大岡越前 第十四部

大岡越前 第十四部

1996年、TBS

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第1話 1996.6.17

 抜け荷探索について幕閣から責められる忠相だが、その場にいた若年寄の足元で事件が進行中というお間抜け。横須賀藩重職とつるんで悪事をはたらく回船問屋はかつて名を馳せた凶賊、こやつは己が殺した手下の遺児に、「大岡越前が仇」と吹き込んでいた。

嵐峡

ロケ地

  • 簀巻きの土左衛門が上がる川端、嵐峡(検分シーン)。沖へ棄てたのが上げ潮で漂着、異国の鳥から伝染る奇妙な熱病に罹患していた設定。
  • 潜入中の夏目同心が露見、忠相に脅迫状が来るくだり、時間経過を表す時の鐘の絵、前シリーズにも出ていたバンクフィルム。
  • 夏目が監禁されている三俣中州の船小屋(セット撮り)で新三郎が暴れている間、大濱屋の抜け荷取引に手入れで大捕物の荷揚場、嵐峡(夜間撮影、河川敷に柵あしらい、捕方の船もたくさん出ている。セット併用)

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 丁の目の半次/左とん平 志保/根本りつ子 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 片瀬堅太郎/佐野圭亮 千鶴/舟倉由祐子 沙織/芦田由夏 高木保之進/高井清史 北村一平/島英臣 蛍/坂野友香 すみれ/吉井丈絵 お春/稲村友紀 お秋/彩木優花 お鈴/中野みゆき 鎌吉/垂水悟郎 大浜屋/和崎俊哉 川鍋庄太夫/西沢利明 重吉/石山律雄 水野和泉守/高野真二 西尾隠岐守/小笠原良知 鮫八/岩尾正隆 荒くれ/福本清三 赤垣伝兵衛/小松政夫 結城新三郎/西郷輝彦 見雲遊山/森繁久彌

原案・脚本/葉村彰子 監督/矢田清巳

※横須賀藩は遠江。


第2話 「罪を前払いした男」 1996.6.24

 十六年前、赤垣がお縄にして八丈へ送った男が赦されて帰還。しかし彼は、自分が殺した男が生きてそこにいるのを見てしまう。
罪の意識から赤垣が男を見せ、お奉行は人が人を裁くことの困難を痛感するのだった。

仁和寺

ロケ地

  • 帰ってくる長吉を迎えに出る赤垣、金杉橋は中ノ島橋、御赦免船が着く船着きは広沢池東岸で前景に「欄干」を配してある。
  • 長吉が仁兵衛を殺したとされる現場、上賀茂神社ならの小川(回想シーン)。村井屋の顔を見て失踪した長吉が、気になって来てみた赤垣と再会するのも同所で、祠裏から川べりに出てくる。
  • 村井屋が外出したのを狙い現れる長吉、仁和寺御影堂東通用口(得意先から出てくるシーン)〜黒門前(長吉の刃傷を赤垣が止める)

大岡越前/加藤剛 丁の目の半次/左とん平 志保/根本りつ子 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 片瀬堅太郎/佐野圭亮 高木保之進/高井清史 お秋/彩木優花 お春/稲村友紀 蛍/坂野友香 長吉/河原崎建三 村井屋/頭師孝雄 六兵衛/阿木五郎 おきん/丸平峯子 源兵衛/疋田泰盛 番頭/大木晤郎 赤垣伝兵衛/小松政夫 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/高倉祐二


第3話 「将軍様は金魚迷惑」 1996.7.1

 ふと漏らした嗜好がおおごとになる天下人、町場での実態を確かめるべくお忍びを決め込むが、そこで椿事に巻き込まれる。あろうことか人殺しの疑いで牢につながれる征夷大将軍、痴れ者をとっちめるためお白州にまで出てくるのであった。

二条城

ロケ地

  • 忠相の従者に化けてお城を出てくる上様、二条城本丸西虎口(橋)〜北大手門〜本丸濠端(北辺、ここでやっと抜け出したと上様が笑う)〜鳴子門(忠相から離れ走り去る・影供が後に続く)
  • 大奥か何かの偉いさんと思しきご婦人に、珍種の金魚の納期について言訳する本多主膳(猟官運動中)、野点の席は相国寺大光明寺方丈前庭(石庭に緋毛氈や朱傘あしらい)。このさまを覗き見ているテキ屋の銀次は方丈庭へのくぐり戸から/このあと主膳に胸倉つかまれてるシーンは式台玄関前庭。
  • 金魚屋の仁吉夫婦と上様(浪人に変装中)が繰り広げる、頓珍漢な金魚談義を覗き見ていた銀次、もしかしたら珍種が手に入るかもと主膳に報告する材木置場、斉宮神社脇にあった材木置場(殿舎の千木がはっきり映っている)。仁吉宅は本所割下水あたり設定。
  • 本多邸へ赴き、刀のことや銀次とのこと、およびアリバイを問う夏目同心、相国寺大光明寺式台玄関。夏目を恫喝して出てゆく主膳のシーン、相国寺方丈塀際
  • 下城してきた忠相に、養生所で受けた恥辱のことで談判におよぶ主膳、二条城北大手門、本丸西虎口(橋たもと)、本丸濠端。シーンめまぐるしく切り替わる。
  • 事後、売り声をあげつつ町をゆく仁吉夫婦、中ノ島橋。たぬき近くらしい。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 丁の目の半次/左とん平 志保/根本りつ子 お鈴/中野みゆき すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 高木保之進/高井清史 北村一平/島英臣 すみれ/吉井丈絵 お春/稲村友紀 お秋/彩木優花 お金/土田早苗 仁吉/小倉一郎 本多主膳/亀石征一郎 銀次/伊藤高 有馬兵庫頭/松本朝生 徳川吉宗/山口崇 赤垣伝兵衛/小松政夫 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/吉田剛 監督/高倉祐二

