時代劇拝見日記
2011年5月

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2011/5/31

■ 八丁堀の七人3
   第1話「対決!北町の剃刀VS南町の狼」2002.1.7テレ朝/東映

 凶賊の跋扈の裏に内通者、同心たちが疑心暗鬼に陥る一幕も。幼馴染の南町同心の妻女に頼られた八兵衛は、儚げな面持ちに隠された黒い内面を見ることになる。

ロケ地
  • 夜烏のアジトに踏み込むももぬけの殻の屋敷、宝厳院(夜)
  • 南町同心・岡本が賊の一味に刺される夜の橋、中ノ島橋(刺されてドボン)。翌朝の検分は嵐峡汀。
  • 夜烏一味を見つけ追うも、編笠の侍が先回りして始末の道、大覚寺有栖川(河床から見上げ)
  • 岡本の妻女・美奈が入ってゆく料亭、嵐山公園・錦。彼女を見張る八兵衛は大覚寺船着(大)にいて、凧を揚げて朋輩に合図。ここから料亭裏手(庭側)が見えるという趣向で、船着から望雲亭を見てセットにつなげ、セットから見える空にも凧をあしらい。美奈と会っていた侍が出てくるところを待ち構えるシーンも、錦と大覚寺境内を組み合わせ。
  • 事後、凧の糸を切り捨てる八兵衛、広沢池観音島。やって来た青山さまに、美奈自刃の真相を告白。

2011/5/30

■ 八丁堀の七人 2
   第9話「爆発炎上!さらば愛しき妻よ!!最後の大捕物」2001.3.15テレ朝/東映

 青山さまと八兵衛の対峙は、悪名高い南のお奉行によって水入り。囚われの身となった雨宮だが、燃え盛る復讐心はいろんな人を巻き込み、挙句の果て再出発するはずの愛をも無残に引き裂いてしまう。

ロケ地
  • 雨宮とお妙を庇った八兵衛が青山さまの前に立ちはだかるところ、鳥居甲斐守の出役で雨宮を持っていかれてしまう町角、大覚寺護摩堂裏手。
  • お妙が雨宮の子を身ごもっていると青山さまに告げる弥生、大覚寺天神島
  • 市之丞をさらった雨宮の要請に応じる形で鳥居を連れ出す青山さま、鳥居に殺された蘭学者たちの無縁塚が立ち並ぶ墓地は酵素河川敷。雨宮が現れてファィヤ。逃げた雨宮を追う青山さまだが、逃げられてしまう崖、保津峡落合落下岩

2011/5/29

■ プリンセストヨトミ

 見てきた。ニュース映像がアンカーなのを笑っていたら、府庁前で吠えてる大阪国民の中にヤマヒロがいてさらに吹いた。
夏の陣の戦闘シーンがけっこう派手に挿まれていて、ロケ地は彦根城天秤櫓
ありがちなことだが、ロケ現場を知悉していると頭がぐらぐらになる、「高速移動」がいつもよりキタ。
たこ焼き屋が小川先生だったり、南場先生が同じ役者だったり、綾瀬はるかは藤原くんにしか見えなくて、鹿男ファンにサービスしてくれたっぽい。
2011/5/28

■ 伊達騒動 母御殿  安田公義監督作品  1954.10.13大映

 お馴染みの題材に、母もの要素を盛り込んだ人情話。
幼君への忠義と愛情、我が子への思いに揺れる心を、母物女優・三益愛子が情感たっぷりに演じる。
原田甲斐はきっぱりと大悪党で、おきまりの格好で大立ち回り。龍の衝立もちゃんと登場する。

ロケ地
  • 伊達家の法要が行われる寺、門は金戒光明寺三門。幼君の駕籠が狙撃される道、不明(片側は塀、狙撃者がいた側は石積みの塁。黒谷参道か)。万手姫が父の大老・酒井雅楽頭に、夫を伊達藩主にと迫る座敷は金戒光明寺方丈座敷、前庭が見えている。
  • 幼君狙撃に失敗した部下の件を愚痴る原田甲斐、船を舫ってあるのは静水域か(屋形船、汀に木杭)
  • 政岡を出府させるべく、国元へ馬を駆る松前鉄之助、不明(川堤上の道、川は谷を出たところっぽい。中州を見せた浅河原)。奥州・仙台藩とテロップ入る田んぼの中の道は湖西か・奥に河畔林らしき長く続く林。
  • 政岡が隠居して棲んでいる里、不明(水郷っぽい情景、内湖か)。政岡の棲む家の門は萱葺き、門外にのぞく家並みも萱葺き。
  • 政岡の出府を知らせる騎馬が疾走する街道、不明(高い松の並木が添う平地、まわりは田んぼ)
  • 政岡が乗った早駕籠がゆく街道、不明(低い山の裾。後段、里人に連れられ母に会いにゆく千松のシーンも同所)。襲撃を受けるのは竹林。
  • 朝食前に幼君をおもちゃのお馬で遊ばせる上屋敷の庭、天龍寺曹源池庭園。後段、この近くの境内が政岡の実子・千松との再会シーンで登場。
  • 親友・荒木に毒を盛る羽目になり怒った神並が甲斐の寝所を襲って失敗し逃走、追っ手が走る塀際は東福寺の西塀に似た土盛りの高塀。
  • 将軍家の使いと称しやってくる栄御前、入る上屋敷の門は西本願寺大玄関門
  • 幼君、晴れてお国入りの行列がゆく街道、不明(松並木の道、谷地田か)

2011/5/27

■ 八丁堀の七人 2
   第8話「人情同心VS冷徹与力!略奪愛の過酷なさだめ」2001.3.8テレ朝/東映

 見え隠れしていた弥生の謎が解け、お妙の消息も明らかとなる。もちろん、すんなり八兵衛のもとに戻るなどという展開は無い。

ロケ地
  • 八兵衛と孫さんが過去の蘭学者取締りについて語り合うくだり、飢饉イメージに広沢池西岸池底(ひび割れを強調)。乾いた大地に祈る雲水を配してある。
  • 弥生が八兵衛に告白する、お妙を京まで追っていった際の回想シーン、二人話す川べりは桂川松尾橋上手中州合流点(右岸河川敷汀)
  • 暴漢に難儀する女を助けるとそれはお妙な夜道、上賀茂神社ならの小川畔。八兵衛は対岸から投石、川を押し渡り追うが、お妙は逃げ去ってしまう。
  • 妙の顔を描いた凧を揚げる雨宮、大覚寺護摩堂裏手。凧を見て八兵衛が駆けつけ、次いで「亭主」の仇を討ちに弥生が吶喊。このあと青山さまがうっそりと現れ、八兵衛と対峙。

