大岡越前 第九部

第九部   1985〜1986、TBS

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第1話 1985.10.28

 突如現れた将軍の御落胤の姫、まもなく江戸入りという「女天一坊」。ほんとうに吉宗の子であっても軽々に扱えることではない上に、伊織情報ではぷんぷん匂う。しかし、対面に慎重を期す忠相の方針は上様の不興を買い、謹慎を食らってしまうのだった。

琵琶湖

ロケ地

  • 御用で大坂へ出張の伊織、三次をお供に復路の箱根関所を過ぎたあたりの山道、谷山林道
  • 老中から急な呼び出しを受け出向く忠相、松平乗邑邸イメージは西本願寺大玄関門(立番付き)
  • 街道端のお堂に隠れていた娘を発見する伊織たち、谷山林道切通し。「追っ手」と問答のすえ撃退。
  • 助けた娘が雅姫様本陣に戻されたあと、伊織が襲撃を受ける街道、谷山林道か。負傷した伊織を乗せた早駕籠が行く浜辺、琵琶湖西岸松原。
  • 紀州へ派遣される風間と蕪木、二人を乗せた早駕籠が行く浜辺、琵琶湖西岸松原(河口州が見える)。このあとの街道、松並木は先の琵琶湖湖畔か。このほか林道、路傍に柳の道(広沢池西岸か)

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 浄蓮院妙真/水野久美 松平乗邑/中村竹弥 高野左仲/名和宏 覚善/藤岡重慶 黒島伝内/川辺久造 商人/須永克彦 徳川吉宗/山口崇 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案・脚本/葉村彰子 監督/山内鉄也

※小田原の旅籠で、伊織が三次と話す際に「亡き呑舟先生が」という台詞が出る。


第2話 「天下を狙った魔性の女」 1985.11.4

 焦れた吉宗により、対面の日が来てしまう。覚悟を決めた忠相は、謹慎の身も省みずその場に出向き、諸悪の根源たる烈女と対決するが、女は巧みに言葉を操り将軍を幻惑。窮するところ、ほんとうにぎりぎりのタイミングで、紀州から戻った風間たちが御殿の庭先に駆け込んでくるのだった。

北嵯峨

ロケ地

  • 紀州・浄蓮院の焼け跡、北嵯峨か。里人への聞き込みの場面、萱葺民家は不明(土手に軒瓦を接する)、小丘は北嵯峨農地
  • 先回りされ殺されてしまった吾平の弟に会うため太地へ向かう風間たち、海の見える街道は琵琶湖付近か。
  • 証人・源作を連れて江戸へ急ぐ風間たち、早駕籠が三つゆく街道は谷山林道。このあとのルート、琵琶湖西岸砂浜(汀のみ見える)〜切通し山道〜琵琶湖西岸松原(松並木のほか、対岸も見える)
  • 対面の儀が執り行われる御浜御殿、庭の一部は琵琶湖ロケか(幔幕の向こうに水面)

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 浄蓮院妙真/水野久美 井筒屋宗助/金田龍之介 松平乗邑/中村竹弥 高野左仲/名和宏 覚善/藤岡重慶 源作/土屋嘉男 黒島伝内/川辺久造 徳川吉宗/山口崇 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案・脚本/葉村彰子 監督/山内鉄也


第3話 「辰三おはなの祝言騒動」 1985.11.11

 ぐだぐだと過ごし、忠相曰く「友達のようになってしまった」二人に、ようやく決着。おはなの父があやうく放火殺人犯にされかかるという大事を経て、阿呆な痴話喧嘩も収束し、源さんは高らかに高砂を唸るのだった。

ロケなしセット撮り

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 勘五郎/山田吾一 惣兵衛/和崎俊哉 伝蔵/田中浩 松吉/中田博久 紅屋/西山辰夫 秀次/頭師佳孝 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案・脚本/葉村彰子 監督/山内鉄也

※嘘ついてたら色の出る紙なる代物がお白州に登場、中田博久がこれに陥落。おおまじめにこれを出してくる忠相の表情が笑える。


第4話 「襲われた御用金」 1985.11.18

 新婚の辰を冷やかしていて、目の前を通った賊を見逃す兵助。しかし責は己一人と言いたて、新居へ引越し中の辰にわからぬよう捜査に励む。それに気付いた辰は新妻を放って駆けつけ張り込みに加わり、彼らの骨折りはじきに報われるのであった。

