2009/3/31
■ 銭形平次 第886話「悲しき嘘」1984.3.21フジ/東映52
娘の幸せのため目撃証言を拒否する男、その要がなくなったあとの身の処しかたも渋いニヒルな親爺は若山富三郎、喧嘩独楽を生かした立ち回りも見もの。
ロケ地
- 土地買占めに反対していた男が土左ヱ門で見つかる川端、桂川松尾橋付近汀(男の住まいは深川界隈)。お嬢様に別れを告げる手代のシーンも同所、よりはっきり流れの方向が見える。
*飲み屋の親爺の実の娘だった辰巳屋のお嬢様は高見知佳、恋仲の手代は南城竜也、辰巳屋の主は大木実で手下に江幡高志。土地買占めの黒幕の唐物商は北原義郎、調度の甲冑とか怪しすぎ。あと「独楽屋」の内装も笑える。
2009/3/30
■ 銭形平次 第885話「平次隠密軍団」1984.3.14フジ/東映85
森川のダンナに見込まれ地方へ遠征の親分、助っ人の青年たちの協力を得ての救出劇はスリル満点の演出。
ロケ地
- 武蔵屋の娘がお花の稽古帰りに誘拐される道、車折神社参道。
- 渡世人に変装し桑野宿へ向かう平次、嵐山自転車道〜広沢池東岸(水無)〜北嵯峨農地(農道)。以降、滝と山道は不明(琴滝に似たフォルム/林道っぽい道)。
- 桑野宿はずれの隧道、不明(山腹に「穴」、山肌に岩露出、ここへの道は谷地田っぽい野道、溜池端なども)。
*助っ人は崎津隆介ら。桑野宿で生糸利権をむさぼろうとする貸元は汐路章、子分に黒部進や福ちゃん(大目立ちの保存もの・人質に持ってった握り飯の落としっぷりナイス)。
2009/3/29
■ 鯉名の銀平 雪の渡り鳥 1983.5.20CX/東映
下田湊を仕切る一家の小頭・銀平には恋仲の娘がいたが、曲折あって弟分に譲り草鞋を履く。しかし旅先で親分の死を聞かされ、行きがかりで駆け落ち者を助けたことで恋しい女の姿が脳裏をよぎり、故郷へ立ち戻る。案の定下田は阿漕なヤクザに仕切られており、肝心の二人は銀平への遠慮と心残りから揺れているのだった。
ロケ地
- 下田の海は現地ロケ、荒波寄せる浜や断崖、海を望む丘など出るが詳細は不明。
- 帆立一家の多治郎とサシで勝負の銀平、鳥居本八幡宮舞殿、本殿前。
- 銀平が下田を出て五年の木曽・妻篭宿、草鞋を脱いだ一家で悶着を起こした若者を助けるくだり、捨て身の女が解放される恋人を確認する祠、大覚寺天神島(夜間撮影、祭礼の幟あしらい)。銀平の助けで逃げおおせた男女が礼を言うため待っている雪の街道は不明(杉木立の山道、マジ降雪)。
- 故郷へ立ち戻る銀平の辿る道、海崖や富士を望む野、滝(浄蓮の滝?)、山頂の薄野など現地ロケか。
- 廃屋と化した大鍋一家を見たあと、銀平が参る先代の墓、不明。
- 酒肆・川増の女将が富蔵を誑し銀平に注進におよぶところ露見し斬られる夜道、鳥居本八幡宮小柴垣道。女将の悲鳴を聞いた銀平が出てくるお堂(墓地のそば設定)、大覚寺五社明神(舞殿に扉あしらい)。女将をタテに銀平を脅す富蔵が返り討ちに遭うシーンは鳥居本八幡宮にスイッチ、舞殿下の広場。
2009/3/28
■ 銭形平次 第884話「狂言夢芝居」1984.3.7フジ/東映
憎めないモテモテ男が、髪結いの亭主におさまる過程を描く話。女ごころを踏み躙るお芝居は、とんだ性悪だったグルーピーに利用されておおごとに。
ロケ地
- 髪結い女の前歴を聞き込む平次、木場イメージの材木置場、不明。
- 髪結い失踪に関係していそうな元盗賊について聞き込み回る新吉、小峰さんのお面売りの露店は中ノ島橋たもと(欄干がちらりと映り込む)。万七が漁師らに聞き込む川端は嵐山公園中州舳先。
*四人の女を食い漁る青年は火野正平、はじめはターゲットに入っていなかった健気な髪結いは松本留美、彼を振る踊りの師匠と芸者は谷川みゆきに村田みゆき、可愛い顔して賊を引き込んでいた矢場女は栗田陽子。引き込みを強要する、髪結い女の亡夫の盗っ人仲間は浜田晃。
2009/3/27
■ 遠山の金さん 第26話「お奉行に惚れた女賭博師!」1982テレビ朝日/東映
素人衆を博打に引きずり込む悪党、彼らの親玉を親の仇と狙う姐さんに肩入れする金さん。お裁きが堅気に立ち戻る契機となる、粋な展開。
ロケ地
- 掛取り帰りの紀州屋の手代が野博打に誘い込まれる八幡境内(縁日)、仁和寺観音堂脇石畳に露店あしらい・お銀はかりんとう売り。引っ張り込まれる賭場は境内に莚掛けの小屋あしらい、消されたあと吊りで見つかる林も境内、瓦練り込み塀や金堂がちらちら映り込み。
- 秋虫を売るお銀、大覚寺五社明神鳥居脇に露店。近くで山十一家が野博打開陳。仕舞って帰るお銀を送ってゆく金さん、放生池堤〜護摩堂前(金さんに叩きのめされた山十一家が人数を繰り出し立ち回り)。
