名奉行 遠山の金さん

第六シリーズ 1994〜1995年、テレビ朝日/東映

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第1話 「(秘)大奥女中謎の死」 1994.6.9

 久々に政敵・鳥居が現れ、自身の汚職にもからむ一件を遠山奉行失脚に使おうとはかる。
事は大奥がらみ、長局改築に群がる黒い闇に、金さんがむかし大奥へ入れた女が巻き込まれてしまう。

ロケ地

  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓をナメて桔梗門、富士見櫓を望む図。閣議の場、鳥居の申し立てで、北町与力と大奥表使の心中事件に解決期限を切られてしまうくだり。このあと、堀田さまと遠山奉行が話す城内の風景は二条城内濠端(北側から南望、本丸櫓門が映り込む)
  • 大奥年寄・松橋と作事奉行・久世の密会場所にもなっていた谷中・感応寺、粟生光明寺。お菊が侵入する際に、山門と阿弥陀堂内部(ここが本堂設定)。金さんが連れて帰るシーンに石段上部。このあと、沢庵とお紺潜入の際には、山門と阿弥陀堂が「夜」で出てくる。
  • 金さんの回想、八重が大奥へ上がる際餞別に簪を手渡した水辺、広沢池観音島(夕景演出)
  • 「遠山奉行罷免決定の日」とテロップが入る、浜田屋根岸寮イメージ、中山邸通用門・室内はセット撮り。大奥の女どもに作事奉行勢揃いし悪事をべらべら喋る→お菊立ち聞き・ピンチに金さん。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 お菊/本田理沙 松橋/本阿弥周子 浜田屋嘉兵衛/遠藤太津朗 久世勘解由/原田清人 お島/大原ますみ 萩乃/松井紀美江 八重/小牧彩里 闇の久蔵/野口貴史 運慶/北村晃一 高利貸/疋田泰盛 使番/新島愛一朗 鳥居甲斐守/中村嘉葎雄 堀田摂津守/若林豪 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文 監督/日高武治

※福ちゃん、クレジットはベタ。八重を駕籠で出会茶屋へ運んだ際の人数、茶屋の女将を袈裟懸け、ラス立ちのセンセイ方と来て、お白州では遠辰の横・前列に座る。役名が武州浪人・間島喜十郎なら、判決は打首獄門。
※ラス立ちで見逃された鳥居の手の者・久蔵は、外へ逃げたところ待っていた鳥居にばっさり始末され。ここへ金さんがやってきて対峙するものの、決着はスルー。
※サブタイトルの(秘)は、実際には○の中に秘の字。


第2話 「堅ぶつ侍と不良母」 1994.6.23

 若手同心・本間の剣友は、気に染まぬお役目に鬱屈、酒に溺れ博打に手を出すというお決まりパターン。
賭場で作った借金をカタに脅され、凶賊の片棒を担いでしまうが、散り際は潔い若侍なのだった。
サブタイトルの二人は、若手同心とその母。

ロケ地

  • 賊の遺留品を見た本間、大庭を家の外へ連れ出し問い詰める町角、上御霊神社摂社前(本殿北側)
  • 吉川から簪のことを聞かされる金さん、上御霊神社本殿前・茶所に床机や朱傘演出・茶店仕立て。お紺の報告もここ。
  • 大庭の妹・美鈴が兄のことでゴロツキにからまれる神社、上御霊神社。お参りは摂社、ゴロツキが出るのは本殿脇(裏手・東側)
  • 本間が大庭を呼び出す不忍池、広沢池東岸。賊との関わりを告白される。簡素な、船着らしき「足場」設置。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 艶/野川由美子 大庭弥太郎/鷲生功 美鈴/北原佐和子 宗兵衛/睦五朗 喜代蔵/佐藤京一 清三/武井三二 犬飼甚十郎/高並功 お政/和田かつら 巳之吉/湯口和明 権六/司裕介 浪人/奔田陵 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文 監督/関本郁夫

※本間の母・艶は元八丁堀小町、早くに夫を亡くし息子を育て上げた設定。今回は、件の賭場へ出入りしていて息子に怒られ。
※船宿の主・宗兵衛(実は賊のかしら)の手下の浪人に福ちゃん。劇中、船宿へ出入りのほか、ラス立ちにもお白州(後列)にも登場。


第3話 「遠山桜と御落胤」 1994.6.30

 桶屋の伝八はむかし、赤子連れの女を助け、遺児を守り育ててきたが、十年を経てその子の身辺を嗅ぎまわる者あり、大名家のお家事情が隠されていた。
御落胤を亡き者にして己が息子を殿様に据えようとした大ワルは、裁きの場に引きずり出される。

