時代劇拝見日記
2008年3月

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2008/3/31

■ 銭形平次 第636話「ひとつぶの涙」1978.8.23フジ/東映

 女をめぐる鞘当てと見えた事件に裏あり、榊同心を利用するための涙にもまた裏あり。ネンネの旦那と、辛い境遇を生きてきた女と、双方に配慮する親分の度量が描かれる。

ロケ地
・水茶屋の主が殺されて見つかる薬師堂、大覚寺護摩堂。発見現場は付近の叢、お堂自身は盗っ人の金の隠し場所としてラストに登場、性癖と信心深さが一致しない話がミソの設定。
・水茶屋の主を殺し「入水」した男の土左ヱ門が見つかる弁天池、大覚寺大沢池畔。
*水茶屋の主を殺したと自訴して出るおゆきは鮎川いずみ、榊同心を引っ掛ける際の清純さとバレ後のすれた風情の落差も良し、身仕舞いで見破る榊さんの御母堂も怖し。
2008/3/30

■ 魔像  大曽根辰夫監督作品 1952.5.1松竹

 組頭や朋輩からさんざんに辱めを受けた御納戸番・神尾喬之介は、かねてより上司たちの腐敗を腹に据えかねていたこともあり暴発、組頭を斬って出奔。お尋ね者となった喬之介だが、人情家の目明しの配慮で己そっくりの顔をした無頼の浪人に引き合わされる。喧嘩屋渡世のその男・茨右近は、喬之介の行為を賞賛し手助けを買って出、以降二人の連係による御書院番衆への復讐劇が豪快かつコミカルに繰り広げられる。

ロケ地
・江戸城イメージ、二条城東南隅櫓
・戸部近江介を斬って退転した神尾を追う侍たち、二条城南門脇冠木門城内内濠端等。
・密かに自邸に戻るも討手迫り逃走する神尾が走る路地、不明。
・追捕の高札上がり、お尋ね者となった神尾が逃げ回る路地、不明(塀際)
・神尾事件で岳父の伊豆屋が失脚し筆屋が台頭で自分にも運が向くと呟き町をゆく長庵、中山邸通用門前。直後大迫邸へ「お命頂戴」の貼り紙をしてきた右近を見る。
・長庵と筆屋が脇坂山城守に献上する品を持って待ち合わせの茶店、神泉苑境内(お絃と吃勘が荷物をすり替え)。茶店の位置は御池通から入ってすぐの石橋の西、北側に法成橋と池が見えている。法成橋は現在のものと少し様態が異なるが、灯籠や橋向こうの善女龍王社は今と同じ。
・神保道場を味方に引き入れた御書院番衆が寄り集まる屋敷(横地邸?/知らぬ間に屏風が逆さになっていてパニックのくだり)相国寺大通院。中の様子をお絃が窺っている。
・北辰一刀流・神保造酒道場、旧地裁官舎。門内見返りと玄関はセットか。

キャスト
神尾喬之介・茨右近/阪東妻三郎 園絵/津島恵子 お絃/山田五十鈴

■ 大坂城の女 第33話「冬の陣前夜」 1970/1-9関西テレビ/東映

 徳川の要求を蹴ったことで東西は手切れ、決戦を前にした状況を真田幸村を中心に描く。彼には双方から引きが来るが姿勢はハナから決まっていて、いかに徳川の監視をかわし九度山を出るかというドラマ。父の後妻に反発する息子が心を開いてゆく人情劇が絡められる。

ロケ地
・山野を開墾する幸村主従、不明(山腹)
・大坂方の動静について報告を聞く大御所、不明(庭)
・大野治長がやって来るくだりや、幸村主従が里から出る際に渡る橋、不明(谷山林道入口の清滝川の橋に似るが、今は鉄製/劇中の橋は木橋)
・大助が下女と元服のことを話す河原、清滝河原。ここで崖上にいる「母」を発見。入水寸前の於琴は保津峡落合落下岩、大助は清滝の方の崖道から駆けつけ止める。
・幸村を見張る監視の兵が立つ河原、保津峡落合河口右岸側の巌上。
・九度山を出て大坂に向かう主従がゆく紀見峠、谷山林道か。
*於琴は中村玉緒、小西行長の遺児でキリシタン。生さぬ仲の息子を気遣い、夫の足を引っ張ると知るや自死を覚悟、大坂へ向かった夫を追う密偵と刺し違えるなど健気すぎる女を好演。幸村は中村竹弥、倅の大助は小林芳宏で村娘の八重は岩村百合子。*脚本/高岩肇、監督/鳥居元宏。

■ 大坂城の女 第34話「呪いの鼓」 1970/1-9関西テレビ/東映

 幸村が入城するものの、城内は淀殿が仕切っておりまともな軍議もなされず、集まった牢人衆も忠誠の対象を見失うグダグダぶり。そんななか大助は城内はずれの寂れた部屋から響く怪しの鼓を聞くが、音の主が淀殿に責め殺された直後、さんざん城方を焦らし倦ませた挙句の砲声が響く。

ロケ地
・ほぼ城内で話が進むので大阪城以外は出ず。刻印石広場から見上げの天守など出て、旗差物などあしらわれ戦を演出。大野治長が天守から包囲網を遠眼鏡で見やるくだり、フレームに入る風景は西の丸と青屋門と思われる(いずれも兵士や戦旗などあしらい)。大助と綾が生国魂さんの御守とクルスを交換するくだりは、天守下の石畳や城壁の段。責め殺された秋子が濠に投げ入れられるくだりは極楽橋に至る枡形付近、山里郭北側の石垣から投擲、ドボン映像はセット撮り。このほか牢人衆が詰める城内や真田丸もセット。
*大野治長は島田順司、淀殿とは母・大蔵卿局も薄々承知の深い仲。濡れ場は被害者面でぎこちないあたりがよく立場を表現し○。織田有楽斉は金子信雄、牢人衆に国一太郎や宮城幸生。秋子は菊ひろ子、小早川秀秋の遺児設定で関ヶ原以降籠められっぱなしの離れの部屋には呪いの人形がびっしり。
2008/3/29

■ 遠山の金さん2 第12話「さくら貝 母の祈り」1979.5.3テレビ朝日/東映

 恋しい男のため罪を犯した女は、遠流の地で残してきた娘を思って耐えやっと帰り着くが、男は嫁を貰い娘を引き取って暮らしていた。島帰りの身を思い娘との暮らしを諦めようとした女だが、事件後更正し大店を切り盛りするかに見える男の身辺はキナ臭いのだった。

ロケ地
・赦免船が着く浜、広沢池東岸(柵等あしらい)。戻ったおもんに接触した行商人が赤目らに追っかけられる道は大覚寺放生池堤
・娘に会いたくて桔梗屋のまわりをうろついていたおもんを追ってくる主・新次郎、上賀茂神社ならの小川畔。
・盗品買いの元締が盗っ人たちを集める四谷・金性寺、西壽寺山門まわり(参道の茂みから捕り方がわらわらと湧く/寺名は聞き取っただけの当て字・きんじょうじ)
・おもんの回想、島の暮らしに耐えかね自死しようとして彷徨い桜貝を見つけて子を思い断念した八丈の浜、琵琶湖(砂浜、ランドマーク見当たらず)
・桔梗屋で細工した盗品の簪を見たおもんとその娘が拉致され連れ込まれる東橋の船小屋、広沢池東岸に小屋あしらい、ここでラス立ち。
・北町奉行所門、大覚寺大門
*おもんは中村玉緒、彼女との間に娘をもうけた桔梗屋の主は西沢利明、手下に西田良。寺に盗品を持ち込む行商人の盗っ人に峰蘭太郎、一味の浪人に福ちゃん入り・ラス立ちのほかお白州にも登場。*おもんが八丈で心のよすがとした桜貝、言い逃れるためにそれを損壊する新次郎を見てお奉行は即桜出し、タイミングが妙。
2008/3/28

■ 柳生あばれ旅 第17話「母が恋しい蛇神祭 −池鯉鮒−」1981.2.3テレ朝/東映

 武田の軍用金をめぐる騒動、欲深な者どもの跳梁がひとしきり描かれ、父に反発し家を出た女が今際のきわに娘と会う哀話を絡める。お宝は妙な具合に消滅。

ロケ地
・お栄が母に会わせてと日々祈る地蔵堂、不明。お堂はあしらいもの、周囲は林で土手みたいな地形、前後に竹林あり・片方の前景には茶畑。事後水没するお堂(鳳凰が水面に顔出し)は川か。
・宿はずれでお宝をさがすお藤たち、酵素河川敷
・又十郎にツナギをとりに現れる兄上、鳥居本八幡宮小柴垣道(一つ目天狗は樹上から降ってくる)。紀州藩に不穏な動きと話すのは本殿前。
・お宝を掘る花形ら(文吉に誰何され中止)、谷山林道に似た切り通し。
*あばずれ女に成り果てていたお栄の母・お藤は白石奈緒美、幼い彼女の背に秘事を彫り込んだ父は今福正雄(武田の侍大将の末裔設定)。銃の購入資金のためお宝を狙う紀州の目付は田口計で手下に川辺久造や牧冬吉。*うらぶれたお堂に不似合いな金ぴか鳳凰が大笑いなほか、「井戸」は荒木又右衛門が意味なしに入って「破壊」。水害はどうなったか不明。
2008/3/27

■ 銭形平次 第635話「死者を呼ぶ女」1978.8.16フジ/東映

 イタコ紛いの降霊は騙り、身過ぎ世過ぎの稼業を凶賊に利用されてしまう女占い師だが、根は優しい女で平次の要請に応じ捕り物に協力。博打狂いで金をせびる弟もなんだか憎めないヤツだったり。
*ロケなしセット撮り。女占い師は范文雀、弟は荒木公之。賊のかしらは清水彰で姐さんは八重垣百合、占い師を利用する手下は木村元。頭から占い師を信じホロっとさせる商家の主は山村弘三。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第六部 桜田門の章 雪に散る花・後編 1988.1.2TX/東映

 直弼の真情を覚った十四郎が危機を知らせるのも、不吉の兆しを見た主膳が止めるのもよそに危地に向かう「大老の駕籠」。従容と死に就いた大老の心根に、残された者は涙する。
*この回セット撮り・ロケなし。セットは派手すぎるくらい雪降らしまくり。
2008/3/26

■ 銭形平次 第634話「若君とお京ちゃん」1978.8.9フジ/東映

 辻斬りが出没するなか、平次が助けた若侍は桁外れの世間知らず。お家騒動に嫌気がさして出奔した若様と、かすがの看板娘・お京の間に芽生えた思いは、実ることなく終わる。

ロケ地
・花火を見にゆくお京と「幸助」、中ノ島橋下手中州法面(見物衆は橋上に)
・松平邸、相国寺林光院(門そばの植え込みで八が見張り)
・平次の仕込みで悪家老らを誘き出す林、下鴨神社糺の森。立ち回りは馬場で。
*若様は南城竜也、松平幸七郎という名前が笑えるほか、一人称が「余」だったり食事に関してお決まりのギャグがあり、払いに小判も出す。悪家老は外山高士、若君斬殺を辻斬りの仕業に見せかけるため雇われる浪人は平沢彰(主犯格)。若様の傳役の爺さまは村田正雄。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第六部 桜田門の章 雪に散る花・中編 1988.1.2TX/東映

 坊人組織は壊滅、たかは捕われ、そこで里和を慕い続け惑乱の裡にある十四郎を見て己と重ね、直弼から離れる決意をする。水戸から放たれた暴徒が危ぶまれるが、直弼が身を退くことはない。

