時代劇拝見日記
2011年4月

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2011/4/30

■ 柳生旅日記 天地夢想剣  萩原遼監督作品  1959.10.4松竹

 片目を失った代わりに、剣の極意を識る十兵衛。彼の目を傷つけた浪人は、謀反の兆しある大名家について記した密書を持ち去る。それを追う任務を買って出る十兵衛、手強い相手との再戦を期して旅へ。高僧により導かれた四国では、秀頼の名で反徳川勢をつのる、怪しの一団が蠢いていた。

ロケ地
  • タイトルバックのお城イメージ、二条城隅櫓と濠、石垣。
  • 江戸城イメージ、和歌山城天守
  • 登城した彦左衛門の爺さまが、ぶつくさガミガミ小坊州を叱りながら歩く廊下、不明。
  • 毛利家家臣と試合う十兵衛、吹上の庭は勧修寺庭園。試合を見る将軍は書院座敷に。上様や、同席した蜂須賀候は勝利者の十兵衛を誉めそやすが、父・但馬守は苦言を呈する。
  • 一手指南と柳生道場へ押しかけ、門弟たちと押し問答の茨木左源太、大覚寺大門(東側の塀に腰板塀パネル取り付け)。ちょうど十兵衛が帰ってきて、左源太を道場に上げ試合う運びに。
  • 父の訓示ナレーション被る、十兵衛が奈良へ向かう道、不明(峡谷を望む山道、谷山林道か保津峡か)。左源太が出て挑みかかる山道は、両側岩壁(?)の切り通しっぽい山道、向うは深い谷。
  • 宝蔵院流道場、高山寺石水院門。立ち会った僧に託された若者・丑之助を連れて出てくるところへ、奈良屋が旅支度で合流しようとするも女房に阻まれるシーンは裏参道の坂。
  • 旅ゆく十兵衛と丑之助、怪しの一味に襲撃される竹林、不明(起伏あり、手入れされた明るい林床)
  • 阿波・徳島の港、琵琶湖西岸に町なみあしらい。対岸の三上山が映り込んでいる。
  • 描かれた駒の瞳が瓢箪になっている絵馬を見つける、一番札所の霊山寺、不明(仁王門越しに境内、芝居が行われる絵馬堂はセット撮り)
  • 札所・極楽寺、不明(門、方形のお堂)。十兵衛が絵馬堂を調べていると、三番目の寺にもあったと藤四郎が駆けてくる。
  • 大日寺、不明(門から参道を見る図、ちょっと坂で奥にお堂)。丑之助が絵馬を見ていると、鎖鎌持った一味に襲われ失神、しかし明神ヶ嶽の名を聞きつける。
  • その山へ行ってみる十兵衛、狼煙小屋を発見する山頂は湖南アルプスか。
  • 81番・白峰寺、不明(山腹に狭い参道石段、坂上がったところにお堂で杉の大木あり。帰り道は杉林の坂、広いめ)
  • 白峰寺にいた怪しの巡礼たちを追ってゆく十兵衛、途中でぬいに仇討ちされかかる山道、不明(山腹)
  • やっと一味に追いつく山、湖南アルプスか。「秀頼」の山砦はセット。
  • 次々と絵馬が置かれてゆく諸堂、不明。屋島寺はお堂と仁王門、八栗寺は水場とお堂、志度寺は方形のお堂。87番・長尾寺は方形のお堂。
  • 阿波踊りの群集に紛れて蜂須賀候が拉致されるくだり、一味が駕籠を持ち去る「町角」、探し回る十兵衛がゆく石畳、ぬいが十兵衛を狙う男を斬り捨てる瓦練り込み塀付近など、大徳寺境内と思われる。
  • 蜂須賀候が引き据えられる大窪寺、不明(門、塔。芝居が行われるお堂はセット)
  • 彦左の爺さまが丑之助に「又右衛門」の名を呉れる船着き、琵琶湖西岸(木製)

2011/4/29

■ 四谷怪談 お岩の亡霊  森一生監督作品 1969.6.28大映

 禄を離れた侍は、傘張りの日々に倦みうまい話を求め、体よく大店の娘の心を射止めるが、妻子の処分を求められる。元々が欲得ずくで娶った妻なうえ、生来酷薄な男は、世にもおぞましい凄惨な手立てを講じるが、憤懣の裡に崩じた魂はすぐに祟りはじめる。
「我欲が男の悪なら、死霊となってとり憑く妄執は女の業、悪と業の戦いなら己一人の力で生き抜いてみせる」「首が飛んでも動いてみせるわ」と嘯く、がっつり骨太な佐藤慶の色悪が見もの。

ロケ地
  • 遠州相楽藩城(このあと奥州に減封)彦根城。天守、天秤櫓、城内石垣など。人を出しての芝居もあり。
  • 禄を離れ江戸へ向かう藩士たち(伊右衛門とお岩のほか、民谷左門一行も)、不明(谷地田沿いの地道)
  • 貧乏暮らしにクサり、妻に当たって家を出てきた伊右衛門がゆく雑踏、仁和寺塔前石畳に露店あしらい。このあと茶店で庄三郎たちの話を立ち聞き。
  • 伊勢屋の娘がゴロツキにからまれているところへ現れ、颯爽と助けて去ってゆく伊右衛門、仁和寺林間。
  • ゴロツキに金を渡す伊右衛門、仁和寺観音堂脇。次第を見ていた左門が現れ、伊右衛門を難詰。
  • 舅・左門を斬り捨てる芦原、セットか。ここでは直助が庄三郎を殺していて、悪人二人の鉢合わせ。後段、薬を持ち出した小平をシメる芦原も同所か。

2011/4/28

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第13話「天下の大勝負」1986.1.2TX/東映

 天一坊は遂に江戸入り、親子証拠調べが執り行われるが、吉宗と忠相の腹は決まっていた。
新六郎は伊賀介と決着をつけ、新天地へ羽ばたいてゆく若者たちを見送る。

ロケ地
  • 天一坊が宿館とする、品川・八ツ山御殿、中山邸門。中の高楼はセット。
  • 役宅から天一が落とされたあと、同じく去った吉宗の駕籠を襲う伊賀介、南禅寺僧堂坂。駕籠の中から新六郎が現れ、殺陣は三門にスイッチ。
  • お美津とともに旅立ってゆく僧形の天一を見る新六郎、谷山林道(天一たちは下の切り通し、新六郎が去る道は頂上付近か)
  • 長い闘いだったと忠相に述懐する吉宗、枳殻邸印月池畔。

2011/4/27

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第12話「激震!八代将軍の座」1986.1.2TX/東映