※事件の背景の金魚ブームは吉宗から。大名旗本こぞって珍種を贈る騒動に発展。仁吉はちょっとヘンな金魚フェチ。


第4話 「白洲で暴く恨みの謎」 1996.7.8

 大店のあるじが毒殺されるが、どうやら内部犯行の線が濃厚、しかもお店の者はほぼ全員主人のことを大なり小なり恨んでいる、というミステリー。同心たちの奔走にもかかわらず謎は深まり、証拠も全く揃わぬ状態で、お奉行は白州の開廷を宣言するのだった。
決着は単純、人情話で〆て、大岡裁きに快哉が叫ばれる。

ロケ地

  • 女中頭・お仲の故郷・流山を訪ねてゆく赤垣と子吉、在所は民家まわり。脇を流れる川で農婦が大根を洗っていて、お仲の倅は屋敷の前畑で野良仕事に精を出している。このシーンの前の街道描写も同所と思われる。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 赤垣伝兵衛/小松政夫 志保/根本りつ子 お鈴/中野みゆき すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 千鶴/舟倉由祐子 片瀬堅太郎/佐野圭亮 子吉/中村獅童 高木保之進/高井清史 北村一平/島英臣 すみれ/吉井丈絵 お春/稲村友紀 お秋/彩木優花 お仲/吉村実子 お文/香野百合子 宗七/速水亮 近江屋/唐沢民賢 治助/高峰圭二

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/山内鉄也

※子吉登場は、赤垣のダンナが良い機会と流山行に伴い、帰着後お奉行に引き合わせる運び。子吉の父の十手をずっと預かっていた設定。


第5話 「嘘つき婆さんの人助け」 1996.7.15

 祖父母を求めてひとり江戸にやって来た小さな侍の子、名家の後嗣をめぐる思惑に翻弄されるが、彼を気にかけていた大岡ファミリーの働きでめでたく決着。彼を庇護していた、軽犯罪常習犯の婆さんにも、転機が訪れるのであった。

上御霊神社

ロケ地

  • お安婆さんが握り飯を食らっているところ、じっと見ている三之助、上御霊神社絵馬堂下ベンチ。お安は強がる坊を宥め、食べさせてやり、長屋へ連れ帰る。
  • 三之助が見つかったことを四谷の大奥さまに注進におよぶ赤垣、門は安楽寺山門。内部はセット撮り。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 丁の目の半次/左とん平 志保/根本りつ子 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 北村一平/島英臣 すみれ/吉井丈絵 お秋/彩木優花 お春/稲村友紀 蛍/坂野友香 お安/中原早苗 立川次兵衛/原田清人 水野作右衛門/西山辰夫 三之助/塩賀純平 川勝右京太夫/溝田繁 喜兵衛/芝本正 静加/藤間紫 赤垣伝兵衛/小松政夫 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/金鐘守

※三之助、はじめ大奥様を「おばばさま」と呼びしがみつくが、紋が守袋のそれと同じ水沢瀉だったため。池の汀近くに置かれた床机に腰掛けている、「居合わせた」深編笠の浪人は忠相。


第6話 「友を救った宿場の決闘」 1996.7.22

 内藤新宿で宿役人をしていた赤垣の親友が、遅い春を寿ごうとしていた矢先、厄介極まりない悪党が御赦免となり帰還。お礼参り必至で彼とその婚約者が命も危ういところ、なにもかも察した名奉行のウルトラCが炸裂する。

梅宮大社

ロケ地

  • 赦免船からおりてきたばかりの長兵衛を「連行」し話を聞く赤垣、連れていった茶店は梅宮大社神苑門前に設営。
  • 長兵衛の手下が集めた浪人が、竹を斬って腕前を見せる竹林、北嵯峨か。