2011/5/26

■ 八丁堀の七人 2
   第7話「与力を刺した女!仕組まれた凶悪な罠」2001.3.1テレ朝/東映

 盗っ人に使嗾され、青山さまを亭主の仇と狙う女。刃をかざし向かってくるのを、抵抗せず刺されてやったのは、かつて哀しませた女への償いだった。

ロケ地
  • 州走りの藤兵衛一味のアジトに踏み込むも蛻の殻、その後青山さまに命じられ夜を徹してあたりを探し回る同心たち、大覚寺境内。石仏前、護摩堂、放生池堤石橋、放生池池底(夜鷹が焚き火)、有栖川畔、五社明神裏手と舞殿。
  • 市之丞が授業を終えて出てくる昌平坂学問所、妙心寺大門。友とその母を見て落ち込む。
  • 亡妻の命日に墓に参る青山さま、二尊院墓地。供花を携えやって来た市之丞と入れ替わり。
  • 帰り道の市之丞が鼻緒を切り、すげ替えてくれた飴売り女のおまつと知り合う坂、二尊院紅葉の馬場
  • おまつが意図をもって青山家に入り込んだことを報告する八兵衛、仁和寺中門
  • おまつを詰問する青山さま、仁和寺九所明神と周辺の林。ぐるっと一周レール撮影で、塔も映り込む。
  • 藤兵衛一味に消されかかるおまつを助けに現れる青山さま、仁和寺経蔵脇。位置は九所明神裏手の崖上、経蔵脇におまつの亭主が葬られた塚を仕立ててある。
  • 八兵衛の肩を借り帰る青山さま、仁和寺参道(背景に金堂映り込み)

2011/5/25

■ 八丁堀の七人 2
   第6話「容疑者は息子放火魔を追うグズ同心!二人の母が泣いた…」
    2001.2.22テレ朝/東映

 なさぬ仲の若い母親に反発する青年、拗ねて入った「血盟」がトンデモで、あわや殺人犯に仕立てられかける。結局彼を救うのは、生みの母と育ての母二人の女なのだった。

ロケ地
  • 孫さんとお昼をつかう八兵衛、大覚寺五社明神。二人は放生池畔に腰掛け。ここで「後妻」を嫌う長男・千太郎のことを愚痴られる。
  • 放火犯と目される若侍を尋問したところ、火盗改の兄が出てきてねじ込まれ、孫さんの土下座で決着がつく市中、上御霊神社。若侍が休む茶店を本殿前にあしらい、吉岡と孫さんが事を構えるシーンは舞殿脇。
  • 事後、仲良くお梅の作った弁当を食す孫さんと千太郎、嵐山自転車道。青山さまと八、市さんも登場。

2011/5/24

■ 八丁堀の七人 2
   第5話「人情同心怒る!!偽装心中の陰に島帰りの女の涙」2001.2.15テレ朝/東映

 ほぼサブタイトル通りのお話、男のため八丁堀同心に近付いた女は、八兵衛の優しさを「重い」と言う。

ロケ地
  • 聞き込み帰りの同心たちが合流する水辺、大覚寺放生池堤
  • おなつはシロと八兵衛に話す青山さま、広沢池観音島
  • おなつのことを聞き込んだ帰り、八兵衛のいるところへやって来る同心たち、大覚寺大沢池船着(大)
  • 事後、釣りをしている青山さまにおなつが故郷に戻ったと報告する八兵衛、大覚寺大沢池船着(大)。先と違い、前景に梅の枝を置きホケキョの声を演出、船着の端っこには渡し場の灯をあしらってある。

2011/5/23

■ 八丁堀の七人 2
   第4話「女将殺し!赤ん坊の父親は同心!?」2001.2.8テレ朝/東映

 一郎太の身の上が知れる一話。恩ある父と兄を思う青年の心は天に通じ、ならず者が仕掛けた罠は明らかとなる。

ロケ地
  • 一郎太の回想、幼時、溺れた自分を兄・清吉が助けてくれた川、罧原堰堤下手桂川川中。
  • 清吉を脅していたならず者どものアジトを強襲する八丁堀、罧原堤下河原。汀に小屋仕立てて燃やす、派手な展開。

2011/5/22

■ 戦国最後の勝利者 徳川家康  1992.1.3テレ朝/東映

 今川家へ人質に出されていた青年期から関ヶ原合戦まで、乱世を生き抜いた覇者の人生を詳細に描く長編。
当初の誓いどおり家臣を第一に考える家康は、彼らに盛りたてられ激動の時代を渡ってゆく。
ドメスティックな事情に尺を割き、著名な史実はあっさりめ。