 吉宗が将軍位に就いて以来、大火頻発し盗賊横行。それには人為が働いていたが、もっと大きな火種が伊賀介によりもたらされる。

ロケ地
  • お庭番に盗賊・雲切仁左衛門を消せと命じる大岡忠相、枳殻邸回棹楼
  • 京、鳥羽大納言別邸、法然院山門
  • 佐和の住んでいた家に立ち寄る登畿、野道は北嵯峨農地農道、空き家の傍に立つ佐和の墓標は酵素木の傍。
  • 鳥羽大納言が伊賀介に天一坊を寄越せと持ちかける屋形船、大覚寺大沢池
  • 旅の徒にある新六郎、天一に斬りかかられる峠は谷山林道切通し。
  • 天一は八日も帰っていないと和尚に聞かされる伊賀介、西明寺(山門、境内)
  • 天一が庄屋の娘と会っていると村人が来てボコる山麓、大覚寺大沢池堤。足を引きずり戻ると伊賀介が待っている竹林、北嵯峨か。
  • 京へ上った天一が宿館とする洛北・浄楽院(字は当て字)一様院山門に「徳川天一坊」の大看板と幔幕等あしらい。
  • 尾張家上屋敷、仁和寺本坊表門。継友が御供番頭・赤川大膳に藩籍を捨て天一の側に付けと命じるくだり、イメージのみ。
  • 天一はお佐和の子か、と忠相に問う吉宗、枳殻邸印月池畔。
  • 京を出立する天一坊の行列、嵐山自転車道

2011/4/26

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第11話「大殺陣!地獄谷の襲撃」1986.1.2TX/東映

 忍者たちの死闘のすえ、尾水密約の密書は吉宗の手に渡り、次期将軍は決する。晴れて宣下の式に立ち現れた新六郎は、犠牲の大きさを忘れるなと苦言を呈し、掌から滴る血を見せつけて去る。

ロケ地
  • 根来衆が水戸へ向かう山道、不明。お土居下衆がゆく道、北嵯峨農地(田)越し広沢池西岸の道。甲賀衆がゆく野、不明。
  • 水戸城、彦根城。天秤櫓見上げの図がイメージで出て、不折が送り込んであったくノ一とツナギをとる石垣際や、そのくノ一が密書を盗って逃げる際囲まれ斬られる際には天秤櫓橋上が使われる。鬼門櫓から密書を見つけた根来衆が、助八に向け矢で渡すのは広沢池東岸。密書を持って走る助八をそれと知らず殺してしまう登畿、不明(林)
  • 次期将軍をめぐる協議が持たれるくだり、江戸城イメージに姫路城天守
  • 若頭・助八が密書を携え戻るのを待つ根来衆、仁和寺九所明神裏手。登畿が現れ、お麻に次第を話し密書を渡すのは織部灯篭際。
  • 次期将軍に決し、急ぎ帰国する吉宗、わずかな供揃えでゆく中山道は北嵯峨か。
  • 不折の檄を受け出立してゆくお土居下衆と尾張柳生の衆、仁和寺本坊表門
  • 伊賀介が立ち寄る美濃の寺、西明寺。伊賀介は山門をくぐり、鐘楼で鐘を突いていた天一と会う。
  • 伏兵が吉宗を待ち構える美濃山中の地獄谷、不明(山中の荒野、養生中と思しき段差あり・砕石場か)
  • 尾張付家老の居城・犬山城、本物をイメージに挿入。
  • 吉宗に苦言を呈し去ってゆく新六郎、背景に姫路城天守

2011/4/25

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第10話「吉宗決起!尾水の牙城」1986.1.2TX/東映

 絵島事件により、吉宗は微妙な立場に。流された血の贖いに、根来衆は決死の覚悟で水戸へ向かう。

ロケ地
  • 生島新五郎入りの長持が城へ搬入されるくだり、石畳(仁和寺?)彦根城大手橋(橋脚に根来忍が張り付き、犬走りへ上がり城壁に取り付く)
  • 月光院が謹慎を食らったあと、天英院が幼君をいたぶるさまを吉宗に報告する忠相、広沢池東岸(屋形船舫い、夜)
  • 野生児の天一が走る、美濃山中の野、酵素河川敷。魚獲りの川は保津峡落合

2011/4/24

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第9話「大奥の罠!悲恋夢芝居」1986.1.2TX/東映

 家宣逝去、次期は尾張か紀州との遺言が発表されるが、吉宗は嫡子相続を主張、七代は幼君・家継に。権勢が生母・月光院に移ったことで燻る天英院を、尾張の野狐が焚きつける。

ロケ地
  • 家宣の訃報を受け続々と登城の御三家以下、江戸城イメージに姫路城天守
  • 吉宗を家継と月光院のもとに案内する絵島、彦根城玄宮園池端。御土居下衆の襲撃を、お麻(腰元姿)と吉宗が防ぐ。しくじった配下を始末するかしら・藤堂不折は仁和寺塀際(内側の草原)
  • 尾張上屋敷、仁和寺本坊表門。町で新六郎を襲ったものの逃げ帰る尾張柳生の一派が駆け入るシーン、屋敷内に尾張柳生の道場がある設定。
  • 尾張屋敷に忍んだ儀兵衛のツナギを受け取る助八、仁和寺塀際(西側)。そのメモを仲間に見せるシーンは仁和寺水場
  • 紀州藩上屋敷イメージ、大覚寺式台玄関(唐破風から上のみの絵)。山村座へ行こうとして安藤帯刀に叱られるくだり。
  • 天英院の動静と、増上寺参詣の次第について月光院に言上する年寄・宮路、彦根城玄宮園鳳翔台。
  • また儀兵衛のツナギを受け取りに来る助八、その背を見ている不折は仁和寺御殿通用門(北側)前。
  • 絵島が生島新五郎に口説かれる船宿(?)、建物はセット撮りでイメージに葦原越し水景。

2011/4/23

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第8話「謀略の嵐!藩主暗殺」1986.1.2TX/東映

 次期将軍の座をめぐり、御三家間の謀略が激化。それに乗じた伊賀介の企みで、紀州・尾張両藩主が命を落とす事態に。

ロケ地
  • 家宣の出府命令を受け江戸へ向かう頼方の行列、不明(山道)。尾張お土居下衆がゆく道、下鴨神社泉川畔。伊賀介がゆく街道、桂川松尾橋下手右岸堤か(土手下から見上げ)
  • 江戸城イメージ、彦根城大手橋、天秤櫓。お土居下衆が露見し逃走するくだりは天秤櫓で夜間撮影、橋から身を躍らせるシーンも。
  • 外記が報告を上げる成瀬隼人正江戸屋敷、相国寺林光院
  • 料亭・水月での中山備前守のふるまいを報告しにゆく登畿、常寂光寺石段。
  • 成瀬が訪ねてくる中山邸、相国寺光源院
  • 成瀬が中山に誓約書を渡す屋形船、広沢池東岸近くに浮く。
  • 大峰党の江戸でのアジト(材木問屋・紀州屋)を訪ねてくる頼方、「材木置場」は奥に蔵・反対側は林→斉宮神社脇か。お甲に、尾張のアジトを放棄させたことを詫びる頼方、上賀茂神社渉渓園
  • 紀州藩主・綱教が暗殺される紀州藩上屋敷の庭、不明(池泉、芝地に植木)
  • 安藤帯刀の厳命で尾張候を暗殺する大峰党、下鴨神社河合社脇〜馬場。
  • 家宣に請われ、紀州を継ぐべくお国入りの頼方、海辺の街道は琵琶湖東岸(佐波江浜と思われる)。潅木の陰から新六郎が見ている。