ロケ地

  • 伝八宅へ御落胤のことを聞きに来た腰元、戻ってきて恋人の高遠藩士に報告するところを柳らに目撃される神田明神、梅宮大社。柳らが団子を食っている茶店は境内・神苑門そばに設営。腰元・藤江は神苑の方から来て門をくぐり、参集殿前で原口に報告・抱擁。
  • 藤江が土左衛門で見つかる大川端、大覚寺大沢池北辺水路(棒で捜索)、天神島(検分)
  • 源太の生母の墓に参る伝八たち、不明(碑状の大きな墓石が並ぶ/立地は高台か)
  • 拉致された伝八らが連れ込まれる信濃屋の寮、中山邸門(夜)
  • お迎えが来て長屋を出てゆく源太、駕籠を追ってきた妹・お光と抱き合う道は桂川・羽束師堤。堤下から見上げるアングルも。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 伝八/石橋正次 源太/目黒正樹 お光/目黒仁美 文右衛門/桂ざこば 黒田刑部/久富惟晴 伊賀上典膳/宮口二郎 原口英之進/井上高志 白木采女/山本清 藤江/吉永真弓 信濃屋/幸田宗丸 堀田摂津守/若林豪 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文 監督/日高武治


第4話 「米騒動殺しの尼僧」 1994.7.7

 大手米問屋が、怪しの尼僧に次々と殺され、前年潰れた店の遺児が犯人かという展開に。
襲われるも負傷しただけという、一人残った讃岐屋が、その線を力説するのだった。

ロケ地

  • 飲んだ帰りの相模屋が能面着けた尼僧に殺される夜の神社、車折神社参道。尼僧は本殿の方から出てきて、目撃者のいちゃいちゃカップルは鳥居の傍に。
  • 相模屋に次いで越後屋が殺され、残った二軒のうちの讃岐屋が寮のまわりを用心棒で固めるというくだり、中山邸通用門。以降もここが出てくる。
  • 美濃屋の菩提寺で、残された娘・お園(出家)が住まう清徳庵、中山邸門。庵主に話を聞く金さんのシーンの墓地不明(大きな五輪塔、高台)
  • 卯之吉の奉公先の親爺の供述に出てくる、お園と卯之吉が別れた水辺、広沢池東岸(灯台あしらい、夕景演出)
  • 寺へ讃岐屋の手下が押し入り、尼たちが逃げて比丘尼や夜鷹たちに紛れる夜の川端、広沢池東岸土手〜池端。掘っ立て小屋あしらい。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 お園/立花理佐 讃岐屋/大出俊 長次/西山浩司 卯之吉/菅原加織 喜助/日高久 須藤/有川正治 妙心尼/北川めぐみ 相模屋/新橋伸介 越後屋/岩城力也 伊勢屋/入江慎也 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/国弘威雄 監督/宮越澄


第5話 「疑惑!仕舞い湯の男」 1994.7.21

 寄場帰りの青年に、世間の冷たい風。妹の縁談もそれで壊れ自棄を起こすが、裏には凶賊の卑劣な思惑が潜んでいた。
貧乏人や過去ある者に、奇妙なほど親切な奇特なヒトが御木本伸介。

ロケ地

  • 人足たちにボコられる弥七、普請場の河原は流れ橋下河原。右岸側上手・コンクリ橋脚たもと。
  • 桜湯に雇って貰った翌朝早く、材木拾いに出かける弥七、広沢池岸辺(北岸か)
  • 薪を拾って大八で運んでくる弥七、寄場で一緒だった磯吉に声をかけられる小径は鳥居本八幡宮脇の細道。このあと大八を鳥居下に置き、舞殿脇で話を聞く。
  • 萬屋の若女将・お妙を呼び出し、金が欲しいと言い出す弥七、仁和寺九所明神。回想、お妙が女衒に手篭めにされかかるところを弥七が助けた鎮守(?)鳥居本八幡宮本殿(囲いの中)。金を恵むなどと言うな・いくらでも用立てると申し出たお妙に恥じ走り去った弥七、手すりを叩いて当たるお堂は仁和寺観音堂(裏手、木立の向こうに鐘楼の赤がちらり)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 弥七/冨家規政 蔵前の善五郎/御木本伸介 お鈴/中里博美 銀平/大木正司 源太郎/目黒正樹 お光/目黒仁美 磯吉/岩尾正隆 お梅/伊吹友木子 お妙/塚本加成子 市次郎/土井健守 扇屋/阿木五郎 茶店の老爺/岩田直二 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/藤井邦夫 監督/日高武治