大岡越前/加藤剛 赤垣伝兵衛/小松政夫 丁の目の半次/左とん平 志保/根本りつ子 お鈴/中野みゆき 出目の勘太/谷幹一 夏目甚八/てらそま昌紀 片瀬堅太郎/佐野圭亮 子吉/中村獅童 高木保之進/高井清史 北村一平/島英臣 すみれ/吉井丈絵 お秋/彩木優花 お春/稲村友紀 蛍/坂野友香 小柴伊右衛門/林与一 お駒/高田美和 花園の長兵衛/今井健二 与兵衛/新井量大 勝五郎/遠藤剛 丑松/根岸一正 お才/木村美苗 儀三郎/高畑次郎 平吉/岬寛太 片岡新太郎/伊庭剛 五助/山本弘 

原案/葉村彰子 脚本/田上雄 監督/山内鉄也

※利き腕を痛めている設定なので、林与一の左手の殺陣が見られる。また、赤垣と同年設定で、筋立ての中にも年齢不詳ぶりが出ていて笑える・つうか若い。
※「ウルトラC」は、支配違いの新宿へ捕方派遣は、勘定奉行にはかり「今日だけOK」。これに加え、長兵衛一味と一緒に捕らえた「素浪人」の処分は「高遠追放」(婚約者・お駒の故郷)。


第7話 「復讐果たす怒りの十手」 1996.7.29

 凶賊に付け入られてしまう、博打狂いの親爺。娘とその恋人に多大な迷惑がかかるが、その間本人は罰でも当たったか破傷風に罹って死にかけてたり。
その賊・儀十一味は、夏目の父を殺した憎い仇。はやる青年を抑え、白州でも彼の心を汲み取って裁きを下すお奉行であった。

罧原堤

ロケ地

  • 与平のため薬になる苔を鉄砲洲波除稲荷へ採りに行く志保と半次、嵐山公園中州掘割の護岸で採取(静水域に船を浮かべて)。ここで目撃する、丑三がさらってきたおすみを船からおろす大川、桂川と河川敷(小屋設置)

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 丁の目の半次/左とん平 志保/根本りつ子 お鈴/中野みゆき 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 高木保之進/高井清史 北村一平/島英臣 すみれ/吉井丈絵 お春/稲村友紀 お秋/彩木優花 与平/山田吾一 新吉/加藤純平 おすみ/中原果南 夜烏の儀十/石橋雅史 丑三/内田勝正 伝次/井上茂 為三/矢部義章 夏目甚右衛門/疋田泰盛 石出帯刀/有川正治 赤垣伝兵衛/小松政夫 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/山内鉄也、葉村彰子 監督/矢田清巳


第8話 「将軍狙った男の涙」 1996.8.5

 吉宗に斬りつけるも未遂、捕まった親爺はふつうすぐさま極刑のところ、係りは南町。事情を調べ、真の悪人を突き止めるだけでなく、正しいゆくたてを示してみせるのだった。

上賀茂神社

ロケ地

  • お忍びの上様を倅の仇と呼び斬りかかる伊平、上賀茂神社神事橋上。伊平は橋上の吉宗に西から走って近づき、影供たちは橋下の河床をばしゃばしゃ走って来る。伊平が成敗されるところ、忠相の扇が飛んできて阻止。
  • たぬきの小上がりで寝ていて、同心たちの議論を聞いていた上様、子吉を連れて出て、伊平の倅を無礼討ちした侍の紋所を調べてこいと送り出すシーン、上賀茂神社御所舎脇。建物の反対側から、忠相と赤垣が見ている図もあり。子吉が行ったあと、忠相と上様が話すシーンは北神饌所裏手にスイッチ。
  • 伊平が釈放されたと聞き激怒、長屋へ押しかけて伊平を連れ出し斬殺しようとする青山と仲間たち、上賀茂神社ならの小川(神事橋下手右岸の水場)

大岡越前/加藤剛 丁の目の半次/左とん平 志保/根本りつ子 お鈴/中野みゆき すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 片瀬堅太郎/佐野圭亮 子吉/中村獅童 高木保之進/高井清史 お春/稲村友紀 お秋/彩木優花 伊平/小林昭二 青山九太夫/本郷直樹 水野和泉守/高野真二 お絹/仙石順子 加賀屋/楠年明 小出/野口貴史 庄助/結城市朗 若年寄/田中弘史 赤垣伝兵衛/小松政夫 徳川吉宗/山口崇

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/井上泰治


第9話 「幸せ咲かせた兄妹草」 1996.8.12

 妹を亡くした青年と、父を亡くした少女は、寄り添って暮らすものの距離がある。しかし、凶賊に魅入られるという突然の嵐が、二人を結びつけるのだった。
…旅とか、喘息は治っているのか気になる。

大覚寺

ロケ地

  • 江戸払いとなり旅立つ伊予吉、かしらに連れられ見送りに来たお千代が、別れの辛さに「兄」と呼ぶくだり、大覚寺大沢池北辺水路端とその付近。「広場」の端っこに茶店を設営、街道筋設定の灯篭も付けてある。