2011/4/22

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第7話「忍者暗闘!尾張の旋風」1986.1.2TX/東映

 家宣に加え世子も病がち、そのことが各方面の野望に火をつける。頼方は黙っておれず、ホットスポットの尾張へ乗り込んでゆく。

ロケ地
  • 将軍の病状を探りに城へ侵入する忍者たち、彦根城天秤櫓(セット併用)
  • 江戸城イメージ、姫路城西の丸化粧櫓。堀端で対峙する伊賀介と新六郎、彦根城堀端(佐和口多門櫓前、いろは松際の堀端)。触れ太鼓が鳴り登城してゆく侍たち、彦根城大手橋
  • 尾張藩付家老・成瀬隼人正邸(江戸の個人邸)相国寺林光院。安藤と中山の屋敷は村のセット。
  • 丹生に向け北国街道を走る助八、大内亀岡道か(切り通し一部ガレ)。丹生・頼方邸、枳殻邸高石垣、園地入口門。
  • 名古屋城イメージ、本物の天守。鳥羽大納言らを招いて開かれる歌詠の宴、枳殻邸印月池畔芝地(ゲストハウスに幔幕張り、池越しに東側からの絵も)。藩主・吉通に矢を射掛けた忍びを追う藩士たち、下鴨神社池跡
  • 鳥羽大納言らが滞在する熱田神宮、本物をイメージに挿入。
  • 飛脚に扮したお麻を呼び止め、頼方へ言伝する新六郎、不明(林道)
  • 頼方邸に忍んだ登畿を追いつめる助八、鳥居本八幡宮鳥居前。
  • 尾張さして街道をゆく頼方と助八、不明(山道)。尾張入りし、大峰の頭領と会う城下は上賀茂神社奈良社付近、校倉脇。
  • 尾張城下の夜道、頼方を襲う忍び、相国寺碑裏付近。

2011/4/21

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第6話「大爆破!決闘の断崖」1986.1.2TX/東映

 綱豊の危機を救うが早いか、今度は頼方自身に火の粉が降りかかる。非情の政治家は、我が子として守り育てた子をも道具に使う。

ロケ地
  • 綱豊を次期と定めた綱吉が、彼を西の丸に入れたと語られるくだり、江戸城イメージに姫路城天守。西の丸イメージには姫路城西の丸を、いの門を端っこに掠めて遠望。西の丸池泉イメージは彦根城玄宮園
  • 綱吉が吉里に墨付を与えたという噂が飛び、城へ飛んでゆく頼方、馬を駆る道は下鴨神社参道。騎馬のまま駆け入る城門は姫路城菱の門、駆け入ってくるシーンには内側のロングも。頼方来着を知らされる綱吉、姫路城西の丸で弓のお稽古中。話を聞く野点の席も西の丸、背景に渡櫓。
  • リハビリ新六郎、大覚寺護摩堂石仏前にあしらわれた彼岸花を、怪我した手で取ってみるシーンも。彼を眺めやる登畿と佐平次は茂みに、監禁してある吉里のことを相談に来るおゆみは、天神島朱橋を渡ってやって来る。
  • 甲賀者だったおゆみにより頼方邸に監禁されていた吉里を送り届ける道、下鴨神社河合社脇〜馬場。糺の森や瀬見の小川畔から、伊賀介や忍者がわらわら湧いて出る。吉里を抱えて逃げた登畿の前に現れる新六郎、追い詰める断崖は保津峡落合落下岩(登畿ドボン、吉里は崖に引っかかり)
  • 参勤交代で丹生に帰る頼方の行列、湖南アルプス天神川右岸側の山裾の地道。一行が小休止しているところ、仕掛けられた爆薬が炸裂する河原は天神川河床、大堰堤上の砂河原で背景にガレた山。伊賀介と新六郎の死闘はそのガレ場で、伊賀介は斜面を滑落。

2011/4/20

■ 地獄の辰捕物控 第26話「恋女房に十手を賭けた」1973.3.29NET/東映

 上方へ行こうとしていた矢先、謎めいた形でお玉が現れる。そして辰のもとを去った「訳」は解消され、夫婦はやっと二人で歩みだす。

ロケ地
  • 龍虎亭、梅宮大社神苑・池中亭。旅立つ辰に餞の宴が催される。
  • 夜回り中の磯貝がお玉の乗った駕籠を発見する夜の河原、嵐山公園か(磯貝を見て逃げた鬼火の手下が、かしらに報告のシーンでは「護岸」が見える)
  • 屋形船から上がった新五郎に迎えの者が出て案内するくだり、嵐峡か。連れて行かれた先で喜平次らが待ち構えている鎌倉河岸の橋、中ノ島橋
  • お玉を滞在させている淡路屋の寮、門は中山邸通用門。中の庭は不明(白沙村荘に似たつくり、中に小川あり・比較的きれいな水が流れている。川端には大刈込があり、お玉のいる縁側はけっこう立派な建物)
  • 事後、お玉と歩みだす辰、京都御苑厳島神社(千羽鶴あしらい)〜拾翠亭脇。磯貝や松五郎たちは、高倉橋の上から二人を見ている。辰が十手を投げ入れる水はプール撮り。

2011/4/19

■ 地獄の辰捕物控 第25話「恋女房の幽霊を見た」1973.3.22NET/東映

 上方の盗賊団が跋扈、目を光らせる邪魔な岡っ引きを制する手段に、たった一つの泣き所をぐりぐりと抉ってみせる。意外と冷静に賊どもを捕える辰だが、お玉への思いは募ってゆく。