ロケ地
・坊人衆の宿坊を襲う水戸過激派、大覚寺聖天堂
・逃げたたかの前に立ちはだかるトキ子、斬り結んだ朝目が十四郎に刺される林、不明。
2008/3/25

■ 銭形平次 第633話「万七大いに売出す」1978.8.2フジ/東映

 万七親分に青ヶ島左遷の危機、いつものように平次に手柄を譲られ切り抜けるのだが、誤認逮捕のせいで苦境に陥った親子のため自己犠牲を厭わぬ潔さも見せちゃったり。

ロケ地
・町奉行所、大覚寺明智門(平次が樋口さまに青ヶ島行き候補のことを聞く)
・人殺しの子と苛められた与一が自棄を起こして蜆をブチまけるのを目撃する万七、上賀茂社家町・明神川端。
・万七の青ヶ島イメージ、不明(マジ海)
・万七が万助養子の件をかきくどく亡妻の墓、招善寺墓地。
・苛められ怪我をした与一を助ける万七、罧原堤下河原(後段、孝吉が伊豆屋に匕首を突きつけるのも同所)
・伊豆屋の老女に聞き込みの八、招善寺墓地(坂と塀をナメて直上の墓を映す)
*孝吉は亀石征一郎、嫁で伊豆屋先代の娘は島かおり、倅の与一は松田洋治。先代を殺し娘に財がゆくのを阻んだ伊豆屋現当主は早川純一、弟の医者は高橋仁、消される手下は梶本潔。孝吉に秘事を告げようとして殺された爺さまは寺島雄作、瓦版売りは波多野博。*タイトルの「売出す」は、孝行息子・与一が目安箱に投じようとしていた訴状を見た万七が版元に持ち込む「ネタ」、悪い目明しは自分と書いてイイと申し出。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第六部 桜田門の章 雪に散る花・前編 1988.1.2TX/東映

 水戸藩にもたらされていた内勅が新たな火種となりかけるが、主膳の奔走で朝廷も折れる。返還を渋る水戸を脅しつけて屈服させたことは、大老暗殺計画の萌しとなって現れる。

ロケ地
・下城の大老の駕籠が狙撃される赤坂食い違い、不明(夜道)
・彦根藩下屋敷、大覚寺大門
・水戸城、二条城北大手門(正面からと堀端から側面を見たものと二つのアングルで出る)。庭で鯉に餌をやる老公は枳殻邸侵雪橋、後段では池畔も出てガーデンセットあしらい。
・主膳の朝廷工作の段で京都御所建礼門と御所塀をイメージに挿入。
・直弼と安藤信睦が上使として入る水戸藩上屋敷、西本願寺大玄関門(門は開いていて大玄関がのぞく)
・内勅を返納しようとする恭順派と過激派が斬りあう水戸城下、二尊院参道
・坊人たちが宿坊を乞う水戸近郊・高野村の宝寿院、大覚寺護摩堂裏手か。
・過激派が封鎖する水戸街道・長岡村の「関所」、流れ橋たもとにあしらい。十四郎がたか女の居場所を餌にトキ子に暗殺団加盟を要請するのは河原。
・大老暗殺のため江戸へ向かう暗殺団が気勢を上げる長岡村の鎮守、鳥居本八幡宮
2008/3/24

■ 銭形平次 第632話「土俵に賭ける二人」1978.7.26フジ/東映

 とんだ血腥い事件に関わりあい、躓きかける取的の青年二人。手口の惨さゆえハナから彼らの仕業と思わぬ平次の奔走で、二人は再び土俵に立ち未来に向けて歩みだす。

ロケ地
・金貸しの治兵ヱが殺され顔を潰されて見つかる神社、今宮神社。東門内外を使い、発見場所は石橋下の溝、安五郎が通りかかる際にはかざりやの暖簾越しに門を見る←茶店の行灯あしらい。
・恋人のお紺と会い治兵ヱのことを告白する源太、蓮華寺五智如来像前。
・安五郎と源太の元親方の娘の回想、治兵ヱに返済を迫られ安五郎が突き飛ばした水辺、広沢池か(静水、汀と水面しか映らず)
・お紺の里の浦安さして逃げる源太に追いつき説得する平次、北嵯峨・竹林の道。
・高飛びの「治兵ヱ」を捕える平次、情婦と落ち合うお堂は大覚寺護摩堂
*源太は佐藤仁哉、安五郎は金子吉延、巴川親方は龍虎。治兵ヱは佐田英助。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第五部 大獄の章 倒幕の渦潮・後編 1988.1.2TX/東映

 水戸や薩摩の挙兵は阻むものの不穏な情勢はやまず、摘発を決意する直弼。大獄の嵐のなか死なせたくない者も処断せざるを得ぬ運びに、澱は溜まってゆく。

ロケ地
・京都所司代による浪士狩りの一幕に祇園・白川河床(巽橋下手)
・多田とたか女が潜伏する段、金閣寺舎利殿をイメージに挿入。
・吉田松陰らが護送される街道、酵素河川敷、ダート(十四郎が林間から凝視)
・大獄後、遠乗りに出る直弼と主膳、下鴨神社馬場。駒をとめて語り合う林は糺の森

■ 水戸黄門38 第12話「縁は切られぬ偽親子」2008.3.24TBS/C.A.L

 倅の成長がくすぐったい親爺、反発しつつも具合の悪い父のため心を砕く息子。過去から立ち現れた因縁が彼らを苦しめるが、悪党を懲らしめたのち老公は温情を示唆。

ロケ地
長良川イメージに本物(金華山を望む河畔)、老公らがいるのは大堰川河川敷か。
・薬草園、酵素河川敷に門等あしらい。立ち入り厳禁の看板を見て戻ってきた金太が幼馴染の加代にボヤく鎮守は大覚寺五社明神(本殿、舞殿)
・当地を発つ一行、不明(山道)
*元錠前破りで押し込みの際金太の父を誤って殺害・以降足を洗い子を引き取って育ててきた父は峰岸徹。金太は若林久弥。前歴をタテに三番蔵を開けさせようとする賊は伊藤高。追い使った賊を始末しに出てくる勘定方のくだり、捕り方の一人に福ちゃん、ラス立ちに移行し印籠後悪者を引っ立ててゆく姿もあり。
2008/3/23

■ 柳生あばれ旅 第16話「狐火と剣の舞い −岡崎−」1981.1.27テレ朝/東映

 岡崎五万石の姫様が神隠し、怪しの狐の影はまやかしで、遠い昔の怨嗟が隠れていた。ノリで姫様さがしの又平が大活躍の話、又十郎と兄上様は恨みを利用し裏で糸を引いていた悪党どもをさくっと斬。

ロケ地
・菩提寺へ参る琴姫の駕籠がゆく道、不明(山裾の葦原)。金兵衛らが迷い狐の嫁入りを見るのも葦原、幼松散在。
・岡崎城、和歌山城天守
・花形らが狐面つけたお紋を見て腰を抜かす城下の夜道、広隆寺東塀際。
・姫をさがしに狐ケ原へ行って襲われた又平、その後隠れ里へ行くルートは柊野堰堤(堰下を泳ぎ水抜き穴へ入る)〜抜けると「里」で萱葺民家(又平が取り付く塀は別撮り)
・琴姫処刑の準備が進められる里の広場、酵素河川敷(家老の手先の鉄砲方が出て里人を狙撃)
*琴姫は三浦リカ、本多の殿様は永井秀明。悪家老は黒部進、本多家を恨む一族は溝田繁、春田純一、宮口二郎ら。*家老を成敗のくだり、出会えと騒ぐが誰も出てこないうちに兄上様がぶっすり、刀を持たせ自刃と強弁するのに繰り出した家来は呆気にとられ大立ち回りはナシ。

■ 必殺仕事人IV 第43話「秀夕陽の海に消える」1984.8.24ABC/松竹

 新奉行は「鉄蔵」、警戒するうち主水ら以外の闇稼業の殺し屋たちは掃討される。庶民の味方と囃された鉄火奉行の正体は、己に都合の良い殺し屋を抱え、政敵を葬り肥え太ろうとする大悪党だった。

ロケ地
・秀がお民を遊ばせていてお涼と出会う川、柊野堰堤下岩場。
・若年寄・小笠原邸、相国寺大光明寺(門から前庭/石庭)
・小笠原らの企みを立ち聞きした下女のお涼が消される夜道、今宮神社高倉脇。
・解散後、長崎へ向う順ちゃん、北嵯峨農地(畦道、竹林脇)。加代が物売りしながら上方へ向う道、保津峡落合河口。旅ゆくおりくが休む茶店、平野屋(歩みだしてくぐる鳥居は愛宕参道の鳥居)。お民を連れ西の海に漕ぎ出す秀、広沢池(夕陽合成)
*「鉄蔵」の奉行は前回と同じく戸浦六宏、手下は筑波健、田中弘史、大橋壮太ら。*解散は大物を仕掛けたせいではなく、秀が殺しを見られたうえ相手を始末しなかったため。

■ 大坂城の女 第31話「忠臣且元とその愛妾」 1970/1-9関西テレビ/東映

 落日の豊臣家にとどめをさす「方広寺鐘銘事件」を描く。費えに頭を悩ませつつ仕事をこなす忠臣・片桐且元、淀殿の我儘に加えて夫をうだつのあがらぬ男と蔑む妻、疲れ果てた男は「淀川筋の女」に安らぎを求める。

ロケ地
・大坂城、極楽橋から大阪城天守を望む図。
・駿府城、郡上八幡城天守
・摂津本山城、不明(堀と石垣、城門)
・清韓に会いにくる亜弥、南禅寺三門。後段では池端も。
・方広寺の工事を見に行く亜弥、不明(寺院境内か/柵外から働く且元を見る)
・且元の奥方にののしられた亜弥が入水の川、不明(葦原)

■ 大坂城の女 第32話「罠におちた淀殿」 1970/1-9関西テレビ/東映

 金地院崇伝の入れ知恵で清韓の書いた鐘銘に言いがかりをつける大御所、且元はただちに駿府へ赴き申し開きをするが、老獪な策が用意されている。そして罠とも知らず、大坂方は自らの手であたら得難い忠臣を失ってしまうのだった。

ロケ地
・方広寺の工事が一段落し野遊びの且元と亜弥、不明(土手下の湿地か)
・京都所司代、京都御苑管理事務所長屋門
・且元が駿府へ赴くくだり、駿府宿泊を遠慮し安倍川畔の寺を宿館にすることを語るナレーションに被せ流れ橋。駿府城は郡上八幡城
・案じてやって来た亜弥とともに大坂へ戻る且元、流れ橋を渡り堤法面と堤上を行く。具合を悪くした亜弥を置いて去るくだりは別撮りか。
・城を追い出される且元、大阪城多門櫓。ふらふらと立ち去る且元、天守を振り返るのは極楽橋
*亜弥は浜木綿子、三門に捨てられていた亜弥を拾い育てた禅師・清韓は島田正吾。金地院崇伝は郡司良、且元の妻女は三田登喜子。*脚本/高岩肇、監督/倉田準二
2008/3/22

■ 遠山の金さん2 第11話「大奥からの黒い影」1979.5.3テレビ朝日/東映

 良縁を得て嫁ぐ日を心待ちにする娘に降りかかる不幸、挨拶に行った先で目撃したみそか事はとてつもない上つ方の秘事だった。

ロケ地
・福島屋の寮、不明(料亭ふうの門、銭平などでも見た覚えあり)。房事を見て逃げ帰るお美乃が走る道、大覚寺放生池堤(対岸に望雲亭を映し出し効果を上げる)
・殺し屋に襲われるお美乃、仁和寺水掛不動参道
・お美乃が大奥へ戻る件を聞き込み報告するお駒、大覚寺放生池源頭部
・江戸城イメージ、姫路城天守
・婚約者と心にもない別れをするお美乃、大覚寺天神島祠脇。
・大奥入りを前に母の墓に別れを告げにゆくお美乃、招善寺墓地か。
・将軍生母に会うお奉行、話す庭は不明(刈り込み、円の飛石)
*お美乃は今出川西紀、相手の巨大さに死を決意し頑として沈黙を守るさまがあの被害者顔にハマりすぎ。婚約者は小林芳弘で父は西山嘉孝。大奥総取締は東恵美子、つるむ福島屋は中山昭二で殺し屋は山本昌平。お奉行がすがる将軍生母は風見章子。大奥老女をやりこめるお奉行が無茶やりすぎで見もの、ラス立ちもマジ斬り。
2008/3/21