※ラス立ち、福ちゃんや峰蘭さん入り・用心棒のセンセイ方。


第6話 「必殺世直し人の娘」 1994.8.4

 タイトルのような「プロ」ではなく、正義感のつよいリタイアのおじさんがハメられてやってしまうケース。
被害者の傷を見た金さんは、逆袈裟の遣い手を捜していた。

ロケ地

  • 釣りに来て居眠りをしていた月村に声をかける金さん、広沢池東岸。汀に漁具や足場をあしらい。逆袈裟のことなど話して探りを入れる。後段、刀の使い方など忘れたと吹く月村の腕を試す場面でも出る。
  • 月村の娘・美乃、態度のおかしい父を問い詰めるも不調で物思いに沈む町角、大覚寺護摩堂(大沢池や聖天堂映り込み)。この娘に岡惚れしている柳が出て言い寄り、ひっぱたかれる寸法。
  • 柳から逃げ去った美乃、座り込む水辺は大覚寺天神島(対岸に大沢池堤が来る)。金さんが現れ相談に乗ると、高価な皿を割ってしまい賠償を求められたことを告白。
  • 月村を知る元朋輩(南町同心)の回想、月村の知り合いの飲み屋の親爺が自死し見つかる水辺、大覚寺天神島端の汀。検分に出た月村は因を作った小倉屋(冒頭の被害者で、悪徳両替商)に激昂。
  • 美乃が拉致され連れ込まれた、加納屋根岸寮に乗り込む月村、中山邸門。室内はセット撮り、捕方が出る際には参道も使う。夜間撮影。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 月村木兵衛/下川辰平 お美乃/越智静香 加納屋万兵衛/福田豊士 天竜の武助/深江章喜 小倉屋吉三郎/福山象三 巴屋/小笠原弘 野々宮/溝田繁 磯貝/多賀勝一 野木秋堂/西園寺章雄 権次/岡田典丈 天満屋/山田良樹 伊勢屋/波多野博 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/胡桃哲、小川英 監督/日高武治


第7話 「夫に怯える美人妻」 1994.8.11

 殺された男の葬式を上げていると、そこに本人。何かの間違いと笑って取り繕い、平生の暮らしに戻ろうとするが、女房と飼い猫はごまかされなかった。
果たして裏には双子の弟、当時忌まれた風潮がからんでくる。

ロケ地

  • 追われ逃げる山城屋、大覚寺有栖川河床(夜)。石積を攀じ登り逃れるが、五社明神付近で追いつかれ刺殺される。背景に心経宝塔ライトアップ。後段、犯人の暴露の際「人が来た」のは有栖川畔。物陰へ連れ込んで顔を潰した場所はセットと思われる。
  • 葬儀が中止になった晩、飼い猫が「夫」を拒否したのを見たお藤、彷徨い出る夜道は大覚寺放生池堤。導入は俯瞰、夜仕立て。
  • 親戚筋の唐津屋に疑問をぶつけるも「おまえの方がおかしい」と言われ、心弱り町をふらつくお藤、ふらふらと入る門は石清水八幡宮楼門。本殿脇摂社の祠に凭れ掛かっていると、金さんとお紺が現れ事情を聞いてやる。このあと無縁墓地を掘ると、亭主の亡骸と一緒に大番頭の利平が入っているのを発見・ここはセット撮り。
  • 菩提寺の和尚の話から、夫が出生時に居たという川崎領高津村へ赴くお藤と沢庵、見張りが二人を凝視する街道は大堰川河畔林傍か(竹林に雑木まじり)。高津村へ着く渡船(二子玉川か)広沢池観音島。夫の乳母だったお米婆さんに話を聞く墓地、大堰川河川敷(礫河原、婆さんは歌を口ずさみながら石を積んでいる/刺客出て婆さんを斬殺)
  • お藤を殺りそこねた浪人が報告に入る唐津屋、法然院山門(イメージ)。ここへ拉致されたお藤が連れ込まれ、危機に金さん出てラス立ち。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 お藤/蜷川有紀 山城屋与市/誠直也 唐津屋/南原宏治 下村三太夫/中田博久 利平/江幡高志 お米/荒木雅子 お光/目黒仁美 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/国弘威雄 監督/松尾正武

※ラス立ち福ちゃん入り、ゴロツキふう。殺陣にはあまり絡まず薄味。


第8話 「上方女の真剣勝負」 1994.8.18

 お江戸へ着いた早々騒がしい上方のおばはんは、生き別れた倅を捜していた。
その倅が、騙されて賊と関わりひどい目に遭うところへ、「実母」のおばさんが乗り込んでゆく。

ロケなしセット撮り

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 おぎん/園佳也子 馬場連三郎/西田健 仙蔵/伊藤敏八 鬼平次/椎谷建治 佐吉/円谷浩 お島/松木路子 市兵衛/牧冬吉 丑松/福本清三 熊五郎/小川敏明 遊び人/佐藤好弘 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/篠崎好 監督/宮越澄

※福ちゃんは凶賊・闇の鬼平次一味で町人姿。盗みのほか大工の青年を脅迫したりさらったり、ラス立にもいて、お白州では台詞いっぱい。


第9話 「女、霧の中の殺意」 1994.8.25

 本間が助けられなかった狂女の身投げ、実はからくり。家つき娘の女将に不正を咎められた海産物問屋は、そっくりの女を用意して芝居を打つ。
お白州には、あの日の狂女が現れる趣向。