ロケ地
  • 辰に着物を届けにゆくお京、大覚寺大沢池堤。水辺に佇んでいた辰を見かけ声をかけるシーンは水門傍。遠景に観月台が映り込んでいる。
  • 遊里で定吉を見つけ追っかける銀太、不明(川堤下に家並み、土手法面には家庭菜園ぽいネギ畑、堤上には並木)
  • 定吉が逃げ込んだヤサから帰る辰と銀太、クサる銀太にあれは怪しいと語る辰のシーン、仁和寺観音堂(塔映り込み)
  • 辰の家に乗り込んできて自分はお玉の亭主と嘯く山吉、ボコられて逃げ出すくだりは金戒光明寺。善教院前坂(南望、坂を駆け上がり)〜長安院下坂(北望)。ここでお玉らしき女が坂脇の崖に出て、逃げる山吉と追う対象が二方に。両方とも見失う段では、本堂前石段や鐘楼下など出て、立ち尽くす辰を陰から見るおつたのシーンは修練道場へ行く坂から東坂を見る図。
  • 龍虎亭、梅宮大社神苑池中亭。土橋たもとで、エラいことになったと爺さまが銀太にボヤいていると、通用門の方から辰が現れる。早朝設定で朝靄演出。現れたお玉はニセモノに決まってる・でもお玉ひょっとして泥棒の仲間?などと混乱した辰が外へ出て水辺に座り込むのは大覚寺天神島(朱橋と護摩堂が「対岸」に映り込み、大沢池も水面がちらり)
  • 市中でおつたを見かけ捕まえる辰、仁和寺御影堂前〜観音堂脇〜鐘楼脇。

2011/4/18

■ 地獄の辰捕物控 第24話「ご赦免船に花が散った」1973.3.15NET/東映

 六年待ってやっと会えた亭主は、懲りもせず念願のお盗めに邁進、夫婦の縁も切れかかってしまう。島帰りの盗っ人には、友の思いも、辰の気遣いも届かない。

ロケ地
  • 勘助のアジト、中山邸通用門
  • 勘助の塒に乗り込んだ辰、襲われる帰りの夜道は上御霊神社楼門〜参道石畳、本殿まわり。辰が人数を蹴散らすさまを、勘助らが摂社脇から見つめている。
  • 御金蔵破りの段、お城イメージに姫路城天守。抜け穴の井戸前に位置する金蔵はロケかセットか不明。
  • 抜け穴入口のお宮さん、鳥居本八幡宮。舞殿に扉と壁あしらい、内部はセット撮りで、床下に地下坑がある次第。立ち回りは石段や鳥居まわり。

2011/4/17

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第5話「京に散る哀花」1986.1.2TX/東映

 国主となる頼方だが、佐和を殺され赤子を奪われてしまう事態に。また、どうしても子のできぬ将軍は「疑惑の子」に執着。いずれの不幸にも、柳沢の黒い意図が染み付いているのだった。

ロケ地
  • 馬を駆る将軍綱吉と頼方、下賀茂神社馬場(木の陰から、柳沢と伊賀介が凝視している)。馬をおりた綱吉と頼方が話す城内は姫路城西の丸
  • 初のお国入り、丹生を目指す頼方一行、柳沢の手下が襲う街道、不明(林道、チャンバラは植林杉の木立でも行われる。林はヤナギ混じり)
  • 佐和の消息を聞いた頼方が山科さして馬を駆る山道、不明。訪ね当てる山科の尼寺は普済寺。総門前で馬をおり、境内に入って佐和の名を呼ばわり、出入りの門は鐘楼門。佐和はそのとき墓地にいた設定で、墓地の端っこと六地蔵が映る。佐和が駆けてくるのは総門前の田畦。翌朝、帰る頼方を見送るのは総門、参道は靄に包まれている。
  • 佐和を殺し赤子をさらう伊賀介のくだり、寺の居室等はセット撮り、赤子を抱えた登畿が走る川辺は西明寺下の清滝川(このとき寺の施設は映らず)
  • 佐和殺害・赤子誘拐を知らされた頼方、山科へ引き返そうとして横田や助八らに阻まれ諌められる山道は大内亀岡道上り坂。
  • 丹生・松平頼方邸、枳殻邸園地入口門。この前に、枯木と高石垣が映し出される。
  • 頼方の寝所に忍び込み暗殺をはかる登畿、失敗し助八らに吊るされるのは大覚寺天神島の大木(あとで新六郎が現れ助けてくれる)
  • 登畿を気にかける助八に苛立ち迫るお麻、枳殻邸遣水〜芝地。
  • 美濃、知る辺の和尚にさらった赤子を預ける伊賀介、西明寺。和尚と話す際は鐘楼に腰掛け、待っていた登畿らと話すのは山門前。
  • 甲府宰相・綱豊が愛妾を傍らに鯉に餌をやる池泉、彦根城玄宮園池畔(弥源太が柳沢に「綱豊が浜御殿に入った」と報告している)
  • 吉良邸討ち入り後、大目付・仙石伯耆守を訪ねた帰りの富森助右衛門を待ち構え、祝杯を差し出す綱豊、二尊院墓地(石の手すり等に「積雪」演出。一段上から左平次がそのさまを見ており、また頼方もなりゆきを見つめている)

2011/4/16

■ 鬼平犯科帳スペシャル「一寸の虫」2011.4.15CX

 命を投げ出して平蔵を庇う密偵にも、火盗改の同心にもそれぞれしがらみがあり、過去の悪行からもまた逃れられない。身の置き所をなくした二人の、同じようでいて異なるケリのつけかたが話の妙で、前に撮られた作品の補遺にも思えるニュアンスも妙。

ロケ地
  • 橋本屋と船頭を殺害する富田同心、西の湖園地(葦原の中の水路)
  • 不動の勘右衛門を捕縛すべく待ち構える火盗改、走田神社参道。次々と現れる一味は本殿の方へ入ってゆく(そこがアジト設定)
  • 呼び出され脅迫される富田同心、丹波国分寺。門をくぐり中へ、伴助と接触するのは本堂前・石仏群脇。仏の間には灯あしらい。
  • 富田の身辺を探れと粂八に命じる平蔵、仁和寺九所明神
  • 妹の養女にしてある我が娘に会いにゆく仁三郎、おみのと妹夫婦が手を振って見送ってくれる橋は八幡堀白雲橋。去る仁三郎は堀端、その後伴助に声を掛けられる堀端は明治橋付近。場所を変えて話す水辺は西の湖園地(中の島の汀)
  • 富田を尾行する粂八、松竹セット橋〜大覚寺大沢池木戸〜放生池堤〜護摩堂前(ここで富田が船に乗って去り、尾行は中断)。橋場の先で見失ったと平蔵に報告する粂八、仁和寺九所明神(平蔵の背後に、新しくなった内陣の朱が鮮やか)
  • 伴助のアジト(外観は「酵素」似のセット)で「会った」あと、仁三郎を呼び止める富田、民家塀際御津町干潟を組み合わせ。合成画面もあり。
  • 仁三郎の様子が変だと、五郎蔵に相談するおまさ、伏見稲荷千本鳥居。
  • 富田に金を渡す伴助、丹波国分寺(境内)。去る富田は門前の田畔をゆく。
  • 心を決め、平蔵へ宛てた「遺書」を書いたのち、おみのを陰ながら眺めて帰る仁三郎、渡る橋は西の湖園地・焼田橋(西望のアングル)
  • 仁三郎の死後、捕らえてあった船影の忠兵衛を取り調べるくだり、先立って映るイメージの花は大覚寺天神島朱橋と聖天堂軒先を背景に。