■ 銭形平次 第631話「殺しを頼んだ女」1978.7.19フジ/東映

 跳梁する殺し屋の捕物と、仇討ちにまつわる哀話をからめた話。頑なな武家女が、土壇場で情にほだされ親分を頼るさまが涙もの。ガードの固い殺し屋との丁々発止も面白い。

ロケ地
・殺し屋がツナギに使う「御籤の木」、今宮神社稲荷社
・栄吉が墓守をしている墓地、永観堂墓地。栄吉が供養のため彫った地蔵をあしらい、小屋はありものか不明。
・栄吉と菊代が本物の伝六に殺されかかる八幡浦の林、不明(樹種さまざま)
*仇討ち姉妹は赤座美代子と新海百合子、仇で元侍の栄吉は香山武彦。見かけ上の殺し屋・伝六は松山照夫、船宿の親爺は北村英三。よけいな真似をして捜査を引っかき回す飴売りは島米八。伝六が出入りする千住の賭場の中盆に福ちゃん。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第五部 大獄の章 倒幕の渦潮・前編 1988.1.2TX/東映

 違勅の件で京の情勢は沸騰、江戸でも大老を責める声しきり。ますます不利になる直弼のため、たか女は非常の決意をする。

ロケ地
・江戸城イメージ、皇居巽櫓
・彦根藩下屋敷、大覚寺大門
・水戸藩上屋敷イメージ、西本願寺大玄関門
・たか女が元近衛家老女・村岡に接触する際のイメージに祇園・白川
・御所イメージ、建礼門御所塀
・彦根藩下屋敷近くで鳥追い姿で三味線を掻き鳴らすたか女、建仁寺両足院前路地。
2008/3/20

■ 銭形平次 第630話「ドジな男の子守唄」1978.7.12フジ/東映

 名岡っ引のあとを継いだはいいがしくじり続きの情けない男、そんな彼に愛想をつかし男と逃げた女房が大した御新造ぶりで立ち現れるが、彼女はとんだ悪党に囲い込まれていた。

ロケ地
・志斗吉が波切一味のアジトと「誤報」をもたらした「賭場」、神光院中興堂
・平次が志斗吉を諭し覚悟を迫る町角、吉田神社竹中稲荷本殿裏手摂社。
・子を負って聞き込みに回る志斗吉が休む川端、桂川畔か。
・志斗吉の家を窺ってきたお仲が乗り込む屋形船、大覚寺大沢池船着きに繋留、出た船は大沢池堤を背景に池上を行く。
・志斗吉がお仲を呼び出す妻恋稲荷、吉田神社竹中稲荷本殿(扁額もちゃんと「妻恋稲荷」に変えてある)
・波切一味がアジトにしていた元炭問屋の寮(崩れ橋近く・新堀町)大覚寺望雲亭(対岸から見て船が舫っているさまも映す/前庭での立ち回りが船に移動)
*志斗吉はなべおさみ、逃げた女房のお仲は北林早苗。実は凶賊だったお仲の駆け落ち相手は入川保則、手下に森下鉄朗や小峰さん。志斗吉に惚れていた千駄木の農家の女は佐々木梨里。*稲荷のほか、セット内に常とは違う土盛を入れて「妻恋坂」を演出。
2008/3/19

■ 銭形平次 第629話「源太の証言」1978.7.5フジ/東映

 父が遠流の間にグレてしまった倅、親分の諭しでその父は更正をはかるが、勤め先で悪党に経歴を利用されてしまう。健気な倅の証言が鍵となるが、彼の虚言壁が災いし親分も回り道。

ロケ地
・備後屋の番頭が入ってゆく肥後屋の寮、嵐山公園・錦
・貞吉の処刑が迫り、源太の証言について悩みつつ歩く親分、嵐山公園・中ノ島橋たもと堀端(南岸、竹垣あしらい)。潮汐に気付く場面の橋脚は渡月橋橋脚。このあと漁をしている親爺に橋上から「当日」の潮目を聞く。
・思い余って奉行所へ駆け込もうとした源太が猪之吉につかまり殺されかける町角、相国寺鐘楼。銭にやられた猪之吉が逮捕されるのは碑脇。
*源太は中村英生、父の貞吉は土屋嘉男。御用達を狙っていた悪徳商人・肥後屋は北原義郎、彼に通じていた備後屋の番頭は唐沢民賢、殺し屋の猪之吉は山本一郎。貞吉を再雇用する肥後屋の娘は吉沢由美子。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第四部 大老の章 徳川崩壊の炎・後編 1988.1.2TX/東映

 烈公の企みを逆手にとるかたちで直弼の大老就任が決まる。逡巡のすえ大役を受ける直弼だが、役に就くや電光石火、勅許を待たず条約を締結、政敵も一掃するが憎悪は底泥のように積もってゆく。

ロケ地
・堀田老中を抱きこんでの密談を天井で聞いていた風神坊の報告を聞く直弼、彦根城楽々園
・江戸城イメージ、皇居巽櫓
・大老職を受けたあと海辺に立ち物思う直弼、琵琶湖松原
・彦根藩下屋敷(直弼帰宅時)相国寺大光明寺式台玄関
・彦根藩下屋敷に忍び込む十四郎、大覚寺大門前から脇の塀へ行き侵入。
・押しかけ登城の咎を下すくだり、御三家屋敷イメージに西本願寺大玄関門
・家定逝去後、幾度も寛永寺へ参る直弼、仁和寺参道石畳、金堂前。参道脇の林間に怪しの虚無僧らが潜み、前で襲撃。坊人たちが撃退したあとその場を去る直弼は九所明神鳥居をくぐる。
2008/3/18

■ 銭形平次 第628話「江戸暮色」1978.6.28フジ/東映

 榊同心の捕物を鮮やかに手助けした老爺は元目明し、年齢を理由に十手を返上し亡き息子の嫁と暮らす彼のまわりに差す暗い翳。血を分けた子よりも固く絆結ばれた嫁、その顔を曇らせたくなかった老父の哀れな動機が涙を誘う。

ロケ地
・勘助の帰り道、上賀茂神社社家町明神川(東寄り)。洗濯する女たちあしらい。
・深川の酌婦の死体が見つかる柳原土手下、桂川松尾橋下手右岸堤(付近の河原併用)
・勘助の仕事先へ出向き、死んだ酌婦が駆け落ちした昔話をして水を向ける平次、不明(庭、池泉あり)
・勘助の息子に無心された金を渡すおさよ、金戒光明寺三門。その後参る亡夫の墓は同寺墓地。
・喜三が勘助ほ強請る神社、吉田神社竹中稲荷・重ね鳥居下。
・喜三の前に現れる勘助、繰り出した人数と立ち回りの土手は先に出た松尾橋下手の土手と周辺。
*勘助は内藤武敏、嫁のおさよは榊原るみ。喜三は堀田真二、酌婦を囲っていた商人は西山辰夫、おさよに辛く当たる勘助の子らは鳥巣哲生、山口朱実。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第四部 大老の章 徳川崩壊の炎・前編 1988.1.2TX/東映

 強硬に通商条約締結を求めるハリス、老中首座・堀田正睦は勅許を得るため自ら京へ。しかし宮中は既に水戸・薩摩の影響下にあり、勅許を出す代わりに一橋慶喜を世継にするよう求められてしまう。

ロケ地
・江戸入りのハリス、下鴨神社河合社脇。
・京へ向う主膳、尾行者が彼を認める鈴鹿峠の茶店は谷山林道切り通しにあしらい。
・主膳の定宿・俵屋の説明のくだりには現代の京都が映し出される→左大文字のアップからカメラ引いてゆき御所や鴨川が映る(東山からの眺望)。俵屋は御池通からのアングルも。
・九条関白の家臣・島田左近とたか女を待つ主膳、夜のお堂イメージに大覚寺聖天堂
・九条関白邸、相国寺林光院
・所司代の役人が牢に込めてあったたか女を移送する道、琵琶湖松原〜彦根城内堀端(この後の埋木舎のパートはセット)
・鷹司卿の安請け合いに喜んだ堀田老中が直弼に会いにゆく彦根城、本物の天守を映したあと対話場面は玄宮園池端。
・堀田老中を襲うと息巻く水戸者が潜む道、下鴨神社河合社脇。馬で止めに駆けつけた水戸の老職・武田主税は馬場
・堀田老中が人目を避けて東帰する中山道、谷山林道(切り通し、ロングの映像も)。分岐道崖上から主税らが眺めている。
・彦根藩下屋敷、大覚寺大門
・江戸城イメージ、皇居巽櫓
・直弼に面罵された堀田老中を篭絡にかかる松平慶永、彦根城玄宮園龍臥橋
2008/3/17

■ 銭形平次 第627話「兇悪犯護送」1978.6.21フジ/東映

 大泥棒の護送に甲州へ出張る親分、そこで知る盗っ人とその娘の哀れな事情。困難な道程のなか、賊も平次に心を開いてゆく。

ロケ地
・石和代官所を破牢した甚五郎が道を聞くと平次で再逮捕の塀際、広隆寺東塀(外側)
・負傷した同心を置き八と二人護送の街道、不明(山道、ここから間道へ/ここに先立って映し出される俯瞰の山里は東映作品で使い回されるもの)
・負傷した八を医者に見せる沢井陣屋、不明(民家長屋門、前にスロープ・母屋も門も萱葺/また又三匹4話でも出たアレ)
・甚五郎を殺そうとした娘・お咲に話を聞く陣屋の庭、不明(建物裏手に池泉?)
・夫を案じお百度を踏むお静、木島神社本殿(舞殿の陰から春日の夫婦が見ている)。
・平次一人で護送のところを襲う手下、保津峡落合落下岩を中心に崖道や河口付近。
・お咲の助けで虎口を脱した平次たち、一息つく谷川は湖南アルプス。以降、榊同心たちが応援にやって来る道に天神川堰堤や河原、大立ち回りはガレ場の崖道付近で。
*甚五郎は財津一郎、彼を母の仇と恨む実娘だったお咲は大関優子。襲う手下は五味竜太郎や福本清三(役名なしクレジット)。欲と保身で手下どもを使嗾していた黒幕の上席与力は沢村宗之助。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第三部 開国の章 激流の女たち・後編 1988.1.2TX/東映

 ハリスに洋妾をあてがうやり方に納得のゆかぬ直弼の意を汲み、一人下田へ向かう里和。また、直弼の決死の要請を受け世継についての自分の役目を放棄する篤姫。将軍の意思が示され、世子は紀伊慶福に決する。

ロケ地
・里和が下田さしてゆく海辺、不明。
・馴染の女と歩くヒュースケン、下鴨神社参道(背景に二の鳥居)泉川(林にいた十四郎がヒュースケンを呼び止め拳銃を購う)
・十四郎に接触しハリス毒殺を依頼する「門弟」たち、琵琶湖西岸松原
・里和が里人にお吉の所在を聞き回るくだり、野良の衆に聞くのは海崖の棚田、漁師の女に聞き忌避されるのは海辺。
・ハリスのもとへゆくお吉を乗せた駕籠がゆく道、下鴨神社河合社(見ていた里和を連れ去ろうとした十四郎を宇津木が制する)
・ハリスに拒否されたお吉が出てくる玉泉寺、毘沙門堂薬医門(坂下に設けられた柵から民衆がお吉に草履を投げつけ非難)
・お吉の父の塚、海崖。庵主にも誤解されて自棄になったお吉の入水を止める里和、間人海岸・立岩際の汀。
・ホーハタン号の砲声を聞くハリス、縁先は毘沙門堂か。
・将軍が籠る中奥・築山の茶室に赴き鼓を献じる直弼、中山邸無畏庵
・護国寺へ参詣の篤姫、くぐる門は仁和寺中門(お堂に白装束の直弼がいて「諫言」)

■ 水戸黄門38 第11話「にわか侍一直線!」2008.3.17TBS/C.A.L

 城代の病をよいことに悪政の限りを尽くす一味あり、養父が罪を着せられた事に憤激した「俄侍」は悪党の屋敷に乗り込んでゆく。圧政に泣く民の泣き笑いも、妙な形で挿入される。

