■ 東山と黒谷の間
山から出て扇状地を開いた白川は、白川通を右に左に振りながら東山の峰と黒谷の小丘の間を南下する。
途中、銀閣寺前で疏水分線との直交があり、白川が上をまたぐかたちで立体交差する。
川相は谷口から既に三面張りで、典型的な都市河川となるが水量もあり流れは清澄である。
河床には、上流域ほどではないが白い砂が溜まっている。
*左写真は左京区浄土寺の浄楽橋から(2002/4/14)。
左京区浄土寺真如町 丘は黒谷 | 白川に立ちこむコサギ |
2002/4/14 |
黒谷の丘を望むあたりでは川幅が広くなる。都市河川ながら並木の沿う部分もあり、鳥もやってくる。
魚も、ウグイなどを見かけることがある。
■ 岡崎 疏水に注ぐ
黒谷の東を過ぎて向きを南西に振った白川は、疏水を引いた庭園群のある閑雅な住宅地を流れ、やがて京都市動物園の敷地内に入ってゆく。
動物園を出たところで、疏水の南禅寺船溜に注ぎ込む。自然河川としての白川はここで終わると言ってよいだろう。
このあと平安神宮の大鳥居の南で再び白川として流れ出すが、水はもはや疏水のものである。
疏水南禅寺船溜に流出する白川 | 鴨東運河 浚渫された砂 |
2001/10/21 | 2003/2/5 |
岡崎のこのあたりは明治初期に開かれた博覧会以来改変が激しく、現在も美術館などの大きな建物が建っていて往時の白川を偲ぶよすがも無い。
ただ、ときおり鴨東運河を浚う際、上流の砂利採集場で見たのと同じ色の砂が積み上げられ、白川の流れがここに入っていることを思い知らされるのである。