大岡越前/加藤剛 丁の目の半次/左とん平 お鈴/中野みゆき すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 高木保之進/高井清史 北村一平/島英臣 すみれ/吉井丈絵 お春/稲村友紀 お秋/彩木優花 伊予吉/頭師佳孝 お千代/市村菜月 冨蔵/伊藤敏八 河内屋/山本紀彦 由造/河合絃司 お駒/野平ゆき 民次/井上茂 梶田左門/荻原郁三 若い漁師/武井三二 年寄りの漁師/北見唯一 赤垣伝兵衛/小松政夫 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/田口耕三 監督/矢田清巳


第10話 「誓いを破った涙の喧嘩」 1996.8.19

 三歩行けば喧嘩するという、軍鶏みたいな青年だが、恋人に泣かれて改心、殴られても蹴られても我慢の日々。しかしそれも束の間、堪忍袋の緒が切れる事態はやってきて、しかも極悪人の企みが紛れ込んでくる。

嵐峡

ロケ地

  • 魚屋の翔太と、小間物屋の娘・おきのが折に触れ参る神社、梅宮大社。舞殿まわり、本殿と使われ、ラストシーンは二人を見届けた忠相夫婦が帰ってゆくという図で、楼門から境内を見るアングルが出る。
  • 権次の死体が上がる大川、嵐峡汀。調べの結果、「翔太に殴られた結果ふらついて橋から落ちた」のは別人と突き止められる。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 志保/根本りつ子 お鈴/中野みゆき すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 千鶴/舟倉由祐子 子吉/中村獅童 高木保之進/高井清史 北村一平/島英臣 すみれ/吉井丈絵 蛍/坂野友香 翔太/堤大二郎 おきの/佐藤友紀 賢吉/山下慎司 さる屋/梅澤龍峰 今戸の島造/前川哲男 権次/西田良 お咲/鈴川法子 町娘/小野恵末 赤垣伝兵衛/小松政夫 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/金鐘守

※おきのは、むかし役宅へ行儀見習いに上がっていた設定。
※美濃紙あてられた、西田良の熱演に注目。


第11話 「狐火の五千両」 1996.8.26

 定番ネタ、今回は肉を削ぎ、落としどころもわかりやすい作り。左團次の五郎蔵は骨太で、お奉行とのからみが渋い。
それにしても、赤垣付きの目明しでないとはわかっていても、飛び飛びに出ている井上茂が気になる。

妙光寺

ロケ地

  • 狐火が御用金を隠していた、谷中・長光寺、妙光寺山門内外。墓地は同所か不明。子分たちが集まる盗人宿として出てくるほか、五郎蔵の処刑後町方が御用金を掘り当てるくだりで出る。
  • 破牢した五郎蔵、おぎんの用意した船をつけ、汀を掘らせる夜の川端は広沢池東岸
  • 五郎蔵の引き回しが通る町角、大覚寺心経宝塔前広場。刑場も付近と思われる。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 赤垣伝兵衛/小松政夫 お鈴/中野みゆき 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 子吉/中村獅童 すみれ/吉井丈絵 狐火の五郎蔵/市川左團次 お栄/斉藤とも子 おぎん/速水典子 与吉/森田太陽 留松/廣田行生 伝八/柄沢次郎 仙三/時代吉次郎 富次/井上茂 床屋のおやじ/桂春之輔

原案/葉村彰子 脚本/廣澤榮 監督/高倉祐二

※谷中の寺には五郎蔵が墓を用意してあり、元女房の髪結・お栄はちゃんとそこへ参っている。ここは五郎蔵の辞世によって示唆され、「長光」「ゆうすげ草」「消え坂」などのタームが出る。消え坂は谷中のどこかを指すらしいが、詳細は不明。


第12話 「偽証に悩む男の良心」 1996.9.2

 勤続三十年の最後の仕事を火盗改にとられるのが業腹で、老目明しは証拠を捏造。クロなのは明確ゆえの行為だったが、密偵の不始末を糊塗したい火盗改が動き、悲劇を出来させるのだった。

招善寺

ロケ地

  • 強盗殺人犯の清吉が、密偵仲間の酒肆の主・仁助を呼び出し、道中手形と手切れ金を持ってくるよう伝えるお堂、招善寺本堂。清吉は戸を少し開けて縁先に顔を出し、仁助と話す。露仏や鐘楼が映り込む。清吉がここを走り去る際には鐘楼脇の通用口が使われていて、外からの撮影。
  • 清吉が手形受け取りに指定した今戸河岸、罧原堤下河原。「今戸はずれの川っぷち、染屋の干し場」という設定で、布をたくさん干してあり、その間を追いつ追われつ。セット併用。
  • 嘉兵衛の墓前で切腹しかけ、雪絵奥さまに諭される立花、招善寺墓地。離れて見ている忠相の足元の坂には、手すりらしき物件がちらり。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 赤垣伝兵衛/小松政夫 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 千鶴/舟倉由祐子 夏目甚八/てらそま昌紀 北村一平/島英臣 蛍/坂野友香 お久/寺田玲 嘉兵衛/下川辰平 清吉/加納竜 瀬尾鉄太郎/渡辺哲 仁助/樋浦勉 おたみ/山本ゆか里 権次/草薙良一 小者/大矢敬典 おくみ/つりたみづえ