ロケ地
・郡上入りの一行がゆく道、不明(端に石垣のアレ)。郡上の町イメージに宗祇水の屋形。
・お城、郡上八幡城天守
・助格が悪党の月番家老について報告の川べり、上賀茂神社ならの小川畔。素振りの吉之助を見て声をかけるのは北神饌所裏手。吉之助の回想に出てくる病に倒れた養父を助けた里の道、北嵯峨か。
・当地を発つ一行を見送る吉之助ら、大覚寺大沢池(放生池堤石橋たもと/志保が取り上げた赤子に命名)。郡上踊りで一行を送る百姓衆は天神島、老公は北の対岸から眺める趣向。
*百姓の孤児で侍の養子に望まれた吉之助は宮下裕治、養父は樋浦勉。月番家老は立川三貴で悪徳商人は河西健司、運上を取り立てる二足の草鞋は丹古母鬼馬二。一揆衆を抑え弥七を信じる庄屋(老爺)は住吉正博。福ちゃん峰蘭さんお揃いで「三態」。百姓衆が押しかけた奉行所の衛士にお揃いの衣。赤子が生まれた祝いに舞い踊る衆の中で三味弾いて(福ちゃん)太鼓叩いて(峰さん)歌う(福ちゃんは一揆の相談ぶってるとこにもちらりと登場)。月番家老邸で「出会え」の声に応じ出てくる家来衆にもお二人で登場。これはレアケースかも。*赤子が生まれる際のお芝居はツッコミ所満載だが、イキナリの踊りの輪がシュール過ぎるのでもう何も言わない。
2008/3/16

■ 徳川家康と三人の女  2008.3.15テレ朝/東映

 三方ヶ原の戦いから大坂夏の陣までの家康の軌跡を描き、彼と政敵との関わりのなか運命に翻弄された女たちの逸話を絡める。「三人」は正室の築山御前、太閤の妹の朝日姫、秀頼の母・淀の方。淀殿のエピソードは走り気味。

ロケ地
・鎧兜を脱ぎ捨てて逃走した三方ヶ原の戦、岩室付近河川敷か(河畔林は竹、広大な河原)
・駆け戻った浜松城、姫路城菱の門いの門(それぞれ内側から)
・家康の嫡男・信康が槍の稽古をする岡崎城内の一角、姫路城西の丸ワの隅櫓内側に幔幕めぐらせ。
・安土城、伊勢戦国時代村安土城天守(再現)をイメージに挿入。
岡崎城、本物の天守をイメージに挿入、築山御殿は不明(式台玄関)。信康と築山御前に蟄居を命じたあと浜松へ戻る家康、天守を振り返る浜は琵琶湖岸
・岡崎城を退去する信康、彦根城天秤櫓
・石川数正来着と聞いた瀬名が岡崎もこれで見納めと嘆じる庭、姫路城好古園築山池泉の庭、見遣る城は西の丸の櫓。
・浜松へ向かう途中、輿の中で自刃を遂げる築山御前、沢ノ池東岸
・瀬名自刃を数正に聞く家康、姫路城にの門(カメラ内側から)
・高天神城の戦い、不明(砕石場のような地形、砦あしらい)
・本能寺の変後、三河へ逃げ帰る家康、鳥居本か(鬱蒼とした林、大岩あり)
・山崎合戦、不明(河原か)
・於義丸を養子に望む秀吉のくだり、大阪城天守
・朝日姫との婚儀の件を報告に帰る数正のくだり、浜松城イメージは姫路城か。縁談を進めるうち孤立し浜松を出奔する数正、家族とともに落ちゆく松原は琵琶湖岸。朝日姫輿入れの行列がゆく浜、琵琶湖岸
・朝日姫の見舞いに岡崎城へやって来る大政所、輿がゆく城内は姫路城か。作左や直政が出迎える玄関は随心院大玄関(背後に薬医門)
・大政所を城に置き、二万の兵を率いて上洛する家康、山室堤。京イメージ、姫路城好古園茶の庭前付近路地(東望、役者入らず)
・駿府城イメージ、姫路城西の丸カの隅櫓見上げ。
・朝日姫が駿府城を出てゆくくだり、彦根城観音台。城から見下ろす家康が「眺める」スリットは三重櫓から(家康の「絵」は別撮り)
・聚楽第大政所御殿(家康が朝日姫に会いに来るくだり)大覚寺勅使門(イメージのみ)
・江戸移封の家康がゆく道、川堤か。
・淀君のお拾君出産、太閤死去のくだり、大阪城天守をイメージに挿入。
・武断派の刺客に遭う三成、大覚寺心経宝塔(家康のもとに逃げ込んだ三成に佐和山退去を命じる)
・上杉景勝の退去について挟撃の罠と話す家康と正信、東福寺通天橋
・関ヶ原の戦い、切り立った岩場の下の砕石場様のアレか。
・冬の陣、夏の陣の戦闘、不明。炎上する大坂城はセット(燃える室内)

■ 遠山の金さん2 第10話「この命捧げます!」1979.4.26テレビ朝日/東映

 このうえなく哀れな境涯を生きてきた女に手を差し伸べ、なんとか陽のあたる道を歩ませようとする金さん+お奉行。たった一日だけ幸せを噛みしめて逝った女のため、桜吹雪は怒りをこめて悪を撃つ。

ロケ地
・お捨の故郷・石神井村へ向かうお駒、村人に道を聞くのは北嵯峨農地畦道。和尚に話を聞く境内は西壽寺石段(見上げ/背景に本堂と十三重石塔映り込み)。お捨の母の塚、北嵯峨農地・松の根方。後段、お捨の告白・回想シーンで出る、村人に押さえつけられ入墨をされた場所は西壽寺鐘楼
・祈祷師に化けた盗っ人が入る本所の旗本・青山右京太夫邸、相国寺大光明寺門。あとで盗みに入って金箱をひとつぶちまけるのは南路地(来合わせたお捨が青山家の家来に見つかり)
・お奉行のはからいで牢から出されたお捨が佇む川端、中ノ島橋下手右岸河川敷
*お捨は水原麻記、夜鷹で登場。彼女から噂話を仕入れ盗み先を物色していた賊は山本麟一、吉田豊明、川浪公次郎。石神井村の寺の和尚は北見唯一。

■ 大坂城の女 第29話「秀頼の愛した娘」 1970/1-9関西テレビ/東映

 母にスポイルされ鬱屈した青年が面当てにとった行動は、恋人とのささやかな幸福を夢見ていた娘の運命を変えてしまう。おくるみで育った青年は、富貴を望まず己を拒否する娘から人間らしい感情を学ぶこととなる。

ロケ地
・名主の息子と駆け落ちするも追っ手に阻まれる美乃、北嵯峨農地(陵近くの竹林の道)。名主の屋敷は不明。
・19歳の秀頼が家来相手に剣の稽古をする庭、彦根城楽々園(且元と淀殿が眺めやるシーンは座敷から)。これに先立ち大阪城天守が挿まれる。秀頼の粗暴な振る舞いについて話す淀殿と且元は彦根城玄宮園竜臥橋
・側室を娶れと執拗に迫る母にキレた秀頼が面当てに手をつけた侍女・美乃が城を出される城門、大阪城青屋門
・美乃が自分を拒否したと知った秀頼が彼女の里の山崎さして馬を駆る道、不明(川堤か)
・美乃に会うもじかに拒否された秀頼が佇む滝、琴滝
・淀殿の意向で迎えられた綾小路家の高姫が入城する門、大阪城多聞櫓(内側から)
・里に戻った美乃、嫁を迎えた恋人が「昔の女」として自分のことを話すのを聞いてしまう墓地、不明。
・名主屋敷前へ来て恋人に別れの言葉を呟いた美乃がふらふらと歩む道、北嵯峨農地竹林。美乃を求め寺内に駆け入る秀頼、正伝寺参道坂。美乃の入水を止める秀頼、琴滝祠脇。美乃を連れ帰る秀頼、北嵯峨農地・陵へ通じる道隈。
*美乃は野川由美子、名主の息子は島田景一郎、寺の和尚は北沢彪。秀頼は高橋長英、諫止もする近習は坂口徹、底意地悪そうな淀殿付きの饗庭の局は北城真記子。

■ 大坂城の女 第30話「幼君 国松の母」 1970/1-9関西テレビ/東映

 秀頼の意思で迎えた「側室」は淀殿の拒否に遭い、生まれた子にも会って貰えず冷遇される。曲折を経てさすがの淀殿も「孫」を受け入れるが、家康が放った忍びの魔手から我が子を守って、母は空しく果てる。

ロケ地
・京へやって来た家康に臣下の礼を求められた秀頼が出向く二条城、本物の北大手門(イメージ)
・大坂城から姿を消した母子に会いに山崎の寺へやって来る淀殿、正伝寺参道坂(内部はセット撮り)
・子の盾となって果てた亡骸の美乃の方を抱き輿で帰城する秀頼、大阪城極楽橋
*家康が放った忍者・さそりは阿波地大輔。
2008/3/15

■ 柳生あばれ旅 第15話「裏切者は女で殺せ −藤川−」1981.1.20テレ朝/東映

 娘を奉公先から請け出しに来た父を助ける又十郎たちだが、当の娘は拒否。もちろん裏には哀れな事情があり、街道筋を荒し回る悪党どもがそれに付け込んでいた。

ロケ地
・唐丸護送中の行列を襲う一味、又十郎が介入し阻止の山道は酵素ダートか。
・奪取に失敗した一味が集まり協議の鎮守、鳥居本八幡宮(十兵衛が居合わせ密談を聞く)
・お紋が馬に揺られ行く街道、北嵯峨農地農道。米作の財布を盗った掏摸をひねり上げる茶店は酵素ダートか。
・米作の娘・お夕に話を聞くため脇本陣に忍ぶお紋(忍者姿)、覗いていた怪しい男を追って襲撃に遭うのは鳥居本八幡宮(小柴垣道、舞殿)
・唐丸から抜け出す半次、北嵯峨農地竹林際。受け取りにやって来て断られる代官のくだりは陵へ通じる道。
・お夕の回想、勤めの辛さに入水の川、中ノ島橋上手堰堤下。駆けつける兄・半次は橋上。
*お夕は遠藤真理子、米作は高品格、反省してないっぽい半次は片桐竜次。賊の首領は小田部通麿で強面の手下は千葉敏郎、つるんでいた代官は芦田鉄雄。

■ 必殺仕事人IV 第42話「加代パン作りに挑戦する」1984.8.17ABC/松竹

 米不足を演出して私腹を肥やす者どもが民を泣かす。義憤に駆られて抗議した町年寄は消され、父の死の真相を知った娘が駕籠訴するも相手は当の黒幕、恨みの筋は仕事人に託される。
 ロケ地、江戸城イメージに姫路城天守。名主らの寄合の前に挿入の建物、不明。若年寄・志木邸、大覚寺大門
*消される町年寄親子は高野真二と尾崎弥枝。若年寄は岡崎二朗、義捐米を都合する会津の江戸家老は岡田栄弥、悪徳米問屋は西山嘉孝で番頭は浜田雄史。おりくの昔の仕事仲間として割って入る、刺青入りの旗本の次男坊は戸浦六宏、仕事人たちの顔をしっかり見ている。
2008/3/14

■ 銭形平次 第626話「見習同心心得帳」1978.6.14フジ/東映

 榊同心の父が手掛けていた、迷宮入り事件が蒸し返される。邪魔者を消したあといそいそとお宝を頂きにやって来る悪党だが、そのとき既に全ての悪行は暴かれていた。

ロケ地
・大仙和尚の寺、金戒光明寺本堂裏手(墓地越し)
・福山藩を退転した浪人二人が住む長屋、裏塀を大覚寺五社明神にあしらい。長屋の井戸から通じる抜け穴の出口はここの祠という趣向。
・家老と比佐乃が密会の屋形船、大覚寺大沢池
*榊同心に善人面を見せる家老は御木本伸介、グルの悪女は磯村みどり、浪人の一人は武周暢。家老宅の中間は西田良、金を取りに行く際連れている手下に峰蘭太郎、和尚は天王寺虎之助。*三吉の「夜も眠れない」ネタまじり与太話にヒントを得るシーンが出てくる。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第三部 開国の章 激流の女たち・前編 1988.1.2TX/東映