2011/4/15

■ 地獄の辰捕物控 第23話「夜の終りに殺しを見た」1973.3.8NET/東映

 辰らに優しかった「仏」と称される爺さまが、寄場から出た日に殺される。その死に一端の責ありと落ち込む辰だが、犯人逮捕が弔いと遮二無二動き出す。

ロケ地
  • 足抜きを責められ殺されて川に投棄される弥平の爺さま、中ノ島橋下手河川敷。留が居合わせ橋上から目撃、一部始終をものかげから見ていた爺さまの娘婿も見咎める。河原はラストシーンにも登場。
  • 弥平の検死、宇治公園左岸河川敷(中州側水路脇)

2011/4/14

■ 地獄の辰捕物控 第22話「千羽鶴に地獄を見た」1973.3.1NET/東映

 金貸しの座頭が殺され、溜め込んでいた五千両が行き方知れず。怪しい向きは全てハズレ、いるはずのない謎の男が現れるが、あとに残るのは哀れな女の悲嘆のみ。

ロケ地
  • 座頭・貞の市の死体が上がる大川端、広沢池東岸
  • 彦市が貞市の墓をあばくくだり、見ていた辰らが襲われる夜の林、不明。
  • 辰を襲った浪人たちが貞市を囲む竹林、北嵯峨か。
  • 貞市の甥・新之助が金を運びこむ元船宿、広沢池東岸料亭跡。
  • 事後、押し黙って水辺をゆく辰、大沢池畔か。

2011/4/13

■ 地獄の辰捕物控 第21話「竜神河岸に一人立つ」1973.2.22NET/東映

 凶賊を捕えてみると竹馬の友、彼は荒んだ挙句名うてのスラムの住人となっていた。殺伐の中、再出発の母子が救い。

ロケ地
  • 凶賊・めくら狼について話す辰と銀太、大覚寺大沢池堤。銀太と別れたあと、土手で子を遊ばせているお袖と再会。遠景に五大堂の破風がちらり。
  • 犯行現場を押さえられ逃げた賊を追う辰、下鴨神社糺の森(朝靄演出)。逃げた男がなりを変え出てくるのは泉川切石橋たもと、このあと池跡で立ち回り。縄を打ったところで、男が幼馴染の常吉と知る。
  • 辰の回想、常吉と過ごした幼い日々、中ノ島橋下河川敷(取っ組み合い)と橋上(竹馬を譲り合って遊ぶ)
  • 龍虎亭、梅宮大社神苑池中亭。保護し預かっていたお袖の息子がさらわれるのは神苑池端・入口門付近。坊やを捜すお京の背後で通用門が開いていて東参道の蔵が見える。
  • 坊やを人質にされ呼び出され赴く妙満寺裏の水神の森、大覚寺放生池畔。辰がやって来るシーンは放生池堤、一味が待っているのは護摩堂脇で裏手に塀を仕立て、放生池畔には墓地を演出してありここに隠し金という次第。

2011/4/12

■ 地獄の辰捕物控 第20話「わらべ唄が闇に聞こえた」1973.2.15NET/東映

 与力が殺され、磯貝さまが容疑者に仕立てられてしまう。辰の懸命な捜査で浮かんだのは、金で殺しを請け負う闇の住人。そして、知りたくなかった事実が露わとなる。

ロケ地
  • 浅山与力と口論したあと、怒って奉行所を出た磯貝がラリって寝込む稲荷脇の道端、広隆寺東塀(大木のそばにある祠はあしらいものか有りものか不明)
  • 龍虎亭、梅宮大社神苑池中亭。導入はクレーンショットで、土橋で銀太が立小便中、釣りの格好の山形浪人が童歌を口ずさみながら来るのは咲耶池端。
  • 留の知らせを聞いて磯貝宅へ駆けつける辰、上賀茂社家町。明神川端で、お京が切腹予防のため両刀を抱えて立っている。
  • 殺人を依頼したと目される津の国屋を、心中相手に偽装された女の母の墓へ連れてゆき力押しで白状させる辰、西方寺小谷墓地
  • 殺し屋を釣り出して尾行するくだり、「依頼者」のお京に接触したあと船で去る殺し屋たち、嵐山公園掘割。船は渡月小橋をくぐり、橋たもとに磯貝らが駆けて来る。殺し屋たちが上陸するのは、右岸側橋たもとの石段。

2011/4/11

■ 地獄の辰捕物控 第19話「密告状は涙で書いた」1973.2.8NET/東映

 タレコミで捕まる本格の盗賊、裏にはぎりぎりの哀しい事情。辰の知り合いの鈍牛のような青年は、恩あるかしらを売った者を殺そうとするが、凄惨な結末が用意されている。

ロケ地
  • 龍虎亭、梅宮大社神苑。池中亭土橋、通用門や池端が映る。
  • 深川八幡へ参るところを捕まる霞の又兵ヱ、今宮神社。境内石畳付近に茶店を仕立て、磯貝さまはじめ皆で見張り、松五郎の爺さまも面通しに連れて来られていて床机に陣取り。又兵ヱは楼門をくぐり入ってきて、本殿へお参り。張り込みに気付かれて逃走劇がはじまり、境内各所を走り回る。又兵ヱが稲荷社の玉垣を飛び越えて中に踊り入る一幕も。捕縛シーンはセット撮り。
  • 護送途中で逃げた又兵ヱ、市に船を用意させていた大川端は広沢池観音島。お町のダンナが追いついて又兵ヱに刃を浴びせるが、市に絞め殺され。
  • 又兵ヱの娘を訪ねた帰り、「思い出の神社」に立ち寄り、お玉の密告と重ねて物思う辰、神泉苑。法成橋を渡り、善女竜王社へ。

2011/4/9

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第4話「血煙り水戸街道」1986.1.2TX/東映

 将軍家目通りのため、忠相の示唆で水戸光圀に誼を通じる新之丞。めでたく大名となり、水戸に隠遁する老公からは後事を託されるが、敵もはっきり見えてくる。

ロケ地
  • 巡礼に化けた一団が新之丞を襲う町角、南禅寺三門。新六郎が現れ撃退。
  • 紀州に献上された三万両を奪った伊賀介、上陸する川端は広沢池東岸
  • 光圀の言動を柳沢に報告する紋太夫、中山邸無畏庵前。
  • 江戸城イメージ、皇居富士見櫓
  • 姉小路卿が宿坊に滞在中の寛永寺、金戒光明寺。まず雲水がのぼってゆく石段が映し出され、姉小路に会いにやって来た新之丞がくぐる門に三門、その後石段中ほどで柳沢配下の一団と対峙→伊賀介にチェンジ・しばし会話。石段を横から見たショットも。
  • 光圀が水戸へ帰る街道、酵素ダート。馬で追ってきた新之丞が光圀と話す茶店は河川敷に設営、けっこう大がかり。街道筋で待ち伏せの柳沢配下、不明(天王神社に似た石段)
  • 去ってゆく光圀を見送る新之丞、すぐ近くのススキ原で新六郎が敵と戦う野原、美山の萱場か。

