寝屋川

旧淀川流入河川 ・流入先 〜旧淀川 ☆淀川水系一級河川 訓:ねやがわ


 大阪府の北河内から中河内を流れ、旧淀川(大川)に注ぐ川。源流は寝屋川市寝屋東方の星田山。
まだ山の見えるあたりから感潮区間となるのが大きな特徴である。
往時には「野崎まいり」で知られるように、舟運が盛んであった。 

寝屋川支流

・北谷川 ・たち川 ・打上川 ・南前川 ・寝屋川導水路 ・讃良川 ・清滝川 ・江蝉川 ・権現川 ・谷田川 ・鍋田川 ・恩智川 ・古川 ・第二寝屋川


寝屋川分流城北川

寝屋川水系用水路二十箇用水路

■ 起点

 寝屋川市東部の寝屋の丘陵地に発するたち川と北谷川の二本の川が寝屋川市寝屋・太秦・池の瀬町の境、府道18号枚方交野寝屋川線の寝屋交差点に架かる極楽橋のすぐ下で合流する。ここが寝屋川のはじまりで、一級河川の起点もここである。
合流時の水量は圧倒的にたち川のほうが多く、北谷川はちゃらちゃらの浅い溝といった態である。川幅等も同様である。

たち川・北谷川合流点
左から北谷川、右からたち川
橋は極楽橋
起点となる合流点を北谷川流れ込みから見る
左手がたち川、手前が北谷川
奥に伸びる流れが始まったばかりの寝屋川

■ 上流

 寝屋の丘陵から出た川は太秦の丘陵の間を縫って西流してゆく。
川勝町・幸町を流れ、南前川を入れ寝屋川導水路を入れるまで流れはほぼ西向き。

寝屋川市池の瀬町
左は上流、右は下流方向を見る

■ 中流

 寝屋川市桜木町に至り川はスプーン状のカーブを描いて大きく曲がる。
これ以降寝屋川市中央部を貫いて京阪電鉄萱島駅付近までは向きをやや南西に振りながら流れてゆく。
また、この間には右岸沿いに二十箇用水路が並行して流れる。

寝屋川市桜木町
平池橋から左は上流、右は下流方向を見る

 京阪電鉄萱島駅の下をくぐった川はいったん大きく東に曲がり巣本付近で再び南に転じ大東市方面に南下してゆく。
この付近は、近世の大和川付け替え工事以前には深野池(ふこのいけ)という沼沢地であった。干拓されて現在池は無くなっているが、深北緑地の遊水地に往時の姿を偲ぶことができる。

大東市深野北
寝屋川の堤越しに深北緑地を望む
深北緑地
近年水害対策のため作られた遊水地

■ 下流

 大東市中心部で恩智川を受けてからは直角に西に曲がり、JR学研都市線(片町線)沿いに大阪市方面に流路をとる。
恩智川を入れたあと、古川が流入してくる間の、大東市南西部と東大阪市北西部には、大和川付け替え以前「新開池」という巨大な池があった。
現在池跡には複雑な水路が巡っている。
大阪市鶴見区徳庵から下は、ほぼ直線で西に向かう。

大東市浜町・恩智川合流前
住道駅前大橋から上流方向を見る
恩智川合流後
住道駅前大橋から下流方向を見る
大東市浜町右岸堤防  寝屋川の堤は他を圧して高い

 寝屋川筋には、薄い鉄板の、壁のような堤が延々と続く。
これはもちろん洪水対策のもので、出水時には橋は封鎖されゲートが閉められる。淀川下流部の防潮堤とよく似ている。
見るものを圧するような壁面は、緑被されたり、地区の子供たちの描いた可愛らしい絵がペイントされたりして市民生活に溶け込んでいる。
左写真はJR片町線車窓から見た寝屋川(大東市灰塚)

■ 河口部

 川は大坂城の北で第二寝屋川を左岸に迎える。このあとほどなく京橋をくぐり、旧淀川(大川)に注ぐ。
ここは大坂城築城の際、天然の濠とされた。
高層ビル群を映し込む川面は、今の水都・大阪を象徴する水景のひとつと言える。

OBPの西・第二寝屋川合流
左寝屋川、右第二寝屋川
大坂城の北・天守を望む
右の建物はBKの新社屋
大坂城北外濠からの落水
濠水は中浜の処理場から来る
片町の右岸から京橋を望む
奥の茶色のビルは日経新聞

ゴイサギ 都島区片町の最下流部右岸には、整備された遊歩道が沿う。些か水が臭うものの景色はなかなか。
しかしあまり人はおらず、柵には城の石垣に巣食うサギが並んでとまっていたりする。

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