 次期将軍を一橋慶喜にとの動きが活発化、人となり良からずと直弼は紀伊慶福を推す。一方、下田に総領事館を構えたハリスとの折衝も動きだす。

ロケ地
・江戸城イメージ、皇居巽櫓
・紀伊慶福が遊ぶ庭、不明。
・直弼が語る慶喜の酷薄さを示す逸話、狩場は糺の森か。
・篤姫について語る直弼と主膳、屋形船は広沢池東岸
・たか女がいる九州から山陽路へ走る朝目、不明(海浜か)。京イメージ、東寺五重塔(部分、中層)。朝目に直弼への文を託す主膳、化野念仏寺石仏群内陣。朝目が走る東海道、琵琶湖岸松原か。
下田港の現風景と玉泉寺を映したあとお芝居パートへスイッチ、早馬が行き交う浜辺は琵琶湖西岸松原、洗濯女のお吉とつる松が所帯を持つ話をして戯れる。滞在している玉泉寺境内に星条旗を掲揚するハリス、毘沙門堂本堂(枝垂桜も映り込み)
・紅葉山の神君の廟に参る家定、廟は不明(方形の堂で前に石畳・背後は深い森、門扉はあしらいものの可能性あり)。神域の外で待つ篤姫、豊国廟石段下・太閤坦の拝殿。強訴に及んだ松平慶永に脅え惑乱して下りてきた家定は参道石畳脇に寝かされる。
・慶永の行為を直弼に訴えに来る滝山、会う船宿(?)イメージは錦水亭
・京から戻った主膳が語る情勢、御所イメージは京都御苑建礼門遠望。
・下田玉泉寺(米国総領事館)毘沙門堂薬医門。水戸の暗殺団襲撃は夜間、前に柵を設ける工事に難色を示すハリスらの段では昼間。
・緊迫する情勢に疲弊し大奥引きこもりのところ、篤姫に世継のことを言われ大奥を飛び出した家定が籠る中奥の茶室、中山邸無畏庵

■ 幻十郎必殺剣 第8話「梅の花の約束」2008.3.14TX/東映

 両替商が陥れられた件を探る幻の旦那だが、楽翁がはじめから黒幕の正体を知っており、しかもその「政敵」を利用する考えを知り「あんたの為にゆくのではない」と言い放ち、コントロールをはずれて動く。

ロケ地
・江戸城イメージ、姫路城天守
・弁天屋の女主の件を報告する志乃、近江屋の手代が姿を晦ましたことを報告する伊佐次、毘沙門堂仁王門下崖際
・大御所が弁天屋女将と密会する一橋別邸、毘沙門堂薬医門(斬り込み時、門のあとの玄関はセットにスイッチ)
・事後、妻の塚の前に立つ旦那、大覚寺大沢池畔。帰り道は梅林際。
*近江屋は小沢象、奉公人で旦那の庵の梅の開花を心待ちにしていた娘は前田亜季。大御所の愛人の弁天屋女将は大家由祐子、手先をつとめる南の与力は上杉祥三、葛西六太夫は春田純一。ラス立ち福ちゃんチラリ(推定)、槍持ってかかってくる一団の一人。志乃に仕立物を注文するご主人に小峰さん。
2008/3/13

■ 銭形平次 第625話「わが子わが女房」1978.5.31フジ/東映

 侍の身勝手な都合で引き裂かれる親子、事情を呑み込んだ親分は、自棄になっている父親を励まして家族の縁を結び直し、無理を通そうとするお大名の御家老に啖呵を切る。

ロケ地
・おそでを屋形船に呼び出し母子とも城へ戻るよう迫る丸岡藩筆頭家老、広沢池東岸
・家に寄り付かなくなった宇吉が佇む水辺、中ノ島橋たもと堀端(中州側・堰堤脇)。橋をゆく親子連れを眺めやるところへ、倅は御落胤と吹き込んだ源三が声をかける。
・丸岡藩上屋敷、大覚寺大門
・そでの告白を聞く平次、大覚寺天神島
・口封じされた源三の見分を終え帰る平次に同道を求める藩士たち、大覚寺大沢池堤
・子を連れて来いと指定の真野(まや)神社、赤山禅院本殿前。
・事後、平次に非礼を詫びる榊同心、今宮神社境内。宇吉一家が縁日に来ている。
*宇吉は剣持伴紀、おそでは夏純子。渡り中間くずれの源三は柳原久仁夫、御家老は永井智雄で切腹。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第二部 黒船の章 攘夷の旋風・後編 1988.1.2TX/東映

 身に降りかかる災いをものともせず、理想に邁進する直弼。存在感を増す彼に、烈公の怒りも激しくなってゆく。神奈川条約を結んだペリーが去った段まで。

ロケ地
・玄武館の攘夷志士が直弼を襲う青山・六道の辻、妙心寺大庫裏脇路地(十四郎が瓦版に書き立て、直弼は謹慎を食らう)
・直弼の無事を祈りに神社へ参る里和、日吉大社白山宮。その帰途駕籠を襲われ、替玉の侍女・そでが斬られるのは奥の院への坂下、坂から志士ら殺到。
・吉田寅次郎が船を出す浜、琵琶湖岸か。寅次郎に会うため馬を駆る直弼、琵琶湖岸松原か。牢の寅次郎と話したあと、唐丸を見送る漁師町も湖岸か(低い石垣、蔵のある家なみ)
・たかが主膳に語る京の情勢、志士らが公家屋敷に出入りするさま、建仁寺両足院
・日本を見て歩く牧師のくだり、上陸した神奈川の浜は琵琶湖東岸、街道筋は日吉大社境内、スケッチの橋は日吉大社走井橋。彼を斬りに街道を走る玄武館メンバーは嵐山自転車道。主膳やたかが襲撃を阻む河原は大堰川河川敷
・ペリーが去ったあとの海を見つめる直弼、不明(マジ海、荒磯)
2008/3/12

■ 銭形平次 第624話「死の淵に立つ平次」1978.5.24フジ/東映

 膾となって事切れる「悪夢」からはじまる話、危機の予感は的中、平次を恨む女が手の込んだ罠を仕掛けてくる。夢のとおり利き腕を封じられた親分は、殺し屋三人とやり合う仕儀に。

ロケ地
・悪夢のあと、お静の勧めもあってお参りにゆく平次、松尾大社本殿。
・「髪結いが殺された」河原、不明(623話と同所、八の聞き込み時には杭の立つ汀が映る。堤下の畑なども出る。大堰川か)
・狙われていることを承知で町をゆく平次、いよいよ四人とも出揃い平次を誘い込むくだりの「道」は桂川松尾橋下手右岸堤(並木)。殺し屋との決戦は不明、湖南アルプスか白水峡か砕石場か、侵食地形をうまく利用しての立ち回り。
*獄死した弟のことで平次を憎む女は野際陽子、図に当ったとほくそえむ表情が凄絶。平次が弟を看取ってくれたことを知る「救い」も入れてある。殺し屋は蟹江敬三、野口貴史、高並功。彼らのことは「商売人」と称される(因みに「必殺商売人」は1978年2月開始)。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第二部 黒船の章 攘夷の旋風・前編 1988.1.2TX/東映

 彦根藩を背負って立つ身となった直弼は、烈公が朝廷の政治関与に道をつけたことに危惧を抱く。そして帝の異国嫌いを煽り立てるなか、ペリーが浦賀にやって来る。

ロケ地
・城を下がり藩邸に戻ってくる直弼、大覚寺式台玄関
・江戸城イメージ、皇居巽櫓
・下屋敷の庭で佐登に小太刀の稽古をつける静橋、大覚寺宸殿白州
・御所イメージ、京都御苑建礼門、紫宸殿。
・帝から幕府に外敵についての警告がなされた折、京にいた主膳が江戸へ向かう夜道、大覚寺護摩堂裏手(朝目のツナギ/たかを見かける)
・主膳が直弼と会う世田谷・豪徳寺、不明(屋根が二層の大きなお堂)
・彦根藩下屋敷、大覚寺大門(十四郎が、出てきた直弼を見て敵愾心を燃やす)
・藩主・直亮の葬儀が行われる彦根・清涼寺、本物。
・ペリー来航を知らせる浦賀奉行の早馬が走る松原、琵琶湖岸か。
・黒船を遠見する直弼、および玄武館の攘夷志士の暴発を手荒く諌める直弼、琵琶湖岸
多賀大社に参るたか、本物をイメージに挿入。坊人たちが車座になって護摩を焚くのは鳥居本八幡宮広場。
・大統領の国書を受け取る相州・久里浜、琵琶湖西岸(松原に席をしつらえ)。高島の岬の見え方からすると和邇川河口州か。
・下屋敷を出て戻る夜道、潜む気配に気付く直弼、妙心寺大庫裏脇路地。
2008/3/11

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第一部 埋木の章 彦根城の嵐・後編 1988.1.2TX/東映

 たかと主馬の関係を知り「友」をとって恋を清算する直弼、相変わらず城代から命も狙われるが遂に世子は没し、後継のお鉢が回ってくる。

ロケ地
・二人の男に同時に魅かれて悪いかと主馬にしなだれかかる村山たか、不明。
・主馬に会いに志賀谷へ馬を飛ばす直弼、酵素ダート(刺客潜み)。主馬とたかのことについて話すのは琵琶湖岸、イカ集団の襲撃に般若院の修験者が介入し直弼をサポート。
多賀大社と村山たかの関わりを説くドキュメンタリー部分に本物の現代風景。
・世子死去を伝える早馬が駆ける道、琵琶湖岸松原。
・直弼暗殺を請け負った十四郎から物騒な話を聞く敵娼、その太夫の注進を受けたたかが叩く埋木舎門、本物の門内外。
・朝駆けに出た直弼が駒を止め寝転がる河原、木津河原(十四郎+イカ侍の襲撃)。襲撃をかわしたその足で登城する直弼、彦根城大手橋と城内石垣際。
・彦根を発った直弼の行列がゆく街道、嵐山自転車道。最初の宿の大垣イメージに、現代風景の大垣城空撮(宿所に直弼の前から姿を消していた主馬が訪ねてくる)
・直弼を追って江戸へ向かう佐登、流れ橋(馬上)。修験者たちがゆく林、不明。主馬が彦根へ向かう道、琵琶湖岸
・江戸城イメージ、皇居巽櫓
・彦根城イメージ、濠越しに彦根城佐和口多聞櫓
2008/3/10

■ 銭形平次 第623話「鶴吉の掟」1978.5.17フジ/東映

 盗賊に拾われ育てられた男は、罪の意識と恩との狭間で懊悩する。しかし彼が遠流の間に親分は裏切りに遭って死んだため縁は切れぬままとなり、裏切者の始末という掟が彼を縛る。

ロケ地
・親分の情婦の常磐津師匠の家(三味線堀)広沢池東岸の「料亭」。様子を見に来た鶴吉が殺されかかる場面では葦原も。
・御赦免になった鶴吉が出迎えた平次を振り切り去ったのを尾行する八、上賀茂社家町明神川端、勘八に殴られて伸びるのは橋上。
・誰が親分をさしたと呟く鶴吉、大覚寺護摩堂(カメラ中から/大沢池が見えている。勘八に米問屋へ盗みに入ると話したのも同所)
・親分の娘・お幸と話す鶴吉、不明(汀に杭の河原、桂か大堰川か)。墓地は招善寺墓地、参道坂の上と坂が映る。
・鶴吉にお幸のことを聞く平次、松尾大社楼門内側。
・お幸が盗んだ金を返しに行った帰りの鶴吉を待ち構え消そうとする勘八、今宮神社東門。かざりや前や石橋も映る。
*鶴吉は三沢慎吾、お幸は井原千寿子。本格の盗賊の利の薄さに嫌気がさし裏切る勘八は三島史郎、殺しを請負う仲間に出水憲司。下っ引で井上茂ちらり。

