府内の公共工事に割り込ませることに。ここで邪魔になる御用五人衆の元締を黙らせるのに、息子の旧悪を暴き立てる。これには、その息子の恋人の父で島帰りの侠客が罪を肩代わりしてやった秘密が隠されていて、人情劇となる。
 ロケ地、御赦免船が着く金杉橋、大覚寺大沢池北西畔に舟着きセット。侠客を迎えに来る娘が走ってくるのは放生池堤。後段娘に大政の若棟梁を諦めろと告げるのは大沢池北畔の夜泊石前。弓の稽古しながら上様が報告受けるのは大覚寺宸殿前白州。日光奉行の指示で大政に斬りかかる道場主・戸田甚内、粟生光明寺石段上部。このシークエンスの直前に東寺のイメージカットが入る。アングルは南大門越しに塔、国道一号線の歩道橋から撮ったものか。
*日光奉行は山本昌平、子飼いのヤクザは曽根晴美で揃うと凶悪そのもの。加えて奉行の手下で用心棒の親玉の道場主は福ちゃん、今回扇を当てられる役まわり。お調子者の侠客は財津一郎、最後には「サミシーイ」もやる。女房役には佐野アツ子。


第58話「花婿新さん晴れ姿日本一!

 民のため阿波の藍製造の秘法を探る高遠藩領の庄屋・幸兵衛、五年も阿波に潜入し秘密をゲット、しかし追っ手かかり落命。秘伝を記した文書を託された高遠藩士・浅野清三郎は命からがら江戸屋敷に辿り着くが、江戸家老は秘伝をひったくるように取り上げ彼を牢に込めてしまう。その後藍大尽の桑野屋に自藩での藍製造をしないことで闇取引持ちかけ大金ゲットの江戸家老だが、上様に乗り込まれてオシマイ。
この浅野くん、ちょっと堅物で密命帯び阿波に赴く際に祝言間近の恋人に別れを告げ行っちゃったから、娘は入水しようとするわ、娘の母が祝言に出席するために出てくるのを誤魔化すために新さんが偽装の三々九度やらされるわでタイヘン。娘の母に「ムコ殿」扱いされ引っ張りまわされる新さん、何故か台詞回しがしがない婿養子の万年平同心ふう。それもその筈、母親のおとき役に白木万理なのであった。
 ロケ地、秘伝持って逃げる清三郎が追い詰められ落ちる阿波の断崖、保津峡落合落下岩。め組に保護された清三郎の許婚者・お妙がおさいに伴われ参拝の神社、今宮神社本殿。祝言の芝居の話で田之倉のじいが騒ぐお城の庭、大覚寺宸殿前白州(宸殿のバックにお城の書割)。高遠藩邸に家老訪ねカマかけた新さんが帰途イカ集団に襲われる、粟生光明寺紅葉道薬井門上。箱根に逗留中の辰五郎、箱根の湯治場イメージに日吉山荘飛竜の滝も映る。庭番とツナギとっているところをおときに見つかり主水ふうに応対の新さん、今宮神社稲荷社付近。事後、まだ「ムコ殿」と呼ばわり新さんに駆け寄るおとき、今宮神社東門内石橋上。


第59話「情けに泣いた復讐鬼!

 つとめを終え島から帰った駿府の網蔵は娘・お品に会いに江戸へ出てくるが、辰五郎が隠して会えず。武家に嫁したお品を気遣ってのことだが、島送りにされたことで辰五郎を恨む網蔵はいきり立ち火除地の件でめ組が邪魔な丁子屋に抱きこまれてしまう。その丁子屋とグルの欠物奉行にお品の亭主が仕えているという、つごうのよい奇縁も。
 ロケ地、幸次郎が暇を出された件を庭番が報告、今宮神社合祀摂社前。臨終の網蔵が回想する駿府の八幡様の祭礼、今宮神社境内。ラスト、庭でじいをからかう上様(お菓子の賄賂の件)嵐亭延命閣。
*網蔵に和崎俊哉、むさ苦しい島帰りのなりでベタベタ人情劇を熱演。丁子屋は長谷川弘、欠物奉行は外山高士。丁子屋の若い衆に福ちゃん、雇われ用心棒に目張りも派手な小峰さん。


第60話「父の敵は愛しの人!