原案/葉村彰子 脚本/吉田剛 監督/矢田清巳


第13話 「情けを教えた人参泥棒」 1996.9.9

 病の祖父のため、薬を盗もうとした幼い弟妹への大岡裁きが将軍に嘉され、貴重な人参が下賜される。これが悪党に付け込む隙を与え、考えの足りぬ若い医師に軽率な行動をとらせてしまう。
患者第一、QOLを重視する、オランダ新三の決断が泣かせる。

広沢池

ロケ地

  • 「祖父」孫作に人参栽培をさせる薬草園、広沢池北西畔の畑に演出。柵と入口を造作してある。
  • 孫作の娘の寡婦・お新と話す宗哲、広沢池観音島。二人は、結ばれることかなわなかった恋人同士設定。

大岡越前/加藤剛 志保/根本りつ子 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 夏目甚八/てらそま昌紀 千鶴/舟倉由祐子 高木保之進/高井清史 北村一平/島英臣 蛍/坂野友香 鈴木宗哲/沖田浩之 孫作/村田吉次郎 お新/岩本千春 鎌田玄伯/鹿内孝 大坂屋/田口計 有馬兵庫頭/松本朝生 長太/山崎大聖 お初/岡本伊代 赤垣伝兵衛/小松政夫 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/吉田剛 監督/矢田清巳


第14話 「母が溺れた受験戦争」 1996.9.16

 せめて子はと願う親の心に付け込む外道は、「予備校」を仕立てて人の血を吸う。首魁の重職は、忠相にまで賄賂を送りつける大胆さだが、悪党どもは下から崩れてゆくのだった。雪絵奥さまの、豪快な「立ち回り」も見もの。

妙心寺

ロケ地

  • 脇目もふらず予備塾の面接に赴くご婦人たち、妙心寺境内。甥のため代理で行く雪絵は、妙心寺衡梅院前・中から一人出てきて同じ方向へ。新三と高木が往診中に出くわす、ご婦人たちの行進は東海庵前、新三たちは東海庵東側の路地を出てきて目撃する次第、人に押されて倒れた小夜を助け起こす。当の予備塾・昌倫館は天祥院。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 すっとびの辰三/高橋元太郎 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 片瀬堅太郎/佐野圭亮 北村一平/島英臣 高木保之進/高井清史 すみれ/吉井丈絵 お春/稲村友紀 お秋/彩木優花 小夜/三浦リカ 松波正太郎/原康義 光林堂/北町嘉朗 郷原肥前守/小沢象 杉本成道/中島久之 荒木/若尾哲平 松波福太郎/勝見和也 筧三郎太/中西勇太 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/佐藤五月 監督/山内鉄也


第15話 「牛も唸った大岡裁き」 1996.9.23

 「大岡裁き」は、図に乗った因業大家をやり込める、よくある話だが、本作は「バターができるまで」に長い尺を割く異色作。お裁きも、元ネタは沙翁の小説と明かされ、異国の文物を取り入れる方針が語られるというオチで、なかなかに凝っている。

ロケ地

  • 非番を利用しお忍びで遠出、葛飾郡をゆくお奉行とお供の同心たち、農夫・与平と出会う半田村は民家周辺。民家群を、北側の土手から見た図がなかなかに良い。
  • 半田村の庄屋宅で行われるお奉行の裁定、屋敷イメージは民家門、前畑越し。
  • 晴れておいねと所帯を持った与平、野良仕事を終えて帰る野道は北嵯峨か(夕景)。帰宅すると、女房のおめでた報告。
  • お奉行が病と聞いて見舞いに駆けつける与平、里の道は不明(畑?の向こうに雲海と山なみ、亀岡か)。渡し場、罧原堤下汀(荷船に乗せて貰う)。この間、見舞いの品の、瓢箪に入れた牛乳は揺られ続けている次第。
  • 「とろり」を作る大桶を削る広場、嵐山東公園か。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 丁の目の半次/左とん平 お鈴/中野みゆき 夏目甚八/てらそま昌紀 千鶴/舟倉由祐子 片瀬堅太郎/佐野圭亮 北村一平/島英臣 蛍/坂野友香 与平/見栄晴 おいね/伊藤つかさ 六兵衛/坂本長利 留五郎/宮路オサム おさと/栢木布由子 村役/寺下貞信 利右衛門/芝本正

原案/葉村彰子 脚本/佐藤五月、葉村彰子 監督/金鐘守

※与平の腕を切り落とすよう求める「シャイロック」六兵衛のお裁き、白州に控える同心の一人に福ちゃん。


第16話 「兄が願った妹の幸せ」 1996.10.7

 兄の死が、妹の置かれているつらい境遇を白日の下にさらし、状況を打破するきっかけとなる。妹の「夫」の家の確執も、事が白州に持ち込まれたため氷解。
頭から爪先まできっぱり悪い、外道のエンケンが見られるのも、今となっては貴重。