■ 花の生涯 井伊大老と桜田門
  第一部 埋木の章 彦根城の嵐・前編 1988.1.2TX/東映

 冷や飯食いの井伊家の若様を描く序章、藩主の世子が病篤い情勢に城代らが直弼を罪に落とそうとはかる一幕があり、大老を罷免された兄・直亮が帰国して後継について打診するのを辞する段まで。

ロケ地
・桜田門外の変を語るドキュメンタリー部分で桜田門
・馬を駆る直弼、琵琶湖畔。直弼を捕えに出張る常備隊が騎馬で出る門は彦根城下の旧西郷家長屋門。直弼宅の埋木舎は本物。常備隊が来たことを若様に注進に走る下女・佐登に暢気に声をかける勝又十四郎は北嵯峨農地竹林際。釣りをしていた若様は流れ橋付近の木津河原、遠景に橋が映り込み、堤法面を佐登が駆け下りてくる。
・市場村(山東町)の医師・三浦北庵邸、民家門
・自分を陥れるために捕われた村山たかを釈放させるべく登城する直弼、彦根城天秤櫓
・釈放されたたかが長野主馬と過ごす待合、嵐山公園料亭・渡月亭(対岸から堀越しに窓辺を見る図、室内から水面を望む画もあり、夜間撮影)
・長野主膳を語るドキュメンタリー部分、天寧寺義言地蔵が映される。
・大老を罷免され帰国の14代藩主・直亮、入城は彦根城佐和口多聞櫓、直弼と話すお城の庭は彦根城玄宮園龍臥橋と魚躍沼池畔、遠景に天守映り込み。
・お城を下がってきた直弼の無事を泣いて喜ぶ用人と佐登、彦根城埋木舎を内部から・開いた門からお濠が見えている。

■ 水戸黄門38 第10話「人情長屋の心意気!」2008.3.10TBS/C.A.L

 訳あり道中の「浪人父子」が、閉ざし鎧った心を気のいい長屋衆に開く情話。「父子」を付け狙う悪者が、長屋の地所を狙う土地の悪党と結託し襲うが、印籠出て一巻の終り。ここで暮らしたい・家は弟が継げばいいと言う「若君」に、心にもない出て行け発言の長屋衆という、ベタなお涙頂戴も良し。

ロケ地
・福井イメージ、東尋坊
・福井城下手前の街道、年寄り扱いに怒った老公に先に行かれてしまった助格がボヤく道は大覚寺遣水跡付近、老公が駕籠屋と揉めている浪人父子を見かける道は大沢池北辺並木
・親子連れの武士を臨検して歩く「追っ手」の押方一派、大覚寺大沢池堤
・知り合いの剣客の行方を捜す柏木浪人、神職に消息を聞くのは下鴨神社河合社脇。
・亡くなっていた剣客の墓に参る柏木、仁和寺経蔵前に墓標あしらい、崖下からの撮り。助さんが彼の腕を試すため斬りかかるのは経蔵前石段。
・摘み草の小太郎を襲う押方一派、仁和寺林間(弥七介入)
・柏木の回想、命を狙われていた「若君」を奪い去った「馬場」、下鴨神社馬場
・松と喜六の駕籠に乗り黒姫藩領へ向かう若君、嵐山自転車道。陰から見る弥七は東公園。当地を去る老公一行、大覚寺遣水跡
*元指南役の柏木は宇梶剛士、彼を拾う芸者は若林志穂、同じ長屋の住人だった気のいい駕籠舁きは加藤満と長江健次。「若君」小太郎は武井証、達者な子役。町奉行は石田登星、悪徳商人は津村鷹志でつるむ地回りは草薙良一。柏木が押方に喧嘩を吹っかけられた宴席に福ちゃんチラリ、奉行の繰り出す捕り方に峰蘭さんチラリ。*ご当地色は東尋坊とセットの越前鳥の子紙の店、長屋衆涙の三国節くらいでいつもより薄め。
2008/3/9

■ お助け信兵衛人情子守唄  1995.7.25日本テレビ/東映

 山本周五郎の「人情裏長屋」を映像化したスペシャル作品で、筋はほぼ原作をなぞる。
裏長屋に暮らす浪人・松村信兵衛は人の難儀を見捨てておけぬ人情家で、長屋衆が滞らせた店賃を内緒でそっくり肩代わりしたりする。金の出所は道場破り、ずば抜けた腕前をたっぷり見せ付けたあと、やむなく引っ張り出された道場主の顔を立て「参った」をして「運上金」を袂に入れる。
この日常に立つ波風ふたつ、夜鳴き蕎麦屋の爺さまが剣術道場の若い連中にひどい狼藉を受ける事件、いまひとつは信兵衛を見込んだやもめの浪人が赤子を置き捨ててゆく件。これを機に先生の生活は一変、道場破りをやめ爺さまに代わって屋台を担いで汗を流して働き、浴びるほど食らっていた酒をぷっつりと断ち、まだ這いもせぬ赤子を男手ひとつで育て始める。子の成長とともに季節はめぐり、立ったといっては長屋衆を集めて見せびらかす日々が過ぎる。そして或る日帰った先生に、おぶんは青い顔をして来客がある旨を告げる。部屋には、りゅうとしたなりに身を包んだ、鶴坊の父が待っていた。

ロケ地
・子を捨てていった沖石浪人を探し回る先生、武家屋敷街は妙心寺大心院前路地、福寿院へ通じる細道から見たアングルもある。このあと東海庵南東角を曲がり、衡梅院北東角を南へ消えてゆく。信兵衛をつけてくる香代は同じ路地、蔵の海鼠壁前に立つ。
・信兵衛の回想、竹馬の友を上意討ちした門、金戒光明寺三門(国元か江戸表か不明)
・重助爺さんに謝罪にゆく折笠道場の門弟たちがゆく道、大覚寺大沢池堤
・泣く鶴坊をあやし夜の散歩に出た信兵衛に斬りつける香代、大覚寺大沢池堤際に「長屋の端っこ」アレンジの壁などあしらい。
・実父に抱かれて行ってしまう鶴坊を陰ながら見送る先生、大覚寺大沢池堤
・エンディングに被せた長屋の日常、去った子を思い出しつつ釣り糸を垂れる先生、大覚寺大沢池堤
*「人情裏長屋」との大きな相違は、已む無く友を上意討ちにした苦い「過去」を入れてあるのと、おぶんに求婚せず長屋暮らしが続く二点。前者は原作にある信兵衛の厭世的態度を裏打ちする逸話ともとれるが、後者は小説の勘どころをはずすように思われ、少しいただけない。シリーズもので他の設定も入れてある「ぶらり」と違い単発作品なのだし、「きめどこ」を決めて終っても良かったのではと思う。尺ゆえか間延びしたきらいはあるものの、山周作品らしいムードは存外よく出ていた。

キャスト
松村信兵衛/高橋英樹 おぶん/畠田理恵 重助/織本順吉 仁平(左官・長屋住人)/岡本信人 おしげ(仁平女房)/前沢保美 末吉(魚屋・長屋住人)/西山浩司 長屋差配/出光元 およし(丸源女将)/田中好子 丸源常連/ダチョウ倶楽部 香代/藤吉久美子 沖石主殿/松村雄基 折笠五郎左衛門/谷啓 折笠道場師範代/有川正治


■ 大坂城の女 第27話「秀頼と千姫の結婚」 1970/1-9関西テレビ/東映

 関ヶ原から数年後、家康の孫・千姫を秀頼に輿入れさせる段のすったもんだを描く話。豊臣恩顧の者どもは、いま家康と事を構えるを良しとせず高台院にもはかりなんとか縁談を進めようとするが不調、しかし秀頼自身の「嫁が欲しい」の言にお袋さまも屈せざるを得ないのだった。

ロケ地
・大坂城、大阪城青屋門越し天守や天守見上げのショットをイメージに。
・東帰の途にある家康が小休止して往時を述懐する関ヶ原の池辺、中山池堰堤。
・内大臣に進んだ秀頼が参内の御所イメージ、二条城二の丸御殿書院破風。その祝いに来た豊臣子飼いの大名たちの墓参、豊国廟石段〜廟所。
・狩りの野で福島・加藤らの話をする家康主従、不明(山麓の草原)
・千姫輿入れを申し入れに家康の使者として大坂城へ入る京都所司代・板倉勝重、大阪城多聞櫓
・江戸城イメージ、姫路城天守
・淀殿の強硬な反対の件で高台院に相談を持ちかける福島正則、高台寺イメージに本物の勅使門。二人が話す庭は不明(大楠の根方)
・家康の密偵・弓が高台院を見かける太閤の墓所、豊国廟廟所前と石段。
・千姫の輿入れ行列がゆく東海道、琵琶湖西岸砂浜(高島の岬から対岸の山なみへパン)
*傳役に任じられた片桐且元は土屋嘉男、加藤清正は加藤武、福島正則は有川正治。秀忠は犬塚国生で正室の徳子は藤田佳子、千姫養育係の鶴の井は渡辺美佐子。千姫は飯塚明美、秀頼は青山隆一。榊原康政は長島隆一、弓は片山由美子で忍びのかしらは富田仲次郎。

■ 大坂城の女 第28話「可憐な人質」 1970/1-9関西テレビ/東映

 輿入れは受け入れたものの腹立ちが収まる筈もなく、淀殿の憤懣は哀れな幼い姫に向かう。そんななか当の秀頼は姫を気に入り、姫もまた無邪気に「夫」を慕うが、江戸の動きはますます淀殿の怒りを掻き立てる。

ロケ地
・大坂城イメージ、姫路城ワの隅櫓を外濠越しに。
・参勤交代政策を打ち出す家康、江戸城イメージに姫路城天守
・千姫と遊ぶ秀頼、大阪城天守下。
・将軍宣下を受けるため上洛する秀忠夫婦、二条城東大手門をイメージに挿入。
・大坂城まで娘に会いにやって来た徳子だが会わせて貰えずのくだり、夜陰に乗じ姫を連れて徳子のもとへ忍ぶ弓、彦根城佐和口多聞櫓の裏表と濠を使い表現。大坂城イメージに桜花越し大阪城天守。
*冒頭、淀殿の毛づくろいが出てくるが、サイドの「金髪」が付け毛か生えているのかアップになっても定かでない。但し大事にしているようで、本人が手ずから梳っている。*脚本/高岩肇、監督/倉田準二
2008/3/8

■ 遠山の金さん2 第9話「秩父数え唄 ひとつとせ」1979.4.19テレビ朝日/東映

 辻斬り事件を追う金さんは、示現流の達人に目をつける。しかしその男は、娘の前では刀の振り方も弁えぬ、妻の仇も討てぬ設定で暮らしていた。娘の中の母親像を壊したくなかった父の気配りを無にする大悪党に、奉行は怒りを露わにする。

ロケ地
・頻発する辻斬りをネタにする瓦版売り、仁和寺水場。縁日のショバ荒しと事を構える金さん、そこに割って入る伊奈浪人のくだり、仁和寺塔周辺。
・伊奈の娘・お仲の回想、幼時の母の面影、民家母屋前。
・露店で小間物を売る金さんの様子を見に来る辰五郎、仁和寺観音堂脇。
・伊奈が金さんに斬りかかる祠、大覚寺天神島
・娘を連れ江戸を出た伊奈がゆく甲州街道、酵素ダート。辰五郎一家に追いつかれ、刀を抜かず闘い膾となる伊奈、酵素河川敷(設定は高井戸宿はずれ)
・北町奉行所門、大覚寺大門
*伊奈半右ヱ門は永井智雄、お仲は栗田ひろみ。江戸中の香具師の元締を統括する野望を抱き、ライバル殺しに伊奈を使っていた三升松の辰五郎は須藤健。

■ 柳生あばれ旅 第14話「忍者が泣いた港町 −吉田−」1981.1.13テレ朝/東映

 海辺の宿場に暮らす老いた里入り忍は養女と穏やかに暮らしていたが、逃れようのない任務はやって来る。偶然敵方にいた娘の実父が、妻の形見の鈴でそれと気付き娘を守り膾となって果てる哀話も挿まれる。

