名奉行 遠山の金さん 5

第5シリーズ  1993/3-12テレビ朝日/東映


第1話 「桜吹雪が泣いた!」 1993.3.4

 第五シリーズはお紺復活で桜湯新装開店、伝統の覗きは葉隠と二八がつとめる。楠同心は見習いから定回りになり、ちょっと態度がデカくなってて、現場にしゃしゃり出る「金公」を怒鳴りつけたりもする。沢庵は桜湯の二階で貸衣装担当に。

 老中と組んだ悪徳商人が問屋組合を廃し儲けを一手にとはかり、邪魔な勘定奉行を芝居小屋で焼き殺すという荒技に。夜間興行を認めたことで遠山奉行は謹慎、市中で探索の金さんにも魔手が伸びるが、刺客はお奉行のかつての親友で金四郎を恨んでいた。

ロケ地

  • 江戸城イメージ、姫路城天守。問屋組合について幕閣議論のくだり。
  • 謹慎を食らったお奉行が堀田摂津守と下城してくる坂、知恩院黒門道
  • 笹木辰之進が回船問屋衆や南町筆頭与力たちと密談の屋形船、嵐峡に係留。夜間撮影。
  • 南町奉行所、大覚寺明智門
  • 笹木の回想、綾乃を賭けて辰之進と金四郎が決闘した野原、酵素河川敷
  • 綾乃が養生所を抜け出してお百度を踏む神社、月読神社本殿。ここへ入ってきて金公を追い回す葉隠たち、逃げる金さんは車折神社裏参道(両側に石の玉垣)
  • 黒幕の老中・森谷美濃守が岩見内膳にまだ金次は捕まらないのか問う庭、妙心寺退蔵院池畔。遠山を屠って笹木を始末と段取り。
  • お奉行を密殺するよう岩見に命じられる辰之進、中山邸通用門(いずこかの寮設定か)
  • 辰之進が金四郎の身代りでゆく夜の谷中月心寺、妙顕寺三菩薩堂・尊神堂間の渡廊下で射られ倒れる。このあと傷をおして大立ち回り。渡廊は以前あった、反った自然木を使った風情ある一件。金さんが現れる段では、セットにスイッチ。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 笹木辰之進/布施明 綾乃/中野良子 森谷美濃守/青木義朗 岩見内膳/内田勝正 南海屋徳兵衛/小林勝彦 伊勢屋久左衛門/唐沢民賢 仁吉/江幡高志 堀田摂津守/若林豪 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/小川英、井川公彦 監督/日高武治

※辰之進に裁きを下す段、綾乃も呼んであるのに友は蔭腹、混乱したお奉行が綾乃に吐く迷台詞「そなたの目を治そうとして慣れぬ火薬で爆発事故に」…。
※筆頭与力に内田勝正、勘定奉行焼き殺しの渡り中間に江幡高志、お奉行の親友は布施明。ラス立ちとお白州に福ちゃん。


第2話 「お婆ちゃんは見た」 1993.3.11

 息子の死後ちょっとボケ入った金貸しの婆さんが賊の下っ端をわが子と誤認、ここから巻き起こる泣き笑い人情劇。
賊の首領は和崎俊哉で、「ご政道が悪い」理論を以前処刑された兄から継ぐ。引き回しの際、政道批判をがなりたてたその兄は宮口二郎で凶悪。

ロケ地

  • お参りの葉隠同心がお杉婆さんに返却を迫られる神社、上御霊神社本殿。追っかけて転んだのを介抱してやる金さん、参道。
  • 賊のアジトであると同時に婆さんの金の隠し場所の破れ寺・下谷瑞巌寺、不明(門前に七段ほどのステップ、中はセット)
  • 婆さんのおかげで助かったと調子をこくとびっちょの銀次、上賀茂神社ならの小川神事橋

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お杉/園佳也子 大村重兵衛/和崎俊哉 とびっちょの銀次/長岡尚彦 おきみ/武田京子 猿渡甚内/曽根晴美 大崎弥十郎/宮口二郎 巽喜十郎/関根大学 権造/有川正治 猫六/町田政則 桜湯の客/今井麻美子、水木愛 遠州屋の番頭/小坂和之 子供/山口雄大、山下慎司 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文 監督/関本郁夫


第3話 「狙われた女盗賊」 1993.3.18

 本格のお盗めの盗賊が、畜生働きの賊に魅入られる話。
娘をタテにとられ協力するも、凶行を阻もうとして斃れた老盗を悼むお奉行は、お白州で娘に遺骨を渡してやり温情判決。

ロケ地

  • 捕方から逃げた由兵衛たち、ここらで「例のもの」取りに行ったほうがと万造に言われ、お辰が行くことになる竹林、鳥居本八幡宮。
  • 取りに行く途中、凶賊どもにより網に絡めとられ連れ去られるお辰、大覚寺天神島(凶賊アジト近く、設定は御朱引きの外)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お辰/渡辺典子 霧の由兵衛/土屋嘉男 加助/三谷昇 三州の万造/浜田晃 仙三/山内としお 相州の源次/中田博久 大原/吉田豊明 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/本田英郎 監督/斎藤光正

※霧の由兵衛が賊となったきっかけの事件、由兵衛の女房に迫り揉み合いのすえ包丁でぐっさり殺った地役人に福ちゃん、台詞は「よいではないか生娘でもあるまいに」…。クレジットはベタ。


第4話 「無実の罪に泣く女」 1993.4.15

 金貸し殺しの濡れ衣で死罪確定の浪人、赤猫によるお解き放ちの間に真犯人を探る。彼をハメた旗本の若様ととりまきが仕掛けてくる妨害と、迫る出頭期限がドラマを作る。陰謀は、名家へ養子の口がかかった若様が借金をチャラにしようとする企み。