今宮神社

ロケ地

  • すみれの叔母を見舞った帰り、殺人事件に遭遇する雪絵奥さま一行、今宮神社東門と石橋(怪しの男が走ってきてぶつかり、提灯に血をつけて去る)、稲荷社前・若宮社拝殿脇(舟吉が殺されて倒れているのを発見)。夜間撮影、設定は初音稲荷。後段、調査のシーンで昼間の絵もあり。
  • 兄・惣之助を呼び止め金を無心するお糸、仁和寺塔前林間
  • おるいの身に起きた変事を知り家へ駆けつける惣之助、そこで彼女の兄の船頭・舟吉の法被を見ての回想、赤子が可愛いと話しかけてきた船頭との出会い、仁和寺観音堂脇に茶店仕立て。その後、惣之助を恐喝にやって来た伊佐三が現れるのは水場・初音稲荷へ金を持ってこいと指示。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 赤垣伝兵衛/小松政夫 志保/根本りつ子 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 千鶴/舟倉由祐子 子吉/中村獅童 高木保之進/高井清史 北村一平/島英臣 すみれ/吉井丈絵 おるい/小林綾子 舟吉/冨家規政 惣之助/岡野進一郎 喜和/八木昌子 お糸/北岡夢子 伊佐三/遠藤憲一 お茂/行友勝江 松翁/可知靖之 お時/来路史圃

原案/葉村彰子 脚本/田口耕三 監督/高倉祐二


第17話 「命を懸けた贋金探索」 1996.10.14

 半年前から出回っていた贋小判の出所がようやく掴めそうになるが、非番の夏目がフライング、北町に捻じ込まれる羽目に。お奉行、北町の面々を前に、夏目を馘首。常にないきつい処分と皆訝るが、これこそ深慮遠謀なのであった。

宝厳院

ロケ地

  • 十文字屋が手下を連れて入ってゆく別業、中山邸通用門。「用心棒として十文字屋に居る夏目浪人」は潜入するがすぐに露見、ヤバいところ開き直って押し通す。中には贋金の工房という次第。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 お鈴/中野みゆき すっとびの辰三/高橋元太郎 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 千鶴/舟倉由祐子 お秋/彩木優花 お春/稲村友紀 銀次/竹本孝之 お妙/古柴香織 柴野与一郎/河原崎次郎 十文字屋/金井大 奥田官兵衛/田畑猛雄 仙蔵/伊藤達広 寅吉/岩尾正隆 六兵衛/北見唯一 赤垣伝兵衛/小松政夫 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/田上雄 監督/金鐘守

※福ちゃん、十文字屋の用心棒として夏目浪人と対峙するが、たちまち腕を砕かれて「ちと風邪ぎみで」と言訳。クレジットはベタ。登場時のカッコつけが激しい。


第18話 「頑固が鉢巻きした男」 1996.10.21

 体がきかず、若手同心たちを苛立たせている老目明しは、執拗に若者四人組の掏摸集団を追う。頑固な性格がそうさせるだけではない、辛い過去が彼にはあった。
爺さまを気遣う、大岡ファミリーの優しさが泣かせる。

仁和寺

ロケ地

  • 掏摸の三吉を締め上げて得た、四人組の兄貴分「音羽の圭太郎」のことを調べに行く豊造、仁和寺中門(背景に二王門)〜茶所(茶店に仕立て)。設定は護国寺、通り名の「音羽」から類推して行く設定、「ゴーン」と重厚な鐘の音を入れてある。
  • 圭太郎の母・お咲の居所を探る豊造、路傍に店を広げる下駄屋に聞き込みのシーン、いずこかの境内か(地道に「塀」設置、道端には「緑地帯」)

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 赤垣伝兵衛/小松政夫 丁の目の半次/左とん平 志保/根本りつ子 夏目甚八/てらそま昌紀 千鶴/舟倉由祐子 片瀬堅太郎/佐野圭亮 北村一平/島英臣 根岸の豊造/長門裕之 おふく/水野久美 お咲/和泉ちぬ 音羽の圭太郎/若山騎一郎 三吉/うえだ峻 忠吉/倉崎恭司 下駄の歯入れ屋/泉ひろし

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/金鐘守

※圭太郎が母を呼び出し、ついてくる筈の豊造を殺ろうとはかる「音羽の滝」はセット内に仕立ててあるが、清水寺のアレに似ていて笑える。樋は二本。


第19話 「無情に泣いた愛の折鶴」 1996.10.28

 あるじの信頼も厚く、お嬢様と沿うばかりになっていたお店者だが、血腥い事件を引き寄せる影を持っていた。
優しい娘を傷つけぬようはからう忠相の情が泣かせる。また、施行されたばかりの株仲間制を、話の筋にからめてあって面白い。