 金で殺しを請け負う稼業の者が暗躍、元締の金龍山は口入屋の橘屋、作事奉行と結託して公共工事一手に負う、表の顔もワル。
隣の母子のため人殺しで金を作ろうとする浪人の悲話が、この設定にからんでくる。彼の正体はその母子の仇なのだった。
 ロケ地、新さんが捕われ自害した殺し屋のことで庭番の報告を受ける茶店、今宮神社東門外のかざりや。お順が訪ねる掛川藩上屋敷、大覚寺大門(め組の衆が対岸から見守っている)。橘屋が作事奉行配下の侍に賄賂を託す屋形船が出る舟着き、広沢池東岸(夕景)。お順に経緯を聞く新さん、大覚寺大沢池周辺各所。田之倉が襲撃される、仁和寺手水場下の通路および疎林。墓参の帰途二度目の襲撃は二尊院墓地〜紅葉の馬場(陰腹を切っていた浪人との愁嘆場は参道付近の林間)。母子のその後を語る庭、嵐亭延命閣
*お順の借金のことで高利貸のもとに乗り込む辰五郎、六兵衛のうしろでおどおどしている手下に福ちゃん。*「仕事人」などの言い方が憚られるので「人殺しの仕組み」などというタームが使用されるのも一興。


第61話「さらば!悪名の男

 母を亡くしてからグレた桶屋の息子・真吉は任侠に憧れ、代貸の蝮の浅八と盃まで交わしてしまう。しかし浅八は作事奉行と裏で結託し地上げを行うなどの悪党、案じた周囲の助言も聞かぬ真吉のため浅八に談判の新さんは、極道の酷さを知らしめてやってくれと依頼する。
 ロケ地、蝮の鉄砲玉が惣右衛門を刺す橋、中ノ島橋。真吉が幼馴染を助ける、および一人地上げに応じない矢場のお京が蝮一家に襲われ爪印を強要される神社、上御霊神社(境内、福寿稲荷、合祀摂社、本殿裏手)。真吉を説得するが不調、その後浅八と対峙の新さん、神護寺石段。ラスト、田之倉と逍遥の上様が浅八を追想の庭、阪口青龍苑
*蝮の浅八に誠直也、奉行が成敗されたあと潔くバッサリ殺れとどっかと座るが、真吉の顔を見て「無様にうろたえる芝居」を打つ。それだけでなく獄門台で泣き喚くなど徹底。子分に丹古母鬼馬二の姿も。*ラス立ち、作事奉行配下の侍に福本先生、一瞬だけど斬られてスゲー顔のアップあり。


第62話「めおと三味線上州しぐれ!

 あらぬ罪を着せられ三山藩を追われた加納伊三郎は旅芸人の一座に一家で身を寄せていたが、過去からの魔手に捕まり江戸で客死。残された母子は伊三郎の遺髪を故郷にと旅立つがその身辺にも迫る手、新さんは父の死を見て刀を怖がるようになった遺児・正太郎のため両刀を脱し、町人に身をやつして付き添う。幾度かの危難を乗り越え伊三郎の菩提寺に辿り着く一行、家老の差し向けた手勢が襲うのを正太郎が投げた遺品の脇差で仕留めた新さん、脇差の鞘から家老らの悪行したためた伊三郎の書付発見。その足で家老宅に乗り込み、つるんでいた材木商ともども成敗。
 ロケ地、三山藩江戸屋敷、大覚寺大門。芝居の帰り、伊三郎が斬り立てられているのに割って入る新さんとめ組一同、大沢池北西畔(心経宝塔バックのと池バックのと)。伊三郎の墓、二尊院墓地。中山道、大沢池堤、護摩堂。ならず者が襲う宿場はずれ、鳥居本八幡宮か。道中小休止の水辺で過去を語るおえん、保津峡落合河口付近。おえんが熱出して倒れる街道、大沢池堤。山道、谷山林道。三山藩領・加納家菩提寺、西明寺(山門、本堂)
*上様、宿場ごとにおりくにつきあい「流し」で喉を披露。体でかいから派手。*おえんに二宮さよ子、亭主は荒木しげる、悪徳商人は遠藤太津朗。前の悪徳商人は牧冬吉。*林奉行の手下の手勢に福本先生、西明寺門前で新さんの投げた振り分け荷物で首絞まったりする。


第63話「三年目の新妻化粧!