ロケ地

  • 八幡さまにお参りの金さんとお紺、上御霊神社(導入に楼門、金さんが鈴を揺らしているのは本殿、若様のとりまき連が茶屋女のお雪に無体し舞殿脇、お雪が牢役人に袖の下を渡すのは塀際)
  • 金さんに島田浪人の無実を訴えるお雪、梅宮大社神苑汀。
  • 手傷を負った島田が船で辿りつく汀、桂川か。捕方から身を隠す二人、中ノ島橋下中州岸。
  • 回向院へ出頭の島田、宝塔寺参道石段と楼門(夕景)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お雪/杉田かおる 島田順之助/誠直也 水野精十郎/佐藤仁哉 市川三之丞/原口剛 松浪彦次郎/遠藤征慈 お町/中尾麻祐子 岡田豊蔵/稲吉靖司 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/藤井邦夫 監督/日高武治


第5話 「嫁と舅とお目付桜」 1993.4.22

 贅沢をさせてくれないと不満を抱える札差の後添え、口喧しい父が鬱陶しい道楽息子、こやつらが色と欲でつながり、仲間のチンピラや御家人を巻き込んでやらかすのは交換殺人。
お話は道楽息子の嫁と舅の大旦那の情話を中心に進み、お白州では父殺しの縄付きを出したにも関わらず店の存続が許される運びとなる。

ロケ地

  • 大和屋の嫁・お美津がお百度を踏む夜の鬼子母神、神光院本堂(金さんがお美津を見掛ける導入のショットは放生池の橋越し、鬼子母神と書いた石標と百度石をあしらってある。嫁を気遣い見守る大旦那がいるのは宝筐印塔の傍)
  • 札差・俵屋がチンピラに暗殺される夜道、大覚寺有栖川(検分シーンは昼間)
  • お美津に事情を聞く金さん、今宮神社東門〜石橋。
  • お紺の報告を聞く金さん、上御霊神社(本殿前に茶店あしらい、歩きながら話すシーンは本殿裏手)
  • 大和屋の若旦那が札差の後添えと密会の屋形船、大覚寺大沢池船着(大)から出る(亭主を尾行したお美津をうしろから見ている金さんは木戸際)
  • 大旦那殺しの御家人に金を渡す後添え、墓地不明(でっかい五輪塔)
  • 後添えが脅迫者の番頭と待ち合わせ→密殺、上賀茂神社渉渓園(チンピラがわらわら出てくるのは山際の摂社参道から)
  • 後添えの正体を見たお美津が駆け戻り、亭主にあれは悪女と注進の寮、大覚寺望雲亭(入口の木戸を使う)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お美津/岡まゆみ 大和屋嘉兵衛/伊吹剛 多治見市之丞/宮内洋 お仲/朝比奈順子 大和屋伊右衛門/鈴木智 夜鷹/山村紅葉 銀造/堀田真三 和助/朝日完記 按摩/タンクロー 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/岡田正代 監督/関本郁夫

※チンピラで福ちゃん・クレジットはベタ、劇中呼称は権太。


第6話 「涙の仇討!二度裏切られた女」 1993.4.29

 主家の汚名を雪ぐため浪人してまで渡り中間を捜す男、志半ばに斃れたあとは女房が引き継ぐ。
しかし妾になって潜入という犠牲を払った女は、入手した覚書で恐喝にかかるあるじを見るのだった。

ロケ地

  • 虚無僧姿の三枝和馬がチンピラに殺された水辺、広沢池東岸(水少なし)。はじめ検分で出て、回想の形で襲撃シーンが出る。
  • 和馬の墓、二尊院か。
  • 虚無僧姿の沢庵を襲うチンピラ、大覚寺五社明神
  • お城イメージ、姫路城天守。登城の折り、お奉行が小普請支配・村田に声をかけるくだり。
  • 川越から呼び戻された渡り中間が榊原の家来に拉致される渡し場、罧原堤下河原。大立ち回りが展開される。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 三枝千草/藤田佳子 三枝和馬/鷲生功 村田主膳/西田健 桂木清秀/玉川伊佐男 橘屋源蔵/岩尾正隆 榊原図書/中田浩二 岩井仙十郎/中村孝雄 原口竜之進/石倉英彦 六助/阿波地大輔 常吉/五十嵐義弘 平吉/大矢敬典 彦七/河本忠夫 寄子/西山清孝、畑中玲一 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/藤井邦夫 監督/斎藤光正

※口入屋の用心棒に福ちゃん、ラス立ちもお白州もあり。


第7話 「殺し屋を狙う謎の若君」 1993.5.13

 事件は、南蛮渡りの毒を使う殺し屋の横行。証拠の手拭を託された若者は屋敷を飛び出した殿様と若い女掏摸、お話は彼らの成長と更正のドラマとなる。

ロケ地

  • 総之助の財布を掏ったお糸が中身をあらためていると、持ち主が走ってきて取り返す神社、上御霊神社摂社前。虫の息の岡っ引が闖入し、二人に血染めの手拭を託すのは本殿裏手。
  • 殿様を捜してくれと堀田摂津守邸へやってくる下館藩留守居役、大覚寺大門。室内はセット撮り。
  • お糸が殺し屋に見つかってしまう水辺、大覚寺放生池汀。悪党は五社明神の祠脇から飛び出す。
  • 殺し屋のアジト、亀山公園(嵐峡右岸沿いの道から入る石段、上に料亭)
  • 一味に殺されかかったお糸が一息つく水場、上御霊神社手水場(屋形のあるほう)。金さんが入ってくるのは楼門から。
  • 捕まった総之助のため、一味のもとに乗り込んだお糸が乗せられる船、嵐峡船着

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 石川総之助/井上純一 お糸/本田理沙 井筒屋仙右衛門/睦五朗 朝吉/市川好朗 勇次/倉田健 寅吉/森章二 堀田摂津守/若林豪 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/藤井邦夫 監督/宮越澄