2011/4/8

■ 影の軍団幕末編 第13話「影は永遠に!」1985.12.30関テレ/東映

 希望を託し身近な「護衛」も付けてあった英雄は、膿の残滓に消されてしまう。影のかしらは、いずれ対峙する定めの二人の男に龍馬の遺志を伝え、江戸の民を戦禍から守る役割を担う。

ロケ地
  • お良と祝言を挙げたあと旅に出る龍馬を見送る半蔵たち、不明(丘斜面、もみじの疎林が紅葉)
  • 龍馬の宿に爆弾が仕掛けられた件を話す半蔵と勝、仁和寺御室桜林(五重塔映り込み)。この間、一人待っていた弥一が襲われるのは九所明神脇、襲撃者の忍者を斬った勝の背後に、鳥居が見えている。
  • べんりや襲撃で弥一を庇い斃れた善九の塚、不明(鳥居本に似た林)
  • 龍馬暗殺のため配下を京へ派遣する道雪、京へ走るがま八とお蝶、それぞれが行く街道、不明(紅葉の林)
  • お蝶たちが尾行者を誘い込み始末する町角、仁和寺塀(境内)
  • 龍馬が京でも狙われている件について話す半蔵と勝、仁和寺九所明神拝殿前。
  • 半蔵と弥一がゆく街道、谷山林道。切り通しで道雪の襲撃に遭う。弥一が半蔵の傷を手当する汀、大堰川か。
  • 軍鶏を買いに出たおりょうが襲われる橋、中ノ島橋。立ち回りは橋下へスイッチ。軍鶏を求めに行く先は「鳥新」←龍馬の御指名。
  • 道雪のアジトがある木津川べり・佐山の庄へ乗り込へみ大乱闘を繰り広げる半蔵たち、流れ橋下河原。派手な小屋爆破もあり。
  • おりょうを影から解放する半蔵のくだり、仁和寺中門。龍馬の骨箱を抱いたおりょうが中門を出てくると、基壇で半蔵が待っている。おりょうが参道を南へ去ったあと、半蔵が中門をくぐり北へ行くと、参道石段に腰掛けて勝が待っている運び。
  • ポニーに荷車を牽かせて街道をゆく半蔵以下のメンバー、嵐山自転車道。道の先に止まっていた駕籠の中から、花嫁衣裳を着込んだ牡丹が出て大騒ぎ←この際対岸の罧原堤がちらり。
■ 地獄の辰捕物控 第18話「蘭の花は血の中に咲く」1973.2.1NET/東映

 叩きなおすつもりで辰が寄場送りにした男は、性根を腐らせて帰ってきた。罪を重ねてゆく男を庇い立てて甘やかす母哀れ、愚かしくも深い母性を肌で知らぬ辰もまた哀れなのだった。

ロケ地
  • 井筒屋が天竺から取り寄せた蘭の花が荷揚げされる船着き、広沢池東岸。蘭を輸送中賊が襲うのは大覚寺大沢池畔、見回り中たまたま騒ぎを聞きつける磯貝さまは観月台下、賊どもが逃げ去るのは放生池堤。
  • 遺留品から辿り、持ち主の源太を問い詰める町角、中ノ島橋たもと。
  • 辰と歩きながら、蘭を盗った目的に疑義を呈するお京、上賀茂神社二の鳥居前。その後町中でままごとに使われていた蘭を発見、それが投棄されていた場所はならの小川(神事橋下手の水場、両岸に鉢割って撒き散らし)
  • 蘭の花を持って井筒屋を訪ねた帰り、浪人衆に囲まれる辰と留、上賀茂神社ならの小川。凄腕の浪人から逃れる二人は、河床をじゃばじゃば。
  • 源太らがたむろする本所・竜勝寺、神光院中興堂。室内はセット撮り、辰が踏み込んで大暴れの際には、中興堂はじめ回廊、本堂裏手も使う。
  • 源太の脅しに応じ一万両を大八に載せ運んでくる井筒屋、仁和寺金堂前〜経蔵(ここで源太一味が現れ、金箱を検品)。凄腕の用心棒が源太を斬り殺すシーンは金堂前、老母の悪罵を背に去る辰は参道石畳(奥に中門映り込み)

2011/4/7

■ 影の軍団幕末編 第12話「サムライ!荒野の落日」1985.12.23関テレ/東映

 幕府を守る任務に殉じる覚悟だった「サムライ」は、当の主が政権を投げ出すと知ったあともなお動こうとするが、手先に使っていた者どもが悪心を起こし襲ってくるのだった。

ロケ地
  • 「公儀の人狩り」をやり過ぎという老中に食ってかかる小栗、お城イメージに姫路城天守
  • 人狩りで連れてこられた町衆を民兵として訓練する越中島、酵素河川敷(柵や小屋あしらい)。隼太が潜入し、トキがツナギに来る。
  • トキを狙うも飛んできた「カード」に阻まれたたかが仲間と忖度する町角、二尊院湛空上人御廟(側面、花頭窓が見える)
  • 大政奉還と聞いた小栗が、槍たばさんで馬を駆る東海道、北嵯峨農地農道。これを追って京へ向かう軍団、善九とがま八が飛脚で走るのは北嵯峨農地、トキと瓢斎のシーンは酵素ダートか落合か。半蔵がゆく土手は大堰川堤か(バンク映像と思われる)
  • 小栗が将軍に談判するくだり、二条城イメージに本物の東南隅櫓。小栗が入る城門は東映城。
  • 職を解かれた小栗が領地へ向かう道、酵素ダート。山腹の林から道雪たちが見ていて、小栗を害する相談。
  • 小栗を追って上野へ向かう半蔵を呼びとめ、小栗の人となりについて語る麟太郎、二尊院紅葉の馬場
  • 上州・権田在で農兵を鍛錬する小栗、しかし中の人が甲賀者で大立ち回りの林、不明(鳥居本に似た林相で林間に巨石のあるアレ、竹林もあり)
  • 小栗が半蔵を呼び出す戦場ヶ原、柳谷か(切り立った崖の下のアレ)
  • 小栗の墓に参る半蔵、二尊院墓地
■ 地獄の辰捕物控 第17話「念佛お竹も地獄を見た」1973.1.25NET/東映