*山十の陰謀で父母を亡くしたお銀は岩井友見。元八王子千本槍同心の博徒・山十は菅貫太郎、子分に峰蘭太郎と平沢彰、賭場でラス立ちのシーンではこの二人とともに福ちゃんが中盆をつとめる。
2009/3/26
■ 銭形平次 第883話「盗まれた殺人計画」1984.2.29フジ/東映52
金持ちの馬鹿旦那の人もなげな振舞いは、己が身に災いを呼ぶ。憎悪から発した企みの「変遷」を、再現ドラマタッチで描く。
*ロケなしセット撮り。馬鹿旦那は原田大二郎、赤マフラーの取り巻きは平沢彰、欲をかいた番頭は遠藤征慈で別の意趣もある模様。馬鹿旦那にいたぶられ殺しを企む鳶の青年は片桐竜次、計画に手を貸してしまう情婦は金沢碧。冒頭、馬鹿旦那と取り巻き連を見て平次にボヤく八のくだり、二人の後ろで蝦蟇の油売りの商品を見ている客に福ちゃんと峰蘭さんチラリ。
2009/3/25
■ 銭形平次 第882話「十手が泣いている」1984.2.22フジ/東映52
隠れ遊びの賭場を摘発しようとした下っ引志願の青年の惨死、十手を貸したことで胸を痛める新吉の心も慮る親分が泣かせる一話。怪しのカジノ描写と、平次が隠し部屋を見破る段の仕掛けが面白い。
ロケ地
- 茶室の地下に隠し賭場がある鳴海屋寮、不明(細竹編みの塀が続く瀟洒な冠木門、庭には大刈り込み)。
- 隠し賭場へ踏み込むも露見し殺された下っ引が見つかる川端、広沢池東岸(水無)。
- 隠し部屋を作った大工が殺されて見つかる葦原、広沢池西岸。
- 八の前で仕込み芝居をしてのける五郎蔵のくだり、町中のセットから移動する土手は嵐山自転車道、芝居→マジ刺しの原っぱは罧原堤下河原。
*消される下っ引は三波豊和、彼を裏切っていた親分の五郎蔵は和崎俊哉。回船問屋の鳴海屋は武藤英司、手下に堀田真三や小峰隆司。
2009/3/24
■ 銭形平次 第881話「裏切者は二度死ぬ」1984.2.15フジ/東映52
押し込み強盗の内輪揉めと見えた事件はあとをひき、虚偽の果て黒い淵へ堕ちていった哀れで惨めな男女の事情が照射される。
ロケ地
- 商家へ押し込んだ二人組が船で逃げようとする川端、大覚寺大沢池畔(相棒に刺されて瀕死の片割れを万七が知らずにぶっ叩き、死んじゃってびっくり)。
- 死んだ賊が葬られる了泉寺、不明(立地は丘の上か、墓石の間に落葉散り敷く林間。法名からみると浄土宗?)。
- お梶の回想、定吉に手を引かれ安中の岡場所を逃げ出したくだり、民家前畑。このあと逃げ回る竹林、および実を潜める小川は北嵯峨か。小川は大沢池土手下っぽい。
*己を死んだことにして盗金を独り占めしようとした賊は蟹江敬三、女房は山口果林。彼らを追ってきた安中の地回りのかしらは上野山功一。
2009/3/23
■ 銭形平次 第880話「花嫁殺人事件」1984.2.8フジ/東映52
祝言の夜に起きた花嫁殺し、裏にはどろどろの愛欲。万七のフライングで牢にぶち込まれた前科持ちが、平次の活躍で救われてメデタシの絵で締める。
ロケ地
- 殺人犯に手を貸した役者崩れのオカマが土左ヱ門で見つかる大川、中ノ島橋下手河原、見物衆は橋上に。
- 大番屋、大覚寺明智門。釈放された彫師を見送ったあと、八と新吉を連れ町をゆく平次(ED被り)、大覚寺放生池堤〜中ノ島橋上。
*花嫁を亡くした「悲劇の婿」の手代は河原崎建三、彼とわりない仲になっていた大店の後妻の「花嫁の義母」は亀井光代、娘を殺されたコキュは北原将光。疑いを向けられる彫師は大竹修造、偽証なんかもして彼を支える健気な恋人は田坂都。殺しのトリックに一役買ったオカマは峰蘭太郎、オネエ言葉での芝居もあり。
■ 水戸黄門39 第22話「濡れ衣晴らし春満開」2009.3.23TBS52
江戸へ戻りさあ早月の祝言と思いきや、当のお相手がとんだ嫌疑をかけられ大ピンチ。彼を盗っ人に仕立てて千両箱を掠めとった元盗っ人の回船問屋の後ろには、ミニ隆光が控えているのだった。
ロケ地
- 橋場邸、妙心寺大雄院。後段、早月が情報を持って走りこむくだりでは門右手の塀際が印象的。
- 朋輩と夜桜見物に出て盗っ人を見るも、「盗られた」垂水屋の讒言により捕縛されてしまう大二郎、大覚寺大沢池北辺水路畔(北側並木手前に「塀」をセッティング)。
- 水戸家上屋敷イメージ、西本願寺大玄関門。
- 江戸城イメージ、皇居巽櫓。
- 早月と「現場」に行ってみる大二郎、彼らの前に粂八が現われるのは大覚寺天神島。沈めていた金箱引き上げも同所。
- 西山荘イメージに本物。
*橋場大二郎は徳重聡、彼が助けた食い逃げ男の粂八は伊藤高、その元仲間の賊の現・垂水屋は黒沢年雄、グルの僧・栄昌は原口剛。