ロケ地

  • 肥前屋の女将の「水死体」が上がる大川端、広沢池東岸汀。
  • 女将は身投げでないと町方に言った手代が「水死体」で上がる大川端、広沢池東岸汀。見物衆のシーンに土手上の木戸も映る。
  • おはまと子を連れ出し、助けになると申し出る吉川、不明(躑躅?の大刈込際、まわりは林)
  • 聖天一家に押しかけられピンチのおはまを助けた金さん、吉川を頼れと諭す道、不明(桜並木、反対側に紫陽花群落、並木の下には菖蒲咲き乱れる池)
  • 子を拉致しおはまを呼び出す肥前屋根岸寮イメージ、不明(石段の上に建物、嵐峡か円山公園か)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 おはま/川島なお美 肥前屋佐兵衛/佐藤仁哉 大和田監物/小林勝彦 お艶/早川絵美 聖天の常五郎/堀田真三 伊之吉/下元年世 おつた/中川真由美 医師/大木晤郎 清吉/和泉史郎 亀造/小峰隆司 おみね/星野美恵子 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰

脚本/鈴木則文 監督/吉川一義

※ラス立ち福ちゃん入り、浪人でチラリ。
※桜湯の場面はあるが、女将は出てこず・特段の説明なし。


第10話 「老盗賊が捨てた娘」 1994.9.1

 呉服商皆殺しは、単なる賊の凶行ではなく、裏に大掛かりな恐喝グループ。
残された娘たちを助けるため動く下男の爺さま実は、という訳ありがサブタイトルの事情。

ロケ地

  • 目付・野村主膳により誤って溺死とされた、大川に上がった旗本の奥方の検分、中ノ島橋下手河原(橋は映らず)。桜湯で柳が金さんに語る形で出る。薄暮仕立て?の絵。
  • 花菱の主人・信兵衛の墓、不明。高台と思われる。
  • 花菱には悪い噂は無く商売も順調だったと金さんに報告するお紺、茶店は上御霊神社茶所。後段、沢庵や吉川の報告シーンも同所。
  • 花菱の深川寮、中山邸通用門。金さんがお悔やみに行き、遺児のお葉から聞き込みをするくだり。後段、お葉が一味に拉致されるシーンもある。
  • 花菱の実子でないと知ったお葉、物思いに沈む川べりは上賀茂神社ならの小川(神事橋たもと)。下男の与助が来て慰める。後段にも出てくる。
  • 花菱の女将の妹が嫁いでいた千石取りの旗本・日下部の屋敷イメージ、妙心寺大龍院門。お紺が小間物屋に化けて聞き込みに入る。中はセット撮り。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 与助/梅野泰靖 お葉/吉野真弓 清左衛門/亀石征一郎 野村主膳/中田浩二 瀬川菊弥/沖田さとし 七五郎/森章二 お光/目黒仁美 お敬/志乃原良子 菅野六郎/五十嵐義弘 信兵衛/有島淳平 雪/鈴川法子 下女頭/藤田むつみ 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/藤井邦夫 監督/関本郁夫


第11話 「復讐の女絵草子」 1994.9.8

 復讐譚を書いた戯作者が殺されるが、裏には大いに訳あり。
絵草子の筋書きは「ほんとうにあったお話」、そして真の書き手は、濡れ衣を着せられ刑死した佐渡奉行所組頭の遺児であった。

ロケ地

  • 元佐渡奉行で今はフィクサーの大野魁翁邸、妙心寺龍泉庵門。魁翁が娘のお美津の方に、将軍との子はまだかと聞く庭も同所か。
  • 池に石を投げる桐江に声をかける金さん、大覚寺護摩堂前。「怨霊佐渡荒磯」の続刊が読みたいと持ちかけ、刀はなくても筆で戦えると示唆して去る。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 桐江/南條玲子 大野魁翁/青木義朗 越後屋/河原崎建三 宝井京風/レツゴー長作 兵藤玄馬/石倉英彦 鶴屋喜三郎/芝本正 お美津の方/前田夏菜子 楓/みやなおこ 堂本/笹木俊志 村木/山田永二 腰元/鈴川法子、上田こずえ、沢田真理子 篠原勘解由/藤沢徹夫 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文 監督/宮越澄


第12話 「追跡!裏切った女」 1994.9.22

 島抜け男は、裏切った恋人を殺そうとするが、蓮っ葉な口をきいてみせるその女は、心を押し殺して敵方の懐にいた。
名士面の名主のほか、悪徳商人にヤクザ、わるい役人まで入り乱れて、男の口を塞ごうとするが、金さんは全部見ているのだった。