ロケ地
  • 京へ向け進軍する武田信玄と三方ヶ原でぶつかる徳川軍、不明(盆地か丘の上か、広大な野原)。信玄が陣を張り座すのは、大覚寺五社明神舞殿の床。戦闘は河原にスイッチ、木津河原。このあと「負けた」家康が逃げ帰る浜松城、篠山城(大手入口。撮影当時、大書院はまだ再建されていない)。疲れ果てて高鼾の家康を映し、回想のかたちで人質時代の青年期に移行。
  • 駿府城、二条城本丸櫓門(側面)、および二条城二の丸御殿方面を東側高所から見た図。池に落ちた鞠を拾えと強要され、今川氏真に辱められる庭は彦根城玄宮園池端、瀬名姫が出てとりなし。氏真のとりまきに福ちゃん、おじゃる姿で台詞あり。
  • 駿府城下の元康の居館、中山邸。出入りに参道が使われるほか、境内の無畏庵前で弓の稽古なども。
  • 墓参のため一時帰国を許される元康、野良に出ていた民が気付いて寄ってくるシーン、不明(土手〜橋←橋脚は1本のコンクリ橋、欄干はごく低い。本梅川に架かる橋に似る)。法要が行われる寺(岡崎・大樹寺)粟生光明寺阿弥陀堂(内部も使用、領民はお堂前に集まり)。出席していた本多忠勝が激して指差す岡崎城天守、彦根城天守(玄宮園から見上げの図)
  • 清洲城、芦浦観音寺門。内部はセット撮り。
  • 今川義元に上洛軍の先鋒を仰せつかった元康が、城を下がってくる道すがら数正にボヤく堀端、二条城内濠端。和子誕生を知らせに来た元忠が騎馬でくぐる門は鳴子門。
  • 城門を出てくる今川の軍勢、二条城本丸櫓門。義元は輿に乗って。先鋒の元康が落とす砦、不明(野原)。義元が陣を構え、元康の戦勝報告を聞くのは走田神社本殿前(周囲に幔幕張り。近郷の民が会いに来るが、藤吉郎が潜り込み状況を盗み見。設定は沓掛か)
  • 戦場を離れ、生母に会いにゆく元康、馬を駆る道は大堰川堤(畑越しの絵も)。於大の方と会う寺、龍潭寺(参道から門、本堂座敷も使用。設定は阿久比城下か)。回想シーンで出る、信長の厚情により於大が幼い元康を垣間見した家はセット撮り。
  • 柴田勝家や前田利家ら織田家家臣が、のんびり謡を吟じる信長を見て毒づくくだり、清洲城に芦浦観音寺門、藤吉郎の報告を受け単騎出てゆく信長が映る。戦勝祈願の熱田神宮は、大原野神社(鳥居〜本殿前)。桶狭間に義元を襲う信長、酵素河川敷
  • 義元の死を受け、岡崎へ戻る元康、渡る橋は前出の橋。今川の兵が待ち構えるとされる岡崎城を窺いにゆく元康主従、お宝を担いで逃げてきた雑兵と出くわすくだり、彦根城天秤櫓〜城内(将兵は既に逃げ散り)。夜、宴を抜けてきた元康が数正に心中を吐露するのは彦根城天守下。
  • 駿府へ行っても清洲へ行っても身動きがとれないと、碁を打ちながら話す数正と作左、芦浦観音寺本堂内部。
  • 作左一人を連れ清洲へ赴く元康、信長が元康を連れ熱田へ向かい馬を駆る道、大堰川堤
  • 数正が一存で瀬名を連れ出しに来る段、舅の関口親永が陰腹切って娘と孫を逃がすくだりの屋敷門前は中山邸門。
  • 瀬名が迎えられる、岡崎の築山御殿、粟生光明寺方丈(勅使門の端っこをちらりとナメて石庭越しに縁先を見る図、本堂南側の崖から)
  • 今川を討つべく出陣する「家康」、徳川・今川・武田入り乱れて戦の野原、不明(破れた今川の旗指物が川に打ち捨てられるシーンは酵素か)
  • 天下統一の機会を窺う信長、岐阜城イメージは彦根城櫓か。姉川に浅井・朝倉勢と対峙する織田勢、大堰川河川敷か(礫河原)。軍議で先鋒を望む家康、織田軍の陣は大覚寺大沢池畔、帰り際藤吉郎に呼び止められるのは大覚寺護摩堂前。岡崎に凱旋する家康、彦根城天秤櫓
  • 築山御前に命じられ家康の寝所に忍ぶお万、夜の城内は大覚寺参道(参道石橋と塀しか映らず)
  • 京へ進軍する武田軍がゆく野、不明(冒頭に出た野原と同所)。家康は浜松城に逃げ帰り、以降籠る。
  • 服部半蔵配下の忍びが信玄を銃撃するくだり、信玄の陣は大覚寺天神島、はじめ祠脇に居るが笛の音に誘われ池畔に出て撃たれる。
  • 甲府・躑躅ヶ崎館、不明(切り通しの岩場、砦はセットか)
  • 岡崎城勘定支配・大賀弥四郎の屋敷、走田神社社務所(勝頼が使わした医師・減敬が帰宅を待っている)
  • 天正三年、武田の進軍を受け、家康が信康に足助の防備を命じ初陣のくだり、徳姫に侍女殺害を詫び出てゆく玄関、不明(立派な式台玄関)。それを見届けた弥四郎が、あとは勝頼入城を待つだけと哄笑する廊下、粟生光明寺本堂廊下
  • 弥四郎が謀反の罪で磔になったと聞き肩を落とす勝頼、谷山林道頂上付近。
  • 岡崎を諦め的を変更する勝頼、狙われる長篠城、不明(峡谷に砦あしらい。亀姫が城主・奥平貞昌に嫁している)。定昌の命を受けた鳥居強右衛門が岡崎へ援軍を乞いに行く道、山中の林、ダートを経て大堰川と思われる川を渡渉、北嵯峨農地(広沢池西岸近くの田畔)を通り彦根城へ。このあと来た道を戻り、途中で武田軍に捕まり、「長篠城対岸」の保津峡右岸で磔。
  • 織田・徳川軍が武田を迎え撃つ設楽ヶ原(長篠の戦い)、不明(丘か盆地か)
  • 安土城、琵琶湖にミニチュア合成。信長は徳川の勢いを削ぐべく、策を弄しはじめる。
  • 信長が遂に牙をむいたと激する徳川家臣団、衛士が両脇を固める浜松城城門は篠山城か。
  • 信康が刀を取り上げられる岡崎城の廊下、粟生光明寺本堂廊下。軟禁下におかれる築山殿、粟生光明寺方丈石庭を見下ろす崖に竹矢来。数正が築山殿の輿を先導してゆく海岸、日本海か(輿の中で自刃)
  • 本能寺ノ変のくだり、本能寺は妙顕寺、明智の軍勢は本堂前を東へ駆け抜け、本堂廊下や諸堂、参道などで大乱戦。夫婦で掛け合い敦盛など出る室内はセット撮り。堺滞在中だった家康が、服部半蔵の導きで逃げる伊賀越え、酵素か(林間)。秀吉の大返し、木津河原(設定は山崎のもよう)。落ち武者の光秀が野武士に斬られる野原、酵素(河川敷奥に小屋あしらい、主従はここへ隠れようとした設定)
  • 勝家を倒し凱旋する秀吉、流れ橋上。
  • 信雄の求めに応じ尾張・小牧山に布陣する家康、砕石場か。秀吉を中傷する高札を立てさせる家康、民衆が読んでいると三成らが来て追い散らす町角、天王神社(棚田も映る)。秀吉軍が銃撃される山道、林道か。以後、膠着状態に。
  • 大坂城、大阪城天守(直下から見上げのアングルと、極楽橋越し遠望の図)。和平交渉に来た数正がゆく城の廊下、不明(寺院の縁先っぽい)
  • 於義丸は人質でなく養子、という知らせを持って馬を駆る数正、マジ海。
  • 作左の家で呑む数正、屋敷門不明(門は萱葺き、少し奥まっていてポーチは傾斜あり/また又三匹が斬る第四話で出た代官所と同所)。自分たち二人だけは黙して徳川の柱石となることを誓いあう。
  • 妹の朝日姫を離縁させて家康に嫁がせるプランを数正にはかる秀吉、大阪城天守下。大坂方にポストを用意と誘われる。
  • 朝日を返せと命じられた佐治秀正が肩を落として帰宅、屋敷門は建仁寺西来院。離縁と言われ、兄に話を聞いてくると外に飛び出す朝日、走る夜道は建仁寺両足院前路地(西望)、鼻緒を切り胸騒ぎに引き返す町角は建仁寺開山堂前路地(東望)
  • 於義丸が弟・長松丸を鍛える浜松城の庭、彦根城玄宮園池端。それを遠見する家康は臨池亭脇、朝日の件を聞かされ激怒するのは鳳翔台。
  • 無茶な婚儀に怒る群臣、ひとり秀吉と争うべからずと主張した数正、肩を落として下城する道は彦根城太鼓門櫓前後。作左へ言外に別れを告げたあと、天守を望み拝跪。
  • 一族郎党を引き連れ出奔する数正、早暁渡る橋、不明(簡素な橋、橋脚は一本。半蔵らがついてゆくというのを退けるシーンは川堤)。半蔵らに見送られ、船で川を下る数正と一族、木津川下流部(船上)
  • 於義丸が大坂へ向かう道、海浜。
  • 朝日を正室に迎えたあと、戦国の世を終わらせるため上洛すると言い出す家康、反対と声を荒げる作左は彦根城玄宮園龍臥橋上。橋たもとで井伊直政がお小姓から太刀を取り上げている。
  • 天正14年の京、秀吉の弟・秀長邸を宿館とする家康、門は妙心寺龍泉庵。ここへ秀吉が突然乗り込んできて、陣羽織の逸話が入る。
  • 諸侯の前で秀吉に「拝謁」して大坂城を下がってきた家康、諸人の礼を受けながら騎馬でゆく大路(市あしらい)南禅寺僧堂坂
  • 関ヶ原合戦、石田軍本陣は砕石場か。徳川の本陣、山裾か。合戦シーン、山裾の野原(大筒炸裂)。小早川の陣、不明。
  • お話を締めくくるナレーションのカバー、日光東照宮