二尊院

ロケ地

  • 辰を冷やかす兵助、二人が見回り中の芝界隈は大覚寺大沢池畔、船着(小)に桟橋を付けて漁具もあしらい。ここへ通りかかってスタックする、島津様御用の札を立てた大八、五社明神鳥居前・観月台映り込み。
  • その荷駄が御用金ドロと知れてのちの、犯行回想シーン、二尊院紅葉の馬場。御用金運搬の一行は、御成道をまっすぐ増上寺へ向かい、田村町へかかったところで賊に襲われる。
  • 盗金は船でと見当をつけた忠相、金杉付近へ出向く。橋は映画村のアレだが、舟運イメージに渡月小橋下手湛水域(橋は映らず、船頭が操る船が滑ってゆく)。蔵イメージに宇治川派流端酒蔵
  • 御用金運搬の係りだった小平義次郎の墓(源さんらが見張る)二尊院墓地に卒塔婆。後段、小平の情婦が墓参に来るシーンで、墓地下の坂も映っている。
  • 兵馬が釣りを装い張りこむ川端は村のセット、駆けつけた辰があっちでと指示される対岸は中ノ島橋たもと(中州法面、橋映らず)
  • 張り込み中道案内をせがんだ娘をやむなく連れてゆく辰、道を聞きに入り「あの日の人足頭」を見つける船宿、広沢池東岸に入口と「外壁」設営、内部はセット撮り。立ち回りの際、池に入っての殺陣もある。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おふゆ/小林有里 おはる/加藤由美 おなつ/桂川京子 おもん/三浦真弓 首領/山本昌平 大家/夢路いとし 荒物屋の婆さん/正司歌江 人足頭/森章二 お梅/三浦徳子 およね/平映子 おきみ/武田てい子 そば屋/日高久 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/山内鉄也

※御用金運搬係で殉職した小平義次郎は峰蘭太郎、襲撃側の浪人に小峰さんと福ちゃん。福ちゃんたちは後でも出て、ラス立ちもやる。福ちゃん、船宿の二階で忠相と戦ったあと、手すりから庭へ飛び降り、そこにいた兵助や辰にボコボコにされお縄に。お三方ともクレジットはベタ。
※辰の引越し先、勘太の隣。
※道案内を乞うた娘・おちよは尋ね人のおじさんが亡くなっていたので、そのまま大岡家の下女におさまる運び。


第5話 「忠相を慕う女」 1985.11.25

 雨宿りに傘を差しかけてもらった縁で、忠相はとある酌婦のもとへ足しげく「通う」。「事件」が起きて、お白州で忠相の正体を知った女は、愛ではなかったと思い知り、どこかが切れてしまうのだった。

北嵯峨

ロケ地

  • 事後、巡礼の旅に出る静香の前に現れ、忠相から託った袱紗包みを手渡す伊織、北嵯峨農地・大石を積んである道隈。歩き始める静香のシーンは同所の農道。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 静香/上村香子 田鶴/風見章子 吉野屋権造/井上昭文 唐次/松山照夫 おたき/山口朱美 おかん/近江輝子 銭屋五一郎/津村隆 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/倉田準二

※静香の姑に自刃を迫り、遂行する力が無いと知るや手を添えてズブリの権造、お白州でもしらばっくれるが、乾分の唐次が誘導に引っかかりゲロ。
※静香を酒肆に送り届け、そのまま傘を借りてゆく段、忠相にぶつかり悪態をつくチンピラに福ちゃん。柄のわるい場所の表現?


第6話 「探した我が子は女掏摸」 1985.12.2

 親子の絆二題話、アル中の父に尽くす健気な娘と、棄てた親を恨むも情断ち切れぬ蓮っ葉な姐御と。
前にも見たような筋だが、演者の違いや、雪絵奥さまのふるまいを見て楽しむ、第九部。

松尾大社

ロケ地

  • お糸が店を出す神社境内、松尾大社楼門前。ここへ来かかる雪絵奥さまとおちよは鳥居前、おはなを見舞った帰り。お糸と馬鹿侍のトラブルに介入し財布を掏ったおれんを見咎め、場を変えて盗品を出すよう諭す奥さまは楼門入ったところの用水石橋上。馬鹿侍をやり込めるシーンもここ。
  • お糸の仕事先へ来て金をせびる父の安造、松尾大社楼門前石段下。賭場の付け馬が来ていて、足りないので打擲される。
  • その後の帰り道、通りかかった茶店の床机に置かれた財布を見て悪心を起こすお糸、梅宮大社神苑に茶店設営。見ていたおれんが、お糸の手から財布を掻っ攫い、居合わせた立花に捕まるのは神苑門を境内に入った、蔵の前。ここで勘太が財布をとるのに胸がはだけ、財布を掏られた榛名屋の女将が痣を見る運び。
  • 訪ねてきた榛名屋夫妻に反発し長屋を飛び出すおれん、追ってきた雪絵に身の上を語るシーン、ここはむかし遊んだやしろと話すのは松尾大社摂社前。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おちよ/片山由香 おふゆ/小林有里 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おれん/大場久美子 榛名屋/竹内亨 お梶/小畠きぬ子 安造/福田豊士 お糸/石坂有希 甚五郎/田中浩 但馬屋/久達利三 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/山内鉄也