ロケ地

  • 捕方に追われる島抜け男たち、琵琶湖岸か。大きめの岩が水中に突き出している。後段、お弓の回想シーンで出る海辺も同所と思われる。
  • 役人に捕まりかけた長太(伊之吉の弟分)を助けて逃げる金さん、一息ついて話を聞く水辺は広沢池観音島
  • お参りのお弓に接触する金さん、梅宮大社本殿。後段にも登場。
  • 長太の死体が見つかる川端、広沢池東岸。船着きあしらい。
  • 伊之吉の妹がひそかに匿われていた猿江の尼寺、不明(塀はクリーム色で五本線入り、門前に三段ほどのステップ)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 清次/須賀章 お咲/沢南海子 豆八/佐藤好弘 お弓/芦川よしみ 伊之吉/三ッ木清隆 彦兵衛/長谷川明男 奥田新八郎/柴田p彦 弁天の升造/勝村淳 武蔵屋芳造/白川浩二郎 長太/岡田典丈 庵主/東竜子 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/藤井邦夫 監督/江崎実生


第13話 「覗かれた男装の女」 1994.10.13

 大奥御用達の呉服商の娘は父に反発してぐれ、男のなりをして徒党を組み町を闊歩。しかし、父の不名誉な死の後、「敵」と対峙するうちに、血のつながらぬ自分をいつくしんで育ててくれた、父の真情を知るのだった。

ロケ地

  • 江戸屋が縊死して見つかるくだり、将軍生母菩提寺・谷中浄妙寺イメージに、仁和寺勅使門を塀越しに望む図・ちょっと靄ぎみ。吊り現場の寺の裏手の林は大覚寺五社明神裏手林
  • 江戸屋の番頭・弥助の申し立て、亡妻の墓に詣でた江戸屋、不明(大きな五輪塔などある、金さんでよく出てくるアレ。高台か山中らしき立地)。以降、江戸屋自身の墓も同所で、娘・勝乃のお参りで何度も出てくる。
  • 辰巳屋が大奥御年寄・滝尾と会う寮(谷中墓地の寮とお奉行発言)中山邸通用門。このあとも何度も出る。
  • 城中で堀田に会い、御落胤・勝乃のことを問う遠山奉行、二条城清流園。カメラは、本丸櫓門をまず映して池泉へ引いてゆく。話すのは切石橋上、背景に本丸御殿の石垣が来る。
  • 口封じされた弥助が「辻斬りにやられた」態で見つかる水辺、大覚寺放生池畔。
  • 大目付・脇坂淡路守の駕籠に直訴する勝乃、駕籠がゆく道は妙心寺玉鳳院前〜東海庵前。
  • 御落胤を騙ったかどで江戸屋に手入れが入った後、沢庵が手引きして逃がした勝乃と話す金さん、神護寺五大堂脇。
  • 滝尾がわざわざ願い出て勝乃調査に乗り出したことを金さんに告げる堀田さま、広沢池観音島。対岸の萱葺が映り込んでいる。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 清次/須賀章 お咲/沢南海子 豆八/佐藤好弘 勝乃/寺田千穂 滝尾/中島ゆたか 辰巳屋/高城淳一 倉田兵馬/伊藤高 江戸屋長兵衛/佐々木勝彦 弥助/小林功 立花武太夫/川浪公次郎 脇坂丹後守/五十嵐義弘 おさわ/松村真弓 勝乃の仲間/夏山剛一、池田謙治 堀田摂津守/若林豪 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/石松愛弘 監督/江崎実生

※ラス立ち福ちゃん入り、用心棒のセンセイ方の一人。お白州では二列目。


第14話 「殴られた金さん」 1994.10.20

阿片抜け荷を告発しようとした蘭学者が、密殺される。その学者に心服していた乱暴者の大男は、未亡人への思慕を押し隠して立ち回るが、悪党の陥穽に落ちてしまうのだった。

ロケ地

  • 掏摸を追っかけていた金さんを犯人と誤認、殴打する又八、上御霊神社参道〜舞殿脇。
  • 桐山の死体が上がる大川、広沢池観音島
  • 加納屋の前に立ちはだかり、桐山殺しを難詰する又八、不明(しばらく人の歩いてなさそうな並木道と紫陽花群落、この前に庭石?ごろごろの庭)
  • 未亡人のため家を売り払い船で寝起きしている又八、広沢池東岸汀。通りかかって目撃する沢庵は土手の並木。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 佳代/渡辺梓 桐山多門/篠塚勝 又八/松田勝 加納屋/井上昭文 黒田出雲/内田勝正 戸川弁十郎/山本昌平 荻原朱山/粟津號 瓜生/山西道広 平助/小林尚臣 義兵衛/宮城幸生 徳兵衛/中西宣夫 朱山の門弟/木村康志 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/小川英、胡桃哲 監督/村川透


第15話 「女説教強盗の復讐」 1994.11.3

 「ご意見お紋」なる女賊が跋扈するが、彼女が盗人になった訳は、両親を惨殺した凶賊捜すためだった。
外面は柔和な凶賊の内懐へ入り込むため、女賊はむかし自分を慕っていた男を頼り、夫婦の危機を招いてしまう。