2011/5/20

■ 八丁堀の七人 2
   第3話「名もなき老捕方の命!奉行襲撃の真相は…」2001.2.1テレ朝/東映

 部下に罪を着せ恬と恥じぬ汚職官僚、かたや下働きなるも忠を貫く老爺。八兵衛と青山さまは、薄汚い男を守るため散った命のために怒る。

ロケ地
  • 八兵衛の作った凧を揚げる弥生、広沢池観音島。茂平の孫が呼びに来る。
  • 作事奉行・加納庄太夫邸、大覚寺大門。出向した八兵衛は、中間たちが屯する「詰所」に。
  • 詰め腹を切った早見の墓に詣で無念を思いやる青山さま、金戒光明寺墓地
  • 加納を恨む元配下の浪人たちが襲撃をかけるくだり、神護寺。寛永寺視察を終えて帰る加納が、寺僧と歓談しながらおりてくるのは金堂下石段。浪人らが殺到するのは鐘楼下石段、出役した青山さまが山門から入り、茂平が斬られてしまう立ち回りは和気公廟所前で。
  • 茂平の墓、くろ谷か。

2011/5/19

■ 八丁堀の七人 2
   第2話「偽りの恋文!女が犯した秘密の罪」2001.1.25テレ朝/東映

 八兵衛が世話してやり見守ってきた女、離れて暮らす亭主から来る文を幸せそうに読む姿は、哀しい嘘だった。磯貝さんの馬鹿な「嘘」を、ドラマの端緒に持ってくる。

ロケ地
  • 捕物の際の爆発で白骨死体が見つかる相生町の稲荷、北嵯峨竹林か。
  • 女をとったと青山さまに切りつけるチンピラたち、八幡堀舟橋。
  • おすみの亭主の素行を知った八兵衛、おすみに言い出しかねて別れる堀端、八幡堀白雲橋下手堀端。おすみが去ったあと、青山さま登場。

2011/5/18

■ 八丁堀の七人 2
   第1話「連続誘拐の謎!?帰ってきた人情同心」2001.1.18テレ朝/東映

 八歳の男児がさらわれるが、すぐ戻される奇妙な事件が続く。真相は大名家の御落胤さがしだったが、捨て子を養育してきた純な荒くれ男の悲哀と、事に乗じ改易を目論む筋の思惑がからみ、青山さまと配下が大暴れ解決で一件落着。

ロケ地
  • 両替商の倅が誘拐される神社、梅宮大社。坊は舞殿脇で友達と遊んでいて、帰り際を襲われる。青山さまが巫女や神官に事情を聞く段では夜間撮影。
  • 誘拐された八歳の男児が捨てられていた谷中の寺、本法寺。青山さまに命じられて一郎太が調査に行くと、既に八兵衛が来ていて住職にリストを貰うのは本堂前、背景に塔や回廊が映り込む。
  • 青山さまに命じられ大名や大身旗本の持ち船を調査する源吾と兵助、八幡堀(掘割に船を浮かべ)。両替商の倅の守袋を船底に見つける段はセット撮り、そこから見上げる趣向で映す遠山藩下屋敷の門は大覚寺大門(御殿川河床から手すり越しに見上げのアングル、このあと源吾と兵助は夫婦者に変装し、門前へ蕎麦の屋台を出して見張り・女装は兵助)
  • 白石与力を責めるも、却って大目付の目論見を打ち明けられてしまう青山さま、ところはお城の御廊下で、このシーンに先立ってお城イメージに姫路城天守が挿入される。
  • 遠山藩に彦太を返す話を断られたと報告に来る八兵衛、青山さまが佇む堀端は八幡堀明治橋上手堀端。
  • 事後、遠山藩の嫡子としてお国入りの「彦太」、行列がゆく街道は嵐山自転車道、追いかけて彦太に呼ばわる三次、走る川端は嵐山公園中州岸(桂川畔)。二つのシーンはミックスされている。

2011/5/17

■ 八丁堀の七人
   第10話「北町同心VS火盗改め 切腹覚悟の大勝負!!」2000.3.16テレ朝/東映

 十年前の事件が蒸し返され、青山久蔵の父が腹切った真相も明らかとなる。悪党は一事不再理を言い立て逃れようとするが、同心たちの奔走により野望は挫かれる。

ロケ地
  • 市之丞が試験を終えて出てくる昌平坂学問所、妙心寺大門。八兵衛が迎えに駆けつける道は大庫裏脇路地。その後襲撃されるシーンはセット撮り。
  • 吉岡の父が青山に語る回想、左平次を甲府から連れて戻る街道、大覚寺境内。
  • 左平次に会いにゆくおしん、八幡堀堀端〜舟橋を渡る。左平次と会っているところを八兵衛らに見つかるシーンは村の日本橋にスイッチ。
  • 青山が左平次と会い説得を試みる夜の浄福寺、金戒光明寺石段。ここへ火盗が出役し、左平次の身柄を持っていかれてしまう。

