2008/11/30
■ 影武者徳川家康 第1話「家康、関ヶ原に死す」1998/4-7テレビ朝日/東映
島左近の放った刺客は家康を仕留めるが、影武者が役割を代行し東軍を勝利に導く。しかし身代わりは一時のもので終らず、徳川の世が磐石となるまで続けられることに。そして、影武者が秀頼に同情的と知った島左近は、徳川家と対決する彼を援護すると決めるのだった。
ロケ地
- 関ヶ原の戦闘シーン、不明(饗庭みたいな広い台地と、井尻に似た起伏と、複数の場所を組み合わせて使用か。薄暗いうえにスモークとかあって判別つき難し)。
- 勝利ののち大津へ引き上げる家康の軍勢、山室堤の上と下。
- 草津本陣・徳川家重臣たちの協議の席での正信の回想、「道々の者」として生きてきた二郎三郎の日常イメージ、清滝河原。
- 囚われの石田光成が豊臣家を裏切った者たちへの呪詛を喚く大津城の城門、彦根城太鼓門櫓。
- 秀頼と淀殿に会う家康、大坂城イメージに大阪城天守。
- 三成が斬首される六条河原、桂川罧原堰堤下手右岸・中州流れ込み汀。左近が血のついた石を拾う。処刑人の兵は福ちゃん。
■ 影武者徳川家康 第2話「秀忠の反撃!暗殺指令」1998/4-7テレビ朝日/東映
隙あらば影武者を亡き者にと狙う秀忠に、闇の力を携えて柳生宗矩がすり寄ってくる。いよいよ迫る危機、二次郎三郎は砦を築く方針を打ち出す。
ロケ地
- 家康が引き移る伏見城イメージ、大阪城千貫櫓。
- 江戸の秀忠に側室懐妊を知らせる早馬が走る街道、谷山林道か(谷川沿い地道・植林杉)。
- 江戸城イメージ、皇居巽櫓。
- 二郎三郎がお忍びで墓参の芝・増上寺、侍が立番の門は金戒光明寺三門。宗矩が次郎三郎の動向について報告を受けるシーンは相国寺大光明寺を望む塀際。忍者が走るのは墓地と墓地門(大光明寺南路地、この門の設定は裏門)。飛助の危機に飛び出してゆく島左近のくだりは妙顕寺、三菩薩堂と尊神堂間の渡廊(今はない反った廊)の下、および本堂と尊神堂間の渡廊(宗矩が左近を見に走りこむ)。
- おふうとともに風魔の本拠地へ向かう六郎、不明(杉並木)。
- 宿を襲撃されたあと風斎と出会い試されるくだり、酵素ダート、河川敷。
- 風魔の首領・小太郎と出会い、その娘だったおふうと「婚礼」で風魔衆に弥栄ダンスで祝福される神社、摩気神社本殿(内陣しか映らないので疑問が残るが、不可思議な構造材は「覆屋」だと思う)。
- 左近と再会した二郎三郎が眺めやる天竜峡、保津峡(遠望、下六丁からのビューか)。風魔らもやって来て今後を協議の「隠れ家」は井尻に小屋あしらい。
- 家康の将軍宣下を聞き家臣に当りまくる淀殿のくだり、イメージに大阪城天守。
- 豊臣方が申し入れてきた千姫輿入れについて正信と話す二郎三郎、不明(梅林)。
- 駿府城の縄張り工事、篠山城天守台下石垣(全体にビケ)。
■ 付き馬屋おえん事件帳
2 第1話「吉原御法度破り!」1993/1-3テレ東/松竹
魔が差して振袖新造に無体の札差、きまりが悪く謝罪の機会を逸するうちに、ライバル店が馬屋の仕事に付け込み追い落としを企む。
ロケ地
- 見舞金を持ってくるものの躊躇し帰ってきてしまった千石屋が佇む川べり、上賀茂神社ならの小川畔。左岸に竹垣をあしらい町角を演出。三枡屋が駕籠で通りかかり声をかける。
- おさとたちが祝言間近の千石屋の娘を拉致し閉じ込める相談をする尼寺の門、法然院山門。三枡屋の対談方が見ていて主に注進、娘らのプランに乗じ横から娘をさらう計画に。
- お供を連れ町へ出る千石屋の娘、お参りのやしろは今宮神社稲荷社。お供が離れた隙におさとが連れ出す八幡さま(千石屋の男衆談)は仁和寺九所明神、ここで三枡屋の人数が出ておさとらを当て落とし千石屋の娘を拉致。娘の悲鳴を聞き振り向く村木のダンナ、背景の甍は二王門か。
- さらった娘を連れ込む三枡屋の根岸寮、中山邸門。
■ うそうそ 2008.11.29CX
丈夫な体を得るため箱根に赴く若だんなだが、大騒動に巻き込まれ湯治もかなわず。半妖の身でありながら人にもあやかしにも大事にされる若だんなを羨んだ、大昔の恨みが凝って異変を引き起こしていた女の子は、ひ弱な境遇ゆえ会得した若だんなの悟りを伝授されて心を開き、暗雲は全て払われる。
ロケ地
- 箱根にいますおぎんを拝むおたえ、芦ノ湖イメージは奥琵琶湖か。
- 京橋近くにある長崎屋イメージ、八幡堀明治橋、新町浜。
- 若だんなが旅に出ると町人の噂するのを聞きつける鈴彦姫、おわします稲荷境内は今宮神社稲荷社付近、長崎屋へ飛んでゆく際のイメージは大覚寺放生池堤、蓮が幻想的に映り込む。
- 蒼天坊らカラス天狗たちの本拠地、琴滝(箱根山中)。
- 若だんなが船で着く小田原の海浜、琵琶湖か(富士山等要素をいっぱい合成)。
- 雲助の新龍が若だんなを担いで箱根へ向かう山道、酵素ダートか。
- 天狗が現れ若だんなを襲う林、下鴨神社糺の森池跡。
- 自分をさらおうとした侍の怪我を診てやる若だんな、「お堂」は酵素民家セット。
- 姫神が村人により贄にされた芦ノ湖、沢ノ池東岸汀。後段、若だんなと兄が贄にされかかるのも同所。
- 若だんなの前に現れた姫神を追う仁吉、保津峡落合崖道、若だんなが落ちる崖は落下岩→過去の「贄」を夢うつつで中空に見る運び。
- 若だんなを名指しで災いの元とする高札が立つ街道、下鴨神社馬場か。
- 若だんなを逃がす新龍、保津峡落合河口付近汀〜巌上。
- 地獄谷、不明(山中の岩場)。
2008/11/29
■ 遠山の金さん 第13話「危うし!遠山金四郎お命頂戴!」1982テレビ朝日/東映50
父の怨嗟を子守唄に育った青年は、それが苦し紛れの嘘だったとも知らず、父を貶めた金四郎を仇と狙う。ヘタに剣の素質が遺伝してるので、彼の小束は奉行の胸にぐっさり的中、すわお奉行がという緊迫感は早田さまが下手な芝居でメタメタに。
ロケ地
- 高清水一家の下っ端をおだてて情報を聞きだす金さん、仁和寺金堂脇に茶店あしらい。桜満開、導入は金堂前の大灯籠と甍の見上げから。
- 矢吹浪人の回想、遠山の駕籠を狙い潜むところを高清水の親分に止められた林間、相国寺仏殿跡林間。駕籠は光源院前を過ぎてゆく。
- お白州で奉行を狙うべく、捕まるための喧嘩芝居をする矢吹、相国寺法堂南路地に露店あしらい←喧嘩+物損。設定は瑞宝寺(早田談)とも八幡さま(お竜談)とも。
*矢吹は星正人、むかし金四郎の剣友だった片腕をなくした父は北上弥太郎、矢吹を慕い父の世話も見てくれる娘は佐藤万理。。矢吹を利用するヤクザの親分は中山昭二、黒幕の元北町奉行は北原義郎で手先をつとめる同心は青山良彦。
2008/11/28
■ 銭形平次 第806話「殺意の手紙」1982.4.21フジ/東映50
十手持ちの風上にもおけぬ恐喝男が殺された事件は、二組の男女が明暗を分ける結果に。凍結されていた愛が動き出すのを邪魔する無粋は、もちろん平次の仕事ではない。
ロケ地
- 佐平二が殺されて見つかる、いつも下っ引と落ち合う市中、神護寺毘沙門堂階下。佐平二の女房に話を聞く茶店は山門内側にあしらい。
*佐平二は小林勝彦、女房は中島葵で下っ引は南城竜也。佐平二の妾にされていた常盤津の師匠は三沢あけみ、恋仲だった医者は安井昌二。師匠の首には心中沙汰の折の傷があり、隠すのに真綿を巻いている趣向・同様の設定でオーガンジー様の薄物をまとう例も見られる。
