大岡越前3

大岡越前3

2016年1月〜3月、NHKBSプレミアム

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第1話 「縛られたお地蔵様」 2016.1.15

 大岡政談「縛られ地蔵」をアレンジ、悪者やその意図、ところ等が違うものの、地蔵逮捕という椿事で犯人を焙り出す本筋は「歴代」と同じ。
正月放映の作品なので、おめでたい要素も散りばめてある。

等持院

ロケ地

  • 南町奉行所、大覚寺明智門。田所が松屋の様子をお奉行に報告するくだりでイメージ的に出て、その後は地蔵捕縛に出動するシーンが門内外で撮られている。
  • 鯖江藩下屋敷、等持院。松屋の手代・新助が怪我した主に代わって納入しに来ることを了承してもらうくだり。まず山門が出て、門前の見事な松をナメた画。藩御用係の袋田と話すシーンは方丈、南庭白州に新助が控え、縁先に袋田が立つ。このとき、画面奥に霊光殿が映り込んでいる。新助が去ったあと、伊豆屋らと悪企みの際には、北側の名庭が開口部からちらり。後段には山門前で捕り物があり、慌てて門を閉めた袋田が、越前守自身が来ているのを認識しガクブル(腹切った演出とかは無し)
  • 白絹三百反を大八に載せ鯖江藩邸へ向かう新助、途中酒を浴びせかけられたあと息切れしながらのぼる坂、金戒光明寺東坂(のぼりきったところで、通りがかりの老婆に時刻を尋ねる)。一休みしても間に合うと思った新助、地蔵の前に車をとめ石垣に凭れて眠るのは金戒光明寺阿弥陀堂、西側の基壇際に生えている桜の横に地蔵が置かれている。盗難に気付いたあとは東坂を走り降りるシーンも。設定は小石川富坂、寺は「あんぞうじ」と聞こえた。
  • 吉本作左ヱ門邸イメージ、妙心寺東海庵(東門)。忠相の使いで忠高に届け物をする途中、実家に立ち寄る雪絵のくだり。
  • 御城イメージ、皇居巽櫓(登城シーンとか、上様が出てくるとかは無し)

大岡忠相/東山紀之 榊原伊織/勝村政信 雪絵/ミムラ 三次/近藤芳正 田所新八/寺島進 勘太/柄本時生 辰三/石井正則 筧甚内/金山一彦 子吉/山崎裕太 片瀬堅太郎/加藤頼 立花喬之助/黒川英二 橋田孫兵ヱ/木谷邦臣 お秀/亜呂奈 お花/清川千里 新助/矢本悠馬 松屋四郎兵ヱ/綾田俊樹 袋田帯刀/立川三貴 伊豆屋幸兵ヱ/赤塚真人 片岡/高杉亘 佐平/佐藤輝 寅吉/山本圭祐 九郎助/松本勝 了観/原川浩明 太夫/野村又三郎 村上源次郎/高橋長英 吉本作左ヱ門/寺田農 妙/松原智恵子 大岡忠高/津川雅彦

脚本/大西信行 演出/矢田清巳


第2話 「うそつき女と若様」 2016.1.22

 母を求める幼な子と、ゆすりたかりの「嘘つきお安」との邂逅。しかしやっと探し当てた母の実家では、欲をかいた用人が偽の世継を拵えていた。
二人とも危ないところを、雪絵奥さまの大立ち回りで救われるという見せ場がある。

大覚寺

ロケ地

  • 出仕前の忠相に、今日は里の父を見舞うと話す雪絵のくだり、冒頭に大覚寺明智門(部分)
  • 実家へ向かう途中の雪絵、三之助に母ではないかと声をかけられる道は妙心寺大庫裏脇路地。見返りの画で、霊雲院の塀も映り込む。
  • 雪絵が母でないと覚った三之助、保護されていた大岡邸を抜け出して行き暮れたところでお安と出会うくだり、大覚寺聖天堂。お安が餅を食うのはお堂の階、背景に心経宝塔が大写しになる。このあと餅を貰い、長屋へ連れ帰られる。
  • 吉本作左ヱ門邸イメージ、妙心寺東海庵(東門)。忠高が見舞いに来るくだり←大番頭の作左に、沢瀉の家紋のことを聞く。
  • 武家屋敷を捜し歩く三之助、裏口を覗くシーンは妙心寺開山堂通用口(西側)。疲れてお安のもとへ戻る際曲がる角、妙心寺衡梅院北東角塀際。
  • 三之助の出自を知って欲が出たお安、二人でお屋敷を探しに出るくだり、町方が繰り出しているのを見るシーンは妙心寺龍泉庵、二人は東海庵前路地にいて、二つを組み合わせて使ってある。
  • 町方が怖気つつ調査する、大身旗本・川勝邸、妙心寺天祥院。ちょうど出てきた医師から事情を聞きだすのだが、その前は寿聖院の大きな狭間の陰に隠れている。さらにその彼らを窺うお安たちは、寿聖院塀際にいて、ここには石灯籠をあしらってある。
  • 事後、お白州から下がってきたお安に「川勝邸就職」のことを告げる同心たち、大覚寺蔵の前。