※出奔の殿様は将軍家若君、下館藩には養子に入る。養育は堀田が担当。
※ラス立ち用心棒に福ちゃん入り。


第8話 「白い肌に溺れた与力」 1993.5.20

 インチキ宗教もの、怪しの教祖に立川三貴、グルの寺社方に川合伸旺、騙されて全財産とられて捨てられ殺される女将に三島ゆり子とコッテコテ。
お話は、潜入して若い女に取り込まれ洗脳されちゃう瓢兵衛さんの哀話。彼を騙した女は性悪ではなく、金さんの説得にあっさりと翻心する。

ロケ地

  • 駿河屋夫婦の前に火の玉とお化けが出る夜道、中山邸参道
  • 瓢兵衛さんが浪人に襲われているお凉を助ける町角、大覚寺五社明神裏手。
  • 駿河屋の女将の死体が見つかる大川、嵐峡汀。
  • お凉を説得する金さん、大覚寺護摩堂前。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お凉/北原佐和子 兵藤外記/川合伸旺 綾小路運慶/立川三貴 妙玄/久富惟晴 お滝/三島ゆり子 桂月/久仁亮子 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文、笠井和弘 監督/宮越澄

※お化けシルエットに使用の幻灯機、オランダ製ということで銘にちゃんと蘭語。
※いんちき宗教は幸福の壺も販売、しかしどピンクではなく信楽焼。
※川合伸旺、お奉行の桜見て斬りかかり→足蹴の際とんぼ切って落ちるが、吹き替え?


第9話 「花嫁に化けた女目明し」 1993.6.3

 捕物名人・眼力の国蔵の娘は、親友が殺されたことから事件に介入し、病の父の十手を持って走り回る。楠同心との喧嘩腰のやりとり、娘を案じる国蔵など描かれる人情劇。

ロケ地

  • 同心や岡っ引たちに投げ縄の腕を見せるお俊、梅宮大社境内。参集殿や蔵などもたっぷり映り込み。
  • 木曽屋の娘が死体で見つかる水辺、大覚寺大沢池畔。前日お俊と会った「堤」は大沢池堤北辺並木道。
  • 江戸城イメージ、姫路城天守
  • 木曽屋の娘を連れていったニセ番頭が縊死して見つかる木、大覚寺護摩堂脇の木。
  • 木曽屋の妹娘(中の人はお俊)をさらって連れ込む武州屋根岸寮、中山邸門

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 投げ縄お俊/大沢逸美 眼力の国蔵/小林昭二 武州屋嘉兵衛/有川博 鮫州の政五郎/伊吹聡太朗 寅辰/佐藤京一 木曽屋清右衛門/高野真二 お雪/秋月美有紀 お小夜/桂木麻智 堀田摂津守/若林豪 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文 監督/上杉尚祺

※ワルの親分・伊吹聡太朗の用心棒に福ちゃん。


第10話 「牢獄に放火する女」 1993.6.17

 遠山奉行を失脚させ後釜に座ろうとした新番頭、牢役人を使嗾し放火を企てる。はじめ火付けを強要された男は臆して斬られ、その女房にお鉢が回ってくる。

ロケ地

  • 蔓とりの帰り斬殺される牢屋敷下男、仁和寺塀際林間
  • 翌朝、現場へ走る見物衆(金さん入り)仁和寺五重塔前路地。
  • 遠山奉行登城の記号に姫路城天守
  • 瓢兵衛が知り合いの牢役人・太田を連れ出し話を聞く茶店、仁和寺茶所
  • 金さんが、おりんについて沢庵の報告を聞く茶店、観音堂(水場下)に床机あしらい。
  • 怪しい牢役人・大原を尾行する沢庵、嵐亭前の道〜嵐峡に屋形船。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 おりん/二宮さよ子 酒井修理/長谷川明男 大原総八/石山律雄 迫吾平/赤塚真人 太田庄兵衛/頭師佳孝 虎八/坂田金太郎 およし/前野有香 六助/峰蘭太郎 房五郎/白川浩二郎 了念/杉山幸晴 浄雲/武田文雄 又七/浅田祐二 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/本田英郎 監督/上杉尚祺

※ラス立ち福ちゃん入り、用心棒のセンセイ方・アップ多し。


第11話 「公金を横領した武士の妻」 1993.6.24

 吉原で蕩尽の果て惑乱して花魁を斬り殺す殿様、きっちりお家は改易となるが、そのどさくさに藩金を掠めた者あり、五千両をめぐって血腥い騒ぎが起こる。
お話は、横領犯の一人が金を隠し殿様に泣かされた民のために使おうとする美談、未亡人の危機に金さんの胡桃が飛んでくる。

ロケ地

  • 金を隠して追われ殺された尾形の墓、二尊院墓地
  • 「親友」田宮が、プロポーズのあと預かっているものはないか尾形の妻に聞く町角、大覚寺五社明神。八重がごろつきに絡まれているところを助けるシーンが導入、これは本殿裏手。
  • 権藤が「水死体」で見つかる川端、嵐山公園中州下手河原。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 八重/一色彩子 尾形栄之助/冷泉公裕 田宮十三郎/横光克彦 赤不動の伝蔵/深江章喜 権藤兵庫/本郷直樹 お粂/林優枝 猪之松/下元年世 鬼八/阿波地大輔 丹羽忠高/白井滋郎 千鳥太夫/丹羽美奈子 屋台の親爺/宮城幸生 銀造/池田謙治 元高島藩士/西山清孝、小谷浩三、岡田和範 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文 監督/日高武治


第12話 「女の闘い!風呂屋乗っ取りの罠」 1993.7.1

 桜湯に嫌がらせ続き、遂に営業停止を食らう騒ぎ。背後には大がかりな乗っ取り組織、お紺を許婚者の仇と憎む女が唆されて工作をしていたが、金さんに対するお紺の思いに打たれ土壇場で改心する運びに。