2011/5/16

■ 八丁堀の七人
   第9話「女を襲う黒い影!?島帰りの男が落ちた罠」2000.3.9テレ朝/東映

 実入りのいい転職話が来た磯貝は、「有終の美」のためフライングかまして冤罪を作りかける。間の悪いことにくくった相手は島帰り、前科がバレて一旦は何もかも失うが、純な愛が彼を救う。
チョーシこいた憎たらしさ、チョンボに萎れる情けなさ、情に触れぐしょぐしょ泣く可愛らしさ、石倉三郎満開の一話。

ロケ地
  • 吟味与力が殺された深川の掘割、検分シーンは明治橋下八幡堀堀端。
  • 知人の見舞い帰りのお駒、襲われる夜道は八幡堀浮橋付近左岸堀端。
  • お駒を襲った犯人について話す磯貝と八兵衛、八幡堀堀端。
  • 清吉が捕縛された直後、棟梁と娘が話す堀端、八幡堀新町浜。
  • 清吉が無罪放免になったあと、磯貝が沈んで佇む堀端、八幡堀白雲橋下手。

2011/5/15

■ 大勝負  井上梅次監督作品  1965.5.8東映

 十手を手にした博徒が横行する関八州、治安は乱れに乱れ、怨嗟の声は幕府に届く。切れ者の勘定奉行は、ヤクザどもの間に亀裂を生じさせ壊滅に導くプランを立て、人物と見込んだ代官の領地を決戦の舞台に選び、隠密を送り込む。
そして当地には、風来坊を装った「心ある士」が二人、入り込んでいた。
もちろん、親分衆はいち早く事態を察し、関東一円から助っ人を調達するほか、前代官を破滅させたやり口を現代官に仕掛けてくる。
分断工作が功を奏すか、博徒の勢いが勝つか、ぎりぎりの大勝負の趨勢は人情に託され、カオスは収束に向かう。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、不明(石垣ナメて天守ちらり、二条城か大阪城に合成?)
  • 浪人・海野蛸十郎と、渡世人・御嶽の仙太郎が、市村花之丞一座の用心棒のポストを賭け相対する橋、流れ橋。導入は真上から。諍いを止めに来る代官所役人は堤法面をおりてきて橋へ、江戸から帰ってきた代官のシーンは堤上。
  • 常吉一家が立て籠もる閻魔堂、不明(長く緩やかな参道の坂、手前に短いステップあって大きな石鳥居が聳え、細い石畳のある踊り場を経て長い急な石段が続く。石段の上は広く開けている感じ)。お堂内部はセット撮り、笑うほど巨大な閻魔さまのハリボテがこさえてある。
  • 助っ人の渡世人たちが続々と真岡を目指す街道筋、地道や土手に林の中、流れ橋(側面シルエット)など。
  • 将軍家御鷹狩りまであと五日、ヤクザ300に対し代官所の人数40という事実に窮する代官、このシークエンスで時間経過を表す「小坊主の鐘撞き」は本法寺(鐘楼越しに多宝塔のシルエット)
  • 事後、事の推移を知らず、せめての人数を引き連れ「先触れ名目」で馬を駆り真岡宿へやって来る勘定奉行、不明(川堤か、他作品でも頻出の、二階屋根が堤と同じ高さのアレ。萱葺民家なども見える)
  • 真岡代官への助力が不要となり、先触れの務めを果たしに街道を走る勘定奉行、不明(棚田の田畔)。それを高所から見ていた太夫たち、別れの街道は林道か(切り通し、山頂が安行山みたいなシルエット)

2011/5/14

■ 大喧嘩  山下耕作監督作品  1964.9.5東映

 出入りのあと、敵の親分を殺った兄哥は草鞋を履く。しかし三年たって帰ってみると、一家は傾き、愛した女は他の男に嫁していた。
縄張りを狙い挑発を繰り返す赤岩一家、乗らず耐える勝場の衆だが、遂に血が流され、決戦の日がやって来る。
二つの勢力の間にあって諍いをコントロールし、漁夫の利を得ようとしていた外道は、己が雇った狂犬に背かれ、結局両一家の頭目も共倒れ、死屍累々の悲惨な結果に。そして秀次郎は、愛する女に別れの一言も言えず、再び宿場を去ってゆくのだった。

ロケ地
  • 笹島一家との出入り、木津河原
  • 小田井宿を出てゆく秀次郎を見送るおかよ(藤兵衛の娘)、不明(水車小屋傍、周囲は起伏ある農地、河畔林じみた竹林も見える)。秀次郎がゆく街道、不明(川堤、堤下に民家あり・屋根と堤が同じ高さ)
  • 客人として出入りに参加する秀次郎、木津河原。夕暮れの橋を渡る秀次郎、流れ橋
  • 小田井宿へ帰ってくる秀次郎、出た時と同じ川堤の街道を来て、赤岩の衆にスカウトされかかる道隈、不明(茶店あしらい、ここから画面奥に続く道は丘へ続く感じ)。同じく助っ人に誘われた男が、額を聞いて踵を返し秀次郎を追ってくるシーン、木橋は若森廃橋に似る(橋脚も木)
  • 小田井宿、どこかの里をまるっと使った感じ。農家とか、路地とか、田んぼとか。墓地もありものっぽく、入口には六地蔵。遠景の「里」がまた良い風景で、ちょっと棚田っぽい。萱葺民家も多数出てくる。口丹波のような気がする。
  • 女房を取り返しに行って殺された、芳太郎の亡骸を乗せた馬が失踪する道、川堤か。このあと「里」へ。
  • 赤岩の倅・太市とおかよの人質交換が行われる墓地、西教寺墓地。三鬼らの背後に湖水ちらり。
  • 勝場と赤岩がぶつかる、大出入りの河原、木津河原。土手から三鬼が見ている。殺陣は右岸側土手下の田んぼへ移動し、青田の中で乱戦も。はさ木のある、「里」の田畑も出てくる。
  • 秀次郎たちが武器等用意してあった八幡宮、不明(赤い両部鳥居、内部描写はセットへスイッチ)
  • 小田井宿を去った秀次郎がゆく街道、前出のアレ(川堤)

2011/5/13

■ 八丁堀の七人
   第8話「息子に裁かれた女!命をかけた母の嘘」2000.3.2テレ朝/東映

 むかし涙をのんで棄てた赤子、良い人に拾われ立派に育った青年に忍び寄る魔手を、生みの母が体当たりではねつける。青山さまと八兵衛は、情状酌量に要る分だけのネタを上げ、女の意を汲んでやるのだった。