ロケ地

  • 治兵衛の貸本屋を見張っていて露見、一味の男たちに囲まれるお紋、大覚寺天神島祠裏手。
  • 利吉の家の前まで行くものの引き返してしまうお紋、気付いて追って来た利吉と話す町角は毘沙門堂本堂西透垣脇。今までどうしていたのか問う利吉のシーンでは、摂社が映り込んでいる。
  • お奉行に報告の吉川、棟梁が「引き込み女」となる娘を連れて宗和寺を出てくる「再現映像」、毘沙門堂薬医門くぐり戸。
  • 利吉を利用し夫婦者を装って貸本屋を見張るお紋、出かけた治兵衛を尾行すると入ってゆく尼寺・宗和寺、毘沙門堂薬医門と前の坂。
  • 宗和寺へ入り込んだお紋が沢庵に助けられたあと、金さんが出てお紋に話を聞く水辺、大覚寺放生池堤
  • 利吉が監禁されている宗和寺、イメージに毘沙門堂薬医門の部分、塀越しに客殿の甍がちらり。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 清次/須賀章 お咲/沢南海子 豆八/佐藤好弘 お紋/増田恵子 治兵衛/川合伸旺 利吉/頭師佳孝 おなか/遠藤真理子 智明尼/佐野アツ子 万造/岩尾正隆 お光/目黒仁美 お松/風見野枝 佃源九郎/滝譲二 伊助/広瀬義宣 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/猪俣憲吾 監督/平田博志


第16話 「女金貸しの仇討ち」 1994.11.10

 皆に恐れられる、女金貸しの「三尺棒のお滝」、倅・佐吉にも反発されるが、厳しい取立てやスパルタ教育には、哀しい訳があった。
母子の命の恩人が、藩重役の不正を糾そうとして斃れ、お滝たちも巻き込まれる。

ロケ地

  • 会津川田藩蝋燭奉行と供の者が襲われる夜の神社、吉田神社。悲鳴を聞く金さんは参道石段の下にいて、上から蝋燭が転げ落ちてくるのを見る。襲撃場所は、菓祖神社前大鳥居付近。
  • 栗田の死体が見つかる水辺、広沢池東岸汀。検分シーン。
  • お滝の回想、栗田に救われ追っ手から逃れ走った早暁の道、大沢池堤か。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 お滝/朝丘雪路 栗田兵庫/品川隆二 真鍋重房/有川博 益田屋利兵衛/頭師孝雄 仁蔵/遠藤征慈 佐吉/岩渕健 染谷隼人/高品剛 唐木清十郎/時代吉二郎 お袖/桂川冬子 市川数馬/浦野真彦 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰

脚本/永井かおる、猪俣憲吾 監督/吉川一義

※吉田神社で出る襲撃者の一人に福ちゃん、ほっかむりの浪人。
※お紺欠席、湯屋のシーンはある。


第17話 「催眠殺人の姉弟」 1994.11.17

 プロの殺し屋出没、調査の結果浮かんだ青年は、悪党に操られて自覚もなく犯行を重ねていた。
黒幕を探ると十六年前の凶賊が浮かび、永年引き裂かれていた姉弟が再会の運びとなる。

ロケ地

  • 神田明神へ朝参りの美濃屋を狙う平太の段、美濃屋が渡る橋は中ノ島橋。殺害されるのは橋上手右岸岸辺、石積上からドボン。
  • 朝参りのお紺、門を出たところで平太とぶつかるのは梅宮大社神苑門、礼儀正しく謝る平太と別れて去る際に石橋を渡る。
  • 美濃屋の死体検分、梅宮大社神苑池畔(北のほう)
  • 美濃屋殺しを依頼した秋葉屋が始末される段、目撃してきた沢庵が金さんに報告の水辺、梅宮大社神苑池畔。
  • 宗兵衛と升蔵、感付いたお冬を消す密談の屋形船、不明(静水域、夜)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 お冬/浜田朱里 木暮屋宗兵衛/和崎俊哉 升蔵/曽根晴美 平太/雨笠利幸 秋葉屋/坂田金太郎 お光/目黒仁美 うなぎ屋/千代田進一 おふさ/宮田圭子 夢幻/井上茂 駒吉/結城市朗 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/胡桃哲、小川英 監督/松尾正武

※平太を操るからくりにピンとくる金さん、桜湯へ来て催眠術を披露する術者を見て閃くのだが、井上茂のなりが怪しすぎ。


第18話 「幽霊に惚れた同心」 1994.12.1

 神田幽霊坂に出ると噂の幽霊は、うら若き美女。一目惚れしてしまう柳同心だが、役人を嫌う彼女は、あまりに辛い過去を背負っていた。
刺青の擬装工作を暴露して殺される、彫師の青年のエンケンが暗くてイイ。

