淀川2次支流 ・流入先 〜木津川〜淀川 ☆淀川水系一級河川 訓:なばりがわ |
淀川主要支流・木津川の大支流で、奈良・三重県境の高見山地に発し三重県名張市を北西流、笠置山地を貫いて京都府南山城村で木津川に注ぐ川。
あまたの支流を持ち、流域は三重・奈良・京都の三府県に及ぶ。
一級河川の起点はオオタク川流入点(三重県一志郡美杉村上太郎生)。全長62km(三重県内36.5km)、流域面積615平方km。
比奈知ダム・室生ダム(支流・宇陀川)・高山ダムなどの大規模なダムを擁する。
■ 源流 奈良県宇陀郡御杖村、三重県一志郡美杉村
奈良県宇陀郡御杖村南境の高見山地北麓に発する諸流が菅野川となり北流、三重県一志郡美杉村上太郎生(かみたろう)に至り、御杖村敷津に発したオオタク川が南西流するのに出会い、名張川となる。
三重県一志郡美杉村上太郎生・倶留尊口橋から 左は上流、右は下流方向を見る オオタク川をあわせ名張川となったばかり |
■ 上流 三重県一志郡美杉村、名張市
左は美杉村北川の法村橋から 右は美杉村下太郎生の下太郎生橋から 山は室生火山群特有の山容を呈する |
名張川となったあと、川は美杉村西縁の太郎生(たろう)地区を国道368号沿いに貫き山峡を流れる。一帯は室生火山群の山地である。
流れは国道沿いに名張市に入り、名張市長谷から上比奈知にかけて比奈知ダムによる「ひなち湖」をなす。ダム湖の右岸沿いに国道368号が走る。
ひなちダム湖 名張市長瀬 | ひなちダム堤体 名張市上比奈知 |
■ 中〜下流 三重県名張市、奈良県山添郡山添村・三重県上野市境、奈良県添上郡月ヶ瀬村、京都府相楽郡南山城村
比奈知ダムから出た川は伊賀盆地南端の名張市中央部を大きく蛇行しながら北西に向かって流れてゆく。
この間、青蓮寺川や宇陀川などの大支流を合わせながら、名張市街地を抱くように大きく蛇行し、名張市街北郊を曲流したあと奈良県に向けて山中を流れるようになる。
四川橋 名張市下比奈知 市街へ入る直前 |
大屋戸橋から潜没橋を見る 名張市大屋戸 |
奈良県に入ってからは山辺郡山添村北東境の山中をくねくねと蛇行しながら北西に流れ、添上郡月ヶ瀬村に至り長大なダム湖をなし始める。このダム湖は高山ダムによるもので、京都府相楽郡南山城村南半の山峡に大量の水を湛える。
薦生橋から 名張市薦生 |
月ヶ瀬橋からダム湖 月ヶ瀬村長引−嵩間 |
南山城村大河原でダムを出た川は木津川左岸に注ぐが、合流点のすぐ下にある関西電力大河原発電所ダムの影響で名張川も木津川も満々と水を湛え、夢絃峡(むげんきょう)と呼ばれる深い谷を刻むのが名張川河口部の姿である。
高山ダム堤体 南山城村田山 |
高山ダム直下の河口 画面奥は木津川 |
名張川支流 名張川に注ぐ川は太字
・菅野川 (西川川・井出谷川・神末川) ・オオタク川 ・法林川 ・納面駄羅川 ・覗の谷川 ・東寺垣内川 ・大谷川 ・太郎生川 ・花瀬川 ・青蓮寺川 (笹及川・峯川・桃俣川・西杉川・西杉川南流・山粕川・傍示川・コモ川・塩井川・横和川・太良路川・中村川・布引川・折戸川・百々川) ・宇陀川 (黒木川・本郷川・中山川・芝生川・麻生田川・笠間川・芳野川・ほうい谷川・車谷川・ほうじ谷川・入谷・宇賀志川・佐倉川・四郷川・片岡川・守道川・平井川・母里川・町並川・池谷川・香酔川・内牧川・諸木野川・八滝川・矢谷川・初生川・西谷川・荷坂川・天満川(宮川・鰻守川)・深谷川・大野川・室生川・弁財天川・黒岩川・宮城川・西の川・石割川・奥の谷川・灰立川・宇野川・竜穴川(竜穴神社)・長谷川・北川・高寺川・仮屋川・滝谷川・阿清水川・西谷川・滝川川・釜石川) ・シャックリ川 ・三谷川 ・小波田川 ・笠間川 (滝の尾川・川上川・峠川) ・予野川 ・遅瀬川 (堂前川) ・治田川 (長谷川) ・双川