*導入は佐平二宛ての文が不慣れな飛脚により平次宅へ誤配される一件、佐平二宅は天神坂下同朋町。
2008/11/27
■ 銭形平次 第805話「八五郎に嫁がいた!?」1982.4.14フジ/東映50
ハイテンションな女につきまとわれる八、もちろんマジでモテているわけではなく心算あってのこと。騙り夫婦に付け込む更なる悪党が現れ、事態はとんだ人情劇に。
ロケ地
- おもんが八を追いかけ回したあと頼みごとをするくだり、大覚寺有栖川畔(河床から見上げ)〜護摩堂(精魂尽き果てた八がへたり込み←おもんが夫婦芝居を懇願)。
- おもんが連れていた幼女が賊にさらわれ監禁される小屋、ロケかセットか不明。
- お千代を捜し疲れた夫婦が座り込む坂、二尊院紅葉の馬場(鮮やかに紅葉)。
*おもんは中村メイ子、亭主は山田吾一。木賃宿で彼らの企みを聞きつけ、八の横取り利用を思いつく蔵破りは田畑猛雄と西田良、万七が作った手配書が神レベルにそっくり。
■ 付き馬屋おえん事件帳 第12話「過去から来た女」1990/1-3テレ東/松竹
悪辣で高慢な医者が取り立ての相手、一方おさとに恋人ができるが身分違いの町名主の倅で母子に行き違いが生じる。そして馬屋を蔑む町名主にはなにやら秘密の過去、彼を強請りにかかる怪しの芸者には悪党の手が伸びてゆく。
必殺ふうテーマ鳴り響く出陣、片袖脱いで般若の刺青を披露する新さんなど、派手な演出の最終回。上方へ行っていたおしまの旦那も帰りおさとの祝言に出席。
ロケ地
- おさとが町名主の一人息子とデートの市中、北野天満宮本殿脇〜裏手(摂社の南に露店をあしらい縁日を演出、後段では無人)。
- 医師・田倉道庵邸、中山邸通用門(大きな看板あしらい)。
- 往診に赴く道庵の前に出て証文を広げ、居合わせた町衆に大声で所行を述べ立てる又之助、大覚寺五社明神。
- 丁子屋に掛け合うも手ひどくはねつけられたあと、おさとにこの恋はあきらめるよう諭すおえん、広沢池東岸(池底部分、水少なし)。
- 掛川藩上屋敷、大覚寺大門。道庵が殿様を診る座敷は建仁寺久昌院方丈座敷(大刈込がのぞく)。
- たばかられ呼び出され当て落とされたおえん、早桶に詰められ大八ごと川に投げ落とされる夜の橋は流れ橋(危機一髪で脱出)。
- 丁子屋を強請り大金を要求した帰りの小菊が遊ぶ子らを眺め物思う川辺、罧原堤下桂川中州。
- 丁子屋が金を持ってゆく約束の場所、粟生光明寺石段上部。後段、道庵に斬りかかり返り討ちに遭うのも同所で、この際主を捜しに出た男衆が走りこむのに踊り場が見下ろしのアングルで映し出される。
- 丁子屋に変わったことはないか女将に問い一肌脱ぐと申し出るおえん、粟生光明寺山門(鐘の音演出、寺設定か)。
- 丁子屋の過去を調べにゆく又之助のくだり、陸奥之国盛岡とテロップの入る山道、谷山林道切り通しに旅人をあしらい遠望。地蔵や旅人をあしらった寄った絵のほうは不明(山裾の田畔)。大里村で村人に道を聞く橋は摩気橋、村役の家は橋たもとの民家(内部、萱葺の母屋の前)。
2008/11/26
■ 銭形平次 第804話「夫の過去が暴かれた」1982.4.7フジ/東映79
死後明らかとなる亭主の正体、盗っ人の隠し金をめぐり物騒な男たちがわらわら湧いて出るが、義兄と称する渡世人は兇状持ちにも関わらず優しく、親身になってくれるのだった。
ロケ地
- 井筒屋の死体が見つかる大川、検分は大覚寺大沢池畔(屋形船繋留)。
- 井筒屋が拷問されたお堂、大覚寺護摩堂(八の聞き込みで行ってみると中から怪しの虚無僧が飛び出て、天神島のほうへ逃げてゆく)。
- 井筒屋新三郎が埋葬される墓地、招善寺墓地。会葬者たちは坂をおりてゆき、本堂前で女房の挨拶を受ける。お堂前には目付筋と称し接触していた津島主水がお光を待っている。この間、平次はまだ墓地にいて乞食姿の八とツナギ、ここへ浪人たちの襲撃で立ち回り、坂もたっぷり使う。
- 津島がお光に語る卍組の顛末、御用金盗のくだりは北嵯峨・陵前の竹林。
- 卍組の儀助と勉三を芝居でハメた平次が二人を丸め込む市中、大覚寺五社明神祠脇。
- 魔鏡に記されていた一万両の隠し場所・下谷竹剣稲荷境内にある踏石、吉田神社竹中稲荷裏手摂社群にある設定。
*信じては騙され人生に倦むお光は山口果林、津島主水と称しお光に接触する賊のかしらは綿引洪、儀助は唐沢民賢で「小田部通麿ふうアクセントの関西弁」、勉三は榎木兵衛。
■ 付き馬屋おえん事件帳 第10話「おけさは遥か恋の唄」1990/1-3テレ東/松竹
又さんの過去が仄見える哀話。最後に一目会うことも叶わなかった夫婦だが、それゆえ常より強固な紐帯だったとおえんは述懐する。
ロケ地
- 又さんの回想に出てくる寺泊の荒海、間人か。幼時→青年期と変化。
- 取り立て先の植木屋・加納屋、不明(軒瓦を出した萱葺、庭側からの撮影。頻出のアレ。庭石が転がり、様々な植木が植わった「庭」も出てくる。北嵯峨あたりの造園業者の敷地か。8話の賭場と同じ)。
- おえんに急報するため吉原へ走る浜蔵、大覚寺放生池堤。羅生門河岸の遊女として死んだ女房の遺骨を抱いて故郷へ帰る亭主を見送る又之助も同所。放生池には水が湛えられているが、大沢池に水無し。
■ 付き馬屋おえん事件帳
第11話「取り立て無用におじゃりまする」1990/1-3テレ東/松竹
おじゃるモノ、無体をはたらく御勅使たちを懲らすお決まりの筋立て。被害者の、恋人の太夫を殺された青年の家が高家という設定で、そこの殿様とおえんのからみもある。この御高家、いたって気さくなお人柄なのがご愛嬌で味。
ロケ地
- 花魁の大怪我を見て逆上・大納言一行に斬りかかろうとした若侍を送ってゆくおえん、高家肝煎の青年の父・由良右京之介が出て応対する玄関は建仁寺久昌院式台玄関。
- 御勅使一行が滞在する伝奏屋敷、随心院薬医門。接待役の由良が大納言に苦言を呈す座敷は建仁寺方丈座敷(勅使門映り込み)。
- 取り立てのトラブルでチンピラに囲まれているところへ通りかかりおえんを助ける由良、建仁寺三門。その後おえんに簪を買い与える縁日は上御霊神社楼門〜本殿裏手。
- 町を逍遥する御勅使一行の前に現れ、証文を突きつけるおえん、二尊院紅葉の馬場。
- 花魁の死後、思い詰め伝奏屋敷に斬り込む青年、門は随心院薬医門(夜)で、返り討ちに遭う庭は相国寺大光明寺石庭。父の右京之介が息子の異変に気付き外へ飛び出し走る夜道は建仁寺参道石畳(三門の北側)。
- 由良家断絶と聞き駆けつけるおえん、建仁寺境内路地(西側)〜久昌院門(竹矢来あしらい)〜久昌院前庭(警備の侍に止められるが許され由良と会う。楽しかったと笑って切腹の座に向かう右京之介は方丈前縁を歩み去る)。
- おえんの呼び出し状を見て懲らしめてやると怒る大納言、座敷は相国寺大光明寺方丈座敷。
- 大納言たちを成敗する夜の林、随心院裏手林(土塀映り込み)。
- 右京之介に貰った簪を川に流すおえん、上賀茂神社ならの小川(神事橋下手水場)。
2008/11/25
■ 銭形平次 第803話「偽証」1982.3.24フジ/東映50
複雑な手法を用い殺人犯を庇う女、しかしその男を守ってやるためではなく、捨て身の抗議。フレームアップにより大事な人を亡くした女二人の、哀れな思いが隠されていた。
ロケ地
- 夜鷹のおしんが殺されて見つかる葦原、広沢池北岸(水無し)。