ロケ地

  • 神田幽霊坂、吉田神社竹中稲荷脇の坂と、登ったところの林際(北側斜面に地蔵設営、ここから竹中稲荷の舞殿が見えている)。夜昼両方の撮影。ここへ来ていて、柳に追い縋られるお秋のシーンは、竹中稲荷参道重ね鳥居の下。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 清次/須賀章 お咲/沢南海子 豆八/佐藤好弘 お秋/松永麗子 小田切一角/近藤洋介 内藤主膳/外山高士 佐平次/佐藤京一 弥七/遠藤憲一 お光/目黒仁美 仙蔵/吾羽七朗 土居広明/森下鉄朗 権太/岡田洪志 多助/青木辰尚 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/篠塚好 監督/平田博志


第19話 「水晶占いの母と娘」 1994.12.8

 生き別れた娘を捜す、琉球から来た女占い師は、印旛沼開削工事にまつわる悪企みに巻き込まれる。求めていた娘もまた、その首魁の贄にされかけていた。

ロケ地

  • 堀田に呼ばれ登城するお奉行、江戸城イメージに皇居、巽櫓ナメて富士見櫓を望む図。
  • 娘を手放した経緯を告白する志野、梅宮大社神苑汀。はじめ池中亭を望む構図、カメラぐるっと回り神苑入口門も映り込む。
  • お袖を拉致し、志野を呼び出す仙波屋根岸寮、中山邸門

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 お袖/佐野量子 志野/山口果林 土井駿河守/若井半四郎 大島豊後守/浜田晃 仙波屋惣右衛門/立川三貴 辰巳屋市兵衛/高野真二 鏑木采女/有島淳平 海野玄蔵/崎津隆介 おしま/前川恵美子 郷田陣十郎/笹木俊志 松吉/大久保幸治 木村/松田吉博 常吉/細川純一 手相見/窪田弘和 町人/吉川加良子、奥野公一 堀田摂津守/若林豪 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰

脚本/国弘威雄、鈴木則文 監督/村川透

※占い師はマジで当たる本物、琉球へ渡ってから修行。アマミキヨの神とか、台詞に盛り込まれている。


第20話 「夫の情死を探る妻」 1994.12.15

 十年経ってやっと子を授かったと喜び、ただ一人値上げに反対していた油問屋が、辻君と心中。はなからクサい一件を追う金さん、身重の未亡人を助けて動く。

ロケ地

  • 湊屋を不実な男となじり衆目を集めてみせるおくめ、上御霊神社舞殿脇。この前に、祭礼中の神田明神に入ってくる金さんが描かれており、参道石畳の両脇に賑々しく露店あしらい。茶所で柳らが寛いでいるが、南町与力・原田の差し金で「痴話喧嘩」を目撃させる意図であった。祭礼イメージに楼門の提灯がアップになるシーンも。
  • 「心中」のあったおくめの長屋に駆けつける柳たち、大覚寺大沢池堤法面を駆け下り、セットの長屋裏の土手に繋げる。「心中」した湊屋とおくめの屍が戸板に乗せられ運ばれてゆく道は大沢池堤、金さんは踏みつけられた草むらに血の跡と「遺留品」の根付を発見。道の設定は、音羽山の小径。
  • 湊屋のお供をしていた丁稚の申し立て、得意先回りのあと護国寺に寄り土産を買って返ろうとしたとき、男が湊屋を呼びとめ文を渡した門、今宮神社東門(カメラ中から、石橋越し。この間丁稚は橋に腰掛けて待つ)
  • 南町奉行所、大覚寺明智門。再吟味を訴えて出る湊屋の未亡人・お梶のくだり。
  • 湊屋の事件を担当した南の吟味与力・原田に接触し、湊屋が作っていた訴状の件を吹き込む金さん、原田が釣りをしていた土手は大覚寺大沢池堤法面
  • 夫の墓に詣でていてゴロツキに囲まれるお梶、不明(丘の上か山際、背後に杉林が控え、崖下には無縁墓が積み上がっている)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/沢南海子 お梶/岡まゆみ 淀屋忠兵衛/小瀬格 原田伝八郎/大林丈史 むささびの三次/宮内洋 石川堂/園田裕久 お仲/九仁亮子 筧半兵衛/五味龍太郎 湊屋宗助/水上保広 おせん/四天王寺紅 おくめ/キムラ緑子 喜助/宮城幸生 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文、本田英郎 監督/宮越澄

※石川堂は根付を作った職人、グレてた頃の金さんの旧知。
※ラス立ち福ちゃん入り、浪人。長めのからみあり、白州では後列。


第21話 「情けが仇の美人局」 1994.12.22

 ヤクザな兄に美人局をさせられた妹は、男気たっぷりの金さんに惚れてしまう。しかしその後、長屋でお隣の侍がらみで事件が起き、兄を庇うため恋心を押し隠し、愛想尽かしされようと振舞うのだった。