今宮神社

ロケ地

  • 伊勢屋の娘・お園が父の病平癒を願いお百度を踏む鳥越明神、今宮神社。百度石は絵馬堂脇坂の下に設置され、絵馬堂下は茶店に仕立てられていて、忠相がやって来る。ここへ赤垣をお供に来る際は東門をくぐっていて、ラスト新三郎とのシーンでは石橋が映っている。木の間から楼門の朱がちらちら。お園と手代・清太郎の逢瀬のくだりでは、若宮社まわり、稲荷社前などが出てきて、坂から見た図など凝ったアングルも。
  • 悪党一味の手先・富蔵に殺されかかる、清太郎の情婦・お葉、広沢池東岸。水面は映っていない。お葉は深川で水茶屋勤め。

大岡越前/加藤剛 丁の目の半次/左とん平 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 片瀬堅太郎/佐野圭亮 高木保之進/高井清史 お秋/彩木優花 お春/稲村友紀 蛍/坂野友香 清太郎/石橋保 お園/上野めぐみ 伊勢屋/武内亨 藤堂刑部/原口剛 富蔵/北村晃一 大黒屋/森章二 弥兵衛/荘司肇 お葉/江口尚希 杉田仁八郎/波多野博 赤垣伝兵衛/小松政夫 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/中村勝行 監督/井上泰治


第20話 「恥ずべき行い」 1996.11.4

 賊に翻弄されるかに見えた町方だが、その賊の頭目もあずかり知らぬところで、強烈な憎悪を滾らせた青年が南町同心に狙いを定めていた。
過去の、怠惰による不実を深く反省した同心が、誠心から青年にぶつかり信頼を得る情話。部下のピンチに駆けつけ大立ち回り、手柄はあっさり火盗改に譲り、青年を掬い上げる大岡裁きなど、お奉行かっこ良スギ。

松尾大社

ロケ地

  • 賊の片割れの女を求め深川八幡で聞き込みをする浦部同心、松尾大社楼門前(茶店を仕立て)
  • 浦部を呼び出し、焦るなと言い聞かせるお奉行、大覚寺放生池堤。忠相は土手に座り釣り糸を垂れていて、「川水」をさして教訓をぶつ。
  • 深川八幡で探索をする浦部を凝視する、千吉の情婦・お葉、松尾大社。仲間の賊一味に囲まれ刺されるのは、楼門続き塀際(内側)
  • 玄蔵一味から逃げた千吉を追う浦部、船頭を脅し逃走するのを見て船にダイブの橋、中ノ島橋。船は橋上手の湛水域を行く。浦部が千吉の罠にはまった設定。

大岡越前/加藤剛 丁の目の半次/左とん平 お鈴/中野みゆき 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 千鶴/舟倉由祐子 片瀬堅太郎/佐野圭亮 子吉/中村獅童 北村一平/島英臣 浦部門十郎/高橋長英 香苗/佳山まりほ 千吉/吉田次昭 鬼蜘蛛の玄蔵/山本昌平 お葉/石倭裕子 永松佐兵衛/立花一男 茂七/今村廣則 音次/坂本あきら 伊三次/野口貴史 若年寄/田中浩史 寝巻の女/貴森みやこ 須崎/当銀長太郎 松五郎/笹木俊志 直吉/青井敏之 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/井上泰治 監督/山内鉄也

※浦部はこの春に北町から移動してきた設定、妻が身重。
※火盗改方の侍に福ちゃん。


第21話 「嘘で守った妻の恥」 1996.11.11

 道具屋のあるじ殺しで召し取られた浪人だが、刀に血曇りはないし動機も見当たらないのに、犯人だと主張し以降だんまり。その男とむかし近所づきあいのあった雪絵奥さまは、留守宅の内儀に会い事情を知ろうとするが、その人の首筋には不審な傷跡が残っているのだった。

大覚寺

ロケ地

  • 八坂浪人の妻・久美と話す雪絵、大覚寺護摩堂前池畔。八坂が、明らかに犯人でないのに斬ったと言い張っていることを告げる。
  • 仕官を欲する浪人の妻として上総屋のもとへ赴く雪絵、駕籠をおりるのは大覚寺五社明神、上総屋が出迎える寮の門は望雲亭。
  • 江戸を離れる八坂夫婦を見送る静加、大覚寺五社明神祠脇・心経宝塔が見える位置。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 お鈴/中野みゆき 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 片瀬堅太郎/佐野圭亮 子吉/中村獅童 八坂弥十郎/荻島真一 久美/北原佐和子 上総屋/工藤堅大良 津川竜之進/遠藤征慈 おたね/市丸和代 静加/藤間紫 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/大西信行 監督/井上泰治


第22話 「母ふたり情けのお白洲」 1996.11.18

 人を殺したと自首して出た四十女は、動機も状況もいい加減な状態で、早く仕置せよと願う。もちろんお奉行がこれを看過するわけもなく、再調査が命じられる。出てきたのは、誰かを庇っている構図だった。