ロケ地

  • お三輪を脅迫していた金貸し婆が斬り殺される夜の土手、大覚寺大沢池堤。婆さんが蹴落とされ横たわるのは有栖川側の法面。後段、お三輪に湯屋売却の話を断るお紺も同所・鳥居やぼんぼりを設営。
  • 桜湯が営業停止になったあと、合点がいかないと金さんに訴えるお紺、梅宮大社参集殿前。はかりごとがあったと聞かされる。
  • 乗っ取り組織について金さんに報告する沢庵、大覚寺護摩堂前。
  • 調査のため戸塚さして東海道をゆく沢庵、大覚寺大沢池堤。道標あしらい。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お三輪/川島なお美 近江屋宗右衛門/福田豊士 相模屋与七/内田直哉 お勝/松井紀美江 但馬伝五郎/五味龍太郎 お陸/小柳圭子 元相模屋の後家/北川めぐみ 仁造/福本清三 鉄/奔田陵 お幾/星野美恵子 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/岡田正代 監督/宮越澄

※乗っ取り一派の用心棒の五味龍太郎と共に悪さをするチンピラに福ちゃん。注目は手配書で、そっくり。


第13話 「覗かれた天女の肌」 1993.7.8

 伏見奉行所与力にハメられ、賊の汚名を着て死んだ父のため、娘は背に刺青をしてまで復讐を期す。
負傷した彼女を助けた浪人もまた仇持ちという設定、しかしこちらは虫も殺せぬ性格でとうに仇討ちなど諦めており、この対比がお白州での情話につながる。

ロケ地

  • 夜中にお参りの金さん、追われるお銀を助ける神社は今宮神社稲荷社
  • 手傷を負ったお銀を船小屋へ運ぶ菅谷浪人、広沢池東岸汀に小屋設営。
  • お奉行登城イメージ、姫路城天守
  • お銀が隠し金を餌に集めた浪人のアジトへ、懐柔に向かう三河屋(正体は笠間とグルの賊)がゆく夜道、今宮神社高倉脇坂
  • 元伏見奉行所与力で現火盗改長官の笠間帯刀邸、建仁寺開山堂(出てきた三河屋を沢庵が尾行する段では、参道生垣と東側の路地を巧みに用いる)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お銀/蜷川有紀 菅谷文之進/森川正太 笠間帯刀/近藤洋介 三河屋佐兵衛/工藤堅太朗 大垣伝蔵/石山雄大 黒田又十郎/きくち英一 浅吉/笹木俊志 お玉/吉川加良子 山城屋万造/壬生新太郎 忠兵衛/山田良樹 お清/富永佳代子 ツボ振り/藤永照夫 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/猪又憲吾 監督/原田雄一

※大木戸でお銀を張っている浪人の一人に福ちゃん。


第14話 「浮世絵連続殺人!」 1993.7.15

 江戸の女たちに大人気の浮世絵師、しかしその実は、腕の筋をやり筆をとれない身の上。そこで思いつくのは弟子の絵パクリ、描かせるため冤罪をでっち上げ匿ってやり恩を着せるが、不自然過ぎる企みは二年を経て綻ぶ。

ロケ地

  • 国春の美人画が許婚者のものと、金さんとお紺に話すお静、大覚寺大沢池船着(小)
  • 国春のもとを訪ねるお静、不調に終わった帰りに通る神社、梅宮大社境内。白梅開花中。
  • 国春を脅していた男の情婦が土左ヱ門で上がる大川、嵐峡汀。
  • 「匿った」弟子を隠してある郊外の百姓家へ赴く国春、田舎道は廣峰神社参道脇の林道(尾行の沢庵は鳥居の陰に潜む)。百姓家、萱葺民家
  • お静に許婚者生存を告げる金さん、梅宮大社本殿前。
  • 版元・京華堂の寮(弟子を移してある)中山邸門。夜間撮影。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お静/大場久美子 美濃吉/大橋吾郎 歌川国春/菅貫太郎 京華堂栄三郎/河原崎建三 羅門大膳/高品剛 おみね/近江輝子 千代菊/塚本加成子 佃の猪之吉/河野実 歌川貞月/入江武敏 花蝶/田辺ひとみ 忠吉/窪田弘和 半次/矢部義章 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文、笠井和弘 監督/平田博志

※国春が筋をやったのは、捨てた芸者が逆上して簪でブスリ。


第15話 「桜吹雪の刺青を入れた女」 1993.7.22

 旗本を強請る一味が横行、酒肆で酒飲み女が語る、「昔恋人だった、桜吹雪の入墨を背負った旗本の若様で、今は幕府重職」の男も狙う。若様の名を言わずに死んだ哀れな女は、昔助けてくれた金四郎の面影をよすがに生きてきたもので、恋人の件はつくりごとの夢物語だった。

ロケ地

  • 神田備中守の用人が斬られて落ちる夜の山谷堀、橋は、中ノ島橋。翌朝見つかる大川は広沢池東岸
  • 呼び出し場所の浅草寺茶店、二尊院茶店
  • お紋が一味に拉致される町角、腰掛けていたのは大覚寺天神島朱橋。連れ込まれる升屋の寮は大覚寺望雲亭、後で出てくる。
  • お紋の娘に若様と恋仲の件はフィクションと聞く金さん、大覚寺護摩堂前。
  • 一味が、神田家用人に三百両を持ってこさせた夜の浅草寺境内、妙顕寺三菩薩堂・尊神堂間。お白州の段での回想シーン。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お紋/光本幸子 お千代/市丸和代 升屋長五郎/小島三児 関口刑部/原口剛 桑原源之進/黒部進 伸吉/土井健守 奥村勘左衛門/浜田雄史 次郎八/北見唯一 神田備中守/芝本正 幸吉/岡田典丈 職人/竹内康裕、浅田祐二 茶店の女/勇家寛子 人足/松田吉博 居酒屋の客/上野秀年 船宿の女中/上野聡子 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/藤井邦夫 監督/日高武治