 度外れた慈悲深さで慕われる女中だが、施しは盗っ人に利用されていた。彼女をしょっ引いたため散々な目に遭う辰だが、そのまま変わるなと願う。

ロケ地
  • 五兵ヱ一味がツナギに使う正源寺、慈眼堂。門越しに廟所を望む図で導入、墓地も使われ、阿弥陀仏も映っている。
  • 辰に足止めを施したあと、お竹に近付かぬよう竜崎に念押しする五兵ヱ、釣り船が浮く水辺は西の湖か。
  • お竹に詫びを入れに来る竜崎、二人が話をしにゆく店の裏の稲荷、吉田神社竹中稲荷。参道から舞殿前あたり。竜崎の回想、孕んだまま入水した妹の検死、大覚寺大沢池水門
  • 辰と一味が大立ち回りの中川芒ヶ原、宇治河原か(土手あり)
  • 磯貝に呼ばれ、留を供に赴く辰、東高瀬川堤

2011/4/6

■ 影の軍団幕末編 第11話「密偵の愛・らぁぶ・ゆう」1985.12.16関テレ/東映

 薩長同盟前夜、あと一歩のところで逡巡する両藩の間でやきもきする龍馬。彼を愛した二人の女は、それぞれ別の任務を帯びていた。

ロケ地
  • 薩長同盟前夜の江戸、お城イメージに姫路城天守
  • 長崎、龍馬が社中の同志・上杉と行く夜の坂、吉田神社参道石段。後段、恋と任務に揺れるお花が酔って通る坂も同所。
  • 龍馬に危険を知らせ船に誘導する「夜鷹の」お花、嵐峡か。
  • 長崎市中の坂、金戒光明寺永運院下坂長安院下坂。龍馬のシーンほか、立ち回りも撮られている。永運院下坂の黒塀では、柿の実が筋に取り入れられている。
  • 道雪の配下・蔵人がアジトにしている屋敷、金戒光明寺長安院(イメージのみ)
  • 上杉の墓に参る龍馬、金戒光明寺墓地。帰り道で半蔵と行き会う坂は本堂下石段、お花があとから来る。
  • 半蔵がおりょうにツナギをとる町角、金戒光明寺鐘楼。背景に経蔵が来ている。
  • 薩長同盟の会合に殺到する蔵人たち、寺門は金戒光明寺三門
■ 地獄の辰捕物控 第16話「十手者が闇に追われた」1973.1.18NET/東映

 江戸をフケた凶賊を追って、お大名の領地にまで乗り込む辰。たださえ身動きとれぬところへもってきて相手は卑劣狡猾、しかし絆されたお役人と組んでみごとお縄。ペーソス漂う逸話もついている。

ロケ地
  • 和助の手下・鎌太郎が斬られる橋、中ノ島橋(セットの橋からスイッチ、斬られてドボン→釣り船へ這い上がる寸法)
  • 小田原の浜で和助差し回しの刺客とやり合う辰、丹後松島か(沖に小島、砂浜には河口も見える)
  • 負傷した辰が和助の娘・お夏と出会う水辺、大覚寺放生池堤、護摩堂。家から焼酎等持ってきて手当てしてくれるシーンは石仏裏で。
  • 和助にカマをかけて釣り出す街道、湖南アルプスのダート。立ち回りは天神川河床へなだれ込み。

2011/4/5

■ 影の軍団幕末編 第10話「逃がし屋は鬼の棲み家」1985.12.9関テレ/東映

 親切ごかしに「幾松」を助ける、見回組にも顔が利くという茶人は、とんだ曲者。彼のルーツを察した半蔵は、軍団を率いて京へ向かう。

ロケ地
  • 凶盗・勝蔵の護送を目撃する善九、浦和宿手前の街道は谷山林道
  • 京、新選組と斬り合う「不逞浪士」、中ノ島橋。上も下も使う。
  • 潜伏中の桂に弁当を差し入れる幾松、今宮神社高倉下(神輿小屋ふうアレンジ、桂は物陰でお薦さんで寝ている)。見回組に追われた幾松がコケるのは東門内石橋、居合わせた玄阿弥が幾松とお蝶を匿う茶店はかざりや。逃げのびた幾松とお蝶(桂に文を届けに来ていた)が話すのは境内。
  • 勝蔵を駕籠に乗せて街道をゆく逃がし屋一味、谷山林道
  • 玄阿弥邸、中山邸通用門
  • 桂と幾松を見送るお蝶、大覚寺大沢池堤
■ 地獄の辰捕物控 第15話「憎しみの果てに朝が来る」1973.1.11NET/東映

 松五郎のとっつあんがボコボコにされては、黙っていられない辰。ふだん荒っぽい親爺の口が堅い裏には、深刻な訳があった。

ロケ地
  • 松五郎がひどい目に遭ったと聞いた辰が走り入る龍虎亭、梅宮大社神苑南通用門〜池中亭。この過程を、北側からクレーンショットで。
  • 幻一味の音松が土左衛門で上がる大川、広沢池か。
  • 喜平を訪ね語らう松五郎、家の外で話す渡し場は広沢池東岸。後段も登場。

2011/4/4

■ 影の軍団幕末編 第9話「哀しき宿命女戦士たち」1985.12.2関テレ/東映

 大筒の試射で漁場を荒らされた民は筵旗を揚げるが、公権力はそれをゴミのように蹴散らす。父の横死に怒り、まっすぐに小栗上野介を狙う妙に強い兄妹は、伊賀の隠れ忍びだった。

ロケ地
  • 砲声響く羽田の浜、琵琶湖西岸河口州。砲台が設置されているのは別撮り、砕石場か(山中)。後段、半蔵が兄妹の父の塚を訪ねるシーンもある。
  • 城を下がってくる小栗を狙う五郎太、毘沙門堂薬医門下石段。失敗し配下と立ち回りになる際には、坂下も使う。
  • 宿改めから逃げたあと、国へ帰れと忠告した鳥追女(お蓮)のことを伊賀かと話す兄妹、中ノ島橋下河川敷
  • 亡妻の墓参に詣でた小栗を狙う五郎太、不明(傾斜地?の墓地、灯篭林立した石段あり)。庫裏で茶を喫する小栗、毘沙門堂宸殿座敷(尼姿のお蓮同席)、北側が開け放たれて晩翠園が見えている。小栗の家来が甲賀者に尼も伊賀かと話すのは毘沙門堂塀下崖際(このとき「尼」が参道石畳に現れ、忍びたちが色めき立つ)
  • 飛脚のトキをつける刀斎配下の忍び(巡礼姿)、トキがぐるのは大覚寺大沢池木戸、その後有栖川河床へ飛び降りてまく。見失った「巡礼」が「釣りをしていた瓢斎」に女の行方を問うものの、過失を装い水に落とされるのは大沢池船着(小)。飛脚がお蝶に代わり、尾行者を誘い込んで殲滅するのは五社明神
  • 自分が蒔いた種のケリをつけに、兄妹のヤサへ赴くお蓮、中ノ島橋下手河原
  • 捕まった五郎太を助けねばと半蔵に語るお蓮、広沢池東岸
  • 刀斎配下の忍びをつけるトキ、「巡礼」が入る門、不明(下に石畳の坂)
  • 傷を負い伊賀に帰るお蓮、船に乗る渡し場は広沢池東岸
■ 地獄の辰捕物控 第14話「恋路の果てに地獄を見た」1973.1.4NET/東映

