川を訪ねる旅

糺の森の川

  ならの小川 

 下鴨神社本殿横のみたらし池に発した御手洗川が本殿を出ると「ならの小川」と称されるようになり、本殿の南東の森の中にある舩ケ島という古代の祭祀場となった泉川との三角州の島あたりで複雑な流路をとり、泉川の水をも受けて南西流し本殿南の鳥居前の参道に架かる奈良殿橋に至る。
 ここから先は瀬見の小川と名を変えて森の中を南流してゆくことになる。

 現在、奈良殿橋付近ではかつて東西に流れていた流れのひとつを復元する工事の最中で、これは平安期の流路を再現しようとする試みという。

 1999年6月の京都新聞によると、学識経験者や文化財専門家を交えた下鴨神社の「糺の森整備委員会」が、本殿南の奈良殿橋近くの参道両側の森に全長70m・川幅6mの東西に流れる新しい流路を作るという計画らしい。水は暗渠でならの小川から引くという。
下鴨神社に残る古図によると、かつては境内を南北・東西に自然の流れが縦横に交錯しており、社が1990年から3年かけて実施した発掘調査で確認された平安期の流路遺構に基づいて復元されるものという。
整備委員会の委員長は宮司がつとめておられる。

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