第16話 「獄門台から逃れた男と女」 1993.7.29

 沢庵の昔の女が登場、行く先を案じた沢庵は女の前から黙って姿を消したのだった。
呉服屋の女将として幸福に暮らす女は、過去を知る盗っ人どもに脅され窮地に陥るが、沢庵と金さんの活躍で事なきを得る。

ロケ地

  • 畜生働きの賊の手がかりを求めて立ち寄り先の料亭を見張る沢庵、大覚寺大沢池(茶店を設営)、料亭は望雲亭(設定は不忍池)
  • 白田屋の女将を呼び出して脅す賊、神光院本堂裏の回廊傍。後段、本堂脇や中興堂前も使われる。
  • 沢庵が生きていたことを知り物思う女将、上賀茂神社ならの小川畔。金さんが腰掛けているのは神事橋
  • 娘の身代金を持って竹町の渡しで待つ女将、広沢池東岸。桜開花。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お澄/黒田福美 尾張屋源左衛門/滝田裕介 焼津の千吉/佐藤仁哉 矢助/岩尾正隆 飲み屋の親父/村田正雄 虎三/浜伸詞 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/藤井邦夫 監督/平田博志

※前シリーズでは兄妹で忍びの出だったような気がする沢庵、今回は遠山奉行にとっ捕まって打ち首獄門になったとされている。泥棒ネームは音無の銀二でお奉行と金銀コンビ。女将が川面に銀二の面影を見るシーンはなかなか笑える。
※ラス立ち福ちゃん入り、「先生がた!」の声に呼応してわらわら登場。


第17話 「花の吉原 二つの顔をもつ女」 1993.8.19

 貧しい家のため身売りした女郎の縊死、怪しんだ金さんが調べると果たして殺し。彼女の楼は凶賊の巣なのだった。

ロケ地

  • 吉原細見売りの死体が上がる大川、大覚寺大沢池北岸(水路部分)
  • 炭屋の小僧に姉女郎の死を告げる金さん、大覚寺天神島
  • その女郎の塚、広沢池北岸。他にも墓石幾つかと、破れ提灯や井戸あしらい。
  • 弟の回想、駿府を出て江戸で働くという姉に共にゆくと縋った浜、広沢池東岸(水無)
  • 細見売りの遺品から十手が出たことで駿府へ走る瓢兵衛、琵琶湖西岸松原。砂浜の汀を騎馬で駆け抜ける。
  • 楼主・玉屋の入谷の寮、中山邸通用門

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 おすみ/越智静香 玉屋宗兵衛/亀石征一郎 愛染太夫/大塚良重 宇三郎/山西道広 お鹿/荒木雅子 新助/荻野純一 小山田平助/長谷川弘 小紅/想野まり 喜平/大木晤郎 七之助/新島愛一朗 吉原芸者/藤間富陽、藤間勘聡次、小野恵未 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/和久田正明 監督/松尾正武

※楼主と花魁は親子、正体は畜生働きの盗賊。花魁のほうが凶悪で、父親の亀石征一郎もたじだじなのが笑える。


第18話 「外国船に潜入した女」 1993.8.26

 タイトルを見るとなにやら吉田松陰のようだが、亡夫のため麻薬取引現場に「潜入」する妻女の話。蘭学仲間の義弟とのぎくしゃくなんかも挿まれる。お中揩ノ勘定奉行までグルなので、お白州は派手。

ロケ地

  • 松代藩物産方・柿崎に事情聴取の瓢兵衛さん、南禅寺三門前。通りかかる元物産方・桑山の妻女・あや、同僧堂坂
  • 夜中、麻薬を求めに行き斬られる大奥女中、大覚寺護摩堂。放生池堤を来て石橋を渡る。検分は昼間。
  • お奉行登城イメージ、姫路城天守(備前丸から見上げ)
  • あやが兄に嫁したあといたたまれず再び長崎へ遊学の文次郎、街道は琵琶湖西岸松原、漁具あしらい。
  • 西国屋の通辞の話に水辺で物思うあや、大覚寺大沢池畔。
  • オランダ人と取引のためボートに乗り込む西国屋一行、琵琶湖西岸松原湖上。沖のオランダ船はバンクフィルムか。
  • 西国屋寮、中山邸通用門

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 あや/早乙女愛 桑山文次郎/田中隆三 西国屋甚兵衛/天田俊明 梶原伊勢守/中野誠也 柿崎玄之丞/井上高志 楓の方/藤悦子 オランダ船長/ギアンナ・キャラバイン 英斎/疋田野泰盛 加平/小峰隆司 音吉/木下通博 桑山真吾/浅田祐二 おたつ/鈴川法子 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/石松愛弘 監督/原田雄一

※ラス立ちの先生方に福ちゃん・口ヒゲ付き。


第19話 「大奥に消えた殺人者」 1993.9.2

 男狂いのお局さまはなかなか凶暴、拒否した役者を手ずから絞め殺す。彼女が大奥総取締に就任する前にと、金さんが動く。
殺された役者に恩を受けた座付役者が、お局さまを誘い出す役割を果たす。

ロケ地

  • 釣りの瓢兵衛さんと楠同心、大覚寺大沢池船着(大)。二人の視線の先、身分ありげな婦人が高田屋の向島寮から船に乗り込むのは望雲亭下池畔。ここへ疋六が、首吊りが見つかったと息せき切って駆けつける運び。
  • 成駒屋が首吊りで見つかる水天宮、鳥居本八幡宮(石段下、舞殿見下ろしのアングルも)
  • 江戸城イメージ、姫路城天守菱の門越し。
  • 成駒屋殺害について話す佐吉と金さん、大沢池夜泊石前や天神島。
  • 萩尾の方が総取締に近く就任と金さんに告げる堀田摂津守、常寂光寺仁王門
  • 佐吉が萩尾の方と会う高田屋向島寮、中山邸通用門