※風間は小田原へ出向いているという会話が出てくる。


第7話 「証人は謎の女」 1985.12.9

 ろくでなしの亭主を、命がけで助けようとする女房の哀話。どんな人間にせよ、苦界から引き上げてくれた男は神なのだった。
豊次の白黒で対立する風間と源さんのエピソードが入り、見る者を引き込む仕掛け。

広沢池

ロケ地

  • 忠相が投げ文で呼び出される、柳原・和泉橋たもと、広沢池東岸に大きな橋脚と、夜鷹の小屋あしらい。水が少なくなっていて、ふだんは池底の部分に設置されている。忠相は夜鷹の一人に接触、新入り「お加代」のことを聞かされる。夜間撮影。
  • お加代に有罪判決が下り、釈放された豊次が金を掘り出しに行ったところへ捕方の墓地、広沢池東岸に墓地演出。夜間撮影。

大岡越前/加藤剛 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 豊次/河原崎次郎 お加代/二宮さよ子 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/倉田準二


第8話 「恋しい父は逃亡者」 1985.12.16

 役人に敵意むき出しの少年を見た忠相は、彼の身の上を気にかける。人を殺して逃げているという彼の父は、北町で裁可の下った、れっきとしたお尋ね者。しかし忠相は、職掌のくくりも越えて再調査をはじめるのであった。
少年が蜆売りをしていて、奥さまはじめ女たちが不憫がって買占めるものだから、みんな食傷ぎみ。この表現がよくできていて、食べてないのに蜆にオエ。

ロケなしセット撮り

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 新八/樋浦勉 おそで/北村早苗 健太/池田直人 おいね/小川晃世 諏訪美濃守/滝田裕介 半次/勝部演之 常吉/稲吉靖司 大家/山村弘三 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/芦沢俊郎 監督/山内鉄也


第9話 「死体が消えた藪地獄」 1985.12.23

 「八幡の藪知らず」なるお化け屋敷が大はやり、内実は凶悪窃盗団のアジトという設定。忠相が鋭く真実に迫ってゆくいつもの展開で、見世物小屋をめぐるドタバタや、見習い同心のフライングなど織り込まれる。また、賊の下っ端の意外な顔という、番外地ものでよく出る要素も盛られている。

今宮神社

ロケ地

  • 千鶴が見世物小屋で消えたと聞いた喬之助、急ぎ小屋へ駆けつける際通る橋と門、今宮神社石橋〜東門。

大岡越前/加藤剛 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 儀助/小林昭二 おゆう/朝比奈順子 寅蔵/石橋雅史 岩松/市村昌治 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案・脚本/葉村彰子 監督/居川靖彦


第10話 「夫婦の絆は値千両」 1985.12.30

 富籤不正もの、ハナから怪しかった生臭坊主が、ヤクザの入れ知恵ではじめるのだから、もちろん碌なもんじゃない。
お話のキモは、千両当たって舞い上がっていた魚屋夫婦が、トラブルの果て地道に働くと決める心根。お奉行提案の、懲らしめ幽霊芝居も入っている。

妙顕寺

ロケ地

  • 生臭坊主・玄雲の寺、谷中・香仙寺、門は映画村セット、富突きのお堂は妙顕寺三菩薩堂

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 吉五郎/橋本功 おかつ/田坂都 玄雲/玉川良一 宇之吉/立原博 寅松/大木正司 岩吉/笹木俊志 大家/北見唯一 蕪木兵助/森田健作

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/倉田準二


第11話 「花嫁泣かせた出生の秘密」 1986.1.6

 娘が玉の輿に乗るという段になって、女でひとつで育て上げた母親は、娘の出自について告白する。その昔、やっとできた子を流し、もう生めぬと言われ絶望した彼女のため、亭主が連れてきた幼女は、貰った子ではなかった。
神隠しに遭ったと思った一人娘が見つかり有頂天の実親、困惑する嫁ぎ先、仕置きを願う育ての母、尻を持ち込まれたお白州で、大岡裁きが人々を明るいほうへ導いてゆく。

ロケなしセット撮り
幼いおとみがいなくなった神社が出てくるが、鳩が飛び立つイメージショットで、木くらいしか映っていない。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 おしん/中村玉緒 おとみ/杉田かおる 伊勢喜/佐竹明夫 お才/磯村みどり 但馬屋/伊沢一郎 喜之助/島英臣 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/倉田準二