*偽証する酒肆の女は結城しのぶ、彼女の許婚者の姉だった夜鷹は三島ゆり子。金貸し殺しは火野正平、処々に妙な可愛げはあるもののただ単に悪い男←女たちにクズとか言われてるし。
2008/11/24
■ 銭形平次 第802話「死の遺産相続」1982.3.17フジ/東映50
その昔平次の捕物に協力し更正を誓った賊の情婦は、いま大店の後妻におさまり後継の件で岐路に立たされていた。結局誰も彼も不幸にした騒動の起こりは昔の因果、悪い運命に追いつかれた女はせめてのことに平次を庇って逝く。
ロケ地
- 変死人を見に番屋へやって来たお島と外で話す平次、広沢池東岸汀。
- 平次に犯行を告白して数合斬り結んだあと、わざとらしく用意した船で逃げる榊原浪人、罧原堤下河原(棹は自ら操り)。
*お島は左幸子、榊原は中田博久。お島を後妻にした松前屋は谷口完、跡目を狙う義弟は守田比呂也、若旦那は本物も偽物も石田信之。
*お島の軽口「一夜を共にした仲」にドン引きの万七らが大笑い、即お静に注進している八にも大笑い。
■ 水戸黄門39 第7話「沸騰父娘と冷水亭主」2008.11.24TBS50
女房を亡くしたあと腑抜けた父と、とにかく頼りない「紙縒のような」婿がね、その両方の尻を叩く強い女。彼らに伸びる魔手は土壇場で老公の介入を見て、新しい家族に光明が見えるめでたい運びに。
ロケ地
- 道後温泉へ向かう途中の一行が、川に入っていちびる五兵衛を見る街道筋、大堰川堤〜河川敷。このあとも付近の街道で緑地の木や高水敷が使われる。
- 松山城イメージに本物。
*竹細工師の五兵衛は矢崎滋、娘のおさわは長山洋子、勤務先の宿の主は徳井優。悪い町奉行は大村健二。
2008/11/23
■ 付き馬屋おえん事件帳 第5話「情が仇の暗闇始末」1990/1-3テレ東/松竹
女を騙し金を毟る色悪だが、彼もまた悪党に騙され多額の金を無駄に積み上げていた。しがらみに加え女の涙を見るに忍びず介入するおえんだが、恋しい人を亡くして泣く女を見て心は沈む。
ロケ地
- おえんが千太郎を呼び止め、花魁が貢いだ分の取り立てを宣言する夜道、北野天満宮摂社前。
- おえんが山吹屋の手下に襲われる夜道、西明寺参道石段。崖落ちして糸でぶら下がっているところを村木に助けられる運び、同録か・渓流の音が響いている。
- 元立花亭の番頭・亀吉に山吹屋が立花亭を乗っ取ったと聞くおえん、広沢池西岸湿地。設定は浅草溜、殺された千太郎と亀吉が喧嘩で刺し違えたふうに偽装されて見つかるのも同所。
- おえんに要求された、花魁の分の金を返しに来る山吹屋、北野天満宮本殿裏手。ここで立ち回り。
■ 付き馬屋おえん事件帳 第6話「江戸の黒い霧
けじめつけさせて貰います」1990/1-3テレ東/松竹
油の値を操り肥え太る油問屋、恋しい亭主を贄にされ己が身も汚された女の涙が、おえんに決着を迫る。
ロケ地
- 山崎屋番頭の土左ヱ門が上がる川端、罧原堤下河原。新婚の女房・おふみが駆けつけるのを長回しで。
- 十年前、酷似した状況で死んだ同じく山崎屋番頭の未亡人に聞き込みをする船宿、嵐山公園・錦(行灯の名は「錦」のまま)。話を聞く川辺は嵐峡汀。
- おふみに話を聞いたおえんが襲われる帰りの夜道、相国寺鐘楼脇・宗丹稲荷前。
- 新五郎を訪ねてきた性悪の岡っ引が山崎屋から手を引けと脅しつける神社、吉田神社竹中稲荷本殿前〜参道重ね鳥居下。
- 山崎屋が油を隠匿していた蔵、北野天満宮境内・祠裏の蔵。
- 体で客の接待をせよと山崎屋に強要されたおふみが物思う水辺、罧原堤下汀(同所での亭主との回想入り)。
- 待ち伏せを承知でおえんたちが行く夜の林、下鴨神社参道。襲撃者は瀬見の小川河床に潜み、参道は馬場側から見上げの趣向。立ち回りは河床(涸れ)で、騒ぎをよそに歩み続けるおえんは紅葉橋を渡ってゆく。物陰で戦いを見ている岡っ引に仕掛ける新五郎は河合社脇。
- 山崎屋別宅へ接待を受けに入ってゆく役人、中山邸通用門。
■ 付き馬屋おえん事件帳 第7話「女郎ぐもの罠」1990/1-3テレ東/松竹
一見儚げで殊勝だが、内実は真っ黒でしたたかな悪女と対決するおえん。遊女あがりの毒婦は、馬屋の手口を恐れていた。
ロケ地
- お参りのおえんをつけ回す花むら屋の主、北野天満宮本殿脇(参拝の神社は摂社か)。
- 天神屋へ再度取り立てに行った帰り、襲われ委任状入りの財布を盗られるおえん、大覚寺五社明神〜放生池堤(大沢池に水無し)。
- おえんの隠れ家(おしまの向島別宅)へ新五郎の連絡を届けに行くおさと、連れている犬が嗅ぎつけて印籠を見つける川端は広沢池西岸湿地(水無し)。別宅イメージに北東岸の萱葺。天神屋太兵衛殺害の回想シーンは西岸湿地で夜。
- おえんをハメた目明しと天神屋の女将が密会する屋形船、嵐峡船着(目明しは浜蔵らに拉致/中の毒婦はおえんがシメる)。
■ 付き馬屋おえん事件帳 第8話「恋飛脚
走る」1990/1-3テレ東/松竹
新婚の飛脚に降りかかる災難、純な若者たちが泣くのをおえんは黙って見ておれず介入。喜の字屋メンバーはもちろんのこと、村木のダンナも粋なはからいで駆け込みを助けてやる。
ロケ地
- 飛脚の太吉が待ち構えていた浪人に当て落とされ金と文を盗られる小川べり、上賀茂神社ならの小川畔。浪人が盗った文を掏摸にやられるのは北神饌所裏手。
- 太吉の女房の回想、病の父の願いを叶えてやるため桜を求めて南へ走る太吉、大堰川堤(そう高くない土手に孤立木←ロングショット/バストショットになった際画面隅っこに竹林の先っちょがチラリ←千代川あたりの堤内地の竹林と推測)。
- 掏摸が殺されているのを見つけてしまう太吉、上賀茂神社渉渓園(この殺しの罪も着せられてしまう)。
- 太吉に店を通さずの金運びを頼んだ番頭が出入りする駒込の賭場、不明(軒瓦を出した萱葺、庭側からの撮影/他作品でも登場)。
■ 付き馬屋おえん事件帳 第9話「吉原悲話
露の情け」1990/1-3テレ東/松竹
話を作って花魁の水揚げ代を踏み倒す男に、きついお灸をすえるおえん。グルの不良青年の更正も期してのことだが、泥を被る娘たちに胸は痛むのだった。タイトルはおえんが心情を託す都々逸の一節。
ロケ地
- 花魁の「男」の話をする村木とおえん、大覚寺放生池堤。中間報告に来た浜蔵の話を聞く茶店は大沢池北西畔にあしらい。
- 花魁の情夫を演じた男(勘当中のどら息子)が妹に小遣いを貰う橋、中ノ島橋。
- 踏み倒し男の娘をさらい、「情夫」の妹を彼の寮に差し向けたあと、気が咎めると落ち込むおえん、大覚寺天神島(又之助が仕掛け完了報告の場面)。
- 豊前屋の寮(深川黒江町)、中山邸通用門。豊前屋に手篭めにされかかった妹に詫びる兄は参道。
2008/11/22
■ 遠山の金さん 第12話「この男、鬼と呼ばれて七百十日!」1982テレビ朝日/東映1
無実の男を捕えたばかりか、釈放後二年も追いかけ回す鬼の岡っ引。しかし彼は人を思い陰で肩震わせて泣くような人情家で、つきまといにも深い理由が隠されていたのだった。
ロケ地
- 坊とかくれんぼをして遊んでやる長次と女房、吉田神社竹中稲荷舞殿脇。彼らを凝視する岡っ引の定吉は本殿脇。気付き逃げる親子は参道重ね鳥居、女房が暴走する大八に当り怪我をするのは大元宮下坂。
- 坊が定吉に怪我を負わせたことで絶望した長次が、定吉に匕首で切りつける林、吉田山山内の林か。