 先代に拾われお家に大恩を感じる古風な忠義者・川口彦太郎は、当主の跡部主計頭が同僚に恥辱を受けたと地団駄踏むのを見、暇乞いして相手を討ち果たす。そのまま出奔した彼だが、江戸に戻ると何故か上位討ちの命が下っていて襲撃される。先代とはがらりと品下る主計頭は、彦太郎を偽りライバルをまんまと葬ったのだった。彦太郎は、救ってくれた朝右衛門のもとから性懲りも無く何度も逃げ出し殿に諫言するが聞き入れられる訳もなし、始末されかかるところへ上様の正義の扇が飛んでくる。
 ロケ地、上様が藁束斬りのお庭、芝地の茶亭、不明(後段お楽の方と会見も同所)。跡部の用心棒と対峙の朝右衛門、仁和寺(参道、塔前)。元結斬りで追い払ったあと手水場で血を洗う朝右衛門にお楽の方が唐突に現れ道を尋ねる、仁和寺鐘楼(大屋政子は結局御台を貰えと言いに来ただけ)。跡部の駕籠に駆け寄る彦太郎、妙心寺玉鳳院(彦太郎は東海庵脇の路地から走り出る)。彦太郎の回想、先代に拾われる雨の街道筋、大覚寺大沢池堤。跡部の行状について茜から報告受ける新さん、大覚寺参道石橋。彦太郎を待ち続ける小夜に事情聴く新さん、大覚寺天神島朱橋(対岸からロングの画もあり)。事後、跡部に騙されて殺してしまった太田の墓に参る彦太郎たち、二尊院墓地(三帝陵近く、新さんと朝右衛門が高台から見下ろす)
*彦太郎に南条弘二、小夜に武田京子。*跡部に亀石征一郎、凶悪にして悪辣で目なんかギラギラ。小夜に無体をはたらき噛まれる場面なんかも。配下のラス立ち要員に福ちゃん、先頭切って出てくるが上様が構えると真っ先に後退して座敷へ逃れる。このあと三回たっぷりぶっ叩かれてのわぁ↓相変わらずくるりとのけぞりタメを利かせて倒れる。跡部の手下で朝右衛門と張り合う用心棒の岩尾正隆も見もの。


第64話「危うし!吉宗、妖刀村正騒動

 お城の宝物蔵から村正を盗み出させ、抜き身持ってけたけた笑う尾張藩江戸家老。村正が徳川家に仇なす刀である「伝説」を得々と語り、吉宗暗殺計画を練る。まず田之倉の刀を村正とすり替えて、なんてプランを立てる…村正を手にしたじいが妖刀に操られて上様に斬りかかるって寸法(イメージ映像つき)、これは村正盗難に気付いたじいが城中に大刀持ち込み禁じちゃってボツ。次には増上寺参詣の折を狙って刺客団を差し向けることになり、飼ってる道場主に手練れ集めるための武道大会(賞金つき)を開催させる運びに。これに参加しちゃう上様、理由はめ組に賞金ねだられたから。新しい竜吐水買う予算が無い・将軍がケチだからと言われ、つい引き受けてしまう徳田新之助。
 斉藤道場で行われる試合、勝ち進む新さん。決勝という段になって相手の姉から負けてやってと頼まれ、気軽に応じる…賞金はいいのか。この試合を見に来た尾張の家老に顔見られて正体ばれてるし。いつもならラストに鳴る上様と気付いた印の「カーン」効果音が中段でかんかん鳴る始末。預けてあった葵の御紋付きの刀も見られて「カーン」…そんなもんたばさんで来るなよ。上様であることを確認したワルどもは予定を早め「弟」に殺らせることに計画変更。
で、決勝では頼まれた通りつらっと負ける新さん、このあと勝った「弟」は仕官と姉の命を楯に尾張の家老に徳田新之助暗殺を命じられる。村正持って斬りかかって来るのはなんとか防ぎ、その足でワルが「今頃は吉宗も村正の露と消え」と高笑いの座敷に乗り込み大暴れ。
 ロケ地、尾張藩下屋敷、仁和寺本坊表門。一味の伊賀者が道場を出た徳田新之助を尾けてくる、仁和寺参道石段(茶店脇)。弟に勝ちを譲ってと頼まれる、九所明神。じいが掛矢で村正を叩き折ろうとする庭、阪口青龍苑
*会場へ届けられるお葉たちの心尽くしの弁当(二段重)、あの中の丸い赤いの、プチトマトじゃないだろうな。気になって寝られない。*計画が粗漏で、結局詰めは村正の妖力頼みのワルが…見ててなんか哀れに思えてくる。


第65話「陰謀あばいた饅頭姫!