第12話 「縛られたお地蔵様」 1986.1.13

 定番ネタは、料理の仕方が肝要。見所は、なんといっても地蔵逮捕の際の同心たちの態度。大真面目なのは風間だけで、見習いの蚊の鳴くような声とか、大笑い。これが決まってないと、げたげた笑いながらお白州へ入ってきちゃう町衆が成り立たない。
新婚さんの痴話喧嘩も、話に織り込まれている。

大覚寺

ロケ地

  • 黒羽藩下屋敷へ届ける反物を乗せて荷駄を曳く新吉、導入は大覚寺放生池源頭の瀬越しに放生池堤を行く新吉を望む図。新吉が足を止め休む地蔵前は、放生池堤の橋たもと、設定は下谷付近。新吉の様子を窺う者どもは、五社明神祠の陰にいる。新吉がうとうと居眠ってしまう絵には大沢池が映り込んでいるが、常と違い池底が見えている。地蔵が評判となり祈願の民衆が押しかけているというラストシーンでは、露店も出ている。
  • 盗った反物を隠匿してある加納屋の寮(なんとか庵、みたいな額が映っていたので寮と推測)中山邸門。イメージのみ、室内はセット撮り。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 新吉/正道武 お妙/黒田福美 若狭屋/真弓田一夫 加納屋/田島義文 望月小太夫/溝田繁 藤助/山本弘 寅三/伊東高 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/岡本静夫


第13話 「阿片暴いた鉄拳仁術」 1986.1.20

 やくざと組んで阿片を撒き散らす悪徳医者、義憤にかられた伊織は彼に手を上げてしまい逆ねじを食うが、お奉行はそれを奇貨とし悪党を根こそぎにするのだった。
タイトルの鉄拳は伊織が悪徳医者を殴るものだが、姉の業病を知るも反省のない弟を兵馬と喬之助が懲らす「鉄拳」もある。

嵐山

ロケ地

  • 往診帰りの伊織と志保、茶店で休もうとしていると、当の店でチンピラが茶汲み女にからむので介入のくだり、今宮神社東門〜かざりや。この娘が変な咳をしているという運び。
  • 怪しの土左衛門が上がる川、桂川。死体を引き上げる汀は嵐山公園中州・渡月橋上手(画面の端に渡月橋の橋脚ちらり)。見物衆は渡月橋上に(欄干しか映っていない)。死体に傷はなく、伊織の検分で阿片中毒のすえの事故と知れる。

大岡越前/加藤剛 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 おとし/賀田ゆう子 清次/吉田次昭 本村玄堂/遠藤太津朗 明神の紋蔵/近藤宏 常吉/片岡五郎 地廻り/岩尾正隆 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/居川靖彦

※急患と偽り伊織を連れ出し命を狙う一味、駕籠で連れて行かれるが、先棒は福ちゃん。映画村日本橋の上で駕籠が止まり鉄砲玉が襲うが、駕籠舁きはその前に逃げ散っていて、グルか否かは判らず。


第14話 「奉行に似ていた復讐鬼」 1986.1.27

 夜道で商人を二人も斬った浪人の顔は、お奉行そっくり。その男は、幼児退行してしまった美しい妻と暮らしていたが、大いに訳ありなのだった。
当初、お奉行のアリバイをこっそり調べたりする源さんがおかしい。また、あれは無礼討ちだったことにしちゃえと使嗾する伊織が傑作。

大覚寺

ロケ地

  • 多治見屋の寮へ出向く同心たち、大覚寺望雲亭。寮番に話を聞く段では大沢池が背景に来るが、水を抜いているのか、池底が見えている。佐賀藩の江戸家老がここへ佐原の妻・香苗を呼び込み、多治見屋たちに「一晩」売ったという経緯で、香苗はその後「この裏の大川」に入水(ドボンはセット撮り)
  • 佐原の多治見屋乗り込みに介入した忠相と伊織、その後元大目付・古屋さまが江戸家老・飯塚を糾弾・連行するくだり、開門を呼ばわる佐賀藩江戸屋敷の門は大覚寺大門

大岡越前、佐原雄之進/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 香苗/金沢碧 多治見屋/多々良純 飯塚刑部/高城淳一 古屋久右衛門/永野辰弥 山城屋/市川青虎 笹子屋/徳田興人 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/居川靖彦


第15話 「姉恋し手鎖道中」 1986.2.3

 強盗致傷で手配中のチンピラ青年が、鹿沼で捕縛との知らせが届く。護送の任にあたった兵助は、青年の心底を見ることになるが、その間江戸でも調べは進んでいるのだった。
お白州では、悪党に因果を含めて青年を死罪から救う、例の手が炸裂。

ロケ地

  • 甲州街道をゆく兵助と喬之助、不明(谷地田エッジの道や、モロの田畦など。畦畔木らしき立木も見える)。護送の道も同じ。
  • 川番所と付近の河原(逃げた峰吉を追う兵助のくだり)、木津河原か(砂河原、「溺れる子」でも足が立つと思しき浅い川/堤が低い感じなので木津と断定できず)