大岡忠相/東山紀之 雪絵/ミムラ 三次/近藤芳正 勘太/柄本時生 辰三/石井正則 筧甚内/金山一彦 子吉/山崎裕太 水野和泉守忠之/渋谷哲平 片瀬堅太郎/加藤頼 立花喬之助/黒川英二 橋田孫兵ヱ/木谷邦臣 お秀/亜呂奈 お花/清川千里 土屋相模守政直/鈴木林蔵 お安/浅野温子 三之助/寺田心 立川次兵ヱ/佐土井けん太 甲田/坂田雅彦 村上源次郎/高橋長英 吉本作左ヱ門/寺田農 妙/松原智恵子 徳川吉宗/平岳大 大岡忠高/津川雅彦

脚本/大西信行 演出/平田博志


第3話 「夜がらすの涙」 2016.1.29

 篤志家の米問屋には秘めた過去、並外れた剛力から悪党に前歴が知られてしまう。彼をそれと確信しつつ見逃す、お奉行の情が泣かせる。

等持院

ロケ地

  • 田丸屋のお嬢さまが浪人らにからまれる茶店、仁和寺塔前林間に設営。忠高が通りかかり撃退。浪人の一人は木下通博。
  • 田丸屋へ行った筈の松吉が殺されて見つかる水辺、広沢池東岸汀。
  • 南町奉行所イメージ、大覚寺明智門
  • 忠高と忠相が招かれる田丸屋、等持院。通される茶室は書院、案内される際は書院・方丈間の廊下が映り、開口部から茶室・清蓮亭が見えている。縁先でお糸が琴を弾くシーンもある。
  • お構い無しとなったあと、巡礼姿の祖父と孫娘がゆく道、仁和寺参道(中門内側、南望)〜茶所(内部の拝所)〜林間。

大岡忠相/東山紀之 榊原伊織/勝村政信 雪絵/ミムラ 三次/近藤芳正 勘太/柄本時生 辰三/石井正則 筧甚内/金山一彦 子吉/山崎裕太 片瀬堅太郎/加藤頼 立花喬之助/黒川英二 橋田孫兵ヱ/木谷邦臣 橋田孫兵ヱ/木谷邦臣 お秀/亜呂奈 お花/清川千里 田丸屋善右衛門/神田正輝 お糸/伊藤優衣 松吉/坂田聡 おいね/吉谷彩子 仙太/近江谷太朗 伍助/林和義 治平/掛田誠 京助/タモト清嵐 村上源次郎/高橋長英 妙/松原智恵子 徳川吉宗/平岳大 大岡忠高/津川雅彦

脚本/大西信行 演出/矢田清巳


第4話 「将軍さま怒る」 2016.2.5

 因業金貸しの肩を持つ岡っ引が、微行中の上様をかんかんに怒らせてしまい、あわや岡っ引制度廃止という騒動に。
当の岡っ引と、借金して家を出ていたダメ亭主のヒューマンドラマが展開され、裁きを陰で見ていた将軍をホロリとさせ、めでたく制度は存続の運びとなる。

大覚寺

ロケ地

  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓。両町奉行が呼び出され、岡っ引廃止を言い渡されるくだり。
  • 権吉が漁師に聞き込みをする土手、大覚寺放生池堤。目当ての作蔵は、大沢池北辺水路に舫った苫船に寝ている。
  • 権吉親分に手荒く諫められた作蔵の回想、女房・おしのに簪をやった茶店、大覚寺五社明神に設営(店は他にも出ている)
  • 南町奉行所、大覚寺明智門。暮れ六つの鐘が鳴り、あと少しで月番が変わると同心たちが意気込むくだり。