ロケ地
  • 人違いで闇討ちされかけた翌朝、当の本人を訪ね忠告する青山さま、その前に映る、蜆売りがゆく早朝の坂は妙心寺玉鳳院前路地
  • お栄が赤子を捨てた湯島天神、車折神社。中門、参道、本殿前など境内各所が使われるほか、八兵衛が奉行所へ駆けつける際に走りぬける路地の表現にも石畳が登場する。
  • 青山の命で本所深川方の北村を尾行する同心たち、妙心寺。北村がゆく路地は玉鳳院前路地(東望)、同心たちは東海庵脇にいてここに八兵衛が通りかかる。北村が入ってゆく堀田邸は衡梅院、見張る同心たちは放生池畔の植え込みに身を隠して凝視。このあと塀から屋敷内を覗くシーンはセット撮り。
  • お栄に尋問した結果を青山さまに報告する八兵衛、八幡堀白雲橋上。一郎太が駆けてきて木曽屋が動いたと叫ぶのは堀端。
  • 江戸を売る木曽屋一行の前に八兵衛らが立ちはだかる道、仁和寺金堂下坂の林間、北村が出て木曽屋を始末するシーンは九所明神。
  • 島送りのお栄を見送る青山さまと八兵衛、船番所は大覚寺大沢池船着(大)に柵置いてセッティング、八兵衛らは船着(小)に立ち見送る。
  • 八丈島イメージ、沖ノ島。笑顔で苦役に従事するお栄、農地は広沢池西岸葦原。

2011/5/12

■ 八丁堀の七人
   第7話「涙のおとり捜査!人情同心が惚れた女」2000.2.24テレ朝/東映

 朋輩の必死の捜査をよそに、船宿の酌婦に入れあげる八兵衛。それは青山さまの指示による「仕事」だったが、幸薄い女が自分を頼りきる姿を見るにつけ、心は揺れていく。

ロケ地
  • おみねが勤める向島の船宿・玉屋と周辺、八幡堀。玉屋は左岸側の家を入口に仕立て、堀端は両岸を使う。明治橋は背景に映り込むほか、橋上や橋下を芝居に使う。夜間撮影もあり。
  • 八兵衛とおみねがお参りに行く神社、梅宮大社本殿。その後おみねが身の上を告白する庭は神苑切石橋。告白の回想で出る、最初の男を殺してしまった水辺は広沢池観音島(水無)
  • 藤太が八兵衛を呼び出し殺そうとしていた向島の大野屋、中山邸通用門と参道。藤太と仲間が出てきたところへ、血刀持ったおみねが現れ「吶喊」。その後八兵衛が駆けつけ、次いで青山さまが同心たちを引き連れ出役。
  • おみねの墓、不明(マジ雪?積もる林、起伏あり)

2011/5/11

■ 八丁堀の七人
   第6話「多重人格の女 私は殺していない!!」2000.2.17テレ朝/東映

 一郎太が拾った娘は奇妙、ふとした拍子に人が変わり物騒な振る舞いにおよぶ。調べるうち、庄屋一家を殺した下手人との疑いが浮上。娘を憎からず思う、一郎太の苦悩が絡めて描かれる。

ロケ地
  • 船に乗り、気を失って流されてきたおさよを一郎太が見つけた蜆河岸、八幡堀
  • 「魔物」に変じたおさよに切りつけられた徳松が八兵衛にボヤく帰り道、妙心寺大通院裏路地
  • 川越へ出向く前、一郎太におさよに気をつけよと忠告する八兵衛、八幡堀堀端。
  • 川越へ向かう八兵衛、街道は山室堤、川越藩町奉行所は民家長屋門。庄屋一家惨殺事件に居合わせたという浪人を訪ねる段、望月の寺子屋は鹿王院。子らの相手をする縁先は客殿前縁、八兵衛が話を聞く廊下は回廊。水夫らに織元の船が一艘なくなった件を聞き込む川べり、大堰川か。
  • 江戸から川越へ護送される望月の唐丸、山室。おさよの見送りも兼ねていて、八兵衛と一郎太が出ている。ルートは、堤下の田畔から堤法面をのぼり、街道に見立てた堤上へ。
  • 青山さまから託された一郎太の十手(返上中)を持ち道を急ぐ八兵衛、妙心寺大通院裏路地。椿の花を持ち物思う一郎太、八幡堀堀端(ここへ八兵衛登場)

2011/5/10

■ 八丁堀の七人
   第5話「悪女が歌う子守唄!嘘の涙に隠された真実…」2000.2.10テレ朝/東映

 殺しで捕まった女はトンデモな蓮っ葉、皆を翻弄しまくるが、裏にはむごい事情が隠されていた。自らの手で事を清算し、「引かれ者の小唄」を口ずさむ女哀れ。

ロケ地
  • おたきが喋る「女房・お妙」の件で考え込む八兵衛、青山さまが来て声をかけるのは広沢池観音島そば池底
  • 牢から出されたおたき、子守女にこっそり使いを頼み八兵衛らをたばかって一人男に会いにゆく神社、梅宮大社。導入は外から楼門と舞殿越しに本殿を望む図、お参りのあと境内がぐるっと映り、八兵衛たちを待たせ出てゆく際に楼門内側。
  • 今は寺侍をしている片桐、勤める常念寺は鹿王院中門。山号を記した扁額と寺名を記した看板あしらい。お芝居は中門前で、木越しの絵。
  • 父を侮辱され組屋敷の子らに向かってゆきボコられる市之丞、妙心寺黄鐘調鐘基壇脇。八兵衛が駆けつけて悪童を散らすシーンは、大庫裏脇石畳。
  • おたきの回想、幼いおたきをおぶい子守唄を歌う父、広沢池池底か(水脈脇)

2011/5/9

■ 八丁堀の七人
   第4話「疑惑の目撃者!?女心…裏切られた初恋」2000.2.3テレ朝/東映

 幼い日の無邪気な約束を信じていた女は、恋しい男の意外すぎる姿を目撃。牢に放り込まれても男を庇う女だが、もちろんその心が報われることは無い。この主題に、若手同心の初恋の苦い結末をからめて描く。

ロケ地
  • 兵助が賞金目当てで参加する牡丹餅大食い大会、上御霊神社絵馬堂脇。
  • 乗っ取り屋の材木商が殺害される神社、吉田神社竹中稲荷。ガイシャが倒れているのは玉垣の内側、目撃者のおころがへたりこむのは三高碑への石段の途中。後段、吉岡を伴い検証に来る八兵衛の段では、舞殿付近と石畳が使われる。また、碑への石段の上には、朱の鳥居があしらわれている。
  • 八兵衛がおころを問い詰めているところ、青山さまに命じられた一郎太らが来ておころを捕縛するくだり、大覚寺大沢池畔。
  • 流れ板の蓑吉を尾行する八兵衛たち、殺し屋仲間がツナギに現れる、蓑吉が休む茶店は上御霊神社茶所
  • 釈放されたおころが、正太に会いに飛んでゆくも殺されかけるくだり、大覚寺五社明神。出役した町方と大沢池寄りで立ち回り。