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 おあき/坂上味和 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 峰吉/渋谷哲平 お良/三浦リカ 利兵衛/武藤英司 徳次郎/南道朗 伊太八/黒部進 熊三/重久剛一 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/工藤栄一


第16話 「兄を殺した非道医者」 1986.2.10

 もともと阿漕で、非道極まりない悪徳医者だが、まさかの金目当て身内殺し。そのあとも悪行を重ね遂に白州に引き据えられるが、証拠はあるのかと居丈高にしらばくれ、思わず手に力が入る憎たらしさ。自分が殺した兄の亡骸に縋って泣いてみせるなど、スガカン節が全編を支配する。

大覚寺

ロケ地

  • 玄庵に手を出せぬことに倦み、不貞腐れていた喬之助、姉にハッパをかけられ家を追い出され佇む水辺、大覚寺大沢池(放生池堤石橋たもと、護摩堂前/大沢池は水少なし)。ここで、玄庵を訪ねてゆくという老婆と出会う。彼女は、殺されて娘が身売りした金を盗られた兄・重兵衛の女房だった。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 林田玄庵/菅貫太郎 三造/上田忠好 重兵衛/北見治一 おくめ/川上夏代 藤掛唐十郎/剣持伴紀 藤掛ひさ/志乃原良子 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/岡本静夫

※「いつもの」落としテク、ハメられて入牢中のヒトを死んだことにして油断させる/当時有り得ない科学分析をできるふうに偽り屈服させる、の二本。


第17話 「謎の女賊は恩人の娘」 1986.2.17

 幕閣の屋敷に侵入、拝領の品を盗んで晒す賊が出没。義賊ではなく黒幕あり、政敵を屠るためであった。脅されて犯行に及ぶ女賊の身の上が話のキモ、彼女の父は三次が更生するきっかけをくれた恩人。悩む三次に、そして心ならずも罪を犯した娘に対する、お奉行の優しい心遣いが泣かせる。伊織先生も、珍しく手放しで忠相のお裁きをストレートにベタ誉めの、スカっとした一話。

法輪寺

ロケ地

  • 若年寄・水野邸へ入った賊・むささび小僧が、夜鷹のなりで岡っ引・長吉に近づき、莚に隠したブツを渡す鎮守(?)大覚寺五社明神鳥居
  • そのブツ「拝領刀」が晒される寺の門、法輪寺山門。内外から、両方のアングル。
  • 霞の文吉を訪ねた三次、病の床にある文吉と語り合う際に出る回想シーン、大覚寺勅使門橋。自訴して出るという文吉、この際と三次にも盗賊廃業を勧めた町角として使われ、ロングの絵もある。
  • 父・文吉になされる伊織の治療を拒否するおさと、彼女を家から連れ出し「むささび小僧」としての犯行を指摘する三次、大覚寺五社明神本殿裏手(内陣)。外塀際へ長吉が来かかり二人の話を立ち聞き、三次が去ったあとおさとを脅迫。
  • 養生所へ文吉を引き取る伊織、忠相を呼び出し三次の様子が変だったと告げる頃、三次が思い悩み一人佇む水辺、大覚寺大沢池船着(小)上。
  • 長吉に脅されるまま、再び犯行に及ぼうとしたおさと、夜鷹のなりで来たところへ立ちはだかる三次、おさとは大覚寺五社明神本殿から出てくる。このあと二人の前に忠相が現れ、身分を明かした上でおさとに頼みごとをする。
  • 長吉がおさとを待っていた鳥居、大覚寺五社明神。倉沢の指示通りおさとを消しにかかるが、夜回りの兵助たちがわらわらと出て長吉をハメる芝居を敢行、「喬之助たちに追われたおさとがドボン」の川は大覚寺大沢池、兵助たちは口々に「追われて川へ落ちた」「もう息が続かない」「水は冷たい」などと畳みかけ、長吉を煙に巻く。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 霞の文吉/内藤武敏 おさと/山本みどり 長吉/草薙幸二郎 倉沢主膳/江見俊太郎 信濃屋/神田隆 阿部豊後守/江並隆 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/芦沢俊郎 監督/居川靖彦