2009/3/22
■ その木戸を通って 市川崑監督作品 1993CX制作、1995OA、2008劇場公開
一人娘が嫁ぐその日、花嫁の父として心中複雑な平松正四郎のもとに、失踪した妻の消息が知らされる。
あの日「妻が通った木戸」の追憶から、回想のかたちで妻・ふさとの奇妙な経緯が描かれる作り。リリカルな映像で綴られる、軽妙にして真摯な愛の物語は、正四郎の胸一つに秘密を蔵し静謐の裡に幕を閉じる。
ロケ地
- 監査のためお城に詰める平四郎、お城は彦根城天守(遠景、近景)。中老・田原に呼び出されるくだりで映る御廊下は建仁寺方丈廊下。
- 家に「娘」がいる話を聞いて帰宅する平四郎、帰り道に民家塀際。ここは城下イメージに以降も登場。平松邸の門は不明(門内から見返りのアングルでは向かいにすぐ塀・妙心寺など大寺境内の路地ふう)。
- 因果を含められ平松家を出された「娘」が土砂降りの雨の中渡る橋、摩気橋(原作呼称・井倉川)。雨宿りしていて駕籠舁きにからまれる辻堂(原作では城下はずれの観音堂、「辻堂」表現も)は大覚寺護摩堂。
- 中老の次男ら朋輩が「娘」を追い出せと平四郎に話しながらの城下がりの道、下鴨神社河合社脇。罠じゃないかなどと話すくだりで後ろに霞む塀は建仁寺にスイッチか。
- 娘・ふさの存在で整いかけていた話が微妙な中、当の城代の娘と気まずく行き会う道、南禅寺僧堂坂。
- 城代の娘との話を破談にするくだり、触れ太鼓が聞こえる城下の塀際は仁和寺塀(瓦練り込み塀、際に寄った絵・内か外かは不明)。破談の件がすんなり通り、喜び勇んで帰宅する平四郎が走る城内、彦根城城内・天守下の坂。尚走る城下の道は仁和寺裏塀(北塀外側)〜下鴨神社河合社脇(転ぶ平四郎を南東角の瓦越しに俯瞰)。
- 平四郎の父も認めふさと婚礼を挙げ、懐妊が判明したあと、城代が中老に娘の婚儀が整ったことを話す城中の御廊下、建仁寺方丈廊下。
- 監査で城に詰め切りの平四郎のもとへふさ失踪と告げに来る家扶の吉塚、彦根城太鼓門櫓。
- ふさに似た女を見たと知らせてきた、元下女のお伸からの文を見てふらふらと「そこ」へ赴く平四郎、仁和寺裏塀際〜下鴨神社河合社脇〜酵素河川敷(「一軒家」を仕立て)。
2009/3/21
■ 必殺仕事人2009 第10話「鬼の末路」2009.3.20ABC/松竹
母親の期待を荷うことに倦んだ三十歳児は、辻斬りをはたらくことで憂さを晴らすが、母は彼の犯行と知りながら事態を糊塗することに腐心し破滅すら許してくれない。悪鬼と化した男に殺された数多の無辜の命、怨嗟満ちて三番筋はあるまじきラッシュ、曲折を経て「依頼」は母親が息子の仕置を願う運び、惑いの裡にあった若手の仕事人が致命的なミスを仕出かしたところで中程。
ロケ地
- 儀助が怨嗟の歌を詠む土手、不明(セットか)。
- 源太がからくりの店を出す縁日(?)、今宮神社高倉下。暗殺者であることに悩み青臭い感慨を述べる源太を手厳しく諌める小五郎のくだり、源太が腰掛けているのは稲荷社西側の石垣・南望のアングル。
- 儀助が「黒頭巾」に変じるところを目撃する用人たち、および小山内家下男・喜平を黒頭巾に仕立てて殺す場面でも出る「稲荷」、竹中稲荷かセットか。
*母は池上季実子、スポイルされた息子は荒川良々、途中から主に牙をむく用人は平泉成。
2009/3/20
■ 銭形平次 第879話「恐怖の宿」1984.2.1フジ/東映
身代金目当ての立て籠もり事件発生、居合わせた森川のダンナや万七に八まで人質に。新吉の潜入により投げ銭の効果が倍増、爆薬を無力化して悪党をお縄の運び。
*ロケなしセット撮り。一味の首領は苅谷俊介、裏切って消される子分は宮口二朗。脅迫の材料になる札差の放蕩息子は小野進也で父親は神田隆、若旦那と船宿にしけこんでいた水茶屋女は泉じゅん。
*脅迫に使う爆薬が漫画チックな束、ほとんどダイナマイト。親分の立ち回りはシルエット。
2009/3/19
■ 銭形平次 第878話「悪同心の野望」1984.1.25フジ/東映52
出世という妄執に憑かれた者どもが落ちた闇は深く、保身行動がさらなる犠牲者を積み上げてゆく。途中からはもうコイツしか犯人有り得ない展開で親分もイヤーな顔して見ている始末、丁寧な現場検証がしたたかな悪党を追い詰める。
ロケ地
- 南町奉行所、大覚寺明智門。出てきた筆頭同心・加賀を呼び止め内々に話がと告げる田坂同心、有栖川畔(河床から見上げ)。
- 加賀を殺る手筈を船頭と打ち合わせる田坂、中ノ島橋下・背割上(中州側の岸に編笠を着た長谷同心)。
