愛知川  源流 八風谷  東近江市杠葉尾(ゆずりお)


源流・八風谷/源流・山峡の渓流/上流・永源寺ダム〜谷口/中流・蒲生野/下流〜河口
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 八風越(はっぷうごえ)は吾妻鏡にも見える古来よりの国越え道で、かつて近江商人や軍勢が通過した険しい山道。
その峠道より下る水は深い谷を刻み、街道沿いに下ってゆく。

木の間より竜ヶ岳方面を望む
植林杉
八風橋下の川面 堰堤

 八風谷は右岸に茶屋川を受ける。河川の規模は茶屋川のほうが大きい。
茶屋川は、三重県いなべ市との境の白瀬峠、藤原岳からの谷水を集め南流する川。
その谷筋にダム話があるが、道端には反対の幟がはためいている。
*付記:2005/12/8、住民訴訟の高裁判決にて違法判決/要旨は設計の欠陥性と手続きの違法性
上写真は、その茶屋川への道に架かる、八風谷の橋から撮ったもの。
峡谷には堰堤も数多く作られ、よく砂を流すさまが見られる。周囲は杉の美林。
この上手には「エコロジー八風キャンプ場」があり、場内を八風谷が流れている。

R421際の高みから見た谷・上流望 河原

 谷底は、国道からはるか下。
道隈からわずかに覗く谷には、白い大きな岩がごろごろと連なっているのが確認できる。
水は巌の下をちょろちょろと流れている。

R421から見た谷・下流望 河原

 上写真は茶屋川を入れてのちの谷。相変わらず白い巨岩が河床を埋める。
水量は増し、深淵も見られる。夥しい砂の堆積もある。

京の水 道際に小川となる

 峠道の際に湧き水が出ている。いつとはなしに「京の水」と呼ばれるようになったと説明板にある。
鈴鹿を越えて近江に入った旅人がこの水で乾きを癒し、ゆく先の京都に思いを馳せたという。
水場から溢れた分は道沿いの小川となり、ほどなく深い谷に滝となって落ちてゆく。


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