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 佐吉/沖田浩之 萩尾の方/鈴鹿景子 お登勢/田中雅子 高田屋治兵衛/久富晴惟 柿田陣十郎/曽根晴美 沢村清十郎/草川祐馬 唐木玄馬/西田良 浪路/鈴木景子 沢村歌之丞/野土晴久 嘉平/小峰隆司 増吉/松尾裕之 呼び込み/石原耕 堀田摂津守/若林豪 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文 監督/吉川一義

※冒頭、お忍びのご婦人が向島寮から出て船に乗り込む際、船着きに控える船頭に福ちゃん。


第20話 「狙われた遠山奉行」 1993.9.9

 明るいバイト浪人と知り合う金さん。浪人は恋人が身請けされるのを止めたくて刺客を引き受けるが、ターゲットは遠山奉行だった。

ロケ地

  • 作事奉行・兵藤邸、大覚寺大門
  • 浪人が遠山奉行に仕掛ける金剛寺、粟生光明寺石段上部
  • 作事奉行とつるむ口入屋・升屋の寮、不明(嵐峡付近か、夜景)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 宮本平八郎/渡辺裕之 兵藤帯刀/平泉成 升屋重五郎/外山高士 お妙/塚田きよみ 片山敬之進/遠藤征慈 老人/岩田直二 神崎周蔵/加賀邦男 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/藤井邦夫 監督/吉川一義


第21話 「裏切った悪女!」 1993.9.16

 長崎奉行とつるみ、抜け荷をはたらくワル。彼らに加担する芸者は、幼馴染の葉隠同心を思い土壇場で翻心するのだった。
クレジットはベタなるも、福ちゃんが肥前屋の用心棒のリーダーで大活躍、いつもの「でぇい」「何ィ」などではなく長い台詞いっぱい、お白州も前列。

ロケ地

  • 抜け荷を探っていた目明しが殺されて見つかる土手、大覚寺放生池堤
  • 江戸城イメージ、姫路城天守。動画。
  • 抜け荷一味とつるんでいた南町筆頭与力が死体で見つかる「ひとけのない神社」、大覚寺五社明神本殿前。
  • 幼馴染の芸者と話す葉隠同心(謹慎中)大覚寺護摩堂(背景に心経宝塔や聖天堂、幼時の回想シーンでは塔で追っかけっこや石橋たもとで釣りの二人がモノクロで)
  • 芸者に葉隠は旅に出たと告げる金さん、大覚寺大沢池畔。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 染香/芦川よしみ 黒田主水正/大出俊 肥前屋/御木本伸介 南条竜之進/南条功二 清蔵/宮口二郎 中島大三郎/伊庭剛 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文、松宮信男 監督/松尾正武

※福ちゃん、劇中呼称は坂井甚九郎(字は適当)、相州浪人。


第22話 「旗本残酷物語 いれずみ侍の涙」 1993.9.23  資18

 厳格な父と優秀な兄に反発して家を飛び出し、背に墨まで背負った旗本の次男坊は乳母の家に転がり込んで無為の日々を送るが、その寄宿先の米問屋が陰謀に巻き込まれ若侍はいわれ無き罪に落とされかかる。父と兄の死を見た彼は、嫌疑が晴れたのち武士を捨てる決心をする。

ロケ地

  • 米問屋・越後屋が死体で見つかる河原、中ノ島橋下手右岸河川敷(江見俊太郎がべらべらと喋る犯行状況の段では橋上)
  • 旗本・須貝邸、建仁寺禅居庵
  • 大黒屋から出てきた越後屋の大番頭をシメる須貝平九郎、建仁寺両足院前。逃げる大番頭、開山堂前〜久昌院(浪人が立ちはだかり邪魔)
  • 大番頭の死体が見つかる水辺、大覚寺大沢池北西畔(殺されるシーンは後で出てきて、夜の中ノ島橋下手の河原)
  • 江戸城イメージ、姫路城天守(遠山登城ではなく、須貝兄が勘定奉行に呼び出されるくだり)
  • 出世のため上役の言うまま悪事に加担していたことが父に知れ、家を飛び出した須貝兄が座り込む、建仁寺楼門(南から)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 須貝平九郎/羽賀研二 須貝英佐衛門/垂水悟郎 荒尾能登守/川合伸旺 須貝英之進/鷲生功 おきく/古柴香織 大黒屋長五郎/江見俊太郎 島田左門/梅沢昇 越後屋/寺下貞信 吉蔵/広瀬義宜 瀬川陣内/笹木俊志 浪人/木下通博 役人/司裕介 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/石松愛弘 監督/関本郁夫

※平九郎は羽賀研二、刺青は昇龍。侍に墨ネタだからもちろん金さんが自分の体験をもとに諭すエピソードを入れてある。ワルは川合伸旺と江見俊太郎。


第23話 「笹舟の謎!歩いてきた幽霊」 1993.10.21

 作事奉行から入札情報を得て大儲けの材木商、からくりに気付いて訴えようとした手代が殺される。そして三年前同様に「身投げ」した手代のことも露わとなるが、こちらは危機を感じて入水を装い姿を消したもので、離れ離れだった親子の涙の再会となる。

ロケ地

  • 金さんが迷子の正太を抱き上げる縁日、梅宮大社神苑に屋台や茶店あしらい。
  • 木曽屋の手代が暗殺される夜の川、中ノ島橋下・用水背割(斬られてドボン)。この死体の検分、桂川松尾橋上手・罧原堰堤下河原
  • 木曽屋の材木置場、斉宮神社脇材木置場(蔵あり)
  • 三年前入水した文七の妻子が住む蜆河岸、広沢池東岸
  • 文七を見て動揺したお菊が、お参りの際金さんに弱音を吐く神社、梅宮大社本殿
  • 菊花つきの笹舟を見たお菊が走る土手、大覚寺大沢池堤
  • 二人の思い出のデートスポットで亭主と出会うお菊、広沢池観音島(黄色がかった回想シーンもあり)
  • 木曽屋根岸寮、嵐峡付近か(20話と同所)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お菊/山本みどり 文七/丹波義隆 島田監物/北町嘉朗 木曽屋善右衛門/中田浩二 茂造/江幡高志 村上平蔵/石倉英彦 水沢松之進/有川正治 源次/滝譲二 老爺/岩城力也 正太/山崎大聖 平吉/森山陽介 人足の親方/遠山金次郎 居酒屋の客/藤沢徹夫 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/藤井邦夫 監督/宮越澄