大岡忠相/東山紀之 雪絵/ミムラ 三次/近藤芳正 勘太/柄本時生 辰三/石井正則 筧甚内/金山一彦 子吉/山崎裕太 水野和泉守忠之/渋谷哲平 片瀬堅太郎/加藤頼 立花喬之助/黒川英二 橋田孫兵ヱ/木谷邦臣 お秀/亜呂奈 お花/清川千里 土屋相模守政直/鈴木林蔵 権吉/永澤俊矢 金兵衛/斉藤暁 おしの/松本若菜 作蔵/大迫一平 中山出雲守/峰蘭太郎 伝助/北山雅康 お種/比佐廉 村上源次郎/高橋長英 吉本作左ヱ門/寺田農 妙/松原智恵子 徳川吉宗/平岳大 大岡忠高/津川雅彦

脚本/岡崎由紀子 演出/平田博志


第5話 「夢で拾った革財布」 2016.2.12

 定番の「芝浜」ネタ、財布は強盗が隠したものという設定で、事件性を持たせてある。ものが大岡越前なので、重点はお白州でのドラマに置かれている。

広沢池

ロケ地

  • 一刻も早くに起こされ、仕入れもならずまだ暗い芝の浜で顔を洗う魚勝、広沢池東岸汀。
  • 南町奉行所イメージ、大覚寺明智門
  • 強殺現場へ行ってみる忠相、汀イメージは琵琶湖岸か。
  • 奉行の指示で財布を求め川をさらう同心たち、広沢池観音島まわり。
  • 船を出して、犯人が付けたと思しき「浮き」を見つける忠相、広沢池

大岡忠相/東山紀之 榊原伊織/勝村政信 雪絵/ミムラ 三次/近藤芳正 勘太/柄本時生 辰三/石井正則 筧甚内/金山一彦 子吉/山崎裕太 片瀬堅太郎/加藤頼 立花喬之助/黒川英二 橋田孫兵ヱ/木谷邦臣 お秀/亜呂奈 お花/清川千里 おちせ/田畑智子 魚勝/金児憲史 茂平次/相島一之 幸兵ヱ/小沢象 上総屋宗右ヱ門/笹木俊志 大寅/田井順三 村上源次郎/高橋長英  妙/松原智恵子 徳川吉宗/平岳大 大岡忠高/津川雅彦

脚本/大西信行 演出/矢田清巳


第6話 「源さん恋をする」 2016.2.19

 源さんのマドンナが血刀持って現れて「人を殺めました」と自首、彼女は老中・水野和泉守の元養母であったため大騒動に。源さんらの奔走で政敵の企みは暴かれ、於満紀さまは日常を取り戻し、源さんのひそやかな思いもそのまま続いてゆく。

大覚寺

ロケ地

  • 於満紀が子らと暮らす増上寺裏・土器町の家、大覚寺望雲亭。門まわりと前庭、縁側と庭、汀に舫う船も使う。同心らが近所を聞きこむシーンでは、放生池堤石橋から南側外観を望む図も出る。
  • 南町奉行所、大覚寺明智門。後段、水野老中が忠相を訪ねてくる際には、参道や供侍裏手なども映っている。
  • 武蔵屋の寮、宝厳院通用門。同心らが駆け込む際には門の内側も映るが、室内はセット撮り。
  • 上様が忠相と密談するお城の庭、金戒光明寺紫雲の庭。このあと忠相が元老中・阿部豊後守らとすれ違う廊下、同寺方丈縁側(勅使門を背景にした画もあり)
  • 長吉を連れて帰ってきた於満紀さまを迎えに出る子ら、大覚寺放生池堤。源さんが物陰で見守っている。

大岡忠相/東山紀之 雪絵/ミムラ 三次/近藤芳正 辰三/石井正則 筧甚内/金山一彦 子吉/山崎裕太 水野和泉守忠之/渋谷哲平 片瀬堅太郎/加藤頼 立花喬之助/黒川英二 橋田孫兵ヱ/木谷邦臣 お秀/亜呂奈 お花/清川千里 於満紀/樫山文枝 藤川彦四郎/江藤潤 安藤対馬守重行/佐々木勝彦 阿部豊後守正喬 弁蔵/阿南健治 長吉/前田旺志郎 西田/井上肇 武蔵屋仙右衛門/石沢徹 戸田山城守忠真/大竹修造 村上源次郎/高橋長英  妙/松原智恵子 徳川吉宗/平岳大 大岡忠高/津川雅彦