 男の腐った性根はなおらず、女の献身は悪い方にしかはたらかない。愛に縋る女が哀れで立ち回る辰だが、思いやりが仇となる。

ロケ地
  • 喜助らに侵入られる御目付衆・早瀬家屋敷、随心院長屋門、拝観口。後段では、長屋門向こうのクランクや、拝観口右手の塀際なども使われる。おふくが喜助への合図の折鶴を置く際は、拝観口から出て門前の松へ。
  • 喜助とおふくが住みつく渡し番の小屋、宇治公園。小屋は左岸河川敷に設置、左岸の礫河原と湛水域、土手法面が芝居に使われ、土手越しに平等院の甍が掠め、橘橋側面もちらり。おふくが米を研ぐのは湛水域、渡し場の向こうの川にはけっこうな荒瀬が見えている。

2011/4/3

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第3話「大勝負花の吉原三万両」1986.1.2TX/東映

 三万両の調達先に選ばれるのは、お大尽・紀文。機転と度胸で乗り切る新之丞だが、時の人・柳沢吉保は金主を失うことに。柳沢は、姉小路卿や吉良と密かに次期将軍の座について謀を巡らせていた。

ロケ地
  • 紀州藩下屋敷、大覚寺大門。内部はセット撮り。
  • 姉小路卿が入ってゆく柳沢の向島別邸、中山邸通用門。ここへ忍んだ水戸忍者が見つかり追われ、藤井浪人に助けられ密書を託す水辺、広沢池東岸
  • 病妻のため溜池で鴨を獲る横田浪人、広沢池東岸
  • 横田救済の件で大岡を訪ねる新之丞、相国寺大光明寺。導入は門越し前庭で、小者が掃除中。忠相に相談を持ちかける新之丞は方丈縁先に腰掛け、忠相は庭に。この時点で大岡は普請奉行を勤めている。
  • 高尾太夫を自由の身にしてやった紀文、船に乗り込む渡し場は広沢池東岸に設営(西望)
  • 柳沢に隠居する経緯を話し、以降金の調達はできない旨告げる紀文、中山邸無畏庵前。

2011/4/2

■ 徳川風雲録 御三家の野望 第2話「五月晴れ親子の初名乗り」1986.1.2TX/東映

 父藩主に三男と認められる源六、新之丞と名前を貰い捨て扶持も出るが、無為徒食の日々が続く。忠相のアドバイスを受けた新之丞は、財政危機にある紀州藩のため、三万両調達を請け負うと大言壮語するのだった。

ロケ地
  • 根来衆の仁平が荼毘に付される河原、罧原堤下河原か。
  • 和歌山城イメージ、全景(遠望、南からのアングルも)。
  • 尾張柳生の一行がゆく柳生の庄、不明(山道、地蔵あしらい)。柳生の里イメージに芳徳禅寺一刀石十兵衛杉正木道場。左馬助を倒した新六郎が再び旅に出る道、不明(山道)
  • 紀州・九度山麓、母の墓に参る新之丞、不明(山中林間、五輪塔)。戻り道、新之丞の前に立ちはだかる伊賀介、神護寺石段下。伊賀介を制した新之丞が立ち去るのを呼び止める伊賀介、神護寺参道坂。
  • 遠乗りの新之丞と忠相、木津河原
  • 新之丞宅を窺っていた登畿を追う助八、不明(塀際、仁和寺グラウンドに似る)
  • 京・御所イメージ、京都御苑建礼門。鳥羽大納言邸イメージ、法然院山門
  • 新之丞が佐和に与えた書付について言及する忠相、不明(石段の際まで塀、石段は巾さほどでもないが長い)。石段下で、新之丞を新六郎と誤認した尾張柳生が襲う。
  • 新之丞と新六郎が対峙する夜の町角、仁和寺塔前。
  • 参勤交代で江戸へ向かう光貞の行列、渡る橋は河口橋か(バンク映像か)。新之丞がゆく道、山道〜木津堤。伊賀介たちが乗り込む渡船、広沢池。路傍の湧き水を飲む新六郎、不明(山道)

2011/4/1

■ 影の軍団幕末編 第8話「殺しの鈴は闇に鳴る」1985.11.25関テレ/東映

 夫を死に追いやった者たちに、捨て身で向かってゆく烈女。彼女の仇は「影」の敵と同じ、裏に道雪が控えていた。

ロケ地
  • 藤木平四郎を討ちに走る比留間藩士たち、南禅寺か。
  • 弥一をトレーニングする半蔵、下鴨神社糺の森。帰り道襲われる二人、相国寺大光明寺南路地(導入は墓地の門扉越し、敵は東西両方から現れる)。この戦闘で膝を怪我した弥一を手当てしてくれるお春(参詣帰り)仁和寺金堂(お春は参道石畳を去る)
  • 比留間へ戻るお春、街道は谷山林道。このあと軍団がやって来るくだりで切り通しや頂上付近が使われ、柵を設け関所に仕立てる場面もある。
  • 比留間城下で藩士・石川を待つお春、鳥居本八幡宮鳥居前。
  • 夫の墓に参るお春、二尊院墓地。半蔵が現れ、幼君生存を示唆。
  • 羅門が住持する藩公菩提寺・西雲寺、西明寺。山門のほか本堂まわりを使う。戦闘中、瓢斉が幼君を背負子に詰めて連れ出す裏門は相国寺大光明寺南通用門
■ 地獄の辰捕物控 第13話「お玉の声が波に散った」1972.12.28NET/東映

 辿りついた大坂で聞くのは、絶望的な情報。せめて仇をとろうと走り回る辰は、お玉に仕掛けられた汚い罠と、罪無き命を救った漢がいたことを知る。

ロケ地
  • 宿場人足に無体をはたらかれるおふじと下僕(この時点で正体は知らず)を助ける山崎街道、不明(植林杉の林道、道に門口を演出)。イメージの海辺は琵琶湖西岸河口州。
  • 和泉屋の小頭・定八をつけてシメる辰、小椋神社。参道橋〜稲荷社、田所神社と来て、定八が逃げ去る際に蔵など映る。大宮川に架かる参道橋は、現在の朱色のものでなく石橋。
  • お京が御高祖頭巾の女を見かけてついてゆくと果たしてお玉のくだり、神社は吉田神社竹中稲荷。参道重ね鳥居下〜三高碑への階段を降りてくる二人〜本殿。辰と会うことを拒否したお玉は、三高碑への石段を登って去る。
  • 定八殺しの下手人と大書され橋たもとに括られ晒される和泉屋親子、中ノ島橋
  • 江戸へ戻る辰一行、湖西丘陵か。

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