※渡世人姿で現れた文七を見て幽霊と騒ぐのは葉隠同心だけ。


第24話 「馬と下郎と大福餅」 1993.10.28

 奥州三春藩の江戸家老を失脚させる企みは献上馬を失敗させる方向で進み、馬役が暗殺される。誰も扱えぬ荒馬は、家老の郎党が真心をこめて馬に接し見事にやり遂げるというお話、東北弁の純朴な郎党を本田博太郎が熱演する。

ロケ地

  • 馬役暗殺犯の手配書が出回っていると、釣りに出ていた留守居役に報告する目付、広沢池東岸。木陰から、変装したお紺が凝視。
  • 暗殺時、桜湯にいた隠居を谷中の寺に訪ねる金さん、仁和寺中門茶店(墓参客相手の門前の店)。そこにいた暗殺犯が口封じに殺される、五重塔下。
  • 三春藩調教場、柳谷(崖下の野原、滝ちらり)。小屋や柵をあしらってある。
  • 甚平が竹槍持って吶喊する三春藩別邸、中山邸通用門。芝居はセットで。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 甚平/本田博太郎 根本貞左衛門/品川隆二 兵藤勘解由/成瀬正孝 黒川伝十郎/宮内洋 闇の鬼三郎/高城淳一 おえん/津島令子 助三/若山騎一郎 宮田源之助/桐山浩一 畑中忠左衛門/五十嵐義弘 白狐の三次/矢部義章 剛田/小坂和之 木崎/高木英一 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/本田英郎、鈴木則文 監督/関本郁夫

※このお話の本田氏は根っから善人の田舎系、ワルの企みを知った際の咆哮が見もの。


第25話 「罠にはまった盗賊夫婦」 1993.11.4

 奥医師と組んだ岡っ引が、富商を恐喝。ゆすりネタの阿片を仕込むのに、足を洗った泥棒が追い使われる話。
気のいい大男の元盗人の大工には、遠山奉行の人情裁き。

ロケ地

  • 回船問屋の手代が主のため岡っ引を探っていて露見・始末される夜の海辺、嵐峡か。巌が露出した磯っぽい。
  • 楠同心が出ての翌日の検死、広沢池東岸汀。
  • 自棄を起こした文吉の喧嘩沙汰をいさめる金さん、広沢池東岸。船着きをあしらい。夜設定の画面処理。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 文吉/阿藤海 宗像道庵/遠藤太津朗 伝蔵/立川三貴 お順/永光基乃 長崎屋藤兵衛/芝本正 平吉/新島愛一朗 飯田和之助/有川正治 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/藤井邦夫 監督/松尾正武


第26話 「若年寄を救った女」 1993.11.11

 返り咲きを狙う元普請奉行、堀田摂津守に阻まれ暗殺を企てる。誘き出しに堀田が親身に世話を見てやった女が見込まれるが、極道な弟の命をタテに脅されても、彼女は大恩ある堀田さまを裏切らないのだった。

ロケ地

  • 夜釣りに出た堀田(中の人は金さん)が襲撃される箱崎の浜、大覚寺放生池堤大沢池畔。
  • 江戸城イメージ、姫路城天守
  • おときが金さんに堀田に受けた恩について話す水辺、大覚寺放生池堤石橋上。
  • 材木商・紀州屋根岸寮、中山邸門

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 おとき/辻沢杏子 大島右京亮/山田吾一 紀州屋武兵衛/田口計 仙吉/山口祥行 天城の政五郎/宮口二郎 如月弥十郎/高品剛 堀田摂津守/若林豪 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文 監督/日高武治

※紀州屋に雇われた用心棒に福ちゃん、初手から台詞もアップもあり目立つが、中ほどで口封じに撃たれて↓クレジットはベタなるもお白州にて「上州浪人・堂本源内」とお奉行。紀州屋は田口計、つるむ口入屋に宮口二郎、ワルの大もと・元普請奉行に山田吾一。


第27話 「富くじ千両大からくり」 1993.11.18

 贅六と組んだ寺社奉行が、湯島天神の千両富にからくりを仕込んで一番富ナイナイを画策。富箱のからくり細工製作を迫られた指物師の一人は拒否して消され、次に見込まれた職人は女と博打でハメられたうえ、女房の忘れ形見の赤子と今の恋人をタテにとられてしまう。

ロケ地

  • 赤子を抱いて賭場にいたからくり師の宇之吉を屋台に誘う金さん、中ノ島橋たもとにセット(このあと金さんに赤子を託して宇之吉は欄干を乗り越えドボン)
  • 翌朝、宇之吉の姿を求め河原を歩くお光、中ノ島橋橋上〜中州下手の汀(増水して濁流、堰堤が没する程度)
  • 赤子をあやすお光と話す金さん、大覚寺天神島朱橋(沢庵が金さんを手招くのは護摩堂から)
  • 千両富勧進元について金さんに報告する沢庵、松尾大社境内。このとき、楼門を的場らが入ってくる。
  • 宇之吉の無事を祈るおみつに声をかける一味の女、松尾大社本殿脇摂社前。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 宇之吉/柴田p彦 的場新左衛門/菅貫太郎 お光/志喜屋文 お仙/浅見美那 難波屋藤兵衛/福山象三 米吉/唐沢民賢 坂田主膳/高並功 千造/大矢敬典 源太/細川純一 猪蔵/小峰隆司 おかん/丸平峯子 清兵衛/宮城幸生 余市/岡田典丈 赤ん坊/池田拓也 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/国弘威雄 監督/日高武治