- お竜に定吉の真実を話し、人を裁く稼業の辛さを説く金さん、大覚寺大沢池畔と放生池堤(薬盗難の少女の逸話や、座頭の話を間に挿み)。
- 長次釈放後、彼をハメて身内の邪魔者を消すヤクザのくだり、大覚寺五社明神から護摩堂裏、天神島を使い展開。
*定吉は寺田農、長次は宮内洋。長次が当初疑われた事件で殺された薬屋のどら息子は倉石一旺、彼を使嗾したヤクザは山岡徹也で消される手下は林彰太郎。
★サイト開設初期に扱った作品のひとつ「鬼麿斬人剣」、テープを保存しておかなかったので見直すもかなわず気になっていた一件、やはり間違いボロボロ。まずヨロキンの落ちる滝、菩提滝と高さ全然違うなんで間違うのこんなもん・お馬鹿レベル極めて高し。あと長岡天神の八条池って書いた分、もろにセット撮り。見直しての成果二つ、未だ不明なるもこの作品で新たなアングルが出て推測の材料になる崖の下のアレと薬医門のアレ。
2008/11/21
■ 銭形平次 第801話「命売ろう」1982.3.10フジ/東映78
命を売ると公言する浪人が現れ物議を醸すが、奇矯の裏には明確な目的。友の汚名を雪いだ男は朗らかに笑い、未亡人と遺児を堂々と愛する。片や人を殺めてまで守ろうとした格式は地に堕ち、全ての因となった女の嗟嘆を顧みる者は一人もいない。
ロケ地
- 河内屋の女将を乗せた駕籠が谷中・感応寺へ向かう道、金戒光明寺永運院下坂〜三門(駕籠を降りる)〜文殊塔下墓地。女将を大熊半兵衛がつけ、そのあとを八たちがつけるが、二人とも大熊に当て落とされ気絶←別の事件で出張った親分が倒れている二人をぺちぺち。
- 感応寺の寺侍が殺されて見つかる境内、金戒光明寺本堂・方丈間の回廊下の通路。大熊が凭れているのは本堂脇。通路をくぐった先に出合茶屋がある設定、ここはロケかセットか不明。
- 河内屋と大熊が船上で対決の大川、琵琶湖東岸(沖ノ島と八幡の山なみの見え方、および「州」のできかたから日野川河口の浜と思われる。けっこう危ない場所での撮影、加えて波高し)。
*大熊半兵衛は川津祐介、河内屋の入婿は久保明、家付き娘の女将は北林早苗、浮気相手の寺侍は峰蘭太郎。
2008/11/20
■ 銭形平次 第800話「椋鳥の春」1982.3.3フジ/東映50
妹を遊女にしたくなくて必死の出稼ぎ青年はとんだ罪を着せられかけるが、椋鳥の正直さを信じる平次は奔走、遂に真実を明らかにする。正直者と外道のコントラストをやりすぎなくらい利かせ、ドラマを作る。
ロケ地
- 強盗を働いた地回りを刺した雅吉が隠れる鎮守、鳥居本八幡宮(石段越しに舞殿見上げ、「神輿小屋」内部はセット。同郷の友人が飯を運び)。
- 隠れ潜む雅吉が思い出す故郷の祭礼、藪田神社。舞殿(まだ萱葺)から参道へパン、幼い雅吉兄妹が参道をゆく絵には里の遠景も映り込む。設定は信濃の在所。
- 雅吉が金を作りに行った奥秩父へ向かう平次、早駕籠仕立てての道中は清滝河畔(高所から見下ろし)、保津峡落合崖道。石切場でもっこ担ぎの雅吉に声をかけるのは落合桟道、話を聞くのは落下岩。
*雅吉は中村梅雀、妹は笠間一寿美、同郷の青年は頭師佳孝。妹を気にかけてくれる岡場所の女は田中綾、荒っぽい女衒は黒部進。欲深いうえに助平な雅吉のお店の若旦那は沖田駿一。
2008/11/19
■ 銭形平次 第799話「雪の夜の密室殺人」1982.2.24フジ/東映
楼の女将の不審死は果して殺し、平次の推理が冴える謎解きと、女将の非道に泣く者たちの情話が併せて語られる。綱渡りとか、揉み療治の背後で吊りとか、妙な迫力の絵も見もの。
*ロケなしセット撮り、しんしんと降る雪とふかふかに積もった雪と、質感よく出た作り。
*三味の師匠は中村晃子、下女のお鶴は佐久間真由美、欲深で癇癪持ちの女将は三浦徳子。使い込みをしていた被害者面の番頭は穂高稔、目撃事実を隠匿し番頭を強請るも平次の情に泣く老爺は北村英三、喧しい按摩は梅津栄。
2008/11/18
■ 銭形平次 第798話「御宿しもだや殺人事件」1982.2.10フジ/東映78
江戸で散財するお大尽が泊まる旅籠、ある夜の同宿者は皆一点を見つめ異様な雰囲気。そしてお大尽は殺され、謎解きがはじまる。Murder
on the orient express を翻案したかのような作りで、お大尽は「カセッチ」同様の悪漢、泊まり客たちは三年前の悲劇の関係者だった。
ロケ地
- 勘定方与力・松坂が責任者をつとめる御用金運搬の一行が投宿した甲州の庄屋宅、民家門。そこを襲った賊が殺されて見つかる山中の小屋、不明。
- 平次の慧眼を案じた三枝が呼び出しをかける愛宕不動尊、蓮華寺五智如来像。抜くものの斬る気はなく投降。
*お大尽の信濃屋は外山高士。旅籠を仕切る番頭は穂高稔、予約いっぱいの筈の宿に泊まりにゆく娘は三浦リカ、信濃屋の部屋を凝視していた鳥追いは北川恵、信濃屋に斬りかかり投獄された渡世人は根岸一正、お伊勢参りと称しやって来る年寄りは永井柳太郎、信濃屋に雇われかける三枝浪人は青山良彦。
2008/11/17
■ 銭形平次 第797話「逆手一文字斬り」1982.2.3フジ/東映78
仇討ちもの。行為と制度そのものへの疑問に導く作りで、関わる者たちの人生を照らし出すドラマも丁寧で深い。
ロケ地
- 源蔵と話し合いに来た弥兵ヱが、用心棒に連れてきた伊十郎を待たせる水辺、大覚寺大沢池畔。屋形船は船着(小)に係留されている。話を終えての帰り道、浪人たちが出て伊十郎が応戦中に弥兵ヱが斬られるのは五社明神、翌朝の検分は池畔。
- 辰之進を呼び出し問い詰める伊十郎、今宮神社。若宮社や稲荷社など摂社脇。
- 仇の玄蕃を見つけ駆けつけるも消されたあと、という事件のあと調べを受けての帰り道、伊十郎に何を隠しているのか問い「真実」に気付き目を瞠る梢、神護寺金堂下石段。辰之進への思いを聞かれたあと苦悩していた父を思い出す段は五大堂脇、カメラ基壇の亀腹シルエット越し、人物の背後の潅木に石段が透けて見える。
- 伊十郎が辰之進を呼び出し決着をつけようとする駒留橋、流れ橋。橋下で芝居が進行、駆けつける八や平次は橋上、立ち回りは川中に及ぶ。
*梢は小林かおり、父の友人で後見人の潮田伊十郎は財津一郎。二人の仲については、善太の思い違いや辰之進の邪推が出るが具体的言及はなし、しかし十分に空気が伝わる脚本と演技がマル。梢の許婚者で逆手斬りの遣い手・筈見辰之進は鹿内孝、雇い主の悪徳大工は井上博一、殺される顔役の弥兵ヱは河合絃司。
■ 徳川風雲録外伝 主水之助七番勝負
其ノ五 「野獣剣 久蔵」 2008.11.17TX/東映
身に覚えはないが、哀しすぎる女の目を見た主水之助は、敢えて動かず憎悪の刃を腹に受けてやる。女の亭主が死んだゆくたてには、邪まを通り越して凶暴な剣の鬼が介在していた。
ロケ地
- 仁吉の墓、不明(山裾の竹林)。
- 仁吉の未亡人で酌婦のおみねが店を出て佇む川辺、大堰川河川敷。後段、秋津が仁吉の死の真実を告げに来るのも同所。
- おみねの回想、死んで戸板で運ばれてきた仁吉、不明(普済寺墓地付近の田畔にすこし似ている)。
- お勢伊が雲助にからまれているところへ現れ皆殺しの善鬼、谷山林道。
- 主水之助に町を出るよう忠告する秋津、広沢池観音島。
- 当地を去る主水之助、ついてゆく姉弟、街道は大堰川堤。
*おみねは筒井真理子、全ての起こりだった剣鬼・真鍋久蔵は永澤俊矢、真鍋を暗殺に使った用人は井上高志。
*善鬼、今回持ち逃げ?