 災害続きで日本一貧乏な椎谷(読みは「しいや」、越後)藩にお家騒動、藩内に銀山を発見した跡継ぎ姫の叔父が老中や悪徳札差と結託して藩主の座を奪おうとする。姫は心労から過食症に罹っていて、これが追い落としのネタになる。手口たるや、饅頭屋に代金滞納してると訴えさせたり、瓦版に「妖怪饅頭姫」なんて書かせ恥辱を与えるという卑劣なもの。そのうえ、銀山の件で百姓から土地を取り上げ、お上に訴えようとした民を襲ったりもする。
新さんは姫とその夫を諭すやら、百姓たちの言い分を聞いてやるやら大忙し。ワルの集う座敷に乗り込んだ姫と夫の危機にもきちんとタイミングよく駆けつける。
 ロケ地、お葉が姫の乳母に強引に連れ去られる、仁和寺観音堂前。国を出た百姓衆が襲撃される山道、保津峡落合落下岩(四人まとめて川にザボーン)。いたたまれず出奔した姫が饅頭を食らう、仁和寺観音堂脇に茶店セット(椎谷藩の領民がたむろっているのは手水場)。藩邸に乗り込んだ民が帰途襲われる、九所明神。札差が入ってゆく老中邸、中山邸通用門。姫と夫を引見のお城の庭、芝地の茶亭、不明。
*老中に江見俊太郎、叔父に小野進也、苦労性の家老に小林昭二。*ラス立ちには福本先生、上様に二回ぶっ叩かれる…才三にも斬られていたような気がするが、あまりの高速回転ゆえお顔はきちんと見えず。


第66話「鉄火芸者に花一輪

 徳田新之助が出会った気風のいい芸者・小太郎。剣突を食らわされ喧嘩腰の初対面、雨の天神様でふと触れ合う機微、しかし小太郎は仇討ちの使命を帯び同志とともに欲深大目付・京極丹波を付け狙う、亡き広江藩主の恋人だった。小太郎たちの動きを知った新さん、危ないと止めるが同志たちは次々と京極に弊されてゆく。どうでも京極を討つ覚悟の小太郎に、身分を明かした上でつきあう上様なのであった。
 ロケ地、小太郎がお参りの雨の天神様、木島神社本殿。京極邸へ潜入の小太郎の仲間の死体が上がる大川、嵐山公園中州下手河原。小太郎とつゆ八が新さんに事情を打ち明ける茶店、中州北岸・堰堤前。いきり立ったつゆ八が下城する京極の駕籠を襲い斬り死に、南禅寺僧堂坂。駆けつけた上様に京極の抜け荷の証拠書類を渡す才三、僧堂南西角(ここで上様と明かす)
*小太郎に岡まゆみ、つゆ八に頭師佳孝、京極丹波は田口計。ラス立ち福ちゃん入り。


第67話「謎!流人船いずこへ

 八丈送りの罪人たちが食い物にされる悲話。浦賀に出張る徳田新之助、贅沢に本物の海をふんだんに使った旅もの。
一艘の流人船が行方不明となる。これを得々と注進に及ぶ本所奉行(深川奉行か)、こいつがワルの黒幕なのはハナから知れるキャスティング、菅貫太郎。
安房勝山の地回り・乙五郎は弱い立場の流人の携行する財を奪うばかりか、竜神岬に巣食い遊郭をおっ立てる心算、近隣の民も土地を追われ窮乏。乙五郎が支配する宿に乗り込み調査の新さん、城へ結果を知らせ黒幕の本所奉行を焙り出す。
 ロケ地、ほぼ全編遠方ロケの海辺、間人
*竜神岬へ誘き出される菅貫、上様に「場所言ってナイのになんで判るの」とやられ目を泳がす…スガカンはこの仕草がたまらないんだよね。*海辺でのラス立ち福ちゃん入り、地回りの用心棒の浪人。


第68話「お見事、上様の恋指南!