- 加賀が呼び出される屋形船、大覚寺大沢池畔に繋留(以降も捜査段階で登場)。加賀を殺した船頭が死体を置くのは天神島祠、翌朝の検死で夜釣りに出ての凍死と片付けられ。
- 荒らされていた長谷同心の部屋について考え込む平次、大覚寺大沢池船着(大)。
*上司を殺る、ライバルの従兄弟を殺る、果てはグルの船頭も口封じという極悪同心は長谷川哲夫、地位を譲れと迫って殺される馬鹿な従兄弟は西沢利明でおんなじくらい悪辣設定。
2009/3/18
■ 銭形平次 第877話「風は知っていた」1984.1.18フジ/東映52
脅迫者を殺したと見られる男のアリバイ崩し、手詰まりと悩む平次にヒントを与えたのは、お静が買い求めていた風車を回す隙間風だった。
ロケ地
- 結城屋の入婿が通いつめる水茶屋、不明(聞き込みのくだりでは庭木っぽい背景、尾行の段では門が映るがあしらいものっぽい←うしろに塀)。
- 入婿を呼び出し番頭殺しについて切り込む平次、愛宕念仏寺本堂脇。
*入婿は寺田農、平次との腹の探り合いが見もの。殺された番頭のことを聞き込みの段で火野正平カメオ出演。
2009/3/17
■ 遠山の金さん 第25話「あばれ神輿に祭りが燃えた!」1982テレビ朝日/東映52
祭りに配下の臥煙を繰り出し冥加金を強請る旗本、彼が宰領する火消し屋敷に紛れ込んでいた入墨者の青年の哀話を絡める。
ロケ地
- 祭りで乱暴をはたらく臥煙の中に兄を見た妹が「あんちゃんじゃない」と呟き通る道、広沢池東岸。
- 浪花屋の「下りもの」の夫婦が喋くる大坂自慢、天神祭のイメージ映像挿入(天神境内や船渡御など)。
- お使い中の妹を呼び止め、二度と火消し屋敷に来るなと諭す兄、広沢池東岸(並木と池端)。
*妖怪・鳥居の片手落ち裁き(後で無実と判るが「一事不再理」)で入墨者となった青年は森次晃嗣、妹は遠藤真理子で夜鳴き蕎麦屋の父は岩田直二。若年寄狙いで資金を町役たちから分捕る旗本は南原宏治(金箔元結など付けて派手)、腹心の与力は八名信夫、臥煙に白井滋郎、家士に峰さんや福ちゃん(?)ちらり。
■浪花屋夫婦は京唄子と鳳啓助、格段のエピソードなく川常の常連が移動してきている。
2009/3/16
■ 銭形平次 第876話「笛屋敷殺人事件」1984.1.11フジ/東映52
笛の佐野川流家元の後嗣をめぐる鞘当ては、遂に血生臭い事件を出来するが、事の起こりははるか昔。辛い日々を過ごしてきた家元夫婦の、強い紐帯が物悲しい。
ロケ地
- 三代目指名の技競べの日、お静が入ってゆく家元屋敷の門、中山邸通用門。
- 三代目を射止めた男が祝宴の帰り殺される柳橋界隈、大覚寺石仏付近。
- 三代目になれなかった了以が立ち尽くす川原、柊野堰堤下。
- 三代目にくっついていた島帰りが殺されて見つかる柳橋界隈の溝、大覚寺放生池源頭(有栖川からの分流を導く土管が見えている)。
- 家元宅へ聞き込みにゆく平次、不明(導入は飛び石のある池泉、家元夫人が応対するのは茶亭っぽい建物の縁先)。
- 暇を貰うと言い出し家元に叱られた了以が笛をさらう川原、柊野堰堤。その音色が聞こえてくる家元邸の庭先、不明(娘が上がってきているので起伏があると知れる。阪口の庭のような作りか)。
- 家元夫人が平次の偽手紙で呼び出される明神境内、大覚寺五社明神本殿。この場へ出てきた家元が語る「犯行」の回想、大覚寺石仏、護摩堂、放生池源頭。先に出たシーンになかったアングルが足されている。
*苦悩の家元夫婦は横内正と赤座美代子、娘は松本美奈子で恋仲の弟子・了以(当字・正訓不明)は小林芳宏。家元夫婦を脅し三代目指名を強要した弟子は西園寺章雄、大元の色魔強盗は田中弘史。
■ 水戸黄門39 第21話「狙え一攫千金」2009.3.16TBS52
富籤に不正で丸儲けを目論む悪党どもは、頼りない若旦那をいかさま博打でハメてお店乗っ取りなどもしていたが、この青年を思う「心の母」の行動が老公の目にとまってしまい、悪企みは一巻の終わり。
ロケ地
- 悪い神主が専横を極める福神社、平岡八幡宮。富突きは舞殿で行われ、玉垣まわりや脇参道も映る。お秀が神職たちにつまみ出される門は参道に面した社務所門。
- 富突きは怪しいと老公に報告するお娟、上御霊神社高倉下に茶店あしらい。
- 千両当たって町衆にもみくちゃにされ逃げてくる新助たち、ヤクザが出て囲まれる町角は上御霊神社本殿裏手。後段、若旦那に博打の手ほどきをせよと迫る老公のシーンもここの裏手で。
*先代の女将の臨終に託された赤子を己が亡児と重ね見守ってきたお秀はうつみ宮土理、お店を潰してしまった頼りない若旦那は北山雅康。悪い神主は田口計、グルの堺奉行は柴田p彦。お秀の勤める旅籠の女将は三島ゆり子、老公と若旦那を捕縛に出張る役人に峰蘭太郎、ラス立ち福ちゃん超チラリ←お仕着せの下っ端役人・格さんに頬桁はたかれ。