■ 水戸黄門39 第6話「スッたもんだの初手柄」2008.11.17TBS
欲深い悪党ばら蠢く気配の倉敷に赴任してきた新代官だが、途中で会った老公にアドバイスを受けしばらく潜伏。越後の縮緬問屋の若旦那に扮した彼を、知らず好きになってしまう女掏摸とのエピソードを経て、代官と老公が正体を現す賑やかな作り。
ロケ地
- 倉敷へ向かう一行がゆく街道、東高瀬川堤(堤から川面をちらちら映す。このときは川のみ見えて「蔵」は映さず)。
- 女掏摸のお涼が、盗った金を親分に巻き上げられる鎮守、仁和寺九所明神。
- 倉敷イメージの蔵と掘割、伏見の酒蔵と宇治川派流(船を演出)。
- 足を洗うと申し出てヤキを入れられるお涼、仁和寺九所明神。結城新三郎が通りがかり介入、殺陣は松本酒造酒蔵前にスイッチ。堀ボチャ演出は宇治川派流で。
- 「若旦那」新三郎が代官という話を立ち聞いたお涼が物思う水辺、広沢池観音島階。石の上から鉄五郎の手下がにゅっと顔を出し、お涼を拉致。
- 桐島屋の懐から裏帳簿を掏れとお涼に命じる鉄五郎、仁和寺水場下。観音堂脇を桐島屋がやって来る。その帳簿をめぐり鉄五郎やお涼が斬られるのは九所明神と林間。
- 当地を去る一行、松本酒造酒蔵前東高瀬川堤(川面も蔵も映る)。
*結城新三郎は岡本光太郎、お涼は高松あい。天領を恣にしていた代官所手付は瀬川菊之丞、つるむ両替商・桐島屋は北町嘉朗。お涼の親分の鉄五郎は井上博一。掏摸をやめたいのに手が動いてしまうお涼のくだり、財布を返してもらって異様に喜ぶ旅籠の客に福ちゃん、クレジットはベタ。
2008/11/16
■ 付き馬屋おえん事件帳 第1話「女涙の初恋始末」1990/1-3テレ東/松竹
振り袖新造を傷物にした馬鹿息子どものケジメをつけにゆくおえん、しかし勘当済みと言い逃れる親。その富商は、むかしおえんを見返った男にしておさとの父なのだった。彼もおえんも消しにかかった御納戸組頭との戦いが、喜の字屋の裏稼業のはじまりとなる。
ロケ地
- 取立て帰りの又之助が、天城屋から帰りのおえんと行きあわせ話しながらゆく夜の橋、中ノ島橋。馬鹿息子どもがおえんに刃を突きつけて脅すのは橋下(簡単に撃退され)。
- 天城屋が御納戸組頭を呼び出し、息子たちのことを相談する屋形船、広沢池か。
■ 付き馬屋おえん事件帳 第2話「吉原恋模様
身請け話に泣く女」1990/1-3テレ東/松竹
おえんに言い寄る回船問屋が実はトンデモという趣向、悲劇になりかけていた恋人たちを救った始末が女としてあまり愉快ではないおえんは、くさくさと女友達に愚痴る。
ロケ地
- 取立て先の聞き込み結果を報告する又之助、松尾大社舞殿脇。
- 沈船の秘密を知る船頭を捜し釣り人に聞き込みの又之助、大覚寺放生池畔(放生池堤にも釣り人あしらい)。その船頭をつかまえ聞き込んだ帰り刺客に襲われるのは五社明神。
- 言い寄っていた悪党の回船問屋に啖呵を切って出てきたおえんが拉致される夜道、大覚寺有栖川畔。翌朝、又之助が落ちていた簪を発見。
■ 付き馬屋おえん事件帳 第3話「爪の代金
五十両」1990/1-3テレ東/松竹
花魁の嘘に怒って払わぬ野暮天と見えた男だが、それを口実に踏み倒しを企むしたたか者。おえんの友人が巻き込まれるハプニングは、気詰まりな日々を過ごす女が一皮むけるきっかけとなる。
ロケ地
- 取立てで立ち回りの又之助、見ていた新之助が出てきてもう馬屋稼業はやめろと忠告する市中、大覚寺天神島。
- 木曽屋(材木商)へ取り立てに赴くおえん、通り過ぎる「木場」は「材木置場」、映り込みは蔵のみ。
- しつこくつけ回す浜蔵に怒る木曽屋、大覚寺有栖川(浜蔵は河床、木曽屋は河畔)。
- おえんと間違えられ屋形船に連れ込まれるおちか、広沢池(東岸から船を見る。設定は大川)。
- おちかを連れ戻しに行くおえん、大覚寺放生池堤〜護摩堂。
■ 付き馬屋おえん事件帳 第4話「かまいたちの牙」1990/1-3テレ東/松竹
客の腹の古傷は親の仇たるしるし、花魁の父を騙して死なせたパクリ屋は、おえんの父が珍しく取りはぐれた因縁の相手でもあった。
ロケ地
- 昔の事情を知る元町方に話を聞くおえん、老爺が釣り中の川端は大覚寺放生池堤。背景に護摩堂映り込み。
- 「かまいたち」の佐原屋を追って駕籠で八王子へ向かう道、不明(切り通し?)。後段、酔って寝たままの村木のダンナが無断で運ばれてくるのも同所。
- 悪党と組んで人別をごまかしていた寺(だいほうじと発音される)、神光院中興堂。導入は内陣から、小坊主が佐原屋から金を持ってくる段で扉が開いて外が見え、次いでカメラ切り替わり外から見たアングルに。立ち回りは本堂脇で、蔵の大きく映り込む。
- 自由の身になった花魁が母を伴い田舎へ向かう道、嵐山自転車道。全ておえんのお蔭と来し方を振り返る。
2008/11/15
■ 遠山の金さん 第11話「鉄火肌!美しき尼僧」1982テレビ朝日/東映50
小金をせびって回るせっこい尼僧にはちゃんと訳あり、昔の自分と同じ身の上の孤児らを見捨てておけず、養育していた。彼女が盗っ人から大金をせしめようとしたところへ捜査中の金さん便乗で入り、悪党を指弾して桜吹雪の運び。
ロケ地
- 春抄庵を覗きに行く金さんとお竜、尼の素読の声に被るイメージの塀は仁和寺北塀(内側、突き当たりに水掛不動脇の塀が見えている)。庵はセット撮り。
- 春抄尼に強請られた番頭が、ヤクザを連れて押しかけ尼に迫る庵近く、仁和寺金堂脇林間(番頭は小船秋夫、オカマ設定)。金さんが出てヤクザを追っ払ったあと、身の上を聞く茶店は水場下にあしらい、まず塔を映し観音堂の甍を掠め水場脇へパン、背景の大師堂塀沿いは桜満開。
- 事後、尼からお春に戻り子らと遊ぶ広場、仁和寺九所明神。
*春抄尼は鮎川いずみ、「加代」だけに強請りたかりはよく似合う。お裁きは尼に入牢申し渡し、但し墨染の衣を脱がせてそれを牢へ。凶賊は石橋雅史と市川好朗、侍くずれの兄弟。ラス立ち小峰さん入り・浪人。
2008/11/14
■ 銭形平次 第796話「初恋の罠」1982.1.27フジ/東映50
命の恩人であり兄と慕う青年への、少女の恋はけっこう真剣。彼が毎日連れまわした理由を、隣の両替商に向けて掘られた庭の穴を見て瞬時に覚る娘だが、甘酸っぱい思いは大人の恋愛に変わりかけていた。
ロケ地
- 道場帰りのおけいが八(仕事サボってつきまとい中)と歩く道、大覚寺放生池堤。叔父にと薬草を摘むシーンあり。後段、道場を辞めての帰り道も同所。
- 久しぶりに「兄」矢七とおけいが再会する橋、中ノ島橋。後段も頻出。
- 矢七と待ち合わせのおけい、大覚寺護摩堂。ここでおけいの叔父夫婦(両替商の隣で下駄屋を営む)が保養に行ったきっかけは矢七の奨めと知れる。
- 捕まるも自白せず舌噛み切って死んだ賊の情婦を探し当て、つけると入ってゆく盗っ人のアジトの陋屋、広沢池東岸の料亭(?)跡(撮影当時いかなる形態だったかは不明、現在は「跡地」)。
- 事後、「普通の娘」に戻ったおけいが女友達と談笑しながらお花の稽古から帰ってくる道、中ノ島橋下手右岸河川敷(中ノ島橋は映さず、見遣る平次と八は映画村日本橋)。
*おけいは黒木真由美、火事の際彼女を救った鳶の青年・矢七は小野進也。賊の首領は五味龍太郎、舌噛んだ手下は出水憲司で情婦は小林千枝。
*おしまいに八と善太のおちゃらけ入り、なんか仮装大会とか言って女装。京本っちゃんはフツーに女形だけど八はキモ老婆。
2008/11/13
■ 銭形平次 第795話「八五郎替え玉作戦」1982.1.20フジ/東映50
事件性は高いものの物証に乏しいヤマに、平次が思いつくのは実行犯誘き出しのお芝居。目撃者の大工に化けさせられた八はさんざんな目に遭うが、最後は立派に役目を果たし悪党ばらを焙りだす。
ロケ地
- 肝の病で頓死と済まされた兄の死に不審を抱いた妹が、番所に入りあぐねていたのを見た平次が呼び止めて話を聞く市中、二尊院境内〜紅葉の馬場。
- お絹の回想、帰らぬ兄を案じ訪ねていった根岸の寮、中山邸通用門。
*毒殺された若旦那の断末魔を目撃した大工は轟二郎、八は彼の格好をして囮に。若旦那殺しの番頭は花上晃、毒を処方したやさぐれ医師は西山辰夫、兄の死に不審を抱き番頭を恐れる妹・お絹は若原瞳。
*殺された若者の身元を洗うため調べさせた早桶の数に感慨を抱く平次、天寿を全うせぬ人生が多いことに関しての台詞が「エースをねらえ」ふう、なにか意味深。
2008/11/12
