大原
京都市左京区大原小出石町・三谷口 林間を流れる渓流 |
国道367号・鯖街道の途中峠を境に、北は琵琶湖へ流れ込む安曇川、南は高野川と水が分かれる。
高野川の明瞭な流れが現れるのは三谷口付近、周囲は一面の植林地帯となっている。
京都市左京区大原古知平町 古知谷流入手前 上右写真の道はR367、下右写真の道は古知谷阿弥陀寺門前の旧道 |
古知平町(こちひらちょう)まで来ると、天ヶ岳からの高谷川を入れ水量を増す。
川は旧道沿いに流れ、古知谷阿弥陀寺周辺には里や田地が見え出す。
河床は大きなゴロ石と粗い礫から成る。
左写真は阿弥陀寺の竜宮門。本堂はこのずっと奥、焼杉山の中腹にある。
京都市左京区大原大長瀬町−大原野村町間・中央橋から 左上流、右下流望 |
大原の中心部は広く開けた盆地。幅を広げた川は、農地の真ん中をゆったりと南流する。
この里を流れる高野川には「大原川」の異称もある。
左岸側の山ふところには三千院、右岸側には寂光院がある。
そのかみ「小野」と呼ばれた里では、高僧が道を求め、落飾した女御が余生を過ごした。
左写真は三千院・往生極楽院。
京都市左京区大原戸寺町・野村町境 左上流、右下流望 | |
川面と堰堤 |
大原の里の南端付近を流れる高野川は、一部捷水路化されている。
この区間では整然と堰堤が続き、水利用度が高い。
堰上の湛水域でも水は清澄で、河床には粗い石が転がる。
堤に桜並木が長く続く個所もある。
大原の里を出ると、再び両側から山が迫る谷となる。