2009/3/15
■ 赤西蠣太 1992.1.2TX/CAL/映像京都
国元の奉行から遣わされた、変わり者の間者が巻き起こす珍騒動。彼は痛む腹を抱えつつ粛々と任務を遂行してゆくが、証拠をつかみいざ敵方の屋敷を退散するにあたり怪しまれぬため取る行動は、腸捻転自己治療と同じくどこか間が抜けているのだった。
ロケ地
- 入船屋が娘を連れてやって来るくだり、赤西が応対する玄関は相国寺大光明寺式台玄関。お鯉を奥向きに案内する赤西、庭(池泉)は仁和寺宸殿か。奥方に引き合わせる庭先は随心院書院。
- 伊達兵部を訪ねて麻布仙台坂へやって来る原田甲斐、駕籠をおりる玄関は大覚寺式台玄関。
- 亀千代ぎみを狙って伊達上屋敷へ入り込む刺客、門は大覚寺大門。
- 青鮫が赤西を診た按摩を呼び止める町角、妙心寺福寿院道。妾宅で接待ののち按摩を斬るのは仁和寺裏塀(角)。
- 按摩の始末について赤西に話す青鮫、釣り船は大覚寺大沢池に、帰り道は仁和寺裏塀際。
- 小波へ付文して逐電の赤西がゆく道、大覚寺大沢池北辺並木、その後の山道は不明。
- 赤西に差し向けられた追っ手のくだり、旅籠から逃げた赤西を追う野道は酵素河川敷(小川の橋を渡る)。くたびれて休むお堂は大覚寺護摩堂。その前を雲水に化けて通過した赤西が振り返る林、大覚寺梅林。
- 伊達安芸が甲斐らを幕府に訴え評定が開かれるくだり、イメージに相国寺方丈。導入は南面全景、次いで裏廊下と西塀(内側)が映し出される。この間安芸に斬りかかる甲斐の立ち回り、血染めの手がつかむ衝立は伊丹監督の映画で使われたものとよく似ている。
2009/3/14
■ 遠山の金さん 第24話「二人の母が情けに泣いた」1982テレビ朝日/東映52
外道のしでかす営利誘拐、子をさらわれた双親の嘆きと、とんだ悪たれを亭主に持ち辛酸を舐める哀れな女を描く。もちろん悪党どもはまるっと金さんに叩きのめされお白州へ。
ロケ地
- 赤子をさらわれた丹後屋が身代金を用意して待つ杉森稲荷、相国寺宗丹稲荷。物陰から近づく者を見て飛び出し、猫目に邪魔されてしまう金さんは鐘楼裏手碑のそば。
- 再度身代金受け渡しに指定の面影橋、中ノ島橋下河川敷。
- 故郷の木曽谷へ帰る常平とお光を見送る金さんたち、広沢池東岸(渡船場)。
*DV+博打狂いの亭主を持つ薄幸の女は水原麻記、亭主は沖田駿一でつるむ貸元は汐路章。赤子をさらわれた丹後屋夫婦は石山律雄と大竹あかね。 *川常は故郷の老親からの要請で店をたたむ運び、別れ際金さんに意味深な台詞を吐くがギャグ落ち。
2009/3/13
■ 必殺仕事人2009 第9話「怪物親」2009.3.13ABC/松竹
モンスターペアレントの攻撃に耐えかねた教師が「縊死」、事件の裏には愚かな母親たちを操る本物の怪物が控えていた。
ロケ地
- 料亭で勤番組頭と学問所筆頭講師の策謀を立ち聞いた涼次が、お菊に仕事の匂いがすると話す水辺、広沢池観音島(水無し、二人は干上がった池底に)。
- 夫の死後、三番筋に赴く妻が通る水辺の道、広沢池畔。
- 夫の墓に参る妻、広沢池池底(「州」に卒塔婆あしらい)。
*不正を持ちかけられ拒否し殺される正義漢の学問所講師は池内博之、妻は遠藤久美子。馬鹿息子の試験に手心をと持ちかける勤番組頭は田中健、その意を受ける筆頭講師は綾田俊樹。
2009/3/12
■ 銭形平次 第875話「大泥棒になった万七」1983.12.21フジ/東映85
凶賊の跋扈に際し平次が提案した潜入捜査のお鉢が、森川のダンナの横車で万七に。このどたばたと、本格の盗賊だった老爺の哀話がないまぜの捕物劇は、いつも通り平次の活躍でびしっと締められる。
ロケ地
- 伊勢屋を襲った鬼辰一味が、万七から逃れ船で逃走する川端、広沢池東岸。
- 賊の動きを観察していた左官が一味に殺される水辺、広沢池北岸。検分は東岸。
- 万七の変装がバレて呼び出される川端、広沢池東岸。
- 盗品売り捌きの黒幕の回船問屋の寮、嵐亭。中門と延命閣前庭。
*二年前まで「鬼辰」だった夜鳴き蕎麦屋の親爺は高品格、「鬼辰」を名乗り江戸で凶行を繰り返す元手下は田中浩。回船問屋は江見俊太郎、グルの地回りは伊達三郎。二年前鬼辰のせいで責を負い首を括った木戸番を父に持つ娘は佐藤万理。
*タイトルになっている万七親分の潜入捜査、いい気になってどんちゃん騒ぎはいつもの事だが、寝所で命狙われてるのに清吉や八に胡乱な行為と見做される万七…あの風体では似合いすぎか。
2009/3/11