■ 銭形平次 第794話「危うし!亀沢藩十二万石」1982.1.13フジ/東映78
プチ天一坊事件発生、御落胤に仕立てるべく子供をさらったうえ母の命をタテに脅す卑劣漢どもを、平次の十手は許さない。将棋上手の大目付との関わりも、しっとり描かれて楽しい。
ロケ地
- 品川宿はずれでさらわれる京太(小田原から一人で江戸の母に会いにゆく旅の途中)、下鴨神社泉川畔。
- 亀沢藩城イメージ、彦根城天守(サブタイトル被り)。
- 亀沢藩上屋敷、大覚寺大門。参道を御落胤の駕籠がやってくる。
- 墓参の御落胤、不明(丘の上の墓地か)。
- 御落胤が滞在中の亀沢藩下屋敷へ植木職人に化けて入る平次、枳殻邸(門は映画村セット)。腰元たちが立ち働く御廊下を池越しに見遣り松をいじるシーンは臨池亭、スキを見て奥庭に入り込む際隠れる渡り廊下は回棹廊、縮遠亭前で御落胤が鞠遊び・それが転げて下にいる平次の足もとへ。
- 御落胤出生のウラ取りのため保土ヶ谷宿へ早駕籠を打たせる八、大覚寺大沢池北辺並木(紅葉)。
- 御落胤を演じさせられている京太のもとへ母のおこうを連れて急ぐ伊吹同心や八らが走る道、大覚寺有栖川畔〜五社明神(ここで浪人の襲撃)〜大沢池畔。
- 亀沢藩の殿様との御対面に出かける御落胤の行列がゆく道、枳殻邸高石垣際。対面場所に指定の本所松平家の庵・珠光庵入口、不明。
- 庵で悪党を指弾したあとの大立ち回りが殺到する庭の橋、枳殻邸侵雪橋。戦闘を終えた平次に駆け寄る八ら、傍花閣前。このとき侵雪橋に神林さまが出ていて微笑みあう。
- 小田原へ帰る母子を見送る街道、下鴨神社馬場(レンブラント光線目立ち)。
*御落胤事件を追う大目付・神林は島田正吾、平次との馴れ初めは風呂屋の将棋。御落胤を仕立ててやって来る元尾張の御典医とかいう怪しのおっさんは川合伸旺、メイク怖し。相棒の下品な侍は堀田真三、手下の殺し屋は福本清三(薬売りのなりをして京太の母を殺しにかかるも失敗、のちに消されてみつかる)。京太の母は長内美那子。
2008/11/11
■ 銭形平次 第793話「鶴が殺した」1982.1.6フジ/東映78
話のキモは、蕎麦屋の親爺のダイイング・メッセージの謎解き。これに、盗っ人の実父を獄門台に送った元岡っ引を父と慕うに至る情話、二世を誓った男がその恩ある父を殺したと知っての葛藤、その男が関わっている麻薬密売組織の怪しげな匂いなど、たっぷりエピソードを詰め込んで、そのうえレギュラーのおちゃらけまで積み上げて、年のはじめの放送は賑やか。
ロケ地
- おしのが男と会っているのを勘助が見る橋であり、その男の悪事を見た勘助が番所へ走る途中渡る橋、その後も何度も出てくる「中之橋」は中ノ島橋。欄干越しに堰堤の落水を映したり、ローアングルで橋の反りを強調したり、情感たっぷりの夜景を出してみたりと凝った絵がたくさん。設定は劇中出てきた地図を切絵図で捜すとどうやら西堀留川の中之橋、日本橋小舟町と本町の境にあった橋と思われる。
- おしのが思い決めて常吉を呼び出し、父を殺したか問う川端、広沢池北岸。
- 勘助の遺骨を抱いて故郷へ帰るおしのを見送る街道、北嵯峨農地農道。
*おしのはいしだあゆみ、身を売ってまで養おうとした弟妹を亡くし絶望の果て自刃しかけた傷があり、それを隠すためマフラーを常に巻いているのが印象的。勘助は花沢徳衛、常吉は北村総一郎。
*巧すぎの女優とよくできた脚本でいい出来のお話だが、平次の推理は飛びすぎててちょっと笑える。
*タイトルにも採られている「鶴」は常吉が持っていた印籠の紋、身分ありげな戸田家の光琳鶴。
■ 水戸黄門39 第5話「ゴリ押し父子の悪企み」2008.11.10TBS50
ところは赤穂、藩札を偽造し物価を高騰させる悪党を懲らす老公。彼らが陥れたのはこともあろうに老公が逗留中の善人宅、昼行灯と謗られつつ実は慧眼の人だった「大石内蔵助」も登場する楽しい一話。
ロケ地
- 赤穂手前の街道をゆく一行(老公は馬)、北嵯峨農地・竹林際。青田越しの絵で、導入はロングから。
- 贋札作りの小屋、酵素民家セット。ここへ近寄るのにダート(下から見上げ)や竹林が使われるほか、紙漉きに水を使うイメージか「川」がちらりと挿まれる。
- 赤穂城、高麗門と東北隅櫓をイメージに。
- お娟が播磨屋の娘・おゆきの気持ちを聞いたり、難波屋の馬鹿息子が助さんにボコられたりする赤穂の浜、琵琶湖東岸(松原)。
- 母の墓に捕縛された父の無事を祈るおゆき、二尊院墓地。彼女を励ました帰り、「大石」とタヌキ会話の老公は紅葉の馬場。
- 播磨屋や大石に見送られ当地を発つ老公、大堰川河川敷。
*大石内蔵助は天宮良、回船問屋・播磨屋は山本亘で娘のおゆきは山川恵理佳で恋人の船頭は永澤俊矢。悪い塩問屋は菅野菜保之で馬鹿息子はなすび、強面の手下は草薙良一、グルの札座奉行は坂田雅彦で黒幕の次席家老は名高達男。
2008/11/10
■ 銭形平次 第792話「人情渡り鳥」1981.12.23フジ/東映77
はずみで情夫を刺殺した女を庇う男、その女は悲惨な経緯で死んだ、彼の女房とそっくりの顔をしていた。
ロケ地
- 弥三郎に聞き込みをする市中、御香宮参道。
- 弥三郎の回想、無実の罪で連行された越中の在のくだり、弥三郎宅玄関は不明、放免されて駆け戻る道は木津堤、走る村中は民家前。設定は越中・山田村。
- 行商に回る弥三郎のイメージ、遠景の山道や谷に渡された橋は谷山林道か。隧道イメージは落合トンネルか。この間、枯れたいい感じのおわら節が被る。
- 早暁、待ち合わせる弥三郎とお房、流れ橋下。お房と平次らが旅立つ弥三郎を見送るシーンは橋上。弥三郎は上州を回ってから帰郷の予定・設定は千住大橋か。
*富山の薬売り・弥三郎は坂上二郎、女房と二役のお房は葉山葉子。お房のヒモで盗っ人を強請った池松は黒部進、ものすごい顔して死んでて笑える。賊のかしらは小田部通麿、例の奇妙な訛の上方弁。
■ 徳川風雲録外伝 主水之助七番勝負
其ノ四 「死神剣 壱岐」 2008.11.10TX/東映
放埓のすえ病み、先の無い剣士の傍らには彼を熱愛する女。蝕まれているのは胸のみに非ず、女との約束を破って人を斬った男は、見る間に闇に吸い込まれてゆく。
ロケ地
- ボヤきながら街道をゆく村井姉弟、不明(崖際の道)。
- 壱岐が発作を起こし雨が降ってくるところ、村井姉弟が通りかかり保護する街道、酵素ダート(広めの林間)。
- 諏訪湖、琵琶湖東岸(沖ノ島の見え方と湖畔の松林の様態から佐波江浜と思われる)。初登場時は蔦吉が汀で足をつけて気持ちよさそうにしている。
- 瞑想ののち刀を抜き放つ主水之助、日吉大社白山宮・祠の後ろ側。村井姉弟とばったり会い話す道は東本宮参道。
- 居合の芸を見せる壱岐、仁和寺九所明神。
- 主水之助に立ち合いを申し入れる壱岐、琵琶湖東岸。
*平田壱岐は美木良介、元辰巳芸者の蔦吉は宮本真希。代官とつるみ抗争を装い邪魔者を始末するヤクザの子分は四方堂亘、代官は谷口高史で主水之助の告発で切腹←なかなか介錯してもらえなくて悲惨。壱岐に斬られるヤクザは岡田正典で用心棒に福ちゃんチラリ(壱岐にずんばらりとやられる直前衝立の上に顔がのぞく/みんな呆気にとられてるうちに壱岐は去ってしまうので立ち回りナシ)。今回の仕儀にビビって故郷へ帰るチンピラ青年は遠山俊也。
2008/11/9
■ 炎の城 加藤泰監督作品 1960.10.30東映
「ハムレット」を翻案した作品で、舞台は戦国期の瀬戸内。民のため理想を求め明に留学していた王見城の跡継ぎ・正人は、帰った途端父の死と母の不義を知らされる。父の死に秘密があると覚った正人は以降狂態を装い、仇である簒奪者の叔父に復讐する機会を窺うことに。人間関係の大筋は原作通りに話が進み、正人の苦悩がひとしきり描かれたあと、落城の炎のなか復讐が果たされるのだった。
ロケ地
- 王見城へ正人帰還を知らせる早馬が走る海辺の道、不明(巌が突き出す砂浜、本物の海っぽい)。渡る橋、不明(低い欄干の木橋、川は下流部の模様)。駆け入る城門は東映城か。
- 城の侍たちが正人帰還を喜び噂するくだり、弓の稽古をする若者たちの背景に来る天守は彦根城。
- 小船で上陸した正人にこっそり留学中に起こったことを告げる多治見庄司、不明(岩がちの浜、背後の断崖に褶曲)。沖の船イメージはミニチュアか。
- 父の死因を究明するため、城に入らずじいの一色を訪ねると案内される墓、不明(海崖の端っこに墓石あしらい)。