大徳寺西塀

ロケ地

  • 島吉が出入りしていた賭場の親分・滝蔵のところへ聞き込みに行く夏目、深川イメージの木場はバンクフィルム。
  • お鈴が「殺人犯」お登世のことを聞き込みにゆく水茶屋・こゆき茶屋、今宮神社門前茶屋・一和(暖簾そのまま)。お鈴とは旧知のこゆき、外で話すシーンは今宮神社絵馬堂下。こゆきの実家は吉原の袖垣で、お登世はそこへ出入りの女衒紛い(但し、筋の通ったいい人)と聞く。
  • 殺された卯之助が勤めていたお店のことを調べに、岩槻へ出張の夏目、岩槻会所を出てきて、お供してきたお鈴・子吉と合流するのは大徳寺高桐院西塀(境外)、子吉がこれに凭れている。夏目のダンナは、龍翔寺前の路地から今宮門前通へ出てくる。

大岡越前/加藤剛 赤垣伝兵衛/小松政夫 お鈴/中野みゆき 出目の勘太/谷幹一 夏目甚八/てらそま昌紀 片瀬堅太郎/佐野圭亮 子吉/中村獅童 お秋/彩木優花 お春/稲村友紀 こゆき/長谷部香苗 お登世/白川和子 お篠/千野弘美 お君/森下涼子 卯之助/石井英明 般若の滝蔵/深江章喜 島吉/森川章玄 一文字屋/中寛三 うどん屋/山口幸生

原案/葉村彰子 脚本/田口耕三 監督/矢田清巳


第23話 「冤罪晴らす大芝居」 1996.11.25

 雪絵奥さまが、町で質屋通いの旧友を見かけたことから明らかとなる、一件のフレームアップ。お奉行夫婦はノリノリの芝居を打ち、大きなネズミを燻り出す。わるい岡っ引を演じる江幡高志が巧すぎ。

罧原堤

ロケ地

  • 加代の長屋を探し当て訪ねる雪絵、外で話すシーンは車折神社参道石畳。
  • 加代の夫を乗せた赦免船が着く浜、罧原堤下汀。そこを望む上流側に「橋」を設置してあり、再会を喜ぶ家族を忠相夫婦が眺める趣向。「浜」には他に簡素な柵があしらわれていて、同心たちはその外に。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 丁の目の半次/左とん平 志保/根本りつ子 お鈴/中野みゆき 出目の勘太/谷幹一 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 片瀬堅太郎/佐野圭亮 北村一平/島英臣 高木保之進/高井清史 すみれ/吉井丈絵 お春/稲村友紀 お秋/彩木優花 加代/大塚良重 景山進之丞/石田信之 河上重次郎/潮哲也 銀蔵/江幡高志 一郎太/渡辺琢之 六兵衛/山村弘三 景山十太夫/千葉保 寅吉/勝野賢三 赤垣伝兵衛/小松政夫 結城新三郎/西郷輝彦

原案/葉村彰子 脚本/山内鉄也 監督/金鐘守

※北が扱った案件なので、面目を立てて銀蔵を引き渡したためお白州のシーンは無し。
※芝居に参加し「殺されてみせる」半次、連れている乾分は「高さん」こと高木保之進。


第24話 「友を裁いた名奉行」 1996.12.2

 新三郎が召し捕られる事態発生、もちろん冤罪で、彼の正義感が邪魔な向きが仕掛けたもの。大岡裁きのヘルプには、長崎から帰ってきた懐かしい顔が加わるのだった。
忙しすぎる養生所の問題を重ねてあり、官僚としての忠相の苦悩も描かれる。

大覚寺

ロケ地

  • 幕命で養生所を去り、長崎へ蘭学を修めにゆく新三郎、伊織たちに見送られ発った日本橋のあと、一人ゆく街道筋は大覚寺五社明神林間。

大岡越前/加藤剛 雪絵/平淑恵 丁の目の半次/左とん平 志保/根本りつ子 お鈴/中野みゆき 立花喬之助/佐藤佑介 夏目甚八/てらそま昌紀 千鶴/舟倉由祐子 片瀬堅太郎/佐野圭亮 子吉/中村獅童 北村一平/島英臣 叶屋/常泉忠通 那賀屋/金内喜久夫 林田九郎兵衛/柴田p彦 お力/藤江利加 銀次/崎津隆介 お君/西野栄里子 お種/川本美由紀 梅川/塚本加成子 松崎/峰蘭太郎 嶋田源按/波多野博 佐平次/小峰隆司 結城新三郎/西郷輝彦 榊原伊織/竹脇無我

原案/葉村彰子 脚本/井上泰治、葉村彰子 監督/井上泰治

※吉原の楼・叶屋が船を出していなかったか聞き込む片瀬のシーン、船頭の一人に福ちゃん(と思う。ロングだったから…)。


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