■ 銭形平次 第874話「平次は俺が殺る」1983.12.14フジ/東映52
密告した情婦と捕縛した平次を憎悪する男が島抜け、凶行を重ねる。外堀からの狙いは図に当り、平次個人の問題と南のダンナ方ばかりか万七まで手を引き、窮地に立った親分は我が身を的にと昂然と姿を晒し夜の町をゆく。
ロケ地
- 仕事帰りの漁師が銛で殺される海辺、広沢池東岸(漁具あしらい)。
- 左源太の元情婦の嫁ぎ先を訪ねる平次、八たちが案じて出歩くなと言いつつゆく道は大沢池堤か。
- 身代わりに捕われ処刑された弟の塚にやって来て復讐を誓う源太、下鴨神社糺の森・池跡(柵や卒塔婆あしらい、設定は鈴ヶ森刑場。ラス立ちの死闘もここで)。
- 捕り方に加わることもあった大工が銛で殺される夜道、大覚寺有栖川畔。善助が刺される夜道は大覚寺境内か。
- 左源太が銛をかざし襲ってくる幻を見る平次、上賀茂神社ならの小川畔(夜道)。
*左源太は八名信夫、元情婦は鈴鹿景子で今の亭主の指物師・善助は住吉正博。
*常にも増してぶつぶつお叱言・逃げ腰の森川のダンナ、ちょっと「田中さま」風味。
2009/3/10
■ 銭形平次 第873話「脱獄死刑囚」1983.12.7フジ/東映52
死罪を申し渡され引き回し中の囚人が逃亡、しかしそれは平次が与力と示し合わせてのことで、見張り付きで泳がせている間に謎解きが展開。誰も彼も金に転んでいる事態の果て、遂に平次の前に大金を積んだ三宝が置かれる運びとなるが、もちろん親分は台を豪快にひっくり返す。
ロケ地
- 逃げてきた吉松を深川の女郎が匿う船小屋、広沢池東岸。小屋は水に張り出す作り。
- 両国小町が陵辱の果て殺された大川端、罧原堤下河原。
- 遺留品の象牙の根付から名の上がった札差の極道息子の件で向島の寮へ赴く平次、同道した同心に推理を聞かせ加担を指摘し立ち回りとなる夜道は下鴨神社泉川橋たもと(石の手すりのある「外側」)〜泉川畔、糺の森。
- 札差・山城屋の向島寮、不明(細竹編みの塀と瀟洒な門)。
*小塚原の露と消えかける吉松は森川正太、幼馴染の女郎は竹井みどり。札差は高野真二、そこへ出入りの同心は長谷川明男。
2009/3/9
■ 銭形平次 第872話「赤鞘の謎」1983.11.30フジ/東映85
非道な金貸しの上を行く外道、罪深さを承知しながら男に手を貸し、破滅の淵へ堕ちてゆく女の悲劇を描く。念入りに仕組まれたトリックを暴く、推理の過程も見もの。
ロケ地
- 賭場でスって帰りの直助が馴染みの酌婦と行く道、車折神社参道。直助の女房が朱鞘をたばさんだ浪人といるところを目撃される町角も同所。
- 朱鞘の浪人に斬られた直助が清吉に目撃される昌平橋、インドアセットと罧原堤下河原を組み合わせて使用。川浚いには桂川へ船を出して「橋」から見るふうに画面を切り替え、平次が現場へ再度足を運びヒントを得る段では川原に「橋たもと」の土手を表現する道具立てをセッティング。インドアセットは大向こうが書割のお馴染みのアレ。
*馴れ初めもアレな耐える女房は田島令子、外道亭主の直助は入川保則。直助にあっさり謀殺される金貸しは永野辰也、酌婦は加納みゆき、昌平橋で物音を聞いた按摩は北見唯一。
■ 水戸黄門39 第20話「踊り子の想いを繋ぐ天の橋立」2009.3.9TBS52
その昔不幸な経緯で離れ離れになった恋人たち、再会は敵味方。しかし女とその恩人の危機に、それまでつれないふうを装っていた男は、己を飼っていた悪党に牙を剥く。
ロケ地
- 天橋立を望む山へ駆け上がる一行、不明(山道)。橋立の砂州を望み、これから行く籠神社(このじんじゃ)の話をする段で神社イメージカット挿入。老公らと別れたお娟たちが旅の一座を見る道も不明。
- 梅若太夫が鬼政と話す宮津の浜、琵琶湖東岸(浜に巌、遠景に八幡の山なみと沖ノ島および河口州、牧町の湖岸と思われる。巌まわりにある祠はあしらいものか)。
- 梅若太夫の回想、鬼政=政吉と将来を誓い合った故郷・丹波の山里、酵素河川敷(二人で耕す田畑、「小川」の橋で手作りの簪を貰うシーンも)。双親を亡くしたお梅が身を寄せた叔父宅も同所、お梅を連れてゆく女衒を刺してしまった坂は降り口。
- 弥七および老公一行が当地を発つ海辺、琵琶湖東岸の浜。巡礼となって発つ鬼政を見送る太夫も東岸、「巌」のある、先に出た浜と同所。
*鬼政は小林健、梅若太夫は山口あゆみ、彼女を保護し世話してきた網元は綿引勝彦。網元の持つ墨付きを狙う悪徳商人は曽我廼家文童で手下に石倉英彦、グルの町奉行は中丸新将。太夫を売り飛ばした鬼叔父は小峰隆司、小判貰ってガハハ笑いが凶悪。ラス立ち福ちゃん入り、「助さん格さんもうよかろう」の老公の後ろにぼんやりピント合わない状態で大写し・反復横跳びふうのステップでキョドり。