- 祐吾が妹の雪野に正人が心変わりしていないかと冗談を言う城内、彦根城天守下城壁際・遠景に湖や山なみ。
- 先代に仕えた重臣・相楽の死を息子の宗恵に聞かされる村、不明(野原にセット?)。師景の圧制に怒った民衆が集まっている鎮守、不明(セットくさい感じ)。
- 捕えられ処刑される一揆首謀者たち、東尋坊に似た派手な海崖。助けに馬で駆けつける正人のシーンは別撮りか(山道?)。
- 六角直之進を斬った正人を追う侍たち、庄司が出て防ぎ逃がす城門は彦根城天秤櫓。
- 倭寇の島、不明(海蝕洞の開いてない円月島というかひょうたん島というか/イメージ映像)。
- 六角家の菩提寺、曼殊院。正人への復讐に燃える祐吾が勅使門を駆け上がり、門内で玄道和尚と話し父の墓へ。墓で雪野と言い争うがここはセット撮り。城下で正人を見たと知らせが来て走ってゆく祐吾は勅使門下の石垣際を北へ、知らせに来た兵は西の茶店のほうへ消える。
- 入水する雪野、不明(寄った絵の足元は琵琶湖っぽい穏やかな波、シルエットの遠景は本物の海っぽい)。
2008/11/8
■ 遠山の金さん 第10話「高砂や!泣いて笑った花嫁御寮」1982テレビ朝日/東映1
病の母のため夜鷹となった娘が、有意の青年医師と結ばれるめでたい話。起こりは夜鷹殺し、母の診察の帰途巻き込まれた医師にすまなく思う娘は、命にかえてもと自訴して出る。
ロケ地
- 夜鷹たちが屯するくらやみ河岸、広沢池東岸。桜の土手も汀も使用。汀には苫屋があしらわれている。警動やラス立ちなど夜間撮影も。
*母のため身を売ったおしんは千野弘美、法印の息子なのに養生所にいて弱き者に心を寄せる医師は村嶋修。夜鷹たちからショバ代を取り立てて肥え太るヤクザは高野真二、逆らう女を殺す子分は曽根晴美、これに小船秋夫などがくっつき。養生所のガハハ先生は平尾昌晃。
2008/11/7
■ 新・御宿かわせみ 第19話「源三郎祝言」1997-1998テレビ朝日/東映
障壁は取り除けないと互いに思い込み、隔てをおくものの思いは募る不器用な二人だが、源さんの縁談は進められてゆく。土壇場で都合よくふってくる「相手の瑕疵」、兄上さまは年の功で、源さんにも相手方にも傷がつかぬかたちに整える詐術を用いる。
ロケ地
- 畝のダンナが本多さまに連れられ赴く見合いの席、白紗村荘。源さんたちは夕佳門をくぐって中へ、新番方組頭・笠原とその娘が待つ茶室は倚翠亭。
- かわせみを辞した畝を追ってゆく千絵、つっかえながら喋る二人は南禅寺三門。その後二人して参る江原屋左兵衛の墓は黒谷墓地、塔や熊谷堂など映り込む。札差の菩提寺は、劇中千絵が「ほうじょうじ」と発音しているが、雑司ヶ谷の宝城寺か、浅草の法成寺でもあろうか・ともに法華。
- 源さんに千絵のことを問い詰め胸倉つかんで迫る東吾、八幡堀堀端。
*千絵は中島ひろ子。笠原の親爺は木村元、縁談をとりもった本多さまは伊藤敏八。祝言当日、畝家の門前を整える職人に福ちゃん(クレジットはベタ)。
2008/11/6
■ 銭形平次 第791話「顔のない狙撃者」1981.12.16フジ/東映50
男に棄てられた女が企む狂言は哀れな屍を積み上げて幕切れとなるが、引き起こしたトラブルは入婿話をご破算に。
ロケ地
- 利三郎狙撃を阻止され逃げた源次が滑落する石段、豊国廟参道鳥居下。
- 浅吉の亡骸が掘り出される竹林、北嵯峨か。
*茶屋女・おゆうは上村香子、彼女を棄てた利三郎は大竹修造。狂言のため消された浅吉は安井孝、おゆうに雇われたスナイパー・源次は椎谷建治。
■ 新・御宿かわせみ 第18話「藍染川」1997-1998テレビ朝日/東映
名乗り出て、後から言い出して、まさに奇縁という出会いをする「兄弟」。お店の後継をめぐる争いとはならず、片方は何もかも知ったうえで身を翻し去ってゆく。
ロケ地
- 品川へ調査に出向く東吾たち、市街を眺めやる橋は八幡掘白雲橋。新之助の母・おたねの墓は大覚寺天神島大楠根方に墓石や卒塔婆あしらい(北側からローアングルで)。長助が話す新之助の生い立ちを聞く東吾の脳裏に浮かぶ、水に石を投じる少年、広沢池西岸(水少なし/石が落ちる水面は別撮り)。
- 荒れる新之助の件で町をゆく東吾を呼び止める長助、八幡掘堀端(白雲橋・明治橋間の上下二段の左岸。東吾は上、長助は下の汀から声掛け)。
- 清太郎を呼び出し別れを告げる新之助、上賀茂神社ならの小川。新之助は対岸にいて川を渡ってくる。
- 東吾がるいを連れて赴く神田紺屋町、藍染橋は中ノ島橋。橋標を変えてあるほか、欄干や周囲に山ほどの布が干されている。新之助は中州側の岸に座っていて、二人が寄ってゆく運び。
*新之助は宮下直紀、清太郎は角田英介、父の井筒屋は西田健。
2008/11/5
■ 銭形平次 第790話「平次軍団仕掛ける!」1981.12.9フジ/東映50
花街建設に邪魔な親爺が消された事件、尻尾をつかませぬ黒幕という難事に、血気の青年たちの力を借りて平次が乗り出す。実行犯が逃げ込んだスラムに潜入した「平次チーム」が、機略を用いて殺人者を騙し連れ出すプロセスが傑作の痛快な一話。
*ロケなしセット撮り、スラムのセットはよい出来。設定は羅生門河岸、たしかにあまりお上品なところではないが、新吉原はあんなスラムじゃないと思うケド。ムシリつけてボロ着てるが上品すぎの親分に対し、八のカッコ傑作・腹の出具合にもよくマッチ。
*但馬屋殺しの仙三は松山照夫、だんだん平次に乗せられてゆき、着いた先が実はというオチにがっくり肩を落とすのが傑作。彼を追い使う香具師の元締は菅貫太郎で、一発でのされる弱さが笑いを誘う。依頼者の材木商は稲葉義男。平次とともに潜入の若者たちは善太の友人で、鳶に大工に花火師と揃い、仙三持ち出し用の箱作ったり橋を爆破したりと活躍。
■ 新・御宿かわせみ 第17話「宵節句」1997-1998テレビ朝日/東映
凶賊の一味と成り果てた、東吾たちのかつての剣友。一方、その妹も偶然るいと再会していた。兄妹それぞれがるいと東吾に向ける思いを、殺伐たる経緯のなかでしっとり描く。
ロケ地
- 神林邸、妙心寺聖澤院。
- 和世と浅草へ出かけるるい、露店が出ていて兄の兵馬と出会うのは上御霊神社本殿脇、兵馬が無言で去ったあと二人が甘酒を飲む茶店は参道石畳際(水場脇)にあしらい、兵馬が「仲間」と話すのは境内摂社の福寿稲荷。
- 捕り方から逃げた兵馬がかわせみにいる和世を呼び出す神社、吉田神社竹中稲荷。舞殿脇から本殿前を使い、捕り方も出て立ち回り。人質にされた子供のため、るいが役人の脇差を引き抜き兵馬に迫る場面も。
*突きの名手・五井兵馬は小木茂光、るいと琴のお仲間だった妹の和世は岩本千春。
*小梅村の丸八は映画村セットだが、セッティングと撮りかたが巧みで酵素と見紛う出来。
*神林の兄がるいに会いに来て東吾との結婚を暗にすすめる一幕あり、もちろんるいは応じず、東吾もニブいまま。
2008/11/4
■ 銭形平次 第789話「死罪を願う女」1981.12.2フジ/東映50
腐れ縁だが愛していた男を殺した遊女、裏には哀れすぎる事情。ヒモから逃れたかったという供述は、生まれて初めて幸せをくれた男を庇っての虚偽、そして再びその男に魔手が伸びると知った女は捨て身で脅迫者に向かってゆく。
ロケ地
- 宇之吉がおせんを堕胎させた千住の小屋、広沢池西岸湿地に小屋あしらい。養魚場流れ込みの奥の葦原に設置。
- 宇之吉とおせんがデートの水辺、広沢池観音島。
- 千住から帰った平次が渡る二ツ目橋(本所竪川か)、中ノ島橋(親柱に橋名被せ)。子守女とすれ違い、逃げた宇之吉を追ったおせんを想像。
- 芳三に返り討ちにあって死んだおせんを、戸板に乗せて運んでゆく出頭場所(伝馬町の牢が火事で解き放ち中)の下谷・蓮慶寺、大覚寺参道と大門(看板に寺名)。
*おせんは根岸季衣、情念の女を熱演。おせんと結婚するも逃げ、今は大店の入婿の宇之吉は河原崎建三。岡場所の遊女のおせんのヒモで宇之吉を恐喝しておせんに刺された仙次は福本清三、ぐっさぐさに刺されて喚きまくり・さすが名斬られ役。新たなる脅迫者・芳三は木村元、彼の情婦でおせんの朋輩な遊女は辻本厚子。
■ 新・御宿かわせみ 第16話「山茶花は見た」1997-1998テレビ朝日/東映
島抜けの賊を警戒し、かわせみへ保護された目撃証言の娘、るいにもどこか突っかかるような態度には、やはり秘密が隠されていた。嘘で塗り固めた盗っ人の情婦が見せたたった一つの真実を、るいは心に刻む。
ロケ地