2011/5/8

■ 黒の盗賊   井上梅次監督作品  1964.12.24東映

 秀忠が築城と町づくりを進めている、徳川幕府草創期のお話。
第一次の城普請が終わり、機密を知る棟梁たちが始末されようとするところ、徳川の世を真摯に憂える直参の若者が、近頃跋扈する盗賊に扮し彼らを逃がそうとする。ここへ当の盗賊が入ってきて大工をさらってゆくが、その首領は旗本・立花次郎に酷似していた。
以降、奇しき血のえにしに導かれた兄と弟は、徳川家が己のみ栄えようとする動きに抗ってゆく。

ロケ地
  • 「黒の盗賊」が引き上げてゆく荒野、湖南アルプスか。タイトルバックも同所。
  • 高徳寺へ向かう、天海と女たちの行列、見物衆の出る街路は仁和寺裏塀際。このあと野道にスイッチ、天海の駕籠に矢が射込まれる切り通しは谷山林道か。
  • 黒の盗賊のアジトや隠れ里、不動堂などはセット。
  • 次郎に化けていた小太郎が、ようやく見張りをまいて里に帰ってくるくだり、三人衆がかしらの帰還に気付く河原は天神川河川敷か(広大な砂河原に細々と水脈、まわりは山地)。水浴び中だった次郎と小太郎が入れ替わる谷川は保津峡
  • 次郎が武蔵一族のかしらに納まったあと、里を離れ旅に出る小太郎がゆく荒野、湖南アルプスか。

2011/5/7

■ 紅顔の若武者 織田信長  河野寿一監督作品  1955.9.20東映

 とんでもない格好で山野をのし歩く尾張のうつけ殿は、存外冷徹に世を見ている。しかし周囲は彼を理解せず、親戚筋や家臣どもに至っては、お上品な弟を押し立てる。そんななか、敵国美濃の梟雄・斎藤道三と会見する機会が巡ってくる。阿呆と評判の「婿どの」を侮っていた「蝮」は、りゅうとした身なりで会見の場に現れた上総介の、折り目正しい挙措を見て嘆息するのだった。

ロケ地
  • 信長を捜し回る、騎馬の家来衆、走る土手や河原、野道は不明。城に駆け戻り、再度捜すよう命じられる那古屋城城門は二条城本丸西虎口。自分を呼ばわる声をよそに樹上で昼寝を決め込む信長、下鴨神社馬場か。
  • 縁談で来ていた美濃の使者が「うつけ殿」の生態を目撃する帰り道、不明(田畔)。濃姫輿入れの行列がゆく街道も同所か。
  • 犬千代たちと川で騎馬戦の信長、木津河原か(砂河原でごく浅く、かなり広い。竹の河畔林が見えるが疎ら)
  • 信清の軍勢がゆく野、不明。
  • 父急死の知らせを聞かされる庭、仁和寺林間か(林の向うに塀、建物は寝殿っぽい造り)
  • 信秀の葬儀が行われる万松寺、粟生光明寺。平手のじいが来ない信長にやきもきして出てくる廊下は本堂廊下、内部も使用。
  • 今川の軍勢がゆく野、不明(広大な野原)
  • 平手政秀切腹の報が齎される野、川堤か(近習連れて出た野原、お昼に鶏モモむしゃむしゃ)
  • 平手のじいの名を呼ばわり嘆き悲しむ信長、入る川は木津か。
  • 蝮と会見のくだり、道三が街道をゆくうつけ殿を垣間見する小屋は土手下にあしらい、道は土手道、木津か。会見の正徳寺、粟生光明寺。道三は阿弥陀堂座敷にいて、長袴を着けた信長がやって来るのは本堂廊下(裏手)

2011/5/6

■ 八丁堀の七人
   第3話「与力をつけ狙う女!自害した女の秘密…」2000.1.27テレ朝/東映

 青山さまの非道を告発する、女文字の投書が北町に。飄々と申し開きもせぬ上役を見て、同心たちは各々の思惑で動き、出てきた真実には「大人の対処」が為される。

ロケ地
  • 縊死した扇屋の女房・おしずの墓、二尊院墓地
  • 八卦見が語る、おしず入水未遂の回想、青山さまが身投げを止めた橋は映画村日本橋(橋標は「両国橋」)、水面が見えるシーンは中ノ島橋上手堰堤
  • 与力・片平が青山を呼び出し探りを入れる町角、仁和寺観音堂(塔映り込み)
  • 以前扇屋に押し込んだ盗っ人の件で、八兵衛が聞き込みにゆく伝馬町牢屋敷、大覚寺明智門
  • おしずの妹・おくみが青山さまに包丁で切りつける夜道、大覚寺参道石橋。側面からの絵も。

2011/5/5

■ 八丁堀の七人
   第2話「千両箱に罠を張れ!狙われた同心の娘」2000.1.20テレ朝/東映

 取り逃がした凶賊が、磯貝の娘をさらい盗金を取り戻そうとはかる。逮捕劇に、さまざまな人情話がからんでゆく。

ロケ地
  • 娘をさらった銀次の指示で船を出す磯貝、大覚寺大沢池北辺水路〜大沢池へ。池北西畔に銀次がいて、磯貝の代わりに船に乗り込み。銀次が娘はあの辻堂と指すのは五社明神舞殿(壁と扉あしらい)、しかし中に娘はおらず。船頭に化けていた八兵衛が銀次に撃たれるのは北辺水路、変装していた同心たちも出て、水中で立ち回りに。設定は向島宝ヶ淵(脅迫状から)
  • 事後、捕物の際一味の者を殺した件で八兵衛に弱音を吐く一郎太、大覚寺護摩堂(大沢池や閼伽井映り込み)
  • 祭りの縁日に来ている青山父子、お駒と八兵衛をひやかすのは仁和寺参道