2009/3/8
■ 赤西蠣太 伊丹万作監督作品 1936.6.18千恵蔵プロ/日活
伊達兵部の屋敷にやって来た新参者は、奸臣の悪事を暴く密命を受けていた…などと書くと深刻な、或いはステレオタイプの活劇とも聞こえるが、本作の主人公は飄々とした変わり者で、他の登場人物もいたってコミカル。このため「御大」が二役で演じる、型にはまった悪者が際立つのだが、当時アイドル的存在だった千恵蔵の醜男ぶりは徹底していて凄い。
なにしろ古い作品なので、ロケ地については皆目見当つかず。親も生まれてないような年代のはさすがに難しい。後年撮られた市川崑監督のテレビ作品では、この映画に出てくる風景をなぞったかたちでロケ地が選ばれている。
2009/3/7
■ 浪花の華 緒方洪庵事件帳 第9話「明日の華」2009.3.7NHK
しぶとい佐伯は果たして生きていて天游先生を誘拐、助けに行った章も監禁される危機には左近殿が現われるいつものパターン。別れの予感を胸に、章は万感の思いを込め無茶をする彼女を抱きしめるのだった。
ロケ地
- 江戸へ向け旅立つ章がゆく街道、大堰川堤。堤下からの見上げと、堤上を東望のアングルで、満開の桜を演出。設定は東海道か淀川筋か。
2009/3/6
■ 必殺仕事人2009 第8話「一発勝負」2009.3.6ABC/松竹
己が腕への矜持ゆえ「跡継ぎ」の倅を死なしめた親爺は、あくまで掏摸のやり方での仇討ちを試みるが、権力者には蟷螂の斧。恨みの筋は、身籠った嫁により仕事人に託される。
ロケ地
- 源太らが露店を出す縁日、車折神社(鳥居、参道)。ここでお菊とともに嘉助親子を見かける運び。
- 富吉が「掏り戻す」も敢無く捕まってしまうのを見かける涼次、大覚寺大沢池木戸(芸者を連れて通りかかる夜の川端)。富吉が仕掛ける相手の勘定組頭は望雲亭を出て屋形船に乗り込む途中。
- 事後、祠に祈る旅姿のえん、広沢池観音島(水無し)。
*富吉は神保悟志、倅に跡を譲った「先代」の名人は長門裕之、嫁は遠野凪子。サンプルの贋小判を財布に入れていて弁天の吉蔵一家に掏られる勘定組頭は石田太郎、つるむ両替商は田中弘史、グルの御金改役手代は阿倍潮、掏摸たちを狩るヤクザは下元年世。
2009/3/5
■ 銭形平次 第871話「影」1983.11.23フジ/東映51
半年前から揃って羽振りの良くなった男たちを怯えさせる「影」、怪異出現の裏には恋しい女を立ち直らせたい青年の思い。騒擾の咎も相手が影ではと、親分の情けが出てメデタシ。
ロケ地
- 偽証で朋輩を罪に落とした元手代が、影に怯え外へ走り出た挙句に墜死する石段、豊国廟鳥居下石段。
- 「お店の金を盗んで女と心中した手代」の兄の墓に参る妹、広沢池北岸汀に墓標あしらい(他にも簡素な卒塔婆等立てられ、野末の塚っぽい扱い)。
*辰巳屋の主におさまっていた元一番番頭は小沢象、偽証・心中工作等でグルの元木っ端大工は水上保弘、兄の不名誉な死で荒んでいた妹は西崎みどり、彼女を思い悪党どもを追い詰めた青年は坂東正之助(彼が女装を解いて「影」の正体を現す「柳原堤」は、当時「長七郎江戸日記」などで多用された、京撮の大がかりなインドアセット)。
2009/3/4
■ 銭形平次 第870話「はやり風邪」1983.11.9フジ/東映51
八五郎の風邪が、泥棒の正体を暴く。病の元の平次宅の雨漏りエピソードを前後に置き、厄介な盗っ人の跳梁を描く作り。
ロケ地
- それと知らず賊の情婦になっていた水茶屋女に聞き込みの平次、柊野堰堤下落差工。
- 女にやった簪でアシがついた賊一味の青年が仲間に刺される市中、仁和寺御影堂(お堂の裏手)。このとき、市中見回り中の八が水掛不動前にいて南へ歩いてゆく(その後賊を見かけ追うもくしゃみの発作で取り逃がし)。
*足のわるい古道具屋に化けていた賊のかしらは田口計、七味売りに化けた手下は松山照夫、鋳掛屋に化けて的を見張る男は石倉英彦、簪でヘマをやり制裁を受けた青年は下塚誠で女は早川絵美。
2009/3/3
■ 銭形平次 第869話「平次、暗殺!」1983.11.2フジ/東映51
平次に忍び寄る魔手、悪夢は正夢となりお静に危難が及ぶが、送り込まれた者の怪しさなどお見通しの親分は沈着冷静。愛妻をみごと救出したあと、企みを持った汚い男をしたたかに打ち据えるのだった。
ロケ地
- 平次が襲われたあとお参りのお静が狙われる神社、今宮神社本殿〜摂社脇。お静は夫に助けを求めるが間に合わず倒れ臥す…のは夢オチ。