- 太郎次の弟が刺される林、不明。
- 品川の媽祖廟、萬福寺。山門のほか、境内各所を使用。御開帳の演出には花火が使われている。
- かわせみを出て川端に佇むおきくに声をかける東吾、大覚寺大沢池堤下汀。
- 七化けの太郎次が打ち上げられる浜、琵琶湖湖岸。
*きくは今村恵子、引き込み役できくに誑しこまれた手代は望月栄作。千両盗られた回船問屋の主は河原崎建三。
2008/11/3
■ 銭形平次 第788話「藤娘の謎」1981.11.25フジ/東映77
藤娘の装束を着た娘が殺されて見つかった件は裏にトンデモ組織、悪趣味な桃色接待を企んだ悪党を懲らしめる。下っ引志願の青年が見習いを許可される次第を、謎解きのプロセスにからめて仕上げてある。
ロケ地
- 八に駆け寄り平次への紹介をねだる善太、中ノ島橋。ここから土左ヱ門を見る運び、大川端での検分は桂川河川敷(罧原堤付近)で。
- 長崎へ回る予定の平戸屋の船、琵琶湖。
*異人に女色接待で阿漕な商売を重ねる平戸屋は田中浩、ラス立ちではサーベル振り回して抵抗。美人を物色する役目の南蛮一座、座頭は長谷川弘で太夫は志麻いづみ。善太の母は伊吹友木子。
*生き人形に仕立てられる娘たちの扱いがヘン、監禁してある牢でも衣装着せてあるし、甲板に人形入れるでっかい箱置いて娘たち入れてあるし、「見せる」都合はわかるが不自然すぎ。
■ 新・御宿かわせみ 第15話「女難剣難」1997-1998テレビ朝日/東映
畝のダンナに恋焦がれ八丁堀の堀端に立ち尽くす女、その視線はどこか怪しげ。畝の人柄とまわりのサポートで事件は解決、雨雪のようにしっとりと思いは沁みこんでゆく。
ロケ地
- 八丁堀道場のトレーニング風景、ランニングは大覚寺放生池堤、乱取りは五社明神前。
- 使いに出たるいに声をかける東吾、仁和寺鐘楼下石段。色鮮やかな鐘楼と、御影堂の塀が映り込む。
- 大口屋が丁稚に団子を奢ってやった深川不動、清凉寺本堂前に茶店あしらい。主と別れ使いに行く丁稚の段で山門(内側)が映る。
- 大口屋が殺されて見つかる木の下、大覚寺天神島大楠根方。
- 南町与力が酔っての帰り殺される夜道、大覚寺天神島汀。対岸の大沢池北辺並木で通りかかりの老爺が目撃。
- 与力の事件にかからねばならぬ畝が、東吾に大口屋殺害事件の捜査を頼み込む神林家門前、妙心寺聖澤院。
- 畝がおとよに呼び出される屋形船、大覚寺大沢池に係留。駆けつけた東吾は池畔でチャンバラ。
- 大口屋の墓に丁稚と一緒に詣でる畝、不明(低い塀際に墓石、塀越しに甍)。
*獄死した凶悪犯の娘だった「畝を慕う頭巾の女」・おとよは杉本彩、手代に扮していた相棒の「掏摸」は前田晃一。畝が父とも慕っていた大口屋の主は金井大、倅は中嶋俊一。丁稚の子役なかなか良し。
■ 徳川風雲録外伝 主水之助七番勝負
其ノ三 「邪剣 亀之助」 2008.11.3TX/東映
仇討ちを課せられるも、それに似つかわしくない青年の悲劇。突き抜けた悪党は健気な命も散らすが、大きすぎた野望で自らの墓穴を掘る。
ロケ地
- お勢伊の回想、父・一刀斎の死後主水之助から来た文を見て外へ走り出、捜しにゆく神社、仁和寺九所明神。
- 飯田へ向かう主水之助がゆく山道、谷山林道。村井姉弟があとから来る。
- 飯田の旅籠に落ち着いたあと、スケッチに出る右馬丞、保津峡落合河口・巌上。
- 発作に苦しむ右馬丞がお勢伊に保護される道、酵素ダート。林間に小屋あしらい。
- 右馬丞がいまわの際にもう一度描きたかったという大和の風景、イメージに出るのは東大寺大仏殿、興福寺五重塔、郡山城址(濠越し追手向櫓)、薬師寺(大池越し)。
- 右馬丞の回向が行われる寺、西壽寺。山門のほか、本堂前縁など使われ、本堂前では主水之助と亀之助の一騎打ちが繰り広げられる。
- 山野辺弦斎の墓に参るお勢伊、仁和寺経蔵脇に墓地あしらい。
*狂気を孕んだ野望の主・亀之助は山口馬木也、叔父の飯田藩国家老は石山輝夫。善鬼に消される藩指南役・弦斎は平松慎吾。亀を父の仇と追うハメになるナイーブな青年・右馬丞は中村俊太、忠実な下男は長谷川朝晴、亀に斬られた父は下元年世。
■ 水戸黄門39 第4話「天誅!紫頭巾参上」2008.11.3TBS
父を亡くした経緯や義憤から、夜な夜な「正義の味方」として出ていた女の話。ヒーローの偽物を繰り出し挑発する悪代官と一味、身代わりになろうとした男と「紫頭巾」の仲を取り持って、老公は当地を去る。
ロケ地
- 近江八幡へ向かう老公一行が休む茶店(湖岸で湖の神様を拝む嘉穂を見る)、琵琶湖東岸砂浜(おそらく佐波江浜、日野川河口砂州のヤナギや沖ノ島映り込み)。
- 近江八幡入りの一行、「近江商人の町なみ」は新町の旧家群。
- ゴロツキにからまれている娘を助ける嘉穂、八幡掘堀端。騒動を見る助格は白雲橋。
- 娘を借金のカタにとられ絶望し吊りかける百姓を止める弥七、琵琶湖岸松原。
- 老公に身の上を語る嘉穂、船がゆくのは西の湖園地。
- 偽の紫頭巾が出たあと、老公と嘉穂が散策の一幕、八幡堀堀端〜日牟礼八幡宮、長命寺(イメージのみ)〜八幡堀新町浜(鮒寿司を食う茶店)。
- 当地を発つ一行がゆく道、西の湖園地・東焼田橋。
*紫頭巾となって悪を懲らす口入屋の女将は川中美幸、身を挺して彼女を守る番頭は新田純一、幼い女将を庇って無礼討ちに遭った父は峰蘭太郎、女将に助けを求める吊りかけ親爺は沼田爆。悪代官は成瀬正孝でグルの代官所手付は鈴木省吾、悪徳商人は和崎俊哉。ニセ紫頭巾とともに押し込む「賊」の一人で指笛吹く人とラス立ちに福ちゃん。
2008/11/2
■ 恋天狗 渡辺邦男監督作品 1955.1.21東映
慶応三年、舞台は江戸。薩摩の工作に手を貸し、新しい世のため奔走する「天狗」と呼ばれる男の顔を見た町方は驚愕、七年前この世から消したはずの良次郎が生きていたと知った「鬼与力」は、職権を濫用し抹殺にかかる。かたや良次郎は、町で会った好青年に「天狗」の活動も民に迷惑をかけていると聞かされ甚く感じ入り、非暴力主義の人となってゆく。良次郎をハメた奴輩や出会いの奇縁などの人間模様が濃厚に描かれたあと、官軍が江戸入りしたのち「天狗」は新しい仕事のため江戸を去り、彼を恋う女二人は取り残される。
ロケ地
- 江戸城イメージ、大阪城。濠越しに大手付近を見たアングル、画面奥に天守。
- 渡し場で佐川剛造に誰何されるくだり、不明(琵琶湖流入河川の下流部か、静水域)。
- 南町奉行所、大覚寺大門。
- 剛造の回想、七年前半四郎が大桐家乗っ取り計画をもちかけた水辺、琵琶湖河口州汀か。松並木が長く続く。釣りの剛造の足もとは石積み、汀には短い杭。
- 獄死したことにして良次郎を運び出し遺棄するくだり、菰包みを担がせた牢番の嘉六を斬る岡っ引の駒吉は琵琶湖岸(広い湖面、湖畔にはヤナギ)。一人で菰包みを引きずり水に投げ捨てるシーンは河口州の石積み護岸か。設定は高輪の海浜。
- 薩摩藩下屋敷、大覚寺明智門。
- お常と待ち合わせの第六天社で良次郎を待ち伏せのくだりの前に出る時間経過を示す水辺の情景、琵琶湖畔か河口畔か。
- 豊田屋を狙うとみて薩摩強盗を騙る一味をつける良次郎、不明(川辺の地道)。
- 皆に送られ京に向かう良次郎、琵琶湖畔・「唐崎の松」前。
2008/11/1
■ 遠山の金さん 第9話「大江戸最大の誘拐事件!」1982テレビ朝日/東映50
米問屋ばかり狙った子供の誘拐には裏、相場を牛耳ろうとした野心家に恩を着せられ追い使われていた男に、遠山奉行の粋な裁きが下される。
ロケ地
- 解雇されたお清を保護した金さん、翌朝彼女の倅を連れ出し遊んでやる市中は大覚寺天神島の祠前。ここへ知らせが入って猫目のダンナが検分に走ってゆく、さらわれていた加賀屋の子が殺されて見つかる川端は同じ天神島の鳥居下。
- お清の回想、江戸で一旗上げると越後を出て行った亭主の「仁助」、大覚寺護摩堂。
- 間違えてさらったお清の倅が監禁される遠州屋の寮、中山邸通用門。
*お清は鈴鹿景子、亭主だった遠州屋番頭・仁吉は小林稔侍で火傷隠しのアイパッチ着用。誘拐を自作自演の遠州屋主は織本順吉。お清の子を身代わりにするつもりで雇い入れる淀屋は宮口二郎、しかし従業員の子を見捨てては世間体がと言われ萎れるなど悪党に非ず・元々米価吊り上げに反対のいいヒトだし←なのになぜか裏がありそうに見えるから大笑い。
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