ロケ地
・吉田藩領の船着き、琵琶湖西岸(今は無い木製の大きな船着き)
・兄とツナギをとる又十郎、不明(神社境内、石段下に鳥居)
・母の墓に参るおるい、琵琶湖西岸(河口州か)
・城代を探っていた忍者が斬られたことを十兵衛に報告するお紋、不明(背景に甍)
・当地を発つ一行、北嵯峨農地(農道)。
*おるいは佐藤万理、養父で竿職人の里入り忍は成瀬昌彦、実父だった用心棒のダンナは三上真一郎。城代は林彰太郎、悪徳商人は高城淳一で小狡そうな手下は妹尾和夫。露見して斬られる江戸家老が派遣した忍者は石橋雅史。

■ 必殺仕事人IV 第41話「主水夏バテで早朝体操を休む」1984.8.10ABC/松竹

 独身の大店の女主を陥れ、乗っ取りを企む悪党は内部に。流浪の果て荒んだ勇次の昔の女も噛んでいて、他ならぬ勇次の糸で黄泉路へ送られる。

ロケ地
・橋に佇む小夜を見掛け声をかける勇次、中ノ島橋(五年ぶりの邂逅)
・順ちゃんが子らを遊ばせる川、不明(橋下手に堰)
・井筒屋のお嬢様・お糸が企みに乗せられ牡丹燈籠を持って夜参りの墓、不明。
*お糸は田島令子、彼女をハメる番頭は石田信之、同じ穴の狢のじいやは日高久、番頭の情婦でインチキ祈祷師の小夜は黒田福美。*福祉に生き甲斐を求めるお糸が秀宅にお民を世話しに来ていて、養女に望む一幕も(祈祷師の託宣で沙汰やみ)。
2008/3/7

■ 銭形平次 第622話「おやじ」1978.5.10フジ/東映

 妻に逃げられた男と、その倅の哀話。板前の父を尊敬し教えを守って暮らす堅物の青年だが、或る日戻った父はうらぶれた風体で、息子に追っ手から逃げる算段を依頼する。しかも父が連れている女は、父と自分を置き捨てた、憎んで余りある母に酷似しているのだった。

ロケ地
・父からの文を見た幸吉が会いにゆく稲荷橋近くの漁小屋、大堰川河川敷にあしらい。
・藤沢宿の宿役人や建場の衆に不審を抱いた平次が、まずお手配の文造を確保するべく聞き込むくだり、露天商に話を聞くのは中ノ島橋たもと、釣り人に稲荷橋近くで喧嘩していた親子のことを聞くのは中ノ島橋下手左岸河川敷(中州側護岸法面)
・江戸を出る父が幸吉に戒めを伝え包丁を渡した「包丁塚」、不明(石段下に水場、その前にさざれ石状の巌があるのが「塚」設定、あしらいものか否かは不明)
・文造がお時を隠していたお堂、大覚寺護摩堂。文造の消息を求める一味が渡り戻る橋は中ノ島橋、殺到した一味と平次が大立ち回りの際には護摩堂から天神島へ殺陣が移動。
*修行に行く途中で妻の失踪の真相を知り、直後妻に酷似した女に出会い、全てをその女の救済に賭けた「父」は加藤嘉。その女・お時は有吉ひとみで「妻」と二役で同じく「業病」に罹っている設定。父に女は魔物と吹き込まれて育った倅は長澄修、彼を慕う娘は吉本真由美。宿役人は五味竜太郎と川浪公次郎、建場の長後屋は守田学哉で手下に森章二。こやつらは悪辣な人身売買組織で、お時を異国に売り飛ばそうとしていたトンデモな奴ら。

■ 幻十郎必殺剣 第7話「皆殺しの銃弾」2008.3.7TX/東映

 盗んだ気銃を元に大量密造、白昼の試射・作った職人は抹殺の大悪党。幕閣が裏にと見えてその実は、金を掴んで今の暮らしから抜け出そうとした、ある意味哀れな者どもだった。

ロケ地
・幻のダンナと話すのを見て誰かと志乃に問う義弟・徳之助、大覚寺護摩堂前。
・兄の墓に酒をかけ仇を討ちたかった・志乃もきっと同じと話しかける徳之助、不明。
・密造一味を強請って消された同心が、生前に船の出入りを見張っていた船着き、大覚寺大沢池北岸(そこを見遣る幻のダンナと伊佐次は天神島から)。寄場から密造銃を運び込んだ船から続く轍は遣水跡のほうへ続いている。
・ダンナの庵から志乃を連れ出した徳之助が、ダンナが神山であることを指摘し仇を討つどころかと怒って刀を抜き放つ竹林、鳥居本八幡宮小柴垣脇(巨石あり)
・ダンナに阻まれ一刀浴びせられた徳之助が逃げ込むお堂、鳥居本八幡宮舞殿に扉と壁をセット。今回は四方全てに細工がなされている。黒鍬のかしら・鷹森が奥の建具を突き破って本殿前に出るシーンもある。
・事後、水辺に佇むダンナのもとにやって来て恋情を吐露する志乃、大覚寺石仏前と大沢池畔、護摩堂映さず。
*吉見の弟で松代藩鉄砲方与力の青柳徳之助は大浦龍宇一(元服前に養子に出た設定)、密造に手を貸していた寄場奉行は峰蘭太郎。
2008/3/6

■ 銭形平次 第621話「しのぶ河岸」1978.5.3フジ/東映

 つましくも幸せに暮らす夫婦に立ちかけた波風だが、冴えない男呼ばわりされている亭主の真心は揺るがない。女の前に現れた昔の男は、親分に正体を暴かれお縄。

ロケ地
・佐吉がおそのを呼び出し復縁を迫る川端、大覚寺大沢池(木戸付近、北西畔)。その場を去ろうとしたおそのが平次とばったり会うのは放生池堤
・老爺に身をやつした佐吉が手下と会う天現の森、下鴨神社糺の森・池跡。
・おそのの昔の朋輩に聞き込みの平次、店から連れ出して話を聞く屋台は中ノ島橋たもと堰堤脇(中州側)にあしらい。
・口さがない女たちの噂話を聞いてしまった喜助と話す平次、木島神社摂社か。
*酌婦上がりのおそのは本阿弥周子、亭主の喜助は重久剛一。色悪の凶賊は有川博。*一晩帰らなかった訳を繕ってやる親分の情けが泣かせるが、噂のおおもとは万七親分?

■ 鞍馬天狗 第8話「角兵衛獅子 後編」2008.3.6NHK

 リストは火中に投じるも、多勢に無勢は如何ともしがたく傷ついて米蔵に立て籠もり、包囲されてしまう天狗。膠着状態に苛立った城代は、新選組の利用を思いつく。

ロケ地
・大坂城代と会見の座敷から逃げる天狗のくだり、西教寺客殿、書院と回廊。城内描写は彦根城太鼓門櫓や石垣際。立て籠もる米蔵は佐和口多聞櫓内側。
・天狗の様子を窺いにやって来る吉兵衛らのくだり、城門は彦根城天秤櫓
・大坂へ向かう近藤を阻むくだり、桂の要請に応えた浪士らとチャンバラおよび杉作ら懇願の道、彦根城黒門付近内濠端か。
・改めて近藤と対決の門、夜の南禅寺三門
*杉作の「卑怯」の言葉を背に大坂へ向かった近藤、城代をねめつけ天狗の身を保証し傷癒えてのちの勝負を約す、カッコいい役回り。サシの対決では、天狗が剣を引き「またの機会を」。往年の天狗VS.近藤でもよくあった、後をひく幕切れ。*西教寺回廊を逃げる天狗のくだりに城兵で福ちゃん登場、槍に銃ぶっ放されて「うわお」尻餅。
2008/3/5

■ 銭形平次 第620話「はぐれ絆」1978.4.26フジ/東映

 血縁はないが出自ゆえ固く結ばれた兄妹の絆は、括りを越えかけていた。ひたすらに妹の幸せを願う兄が仕出かした些細な盗みが、抜き差しならぬ深みへ運命を引きずり込む。

ロケ地
・傷害事件を起こした元兄弟子を番所から引き取った帰り、更なる脅しをかけられる佐和吉、桂川大堰(中州側)
・佐和吉の妹・おみよの回想、兄に簪を貰い躍り上がって喜ぶ橋、神泉苑法成橋
・佐和吉を脅していた元兄弟子が始末され見つかる川端、広沢池東岸(水無)
*佐和吉は横光克彦、おみよは鳥居恵子。元兄弟子は田畑猛雄、表は善人面の賊の首領は森幹太。*佐和吉は仕事先で蔵の鍵の蝋型を取らされていたという運び、島送りは免れないが次に会う時は兄妹の軛を離れ夫婦と平次が示唆。二人は共に女郎の生んだ父なし子で遊里の女たちに育てられた経緯を持つ。

■ ぶらり信兵衛道場破り 第50話「十六店は異状なし」1974.9.26フジ/東映

 旅に出るのにろくすっぽ訳を告げず行ってしまう信兵衛さん、ために揣摩臆測が横行。果ては金銀コンビが出先で蕎麦屋から出てくる、火事装束に身を包んだ異様な集団に出会い、その中に先生そっくりの酒豪の剣士を見たから大変。義士に切腹の沙汰が下り、皆で通夜をしているところへセンセはひょっこり戻ってくる。

ロケ地
・路銀を作るため行く道場、大覚寺明智門
・先生が安兵衛と決めてしまう長屋衆をよそに帰りが遅いと語り合うこふねと鶴坊、大覚寺大沢池船着(小)
・沖石に会うため道をゆく先生、北嵯峨農地竹林際。
・鶴坊と釣りの先生、大覚寺放生池堤(おぶんが弁当を持って走ってくる)
*堀部安兵衛は高橋英樹の二役、金銀が「呑んべの先生」と声をかけたのににっこり微笑みを返したことで信兵衛さん認定。*以三のもとに逃げた女房が戻り、鶴坊は暫時先生のもとに留め置かれることとなり、長屋の日常は続く。
2008/3/4

■ 銭形平次 第619話「母子笛」1978.4.19フジ/東映

 若手同心から母親さがしを頼まれる平次、折しも江戸に舞い戻った凶賊を追ううち引っ掛かってきた手がかりの女が、どうやらダンナの御母堂らしいと知れる。恩と情の板挟みになる母、母を恋う青年、双方を気遣う親分のとりなしが泣かせる。

ロケ地
・凶賊に名前を使われた旗本の屋敷、相国寺大光明寺。平次の指示で見張る八は塀の南東角、そこへすりすりと近づく万七らは南塀際。八を押しのけて尾行した万七がお供衆に誰何されるのは大通院塀南西角(鐘楼映り込み)
・おまきが参る浅川将監の墓、金戒光明寺本堂裏手墓地
・今の亭主の灘屋の正体を知り、生き別れの息子が町方と知らされたおまきが入水しかける水辺、大覚寺大沢池堤
・灘屋へ手入れのあと母を捜す沢村同心、大覚寺大沢池堤。おまきが息子の目を逃れて渡し船に乗り込む矢切の渡しは大堰川河川敷、川端に茶店をあしらい、沢村が駆け下りてくる段では堤法面を使い、船の行く手には保津小橋がちらりと映り込む。
*沢村のダンナは藤間文彦、浅川の殿様が下女に手をつけて産ませた子で葛飾村の百姓に里子に出されたあと沢村家の養子に。子と話されたあと流浪した母・おまきは月丘千秋、上方で彼女を苦界から救った「亭主」の灘屋は幸田宗丸。万七の責任なすりで当初平次にお冠の御旗本は酒井哲、親分の肝の太さに感服して意気投合の運び。