- 平次を襲った「屋台の親爺」が殺されて見つかる市中、今宮神社高倉下(検分)。
- 捜査線上に浮かんだ竹細工師を聞き込み中、つけてきた魚屋を逆に誘い出し勝負の林、下鴨神社糺の森、手鉤で挑む男とやり合うのは池跡。
- 捕えた男を送り込む大番屋、大覚寺明智門(看板に「大番屋」)。
- さらったお静を船から上げる一味の男、広沢池東岸か(汀と料亭跡?)。
- 森川同心と大番屋を出てきた「黒幕」の前に立ちはだかる平次、大覚寺護摩堂前。
*新吉を誑かし内懐に入り込む悪女は一色彩子、森川の上司だった黒幕は土屋嘉男。湯屋に出没する噺家志願の幼馴染は円楽師匠。
2009/3/2
■ 銭形平次 第868話「七つの顔の平次」1983.10.26フジ/東映85
事件は藩札偽造、悪党どもにさらわれた彫師を救うためあの手この手の親分が、いろんな風体に作って八面六臂の大活躍。解決後には、彫師の息子が子分入り。
ロケ地
- お静の下駄の鼻緒をすげてやる新吉、松尾大社楼門前石畳、楼門下。
- 植木職人に化けて相良藩邸へ潜入する平次、家老と鳴海屋が密談の座敷は枳殻邸臨池亭(平次は池越しに建物を見るかたち、菅貫らは北から廊下を歩いてくる。この前に映る藩邸の門や露見後の立ち回りはセット撮り。老爺に化けてやり過ごすくだりは不明)。
- 秘密工房から逃げた彫師が殺される夜の掘割、大覚寺御殿川河床。翌朝の検分は松本酒造前東高瀬川堤。
- 逸る新吉を諌める「無宿人」の平次、日牟禮八幡宮境内(拝殿裏手東望・蔵映り込み)。
- 根城が船蔵らしいと聞いた平次、蔵の建つ掘割へ船をつけるのは八幡掘、堀端の石垣に取り付き侵入の運び。覗き込む蔵はセット、侵入者を見つけた追っ手が駆け上がる土手は東高瀬川堤(平次は八幡堀を船で逃げ去る)。
- 新吉に彼の父が秘密工房の蔵にいたと告げる平次、日牟禮八幡宮境内(水場越しに拝殿を望むアングル)。
- 子分にしてくれと申し出た新吉に捕り技を仕込む神社、松尾大社舞殿まわり。
*相良藩家老は菅貫太郎、つるむ回船問屋は井上昭文で手下には博久はじめお馴染み脇役陣がいっぱい。
■ 水戸黄門39 第19話「酔いどれ侍奮い立て」2009.3.2TBS51
腹違いの弟に家督を譲るべく放蕩を装う兄、遂に父から勘当を言い渡されるが、その元も父の身に降りかかる難儀も、特産品を私する悪党の差し金なのだった。献身的な恋人芸者が父と子の蟠りを解く働きをするが、黄門的には珍しく身分違いは超えず身を引く、しんみり結末。
ロケ地
- 嫁ヶ島を望む宍道湖を映したあと、一行が立つ浜は琵琶湖岸(漁具あしらい、浜には水制が見える)。宍道湖は後段も挿入イメージで出て、夕景が美しい。
- 源一郎が助けた人足を匿う山寺、イメージの山不明。
- たたら場の煙突が立つ山中、酵素か。
- 松江城、本物の天守をイメージに。
- 父から勘当を言い渡されたあと母の墓に参る源一郎、琵琶湖岸に墓標あしらい。
- 源一郎の父を陥れるための芝居をする大八が臨検される浜、琵琶湖岸(松原)。
- 当地を発つ一行、弥七がゆく街道は大堰川河川敷か。一行のゆく道は大堰川堤。
*源一郎は比留間由哲、父の勘定奉行は江藤潤、芸者は国分佐智子。鉄の横流しで私腹を肥やす次席家老は成瀬正孝、つるむ鉄山師は丹古母鬼馬二。
2009/3/1
■ 茶々 天涯の貴妃 橋本一監督作品 2007.12.22東映
生涯に三度の落城を経験した、戦国の女を描く。死にゆく母から二人の妹を託されたその女は、生き延びることを専一とするが、実父と義父の仇である秀吉の子供を産むという過酷な運命が待っている。彼女を恣にした老権力者も次代の主も、哀れな女を深淵に追いやる触媒でしかなかった。
ロケ地
- 茶々はじめ浅井長政の遺児三人が留め置かれる安土城の一角のくだり、門は毘沙門堂勅使門、室内の描写は清凉寺本堂裏回廊と方丈座敷。
- 小谷城跡に佇む茶々、小谷の衆が会いに来て舞い踊る薄原、不明(山の端に陽)。
- 聚楽第に入る茶々、二条城唐門〜二の丸車寄(赤絨毯で迎えられ)。
- 大坂城入りする茶々、城外観は大阪城千貫櫓を前面にして画面右手に伏見城天守を合成。大阪城大手門を茶々の輿が入り、このあとは伏見城にスイッチ。
- 小田原攻めのあとの首実検、不明。
- 淀城、水口城。城門前の橋に衛士を配置。
- 小督が江戸へ向かう街道(浜辺)、不明。
- 醍醐の花見、不明。
- 関ヶ原から十年、武術の稽古をする秀頼、伏見城天守下。
- 大坂攻め、城に大砲を撃ち込む大御所の陣地、竜王か(白っぽい水食地形の丘)。
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