第18話 「過去を消した女」 1986.2.24

 ある矢場女の死が、商家の後家の過去を引きずり出す。女将が恩人と思っていた男はとんだ色悪、しかしお奉行から逃げ切ることなど不可能であった。

広沢池

ロケ地

  • 矢場女が「殺された」親父橋、中ノ島橋。夜回り中だった兵助たちは、橋を南に渡って橋下手右岸河川敷へ。女の死体はそこに仰向けに倒れている。翌朝、現場を見に出かけた忠相たちを見て慌てて逃げたお薦は、中州の草叢にいて川へ逃げ出す。
  • おとしの前歴を調べに川越へ向かう兵助と喬之助、花川戸から出たという船便は広沢池、北望の図で船は遍照寺山の裾を西へ。
  • 逃げたお薦を捜す辰三と勘太、大覚寺五社明神祠、大覚寺大沢池溢水口(木戸手前の橋の下、お薦が「河床」で寝ている)。儘ならず現場へ戻ってみると橋下に求める無宿・六助がいてお縄のシーンは中ノ島橋

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 おあき/坂上味和 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 おとし/加茂さくら 房吉/にしきのあきら 田丸屋/根上淳 勝次/有光豊 老同心/柳川清 宇治屋/岩田直二 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/葉村彰子、櫻井康裕 監督/居川靖彦

※勘太が、殺された矢場女に惚れていた設定。彼女の死の真相はちょっと気の毒な、ツル・ゴン。


第19話 「義賊つむじ風の仇討ち」 1986.3.3

 夜の会津屋で出くわした、義賊・つむじ風と仇討ち志願の娘は、隣同士。奇縁はこれにとどまらず、彼らの親は同じ相手に陥れられていた。
お奉行自ら用心棒として潜入という無茶のほか、「義賊」を見て身につまされる三次なども見どころ。

梅宮大社

ロケ地

  • 会津屋に忍び、その屋根でつむじ風とやり合ってきた三次、翌日忠相に報告の茶店は梅宮大社神苑汀に設営。池泉に遊ぶ市民があしらわれている。二人は甘酒を注文。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おふゆ/小林有里 おはる/加藤由美 清次/森次晃嗣 おしず/増田恵子 田宮雪堂/須賀不二男 会津屋/嵯峨善兵 赤堀/五味龍太郎 早耳堂/山本一郎 早川/出水憲司 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎

原案・脚本/葉村彰子 監督/山内鉄也

※おしずを捕え、長持に詰めて雪堂宅へ運ぶくだり、担ぎ手の一人に福ちゃん。船からおろす作業。


第20話 「見えぬ目が見た真犯人」 1986.3.10

 阿片密売の摘発に乗り出す町方だが、怪しい商人は狡猾なうえバックに旗本。そのうえ、忠相が煙たい一味は、伊織をハメての友連れを狙う。ピンチを切り抜けるカードは、伊織が目を治してやった桔梗一座の太夫だった。

広沢池

ロケ地

  • 阿片の取引を摘発する兵助たち、しかし察知されていて中身は薬草だった浜町河岸の船着場、広沢池東岸。夜間撮影、スモーク演出。
  • 伊織が和尚の往診に行くとハメられる竜昌寺、大覚寺。五社明神祠で中毒者が殺され、背中にメス。ここへ伊織が通りかかり見ると、即北町の捕方が出てくるという寸法。寝込んでいるはずの和尚が出てくる門は、大沢池木戸。
  • 事後、釈放された伊織を迎えに出る志保と桔梗太夫、大覚寺大門

大岡越前/加藤剛 蕪木兵助/森田健作 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤祐介 志保/根本律子 おあき/坂上味和 なつ/桂川京子 おふゆ/小林有里 おはる/加藤由美 桔梗/岩井友見 水野武太夫/永井秀明 水野京之進/岡崎二朗 越中屋/飯沼慧 権三/牧冬吉 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/芦沢俊郎 監督/山内鉄也

※船着場で荷下ろしをする船頭?の一人に福ちゃん。町方を見てキョドキョド。
※太夫、復帰公演をおいて伊織のため証言にかけつける運び。満員の客に訳を話し「行かせて」と懇願するくだりが泣かせる。


第21話 「盗賊を強請った男」 1986.3.17

 アル中親爺は、借金のカタに娘をとられて窮し、たまたま知った賊の秘密をネタに強請りをかける。当の賊からも、お上からもヤバいところを、親爺の娘に岡惚れした見習い同心が、体当たりで救う。お奉行の大甘裁可が、おまけに付いてくる。

大覚寺

ロケ地

  • 酔った竹造が、「水死人」を指差す橋、中ノ島橋。聞き込み中の風間たちが行き合わせる。蝮一味の引き込み女の屍が、橋下手の川中に。
  • 蝮一味が千両箱を掘り出す林、大覚寺境内か。掘るシーンは靄、風間の検分の際は晴れている。
  • 竹造を見かけ追う立花、セットから大覚寺天神島朱橋へスイッチ(ここで揉み合い、懐から五両が落ちる)。立花から逃げるも、蝮一味に遭遇してしまう竹造、五社明神(舞殿に扉をつけてある)。蝮一味は放生池堤を来る。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おふゆ/小林有里 おはる/加藤由美 竹造/垂水悟郎 お光/浅見美那 蝮の岩五郎/深江章喜 仙次/遠藤征慈 和惣次/小池崇 直助/岩尾正隆 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/加瀬高之 監督/居川靖彦

