上流 ダム下の里川 天理市滝本町上滝本
源流/天理ダム/ダム下の里川/布留の里へ/市街地の都市河川/田園地帯の下流部
ダムを出た川は、再び里川として流れてゆく。
谷は深く、川岸には棚田が作られる。人家はあまり多くない。
ダム直下の布留川 | 右地点の川面 |
左岸に入る無名の谷 | 周囲の森林 |
ダムから出たばかりの水は、見た目にもとろんと淀み、透明度が損なわれている。
河床には大きめの石が転がり、ここに淵瀬をつくり流下する過程で水質は徐々に回復してゆく。
周囲の山林は、植林杉と雑木の混合林。複雑な色あいの紅葉がうつくしい里山である。
上滝本の里のはずれでは、著名な滝を懸ける里川が右岸に流れ込む。滝は、桃尾の滝という。
桃尾の滝全景 | 滝裏に祀られたお不動さん |
滝上の跳水 | 落水を受ける巌 |
別称を布留の滝ともいう落差約23mのこれは、春日断層崖に懸かる。
滝水はオーバーハングし、滝壺は作らず、落下した水は岩盤に当たって四散する。
古来より信仰や修行の場となり、現在も灯明が捧げられ、白龍大神と刻まれた碑や、法華のモニュメントも立てられている。
上部からパイプで導かれた水場もある(左写真)。
古今集に選ばれた後嵯峨帝の御製には「布留の滝」として詠まれている。
その御跡を偲んで芭蕉もここを訪れたことが、書簡に記されている。
滝下の流れ |
桃尾の滝を落ちた水は、国見山のほうから来る谷水と合わさり、南流してほどなく布留川に入る。
途中見事な渓谷も見られるが、残念なことに川の名は不明。
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