■ ぶらり信兵衛道場破り 第49話「いもうと」1974.9.19フジ/東映

 妹を女として好きな自分を倒錯者となじり荒れる男、訴え仏にされた先生も困り果てる。よくあるオチで縛りは解除されるが、一遍回り道を経るのがミソ。

ロケ地
・竹二郎を長屋から連れ出しなぜ妹の結婚を邪魔するのか問う先生、大覚寺放生池堤(例の方形のお堂、望雲亭方面に大きく映り込み)
・見世物小屋で若い衆と喧嘩しフクロにされていた竹二郎を助け出し逃げてくる道、大覚寺有栖川畔〜大沢池(五社明神)。思いを打ち明けかけた竹二郎だが臆し逃げ去り。
・釣りをしている先生のところへやって来て全てを告白する竹二郎、大覚寺放生池堤
・父の死に際し届けられた人別帳から血縁が無いと知り兄のもとへ駆けつけるおさよ、兄に抱きつく石段は二尊院湛空上人御廟石段。
・妹を置いて上方へ発つ竹二郎を見送る先生、北嵯峨農地竹林際。直後こふねが旅装のおさよを連れて現れる。抱き合う二人は田畔の草越しに見上げ。
*竹二郎は宮川?夫、おさよは竹下景子。竹二郎と事を構える小屋の若い衆は波多野博、彼も当り屋か否かは不明で、当り屋は被害者役が川谷拓三で凄む係が志賀勝、二人は捕まり以三の手柄になって丸源で鯛振る舞われ。
2008/3/3

■ 銭形平次 第618話「男の勲章」1978.4.12フジ/東映

 鉄砲組から奪った洋式連発銃を用い、兄を獄門にした平次に復讐をはかる鬼面の男。平次を貶め嬲るやり口は辛辣、頼みの投げ銭も封じられ果てはお静をさらわれて窮地に陥る親分だが、周囲の手も借りて一対一の戦いに臨む。

ロケ地
・鉄砲組試練場、酵素河川敷(柵あしらい、粉雪が舞う)
・八が追った一味が始末され見つかる大川端、罧原堤下汀
・左手での投げ銭トレーニング、大覚寺天神島(嵯峨帝碑のところに「的」、家近く設定)
・アジトへ捕り方が入ったと報告する八、大覚寺護摩堂。決戦に臨む平次がついてゆくと縋る八を当て落とすのは五社明神
・アジトを出て日本橋へ向かう利助と一味のくだり、隠れ家の門は料亭ふう、途中のルートは赤山禅院本殿脇を石仏越しに。日本橋へは行かせぬと道に立ちはだかる親分は赤山禅院参道、土手から登場。
*平次を恨む利助は新田昌玄、手下は黒部進。駕籠側をつとめる一人に福ちゃん、ピンクの着物。大枚のお礼をくれる鉄砲方役人は北原将光。*八が日本橋に晒され謹慎を食らうので清吉が平次に付く。このために万七は湯治設定が入る。

■ ぶらり信兵衛道場破り 第48話「五分の虫」1974.9.12フジ/東映

 足軽の身分がもとで主家を退転した槍使いが、妹を伴い江戸へ。先生の「薫陶」を受けた浪人は、師範就任を賭けた勝負に際し伝授された「極意」を披露する。

ロケ地
・右田藤九郎と話す川端の茶店、広沢池東岸にあしらい。
・三春藩上屋敷、随心院薬医門
・夕景イメージ、流れ橋夕景。己がことを自問する先生のもとにこふねがやって来るのは広沢池東岸汀にあしらった船着き、夕景。
*右田浪人は三上真一郎、妹は服部妙子。右田と試合ったことで退転の理由を作ってしまった「妹の許婚者」は黒部進。右田が勝ちを譲ったことを見抜き、公正な態度を示す重職は永井秀明。

■ 水戸黄門38 第9話「世捨てお公家の悪退治」2008.3.3TBS/C.A.L

 帝の名を傘に着て港町の商人から大金を巻き上げる悪いおじゃる、加えて阿片持ち込みの外道ぶり。悪謀を関知した老公の示唆で、世を倦み隠棲していた大納言が動く。

ロケ地
・敦賀へ向かう一行、琵琶湖は竹生島を望む本物。新助が腹痛を起こす山道は酵素か沢ノ池付近か。山中に見つける世捨て人の庵は酵素民家セット。
・敦賀イメージ、気比神宮気比の松原西福寺
・敦賀へ向かう世捨て人の公家と老公たち、休む茶店は酵素ダートか。
・海辺で竜笛を吹く世捨て人に身分を指摘し自らも名を明かす老公、沢ノ池東岸
・庵へ帰る大納言が始末されかかる山道、沢ノ池ダートか。
・当地を発つ一行、不明(山道)
*大納言九篠良房は中村梅雀、悪いおじゃるの東北篠少将は渋谷哲平でお供は谷口孝史。公家侍で福ちゃんラス立ちに登場。*悪い麿は印籠出たあとも悪あがき、ここへ大納言が勅持って出てくる運び。
2008/3/2

■ 大坂城の女 第24話「戦国の母は哀し」 1970/1-9関西テレビ/東映

 長らくの幽閉を解かれ夫のもとに戻る「光秀の娘」・たま。しかし危惧したとおり、夫・忠興との間にはすきま風が吹く。諍いもするうち、忠興は次男・忠利を徳川家への人質にする話を決めてしまう。

ロケ地
大坂城天守、櫓越しに天守を望む図。
・たまが幽閉されている丹後・味土野イメージ、保津峡か。屋敷イメージは萱葺民家。大坂へ戻るよう伝えに来た使者がゆく街道、北嵯峨農地竹林際。
・たまの回想、本能寺ノ変の報が入った細川家の城イメージ、姫路城ワの隅櫓
・三成に礼をせよと夫に言われたたまが上がる大坂城、天守見上げのあとたまが茶坊主に先導されてゆく廊下は大覚寺宸殿か。三成と庭で話すたま、彦根城玄宮園
・徳川家へやられる忠利に詫びるたま、不明(書院ふう建物の前に広大な池泉)
*たまは八千草薫、忠興は根上淳、弟の興元は早川保。

■ 大坂城の女 第25話「受難のガラシャ」 1970/1-9関西テレビ/東映

 家の安泰をはかる忠興の振舞はますますたまを傷つけ、彼女はかねてより高山右近から勧めのあった主の教えに縋る。心の平安を得るガラシャだが、三成挙兵に伴い、人質を強要する使者は細川家にもやって来る。

ロケ地
・忠興に連れて行かれた城の野点、たまに茶を点てさせ嫌味を言う三成は彦根城玄宮園池畔。彦根城天守もちらりと映り込む。
・高山右近のいる南蛮寺、不明(二層の門)
・内々に三成に会い上杉征伐に赴くが大坂方へは妻を人質にすると約束する忠興、彦根城玄宮園龍臥橋上。大阪城天守が冒頭に挿まれる。
*高山右近は岡田英次、毛利輝元は藤岡重慶。*脚本/西沢裕子、監督/井沢雅彦

■ 大坂城の女 第26話「関ヶ原合戦秘話」 1970/1-9関西テレビ/東映

 敗残の三成を匿う、元草履とりの親爺と娘。三成が捕われ、親爺が暴発して死んだあと、残された娘は三成の姫とともに佐和山城から捕われの遺児を救い出し、いずこともなく姿を消す。

ロケ地
・上杉討伐に出た家康・それを討つべく挙兵する三成の情勢を語るくだりに極楽橋から見た大阪城天守
・決戦を前に兵士が慌しく出入りする大坂城の情景に大阪城多聞櫓(美和を訪ねてきた卯女が番士に何か始まるのか問う)。行き交う兵士にもみくちゃにされながら行く卯女、大阪城桜門前スロープ。
・関ヶ原合戦のくだり、家康が西進する山道、関ヶ原戦場(丘陵地)、不明。落武者狩りの山道は谷山林道か(切り通し)
・卯女と猪之助が三成を匿ってある洞窟へ向かう野原、不明。
・三成捕わるの報を聞く家康、不明(山中の池端)
・街道に晒される三成、犬飼川下河原橋たもと右岸堤法面。福島正則に嘲弄される三成を見て暴発する猪之助(正則に発砲)、押し包まれ斬られて落ちるのは橋上。
・関ヶ原の勝者として大坂城入城の家康、大阪城多聞櫓。秀頼と対面の前に大阪城天守がイメージとして挿入される。
・三成処刑の六条河原、輿に乗せられやって来る三成の「遠景」は低い欄干付きの木橋、寄った画は流れ橋。処刑の河原は大堰川河川敷
・佐和山城から三成の息子を救出するくだり、城イメージに彦根城佐和口多聞櫓、城門は芦浦観音寺。救出後卯女や美和らと船出の湖畔は琵琶湖畔。
*卯女は土田早苗、父で元三成の草履とりをしていた猪之助は河野秋武、同郷の加藤次は林真一郎で徳川方につき三成を密告。三成が側室に生ませた、大坂城へ人質に出していた姫・美和は岩井友見。福島正則は有川正治。
2008/3/1

■ 柳生あばれ旅 第13話「殴り込み!女風呂 −白須賀−」1981.1.6テレ朝/東映

 正月に浮かれる宿場、裏では吉田藩取締出役が民に無体を強いようとしていた。柔弱に見えた若旦那が、好きな娘のため体を張るのを見た又十郎は、悪党を懲らしたのち二人の手を結び合わせてやる。

ロケ地
・観音様に初詣のお雪、不明(門と石段、参道脇に屋形、石段下は石畳)。チンピラを雇ってお雪を助ける芝居をしようとした若旦那だが、横から又十郎が出てチンピラをボコってしまい目論みは失敗。
・美人コンテスト会場の稲荷、石座神社。舞殿と前の石段を中心に使う。
・吉田藩出張屯所が置かれている妙徳寺、西明寺。山門内外と方丈。
・松の湯へ八木のあと入り込んだ荒木又右衛門の昼寝の夢、柳生兄弟に勝つ幻想の浜辺は琵琶湖西岸
*小間物屋の小町娘・お雪は西崎みどり、母は正司歌江、若旦那は古代一平。冥加金吊り上げ・コンテスト優勝者要求など無体を尽くす取締出役は草薙幸二郎。松乃湯の年増女は樹々希林、はじめ柳生十兵衛と名乗り入り込む八木重兵衛は小島三児、コンテスト司会もつとめる瓦版売りはうえだ峻。

■ 必殺仕事人IV 第40話「主水世にも不思議な朝顔を作る」1984.8.3ABC/松竹

 朝顔ブーム過熱、新種を狙って朝顔作りの職人を害する悪党ども。市井の人々に花を楽しんでもらおうとしていた男の夢が断ち切られるほか、彼を慕う娘や世話を焼く老爺も巻き添えで殺されてしまう。
 ロケ地、加代が苗を仕入れに行く入谷の植甚、民家門。盛り場を流して歩くお雪の回想、燃える家は酵素河川敷、その後彷徨う道は北嵯峨農地(大覚寺際)。再会するお雪と阿曽次、北野天満宮(楼門、境内、本殿脇)。二人がデートの川辺、罧原堤下汀。二人に婚礼衣装を持ってくるオヤジさん、北野天満宮参道。出陣の主水がゆく石畳、妙顕寺か(バンクフィルム)
*朝顔作り名人の阿曽次は森川正太、お雪は桂木文、阿曽次を倅と思い構う老爺は小鹿番。朝顔狂いの札差は山口幸生、彼の情婦の植甚の女将は山口朱美で息子の若旦那は中嶋俊一。*タイトルは加代から買ったいい加減な苗から咲いた花、「貧弱な胡瓜」。

■ 遠山の金さん2 第8話「女が渡った泪橋」1979.4.12テレビ朝日/東映

 母心を利用して、嗅ぎ回る金さんを消そうとする賊の首領。道具にするのは己の息子という外道に、桜吹雪の制裁がお見舞いされる。

ロケ地
・子守に連れられた我が子に密かに会いに来る常磐津の師匠、上御霊神社舞殿前石畳(露店あしらい)。やって来た「父親」に会うなと言った筈と責められるのは福寿稲荷前。
・一人水辺に佇む子に会いに来る師匠、広沢池東岸(また親父が出て引き離し、薬包を出して金さん殺害を示唆)
・骨董屋の寮、中山邸通用門
*師匠は茅島成美、坊の父の骨董屋は山本清、手下の盗っ人は長谷川弘や阿藤海。
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