※蝮一味の仙次と島で一緒だった男に福ちゃん、仙次の居所を求める風間と辰に追い詰められシメられる(今回悪事は働いておらず、町方を見て逃げただけ)。逃げっぷりをロングで撮ってあってなかなか。役名は「トメ」とか言ってたけど、クレジットはベタ。


第22話 「雪絵誘拐危機一髪」 1986.3.24

 タイトル通りの事件が出来、起こりは亭主を獄門にされた女の恨み。一味が南町奉行辞任を要求してくる裏には、後釜に座りたい旗本が控えていた。
けっこうヒドい目に遭わされる雪絵奥さま、忠相は単身旗本屋敷へ「乱入」する。

妙心寺

ロケ地

  • 野分の政五郎が磔になり晒される刑場、北嵯峨農地小丘・夕景。一本松を強調してあるので、鈴ヶ森刑場設定か。女房・お甲が来て、柵をつかんで絶叫。
  • 北町奉行所を出てくる与力・広瀬、大覚寺大門。おちよをお供に外出中の雪絵が広瀬とすれ違う道、妙心寺大庫裏脇路地(広瀬は弥三郎とアイコンタクト)。弥三郎と手下が出て雪絵をさらう武家屋敷街、妙心寺玉鳳院前、および東海庵・東側と南側の路地。
  • 北町を見張る源さんたち、北町の門は大覚寺大門、物陰に潜み勘太に広瀬の顔を見せるのは参道石橋たもと(柵内の苔庭部分)。勘太が広瀬の反応を見るため、わざとらしく前に出て顔を晒すシーンは参道。
  • 一味の指示に従い、忠相が一人赴く夜の九郎助稲荷、車折神社参道・石鳥居まわり。明日、御役御免の願いを出せと要求される。
  • 責任を感じ捜査に加わるおちよ、奥さま誘拐時に助け起こしてくれた中間に話を聞きにゆくくだり、彼の勤務先の青山邸門前は妙心寺隣華院門。このときは部分しか見えていないが、後段青山邸を出てくる大岡夫妻のシーンでは、全景が映し出される。怪しい奴は見なかったと証言した中間が、あるじの意を受けていたか否かは不明・無関係と思うけど。
  • 聞き込み中の兵助たちが、婀娜っぽい姐御のお甲と行き会う路地、妙心寺大庫裏脇路地。武家屋敷街にそぐわない風体に気付き、勘太に追わせるくだり、お甲が曲がる町角は妙心寺寿聖院入口、勘太は入口の狭間に身を寄せる。このあと、お甲が身を潜める植え込みは妙心寺隣華院北側通用門前、勘太をやり過ごしたあと通用門くぐり戸から入ってゆく。ここは、後段お甲と弥三郎の死体を見て怖じた手下どもがわらわら出てくる際にも使われ、待ち構えていた捕方と立ち回りが演じられる。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤祐介 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おふゆ/小林有里 おはる/加藤由美 広瀬右一郎/青木義朗 お甲/朝比奈順子 青山下野/北原義郎 白狐の弥三郎/原口剛 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/居川靖彦

※弥三郎の手下の一人に福ちゃん、雪絵奥さま誘拐の際にはよく目立っている。
※ラス立ち、広瀬と青山に「斬る」とか言ってたけど、忠相は途中で峰を返す。また、青山をぶっ叩く寸前に彼の叔父さんが出てきて平謝りして水入り。


第23話 「兵助に隠し子がいた!」 1986.3.31

 隠し子は冗談で、緊急避難で蕪木の名前が出て預けられただけ。
赤子は、さる大店の若旦那と元女中の間に生まれた、お店にとって許されぬ子。排斥の動きは、大岡ファミリーの手によってすんでのところで阻止される。

嵐峡

ロケ地

  • 番屋へ赤子を届けた漁師の回想、白魚漁を終え帰港した宵、ならず者に追われた女に赤子を託された河岸、嵐峡。女・お葉は浜町の方から走ってきた設定。
  • お葉が出入りしていたという出会茶屋、湯豆腐嵯峨野北入口。中からの撮影もあり。聞き込みの場面。
  • お葉と兵助の接点、中ノ島橋たもと。具合を悪くして座り込んだお葉に、橋上を来た兵助が声をかける。その後志保に見せる段では「室内」で、橋が見える窓がこさえてある。
  • 岸田屋の番頭を尾行する源さんたち、湯豆腐嵯峨野建物西側〜石人像際。このあとセットの古着屋へ。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 お房/千野弘美 市太郎/長谷川初範 お藤/楠田薫 勝五郎/金井大 徳造/田口計 お仙/片岡あや子 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/居川靖彦