2011/5/4

■ 八丁堀の七人
   第1話「人情同心が走る!謎が謎呼ぶだるま凧!?」2000.1.13テレ朝/東映

 ならず者とはいえ、人ひとり安易に斬って捨てる旗本にカチンとくる八兵衛。しかし、自らが手がけた事件を通して、彼の真意を知ることに。名コンビ誕生の、起こりの話。

ロケ地
  • おかよがダルマ凧をあげる土手、不明(けっこう高い)
  • 捜査線上に浮かんだ松吉を尾行する八兵衛、松吉が仲間にツナギの竹筒を落とす橋は渡月小橋、下に船に乗った仲間がいてキャッチ。その後船を追うも、対岸へ漕ぎ出されてしまうシーンは嵐峡(紅葉)、八兵衛は左岸の林に。
  • 松吉に接触し、おかよの父なのかと切り込む八兵衛、仁和寺九所明神。松吉が幼女を遊ばせているところへ、八兵衛が来る。
  • 八兵衛があげたダルマ凧を見てやってくる松吉とおかよ、大覚寺境内(心経宝塔前広場、池や塔は映らず、閼伽井などがちらり。木々は紅葉)
  • 閻魔の重吉一味が手入れされた翌朝、国に帰る松吉とおかよを見送る八兵衛、大覚寺放生池堤
  • 八兵衛が重吉を斬り捨てた一件を強引に収める青山さま、退庁してくる彼を待っていて礼を述べる八兵衛、妙心寺涅槃堂前路地(東望)

2011/5/3

■ 壮烈新選組 幕末の動乱  佐々木康監督作品 1960.7.10東映

 義理堅く情厚い、当代稀な武士・近藤勇を中心に、幕末の情勢を描く。敵であっても、男と見込んだ相手には情をもって接する近藤、心ある士はそれに報いるため、ここ一番の危機に駆けつけてくれるのだった。

ロケ地
  • 浪士募集の高札が立つ江戸城御門外、二条城桃山門前。導入は本丸御殿からの見下ろし。
  • 京へ向かう浪士隊、不明(萱葺民家と田んぼの間の道、山裾の里。山城か、木津らしき土手や地肌見えた山が見える)
  • 新徴浪士隊仮本陣が置かれる壬生・新徳寺、妙心寺大門(浪士隊は大庫裏脇路地を来て門に)
  • 京都所司代、京都御苑管理事務所長屋門。浪士隊を見てきた密偵・お蝶が報告に入る段。ここでは門のパーツのみ、後段、池田屋事件で出動のシーンでは門全体や突き当りの宗像神社塀も映る。
  • 芹沢を嵐山周遊に誘う近藤、船は嵐峡に。芹沢に妾をとられた大野屋の件を切り出す。
  • 上洛し二条城に入る将軍の行列、二条城北大手門(内側)。手前に大きな狭間が見える。
  • 伊東甲子太郎が工作に行く薩摩藩京都詰所、京都御苑管理事務所東門。海鼠壁パネルがびっしり。
  • 姉小路卿から齎された情報を伝えに走る早馬、建仁寺か(林越しに塀際の道)
  • 御陵衛士屯所、智積院大師堂。石段上に門があるが、以前は在ったものか撮影のため作ったものか不明。坂は見上げ・見下ろし両方のアングルあり。
  • 会津候に会ったあと、祇園へゆく近藤が馬丁を返す道、南禅寺僧堂坂。白馬に乗った近藤は林間へ駒を進める(黒谷からの帰りとすると、或いは現地設定)。伊東一派に狙撃されるシーンはセット撮り。

2011/5/2

■ 鞍馬天狗  マキノ雅弘監督作品  1959.2.4東映

 勤皇志士を装った御用盗が出て騒がしい京の町、当の志士たちは追い詰められ雌伏の時を過ごす。そんな情勢のもとへ天狗が帰還、西国諸藩の志士たちを糾合し大同団結の機会を窺う。民衆に紛れ、鞍馬のお山に集まった志士たちの危機を知らせたのは、天狗に恋する芸妓だった。

ロケ地
  • タイトルバックの京イメージ、清水寺全景、東寺(南大門越し)
  • 祇園さんへ参る小染、八坂神社南楼門〜本殿(参拝していると舞妓ちゃんたちが来て囃す)〜境内石畳。このあと、ダンナとの連絡の文を結んである愛染堂へ(セット、うら寂しい林の中という態に作ってある。真葛ヶ原設定か)
  • 新選組屯所、京都御苑管理事務所長屋門
  • 土方・沖田の座敷へ出る小染、八坂神社門前・二軒茶屋(入口のみ、中はセット撮り。設定は「現地」)。後段、宴席から出動してゆく場面では、茶屋の前で馬に乗るカットあり。
  • 金を失くし帰れず途方に暮れる杉作たちのくだり、イメージカットの塔は仁和寺か東寺か(場所の設定は清水坂窯場)
  • 新選組の活躍を労い、近藤に将軍お目通りの栄誉が下されたと告げる所司代のくだり、門は京都御苑管理事務所東門(築地の袖から脇の塀まで海鼠壁パネルに覆われ)
  • 鞍馬のお山へ向かう、志士たちを含む一行がゆく山道、谷山林道か。
  • 火祭りが執り行われる由岐神社、松尾大社。二の鳥居越しの絵もあり、楼門前で大松明が焚かれる。押し出してきた近藤らを、民衆とともに追い返す天狗のシーンは楼門上。
  • 旅に出る天狗を見送る角兵衛獅子たちと吉兵衛、飛火野

2011/5/1

■ 柳生旅日記 竜虎活殺剣  萩原遼監督作品  1960.3.25松竹

 播州・津の浦の酒肆、喧嘩に介入した十兵衛は片目の竜を彫った怪しの根付を拾う。それは暗躍する海賊のしるし、藩の御用金はごっそりやられ、城下の富商からは若い娘が何人もさらわれる。謎に満ちた彼らの正体をさぐる十兵衛は、滅ぼされた豊臣恩顧の大名ゆかりの者たちの悲憤を知る。しかも、彼らを操り己が欲望を満たそうとする極悪人どもが隠れていた。

ロケ地
  • 播州・津の浦、不明(マジ海、突堤の先の、人が消える仕掛けのある灯篭はあしらいもの。遠景に岬、連なる山に棚田と思しき段々。港見返りのカットでは舟屋に似た建物も。突堤の先で砕ける波がいい感じ)
  • 白山大竜神の神社、不明(入り江を見下ろす丘の上設定で、海は合成くさい。境内の描写は、広い石畳俯瞰、舞殿まわりの石囲い等あり、本殿へ至る石段もある模様)。屋根に片目の竜のヘッド付きで、これが合図に使われる運び。
  • 白山神社から帰る十兵衛を襲う一団、途中から弦之丞が出てチャンバラの石段、豊国廟石段。
  • 竜野城イメージ、犬山城天守
  • 白山神社を調べての帰り、龍巻屋の看板娘と、弦之丞といた娘を見かけるくだり、不明(白山神社境内設定、十兵衛と権太は本殿前にいて、二人の娘は橋の向うの石段下に)
  • 船奉行に身分を明かして会った帰りに襲撃される十兵衛、不明(境内路地か、緩い坂もあり。セット併用)
  • 片目の竜の本拠地の竜神島、不明(松林の中に祠、木立ちの向うに海が見えている。荒海に面した崖での立ち回りも)

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