 時々回ってくる「プッツン姫」もの。今回は小太刀の名手で男装して歩き行く先々で男に喧嘩を売り叩き伏せ、自分より強い「婿」を求める婚期逃しかけの大身旗本の姫様。もちろん新さんにこてんぱんにやられメロメロという筋書き。
しかし姫は父の政争に巻き込まれ、加納屋殺しの罪を着せられ窮地に陥る。姫様を思うあまり町奉行所に出頭し自分が犯人と申し立てる家臣の又三郎、新さんは姫に彼の誠意を説き、また姫の内心で又三郎を思う気持ちを指摘して仲立ちをする。無論、その足でワルの館に赴きちゃっちゃっと成敗してくれる上様なのであった。
 ロケ地、ワルの勘定奉行・有馬大学頭邸、相国寺大光明寺(門)。又三郎を救うため謹慎の身を顧みず屋敷を飛び出した姫をとっ捕まえ諄々とお説教の新さん、神護寺(山門を内側から/毘沙門堂)
*ラス立ち要員に福本先生。姫の父・勘定吟味役の小牧出羽守に懐かしの焼津の半次、品川隆司。


第69話「誘拐!乙女涙の初恋

 奥女中の鈴加がさらわれるが、遠因は彼女の父。幕閣に金をばらまき次期勘定奉行職を狙う彼は、石見代官当時卑劣な手段で忍者くずれの一族を陥れ大量の銀塊を手に入れていた。
 ロケ地、小太刀上覧ほかのお城の庭、嵐亭延命閣。矢野左近太夫邸、相国寺大光明寺(南路地、門)。鈴加が監禁される来光寺、龍潭寺(山門ほか境内各所)。石見忍びが矢野の返書受取りに指定の深川・東源寺、神護寺石段と金堂前。次郎太らが騙されて銀塊強奪の街道、酵素ダート。代官の手勢に襲われるのは降り口。
*次郎太に伊吹剛、矢野左近太夫に中田浩二。*次郎太らに追われる才三を斬り捨て堀ドボンのお芝居で一味に加わる上様、あとで這い上がってきた才三が「冷や汗もんだぜ」。


第70話(終)献上雪が飛び散った

 雪国から真夏に将軍に献じられる雪、輸送に狩り出される農民の苦衷。そのうえ、この「お雪さま」は上様を暗殺する小道具に使われようとしていた。輸送に狩り出された許婚者を救おうと江戸へ訴状を持ってやってきた娘と関わりあった上様、陰謀の黒幕を突き止め万事解決の大活躍。最後は雪の献上をやめさせ恋人たちが故郷へ帰るのを見送り、第四シリーズの幕を閉じる。
 ロケ地、冒頭野駆の上様、下鴨神社糺の森馬場。庭で迎える田之倉が恒例の雪献上の話をする、嵐亭延命閣。越後相楽藩領・下川村、お初が恋人と会っていると役人が来て連れ去る、摩気神社本殿裏手。村の男たちが雪輸送に連行されるのを女たちが見送る橋、摩気橋(橋脚は木造)。献上雪の行列が出る相楽藩の城、園部城跡。江戸、旗本奴が試し撃ちの標的にされる縁日の神社、吉田神社竹中稲荷。鉄砲方の役人が溺死体となって上がる、広沢池東岸汀。おせいと新さんが保護したお初に事情聞く、広沢池東岸。相楽藩士が黒幕とのツナギの屋形船に乗る、広沢池東岸に舟着セット。人質交換の霧ヶ原、酵素河川敷。献上雪の行列が途中で止められる、上賀茂神社ならの小川畔。雪の樽をすりかえ、スナイパーを仕込もうとする寺、神光院中興堂前。
*陰謀の主・神君の血筋ながら人柄を危ぶまれ閑職の仁科兵庫介に佐藤仁哉。もちろん冷遇を恨んでのことだが、計画は将軍暗殺に加え江戸を火の海、その灰塵の中からワシが立って天下をという、由比正雪かオマエは状態。手下は浪人だし。*ラス立ちには鉄砲奉行・仁科配下の侍に福本先生。献上雪すり替えの時にもいて、こちらは中田博久一味の浪人。


★注意
 話数は時代劇専門chでの放送順に準拠しています。スペシャル版が省かれていたので、話数が本放送とは異なります。私的資料をこのナンバーで作ってしまっているため、ここはこのままにします。全話リストは別に作りましたので、正しい話数についてはこちらをご参照下さい。


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