ロケ地

  • 烏山藩上屋敷、大覚寺大門。留守居役・木村隼人正の駕籠が出てくるのを、「脱藩藩士」小暮が対岸から窺い、参道に金さんと沢庵がいて留守居役の行き先と派手な暮らしのことを忖度。
  • 兄が帰らないと嘆く、小暮の妹・小夜を見かねて捜しに出るお絹、駆ける夜道は大覚寺有栖川畔(河床から見上げ)。小暮が下目付・森に騙されて連れ込まれ斬られるやしろは五社明神(翌朝の検分の際は、塔や池畔も映っている)。兄・岩吉も、妹・お絹も殺害を目撃の運び。
  • お絹に、ゆうべ斬りあいを見たかと問う金さん、大覚寺有栖川(御殿川から見上げ・東望の図。御殿川は堰上がほぼ静水で、二人の姿が映り込んでいる)。わざと嫌われるような言動をして立ち去るお絹、有栖川畔を走ってゆく(五社明神脇、北望でロング)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 清次/須賀章 お咲/沢南海子 豆八/佐藤好弘 お絹/未來貴子 木村隼人正/睦五朗 小暮信三郎/内田直哉 岩吉/冷泉公裕 小宮山鉄舟/内田稔 森平八郎/宮内洋 源太郎/目黒正樹 お光/目黒仁美 小夜/百地千寿 大黒屋松蔵/伊吹聡太朗 黒川仙十郎/大村健次 大久保利秋/若山騎一郎 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/篠崎好 監督/鈴木秀雄

※留守居役は弟ぎみを藩主に据えようと画策、動機は藩を牛耳り贅沢三昧希望…。内田稔は殿様派で堅物設定というが、格段の動きなし。ラス立ち小峰さん発見。


第22話 「還暦祝い毒殺事件」 1995.1.12

 娘の命の恩人の還暦祝いに届けた酒が、一家皆殺しの道具にされ、引退間近の岡っ引きは怒りに燃えて奔走。しかし悪辣な一味は、彼の娘を拉致し、まるっと始末にかかる。危機にはもちろん胡桃が飛んできて、桜吹雪が乱れ咲く。

ロケ地

  • 角樽差し替えのため、配達小僧の前で転んでみせた老婆、お御籤で大凶を引き当て、怖じ気ながら下りてくる坂は神護寺石段。下りきったところへ、遁兵衛と沢庵が立ちはだかる。婆さんはこのあと、お御籤を枝垂桜に結ぼうとしてやめて立ち去るという芝居があるので、設定は神社と思われる。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 清次/須賀章 お咲/沢南海子 豆八/佐藤好弘 遁兵衛/坂上二郎 柳川梅雪/松橋登 水神の寅蔵/石山律雄 お時/一柳みる おきよ/柴山智加 伊之助/西田良 お光/目黒仁美 門倉/石倉英彦 近江屋/芝本正 瓦版屋/多賀勝一 おくめ/新海なつ 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/胡桃哲 監督/斎藤光正


第23話 「大陰謀!紫頭巾の女」 1995.1.19

 シリーズ最終話には、仇敵が登場。
お奉行の父の隠し子という女が、賊となって凶行をはたらき、事はなぜか世間に知れ渡り、北町奉行は失職の危機に。もちろん鳥居の陰謀で、隠し子の件には哀れな事情が隠されていた。

ロケ地

  • 形見の印籠(奉行父の持ち物)を手に、亡き母に語りかけるお景、神護寺石段に腰掛け。幼時の回想も入る。
  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓をナメて富士見櫓を望む図。諸奉行が参集、遠山奉行異母妹が女賊の一件が議題に上がり、鳥居の嫌味攻撃+鳥居の意を受けた長崎奉行の歪曲報告。
  • 紅あざみ一味に刺客、お景も襲われる水辺、大覚寺大沢池畔。沢庵が阻止、金さんが連れて逃げる。
  • 金さんに礼を述べるお景、大覚寺天神島木の根方。祖父・紅あざみの霧右衛門が現れるが、鳶蔵に狙撃され落命するのは祠脇。
  • 長崎屋へ乗り込んだお景を助けに入り大立ち回りの金さん、ここから逃れた鳶蔵があるじの鳥居に始末される長崎屋裏の林は大覚寺閼伽井屋前。その後金さんと対峙する鳥居のシーンには、護摩堂の裏が映っている。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 本間孝太郎/田中実 柳半九郎/見栄晴 三五平/六平直政 清次/須賀章 お咲/沢南海子 お光/目黒仁美 豆八/佐藤好弘 お景/入江まゆ子 霧右衛門/織本順吉 闇の鳶蔵/西田健 長崎屋宗兵衛/田口計 黒田主膳/唐沢民賢 瓦版屋/多賀勝一 遠山景晋/大木晤郎 君香/塚本加成子 巽陣十郎/当銀長太郎 谷口左京/山田永二 奉行/疋田泰盛、波多野博 鳥居甲斐守/中村嘉葎雄 堀田摂津守/若林豪 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文 監督/斎藤光正


※放送日について、ウィキペディアの当該項目(名奉行 遠山の金さん)を参照させていただきました。
  閲覧日/2013年11月27日


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