第24話 「囮になった目撃者」 1986.4.7

 役者殺しに阿片が絡んでいて、怪しい回船問屋も浮かぶが、バックが大奥のお局がらみで手が出せない。志保さんに見られたと、殺し屋が思い込んでいることを利用するが、この前に二度危ない目に遭ってるうえ、括られてお堂に籠められて火をつけられて危機一髪とか、いくら買って出た囮でもヒド過ぎ。

広沢池

ロケ地

  • 志保が往診に走る際通り、屋形船を見かける夜の川堤、広沢池東岸。船のシーンは別撮りかも。翌朝の検分も同所の汀(水少なめ?)、並木の位置に稲荷らしき祠をあしらってある。後段、聞き込みの際出る、漁具をあしらった水辺もここだが、設定は別かも知れない。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おちよ/片山由香 おふゆ/小林有里 おはる/加藤由美 おなつ/桂川京子 早瀬梅翁/内田朝雄 井筒屋清兵衛/渥美国泰 雲井の局/湖条千秋 文蔵/睦五朗 政吉/岩尾正隆 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/芦沢俊郎 監督/山内鉄也


第25話 「怨みを買った男」 1986.4.14

 意地のわるい目明しに陥れられ、負わでもの重罪を着るところだった男。忠相たちの慧眼は冤罪を見逃さなかったが、男はいじけて後ろを向く。これのケアまで付いているところが、本作のミソ。

広沢池

ロケ地

  • 解き放ちになった囚人たちが出頭する回向院、毘沙門堂薬医門と坂。
  • 権次が芳松を監禁してあった空家、表は映画村のセット、兵助たちに踏み込まれ戸を蹴破って逃げる裏手は広沢池西岸湿地に「戸」を演出。すぐ水辺という設定で、権次はばしゃばしゃと水を掻き分けて逃げるが、柳の向こうに忠相がいて通せんぼ。
  • 晴れて釈放となった芳松、「証言者」おやすに引き取られ野良仕事をして暮らす亀戸の在、北嵯峨農地の畑(池近くと思われる)

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤祐介 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おふゆ/小林有里 おはる/加藤由美 芳松/河原崎建三 小岩の権次/小鹿番 おやす/優ひかり 常吉/中田博久 三河屋/原哲男 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/工藤栄一

※おやすは亀戸から野菜売りに来ている娘、囚人に暴行されかけているところを、同じ囚人の芳松が助けた次第。彼女を送っていこうとしたところへ、権次が現れ難癖。


第26話 「吉宗暗殺仇討ちの陰謀」 1986.4.21

 奉行所に仇討免状持参で助力を願い出る男女あり、受け付けた源さんは仇の人相書きを見て大いに驚愕、描かれた顔は上様に酷似していた。
で、当然お忍びで町歩きの上様に「父の仇」とか言って斬りつけるのだが、これを見ていた悪い奴がいて、男女は将軍暗殺の道具として取り込まれてしまうのだった。

罧原堤

ロケ地

  • 鳴海屋が出した偽りの訴状を見て即飛び出す上様、馬を駆って着く渡し場は罧原堤下河原に小屋や船着を演出。船頭は三次、船の先客は伊織で、これ以上の無茶は阻止される。
  • 鳴海屋が「仇を討たせるため」綾乃たちを連れてくる野原、酵素河川敷。現れたのは鳴海屋の意に反し本物、次いで忠相が現れる。鳴海屋が伏せてあった浪人たちとのチャンバラが展開される。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 風間俊介/和田浩二 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 猿の三次/松山英太郎 立花喬之助/佐藤祐介 立花千鶴/舟倉由祐子 志保/根本律子 おあき/坂上味和 おはな/香山まり子 おちよ/片山由香 おなつ/桂川京子 おはる/加藤由美 おふゆ/小林有里 綾乃/東千恵 三村新太郎/南城竜也 鳴海屋/早川雄三 西尾頼母/外山高士 勢津/香野百合子 有馬兵庫/浜田寅彦 徳川吉宗、川田市之進/山口崇 蕪木兵助/森田健作 村上源次郎/大坂志郎 榊原伊織/竹脇無我

原案・脚本/葉村彰子 監督/倉田準二

※冒頭、上様にまかれる影供の一人に福ちゃん。綾乃たちが上様に斬りかかるのに出て行こうとして、忠相に止められる場面にもいる。あと、お白州に控える同心でも登場。
※鳴海屋は、尾張の江戸留守居役とつるむ設定。
※男女は上様が蜂須賀をつついて処置、本人は悪くなかった「仇」は江戸にいられては困るので忠相が引き受けて遠くへやる次第。


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