脚本/大原久澄 演出/山下智彦


第7話 「過去を失くした男」 2016.2.26

 田所の後輩の北町同心・沢田は、妻を亡くして以来荒れ、抜け荷商人に捜査情報を売るまでになっていた。しかし彼を持て余した悪党が始末にかかり、斬られた沢田は助かるものの記憶を大半失くしてしまう。以降、少年に帰った男の贖罪を皆して助ける筋立て、手柄をすっかり北に投げてしまう、剛毅なお奉行であった。

広沢池

ロケ地

  • 子吉が筧を抜け荷取引があった「あの晩の中州」へ連れてゆくくだり、指さすのは広沢池北西岸の茂み。目撃されたという灯りの画も出る。
  • 沢田の亡妻の墓、丘の上か山中の林際、普済寺墓地みたいな感じの立地。
  • 秘密の船着きを見つける南町同心たち、広沢池東岸汀に桟橋設置。三崎屋の寮裏手にあるもので、駕籠が入ってゆく際には団体敷地の方へ植込みを入るふうに仕立ててある。生垣際には灯篭が置かれている。
  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓。忠相登城のくだり、北町奉行が手柄を自慢していたと聞かされる。

大岡忠相/東山紀之 榊原伊織/勝村政信 雪絵/ミムラ 三次/近藤芳正 田所新八/寺島進 勘太/柄本時生 辰三/石井正則 筧甚内/金山一彦 子吉/山崎裕太 片瀬堅太郎/加藤頼 立花喬之助/黒川英二 橋田孫兵ヱ/木谷邦臣 お秀/亜呂奈 お花/清川千里 沢田源蔵/高岡泰輔 三崎屋儀兵衛/西田健 九助/酒井敏也 利助/瀬川菊之丞 細谷左内/白井滋郎 村上源次郎/高橋長英  妙/松原智恵子 徳川吉宗/平岳大 大岡忠高/津川雅彦

脚本/沢橋凛 演出/矢田清巳


最終話 「天下の御前白洲」 2016.3.4

 寺の坊主が、檀家の金無垢観音像を取り上げようとした事件は、彼の父が門跡寺院の寺侍なうえ、あるじは上様の伯母上だったためおおごとに発展。江戸城内で、将軍臨席の裁判が開かれるのだった。

金戒光明寺

ロケ地

  • 寺社奉行・小出が忠相と行き会うも不機嫌そうにすれ違うお城の廊下、東福寺方丈縁先と回廊。その訳を安藤対馬守に聞かされる忠相は、方丈通天台。
  • 南町奉行所、大覚寺明智門
  • 秋田屋の菩提寺・吉祥院、神光院。山門、本堂など使われる。蓮月庵は境内の花屋、本堂裏手の板塀から怪しの男女が出入り・こやつら、後で二つ名持つ悪党と知れる。
  • 吉祥院住職・白善の父・荒川左門について語られるくだり、門跡の尼様が上様と野点の庭は金戒光明寺紫雲の庭
  • 駕籠で出かける小出に「観音像を早く」と訴える左門、大覚寺式台玄関
  • 城内にしつらえられた白州、金戒光明寺方丈と前庭。庭には奉行が座す台が置かれ、屏風や幔幕もあしらわれる。方丈座敷には御簾が下げられているが、上様ははねのけて出てきたり。

大岡忠相/東山紀之 榊原伊織/勝村政信 雪絵/ミムラ 三次/近藤芳正 辰三/石井正則 筧甚内/金山一彦 子吉/山崎裕太 水野和泉守忠之/渋谷哲平 片瀬堅太郎/加藤頼 立花喬之助/黒川英二 橋田孫兵ヱ/木谷邦臣 お秀/亜呂奈 お花/清川千里 小出信濃守英貞/小野武彦 白善/鈴之助 荒川左門/原田大二郎 権次/趙民和 秋田屋庄兵ヱ/林泰文 安藤対馬守重行/佐々木勝彦 おとせ/岩橋道子 村上源次郎/高橋長英 吉本作左ヱ門/寺田農 妙/松原智恵子 徳川吉宗/平岳大 大岡忠高/津川雅彦

脚本/大西信行 演出/山下智彦


→ 大岡越前(東山紀之)第一シリーズ
→ 大岡越前(東山紀之)第二シリーズ
→ 大岡越前スペシャル「白洲に咲いた真実」
→ 大岡越前(東山紀之)第四シリーズ
→ 大岡越前スペシャル「親子をつなぐ名裁き」
→ 大岡越前(東山紀之)第五シリーズ


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