第28話 「過去を背負った二人の女」 1993.11.25

 苦界から這い上がった女二人に降りかかる災難、油問屋総元締を狙う悪徳商人がぐいぐいと迫る。
二人まとめて殺されるところへ、金さんのくるみが飛んでくる。
大ワルの相模屋に和崎俊哉、グルのチンピラで片方の女の亭主に遠藤憲一。

ロケ地

  • 殺された上総屋の墓、不明(デカい五輪塔が大量に林立、「林床」は苔)
  • 墓参の帰りばったり出会う上総屋の後家・お葉と、元朋輩のおりん、大覚寺護摩堂(お紺東側で雨宿り中、立ち聞き/二人が去った後長次が西側から出てくる←こいつを一目見てヤバい奴と、お紺が金さんに報告の運び)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お葉/南篠玲子 おりん/日下由美 相模屋利市/和崎俊哉 喜助/河原崎次郎 長次/遠藤憲一 常吉/沖田さとし 秋葉/吾羽七朗 お春/河合綾子 上総屋清兵衛/藤沢徹夫 長屋のかみさん/富永佳代子 ならず者/木谷邦臣、矢部義章、加藤三彦 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/国弘威雄 監督/宮越澄


第29話 「満月の夜に人妻が襲われる!」 1993.12.2

 神君が愛でた観月の名所で起こった辻強盗、転倒し頭を打った商家の女将はそのまま昏々と眠り続ける。
その後亭主が仕向けたこととして入牢となるが、裏にはとんだ騙り一味がいた。

ロケ地

  • 月の岬、善峯寺。辻強盗の出る坂は観音堂脇、楼門や多宝塔など映り込む。満月を映す水面は不明。真っ赤っかの三重塔(?)は宝積寺に似る。
  • 牢の主人を案じる室町屋の下女、梅宮大社神苑汀。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 お力/立花理佐 お浜/藤奈津子 七之助/片岡弘貴 彦次郎/下塚誠 玄海/大木正司 お政/三浦徳子 了徳/杉山幸晴 小文太/上野秀年 お福/藤田むつみ 鮫三/阿波地大輔 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/和久田正明 監督/松尾正武


第30話 「恐怖!地震があばいた悪の顔」 1993.12.9

 地震で新築の養生所が倒壊、多数の死者を出すが原因は手抜き工事。つるんで私腹を肥やしていた作事方組頭と材木商は、お奉行の投げた餌に引っかかり馬脚を現す運び。上役の作事奉行はワルじゃなくて、犠牲者の一人がかつて愛した芸者というエピソード入り、娘と涙の再会となる。

ロケ地

  • 江戸城イメージに姫路城天守、堀留から見た図。
  • 母の墓に参る娘義太夫の綾之丞、二尊院。紅葉の馬場や墓地ほか各所。

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 榊原帯刀/木村元 木曽屋宗兵衛/青木義朗 桂木新八郎/荒木しげる 豊竹綾之丞/森崎めぐみ 千蔵/杉義一 鮫島弥十郎/佐藤京一 川藤/阿波地大輔 藤之丞/桑名優香 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/鈴木則文、松宮信男 監督/宮越澄


第31話「帰って来た暴れん坊」1993.12.16

 手のつけられぬ乱暴者が見込まれ、冤罪に落とされかかる話。悪事は堀田さまの領地で起こる佐野紬の横流し、頭目の勘定奉行は西田健がこっすいワルを好演、暴れ者のごんたくれは清水健太郎で似合いすぎ。

ロケ地

  • 金さんに佐野の事件を打ち明け調査を依頼する堀田さま(釣り)広沢池東岸に桟橋セット。後段、ツナギの場面でも出る。
  • 源太の妹がお参り、梅宮大社本殿。金さんが話を聞く茶店は神苑入口前にセットしてあり、門越しに神苑を散策する市民を覗かせる。
  • 佐野へ向かう瓢兵衛さん、早駕籠が走る道は広沢池西岸の道・農地からの画。
  • 佐野城イメージ、丸岡城天守
  • 破牢した源太が浪人たちに捕まってしまうやしろ、鳥居本八幡宮鳥居前。縊死に見せかけ始末されるところ、沢庵介入。
  • 妹をさらって源太を呼び出す「西の寺」、中はセットの荒れ寺だが門はロケか(真っ暗で不明、内外にステップあり)

遠山金四郎/松方弘樹 轟沢庵/石立鉄男 葉隠弦之介/小西博之 楠菊太郎/内海光司 二八/志賀勝 疋六/宮路佳具 清次/須賀章 お咲/山本恭子 源太/清水健太郎 成島頼母/西田健 およう/松本友里 角屋徳造/浜田晃 小助/岩尾正隆 真岡十郎/秋間登 浅吉/土井健守 池田謙治 小船秋夫 勇家寛子 丹羽美奈子 宮城幸生 志茂山高也 堀田摂津守/若林豪 吉川瓢兵衛/ケーシー高峰 お紺/池上季実子

脚本/猪又憲吾 監督/日高武治

※源太を縊死に見せかけ密殺しようとする浪人たちの一人に福ちゃん、お白州にもいる。
※2014年5月、サンテレビお昼の時代劇アワーでは放送されなかった。


※放送日について、ウィキペディアの当該項目(名奉行 遠山の金さん)を参照させていただきました。
  閲覧日/2013年11月27日

 →名奉行遠山の金さん 第一シリーズ
 →名奉行遠山の金さん 第二シリーズ
 →名奉行遠山の金さん 第三シリーズ
 →名奉行遠山の金さん 第四シリーズ
 →名奉行遠山の金さん 第六シリーズ
 →名奉行遠山の金さん 第七シリーズ

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